JP4607982B2 - 無線送信方法、基地局装置、無線通信方法、及び無線通信システム - Google Patents

無線送信方法、基地局装置、無線通信方法、及び無線通信システム Download PDF

Info

Publication number
JP4607982B2
JP4607982B2 JP2008085820A JP2008085820A JP4607982B2 JP 4607982 B2 JP4607982 B2 JP 4607982B2 JP 2008085820 A JP2008085820 A JP 2008085820A JP 2008085820 A JP2008085820 A JP 2008085820A JP 4607982 B2 JP4607982 B2 JP 4607982B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
user terminal
transmission weight
weight
bit error
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008085820A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009239814A (ja
Inventor
知之 山田
泰司 鷹取
厚 太田
周治 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2008085820A priority Critical patent/JP4607982B2/ja
Publication of JP2009239814A publication Critical patent/JP2009239814A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4607982B2 publication Critical patent/JP4607982B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • Y02B60/50

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、例えば、無線通信において周波数を複数ユーザ間で有効利用する無線送信方法、基地局装置、無線通信方法、及び無線通信システムに関する。
無線通信システムに求められる課題として周波数利用効率の向上が挙げられる。近年の無線LAN(Local Area Network)、及び、セルラーなどの移動通信システムにおいて、周波数利用効率の向上を達成するため、MIMO(Multiple Input Multiple Output)技術が注目され、その一部の技術は実用化にまで至っている。MIMO技術は、複数のアンテナ素子を送受信機が備えることにより、空間的資源を利用して、複数のストリームを同一周波数及び同一時間で多重して伝送する多重効果やダイバーシチによる信頼性向上効果をもたらす技術である。
ここで、ストリームとは、異なる情報を伝送する仮想的な伝送路を意味しており、送受信機が複数のアンテナ素子を具備している場合、指向性の制御により複数の伝送路(ストリーム)を実現できる。しかし、受信機が物理的に小さく、充分なアンテナ素子数を確保できない場合、充分な容量増加効果を(シングルユーザ)MIMOでは得ることはできない。そのため、システム全体としての容量を増加させるために、マルチユーザMIMO技術が注目されている。
マルチユーザMIMO技術とは、複数のユーザの受信機を空間的に分割することにより、同一周波数を同一時間に複数のユーザの受信機が共有し、周波数利用効率を向上させる技術である。マルチユーザMIMOにおいて、複数のユーザを空間的に分割するために送信側で希望ユーザのみにビームを向け、他のユーザの受信機に対してはヌルを向けるブロック対角化法(BD(Block Diagonalization)法)という送信ビーム形成法が知られている(たとえば、非特許文献1参照)。しかし、BD法は、他のユーザの受信機に対してヌルを向けるという厳しい制約条件があり、所望のBER(Bit Error Rate)を満たすためには、SNR(Signal to Noise Ratio)を大きくしなければならないという問題がある。
Q.H.Spencer, A.Lee Swindlehurst, Martin Haardt, "Zero-forcing Methods for Downlink Spatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels", IEEE Trans. Signal Processing, Vol.52, No.2, Feb.2004, pp.461-471.
前述したように、マルチユーザMIMO技術の送信ビーム形成法としてBD法を用いた場合、BD法に課せられた制約条件を満たしつつ、所望のBER特性を得るためには、大きな送信電力が必要となる。つまり、大きな送信電力にすることにより雑音に対する耐性、すなわちSNRを大きくすることができるからである。
しかしながら、送信電力が大きいということはAPに属する他のユーザの受信機に対して、大きな干渉を与えてしまうという問題がある。干渉の問題を軽減するためには、システム設計において周波数が繰り返される距離を離す必要があり、周波数利用効率が減少してしまうという問題がある。また、送信電力を大きくすることは、送信パワーアンプの消費電力も大きくしなければならないという問題もある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、送信電力を小さくできる送信ビーム形成法を実現する無線送信方法、基地局装置、無線通信方法、及び無線通信システムを提供することにある。
上記の問題を解決するため、本発明は、複数のアンテナを備えた基地局装置と、複数のアンテナを備えた複数のユーザ端末とを備え、前記基地局装置の複数のアンテナと前記ユーザ端末の複数のアンテナの間で複数のストリームを確立して無線通信を行う無線通信システムにおける基地局装置による無線送信方法であって、予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定し、当該ユーザ端末ごとの送信電力に対してブロック対角化法を適用して、前記ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する送信ウエイト設定工程と、前記送信ウエイト設定工程にて設定したそれぞれの前記送信電力及び前記希望ストリームごとの送信ウエイトにて送信され前記ユーザ端末側でMMSE受信復号すると仮定した場合の前記ユーザ端末側のMMSE受信ウエイト推定値を、前記希望ストリームごとに算出する受信ウエイト推定値算出工程と、前記受信ウエイト推定値算出工程により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の前記ユーザ端末ごとの希望ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する希望ストリーム受信電力式生成工程と、前記受信ウエイト推定値算出工程により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因する前記ユーザ端末ごとの干渉ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する干渉ストリーム受信電力式生成工程と、前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含む評価関数を生成する評価関数生成工程と、前記評価関数生成工程にて生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定工程で設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する送信ウエイト抽出工程と、前記送信ウエイト抽出工程により抽出された送信ウエイトに基づいて送信ビームを形成する送信ビーム形成工程と、を含み、前記送信ウエイト設定工程は、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させ、増減させた総送信電力と、抽出された前記複数の送信ウエイトの値とに応じて、希望ストリームごとの送信ウエイトを新たに設定し、前記受信ウエイト推定値算出工程以降の工程を繰り返させることを特徴とする無線送信方法である。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力を算出する雑音信号電力算出工程を含み、前記評価関数生成工程は、前記希望ストリーム受信電力算出式から得られる希望ストリーム受信電力の全ユーザ端末についての総和をS0とし、前記干渉ストリーム受信電力算出式から得られる干渉ストリーム受信電力の全ユーザ端末についての総和をI0とし、前記雑音信号電力算出工程により算出された雑音信号電力の全ユーザ端末についての総和である総雑音信号電力をN0とした場合に、S0/(I0+N0)を評価関数として生成することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力を算出する雑音信号電力算出工程を含み、前記評価関数生成工程は、前記希望ストリーム受信電力算出式から得られる前記ユーザ端末ごとの希望ストリーム受信電力をSとし、前記干渉ストリーム受信電力算出式から得られる前記ユーザ端末ごとの干渉ストリーム受信電力をIとし、前記雑音電力算出工程により算出された前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力をNとした場合に、全ての前記ユーザ端末についてのS/(I+N)の積を評価関数として生成することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力を算出する雑音信号電力算出工程を含み、前記評価関数生成工程は、前記希望ストリーム受信電力算出式から得られる前記ユーザ端末ごとの希望ストリーム受信電力をSとし、前記干渉ストリーム受信電力算出式から得られる前記ユーザ端末ごとの干渉ストリーム受信電力をIとし、前記雑音電力算出工程により算出された前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力をNとした場合に、全ての前記ユーザ端末についてのS/(I+N)の和を評価関数として生成することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記ユーザ端末にて受信した際の前記ユーザ端末ごとのSINRと、前記ユーザ端末ごとのビット誤り率とが対応付けられた対応関係情報を記憶する対応関係情報記憶部を備