JP4603861B2 - タンク構造 - Google Patents

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Description

本発明は、バルブとタンクの固定機構を有するタンク構造に関するものである。
半導体や液晶などを製造する工場では、複数の装置へひとつの薬液供給源から分岐配管を使って薬液が供給されている。複数ある中の一つである装置(以下、A装置という。)へ薬液を供給する場合、工場からくるそのままの圧力で薬液の供給をコントロールしようとしても他の装置の使用状況によってライン内の圧力や流量が変動してしまい、A装置に供給される薬液の流量や圧力が一定にならない。そのため、従来から各装置内には薬液を蓄えるタンクが設置され、工場から供給された薬液をタンク内へいったん貯めてからユースポイントへ所定の圧力や流量で送ることが行われている。そして、タンクからユースポイントへの供給はバルブを介して行う場合がある。その際、省スペース化や構成の簡素化を図るためタンクに流体継手を取り付け、流体継手を介してタンクにバルブを取り付けることがある。
同様な構造を有する従来技術として、特許文献1に図15に示すような高圧ガス供給システム101が存在する。
図15は高圧ガス供給システム101の断面図である。高圧ガス供給システム101は主に、高圧容器本体111、プラグ112、安全弁113などから構成される。高圧容器本体111の開口131の部分にプラグ112を介して安全弁113が取り付けられ、安全弁113には開放用の配管124が取り付けられている。
特開2002−206696(第0010−0016段落、第2図)
しかし、従来技術は、以下のような問題を有している。
一般にバルブは重量物であり、その制御時に生じるオーバーシュートやウォーターハンマ等の影響を無視することができない。すなわち、タンクと流体継手との間が十分に固定されていないと、バルブにより流体継手を中心にしてモーメントが生じ、流体継手に負荷がかかり破損するなどのおそれがある。しかも、通常タンクへの配管は複数行なわれ、そのためバルブは複数個使用される場合が多く、バルブ全体の重量が非常に大きくなってしまう。
また、配管作業時には作業者がバルブに取り付けられた配管を引っ張ることがあり、この場合にも上記と同様に流体継手に負荷がかかり破損するなどのおそれがある。
従って、固定機構を設けてタンクと流体継手とバルブとを一体的に確実に固定する必要がある。
このことを上記した特許文献1に当てはめて考えると、安全弁113が重量物であり、その制御時におけるオーバーシュート等の影響を無視することができない。すなわち、高圧容器本体111とプラグ112との間が十分に固定されていないと、安全弁113によりプラグ112を中心にしてモーメントが生じ、プラグ112に負荷がかかり破損するなどのおそれがある。
また、配管作業時には作業者が安全弁113に取り付けられた開放用の配管124を引っ張ることがあり、この場合にも上記と同様にプラグ112に負荷がかかり破損するなどのおそれがある。
従って、固定機構を設けて高圧容器本体111とプラグ112とバルブ113とを一体的に確実に固定する必要がある。
このようなことから固定機構を設けることを必要とするが、本発明が使用される薬液供給回路におけるタンク構造の使用環境として、例えば半導体製造工程において酸等が充満するような腐食性雰囲気内での使用の場合も想定されるので、固定機構は耐腐食性を有する必要がある。
また、作業者の安全や負担軽減、かつコストも考慮して、固定機構はメンテナンス性が高く、かつ安価なものである必要がある。
さらに、薬液供給回路の設置スペースには限りがあり、タンク構造の設置場所が十分に確保できない場合が多いので、固定機構の使用によりタンク構造が大きくなり過ぎないよう、タンク構造は小型化する必要がある。
本発明は以上のような課題を解消するためになされたものであり、タンクと流体継手とバルブとを一体的に確実に固定でき、酸等の腐食性雰囲気内での使用もでき、薬液供給回路の小型化が図れ、メンテナンス性が高く、安価なバルブとタンクの固定機構を有するタンク構造を提案することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下のような特徴を有する。
(1)タンクの凸状開口部の先端側にて固定される流体継手と、流体継手に固定されるバルブとを有するタンク構造において、環状内にタンクの凸状開口部が挿入されタンクの凸状開口部の根元側にてタンクに配置される第1環状部品と、第1環状部品と螺合し回転可能な第2環状部品と、第2環状部品と流体継手の間に挿入されるスペーサーとを有することを特徴とする。
(2)(1)に記載するタンク構造において、流体継手はスペーサーに形成される凹部と嵌合することを特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載するタンク構造において、スペーサーは、U字型に形成されることを特徴とする。
(4)(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品には切り欠き面が形成され、第1環状部品がタンクに対して回転しないように取り付けられていることを特徴とする。
