JP4603331B2 - 酸化物超伝導体の加工方法及び酸化物超伝導通電素子と超伝導マグネット - Google Patents

酸化物超伝導体の加工方法及び酸化物超伝導通電素子と超伝導マグネット Download PDF

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本発明は、酸化物超伝導体の加工方法、及び、該超伝導体を用いて形成した酸化物超伝導通電素子、さらに、該素子を積層した超伝導マグネットに関する。
現在、超伝導マグネットとして実用化になっているのは、Nb−Ti系の超伝導線材をコイルに巻いたものが中心である。他には、Nb3SnやV3Ga系の超伝導材料が線材化され、コイル化することによって高磁界用超伝導マグネットとして用いられている。
これらの金属系超伝導マグネットは、臨界温度が低いため、液体ヘリウム等により極低温に冷却する必要がある。超伝導マグネットは、磁場発生装置として優れた特性を持ちながら、この極低温での冷却の必要性から、幅広く普及されるに到っていない。
一方、酸化物高温超伝導体の発見以後、安価で取扱いが容易な液体窒素により冷却し使用できる77K以上の臨界温度を有する酸化物超伝導物質を用いたマグネットの研究開発が盛んに行われている。
現在、主流となっているのは、Bi系材料をAgのシース中に詰め、これをテープ状に加工することによって、配向した超伝導材料を含む銀シーステープ材を作製し、コイルに巻く方法である。しかしながら、このようなテープ材は、77Kにおいて十分な臨界電流密度(Jc)が得られておらず、実用には至っていない。
現在のところ、77Kにおいて高磁場中においても高いJcを有するマグネットの材料として使用可能なバルク材料は、単結晶状のREBa2Cu37-X中に非超伝導相が微細分散した材料である。
この中で、主な非超伝導相がRE2BaCuO5である材料は、QMG材料と呼ばれ、種々の応用が検討されている。
QMG材料を用いたマグネットは、特許文献1により初めて提案された。これは、円筒形のQMG超伝導体に切れ込みを加工することにより、ソレノイド状のコイルを形成するものである。
また、特許文献2及び非特許文献1には、渦巻形状への加工方法、及び、渦巻形状に加工された比較的コイル定数の大きい超伝導コイルが開示されている。
特許文献2中には、「コイル形状を得るには、大別して二通りの方法があり、一つは結晶化させた後にコイル形状を付与する方法(GF法)で、もう一つは前駆体をコイル形状に加工した後結晶化させる方法(FG法)である。」と記載されており、特に、GF法の例として、「従来の技術である改良型QMG法等により円柱状のバルク材料を作製する(非特許文献2)。これを所定の厚さにスライスし円盤状に加工する。このスライス加工には、ダイヤモンド粉末を埋め込んだブレード等による切断加工が適している。次に円盤状QMG材料は渦巻状に加工される。渦巻加工に関しては小型のダイヤモンドポイントによる加工も可能であるが、ウォータージェットカッティング(高圧の水を細いノズルから吹き出して切断加工する方法)等の加工性に優れた方法が望ましい。ウォータージェットカッティングを用いる場合、水中に硬い粉末(ざくろ石の粉末等)を混ぜて行うアブレージョンと呼ばれる方法が適している。また、水圧による衝撃により材料が割れるのを防ぐため、変形しにくい台に材料を樹脂等で固定して加工することが望ましい。また、材料は水と反応する可能性があり加工後はすばやく乾燥させることが望ましい。」と記載されている。
そして、実施例において、各実施例中の記載及び表1、2に記載されているように、コイル導体の断面積は、3〜5mm角程度であることが示されている。
実開平4−15811号公報 特開平7−245211号公報 Proceedings of 7th US-JAPAN workshop on high-Tc Superconductors, October 24〜25(1995) p.128〜132 Physica C,236−240(1994) p.209〜212
マグネットの製造においては、例えば、内外径及び高さが等しい円筒型コイルを用いた場合、線の断面積を小さく加工すること、即ち、薄くスライス切断したバルク材料に対し、線幅及び線間隔を小さく精密に加工することによって、その分ターン数を多くして、より大きなコイル定数を有するマグネットを製造することが可能となる。
即ち、極めて割れ易い難加工性の単結晶状材料を、高精度に、かつ、高歩留まり・高効率で加工する製造方法の開発が、バルク材料を用いて高性能マグネットを開発する際の課題であった。
そこで、本発明は、難加工性の酸化物超伝導体を精密加工できる加工方法並びに精密加工された酸化物超伝導通電素子を提供することを目的とする。さらに、本発明は、この超伝導通電素子を積層した超伝導マグネットを提供することを目的とする。
