JP4605835B2

JP4605835B2 - Easy tear laminate film

Info

Publication number: JP4605835B2
Application number: JP01101599A
Authority: JP
Inventors: 憲一伊達; 明来上葛
Original assignee: Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
Current assignee: Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Priority date: 1999-01-19
Filing date: 1999-01-19
Publication date: 2011-01-05
Anticipated expiration: 2019-01-19
Also published as: JP2000202956A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、破袋強度、低温ヒートシール性、耐衝撃性に優れた易横裂き性積層フィルムおよびそれを用いた包装袋に関する。ここで「横裂き性」における「横」「縦」の方向は、フィルムの巻き取り方向が「縦軸方向」であり、縦軸方向に垂直な方向が「横軸方向」である。
【０００２】
【従来の技術】
ＬＬＤＰＥとして知られている低密度のエチレン・α−オレフィン共重合体は、透明性、耐引裂性、低温ヒートシール性、ホットタック性、挟雑物シール性、ヒートシール強度、破袋強度、ボイル処理等の耐熱性が優れており、包装材料のシーラント層に用いた場合、包装機による内容物の充填適性が良好であり、密封に対する信頼性が高く、包装材料としての強度が高いところから、包装材料として広く使用されている。ところが、包装材料のなかでも引き裂き開封を行う用途においては、一方方向に確実に引き裂くことができる易横裂き性が求められており、強靭で引き裂き強度の大きいＬＬＤＰＥは、必ずしも好適な材料とはいえなかった。
【０００３】
例えば、米袋にＬＬＤＰＥ製のフィルムが使用されているが、一般消費者が袋を引き裂いて開封する場合、横方向に引き裂こうとしても、途中で引き裂き方向がずれ、斜め方向に引き裂かれ、またその引き裂き部分も大きく波打っているという不具合が生じている。これまでに、このような欠点を改良するために、いくつかの提案がなされている。
【０００４】
例えば特開昭５９−７８８１７号公報には、特定のＬＬＤＰＥフィルムを、縦または横方向に特定倍率延伸してなる切断の方向性に優れた包装用フィルムが提案されている。また特開平３−２８８６４４号公報には、特定のＬＬＤＰＥ組成物層とＬＬＤＰＥ層の多層共押出フィルムを一軸延伸してなる易引き裂き性フィルムが開示されている。しかしながらこれらの方法は、フィルム成形に加えて延伸加工工程を必要としており、経済性に劣る上に、フィルムが延伸されているためにＬＬＤＰＥ本来の特性が損なわれるという問題点を有していた。
【０００５】
また特開平３−８６５１４号公報には、特定のＬＬＤＰＥを特定条件下でＴダイ成形してなる易裂き性フィルムが開示されている。また特開平３−８６５１５号公報には、特定のＬＬＤＰＥ組成物をＴダイ成形してなる易裂き性に優れたフィルムが開示されている。しかしながらこれらのフィルムは、必ずしも満足すべき一方向への易引き裂き性を有していなかった。
【０００６】
さらに特開平９−１１１０６０号公報には、ポリオレフィン樹脂及びこれと非相溶性の熱可塑性樹脂を溶融混練して押出成形した引き裂きが容易なフィルムが開示されているが、このフィルムの引き裂きは方向性がなく、決して満足すべきものではなかった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、ＬＬＤＰＥが有する優れた特性を生かすため、効果的にＬＬＤＰＥに易横裂き性を付与する処方について検討を行った。その結果、ＬＬＤＰＥを、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体アイオノマーと特定条件で共押出した積層フィルムが、優れた易横裂き性を示すことを見いだすに至った。したがって本発明の目的は、透明性、低温ヒートシール性、挟雑物シール性、ヒートシール強度、破袋強度、ボイル処理等の耐熱性に優れた易横裂き性の積層フィルムを提供することにある。本発明の他の目的は、実質的に横裂き性を持たない他のフィルムと積層しても、易横裂き性を付与することができる積層フィルムを提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、二軸延伸ナイロンフィルムからなる基材フィルムの片面にエチレン・不飽和カルボン酸共重合体アイオノマー(Ａ)と５０重量％までのポリエチレンを含んでもよい密度が８７０〜９４０ｋｇ／ｍ³のエチレン・α一オレフィン共重合体（Ｂ）の共押出フィルムであって、横引き裂き強度が５０〜３００Ｎ／ｃｍの範囲にあり、実質的に縦引き裂き性を示さない易横裂き性積層フィルムが積層されてなる易横裂き性積層フィルムに関する。本発明はまた、上記易横裂き性積層フィルムからなる包装袋に関する。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明において、二軸延伸ナイロンフィルムに積層される（Ａ）と（Ｂ）との共押出フィルム（以下「共押出フィルム」という）は、アイオノマー（Ａ）とエチレン・αーオレフィン共重合体（Ｂ）が共押出された構成を有するもので、主として（Ｂ）層をヒートシール層とする包装材料を目的とするものであるので、その場合は（Ａ）／（Ｂ)のような２層構成、（Ｂ）／（Ａ）／（Ｂ）のような３属構成のものが好ましい。しかしながら（Ｂ）層をヒートシール層として利用するので無い場合は、（Ａ）／（Ｂ）／（Ａ）のような構成を採ることもできる。
【００１０】