えており、前記送信ウエイト抽出工程は、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択した場合、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのSINRを算出し、算出したSINRに対応するビット誤り率を前記対応関係情報記憶部から読み出して前記ユーザ端末ごとのビット誤り率を求め、求めたビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値を算出し、算出したビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記ユーザ端末ごとに、前記ユーザ端末の前記希望ストリームごとのSINRを組み合わせたSINRの組み合わせと、前記ユーザ端末ごとのビット誤り率とが対応付けられた対応関係情報を記憶する対応関係情報記憶部を備えており、前記送信ウエイト抽出工程は、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択した場合、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとの前記希望ストリームのSINRの組み合わせを求め、求めたSINRの組み合わせに対応する前記ユーザ端末のビット誤り率を前記対応関係情報記憶部から読み出し、読み出したビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値を算出し、算出したビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記対応関係情報記憶部は、前記ユーザ端末ごとに、前記ユーザ端末の前記希望ストリーム及び前記干渉ストリームごとのSINRを組み合わせたSINRの組み合わせと、前記ユーザ端末ごとのビット誤り率とが対応付けられた対応関係情報を記憶しており、前記送信ウエイト抽出工程は、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択した場合、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとの前記希望ストリーム及び前記干渉ストリームのSINRの組み合わせを求め、求めたSINRの組み合わせに対応する前記ユーザ端末のビット誤り率を前記対応関係情報記憶部から読み出し、読み出したビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値を算出し、算出したビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記評価関数生成工程は、前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含み前記ビット誤り率評価基準値を評価値として出力する評価関数を生成し、前記送信ウエイト抽出工程は、前記評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、前記送信ウエイトを選択した際の前記評価関数の評価値である前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記ビット誤り率評価基準値は、前記ユーザ端末ごとのビット誤り率の和で示されることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記ビット誤り率評価基準値は、前記ユーザ端末ごとのビット誤り率をBERとした場合、1/(1−BER)の積で示されることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記送信ウエイト抽出工程は、前記評価関数生成工程にて生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定工程で設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記複数の送信ウエイトのうちのいずれか1つの送信ウエイトを選択して当該送信ウエイトの値を増減させて、当該送信ウエイトについての前記評価値の最大化を行い、次に、前記増減させた送信ウエイトの値を維持しつつ当該送信ウエイト以外のいずれか1つの送信ウエイトを選択して増減させて当該送信ウエイトについての前記評価値の最大化を行うことを全ての送信ウエイトについて順次繰り返す第1の工程と、前記第1の工程にて求められた評価値と1つ前の前記第1の工程にて求められた評価値との差分と、予め定められる所定値とに基いて繰り返しを終了するか否かを判定し、終了すると判定した場合、終了すると判定した際の送信ウエイトを、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトとして抽出する判定抽出工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記送信ウエイト設定工程は、予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定する際に、前記ブロック対角化法を送信ビーム形成に利用した場合に、前記希望ストリームについて最大の伝送容量が得られる送信電力を設定することを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記送信ウエイト設定工程は、前記ビット誤り率基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させる際に、前記ビット誤り率基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差に応じた増減幅で、前記総送信電力を増減させることを特徴とする。
また、本発明は、複数のアンテナを備えた基地局装置と、複数のアンテナを備えた複数のユーザ端末とを備え、前記基地局装置の複数のアンテナと前記ユーザ端末の複数のアンテナの間で複数のストリームを確立して無線通信を行う無線通信システムにおける基地局装置であって、予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定し、当該ユーザ端末ごとの送信電力に対してブロック対角化法を適用して、前記ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する送信ウエイト設定部と、前記送信ウエイト設定部により設定されたそれぞれの前記送信電力及び前記希望ストリームごとの送信ウエイトにて送信され前記ユーザ端末側でMMSE受信復号すると仮定した場合の前記ユーザ端末側のMMSE受信ウエイト推定値を、前記希望ストリームごとに算出する受信ウエイト推定値算出部と、前記受信ウエイト推定値算出部により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の前記ユーザ端末ごとの希望ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する希望ストリーム受信電力式生成部と、前記受信ウエイト推定値算出部により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因する前記ユーザ端末ごとの干渉ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する干渉ストリーム受信電力式生成部と、前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含む評価関数を生成する評価関数生成部と、前記評価関数生成部が生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定部が設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する送信ウエイト抽出部と、前記送信ウエイト抽出部により抽出された送信ウエイトに基づいて送信ビームを形成する送信ビーム形成部と、を備え、前記送信ウエイト設定部は、前記送信ウエイト抽出部が求めた前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させ、増減させた総送信電力と、抽出された前記複数の送信ウエイトの値とに応じて、希望ストリームごとの送信ウエイトを新たに設定することを特徴とする基地局装置である。
また、本発明は、複数のアンテナを備えた基地局装置と、複数のアンテナを備えた複数のユーザ端末とを備え、前記基地局装置の複数のアンテナと前記ユーザ端末の複数のアンテナの間で複数のストリームを確立して無線通信を行う無線通信システムにおける無線通信方法であって、前記基地局装置にて、予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定し、当該ユーザ端末ごとの送信電力に対してブロック対角化法を適用して、前記ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する送信ウエイト設定工程と、前記送信ウエイト設定工程にて設定したそれぞれの前記送信電力及び前記希望ストリームごとの送信ウエイトにて送信され前記ユーザ端末側でMMSE受信復号すると仮定した場合の前記ユーザ端末側のMMSE受信ウエイト推定値を、前記希望ストリームごとに算出する受信ウエイト推定値算出工程と、前記受信ウエイト推定値算出工程により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の前記ユーザ端末ごとの希望ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する希望ストリーム受信電力式生成工程と、前記受信ウエイト推定値算出工程により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因する前記ユーザ端末ごとの干渉ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する干渉ストリーム受信電力式生成工程と、前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含む評価関数を生成する評価関数生成工程と、前記評価関数生成工程にて生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定工程で設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する送信ウエイト抽出工程と、前記送信ウエイト抽出工程により抽出された送信ウエイトに基づいて送信ビームを形成する送信ビーム形成工程と、を含み、前記送信ウエイト設定工程は、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させ、増減させた総送信電力と、抽出された前記複数の送信ウエイトの値とに応じて、希望ストリームごとの送信ウエイトを新たに設定し、前記受信ウエイト推定値算出工程以降の工程を繰り返させ、前記ユーザ端末にて、