本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1) 単結晶状のREBa2Cu37-x相(REはYを含む希土類元素及びそれらの組み合わせ、xは酸素欠損量)中に非超伝導相が微細分散した組織を有する酸化物超伝導体の加工方法であって、前記酸化物超伝導体がマスク効果を有する支持材料に固定され、該酸化物超伝導体の加工面に所望の形状を有するレジストフィルムからなるマスクを設けた後、サンドブラスト加工して、前記酸化物超伝導体の断面形状がマスクを設けた面より支持材料に固定した面を長くすることを特徴とする酸化物超伝導体の加工方法。
(2) 前記酸化物超伝導体が板状体であることを特徴とする前記(1)に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(3) 前記酸化物超伝導体中に、BaCe化合物、銀、又は、銀化合物の1種以上が0〜25体積%分散していることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(4) 前記BaCe化合物の粒径が、0.1〜5μmであることを特徴とする前記(3)に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(5) 前記銀又は銀化合物の1種以上の粒径が、10〜500μmであることを特徴とする前記(3)に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(6) 前記REBa2Cu37-x相の酸素欠損量xが0≦x≦0.2であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(7) 前記酸化物超伝導体の加工面又は裏面の一方又は両方が、銀で被覆されていることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の酸化物超伝導体の加工方法。
) 前記支持材料の両面に、前記酸化物超伝導体がそれぞれ固定されていることを特徴とする前記(〜(7)のいずれかに記載の酸化物超伝導体の加工方法。
) 前記支持材料の表裏に固定された酸化物超伝導体に設けられるそれぞれのマスクが、支持面内の一つの軸に対して軸対称であることを特徴とする前記()に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(1) 導電性支持材料に絶縁性樹脂により前記酸化物超伝導体を固定した後、サンドブラスト処理することを特徴とする前記()に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(1) 前記支持材料が絶縁体であることを特徴とする前記()〜()のいずれかに記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(1) 前記支持材料が、一部に高電気伝導性材料を組み込んだ支持材料であることを特徴とする前記(1)に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(1) 前記マスクの形状が渦巻形状であることを特徴とする前記(1)〜(1)のいずれかに記載の酸化物超伝導体の加工方法。
(1) 前記(1)〜(1)のいずれかに記載の酸化物超伝導体の加工方法によって得られる酸化物超伝導通電素子であって、該通電素子の断面形状において、マスクを設けた上辺より支持材料に固定した下辺の長さが長いことを特徴とする酸化物超伝導通電素子。
(1) 前記通電素子の断面における上辺と下辺以外の辺の形状が、凹状であることを特徴とする前記(1)に記載の酸化物超伝導通電素子。
(16)前記酸化物超伝導通電素子が、マスク効果を有する支持材料に固定されてなることを特徴とする(14)又は(15)に記載の酸化物超伝導通電素子。
(17) 前記酸化物超伝導通電素子が、渦巻き形状を有することを特徴とする前記(1(16)のいずれかに記載の酸化物超伝導通電素子。
(18) 前記(1)〜(17)のいずれかに記載の酸化物超伝導通電素子を積層して、通電素子間を電気的に接続してなることを特徴とする超伝導マグネット。
本発明の加工方法は、酸化物超伝導体を高精度、高歩留まりで加工できるものである。そして、本発明の加工方法により得られる酸化物超伝導通電素子は、例えば、高磁界を発生するバルク超伝導マグネットをより簡便に実現し得るので、通常の永久磁石では得られない高磁界を発生できるものである。
本発明の超伝導用マグネットに使用する材料は、単結晶状のREBa2Cu37-x中にRE2BaCuO5相(211相)等に代表される非超伝導相が微細分散した組織を有するものである。ここで、単結晶状というのは、完璧な単結晶でなく、小傾角粒界等の実用に差支えない欠陥を有するものも包含するという意味である。