易横裂き性共押出フィルムは、上記のような構成からなるものであって、横引き裂き強度が５０〜３００Ｎ／ｃｍ、好ましくは１００〜２５０Ｎ／ｃｍであって、実質的に縦引き裂き性を示さないものである。ここに「実質的に縦引き裂き性を示さない」とは、後記するように、ＪＩＳＫ７１２８に規定されたＢ法(エルメンドルフ引き裂き法)に従い、２号試験片を用いて測定する引き裂き強度試験により縦裂き強度を測定した場合に、引き裂き方向が横方向にずれた後に裂け、真の縦裂き強度が測定できないような状態をいうものである。
【００１１】
横引き裂き強度が上記範囲よりさらに小さくなると、破袋強度が小さくなりすぎるので好ましくなく、またその強度が３００Ｎ／ｃｍを越えるようになると、横裂き性が悪くなるので好ましくない。
【００１２】
このような性状の易横裂き性共押出フィルムは、使用するアイオノマー（Ａ）及びエチレン・αーオレフィン共重合体（Ｂ）の性状、共押出フィルムの成形条件、各層の厚み比率などを適当に選択することによって得ることができる。とくに共押出フィルムの総厚みとしては、５〜５００μｍ、とくに１０〜２００μｍの範囲が好ましく、またアイオノマー層の総厚みが、フィルム総厚みの１０〜８０％、とくに１５〜６０％を占めることが望ましい。
【００１３】
（Ａ）成分であるアイオノマーのベースポリマーとなるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、不飽和カルボン酸含有量が好ましくは１〜２５重量％、とくに好ましくは３〜２３重量％、一層好ましくは４〜２０重量％の共重合体であり、エチレンと不飽和カルボン酸の二元共重合体のみならず、任意に他の単量体が共重合された多元共重合体であってもよい。ここに不飽和カルボン酸含量が低すぎると、易横裂き性の積層フィルムを得ることが容易でなくなり、またその含量があまり高いものを使用すると吸湿性が増し、成形上の問題が生ずる恐れが出てくる。
【００１４】
ここに不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチルなどを例示することができる。とくに好ましいのは、アクリル酸又はメタクリル酸である。
【００１５】
上記任意に共重合されていてもよい他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ｎブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸−２−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステル、一酸化炭素、二酸化硫黄などを例示することができる。これら他の単量体は、例えば０〜３０重量％、好ましくは０〜２０重量％の範囲で共重合されていてもよいが、一般にこのような他の単量体含量が多くなると、得られるアイオノマーの引き裂き性が損なわれる傾向にあるため、このような単量体を含まないものかあるいは含んでいたとしてもわずかな量、例えば１５重量％以下の如き量で共重合されているものを用いるのが好ましい。このような共重合体はまた、不飽和カルボン酸又はその無水物で変性されたものを用いてもよい。
【００１６】
アイオノマーとしては、上記共重合体のカルボキシル基の１０〜１００モル％、好ましくは２０〜８０モル％が金属イオンで中和されものを使用することができる。中和度があまりに低すぎるものを使用すると、引き裂き性が損なわれるようになる。ここに金属イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムのようなアルカリ土類金属、亜鉛などであり、とくにリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムまたは亜鉛をイオン源とするアイオノマーを用いた場合に、所望の引き裂き特性を有する積層フィルムが得やすいので好ましい。
【００１７】
アイオノマーとしては、フィルム製造における成形性やフィルム物性等を考慮すると、１９０℃、２１６０ｇ荷重におけるメルトフローレートが、０．１〜５０ｇ／１０分、とくに０．５〜２０ｇ／１０分のものを使用するのが好ましい。
【００１８】
本発明において、アイオノマー（Ａ）と共押出される（Ｂ）成分は、密度が８７０〜９４０ｋｇ／ｍ³ 、好ましくは８８０〜９３０ｋｇ／ｍ³ のエチレン・α−オレフィン共重合体を主成分とするものであり、その他に、５０重量％まで、好ましくは４０重量％までのポリエチレンを含んでいてもよい。また該共重合体におけるα−オレフィンとしては、プロピレン、１−ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン、１−オクテン、１−デセン、１−ドデセン、４−メチル−１−ペンテンなどを例示することができる。好ましいα−オレフィンは、炭素数４〜１２、とくに５〜１０のものである。
【００１９】
かかるエチレン・α−オレフィン共重合体としてはまた、Ｍｗ／Ｍｎが３．０以下、とくに２．５以下のものであって、１９０℃、２１６０ｇ荷重におけるメルトフローレートが、０．１〜２０ｇ／１０分、とくに０．５〜１５ｇ／１０分のものが好ましい。
【００２０】
該共重合体は、例えば、チタン、マグネシム及びハロゲンを必須成分とする高活性チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物成分からなる触媒系、あるいはメタロセン触媒成分とアルモキサンの組み合わせのようなシングルサイト触媒系を用いて、エチレンとα−オレフィンを共重合することによって得ることができる。
【００２１】
本発明においては、上記エチレン・α−オレフィン共重合体の加工性等を改良する目的で、５０重量％まで、好ましくは４０重量％以下の割合で、該共重合体の一部をポリエチレンで置き換えたものを使用することができる。ここでいうポリエチレンは、一般にポリエチレンの範疇に分類されているもののなかから上記エチレン・α−オレフィン共重合体を除いたものであって、高圧法ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどをいう。これらのポリエチレンもまた、１９０℃、２１６０ｇ荷重におけるメルトフローレートが、０．１〜２０ｇ／１０分、とくに０．５〜１５ｇ／１０分のものを使用するのが好ましい。特に好ましいポリエチレンは、高圧法ポリエチレンである。