前記基地局装置から送信される送信ビームを受信し、受信した送信ビームをES−MLD法により復号を行い自端末宛の希望ストリームを出力することを特徴とする無線通信方法である。
また、本発明は、複数のアンテナを備えた基地局装置と、複数のアンテナを備えた複数のユーザ端末とを備え、前記基地局装置の複数のアンテナと前記ユーザ端末の複数のアンテナの間で複数のストリームを確立して無線通信を行う無線通信システムであって、前記基地局装置は、予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定し、当該ユーザ端末ごとの送信電力に対してブロック対角化法を適用して、前記ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する送信ウエイト設定部と、前記送信ウエイト設定部により設定されたそれぞれの前記送信電力及び前記希望ストリームごとの送信ウエイトにて送信され前記ユーザ端末側でMMSE受信復号すると仮定した場合の前記ユーザ端末側のMMSE受信ウエイト推定値を、前記希望ストリームごとに算出する受信ウエイト推定値算出部と、前記受信ウエイト推定値算出部により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の前記ユーザ端末ごとの希望ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する希望ストリーム受信電力式生成部と、前記受信ウエイト推定値算出部により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因する前記ユーザ端末ごとの干渉ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する干渉ストリーム受信電力式生成部と、前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含む評価関数を生成する評価関数生成部と、前記評価関数生成部が生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定部が設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する送信ウエイト抽出部と、前記送信ウエイト抽出部により抽出された送信ウエイトに基づいて送信ビームを形成する送信ビーム形成部と、を備え、前記送信ウエイト設定部は、前記送信ウエイト抽出部が求めた前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させ、増減させた総送信電力と、抽出された前記複数の送信ウエイトの値とに応じて、希望ストリームごとの送信ウエイトを新たに設定し、前記ユーザ端末は、前記基地局装置から送信される送信ビームを受信し、受信した送信ビームをES−MLD法により復号を行い自端末宛の希望ストリームを出力することを特徴とする無線通信システムである。
本発明に係る無線通信方法は、希望ストリーム受信電力算出式と、干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、送信ウエイトを変数として含む評価関数を生成し、生成した評価関数に変数として含まれる送信ウエイトに、ユーザ端末ごとの送信電力に対してブロック対角化法を適用して、設定したユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、評価関数の評価値を最大化する送信ウエイトを選択し、選択した送信ウエイトに対応するユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した送信ウエイトをユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する工程と、ビット誤り率評価基準値と、所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、総送信電力を増減させ、増減させた総送信電力と、抽出された複数の送信ウエイトの値とに応じて、希望ストリームごとの送信ウエイトを新たに設定する工程とからなる。これにより、最適な総送信電力を求めるとともに、当該総送信電力の範囲内で最適な送信ウエイトを求めることが可能となり、送信電力を小さくして送信ビームを形成することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による無線通信システム1を示す概略ブロック図である。
無線通信システム1は、基地局装置10(当該基地局装置10は、いわゆるアクセスポイントでもある)と、複数のユーザ端末50−1〜50−n(以下、複数のユーザ端末50−1〜50−nのいずれか1つ、あるいはこれらをまとめて示す場合、ユーザ端末50ともいう)とを備えている。基地局装置10は、複数のアンテナ41−1〜41−p(以下、複数のアンテナ41−1〜41−pを示す場合、アンテナ41ともいう)を備えている。ユーザ端末50は、それぞれ複数のアンテナ601−1〜601−Z、602−1〜602−Z、60n−1〜60n−Z(以下、これらのアンテナについて、いずれか1つのユーザ端末50についての複数のアンテナを示す場合、アンテナ600という)を備えている。
基地局装置10と、複数のユーザ端末50は、マルチユーザMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信を行い、基地局装置10の複数のアンテナ41と、ユーザ端末50の複数のアンテナ600の間で、複数のストリームを形成して無線通信を行う。ここで、ストリームとは、異なる情報を伝送する仮想的な伝送路を意味しており、指向性の制御を行うことにより複数の伝送路(ストリーム)を形成することができる。
なお、ストリームの数の上限は、基地局装置10のアンテナ41の数であり、基地局装置10のアンテナ41の数以下の数であれば、ユーザ端末50のアンテナ600の数に制限されず、指向性制御により任意の数のストリームをユーザ端末50との間で形成することが可能である。
ここで、マルチユーザMIMOにおいて、最尤推定(MLD:Maximum Likelihood Detection)を簡単な計算量で実現しつつ、MLDに近い特性を示す簡易MLDの一種であるES−MLD(Enhanced Simplified Maximum Likelihood Detection)が、以下の文献1で提案されている。(文献1:Tomoyuki Yamada, Wenjie Jiang, Yasushi Takatori, Riichi Kudo, Atsushi Ohta, and Shuji Kubota,"Enhanced Simplified Maximum Likelihood Detection(ES-MLD) in Mutiuser MIMO Downlikn in Time-Variant Environment", International Symposium on Antennas and Propagation, Oct.2007)
当該文献に示されるように、受信側のユーザ端末50でES−MLD法を用いると、送信側で他のユーザ端末50に対して完全なヌルを作らないで多少のユーザ端末間干渉を許容しても所望のビット誤り率(以下、BER(Bit Error Rate)という)特性が得られることが知られている。本実施形態では、この性質に着目し、送信側の制約条件を緩めることにより、送信電力を減少させることを特徴としている。具体的には、他のユーザ端末50に対しても干渉が漏れこむことを許容するように、送信ウエイトを生成することになる。
ここで、ES−MLD法の動作原理について説明する。ES−MLD法では、干渉も含めた個々のストリームにおいて、複数の候補信号点が最小自乗法(MMSE:Minimum. Mean Square Error)を用いて逐次選択される。その後、候補信号点の全ての尤度が算出され、最大尤度の候補信号点が復号結果として選ばれる。
以下、図2を参照しつつ、ES−MLD法の復号過程を説明する。図2は、ユーザ端末50に備えられるES−MLD法が適用されるk番目の復号ステージの候補選択器500−kの概略構成を示したブロック図である。最初に基地局装置10は、ユーザ端末50が、自端末宛のストリームのみならず他ユーザ端末50宛のストリームとの間のチャネル応答の推定を行うため、全てのストリームに対して直交したプリアンブルを送信する。ユーザ端末50において推定されたチャネル応答行列H(1)は、サイズM×Kであり、受信信号ベクトルr(0)はサイズM×1で最初のステージの候補選択器500−1の入力となる。ここで、Kは、自端末宛の希望ストリーム及び他のユーザ端末宛の干渉ストリームも含んだストリームの数であり、Mは、ユーザ端末50のアンテナ600の数である。
サイズがM×(K−k+1)のチャネル応答行列H(k)と、信号ベクトルの集合R(k)は、(k−1)番目のステージから出力されるk番目の復号ステージの候補選択器500−kの入力となり、次式(1)、(2)のように定義される。
Figure 0004607982
Figure 0004607982
ここで、L(k)は、k番目のステージの候補数で、lは、候補の指数である。
式(2)中の、次式(3)で示される記号は、ユークリッド距離の点で次式(4)で示される硬判定結果の値に近い候補信号点である。
Figure 0004607982
Figure 0004607982
ここで、式(4)で示される値は、MMSE等化器505の出力w(k) MMSE(k−1) l1,l2,…,lk−1(なお、l1,l2,…,lk−1は、式(2)中では、l,l,…,lk−1で示される値に対応する。)の最小距離の信号点であり、w(k) MMSEは、ウエイトベクトル抽出部504により抽出されるk番目のステージのMMSEウエイトベクトルである。また、式(2)中のh(n(k))は、H(k)のn(k)列目の列ベクトルを表しており、n(k)は、選択部502において選択される値である。