REBa2Cu37-x相(123相)及びRE2BaCuO5相(211相)におけるREは、Y、La、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luからなる希土類元素及びそれらの組み合わせである。ただし、La、Nd、Sm、Eu、Gdを含む123相は1:2:3の化学量論組成から外れ、REのサイトにBaが一部置換した状態になることもある。
また、非超伝導相である211相においても、REがLa、Ndの場合は、Y、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luの場合とは幾分異なり、金属元素の比が非化学量論的組成であったり、結晶構造が異なったりする。
前述のBa元素の置換は、臨界温度を低下させる傾向がある。また、より酸素分圧の小さい環境においては、Ba元素の置換が抑制される傾向にあることから、大気中よりはむしろ、アルゴン又は窒素中に酸素を微量混合した0.1〜1%酸素雰囲気内で、結晶成長を行うことが望ましい。
また、材料中に銀を添加することにより、機械的強度及びJcが増加する傾向があり、5〜20質量%添加することか望ましい。
123相は、211相とBaとCuとの複合酸化物からなる液相との包晶反応、
211相+液相(BaとCuの複合酸化物) → 123相
によりできる。そして、この包晶反応により、123相が生成する温度(Tf:123相生成温度)は、ほぼRE元素のイオン半径に関連し、イオン半径の減少に伴いTfも低くなる。また、低酸素雰囲気及び銀添加に伴い、Tfは低下する傾向にある。
単結晶状の123相中に211相が微細分散したQMG材料は、123相が結晶成長する際、未反応の211粒が123相中に取り残されるためにできる。すなわち、QMG材料は、
211相+液相(BaとCuの複合酸化物) → 123相+211相
で示される反応によりできる。
QMG材料中の211相の微細分散は、Jc向上の観点から極めて重要である。Pt、Rh又はCeの少なくとも一つを微量添加することで、半溶融状態(211相と液相からなる状態)での211相の粒成長を抑制し、結果的にQMG材料中の211相を約1μm以下に微細化する。
添加量は、微細化効果が現れる量及び材料コストの観点から、Ptで0.2〜2.0質量%、Rhで0.01〜0.5質量%、Ceで0.5〜2.0質量%が望ましい。添加されたPt、Rh、Ceは、123相中に一部固溶する。また、固溶できなかった元素は、BaやCuとの複合酸化物を形成し、材料中に点在することになる。
また、コイルを構成する超伝導体は、磁場中においても高い臨界電流密度(Jc)を有する必要がある。この条件を満たすには、超伝導的に弱結合となる大傾角粒界を含まない単結晶状の123相である必要がある。さらに高いJc特性を有するためには、磁束の動きを止めるためのピンニングセンターが必要となる。
このピンニングセンターとして機能するものが微細分散した211相であり、より細かく多数分散していることが望ましい。先に述べたように、Pt、RhやCeは、この211相の微細化を促進する働きがある。
また、ピンニングサイトとして、BaCeO3、BaSiO3、BaGeO3、BaSnO3等が知られている。Ba(Ce1-xZnx) O3、Ba(Ce1-xHfx)O3等のBaCe化合物を10〜40mol%程度含む場合も、良好なピンニングサイトとして機能する。
BaCe化合物の粒径は、通常1〜5μm程度になるが、ボールミル等で0.1μm〜1μm程度に微細化したものが望ましい。上記粒径が0.1μm未満になると、凝集が顕著になる傾向がある。また、211相等の非超伝導相は、劈開し易い123相中に微細分散することによって、超伝導体を機械的に強化し、バルク材料として成り立たす重要な働きをも担っている。
123相中の211相の割合は、Jc特性及び機械強度の観点から、5〜35体積%が望ましい。また、材料中には、50〜500μm程度のボイド(気泡)が5〜20体積%含まれていることが一般的であり、さらに銀を添加する場合、添加量にもよるが、10〜500μm程度の銀又は銀化合物を0体積%超25体積%以下含むことが好ましい。
線断面積を小さくした場合、比較的大きなボイド及び銀又は銀化合物粒子は、線断面積中に占める超伝導相の割合を極端に低下させる危険性があるので、ボイド径及び銀粒子径は、200μm以下にすることが望ましい。
また、結晶成長後の材料は、酸素欠損量が0.5程度であると、半導体的な抵抗率の温度変化を示す。上記材料を、350℃〜600℃で100時間程度、酸素雰囲気中においてアニールすると、酸素が材料中に取り込まれ、酸素欠損量は0.2以下となり、良好な超伝導特性が得られる。
一般に、サンドブラストによる精密加工は、ガラス、アルミナ、シリコン等の硬脆性材料に対し、高分子材料等の弾性素材のマスクを施し、SiC、Al23等の砥粒を空気等の気体と共にワーク(加工対象物)に吹きつけ、任意形状にワークを加工する方法で、マスクをホトレジスト等の技術により精密に加工することで、数十μmオーダーの精密加工が可能となる。