【００２２】
本発明において所望の引き裂き特性を有する易横裂き性共押出フィルムを得るためには、アイオノマーとエチレン・α一オレフィン共重合体の共押出を、インフレーション法またはキャスト法で、とくにキャスト法で一定速度以上の押し出し速度で成形するのが好ましい。すなわちインフレーション法による共押出においても、縦引き裂き強度に比較して横引き裂き強度の小さい易横裂き性フィルムは得られるが、多くの場合縦引き裂き強度が測定可能の範囲のものであり、また横引き裂き強度との強度差がそれ程顕著なものではないのに対し、キャスト法においては、成形条件を選定することにより、横引き裂き強度が小さく、また縦引き裂き強度が実質的に測定できないような難縦裂き性のフィルムを容易に得ることが可能である。
【００２３】
具体的には、押出し温度を１５０〜２５０℃程度とし、引取速度を５ｍ／分以上、好ましくは１０〜６００ｍ／分程度とし、引き落とし比を３〜２００、とくに５〜１５０の条件を選択するのがよい。
【００２４】
本発明の易横裂き性フィルムの全部の層、あるいは任意の層には、フィルム物性を損なわない範囲で、任意の添加剤が配合されていても良い。このような添加剤として、例えば、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、粘着剤、滑剤、ブロッキング防止剤、顔料、染料などを例示することができる。
【００２５】
上記易横裂き性共押出フィルムは、易横裂き性付与、あるいはさらに低温ヒートシール性、耐衝撃性等の付与の目的で、二軸延伸ナイロンフィルムに積層して使用する。二軸延伸ナイロンフィルムは単層のものでも2層以上からなる多層構成のものであってもよい。
【００２６】
本発明により得られる易横裂き性積層フィルムを包装袋として使用する場合には、切り込み部を設けることにより、横方向への引き裂きが助長され、容易に、しかも切口のきれいな横裂きを行うことができる。例えば、３方ヒートシール部を有する図１の包装材料の場合、易横裂き性包装材料１の側面ヒートシール部２に横方向への切り込み部３を設け、これに沿って引き裂くとＡ線の方向に切り裂かれ、右の図面のように綺麗な面をもって引き裂かれる。また側面に切り込み部を設けられない図２のような包装形態の場合でも、易横裂き性多層チューブの一端に形成したヒートシール部４に、縦方向の切り込み部５を設けておくと、引き裂きによってＢ線の方向に引き裂かれ、右図のような開封状態となる。一方、易横裂き性を示さないチューブを使用した場合には、切り込み部５を設けても、Ｃ線のような切り口となり、開封が容易でない。このように包装材料の形態に応じて、切り込み部を工夫することにより、好適に易横裂き開封が可能となる。
【００２７】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお実施例及び比較例に用いられた原料重合体の種類、フィルムの成形方法、物性評価方法等は以下のとおりである。
【００２８】
１．原料
下記のアイオノマー（Ａ）及びエチレン・αオレフィン共重合体（Ｂ）を用いた。
【００２９】
【表１】

＊：登録商標、三井・デュポンポリケミカル（株）製
＊＊：登録商標、三井化学（株）製
【００３０】
２．成形方法
（１）キャスト成形
（ＬＬＤＰＥとアイオノマーとの多層フィルムの製造）
成形機多層Ｔダイキャスト成形機
加工温度２２０℃
ラインスピード１６ｍ／分
【００３１】
（２）押出ラミネート成形
（基材と上記多層フィルムの積層体の製造）
成形機押出ラミネート成形機
加工温度３１６℃（ダイ下樹脂温度）
ラインスピード８０ｍ／分
積層構成
基材（15μｍ）AC剤塗布面／押出し樹脂（20μｍ）／多層フィルム（50μｍ）
基材：２軸延伸ナイロンフィルム
押出し樹脂：ＬＤＰＥ（三井化学（株）製”ミラソン１６”
密度：９２３kg/m³ ＭＦＲ 3.7g/10分
多層フィルム：前記（１）のLLDPE とアイオノマーとの多層フィルム
【００３２】
４．引き裂き強度の測定方法
エルメンドルフ引裂き法（ＪＩＳＫ７１２８Ｂ法２号試験片使用）により、縦軸方向（巻き取り方向）と横軸方向（縦軸方向に垂直な方向）の強度の比較を行った。
尚、引裂き強度測定時に、直線に切れずに曲って切れたものは参考値として数値を（）で囲んで表示した。このような状態は、下記実施例の縦軸方向にのみ発生しており、実質的に縦裂きができないとの判断基準の一つとした。
【００３３】
５．手裂き性の評価方法
多層フィルム及び積層体を、縦軸方向（流れ方向）に沿って縦長のＡ４版サイズに切り抜いたサンプルを作成し、その上部にカッターで２ｃｍの切り込みを入れたものを縦裂き評価用サンプルとし、左右の辺（横方向）にカッターで２ｃｍの切り込みを入れたものを横裂き評価用サンプルとした。
【００３４】
この切り込みの両端を両手で持ち、前後に引っ張りながら引き裂くことにより、引き裂き時の感触（抵抗感と直線引き裂き性）と外観（引き裂き部分の波打ち状態）を、下記２段階で評価し、引き裂き性の評価を行った。
【００３５】
（１）感触
○：横方向は抵抗感がなく、直線的に引き裂きができる。
一方縦方向は実質的に縦裂きを起こさない。
×：抵抗感が強く、しかも直線的に引き裂けない。
【００３６】
（外観）
○：横方向の引き裂き部分は、波打ちがほとんど無い。
×：伸びながら破れる状態であり、波打ちの振幅が極めて大きい。
【００３７】
６．ヒートシール強度の測定方法
前記２−（２）で得られた延伸ナイロンと多層フィルムとの積層体のＬＬＤＰＥ面同士を下記の条件でヒートシールとしてヒートシール強度を測定した。
ヒートシール温度：１００，１１０，１２０，１４０℃
シールバーの形状：シール幅１０mm×長さ３０cm片面熱板式ヒートシーラー
ヒートシール条件：シール圧力２kg／cm² 、シール時間０．５秒
試験片の形状：幅１５mm、長さ１５cm
測定条件：２３℃、５０％相対湿度の雰囲気下
引張速度３００mm／分、９０℃剥離させた時の最大値を測定
試験片１０片の平均値をもってヒートシール強度とした
【００３８】
７．破袋強度の評価方法