(5)(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品とタンクとの間には、係止部材と係止受け部とからなる係止機構が設けられることを特徴とする。
(6)(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品には凹形状が形成され、タンクに形成される凸形状と嵌合することにより、第1環状部品がタンクに対して回転しないように取り付けられていることを特徴とする。
(7)(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品は、タンクと一体であることを特徴とする。
(8)(1)〜(7)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品、第2環状部品、スペーサーは、耐腐食性を有する材質からなることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明は、以下のような作用・効果を有する。
(1)本発明は、タンクの凸状開口部の先端側にて固定される流体継手と、流体継手に固定されるバルブとを有するタンク構造において、環状内にタンクの凸状開口部が挿入されタンクの凸状開口部の根元側にてタンクに配置される第1環状部品と、第1環状部品と螺合し回転可能な第2環状部品と、第2環状部品と流体継手の間に挿入されるスペーサーとを有するので、タンクと流体継手とバルブとを一体的に確実に固定でき、特別なステーなどは使用せずタンクと流体継手の間に生ずる空間を有効に利用した環状部品とスペーサーのみを使用することにより薬液供給回路の小型化が図れ、専用工具を用いることなく固定できメンテナンス性が高く、単純な構造からなるものであり安価な固定機構を実現することができる効果が得られる。
(2)本発明は、(1)に記載するタンク構造において、流体継手はスペーサーに形成される凹部と嵌合するので、スペーサーを流体継手に押し当てることにより、タンクに配置される第1環状部品と第1環状部品に螺合する第2環状部品と第2環状部品に押圧されるスペーサーを介してタンクに流体継手が固定され、(1)に記載する効果に加えて、タンクと流体継手とバルブとを一体的にさらに確実に固定することができる効果が得られる。
(3)本発明は、(1)または(2)に記載するタンク構造において、スペーサーは、U字型に形成されるので、単純な形状の部品からなるものとして加工が容易でスペーサーの製作コストが低くなり、(1)または(2)に記載する効果に加えて、さらに安価な固定機構を実現することができる効果が得られる。
(4)本発明は、(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品には切り欠き面が形成され、第1環状部品がタンクに対して回転しないように取り付けられているので、第1環状部品に螺合する第2環状部品と第2環状部品に押圧されるスペーサーを介して結果的に流体継手もタンクに対して回転しないように取り付けられることとなり、(1)〜(3)に記載する効果に加えて、タンクと流体継手とバルブとを一体的にさらに確実に固定できる効果が得られる。
(5)本発明は、(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品とタンクとの間には、係止部材と係止受け部とからなる係止機構が設けられるので、第1環状部品に螺合する第2環状部品と第2環状部品に押圧されるスペーサーを介して結果的に流体継手とタンクとが互いに係止されることとなり、(1)〜(3)に記載する効果に加えて、タンクと流体継手とバルブとを一体的にさらに確実に固定できる効果が得られる。
(6)本発明は、(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品には凹形状が形成され、タンクに形成される凸形状と嵌合することにより、第1環状部品がタンクに対して回転しないように取り付けられているので、第1環状部品に螺合する第2環状部品と第2環状部品に押圧されるスペーサーを介して結果的に流体継手もタンクに対して回転しないように取り付けられることとなり、(1)〜(3)に記載する効果に加えて、タンクと流体継手とバルブとを一体的にさらに確実に固定できる効果が得られる。
(7)(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品は、タンクと一体であるので、第1環状部品に螺合する第2環状部品と第2環状部品に押圧されるスペーサーを介して結果的に流体継手もタンクと一体的に取り付けられることとなり、かつ、タンク構造を組み立てる際の組み立て部品点数が削減されて作業負担が軽減することとなり、(1)〜(3)に記載する効果に加えて、タンクと流体継手とバルブとを一体的にさらに確実に固定でき、かつ、さらにメンテナンス性が高くなる効果が得られる。
(8)(1)〜(7)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品、第2環状部品、スペーサーは、耐腐食性を有する材質からなるので、(1)〜(7)に記載する効果に加えて、酸等の腐食性雰囲気内での使用も可能となる効果が得られる。
以下、本発明の実施例について説明する。
まず、添付した図面の内容について説明する。
図1および図2はタンク構造1の組み立て後の外観図であるが、それぞれ見る方向を異にした図である。図1はU字型に形成されるスペーサー23の開口側から見た場合の外観図であり、図2はU字型に形成されるスペーサー23の側面側から見た場合の外観図である。
図3はタンク構造1の組み立て後の断面図である。
図4および図5はスペーサー23を取り付ける場面を表した図であり、それぞれ見る方向を異にした図である。図4は斜め上方から見た場合の外観図であり、図5は側面側から見た外観図である。
図6は第1環状部品21の側面、A−A断面、および上面を表した図である。図7は第2環状部品22の側面、A−A断面、および上面を表した図である。図8はスペーサー23を表しており、側面図、上面図、上面図におけるA−A断面図である。図9は本発明に係る固定機構の取り付け概要を示した図である。
以上の図面をもとに、本発明のタンク構造1の構成を説明する。
図1から図5に示すようにタンク構造1は主に、タンク11、流体継手12、バルブ13、第1環状部品21、第2環状部品22、スペーサー23などから構成される。
図6に示すように第1環状部品21は2段の環状形状を成しており、それぞれをネジ部21aと回り止め部21bと定義する。ネジ部21aの外周面には雄ネジが形成されており、回り止め部21bの外周面には切り欠き部21cが形成されている。
図7に示すように第2環状部品22は単純な環状形状を成しており、内周面には雌ネジが形成され、外周面にはローレット加工がなされている。
図8に示すようにスペーサー23は、(b)に表す上面図から明らかなようにU字型の形状を成し、さらに(a)に表す側面図および(c)に表すA−A断面図から明らかなように段差部分を形成するための凹部23aが形成されている。
なお、第1環状部品21、第2環状部品22、スペーサー23は樹脂など耐腐食性を有する材質からなる。
次に、本発明のタンク構造1の組み立て方法を説明する。
図9に示すように、まず、互いに螺合する第1環状部品21と第2環状部品22をタンク11に取り付ける。具体的には凸型に形成された凸状開口部31の先端側から第1環状部品21を挿入し凸状開口部31の根元側に取り付け、第2環状部品22を第1環状部品21に螺合させて取り付ける。なお、上面から見てタンク11には第1環状部品21の切り欠き部21cと同様の形状をなした段差11aが形成されており、第1環状部品21のタンク11への取り付けにあたっては、第1環状部品21の切り欠き部21cをこの段差11aの部分に嵌合させる。これにより、第1環状部品21はタンク11に対して回転できず周方向に固定される。
次に、タンク11の凸状開口部31に流体継手12を取り付ける。取り付けは、流体継手12側に設けられた環状のネジ部品25により行なう。そして、ネジを用いてこの流体継手12にバルブ13を取り付ける。従って、バルブ13は流体継手12を介してタンク11に取り付けられることになる。
次に、図4および図5に示すように、U字の開口側からタンク11の凸状開口部31を差し込むようにして、スペーサー23を流体継手12と第2環状部品22の間に差し込む。その後、第1環状部品21と螺合する回転自在な第2環状部品22を回転させながら流体継手12のある方向に移動させて、スペーサー23を流体継手12に押し当て、タンク11と流体継手12を固定する。なお、スペーサー23には段差部分を形成するための凹部23aが形成されているので、流体継手12を凹部23aに嵌合させることにより、スペーサー23と流体継手12とが互いに周方向にズレが生じなくなる。
以上のように、タンク11と流体継手12との間の空間を有効に利用しつつ固定機構が構成され、また、別途特別なステー等の部品の使用も不要なので、本発明のタンク構造1を用いた薬液供給回路では、その小型化を図ることができる。
また、第2環状部品22の外周面にはローレット加工がなされているなど、専用工具を用いることなくタンク11と流体継手12を固定することができ、メンテナンス性が高いといえる。
また、第1環状部品21、第2環状部品22、スペーサー23などの単純な形状の部品からのみ構成されるので、各部品の加工が容易でその製作コストが軽減され、バルブ13とタンク11の固定機構を安価のもと実現することができる。
さらに、第1環状部品21、第2環状部品22、スペーサー23は樹脂など耐腐食性を有する材質からなるので、使用環境が酸等の腐食性雰囲気内においても使用することができる。
ここで、本発明の特徴の一つであるスペーサー23を用いることの効果を説明する。
2つの部材の間のガタツキを抑えて補強し固定する方法の一つとして、部材間に突っ張り棒を差し込み、部材間に互いに押圧力を発生させる方法がある。しかし、かかる方法をタンク構造におけるバルブとタンクの固定機構にそのまま適用した場合には、以下のような問題がある。
仮に、図10に示すように、突っ張り棒と同様の役割をなす部品を第1環状部品21と第2環状部品22と考え、第1環状部品21をタンク11に配置し、第1環状部品21と螺合する第2環状部品22を回転させて流体継手12側へ上げていき、第2環状部品22を流体継手12へ直接に押し当てる。これにより、第1環状部品21がタンク11を押圧し、第2環状部品22が流体継手12を押圧することで、タンク11と流体継手12が互いに押圧し合いながらガタツキを抑えて補強し固定するという仕様も考えられる。
しかし、あくまでも第1環状部品21と第2環状部品22との螺合状態は維持する必要があるので、この仕様では第1環状部品21のネジ部21aの高さ方向の幅や第2環状部品22の高さ方向の幅をある程度確保する必要がある。そのため、図11に示すように第2環状部品22を流体継手12に押し当てる前の状態において、幅δを大きくとることができない。本発明のタンク構造1では、タンク11に第1環状部品21と第2環状部品22とを取り付けた後、タンク11の凸状開口部31に流体継手12を取り付ける作業を行なうことを想定している。そのため、その作業スペースとして幅δを十分にとることができなくなってしまう。タンク構造1が設置される薬液供給回路の設置スペースにも限りがあるため、タンク11と流体継手12の間の幅および第1環状部品21や第2環状部品22の高さ方向の幅を、全体的にむやみに大きくして作業スペース(幅δ)を確保することもできない。
そこで、本発明では第1環状部品21と第2環状部品22の高さ方向の幅を可能な限り小さくして、第2環状部品22と流体継手12との間にはスペーサー23を挿入し、第2環状部品22をスペーサー23に押し付け、さらに、このスペーサー23を流体継手12に押し当てる仕様としている。これにより、図5に示すように、スペーサー23の厚み分、タンク11の凸状開口部31に流体継手12を施工するための作業スペース(幅δ)を十分にとることができ、作業者の作業負担が軽減され、メンテナンス性が高くなる。
なお、第1環状部品21がタンク11に対して回転できず周方向に固定される仕様として、上記の切り欠き部21cを形成する仕様の他に以下のものが考えられる。
例えば、図12に示すように、係止部材としてのタンク11側に形成したピン32を、係止受け部としての第1環状部品21側に形成されたピン孔33に差し込むことによりタンク11と第1環状部品21を組み付ける仕様が考えられる。図12の(a)は第1環状部品21の外観およびA−A断面図であり、(b)はタンク11の外観図であり、(c)は第1環状部品21の上面図であり、(d)はタンク11の上面図である。
なお、係止部材としてはネジなどを使用してもよい。また、本実施例ではタンク11側に係止部材を設け第1環状部品21側に係止受け部を設けているが、この逆であっても良い。すなわち、タンク11側に係止受け部を設け第1環状部品21側に係止部材を設けてもよい。
また、図13に示すように、タンク11に形成される凸形状34と第1環状部品21に形成される凹形状35を嵌合させる仕様も考えられる。図13の(a)は第1環状部品21の外観およびA−A断面図であり、(b)はタンク11の外観図であり、(c)は第1環状部品21の上面図であり、(d)はタンク11の上面図である。
さらに、図14に示すように、タンク11に第1環状部品21を予め一体化させて形成しておく仕様も考えられる。この仕様によれば、タンク構造1を組み立てる際の組み立て部品点数が削減されて作業負担が軽減するので、さらにメンテナンス性が高くなる。
以上のような実施例により以下のような効果が得られる。
(1)本発明は、タンク11の凸状開口部31の先端側にて固定される流体継手12と、流体継手12に固定されるバルブ13とを有するタンク構造において、環状内にタンク11の凸状開口部31が挿入されタンク11の凸状開口部31の根元側にてタンク11に配置される第1環状部品21と、第1環状部品21と螺合し回転可能な第2環状部品22と、第2環状部品22と流体継手12の間に挿入されるスペーサー23とを有するので、タンク11と流体継手12とバルブ13とを一体的に確実に固定でき、特別なステーなどは使用せずタンク11と流体継手12の間に生ずる空間を有効に利用した環状部品(21,22)とスペーサー23のみを使用することにより薬液供給回路の小型化が図れ、専用工具を用いることなく固定できメンテナンス性が高く、単純な構造からなるものであり安価な固定機構を実現することができる効果が得られる。
(2)本発明は、(1)に記載するタンク構造において、流体継手12はスペーサー23に形成される凹部23aと嵌合するので、スペーサー23を流体継手12に押し当てることにより、タンク11に配置される第1環状部品21と第1環状部品21に螺合する第2環状部品22と第2環状部品22に押圧されるスペーサー23を介してタンク11に流体継手12が固定され、(1)に記載する効果に加えて、タンク11と流体継手12とバルブ13とを一体的にさらに確実に固定することができる効果が得られる。
(3)本発明は、(1)または(2)に記載するタンク構造において、スペーサー23は、U字型に形成されるので、単純な形状の部品からなるものとして加工が容易でスペーサー23の製作コストが低くなり、(1)または(2)に記載する効果に加えて、さらに安価な固定機構を実現することができる効果が得られる。
(4)本発明は、(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品21には切り欠き面21cが形成され、第1環状部品21がタンク11に対して回転しないように取り付けられているので、第1環状部品21に螺合する第2環状部品22と第2環状部品22に押圧されるスペーサー23を介して結果的に流体継手12もタンク11に対して回転しないように取り付けられることとなり、(1)〜(3)に記載する効果に加えて、タンク11と流体継手12とバルブ13とを一体的にさらに確実に固定できる効果が得られる。
(5)本発明は、(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品21とタンク11との間には、係止部材と係止受け部とからなる係止機構が設けられるので、第1環状部品21に螺合する第2環状部品22と第2環状部品22に押圧されるスペーサー23を介して結果的に流体継手12とタンク11とが互いに係止されることとなり、(1)〜(3)に記載する効果に加えて、タンク11と流体継手12とバルブ13とを一体的にさらに確実に固定できる効果が得られる。
(6)本発明は、(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品21には凹形状35が形成され、タンク11に形成される凸形状34と嵌合することにより、第1環状部品21がタンク11に対して回転しないように取り付けられているので、第1環状部品21に螺合する第2環状部品22と第2環状部品22に押圧されるスペーサー23を介して結果的に流体継手12もタンク11に対して回転しないように取り付けられることとなり、(1)〜(3)に記載する効果に加えて、タンク11と流体継手12とバルブ13とを一体的にさらに確実に固定できる効果が得られる。
(7)(1)〜(3)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品21は、タンク11と一体であるので、第1環状部品21に螺合する第2環状部品22と第2環状部品22に押圧されるスペーサー23を介して結果的に流体継手12もタンク11と一体的に取り付けられることとなり、かつ、タンク構造1を組み立てる際の組み立て部品点数が削減されて作業負担が軽減することとなり、(1)〜(3)に記載する効果に加えて、タンク11と流体継手12とバルブ13とを一体的にさらに確実に固定でき、かつ、さらにメンテナンス性が高くなる効果が得られる。
(8)(1)〜(7)に記載するいずれか一つのタンク構造において、第1環状部品21、第2環状部品22、スペーサー23は、耐腐食性を有する材質からなるので、(1)〜(7)に記載する効果に加えて、酸等の腐食性雰囲気内での使用も可能となる効果が得られる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様
々な変更が可能である。
組み立て後のタンク構造においてスペーサーの開口側から見た外観図である。 組み立て後のタンク構造においてスペーサーの側面側から見た外観図である。 組み立て後のタンク構造の断面図である。 スペーサーを取り付ける時のタンク構造の外観図である。 スペーサーを取り付ける時のタンク構造の外観図である。 第1環状部品の側面・断面図と上面図である。 第2環状部品の側面・断面図と上面図である。 スペーサーの側面図と上面図と断面図である。 タンク構造の分解図である。 スペーサーが無い仕様のタンク構造の外観図である。 スペーサーが無い仕様のタンク構造の外観図である。 第1環状部品をタンクに配置するための仕様として、タンク側に形成したピンを第1環状部品に形成されたピン孔に差し込むことによりタンクと第1環状部品を組み付ける仕様のタンク構造を示す図である。 第1環状部品をタンクに配置するための仕様として、タンクに形成される凸形状と第1環状部品に形成される凹形状を嵌合させる仕様のタンク構造を示す図である。 第1環状部品をタンクに配置するための仕様として、第1環状部品をタンクと一体化した仕様のタンク構造を示す図である。 特許文献1における高圧ガス供給システムの断面図である。
符号の説明
1 タンク構造
11 タンク
12 流体継手
13 バルブ
21 第1環状部品
22 第2環状部品
23 スペーサー
31 凸状開口部
32 ピン
33 ピン孔
34 凸形状
35 凹形状

Claims (1)

  1. タンクの凸状開口部の先端側に環状のネジ部品で固定される流体継手と、前記流体継手に固定されるバルブとを有するタンク構造において、
    環状内に前記タンクの凸状開口部が挿入され、前記タンクの前記凸状開口部の根元側にて前記タンクに対して回転しないように前記タンクに配置される第1環状部品と、
    前記第1環状部品と螺合し回転可能な第2環状部品と、
    前記第2環状部品と前記流体継手の間に挿入され、前記流体継手を前記タンクから外すことなく着脱自在なU字型に形成されたスペーサーと、を有することを特徴とするタンク構造。
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