まず、図2に示すように、MMSE受信ウエイト行列算出部501において、k番目のステージのMMSE受信ウエイト行列W(k) MMSE=(H(k)H(k)+I/ρ)−1(k)Hが、入力されるH(k)から算出される。ここで、ρは、アンテナ素子ごとのSNR(Signal to Noise Ratio)である。次に、選択部502において、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio:信号対干渉プラス雑音電力比)が、W(k) MMSE(k)と雑音信号電力から算出される。このとき、選択部502により、最も高いSINRであるストリームの列番号n(k)が選択される。ウエイトベクトル抽出部504は、選択部502から入力されるn(k)に基いて、n(k)番目の行ベクトル、すなわちk番目のステージのMMSEウエイトベクトルであるw(k) MMSEを抽出する。MMSE等化器505は、ウエイトベクトル抽出部504から入力されるn(k)番目の行ベクトルw(k) MMSEと、受信信号ベクトルの集合R(k)に基いてMMSE等化を行い、候補信号点処理部506に出力する。チャネルベクトル抽出部503は、選択部502にて選択されたn(k)に基いて、H(k)のn(k)列目の列ベクトルh(n(k))を抽出する。
候補点処理部506は、(k−1)番目のステージから入力される候補信号点の集合S(k)と、MMSE等化器505から出力されるn(k)番目の行ベクトルw(k) MMSEとに基いて、式(3)に相当する次のステージの候補信号点の集合S(k+1)が算出される。そして、乗算器507により、n(k)列目の列ベクトルh(n(k))と、(k+1)番目のステージの候補信号点の集合S(k+1)とに基いて、式(2)の右辺の第2項に相当する値が算出される。
(k+1)算出部509は、式(2)の右辺の第1項に相当する信号ベクトルの集合R(k)と、式(2)の右辺の第2項に相当する乗算器507からの出力とに基いて、式(2)の右辺を演算して、(k+1)番目のステージの信号ベクトルの集合R(k+1)を算出して、次ステージに出力する。また、ベクトル減算器508は、H(k)からh(n(k))を減算して、H(k+1)を生成して次ステージに出力する。候補信号点処理部506は、算出した候補信号点の集合S(k+1)を次ステージに出力する。
次式(5)で示される全体の候補の集合は、kが、当該ユーザ端末50における全ストリーム数Kに到達した場合に求められることになる。そして、全ての候補信号点に対してメトリックが算出され、最小メトリックの候補信号点が復号結果として選択され、当該ユーザ端末50宛のストリームである希望ストリームの復号結果が得られえることになる。
Figure 0004607982
このように、ES−MLD法では、ユーザ端末50において、自端末宛の希望ストリーム及び他のユーザ端末宛の干渉ストリームも含んだストリームを対象として復号化を行うことを特徴としている。本実施形態では、それぞれのユーザ端末50側で、ES−MLDの復号化が行われると仮定し、基地局装置10において適切な送信ウエイトを設定して送信ビームを形成する。以下、基地局装置10における送信ビームの形成の手順について説明する。
(本実施形態に係る基地局装置の構成)
図3は、本実施形態に係る基地局装置10の概略構成を示したブロック図である。基地局装置10において、送信ウエイト設定部21は、予め定められる総送信電力の範囲内で、ユーザ端末50ごとの送信電力(P,P,…,P)を設定する。また、送信ウエイト設定部21は、送信ウエイト抽出部27において所望のBER(Bit Error Rate)を満たす送信ウエイトが抽出できない場合、総送信電力を予め定められる割合で増減させ、増減させた総送信電力の範囲内で、ユーザ端末50ごとの送信電力を設定する。また、送信ウエイト設定部21は、設定したユーザ端末50ごとの送信電力(P,P,…,P)に対してブロック対角化法(BD法)を適用して、ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する。
BD法を用いる理由は、BD法で規定される送信電力は、ES−MLDを復号に用いた場合の最適な送信電力に近い値であり、後述する送信ウエイト抽出部27におけるBERの収束特性を早くすることが可能となるからである。なお、前述した送信電力の設定において、BD法を送信ビーム形成に利用した場合に、希望ストリームについて最大の伝送容量が得られる値、あるいはユーザ端末ごとの伝送容量の割合を一定に保ちつつ伝送速度が最大値になるように予め設定するようにしてもよい。
受信ウエイト推定値算出部22は、送信ウエイト設定部21により設定された希望ストリームごとの送信ウエイト及び送信電力で送信され、ユーザ端末50側で前述したES−MLD法によるMMSE受信復号を行うと仮定した場合の、MMSE受信ウエイトの推定値を算出する。
希望ストリーム受信電力式生成部24は、受信ウエイト推定値算出部22が算出したMMSE受信ウエイト推定値と、希望ストリームごとに予め算出される伝達関数、すなわちk番目のユーザ端末50についてのチャネル行列Hとに基いて、ユーザ端末ごとの希望ストリームの受信電力の算出式(以下、希望ストリーム受信電力算出式)を送信ウエイトを変数として含む形式で生成する。
干渉ストリーム受信電力式生成部23は、受信ウエイト推定値算出部22が算出したMMSE受信ウエイト推定値と、希望ストリームごとに予め算出されるチャネル行列Hとに基いて、他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因するユーザ端末ごとの干渉ストリームの受信電力の算出式(以下、干渉ストリーム受信電力算出式)を送信ウエイトを変数として含む形式で生成する。
雑音信号電力算出部26は、受信ウエイト推定値算出部22が算出した希望ストリームごとのMMSE受信ウエイト推定値、すなわち(1×ユーザ端末のアンテナ数)の大きさの行ベクトルと、ユーザ端末50のアンテナ600ごとの雑音の分散を要素とする(ユーザ端末のアンテナ数×1)の大きさの列ベクトルと乗算することでユーザ端末50の雑音信号電力Nを算出する。
評価関数生成部25は、希望ストリーム受信電力式生成部24が生成した希望ストリーム受信電力算出式と、干渉ストリーム受信電力算出式と、雑音信号電力算出部26が算出したユーザ端末50ごとの雑音信号電力Nとに基づいて評価関数を生成する。
本実施形態では、生成する評価関数として、から得られる希望ストリーム受信電力の全ユーザ端末についての総和をS0とし、干渉ストリーム受信電力算出式から得られる干渉ストリーム受信電力の全ユーザ端末についての総和をI0とし、雑音信号電力算出部26が算出したユーザ端末50ごとの雑音信号電力の全ユーザ端末についての総和である総雑音信号電力をN0とした場合に、S0/(I0+N0)を生成する。以下、この評価関数を評価関数Aという。
送信ウエイト抽出部27は、まず、希望ストリーム受信電力Sk,iのユーザ端末50ごとの総和であるSと、干渉ストリーム受信電力Ik,iのユーザ端末50ごとの総和であるIと、ユーザ端末50ごとの雑音信号電力Nとに基づくユーザ端末50ごとのSINR、すなわちS/I+Nと、ES−MLD法による復号を行った場合のユーザ端末50ごとのBERとの関係を計算機シミュレーションにより算出し、算出したユーザ端末50ごとのSINRとBERとの関係を内部の記憶領域(対応関係情報記憶部)に記憶させておく。
ここで、計算機シミュレーションとしては、まず、基地局装置10とそれぞれのユーザ端末50間における幾つかの通信条件下でのチャネル応答行列を任意に生成して、ユーザ端末50ごとの平均のBERを算出する。そして、算出したBERに対応するユーザ端末50ごとのSINRをチャネル応答行列に基づいて算出するなどの手法がある。これにより算出されたBERとSINRとを対応付けた対応関係情報が生成されて内部の記憶領域に記憶されることになる。
また、送信ウエイト抽出部27は、評価関数Aに変数として含まれる送信ウエイトに、送信ウエイト設定部21で設定した送信ウエイトを初期値として入力し、後述する平面カット法により変数の送信ウエイトを順次変更して、評価関数Aの評価値を求めることを繰り返し、評価値を最大化する送信ウエイトを選択する。また、送信ウエイト抽出部27は、平面カット法により最終的に求められた評価値に対応するBERを前述した内部の記憶領域から検出し、検出したBERが予め定められる所望のBERを満たすか否か判定することにより送信ビーム形成に用いる送信ウエイトを選択する。
送信ビーム形成部30は、送信ウエイト抽出部27により抽出された送信ウエイトに基いて、希望ストリームごとの送信ビームを形成する。通信制御部31は、前述したアンテナ41に接続される機能部であり、送信ビーム形成部30により形成された送信ビームをアンテナ41を通じて送信する。
(本実施形態に係る基地局装置の処理)
次に、図4及び図5を参照しつつ基地局装置10の動作について説明する。
まず、送信ウエイト設定部21は、予め定められる総送信電力の範囲内で、ユーザ端末50ごとの送信電力(P,P,…,P)を設定する(ステップS1)。次に、送信ウエイト設定部21は、設定したユーザ端末50ごとの送信電力(P,P,…,P)に対してブロック対角化法を適用して、ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する(ステップS2)。
次に、受信ウエイト推定値算出部22が、送信ウエイト設定部21により設定された希望ストリームごとの送信ウエイト及び送信電力で送信され、ユーザ端末50側で前述したES−MLD法によるMMSE受信復号を行うと仮定した場合の、MMSE受信ウエイトの推定値を算出する(ステップS3)。
次に、希望ストリーム受信電力式生成部24は、受信ウエイト推定値算出部22が算出したMMSE受信ウエイト推定値と、希望ストリームごとに予め算出される伝達関数、すなわちk番目のユーザ端末50についてのチャネル行列Hとに基いて、ユーザ端末ごとの希望ストリーム受信電力算出式を送信ウエイトを変数として含む形式で生成する。ここで、生成される希望ストリーム受信電力算出式は、次式(6)で示される。
Figure 0004607982
一方、干渉ストリーム受信電力式生成部23は、受信ウエイト推定値算出部22が算出したMMSE受信ウエイト推定値と、希望ストリームごとに予め算出されるチャネル行列Hとに基いて、他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因するユーザ端末ごとの干渉ストリーム受信電力算出式を送信ウエイトを変数として含む形式で生成する。ここで、生成される干渉ストリーム受信電力算出式は、次式(7)で示される。
Figure 0004607982
ここで、Sk,iは、希望ストリーム受信電力であり、Ik,iは、他のユーザ端末50宛の希望ストリームに起因する干渉ストリームの受信電力である。kは、ユーザ端末50−kを示し、iは、ユーザ端末50−kのi番目のストリームを示している。また、ベクトルwMMSE (k,i)は、前述したユーザ端末50側でES−MLD法を適用した場合のMMSEウエイト行ベクトルであり、Hは、ユーザ端末50−kのチャネル行列であり、ベクトルwk,iは、送信ウエイト列ベクトルであり、当該ベクトルwk,iが変数として生成されることになる。