前記多層フィルムと基材との積層体を用いて、縦１５０ｍｍ×横１５０ｍｍの試験片の周囲の内１辺を残して１４０℃に加熱した１０ｍｍ幅ヒートシールバーで１秒間加熱して作成した積層体の袋に、蒸留水４０ｃｃを入れ、空気が残らないように、残りの１辺をヒートシールして破袋強度評価用サンプルを作成した。破袋強度の評価法は、静加圧法により１５０ｋｇ／ｃｍ² ×６０秒間加圧した際に、破袋しないもの及び破袋した時点での圧力が１４０ｋｇ／ｃｍ² 以上であるものを合格とした。
【００３９】
［実施例１］
多層キャスト成形機を用い、上記２−（１）の方法により、ＬＬＤＰＥ▲１▼／アイオノマー／ＬＬＤＰＥ▲１▼の２種３層構成の多層フィルム（厚み：15μ／20μ／15μ）を作成し、引き裂き強度、引き裂き性を評価した。さらに、２−（２）の方法で基材との積層体を作成し、引き裂き性、ヒートシール強度及び破袋強度を測定した。結果を表３に示す。その結果、本多層フィルムは実質的に縦裂きを起こさず、良好な横裂き性を示した。さらにその積層体は、ＬＬＰＤＥの有する良好な低温ヒートシール性、ヒートシール強度、破袋強度を維持し、実質的に縦裂きを起こさず、横裂き性が良好であった。
【００４０】
［実施例２］
実施例１において、層厚みを10μ／30μ／10μに変えた以外は実施例１と同様にしてＬＬＤＰＥ▲１▼／アイオノマー／ＬＬＤＰＥ▲１▼の２種３層構成の多層フィルムを作成し、さらに積層体を作成して、引き裂き強度、引き裂き性を測定した。結果を表３に示す。実施例１と同様に本多層フィルム及び積層体は、実質的に縦裂きを起こさず、良好な横裂き性を示した。
【００４１】
［実施例３〜５］
層構成をＬＬＤＰＥ▲１▼／アイオノマーの２種２層とし、表２に示す層厚みで２層積層フィルムを作成し、さらに積層体を作成して、実施例１と同様にして引き裂き強度、引き裂き性、ヒートシール性及び破袋強度を測定した。結果を表３に示す。実施例１と同様、本多層フィルムは実質的に縦裂きを起こさず、良好な横裂き性を示した。さらにその積層体は、ＬＬＤＰＥの有する良好な低温ヒートシール性、ヒートシール強度、破袋強度を維持し、実質的に縦裂きを起こさず、横裂き性が良好であった。
【００４２】
［実施例６〜８］
実施例１〜５において、ＬＬＤＰＥ▲１▼の代りにＬＬＤＰＥ▲２▼を用い、表２に示す層厚みで２種３層及び２種２層の多層フィルムを作成し、さらに積層体を作成して、引き裂き強度、引き裂き性、ヒートシール性及び破袋強度を測定した。結果を表３に示す。本構成においても実施例１と同様に本多層フィルムは実質的に縦裂きを起こさず、良好な横裂き性を示した。さらにその積層体は、ＬＬＤＰＥの有する良好な低温ヒートシール性、ヒートシール強度、破袋強度を維持し、実質的に縦裂きを起こさず、横裂き性が良好であった。
【００４３】
［比較例１］
実施例１で用いたと同じキャスト成形機を使用し、同一成形条件下でＬＬＤＰＥ▲１▼の単層フィルムを作成し、さらに積層体を作成して、引き裂き強度、引き裂き性、ヒートシール性及び破袋強度を測定した。結果を表３に示す。その結果、縦・横方向共に引き裂き難い上にＬＬＤＰＥ特有の引き裂き部分の形状が醜くなる現象を示した。
【００４４】
［比較例２］
ＬＬＤＰＥ▲１▼の代りにＬＬＤＰＥ▲２▼を用いた以外は上記比較例１と同様にして単層フィルムを作成し、さらに積層体を作成して、引き裂き強度、引き裂き性、ヒートシール性、破袋強度を測定した。結果を表３に示す。比較例１以上に縦・横方向共に引き裂き難いフィルムであった。
【００４５】
【表２】

【００４６】
【表３】

【００４７】
【発明の効果】
本発明によれば、低温ヒートシール性、挟雑物シール性、破袋強度が優れ、易横裂き性に優れた積層フィルムを提供することができる。また、本発明の易横裂き性多層フィルムを基材フィルムに積層して使用することにより、本来縦方向に裂けやすい基材であっても、易横裂き性フィルムとすることができる。
【００４８】
かかる特性を利用して、漬物や蒟蒻等の水物包装、液体スープ、液体調味料等の液体食品包装、液体シャンプー、中性洗剤等の食品以外の液体包装、粉体スープ、小麦粉、食塩、香辛料等の粉体包装、スナック菓子等の乾燥食品包装、加工肉、チルドビーフ等の食肉包装や惣菜包装、注射器シリンジ、輸液バッグ等の医療用品包装等の一般軽包装用途に利用することができる。さらに米袋や肥料、セメント等の産業資材に代表される重包装用途、あるいは絆創膏や結束テープの基材としての利用やストレッチフィルムやラップフィルムとしての利用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】横方向に切り込み部を設けた包装材料とその引き裂き状態を示す図面である。
【図２】縦方向に切り込み部を設けた包装材料とその引き裂き状態を示す図面である。
【符号の説明】
１易横裂き性包装材料
２側面ヒートシール部
３横方向への切り込み部
４端部ヒートシール部
５縦方向への切り込み部
Ａ本発明の易横裂き性包装材料において、横方向への切り込み部から引き裂かれた切断線
Ｂ本発明の易横裂き性包装材料において、縦方向への切り込み部から引き裂かれた切断線
Ｃ易横裂き性でない包装材料において、縦方向への切り込み部から引き裂かれた切断線[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an easily tearable laminated film excellent in bag breaking strength, low-temperature heat sealability, and impact resistance, and a packaging bag using the same . Here, in the direction of “lateral” and “longitudinal” in “lateral tearability”, the film winding direction is “vertical axis direction”, and the direction perpendicular to the vertical axis direction is “horizontal axis direction”.