しかしながら、このようなサンドブラスト加工の対象素材は、金属、樹脂等の塑性及び弾性素材には不向きとされている。
本発明は、上述した難加工性の単結晶状酸化物超伝導体の精密加工に対して、サンドブラスト加工が高い歩留まり及び高効率で可能であることを見出したものである。また、銀及び銀化合物が分散した酸化物超伝導材料に対しても、同様の精密加工が可能であることを見出した。
サンドブラストによる複雑形状加工、例えば、渦巻形状加工による細線加工後は、線の断面積が細くなるため、その取り扱いは、渦巻状のコイルが機械的に損傷しないように慎重に取り扱う必要がある。そのため、サンドブラスト加工後の製造工程は、極力少なくすることが望ましい。
予め表裏面の少なくとも一方に銀被覆され、十分な酸素付加処理が施こされた超伝導材料に対して、サンドブラストによる精密加工を行った場合、細線加工された超伝導体を取り扱うマグネットの製造工程において、銀被膜工程及び酸素付加処理工程等の工程を減少することができ、高い歩留まりを達成することが可能となる。このとき銀被膜の厚さは、加工性及び経済性の観点から、5μm以下が望ましい。
さらに、サンドブラスト加工に対しマスク効果を有する素材を支持材料として用い、その面に超伝導材料を貼り合わせ、例えば、渦巻形状を有するマスクを設けてから渦巻加工を施すと、超伝導線間が固定されるため、さらに加工後の取り扱いが容易になる。
ここで、支持材料が絶縁体であれば、加工した超伝導体を支持材料に固定したまま、超伝導材料間の絶縁を確保した積層状態を容易に実現できるので、さらなる工程省略が可能となる。
また、導電性の支持材表面に、絶縁性の接着材等で超伝導体を固定したものにおいても、同様の工程省略が可能となる。また、さらに、加工速度が超伝導材料の加工速度に比べ十分に小さい素材を支持材として用いることにより、同様の工程省略が可能となる。そして、支持材料の両面に超伝導材料を固定しておけば、超伝導材料の2層の積層を容易に実現できる。
なお、この際のサンドブラスト加工は、片面ずつ行っても、両面同時に行ってもよい。また、例えば、マグネット作製のため、積層コイル形状を付与する場合、実質的に同一形状のマスクをそれぞれの超伝導材料に用いることが、コイル層間の電気接続の観点から望ましい。
さらに、例えば、支持材料の一部に、銀、銅、アルミニウム等の高電気伝導率を有する材料を用い、電気的接続を予め施した上で、超伝導材料を貼付して、サンドブラスト加工を施す製法においては、サンドブラスト加工後のコイル層間の電気接続工程が減少し、より高歩留まりで超伝導マグネットの製造が可能となる。
このとき、支持材料の両面に超伝導材料を固定し、それぞれの超伝導材料のマスクが軸対称であれば、上述のように積層コイル状にする場合、超伝導材料を支持材料から外すことなく、加工したままで超伝導材料間の電気的接続を有する積層状態とすることができ、作業工程を簡略化できると共に、超伝導材料を殆んど損傷させること無く、高歩留りを達成することが可能となる。
また、サンドブラスト加工時に用いたマスクは、加工後取り外してもよいが、マスクの材質が絶縁性の場合、そのまま貼付しておけば、他の導電材料との絶縁を確保できる。なお、このマスクの一部に導電性材料が組み込まれていれば、他の導電材料との電気的接続が容易に行える。
サンドブラストで加工された渦巻形状コイルの導体断面は、図1に示すように、台形形状を示す。より正確には、上底、下底を除く2辺は、超伝導体の内側に凸形状を示す。通常、特許文献2に記載のGF法及び電着ダイヤモンドコーティングした工具による機械加工では、導体の断面形状は長方形となる。
導体線に対応するマスクの幅及びマスク間隔を一定として、導体形状が概ね台形となることは、長方形となることに比べ、断面積が増加する分望ましい。一方、マスク機能を有する支持材は、磁場発生の観点から極力薄くする必要があり、また、ある程度弾性的であるため、細線加工された超伝導体は、極力広い面積で支持材に貼り付いていることが望ましい。
このような観点から、台形形状の底面が支持材に貼り付いており、支持材に貼り付けられた面の線間隔を極力小さくすることは、加工後の取り扱いをより容易にする作用を有する。
通常の部品加工においては、サンドブラスト加工後の台形化は、寸法精度の低下及びバリ採り工程追加等のマイナス面をもたらすことが一般的であったが、超伝導体の渦巻加工に関しては、逆に望ましい効果として作用する。
サンドブラスト加工は形状の任意性が高いため、種々の形状を有する通電素子及び超伝導マグネットが可能となる。例えば、必要によりマグネットの内部及び外部形状が楕円形状又は矩形等の超伝導マグネットを比較的容易に製造することも可能となる。
(実施例1)