次に、評価関数生成部25は、まず、希望ストリーム受信電力式生成部24が生成した希望ストリーム受信電力算出式と、干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいてユーザ端末50ごとの希望ストリーム受信電力Sk,iの総和であるS(すなわち、ユーザ端末50ごとの希望ストリームiについての総和)と、ユーザ端末50ごとの干渉ストリーム受信電力Ik,iの総和であるI(すなわち、ユーザ端末50ごとの干渉ストリームiについての総和)を算出する(ステップS4)。
次に、評価関数生成部25は、全ユーザ端末50の希望ストリーム受信電力を算出してS0とし、全ユーザ端末50の干渉ストリーム受信電力を算出してI0とし、雑音信号電力算出部26が算出したユーザ端末50ごとの雑音信号電力の全ユーザ端末についての総和である総雑音信号電力をN0として、次式(8)で示される評価関数A、すなわちS0/(I0+N0)を生成する(ステップS6)。
Figure 0004607982
次に、送信ウエイト抽出部27は、評価関数Aに変数として含まれる送信ウエイトに、送信ウエイト設定部21で設定した送信ウエイトを初期値として入力し、後述する平面カット法により変数の送信ウエイトを順次変更して、評価関数Aの評価値を求めることを繰り返し、評価値を最大化する送信ウエイトを選択する(ステップS7)。次に、送信ウエイト抽出部27は、平面カット法により最終的に求められた評価値に対応するBER評価基準値、すなわち当該評価値が求められた際のユーザ端末50ごとのSINRを算出し、算出したSINRに対応するBERを前述した内部の記憶領域から検出し、検出したユーザ端末50ごとのBERの和を算出することによりBER評価基準値を求める(ステップS8)。そして、送信ウエイト抽出部27は、検出したBER評価基準値が予め定められる所望のBER評価基準値を満たすか否かを、検出したBER評価基準値と、予め定められる所望のBER評価基準値との差を算出し、当該差の値が、ほぼ0であるか否かを判定する(ステップS9)。送信ウエイト抽出部27は、当該差の値が、ほぼ0である場合には、処理を終了して、最終的に求めた送信ウエイトを送信ビーム形成部30に出力する。
一方、送信ウエイト抽出部27は、当該差の値が、ほぼ0でない場合、検出したBER評価基準値が、予め定められる所望のBER評価基準値の値を超えているか否かを判定する(ステップS10)。送信ウエイト抽出部27は、検出したBER評価基準値が、予め定められる所望のBER評価基準値を超えていると判定した場合、送信ウエイト設定部21に総送信電力を増加させる指示情報を出力し、送信ウエイト設定部21は、総送信電力を予め定められる割合で増加させて、ユーザ端末50ごとの送信電力(P,P,…,P)を設定し、ステップS2以降の処理を繰り返させる(ステップS11)。一方、送信ウエイト抽出部27は、検出したBER評価基準値が、予め定められる所望のBER評価基準値を超えていないと判定した場合、送信ウエイト設定部21に総送信電力を減少させる指示情報を出力し、送信ウエイト設定部21は、総送信電力を予め定められる割合で減少させて、ユーザ端末50ごとの送信電力(P,P,…,P)を設定し、ステップS2以降の処理を繰り返させる(ステップS12)。
(平面カット法の処理:内部イタレーション処理)
次に、図6及び図7を参照しつつ、送信ウエイト抽出部27において行われる平面カット法について説明する。図6は、平面カット法の処理手順を示したフローチャートである。まず、送信ウエイト設定部21にて設定された送信ウエイトを初期値として設定する(ステップSa1)。次に、i=1番目の送信ウエイトを変数として選択し、残りの送信ウエイトは固定する(ステップSa2)。当該変動変数を変動させることにより、評価関数Aは、1変数の関数となる。そして、1変数の評価関数Aの評価値の最大値を求める(ステップSa3)。なお、フローチャートのステップSa3の式は、一般化した式であり、ハット(^)のついていないxが変動変数であり、ハット(^)のついているそれ以外のxは、固定されていることを意味しており、i=1の際の当該式は、xにハット(^)が付かず、それ以外のxにはハット(^)が付くことになる。
次に、評価関数Aの評価値が最大値となった際の変動変数の値、すなわちx (0)をi番目の変動変数の値として固定する(^x=x (0)とする。なお、ハット(^)はxの上に記載される)。次に、iに1を加えて次の変動変数を選択する(ステップSa5)。
そして、上記で求めた評価値と、1つ前に求めた評価値との差が、予め定められる値βを超えているか否かを判定する(ステップSa6)。当該差が、予め定められる値βを超えていると判定した場合には、処理を終了し、当該差が、予め定められる値βを超えていないと判定した場合には、iがn+1であるか否かを判定する(ステップSa7)。iがn+1でないと判定した場合には、ステップSa3以降の処理を繰り返す。iがn+1であると判定した場合には、最初の変数(i=1)に戻って処理を繰り返すため、ステップSa2以降の処理を繰り返す。なお、nは、送信ウエイト設定部21において設定された全ての送信ウエイトの数である。
図7は、2変数の場合の平面カット法の処理手順のイメージを示した図である。まず、P1が初期値を設定した際の位置になる。xを変動変数にしてxはP1の位置に固定し、評価関数Aの最大値F2を求める。求めた最大値に対応する点がP2の位置になる。次に、P2点のxを固定しxを変動変数にして、評価関数Aの最大値F3を求める。求めた最大値F3に対応する点がP3の位置になる。次に、P3のxを固定し、xを変動変数にして評価関数Aの最大値F4を求める。求めた最大値F4に対応する点がP4の位置になる。P4とP3の評価関数の値F4とF3の差分は小さいため、平面カット法は終了し、P3が最大値に対応する位置であると判定する。なお、以上の最適点を求める処理にといては、図中に示される制約条件(低減)の範囲を満たすことが条件となる。
(送信ウエイト設定部における繰り返し処理:外部イタレーション処理)
前述したように、送信ウエイト設定部21は、送信ウエイト抽出部27において求められるBERの値が所望のBERに漸近するまで、総送信電力を増減させて処理を繰り返す。上述した処理では、予め定められる割合で増減させるとして記載したが、この割合を収束点に近づくに従って小さくしてもよい。換言すると、総送信電力の増減割合は、検出したBER評価基準値と所望のBER評価基準値の差に応じた割合としてもよい。図8は、増減割合を検出したBER評価基準値(図8の「BER」)と所望のBER評価基準値(図8の「所望BER」)の差に応じた割合とした場合のBERの収束特性を示した図である。同図において、最初の総送信電力の増減幅(ステップ幅)は大きく、収束点に近づけば近づくほど小さくなっており、これにより、BERの値を発散させることなく、収束を早めて収束点に漸近させることができていることがわかる。
上記の実施形態の構成により、BD法の送信ビームを初期値として、総送信電力を微調整しながらES−MLD法のBER特性を最大限に引き出すように送信ビームを微調整することが可能となる。微調整された送信ビームで送信した場合の受信SINRは、所望のBERを達成するSINRとは異なるため、再び総送信電力を微調整して最適な送信ウエイトを探索することが可能となる。また、ユーザ端末50において、受信復号方法として用いられるES−MLD法は、前述したように、比較的大きなSINRを許容するため、ES−MLDに最適な送信ビーム形式法を求める際の制約条件がBD法より緩くなり、収束した結果として、総送信電力をBD法を送信ビームフォーミング(BF:BeamForming)に用いた場合より小さくすることができる。
なお、上記の実施形態において、評価関数として、ユーザ端末50ごとの希望ストリーム受信電力Sk,iの総和であるSと、ユーザ端末50ごとの干渉ストリーム受信電力Ik,iの総和であるIと、ユーザ端末50ごとの雑音信号電力Nとから、ユーザ端末50ごとのSINR、すなわちS/I+Nを求めて、全てのユーザ端末についてのS/I+Nの積を評価関数(以下、評価関数Bという。)としてもよい。この場合の処理は、図5のフローチャートのSS1が、図9に示すSS2に置き換えられることになる。
評価関数Aでは、全ユーザ端末50の平均BERを最小化する規範で、求められる送信ウエイトに作用することになるが、評価関数Bでは、SINRの積は、高いSNRの場合、全ユーザ端末の伝送容量の総和と関係があるため、全ユーザ端末50にわたる伝送容量の総和を最大化、すなわち伝送効率を良くする方向で、求められる送信ウエイトに作用することになる。
また、評価関数として、希望ストリーム受信電力Sk,iのユーザ端末50ごとの総和であるSと、干渉ストリーム受信電力Ik,iのユーザ端末50ごとの総和であるIと、ユーザ端末50ごとの雑音信号電力Nとから、ユーザ端末50ごとのSINR、すなわちS/I+Nを求めて、全てのユーザ端末についてのS/I+Nの和を評価関数としてもよい。
また、前述した実施形態では、計算機シミュレーションとして、ユーザ端末50ごとのBERとSINRとを対応付けた対応関係情報を生成して記憶させる構成を示した。しかしながら、本発明は、当該構成に限られず、ユーザ端末50ごとではなく、ユーザ端末50の希望ストリームごとのSINRを組み合わせたSINRの組み合わせと、ユーザ端末50ごとのBERとを対応付けるようにしてもよい。すなわち、BER=f(SINR,SINR,…,SINR)で示されるような関係が成立することになる(ここで、fは、SINR,SINR,…,SINRを入力とした場合にBERを出力する関数を示す)。かかる場合、まず、希望ストリームごとのチャネル応答行列を生成して、希望ストリームごとのSINRを算出し、算出したSINRをユーザ端末50を単位として組み合わせを生成する。一方、希望ストリームごとのチャネル応答行列から、ユーザ端末50ごとの平均のBERを算出する。そして、求められたユーザ端末50を単位とした複数のSINRの組み合わせと、ユーザ端末50ごとのBERとを対応付けた対応関係情報を生成して内部の記憶領域に記憶させる。そして、評価値を最大化する送信ウエイトが選択された際に、ユーザ端末50の希望ストリームのSINRを算出し、算出したSINRの組み合わせに対応するBERを内部の記憶領域から読み出し、読み出したBERの和を算出することでBER評価基準値が算出されることになる。なお、この場合に、希望ストリームごとのSINRを算出するのではなく、希望ストリームに加えて、干渉ストリームごとのSINRを算出してユーザ端末50を単位としてSINRの組み合わせを生成するようにしてもよい。
前述したユーザ端末50ごと、あるいは希望ストリームごとにSINRを算出する手法としては、チャネル応答行列を用いて、MMSE受信ウエイトを乗算することにより、希望ストリームの受信電力Sと、干渉ストリームの受信電力Iを算出し、雑音は前述したように分散σを用いて算出することになる。