[0002]
[Prior art]
Low density ethylene / α-olefin copolymer, known as LLDPE, is transparent, tear resistant, low temperature heat seal, hot tack, interstitial seal, heat seal strength, bag breaking strength, boil Excellent heat resistance such as processing, when used as a sealant layer for packaging materials, the filling ability of the contents by the packaging machine is good, the reliability for sealing is high, and the strength as a packaging material is high, Widely used as packaging material. However, among the packaging materials, in applications where tearing and unsealing is required, easy transverse tearing that can be reliably torn in one direction is required, and tough and high tear strength LLDPE is not necessarily a suitable material. There wasn't.
[0003]
For example, a film made of LLDPE is used for a rice bag, but when a general consumer tears and opens the bag, the tear direction is shifted in the middle, tearing in an oblique direction, There is a problem that the tearing portion is also greatly undulating. Heretofore, several proposals have been made to improve such drawbacks.
[0004]
For example, Japanese Patent Laid-Open No. 59-78817 proposes a packaging film excellent in cutting directionality obtained by stretching a specific LLDPE film in a vertical or horizontal direction at a specific magnification. JP-A-3-288644 discloses an easily tearable film formed by uniaxially stretching a multilayer coextruded film of a specific LLDPE composition layer and an LLDPE layer. However, these methods require a drawing process in addition to film forming, and are inferior in economic efficiency. Further, since the film is drawn, the original characteristics of LLDPE are impaired.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-86514 discloses an easily tearable film formed by T-die molding a specific LLDPE under specific conditions. Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-86515 discloses a film having excellent tearability obtained by T-die molding a specific LLDPE composition. However, these films did not always have an easily tearable property in one direction.
[0006]
Further, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-1111060 discloses a film that is easy to tear by melt-kneading a polyolefin resin and an incompatible thermoplastic resin and extrusion molding. There was nothing and it was never satisfactory.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the present inventors have studied a prescription that effectively imparts easy tearability to LLDPE in order to make use of the excellent properties of LLDPE. As a result, it has been found that a laminated film obtained by coextruding LLDPE with an ethylene / unsaturated carboxylic acid copolymer ionomer under specific conditions exhibits excellent easy tearability. Therefore, an object of the present invention is to provide an easily tearable laminated film excellent in heat resistance such as transparency, low temperature heat sealability, interstitial material sealability, heat seal strength, bag breaking strength, and boil treatment. is there. Another object of the present invention is to provide a laminated film capable of imparting easy transverse tearing properties even when laminated with other films having substantially no transverse tearing properties.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, the density of 870 to 940 kg / m ³ may include ethylene / unsaturated carboxylic acid copolymer ionomer (A) and up to 50% by weight of polyethylene on one side of a base film made of a biaxially stretched nylon film . Co-extruded film of ethylene / α-one olefin copolymer (B), which has a transverse tear strength in the range of 50 to 300 N / cm, and is an easily tearable laminate film that does not substantially exhibit longitudinal tearability The present invention relates to an easily tearable laminated film. The present invention also relates to a packaging bag made of the above easily tearable laminated film.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, the coextruded film (A) and (B) laminated on the biaxially stretched nylon film (hereinafter referred to as “coextruded film”) is an ionomer (A) and an ethylene / α-olefin copolymer (B ) Is a co-extruded structure, and is mainly intended for packaging materials in which the (B) layer is a heat seal layer. In that case, a two-layer structure such as (A) / (B) , (B) / (A) / (B) are preferred. However, when (B) layer not of being utilized as a heat seal layer, Ru can also be configured as a (A) / (B) / (A).
[0010]
The easily tearable coextruded film has the above-described structure, and has a transverse tear strength of 50 to 300 N / cm, preferably 100 to 250 N / cm, and exhibits substantially longitudinal tearability. There is nothing. Here, “substantially does not exhibit longitudinal tearability” means that, as will be described later, the longitudinal strength is measured by a tear strength test measured using a No. 2 test piece according to Method B (Elmendorf tear method) defined in JIS K7128. When the tear strength is measured, it means a state in which the true longitudinal tear strength cannot be measured due to tearing after the tear direction is shifted laterally.
[0011]
If the lateral tear strength is further smaller than the above range, the bag breaking strength is too small, which is not preferable. If the strength exceeds 300 N / cm, the lateral tear property is deteriorated, which is not preferable.