市販されている純度99.9%の各試薬Y23、BaO2、CuOをY:Ba:Cuの金属元素のモル比が13:17:24(即ち、最終組織の123相:211相のモル比が7:3)になるように混合した。さらに、白金を0.5質量%添加した。混合粉は、一旦850℃で8時間仮焼し、さらに粉砕した。仮焼粉は、内径85mmの円筒状金型により、厚さ約18mmの円盤状に成形した。
また、Y23の代わりにSm23及びYb23を用いて、上記Y系成形体と同様の方法により、厚さ4mmのSm系及びYb系円盤状成形体を作製した。
これらをAl23の支持材の上に、Sm系、Yb系、Y系の順番で下から重ね、炉内に配置した。これらの前駆体は、大気中において1150℃まで28時間で昇温、30分保持した後、1030℃まで1時間で降温し、1時間保持した。
その間、予め作製しておいたSm系の種結晶(QMG結晶)を用い、種結晶を半溶融状態の前駆体上に乗せた。種結晶の方位はc軸が円盤状の前駆体の法線方向になるように、劈開面を前駆体の上に乗せた。
その後、1005〜980℃まで100時間かけて冷却し、Y系QMG結晶の成長を行った。さらに室温まで約15時間かけて冷却し、円柱形の単結晶状のY系QMG結晶を得た。組織観察の結果、約1μmの211相がほぼ均一に分散した材料であることが解った。
ここで、Sm系前駆体は、種付け後、早期に固化(結晶化)することにより、Al23の支持材からのAlの不純物混入を防ぎ、Yb系前駆体は、Sm系前駆体層からの多結晶化を防ぎ、Y系前駆体を種結晶から成長した単結晶状の結晶にする働きをする。
マルチブレードソーを用いて、得られた結晶を切断(スライス)することによって、厚さ0.8mmの円盤状Y系QMG材を得た。この両面に、銀被膜を約2μmスパッタにより成膜した。その後、酸素気流中において、450℃で150時間、酸素付加処理を行った。
次に、図2に示すように、一部に0.2mm厚の銅板を半田付けし、他の部分を、中心に直径約20mmの穴を有する直径約60mm、0.2mm厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を介して、銀コーティングされた超伝導体をPETの両面に貼り付けた。
次に、ウレタン系のポジ型レジストフィルムを超伝導体に貼り付けた後、図3に示す線幅2.0mm、線間隔0.5mmの渦巻形状を、ホトレジスト工程により超伝導体表面に形成した。また、表裏のマスクの位置関係は、図中の軸に対し軸対称となるように形成した。
これを、平均粒径50μmの炭化珪素(SiC)を砥粒として、片面ずつサンドブラスト加工し、両面を加工した。このとき使用したノズルの内径は8mmで、80m/sで、砥粒を吹き付けた。マスクを剥がした後、上底が2.0mm、下底が約2.3mmの台形形状断面を有する素子が得られた。
同様にして得られた外周部で電気接続された2層のコイルを、絶縁性の樹脂により接着することにより積層し、かつ、内側の端子部分を半田接続することにより、合計18層の積層コイルを作製した。積層コイルは、電流導入端子を接続した後、樹脂含浸し、補強した。
液体窒素を用い、77Kに冷却した後、280A通電し、約1.3Tの発生磁場を達成した。
(実施例2)
市販されている純度99.9%の各試薬Gd23、BaO2、CuOを、Gd:Ba:Cuの金属元素のモル比が25:35:49(即ち、最終組織の123相:211相のモル比が75:25)になるように混合した。さらに、Rhを0.2質量%、CeO2を1質量%、Ag2Oを15質量%添加した。
混合粉は、一旦830℃で8時間仮焼し、さらに粉砕した。仮焼粉砕粉は、内径100mmの円筒状金型により、厚さ約25mmの円盤状に成形した。
また、Gd23の代わりにSm23及びYb23を用いて、上記Gd系成形体と同様の方法により、厚さ4mmのSm系とYb系円盤状成形体を作製した。さらに、Gd系成形体については、等方静水圧プレスにより圧縮加工した。
これらを、Al23の支持材の上に、Sm系、Yb系、Gd系の順番で下から重ね、炉内に配置した。これらの前駆体を、大気中において1150℃まで28時間で昇温、30分保持した後、1030℃まで1時間で降温し、1時間保持した。
その間、予め作製しておいたSm系の種結晶(QMG結晶)を用い、種結晶を半溶融状態の前駆体上に乗せた。種結晶の方位は、c軸が円盤状の前駆体の法線になるように、劈開面を前駆体の上に乗せた。
その後、1mol%O2の窒素雰囲気中において1000〜970℃まで200時間かけて冷却し、Gd系QMG結晶の成長を行った。さらに、室温まで約15時間かけて冷却し、円柱形の単結晶状のGd系QMG結晶を得た。組織観察の結果、約1μmの211相がほぼ均一に分散した材料であることが解った。
マルチブレードソーを用いて、得られた結晶を切断(スライス)することによって、厚さ0.7mmの円盤状QMG材を得た。この両面に、銀被膜を約1μmスパッタにより成膜した。その後、酸素気流中において、400℃で200時間、酸素付加処理を行った。
次に、図4に示すように、一部に0.2mm厚の銅板を半田付けし、他の部分を、中心に直径33mmの穴を有する0.2mm厚さのSUS316Lを介して、銀コーティングされた超伝導体を、SUS316Lの両面に絶縁性樹脂を用いて貼り付けた。
次に、ウレタン系のポジ型レジストフィルムを超伝導体に貼り付けた後、ホトレジスト工程により、図5に示す線幅2.5mm、線間隔0.5mmの渦巻形状のマスクを施した。また、表裏のマスクの位置関係は、図中の軸に対し軸対称となるように形成した。
これを、平均粒径20μmの炭化珪素(SiC)を砥粒として、片面ずつ両面にサンドブラスト加工を行った。このとき使用したノズルの内径は9mmで、70m/sで、砥粒を吹き付けた。マスクを剥がした後、上底が2.5mm、下底が約2.8mmの台形形状断面を有する素子が得られた。
同様にして得られた内周部で電気接続された2層のコイルを、絶縁性樹脂を用いて積層し、かつ、外側の端子部分を半田接続することにより、合計22層の積層コイルを作製した。積層コイルは、電流導入端子を接続した後、一部樹脂含浸し、補強した。
液体窒素を用い、77Kに冷却した後、350A通電し、約1.6Tの発生磁場を達成した。
(実施例3)
市販されている純度99.9%の各試薬Gd23、BaO2、CuOを、Gd:Ba:Cuの金属元素のモル比が25:35:49(即ち、最終組織の123相:211相のモル比が75:25)になるように混合した。さらに、Ptを0.2質量%、CeO2を1.5質量%、Ag2Oを10質量%添加した。混合粉は、一旦830℃で8時間仮焼し、さらに粉砕した。
仮焼粉砕粉は、内径100mmの円筒状金型により、厚さ約25mmの円盤状に成形した。また、Gd23の代わりにSm23及びYb23を用いて、上記Gd系成形体と同様の方法により、厚さ4mmのSm系とYb系円盤状成形体を作製した。さらに、Gd系成形体については、等方静水圧プレスにより圧縮加工した。
これらを、Al23の支持材の上に、Sm系、Yb系、Gd系の順番で下から重ね、炉内に配置した。これらの前駆体は、大気中において1150℃まで28時間で昇温、30分保持した後、1030℃まで1時間で降温し、1時間保持した。
その間、予め作製しておいたSm系の種結晶(QMG結晶)を用い、種結晶を半溶融状態の前駆体上に乗せた。種結晶の方位は、c軸が円盤状の前駆体の法線になるように、劈開面を前駆体の上に乗せた。
その後、1mol%O2の窒素雰囲気中において1000〜970℃まで200時間かけて冷却し、Gd系QMG結晶の成長を行った。さらに、室温まで約15時間かけて冷却し、円柱形の単結晶状のGd系QMG結晶を得た。組織観察の結果、約1μmの211相がほぼ均一に分散した材料であることが解った。
ここで、Sm系前駆体は、種付け後、早期に固化(結晶化)することにより、Al23の支持材からのAlの不純物混入を防ぎ、Yb系前駆体は、Sm系前駆体層からの多結晶化を防ぎ、Gd系前駆体を種結晶から成長した単結晶状の結晶にする働きをする。
マルチブレードソーを用いて、得られた結晶を切断(スライス)することによって、厚さ0.7mmの円盤状QMG材を得た。この両面に、銀被膜を約1μm、スパッタにより成膜した。その後、酸素気流中において、400℃で200時間、酸素付加処理を行った。
次に、図4に示すように、一部に0.3mm厚の銅板を半田付けし、他の部分を、中心に直径33mmの穴を有する0.3mm厚さのMgO焼結基板を介して、銀コーティングされた超伝導体を、MgOの両面に超音波半田を用いて貼り付けた。
次に、ウレタン系のポジ型レジストフィルムを超伝導体に貼り付けた後、ホトレジスト工程により、図5に示す線幅2.5mm、線間隔0.5mmの渦巻形状のマスクを施した。また、表裏のマスクの位置関係は、図中の軸に対し軸対称となるように形成した。これを、平均粒径20μmのアルミナ(Al23)を砥粒として、片面ずつ両面にサンドブラスト加工を行った。
このとき使用したノズルの内径は9mmで、70m/sで、砥粒を吹き付けた。マスクを剥がした後、上底が2.5mm、下底が約2.85mmの台形形状断面を有する素子が得られた。
同様にして得られた内周部で電気接続された2層のコイルを、絶縁性樹脂を用いて積層し、かつ、外側の端子部分を半田接続することにより、合計26層の積層コイルを作製した。積層コイルは、電流導入端子を接続した後、一部樹脂含浸し、補強した。
液体窒素を減圧し、約63Kに冷却した後、500A通電し、約2.1Tの発生磁場を達成した。
(実施例4)
市販されている純度99.9%の各試薬Gd23、BaO2、CuOを、Gd:Ba:Cuの金属元素のモル比が1:2:3になるように混合した。さらに、Ptを0.5質量%、BaCeO3を10mol%、Ag2Oを15質量%添加した。混合粉は、一旦830℃で8時間仮焼し、さらに粉砕した。
仮焼粉砕粉は、内径100mmの円筒状金型により、厚さ約25mmの円盤状に成形した。また、Gd23の代わりにSm23及びYb23を用いて、上記Gd系成形体と同様の方法により、厚さ4mmのSm系とYb系円盤状成形体を作製した。さらに、Gd系成形体については、等方静水圧プレスにより圧縮加工した。
これらを、Al23の支持材の上に、Sm系、Yb系、Gd系の順番で下から重ね、炉内に配置した。これらの前駆体は、大気中において1150℃まで28時間で昇温、30分保持した後、1030℃まで1時間で降温し、1時間保持した。
その間、予め作製しておいたSm系の種結晶(QMG結晶)を用い、種結晶を半溶融状態の前駆体上に乗せた。種結晶の方位は、c軸が円盤状の前駆体の法線になるように、劈開面を前駆体の上に乗せた。その後、1mol%O2の窒素雰囲気中において1000〜970℃まで200時間かけて冷却し、Gd系QMG結晶の成長を行った。
さらに、室温まで約15時間かけて冷却し、円柱形の単結晶状のGd系QMG結晶を得た。組織観察の結果、約1μmのBaCeO3が分散した材料であることが解った。
ここで、Sm系前駆体は、種付け後、早期に固化(結晶化)することにより、Al23の支持材からのAlの不純物混入を防ぎ、Yb系前駆体は、Sm系前駆体層からの多結晶化を防ぎ、Gd系前駆体を種結晶から成長した単結晶状の結晶にする働きをする。
マルチブレードソーを用いて、得られた結晶を切断(スライス)することによって、厚さ0.7mmの円盤状QMG材を得た。この両面に、銀被膜を約1μm、スパッタにより成膜した。その後、酸素気流中において、400℃で200時間、酸素付加処理を行った。
次に、図6に示すように、一部に0.2mm厚の銅板を半田付けし、他の部分を、中心に直径33mmの穴を有する0.2mm厚さのSUS316L箔に、銀コーティングされた超伝導体を、絶縁樹脂を用いて付けた。
次に、ウレタン系のポジ型レジストフィルムを超伝導体に貼り付けた後、ホトレジスト工程により、図7に示す渦巻形状のマスクを施した。各線の幅は、最外周から、3.0mm、2.1mm、2.2mm、2.3mm、2.4mm、2.5mm、2.5mm、3.0mmと最外周を除いて内周方向に向けて大きくした。
また、線間は0.5mmとした。また、表裏のマスクの位置関係は、図中の軸に対し軸対称となるように形成した。これを、平均粒径20μmのSiCを砥粒として、片面ずつ両面にサンドブラスト加工を行った。
このとき使用したノズルの内径は9mmで、70m/sで、砥粒を吹き付けた。マスクを剥がした後、上底に対し下底が約0.3mm大きい台形形状断面を有する素子が得られた。
同様にして得られた内周部で電気接続された2層のコイルを、絶縁性樹脂を用いて積層し、かつ、外側の端子部分を半田接続することにより、合計26層の積層コイルを作製した。積層コイルは、電流導入端子を接続した後、一部樹脂含浸し、補強した。
液体窒素を減圧し、約63Kに冷却した後、500A通電し、約2.1Tの発生磁場を達成した。
(実施例5)
市販されている純度99.9%の各試薬Gd23、BaO2、CuOを、Gd:Ba:Cuの金属元素のモル比が13:17:24(すなわち、最終組織の123相:211相のモル比が7:3)になるように混合した。さらに、Ptを0.5質量%、Ba(Ce0.9Zr0.1)O3を5mol%添加した。銀は添加しなかった。
混合粉は、一旦830℃で8時間仮焼し、さらに粉砕した。仮焼粉砕粉は、内径100mmの円筒状金型により、厚さ約25mmの円盤状に成形した。また、Gd23の代わりにSm23及びYb23を用いて、上記Gd系成形体と同様の方法により、厚さ4mmのSm系とYb系円盤状成形体を作製した。さらに、Gd系成形体については、等方静水圧プレスにより圧縮加工した。
これらを、Al23の支持材の上に、Sm系、Yb系、Gd系の順番で下から重ね、炉内に配置した。これらの前駆体は、大気中において1150℃まで28時間で昇温、30分保持した後、1055℃まで1時間で降温し、1時間保持した。
その間、予め作製しておいたSm系の種結晶(QMG結晶)を用い、種結晶を半溶融状態の前駆体上に乗せた。種結晶の方位は、c軸が円盤状の前駆体の法線になるように、劈開面を前駆体の上に乗せた。
その後、1mol%O2の窒素雰囲気中において1045〜1025℃まで180時間かけて冷却し、Gd系QMG結晶の成長を行った。さらに、室温まで約15時間かけて冷却し、円柱形の単結晶状のGd系QMG結晶を得た。組織観察の結果、約1μmの211相及びBa(Ce0.9Zr0.1)O3がほぼ均一に分散した材料であることが解った。
以降は、実施例4と同様の試作を行った。得られたコイルを液体窒素減圧による約63K冷却環境において、500A通電し、約2.1Tの発生磁場を達成した。
前述したように、本発明の加工方法は、酸化物超伝導体を高精度、高歩留まりで加工できるものである。そして、本発明の酸化物超伝導通電素子は、例えば、高磁界を発生するバルク超伝導マグネットをより簡便に実現し、通常の永久磁石では得られない高磁界を発生できるものである。したがって、本発明の工業的効果は甚大である。
サンドブラスト加工中のコイル断面を示す図である。 実施例1で使用した支持材及び銅板の形状及び配置を示す図である。 実施例1で使用したマスク形状を示す図である。 実施例2及び3で使用した支持材及び銅板の形状及び配置を示す図である。 実施例2及び3で使用したマスク形状を示す図である。 実施例4及び5で使用した支持材及び銅板の形状及び配置を示す図である。 実施例4及び5で使用したマスク形状を示す図である。

Claims (18)

  1. 単結晶状のREBa2Cu37-x相(REはYを含む希土類元素及びそれらの組み合わせ、xは酸素欠損量)中に非超伝導相が微細分散した組織を有する酸化物超伝導体の加工方法であって、前記酸化物超伝導体がマスク効果を有する支持材料に固定され、該酸化物超伝導体の加工面に所望の形状を有するレジストフィルムからなるマスクを設けた後、サンドブラスト加工して、前記酸化物超伝導体の断面形状がマスクを設けた面より支持材料に固定した面を長くすることを特徴とする酸化物超伝導体の加工方法。
  2. 前記酸化物超伝導体が板状体であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  3. 前記酸化物超伝導体中に、BaCe化合物、銀、又は、銀化合物の1種以上が0〜25体積%分散していることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  4. 前記BaCe化合物の粒径が、0.1〜5μmであることを特徴とする請求項3に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  5. 前記銀又は銀化合物の1種以上の粒径が、10〜500μmであることを特徴とする請求項3に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  6. 前記REBa2Cu37-x相の酸素欠損量xが0≦x≦0.2であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  7. 前記酸化物超伝導体の加工面又は裏面の一方又は両方が、銀で被覆されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  8. 前記支持材料の両面に、前記酸化物超伝導体がそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  9. 前記支持材料の表裏に固定された酸化物超伝導体に設けられるそれぞれのマスクが、支持面内の一つの軸に対して軸対称であることを特徴とする請求項に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  10. 導電性支持材料に絶縁性樹脂により前記酸化物超伝導体を固定した後、サンドブラスト処理することを特徴とする請求項に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  11. 前記支持材料が絶縁体であることを特徴とする請求項8〜のいずれか1項に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  12. 前記支持材料が、一部に高電気伝導性材料を組み込んだ支持材料であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  13. 前記マスクの形状が渦巻形状であることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の酸化物超伝導体の加工方法。
  14. 請求項1〜1のいずれか1項に記載の酸化物超伝導体の加工方法によって得られる酸化物超伝導通電素子であって、該通電素子の断面形状において、マスクを設けた上辺より支持材料に固定した下辺の長さが長いことを特徴とする酸化物超伝導通電素子。
  15. 前記通電素子の断面における上辺と下辺以外の辺の形状が、凹状であることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超伝導通電素子。
  16. 前記酸化物超伝導通電素子が、マスク効果を有する支持材料に固定されてなることを特徴とする請求項14又は15に記載の酸化物超伝導通電素子。
  17. 前記酸化物超伝導通電素子が、渦巻き形状を有することを特徴とする請求項14〜6のいずれか1項に記載の酸化物超伝導通電素子。
  18. 請求項1〜1のいずれか1項に記載の酸化物超伝導通電素子を積層して、通電素子間を電気的に接続してなることを特徴とする超伝導マグネット。
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