また、ES−MLD法において正確な候補点が選択されたと仮定して、図2を用いて説明したSIC(Successive Interference Cancellation)の手法を用いて前のステージの希望ストリームの影響を差し引いた希望ストリームごとのSINRを算出するようにしてもよい。
また、前述したBER評価基準値としては、全てのBERの和とする代わりに、1/(1−BER)の積を用いるようにしてもよい。
また、評価関数として、前述したBER評価基準値を直接算出するような関数を適用してもよい。かかる場合、評価関数は、希望ストリーム受信電力算出式と、干渉ストリーム受信電力算出式と、雑音信号電力と、前述した計算機シミュレーションから得られるSINRとBERの関係に基づいて生成されることになる。この場合、平面カット法は、BERの和を最大化するか、あるいは1/(1−BER)の積を最大化するように送信ウエイトを順次変更することになる。なお、当該評価関数を用いる場合には、評価関数から出力される評価値がBER評価基準値となるため、図5におけるステップS8の評価値に対応するBER評価基準値を算出する処理は除かれることになる。
また、上記の実施形態では、ユーザ端末50ごとのアンテナ600の最大数を、同じ数のzとして示したが、ユーザ端末50ごとのアンテナ600の数は異なるように構成されていてもよい。
本実施形態に係る無線通信システムを示すブロック図である。 同実施形態に係るユーザ端末におけるES−MLD法の処理構成を示した図である。 同実施形態に係る基地局装置の内部構成を示したブロック図である。 同実施形態に係る基地局装置の動作を示したフローチャート(その1)である。 同実施形態に係る基地局装置の動作を示したフローチャート(その2)である。 同実施形態に係る平面カット法の手順を示したフローチャートである。 同実施形態に係る平面カット法の処理手順の概念を示した概念図である。 同実施形態に係るBERの収束特性を示したグラフである。 同実施形態に係る評価関数Bを用いた場合の基地局装置の動作を示したフローチャートである。
符号の説明
10 基地局装置
21 送信ウエイト設定部
22 受信ウエイト推定値算出部
23 干渉ストリーム受信電力式生成部
24 希望ストリーム受信電力式生成部
25 評価関数生成部
26 雑音信号電力算出部
27 送信ウエイト抽出部
30 送信ビーム形成部
31 通信制御部

Claims (16)

  1. 複数のアンテナを備えた基地局装置と、複数のアンテナを備えた複数のユーザ端末とを備え、前記基地局装置の複数のアンテナと前記ユーザ端末の複数のアンテナの間で複数のストリームを確立して無線通信を行う無線通信システムにおける基地局装置による無線送信方法であって、
    予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定し、当該ユーザ端末ごとの送信電力に対してブロック対角化法を適用して、前記ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する送信ウエイト設定工程と、
    前記送信ウエイト設定工程にて設定したそれぞれの前記送信電力及び前記希望ストリームごとの送信ウエイトにて送信され前記ユーザ端末側でMMSE受信復号すると仮定した場合の前記ユーザ端末側のMMSE受信ウエイト推定値を、前記希望ストリームごとに算出する受信ウエイト推定値算出工程と、
    前記受信ウエイト推定値算出工程により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の前記ユーザ端末ごとの希望ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する希望ストリーム受信電力式生成工程と、
    前記受信ウエイト推定値算出工程により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因する前記ユーザ端末ごとの干渉ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する干渉ストリーム受信電力式生成工程と、
    前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含む評価関数を生成する評価関数生成工程と、
    前記評価関数生成工程にて生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定工程で設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する送信ウエイト抽出工程と、
    前記送信ウエイト抽出工程により抽出された送信ウエイトに基づいて送信ビームを形成する送信ビーム形成工程と、を含み、
    前記送信ウエイト設定工程は、
    前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させ、増減させた総送信電力と、抽出された前記複数の送信ウエイトの値とに応じて、希望ストリームごとの送信ウエイトを新たに設定し、前記受信ウエイト推定値算出工程以降の工程を繰り返させる
    ことを特徴とする無線送信方法。
  2. 前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力を算出する雑音信号電力算出工程を含み、
    前記評価関数生成工程は、
    前記希望ストリーム受信電力算出式から得られる希望ストリーム受信電力の全ユーザ端末についての総和をS0とし、前記干渉ストリーム受信電力算出式から得られる干渉ストリーム受信電力の全ユーザ端末についての総和をI0とし、前記雑音信号電力算出工程により算出された雑音信号電力の全ユーザ端末についての総和である総雑音信号電力をN0とした場合に、S0/(I0+N0)を評価関数として生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線送信方法。
  3. 前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力を算出する雑音信号電力算出工程を含み、
    前記評価関数生成工程は、
    前記希望ストリーム受信電力算出式から得られる前記ユーザ端末ごとの希望ストリーム受信電力をSとし、前記干渉ストリーム受信電力算出式から得られる前記ユーザ端末ごとの干渉ストリーム受信電力をIとし、前記雑音電力算出工程により算出された前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力をNとした場合に、全ての前記ユーザ端末についてのS/(I+N)の積を評価関数として生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線送信方法。
  4. 前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力を算出する雑音信号電力算出工程を含み、
    前記評価関数生成工程は、
    前記希望ストリーム受信電力算出式から得られる前記ユーザ端末ごとの希望ストリーム受信電力をSとし、前記干渉ストリーム受信電力算出式から得られる前記ユーザ端末ごとの干渉ストリーム受信電力をIとし、前記雑音電力算出工程により算出された前記ユーザ端末ごとの雑音信号電力をNとした場合に、全ての前記ユーザ端末についてのS/(I+N)の和を評価関数として生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線送信方法。
  5. 前記ユーザ端末にて受信した際の前記ユーザ端末ごとのSINRと、前記ユーザ端末ごとのビット誤り率とが対応付けられた対応関係情報を記憶する対応関係情報記憶部を備えており、
    前記送信ウエイト抽出工程は、
    前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択した場合、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのSINRを算出し、算出したSINRに対応するビット誤り率を前記対応関係情報記憶部から読み出して前記ユーザ端末ごとのビット誤り率を求め、求めたビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値を算出し、算出したビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の無線送信方法。
  6. 前記ユーザ端末ごとに、前記ユーザ端末の前記希望ストリームごとのSINRを組み合わせたSINRの組み合わせと、前記ユーザ端末ごとのビット誤り率とが対応付けられた対応関係情報を記憶する対応関係情報記憶部を備えており、
    前記送信ウエイト抽出工程は、
    前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択した場合、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとの前記希望ストリームのSINRの組み合わせを求め、求めたSINRの組み合わせに対応する前記ユーザ端末のビット誤り率を前記対応関係情報記憶部から読み出し、読み出したビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値を算出し、算出したビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の無線送信方法。
  7. 前記対応関係情報記憶部は、
    前記ユーザ端末ごとに、前記ユーザ端末の前記希望ストリーム及び前記干渉ストリームごとのSINRを組み合わせたSINRの組み合わせと、前記ユーザ端末ごとのビット誤り率とが対応付けられた対応関係情報を記憶しており、
    前記送信ウエイト抽出工程は、
    前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択した場合、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとの前記希望ストリーム及び前記干渉ストリームのSINRの組み合わせを求め、求めたSINRの組み合わせに対応する前記ユーザ端末のビット誤り率を前記対応関係情報記憶部から読み出し、読み出したビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値を算出し、算出したビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する
    ことを特徴とする請求項6に記載の無線送信方法。
  8. 前記評価関数生成工程は、
    前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含み前記ビット誤り率評価基準値を評価値として出力する評価関数を生成し、
    前記送信ウエイト抽出工程は、