[0012]
For such easily tearable coextruded films, the properties of the ionomer (A) and ethylene / α-olefin copolymer (B) used, the molding conditions of the coextruded film, the thickness ratio of each layer, etc. are appropriately selected. Can be obtained. In particular, the total thickness of the coextruded film is preferably in the range of 5 to 500 μm, particularly 10 to 200 μm, and the total thickness of the ionomer layer should occupy 10 to 80%, particularly 15 to 60% of the total film thickness. .
[0013]
As the ethylene / unsaturated carboxylic acid copolymer serving as the base polymer of the ionomer as the component (A), the unsaturated carboxylic acid content is preferably 1 to 25% by weight, particularly preferably 3 to 23% by weight, and still more preferably. Is a copolymer of 4 to 20% by weight, and may be not only a binary copolymer of ethylene and unsaturated carboxylic acid but also a multi-component copolymer in which other monomers are arbitrarily copolymerized. . If the unsaturated carboxylic acid content is too low, it is not easy to obtain an easily tearable laminated film, and if the content of the unsaturated carboxylic acid is too high, the hygroscopicity is increased, which may cause molding problems. Come out.
[0014]
Examples of the unsaturated carboxylic acid include acrylic acid, methacrylic acid, ethacrylic acid, maleic acid, fumaric acid, itaconic acid, maleic anhydride, itaconic anhydride, monomethyl maleate, monoethyl maleate and the like. Particularly preferred is acrylic acid or methacrylic acid.
[0015]
Other monomers that may be optionally copolymerized include vinyl acetate, vinyl esters such as vinyl propionate, methyl acrylate, ethyl acrylate, isopropyl acrylate, isobutyl acrylate, and n-butyl acrylate. Illustrative examples include unsaturated carboxylic acid esters such as isooctyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, isobutyl methacrylate, dimethyl maleate and diethyl maleate, carbon monoxide and sulfur dioxide. Can do. These other monomers may be copolymerized in the range of, for example, 0 to 30% by weight, preferably 0 to 20% by weight, but are generally obtained when the content of such other monomers is increased. Since the tearability of the ionomer tends to be impaired, a monomer which does not contain such a monomer or is copolymerized in a slight amount, for example, 15% by weight or less is used. Is preferred. Such a copolymer may also be modified with an unsaturated carboxylic acid or an anhydride thereof.
[0016]
As the ionomer, 10 to 100 mol%, preferably 20 to 80 mol% of the carboxyl group of the copolymer may be neutralized with a metal ion. If the neutralization degree is too low, the tearability is impaired. Here, the metal ions include alkali metals such as lithium, sodium and potassium, alkaline earth metals such as magnesium and calcium, and zinc. In particular, ionomers using lithium, sodium, potassium, magnesium or zinc as an ion source. Is preferable because it is easy to obtain a laminated film having desired tear characteristics.
[0017]
As an ionomer, a film having a melt flow rate at 190 ° C. and a load of 2160 g of 0.1 to 50 g / 10 min, particularly 0.5 to 20 g / 10 min is used in consideration of moldability and film physical properties in film production. It is preferable to do this.
[0018]
In the present invention, the component (B) which is coextruded with the ionomer (A) is mainly composed of an ethylene / α-olefin copolymer having a density of 870 to 940 kg / m ³ , preferably 880 to 930 kg / m ^3. In addition, it may contain up to 50% by weight, preferably up to 40% by weight of polyethylene. Examples of the α-olefin in the copolymer include propylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene and 4-methyl-1-pentene. Can do. Preferred α-olefins are those having 4 to 12, especially 5 to 10 carbon atoms.
[0019]
The ethylene / α-olefin copolymer also has a Mw / Mn of 3.0 or less, particularly 2.5 or less, and a melt flow rate at 190 ° C. under a load of 2160 g is 0.1 to 20 g / Those of 10 minutes, especially 0.5 to 15 g / 10 minutes are preferred.
[0020]
The copolymer uses, for example, a single-site catalyst system such as a catalyst system comprising a highly active titanium catalyst component and an organoaluminum compound component containing titanium, magnesium and halogen as essential components, or a combination of a metallocene catalyst component and an alumoxane. Thus, it can be obtained by copolymerizing ethylene and α-olefin.
[0021]
In the present invention, in order to improve the processability of the ethylene / α-olefin copolymer, a part of the copolymer is replaced with polyethylene in a proportion of up to 50% by weight, preferably 40% by weight or less. Can be used. The polyethylene here is one obtained by removing the ethylene / α-olefin copolymer from those generally classified into the category of polyethylene, and means high-pressure polyethylene or high-density polyethylene. These polyethylenes are also preferably those having a melt flow rate at 190 ° C. and a load of 2160 g of 0.1 to 20 g / 10 minutes, particularly 0.5 to 15 g / 10 minutes. Particularly preferred polyethylene is high pressure polyethylene.
[0022]
In order to obtain an easily tearable coextruded film having desired tear characteristics in the present invention , co-extrusion of an ionomer and an ethylene / α-olefin copolymer is performed at a constant speed by an inflation method or a cast method, particularly by a cast method. It is preferable to mold at the above extrusion speed. In other words, coextrusion by the inflation method can provide an easily tearable film having a transverse tear strength smaller than the longitudinal tear strength, but in many cases the longitudinal tear strength is within the measurable range, and the transverse tear strength While the difference in strength from the strength is not so significant, in the casting method, by selecting the molding conditions, the transverse tear strength is low and the longitudinal tear strength cannot be measured substantially. Can be easily obtained.
[0023]
Specifically, the extrusion temperature is set to about 150 to 250 ° C., the take-up speed is set to 5 m / min or more, preferably about 10 to 600 m / min, and the drawing ratio is set to 3 to 200, particularly 5 to 150. Is good.
[0024]
Arbitrary additives may be blended in all layers or arbitrary layers of the easily tearable film of the present invention as long as the film properties are not impaired. Examples of such additives include antioxidants, light stabilizers, heat stabilizers, ultraviolet absorbers, antistatic agents, pressure-sensitive adhesives, lubricants, antiblocking agents, pigments, and dyes.
[0025]
The above easily tearable coextruded film is used by being laminated on a biaxially stretched nylon film for the purpose of imparting easily tearable property, or further imparting low temperature heat sealability, impact resistance and the like. Biaxially oriented nylon film but it may also be of a multilayer structure formed be of a single layer of two or more layers.
[0026]
When the easily tearable laminated film obtained according to the present invention is used as a packaging bag, by providing a cut portion, tearing in the lateral direction is facilitated, and it is possible to easily perform a clean transverse tear. it can. For example, in the case of the packaging material of FIG. 1 having a three-way heat seal portion, a lateral cut portion 3 is provided in the side surface heat seal portion 2 of the easily tearable packaging material 1 and tearing along the side heat seal portion 2 It is torn in the direction and torn with a beautiful surface as shown in the drawing on the right. Further, even in the case of the packaging form as shown in FIG. 2 in which the cut portion is not provided on the side surface, if the heat cut portion 4 formed at one end of the easily tearable multilayer tube is provided with the vertical cut portion 5, tearing occurs. Is torn in the direction of line B, and is opened as shown in the right figure. On the other hand, when a tube that does not exhibit easy tearability is used, even if the cut portion 5 is provided, it becomes a cut like a C line and is not easy to open. As described above, by devising the incision portion according to the form of the packaging material, it is possible to easily tear and open.
[0027]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically by way of examples. In addition, the kind of raw material polymer used for the Example and the comparative example, the shaping | molding method of a film, the physical-property evaluation method, etc. are as follows.
[0028]
1. Raw materials The following ionomer (A) and ethylene / α-olefin copolymer (B) were used.
[0029]
[Table 1]

*: Registered trademark, manufactured by Mitsui & DuPont Polychemical Co., Ltd. **: Registered trademark, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc. [0030]
2. Molding method (1) Cast molding (production of multilayer film of LLDPE and ionomer)
Molding machine Multi-layer T-die casting machine Processing temperature 220 ℃
Line speed 16m / min 【0031】
(2) Extrusion laminate molding (production of a laminate of a substrate and the above multilayer film)
Molding machine Extrusion laminating machine Processing temperature 316 ° C (resin temperature under die)
Line speed 80m / min Laminate base material (15μm) AC agent coated surface / Extruded resin (20μm) / Multilayer film (50μm)
Base material: biaxially stretched nylon film extruded resin: LDPE (Mirason 16 manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.)
Density: 923 kg / m ³ MFR 3.7 g / 10 min Multilayer film: Multilayer film of LLDPE and ionomer of (1) above.
4). Measuring method of tear strength The strength of the vertical axis direction (winding direction) and the horizontal axis direction (direction perpendicular to the vertical axis direction) were compared by Elmendorf tear method (using JIS K7128B method No. 2 test piece).
In addition, when tearing strength was measured, a value that was bent without being cut in a straight line was displayed as a reference value enclosed in parentheses. Such a state occurred only in the vertical axis direction of the following examples, and was regarded as one of the criteria for judging that the vertical tearing cannot be performed substantially.
[0033]
5. Evaluation method of hand tearability A sample in which a multilayer film and a laminate are cut into a vertically long A4 size along the vertical axis direction (flow direction) is created, and a 2 cm cut with a cutter is placed on the sample. A sample for evaluation of tearing was used, and a sample for 2 cm incision with a cutter on the left and right sides (lateral direction) was used as a sample for evaluation of lateral tearing.
[0034]
Holding both ends of this incision with both hands and tearing while pulling back and forth, the tear feel (resistance and linear tearability) and appearance (wavy state of the tearing part) are evaluated in the following two stages, Evaluation was performed.
[0035]
(1) Feeling ○: There is no resistance in the lateral direction, and tearing can be performed linearly.
On the other hand, the vertical direction does not substantially cause vertical tearing.
X: A feeling of resistance is strong and does not tear linearly.
[0036]
(appearance)
○: The tearing portion in the horizontal direction has almost no undulation.
X: It is a state where it is broken while being stretched, and the amplitude of the undulation is extremely large.
[0037]
6). Measuring method of heat seal strength Heat seal strength was measured by using the LLDPE surfaces of the laminate of the stretched nylon obtained in 2- (2) and the multilayer film as heat seals under the following conditions.
Heat sealing temperature: 100, 110, 120, 140 ° C
Seal bar shape: Seal width 10 mm x Length 30 cm Single-sided hot plate heat sealer Heat seal conditions: Seal pressure 2 kg / cm ² , Seal time 0.5 seconds Test piece shape: Width 15 mm, Length 15 cm
Measurement conditions: The maximum value when peeled at 90 ° C. under an atmosphere of 23 ° C. and 50% relative humidity at a tensile rate of 300 mm / min was defined as the heat seal strength by the average value of 10 measurement test pieces.
7). Evaluation method of bag-breaking strength Using a laminate of the multilayer film and the substrate, for 1 second with a 10 mm wide heat seal bar heated to 140 ° C. leaving one side of the periphery of a test piece 150 mm long × 150 mm wide. Distilled water (40 cc) was put into a laminated bag prepared by heating, and the remaining one side was heat-sealed so as not to leave air, and a sample for bag breaking strength evaluation was prepared. The evaluation method for the bag breaking strength was that the bag was not broken when the pressure was applied by the static pressure method for 150 kg / cm ² × 60 seconds, and the pressure when the bag was broken was 140 kg / cm ² or more. .
[0039]
[Example 1]
A multilayer cast molding machine is used to produce a multilayer film (thickness: 15 μ / 20 μ / 15 μ) of two types and three layers of LLDPE (1) / ionomer / LLDPE (1) by the method 2- (1) above. The tear strength and tearability were evaluated. Furthermore, the laminated body with a base material was created by the method of 2- (2), and tearability, heat seal strength, and bag breaking strength were measured. The results are shown in Table 3. As a result, this multilayer film did not cause vertical tearing substantially and exhibited good lateral tearability. Furthermore, the laminate maintained good low-temperature heat sealability, heat seal strength, and bag breaking strength possessed by LLPDE, substantially did not cause longitudinal tearing, and had good lateral tearability.
[0040]
[Example 2]
In Example 1, except that the layer thickness was changed to 10μ / 30μ / 10μ, a multi-layer film of LLDPE (1) / ionomer / LLDPE (1) was formed in the same manner as in Example 1, and A laminate was prepared, and tear strength and tearability were measured. The results are shown in Table 3. As in Example 1, the present multilayer film and laminate were substantially free of longitudinal tearing and exhibited good lateral tearability.
[0041]
[Examples 3 to 5]
The layer structure is LLDPE (1) / ionomer, two types, two layers, a two-layer laminated film is prepared with the layer thicknesses shown in Table 2, and a laminate is further prepared. The tear strength and tear are obtained in the same manner as in Example 1. , Heat sealability and bag breaking strength were measured. The results are shown in Table 3. As in Example 1, this multilayer film did not substantially cause longitudinal tearing and exhibited good lateral tearability. Further, the laminate maintained good low-temperature heat sealability, heat seal strength, and bag breaking strength possessed by LLDPE, substantially did not cause longitudinal tearing, and had good lateral tearability.
[0042]
[Examples 6 to 8]
In Examples 1-5, instead of LLDPE (1), LLDPE (2) was used to create a multilayer film of two types, three layers and two types and two layers with the layer thicknesses shown in Table 2, and a laminate was further prepared. The tear strength, tearability, heat sealability and bag breaking strength were measured. The results are shown in Table 3. Also in this configuration, as in Example 1, the multilayer film did not substantially cause vertical tearing and exhibited good lateral tearability. Furthermore, the laminate maintained good low-temperature heat sealability, heat seal strength, and bag breaking strength possessed by LLDPE, substantially did not cause longitudinal tearing, and had good lateral tearability.
[0043]
[Comparative Example 1]
Using the same cast molding machine as used in Example 1, a single layer film of LLDPE (1) was prepared under the same molding conditions, and a laminate was further prepared. The tear strength, tearability, heat sealability and fracture The bag strength was measured. The results are shown in Table 3. As a result, it was difficult to tear both in the vertical and horizontal directions, and the phenomenon that the shape of the tearing part peculiar to LLDPE became ugly was shown.
[0044]
[Comparative Example 2]
A single layer film was prepared in the same manner as in Comparative Example 1 except that LLDPE (2) was used in place of LLDPE (1), and a laminate was further prepared. The tear strength, tearability, heat sealability, The bag strength was measured. The results are shown in Table 3. It was a film that was difficult to tear in both the vertical and horizontal directions as compared to Comparative Example 1.
[0045]
[Table 2]

[0046]
[Table 3]

[0047]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a laminated film having excellent low-temperature heat sealing properties, interstitial material sealing properties, and bag breaking strength, and excellent easy tearing properties. Moreover, even if it is a base material which is easy to tear originally in the vertical direction by laminating | stacking and using the easily tearable multilayer film of this invention for a base film, it can be set as an easily tearable film.
[0048]
Utilizing such characteristics, water packaging such as pickles and strawberries, liquid food packaging such as liquid soup and liquid seasoning, liquid packaging other than food such as liquid shampoo and neutral detergent, powder soup, flour, salt, It can be used for general light packaging applications such as powder packaging such as spices, dry food packaging such as snacks, meat packaging such as processed meat and chilled beef, side dish packaging, and medical supplies packaging such as syringe syringes and infusion bags. Further, it can be used for heavy packaging represented by industrial materials such as rice bags, fertilizers, cement, etc., or as a base material for adhesive plaster or binding tape, or as a stretch film or wrap film.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a drawing showing a packaging material provided with a cut portion in a lateral direction and its tearing state.
FIG. 2 is a drawing showing a packaging material provided with a cut portion in the vertical direction and its tearing state.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Easily tearable packaging material 2 Side heat seal part 3 Cut part 4 to horizontal direction End heat seal part 5 Cut part A to vertical direction In the easily tearable packaging material of this invention, cut part to horizontal direction The cutting line B torn from the cutting line C torn from the incision portion in the longitudinal direction in the easily tearable packaging material of the present invention, and the torn from the incision portion in the longitudinal direction in the packaging material that is not easily tearable Cutting line

Claims

One side of a base film made of a biaxially oriented nylon film may contain ethylene / unsaturated carboxylic acid copolymer ionomer (A) and up to 50% by weight of polyethylene. Density of 870 to 940 kg / m ³ of ethylene / α A coextrusion film of an olefin copolymer (B) that has a transverse tear strength in the range of 50 to 300 N / cm and is formed by laminating an easily transverse tearable laminate film that does not substantially exhibit longitudinal tearability. Lateral tearable laminated film.

A packaging bag comprising the easily tearable film according to claim 1 .

The packaging bag of Claim 2 which has a cut | notch part.