    前記評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、前記送信ウエイトを選択した際の前記評価関数の評価値である前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線送信方法。
  9. 前記ビット誤り率評価基準値は、
    前記ユーザ端末ごとのビット誤り率の和で示される
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の無線通信方法。
  10. 前記ビット誤り率評価基準値は、
    前記ユーザ端末ごとのビット誤り率をBERとした場合、1/(1−BER)の積で示される
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1つに記載の無線通信方法。
  11. 前記送信ウエイト抽出工程は、
    前記評価関数生成工程にて生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定工程で設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記複数の送信ウエイトのうちのいずれか1つの送信ウエイトを選択して当該送信ウエイトの値を増減させて、当該送信ウエイトについての前記評価値の最大化を行い、次に、前記増減させた送信ウエイトの値を維持しつつ当該送信ウエイト以外のいずれか1つの送信ウエイトを選択して増減させて当該送信ウエイトについての前記評価値の最大化を行うことを全ての送信ウエイトについて順次繰り返す第1の工程と、
    前記第1の工程にて求められた評価値と1つ前の前記第1の工程にて求められた評価値との差分と、予め定められる所定値とに基いて繰り返しを終了するか否かを判定し、終了すると判定した場合、終了すると判定した際の送信ウエイトを、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトとして抽出する判定抽出工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の無線送信方法。
  12. 前記送信ウエイト設定工程は、
    予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定する際に、前記ブロック対角化法を送信ビーム形成に利用した場合に、前記希望ストリームについて最大の伝送容量が得られる送信電力を設定する
    ことを特徴とする請求項1から11に記載の無線送信方法。
  13. 前記送信ウエイト設定工程は、
    前記ビット誤り率基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させる際に、前記ビット誤り率基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差に応じた増減幅で、前記総送信電力を増減させる
    ことを特徴とする請求項1から12に記載の無線送信方法。
  14. 複数のアンテナを備えた基地局装置と、複数のアンテナを備えた複数のユーザ端末とを備え、前記基地局装置の複数のアンテナと前記ユーザ端末の複数のアンテナの間で複数のストリームを確立して無線通信を行う無線通信システムにおける基地局装置であって、
    予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定し、当該ユーザ端末ごとの送信電力に対してブロック対角化法を適用して、前記ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する送信ウエイト設定部と、
    前記送信ウエイト設定部により設定されたそれぞれの前記送信電力及び前記希望ストリームごとの送信ウエイトにて送信され前記ユーザ端末側でMMSE受信復号すると仮定した場合の前記ユーザ端末側のMMSE受信ウエイト推定値を、前記希望ストリームごとに算出する受信ウエイト推定値算出部と、
    前記受信ウエイト推定値算出部により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の前記ユーザ端末ごとの希望ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する希望ストリーム受信電力式生成部と、
    前記受信ウエイト推定値算出部により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因する前記ユーザ端末ごとの干渉ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する干渉ストリーム受信電力式生成部と、
    前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含む評価関数を生成する評価関数生成部と、
    前記評価関数生成部が生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定部が設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する送信ウエイト抽出部と、
    前記送信ウエイト抽出部により抽出された送信ウエイトに基づいて送信ビームを形成する送信ビーム形成部と、を備え、
    前記送信ウエイト設定部は、
    前記送信ウエイト抽出部が求めた前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させ、増減させた総送信電力と、抽出された前記複数の送信ウエイトの値とに応じて、希望ストリームごとの送信ウエイトを新たに設定する
    ことを特徴とする基地局装置。
  15. 複数のアンテナを備えた基地局装置と、複数のアンテナを備えた複数のユーザ端末とを備え、前記基地局装置の複数のアンテナと前記ユーザ端末の複数のアンテナの間で複数のストリームを確立して無線通信を行う無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    前記基地局装置にて、
    予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定し、当該ユーザ端末ごとの送信電力に対してブロック対角化法を適用して、前記ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する送信ウエイト設定工程と、
    前記送信ウエイト設定工程にて設定したそれぞれの前記送信電力及び前記希望ストリームごとの送信ウエイトにて送信され前記ユーザ端末側でMMSE受信復号すると仮定した場合の前記ユーザ端末側のMMSE受信ウエイト推定値を、前記希望ストリームごとに算出する受信ウエイト推定値算出工程と、
    前記受信ウエイト推定値算出工程により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の前記ユーザ端末ごとの希望ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する希望ストリーム受信電力式生成工程と、
    前記受信ウエイト推定値算出工程により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因する前記ユーザ端末ごとの干渉ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する干渉ストリーム受信電力式生成工程と、
    前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含む評価関数を生成する評価関数生成工程と、
    前記評価関数生成工程にて生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定工程で設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する送信ウエイト抽出工程と、
    前記送信ウエイト抽出工程により抽出された送信ウエイトに基づいて送信ビームを形成する送信ビーム形成工程と、を含み、
    前記送信ウエイト設定工程は、
    前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させ、増減させた総送信電力と、抽出された前記複数の送信ウエイトの値とに応じて、希望ストリームごとの送信ウエイトを新たに設定し、前記受信ウエイト推定値算出工程以降の工程を繰り返させ、
    前記ユーザ端末にて、
    前記基地局装置から送信される送信ビームを受信し、受信した送信ビームをES−MLD法により復号を行い自端末宛の希望ストリームを出力する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  16. 複数のアンテナを備えた基地局装置と、複数のアンテナを備えた複数のユーザ端末とを備え、前記基地局装置の複数のアンテナと前記ユーザ端末の複数のアンテナの間で複数のストリームを確立して無線通信を行う無線通信システムであって、
    前記基地局装置は、
    予め定められる総送信電力の範囲内で、前記ユーザ端末へ送信を行う際の前記ユーザ端末ごとの送信電力を設定し、当該ユーザ端末ごとの送信電力に対してブロック対角化法を適用して、前記ユーザ端末ごとに予め定められる数の希望ストリームごとの送信ウエイトを設定する送信ウエイト設定部と、
    前記送信ウエイト設定部により設定されたそれぞれの前記送信電力及び前記希望ストリームごとの送信ウエイトにて送信され前記ユーザ端末側でMMSE受信復号すると仮定した場合の前記ユーザ端末側のMMSE受信ウエイト推定値を、前記希望ストリームごとに算出する受信ウエイト推定値算出部と、
    前記受信ウエイト推定値算出部により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の前記ユーザ端末ごとの希望ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する希望ストリーム受信電力式生成部と、
    前記受信ウエイト推定値算出部により算出されたMMSE受信ウエイト推定値と、前記希望ストリームごとに予め算出される伝達関数とに基づいて、前記MMSE受信ウエイトにて前記ユーザ端末が受信した場合の他のユーザ端末に向けて送信される希望ストリームに起因する前記ユーザ端末ごとの干渉ストリームの受信電力の算出式を前記送信ウエイトを変数として含む形式で生成する干渉ストリーム受信電力式生成部と、
    前記希望ストリーム受信電力算出式と、前記干渉ストリーム受信電力算出式とに基づいて、前記送信ウエイトを変数として含む評価関数を生成する評価関数生成部と、
    前記評価関数生成部が生成した評価関数に変数として含まれる前記送信ウエイトに、前記送信ウエイト設定部が設定した前記希望ストリームごとの送信ウエイトを初期値として入力し、前記評価関数の評価値を最大化する前記送信ウエイトを選択し、選択した前記送信ウエイトに対応する前記ユーザ端末ごとのビット誤り率に基づくビット誤り率評価基準値と、予め定められる所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内である場合、選択した前記送信ウエイトを前記ユーザ端末についての送信ウエイトとして抽出する送信ウエイト抽出部と、
    前記送信ウエイト抽出部により抽出された送信ウエイトに基づいて送信ビームを形成する送信ビーム形成部と、を備え、
    前記送信ウエイト設定部は、
    前記送信ウエイト抽出部が求めた前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値との差が一定値以内でない場合、前記ビット誤り率評価基準値と、前記所望のビット誤り率評価基準値とに基づいて前記総送信電力を増減させ、増減させた総送信電力と、抽出された前記複数の送信ウエイトの値とに応じて、希望ストリームごとの送信ウエイトを新たに設定し、
    前記ユーザ端末は、
    前記基地局装置から送信される送信ビームを受信し、受信した送信ビームをES−MLD法により復号を行い自端末宛の希望ストリームを出力する
    ことを特徴とする無線通信システム。
JP2008085820A 2008-03-28 2008-03-28 無線送信方法、基地局装置、無線通信方法、及び無線通信システム Expired - Fee Related JP4607982B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008085820A JP4607982B2 (ja) 2008-03-28 2008-03-28 無線送信方法、基地局装置、無線通信方法、及び無線通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008085820A JP4607982B2 (ja) 2008-03-28 2008-03-28 無線送信方法、基地局装置、無線通信方法、及び無線通信システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009239814A JP2009239814A (ja) 2009-10-15
JP4607982B2 true JP4607982B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=41253190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008085820A Expired - Fee Related JP4607982B2 (ja) 2008-03-28 2008-03-28 無線送信方法、基地局装置、無線通信方法、及び無線通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4607982B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5613120B2 (ja) * 2011-07-27 2014-10-22 日本電信電話株式会社 無線通信方法、及び無線通信システム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006507701A (ja) * 2002-02-19 2006-03-02 クゥアルコム・インコーポレイテッド 部分的なチャンネル状態情報(csi)多入力多出力(mimo)システムのパワー制御
JP2007515091A (ja) * 2003-11-14 2007-06-07 松下電器産業株式会社 空間多重無線通信システム及びそれに用いる装置
JP2007215045A (ja) * 2006-02-10 2007-08-23 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線通信方法および無線通信装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006507701A (ja) * 2002-02-19 2006-03-02 クゥアルコム・インコーポレイテッド 部分的なチャンネル状態情報(csi)多入力多出力(mimo)システムのパワー制御
JP2007515091A (ja) * 2003-11-14 2007-06-07 松下電器産業株式会社 空間多重無線通信システム及びそれに用いる装置
JP2007215045A (ja) * 2006-02-10 2007-08-23 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線通信方法および無線通信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009239814A (ja) 2009-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5129346B2 (ja) コラボラティブ多入力多出力通信システムにおけるプリコーディングされた信号を送信する方法
EP1366579B1 (en) Method for controlling the weighting of a data signal in the at least two antenna elements of a radio connection unit, module and communications system
US8755358B2 (en) Wireless base station device, terminal, and wireless communication method
D’Andrea et al. User association in scalable cell-free massive MIMO systems
KR20120014792A (ko) 상향 링크에서의 다중 사용자 간섭 정렬 시스템 및 방법
Vaigandla et al. Analysis of MIMO-OFDM: Effect of Mutual Coupling, Frequency Response, SNR and Channel Capacity
Almelah et al. Spectral efficiency of distributed large-scale MIMO systems with ZF receivers
JP2009153139A (ja) Mimo下りリンクにおけるプリコーディング処理方法、装置及び基地局
Ravindran et al. Beamforming with finite rate feedback for LOS MIMO downlink channels
KR20150134520A (ko) Mu­mimo 간섭 채널 네트워크 환경에서의 간섭정렬 송수신 신호처리 장치 및 방법
Van Chien et al. Downlink power control for massive MIMO cellular systems with optimal user association
Guo et al. A comparison of beam refinement algorithms for millimeter wave initial access
CN110212957B (zh) 一种基于信漏噪比的mu-mimo系统用户调度方法
Wu et al. Hierarchical beam alignment in single-user MIMO single-carrier frequency division multiple access terahertz communication systems
Bashar et al. Robust geometry-based user scheduling for large MIMO systems under realistic channel conditions
US10194404B2 (en) Transmission control apparatus and transmission control method
JP4607982B2 (ja) 無線送信方法、基地局装置、無線通信方法、及び無線通信システム
CN106209186B (zh) 一种多用户分布式mimo多天线系统下行链路预编码方法
Chatterjee et al. Downlink signal-to-interference ratio and spectral efficiency of MIMO cellular networks using truncated Lognormal approximation
JP5339865B2 (ja) 無線受信方法、及び無線受信装置
Zaharov et al. MIMO ad hoc network performance in the presence of co-channel interference
KR101323378B1 (ko) 다중 셀 다중입출력 다운링크 네트워크에서의 수신자 선택을 위해 전송률 관련 정보를 전송하는 장치 및 방법, 및 다중 셀 다중입출력 다운링크 네트워크에서의 수신자 선택 장치, 방법 및 시스템
Payami et al. Low-complexity and robust quantized hybrid beamforming and channel estimation
Watanabe et al. A proposal on virtual massive array using fast beam switching and blind algorithm
Fodor et al. Recent advances in acquiring channel state information in cellular mimo systems

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100928

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101007

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4607982

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees