JP4601911B2 - アルカリ蓄電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニッケル水素蓄電池、ニッケル亜鉛蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池などに代表されるアルカリ蓄電池に関し、特にボタン形もしくはコイン形に代表される扁平形のアルカリ蓄電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボタン形、コイン形などの扁平な形状を有するアルカリ蓄電池は、浅底の開口有底ケース、ケースの開口部を塞ぐ封口板、ケースと封口板との間に介在する絶縁性ガスケット、ケース内に収容される正極と負極、正極と負極の間に介在するセパレータおよびアルカリ電解液からなる。正極、負極およびセパレータは、いずれも多孔質であり、水酸化カリウム等を含む電解液を保持している。これにより円滑な電気化学反応が可能となる。
【0003】
正極は、芯材とそれに充填された水酸化ニッケルからなり、正極芯材には多孔質な焼結ニッケル、金属発泡体等が用いられる。負極は、芯材とそれに塗着もしくは充填されたカドミウム、亜鉛、水素吸蔵合金等からなり、負極芯材にはパンチングメタル、金属発泡体等が用いられる。
【0004】
アルカリ蓄電池においては、充電末期および過充電時に、正極から酸素ガスが電気化学的に発生し、その酸素ガスは負極で還元されて水に戻る。ニッケル水素蓄電池においては、充電末期および過充電時に、負極から水素も発生し、この水素ガスは負極において化学的に吸収される。これらのガスの消費が迅速に行われない場合には、電池内圧が高くなり、電池が膨れてしまう。特にボタン形、コイン形などの扁平な形状を有するアルカリ蓄電池においては、電池の厚さが増加しやすい。
【0005】
正極と隣接するケースの内底面もしくは封口板の内面の近傍においては、発生した酸素ガスが滞留して、電解液を移動せしめ、電解液の偏在を引き起こす。その結果、円滑な電気化学反応が阻害され、充電効率が低下する。充電終了後にも電解液の偏在が解消されない場合には、充電終了直後から比較的短時間のうちに放電を開始しても、所定の放電容量を得ることが困難になる。
【0006】
このように、アルカリ蓄電池の内部におけるガスの消費速度は、電池寸法と電気化学特性に甚大な影響を及ぼす。
そこで、ガスの消費速度を可能な限り速めることが重要となる。ガス消費を迅速に行わせるための提案として以下が挙げられる。
バイポーラ電極の芯材の少なくとも一つの面に溝を設けることが提案されている(特許文献1参照)。
封口板の内面に隣接する負極面に凹部を設けること、正極の電池ケースの内底面との隣接部分に活物質を担持しない芯材部分を設けることが提案されている(特許文献2参照)。
【0007】
ボタン形、コイン形などの扁平な形状を有するアルカリ蓄電池では、電極とケースの内底面もしくは封口板の内面との接触抵抗を低くすることも極めて重要である。これらの電池においては、捲回型極板群を有する円筒形電池と比較して、電極をケースもしくは封口板に押しつける圧力が弱く、接触抵抗が大きくなりやすい。このことは導電性に乏しい水酸化ニッケルなどを活物質に用いる正極にとっては特に深刻である。
【0008】
電極芯材とケースもしくは封口板とを集電リードを介して接続することにより、接触抵抗を低減することも考えられる。しかし、その場合、電池構造が複雑になり、コストの上昇を招くことになる。また、ガスケットを取り付ける場合、正極および負極は、ガスケットの内側に収まるように正確に位置決めされなければならない。しかしながら、集電リードの存在が電極の位置決めを困難にすることから、大量生産において不良発生率が上昇したり、生産スピードが低下したりする。
【0009】
特許文献2が提案するように、正極の電池ケースの内底面との隣接部分に活物質を担持しない芯材部分を設ける場合、正極と電池ケースとの接触抵抗は比較的低く抑えられるが、十分に低いとは言い難い。しかも、このような正極を得るには、芯材の片面から活物質が充填され、他方の面には活物質が達しないことが必要である。従って、活物質の充填量が変動しやすく、その制御に多大な労力を必要とする。
【0010】
【特許文献1】
特表2000−507386号公報
【特許文献2】
特開2001−250579号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、充電末期および過充電時における電池の内圧上昇による寸法変化と、電解液の偏在による電気化学特性の劣化を抑制することを目的とする。また、本発明は、電極とケースもしくは封口板との接触抵抗を低減することを目的とする。また、本発明は、電気化学特性に優れ、内部抵抗の小さいアルカリ蓄電池を低コストで提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する第1電極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する第2電極、〔e〕前記第1電極と前記第2電極との間に介在するセパレータ、〔f〕アルカリ電解液、ならびに(g1)前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記第1電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する導電性集電板、および(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記第2電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する導電性集電板よりなる群から選択される少なくとも1つの集電板〔g〕を具備し、前記集電板〔g〕が、複数の突起を有する導電性シートからなり、前記複数の突起の先端部が、前記第1電極または前記第2電極に埋没しており、前記第1電極または前記第2電極に埋没している前記先端部の長さが、前記突起を含めた前記集電板〔g〕の見かけ厚さの10%以上であるアルカリ蓄電池に関する。
【0013】
本発明は、また、〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する第1電極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する第2電極、〔e〕前記第1電極と前記第2電極との間に介在するセパレータ、〔f〕アルカリ電解液、ならびに(g1)前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記第1電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも一つの突起を有する少なくとも一つのスペーサ、および/または、(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記第2電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも一つの突起を有する少なくとも一つのスペーサ〔g〕を具備し、前記スペーサ〔g〕が、複数の突起を有する導電性シートからなり、前記複数の突起の先端部が、前記第1電極または前記第2電極に埋没しており、前記第1電極または前記第2電極に埋没している前記先端部の長さが、前記突起を含めた前記スペーサ〔g〕の見かけ厚さの10%以上であるアルカリ蓄電池に関する。
【0014】
本発明は、また、〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する第1電極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する第2電極、〔e〕前記第1電極と前記第2電極との間に介在するセパレータ、〔f〕アルカリ電解液、ならびに(g1)前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記第1電極との間に間隙を形成する導電性集電板、および
(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記第2電極との間に間隙を形成する導電性集電板よりなる群から選択される少なくとも1つの集電板〔g〕を具備し、前記集電板〔g〕が、複数の突起を有する導電性シートからなり、前記複数の突起の先端部が、前記第1電極または前記第2電極に埋没しており、前記第1電極または前記第2電極に埋没している前記先端部の長さが、前記突起を含めた前記集電板〔g〕の見かけ厚さの10%以上であるアルカリ蓄電池に関する。
【0015】
なお、前記ケースの内底面と前記第1電極との間の間隙もしくは前記封口板の内面と前記第2電極との間の間隙には、電解液が満たされていてもよいが、これらの間隙は、電解液以外の電池構成材料が存在しない空間であることを要する。
前記第1電極および前記第2電極の一方は、パンチングメタルからなる芯材を有する負極であることが好ましい。
本発明は、前記第1電極および前記第2電極の一方が、水素吸蔵合金または亜鉛を含む負極である場合に特に有効である。
【0016】
本発明は、例えば、以下の態様を全て含む。
(i)〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する正極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する負極、〔e〕前記正極と前記負極との間に介在するセパレータ、〔f〕アルカリ電解液、ならびに〔g〕前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記正極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも1つの正極集電板を具備するアルカリ蓄電池。
【0017】
(ii)〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する正極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する負極、〔e〕前記正極と前記負極との間に介在するセパレータ、〔f〕アルカリ電解液、ならびに〔g〕前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記負極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも1つの負極集電板を具備するアルカリ蓄電池。
【0018】
(iii)〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する負極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する正極、〔e〕前記正極と前記負極との間に介在するセパレータ、〔f〕アルカリ電解液、ならびに〔g〕前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記負極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも1つの負極集電板を具備するアルカリ蓄電池。
【0019】
(iv)〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する負極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する正極、〔e〕前記正極と前記負極との間に介在するセパレータ、〔f〕アルカリ電解液、ならびに(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記正極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも1つの正極集電板を具備するアルカリ蓄電池。
【0020】
(v)〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する正極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する負極、〔e〕前記正極と前記負極との間に介在するセパレータ、〔f〕アルカリ電解液、(g1)前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記正極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも1つの正極集電板、ならびに(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記負極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも1つの負極集電板を具備するアルカリ蓄電池。
【0021】
(vi)〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する負極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する正極、〔e〕前記正極と前記負極との間に介在するセパレータ、〔f〕アルカリ電解液、(g1)前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記負極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも1つの負極集電板、ならびに(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記正極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも1つの正極集電板を具備するアルカリ蓄電池。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明のアルカリ蓄電池は、〔a〕浅底の開口有底ケース、〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、〔c〕前記ケースの内底面に隣接する第1電極、〔d〕前記封口板の内面に隣接する第2電極、〔e〕前記第1電極と前記第2電極との間に介在するセパレータおよび〔f〕アルカリ電解液を具備する。
【0023】
浅底の開口有底ケースとは、ボタン形、コイン形に代表される扁平形の電池に用いられる開口有底ケースであり、ケースの開口直径は、一般にケースの厚さ(高さ)の1.4倍〜70倍である。ここで、開口直径とは、開口が円形の場合にはその直径、開口が楕円形もしくは略楕円形の場合にはその短径、開口が長方形の場合にはその短辺を意味するものとする。
【0024】
本発明のアルカリ蓄電池は、さらに、(g1)前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記第1電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する導電性集電板、および/または、(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記第2電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する導電性集電板を具備する。
【0025】
このような電池では、電極とケースの内底面との間、および/または、電極と封口板の内面との間には、電解液以外の電池構成材料が存在しない空間が存在する。従って、電極から発生したガスは、迅速に移動できることから、充電末期や過充電時に正極から発生した酸素ガスは正極周縁部を経由して負極に達し、還元されて水に戻る。これにより電池内圧が異常に高くなることを防止できる。また、ケースの内底面と電極との間および/または封口板の内面と電極との間に、酸素ガスまたは水素ガスが滞留して、電解液が偏在することを防止できる。
【0026】
このような利点を充分に活かすためには、ケースの内底面または封口板の内面と平行に配することのできる板状の電極を用いることが好ましい。
ガス移動経路は、ケースの内底面全体または封口板の内面全体の50〜100%の面積にわたり分布していることが好ましい。
【0027】
ここで、導電性集電板には、複数の突起を有する導電性シート(以下、集電板Bという)を用いる。複数の突起を有する導電性シートは、複数の孔を有してもよい。複数の突起を有する導電性シートは、複数の突起を有するネットでもよい。
【0028】
集電板の材質には、ニッケル、ステンレス、鉄、銅等の金属を用いることができ、炭素を用いることもできる。また、ニッケルメッキを施した鉄等を用いることもできる。
集電板Bは、板状、シート状もしくはネット状であるため、ケースの内底面のほぼ全体または封口板の内面のほぼ全体にわたり接合することができる。従って、電極と電池ケースとの間または電極と封口板との間の接触抵抗は、飛躍的に低減される。また、集電板Bは、ケースの内底面のほぼ全体または封口板の内面のほぼ全体にわたり位置し得る形状を有する。そのため、集電板の上に電極を固定する際に、電極の位置決めを正確に行うことができる。従って、大量生産において不良発生率が上昇したり、生産スピードが低下したりすることがない。
【0029】
集電板Bは、電極芯材の一部ではないため、特開2001−250579号公報が提案するように、正極の電池ケースの内底面との隣接部分に活物質を担持しない芯材部分を設ける必要がない。従って、電極芯材への活物質の充填量が大きく変動することがなく、充填量の制御に多大なる労力を必要とすることもない。
【0030】
突起を含めた集電板Bの見かけ厚さは、100μm以上であることが好ましい。集電板Bの見かけ厚さが100μm未満になると、その分、ガス移動経路が少なくなるため、電解液の偏在を抑制する効果が小さくなる。
電解液の偏在を抑制する効果を充分に確保するには、第1電極とケースの内底面との距離または第2電極と封口板の内面との距離は100μm以上であることが好ましい。
【0031】
突起を含めた集電板Bの見かけ厚さは、それに隣接する電極の厚さの1/3以下であることが好ましい。集電板Bの見かけ厚さが電極の厚さの1/3をこえると、電池のエネルギー密度が小さくなってしまう。
【0032】
集電板Bの複数の突起の先端部は、それに隣接する電極に埋没していることが好ましい。このような構造によれば、電極と電池ケースとの間または電極と封口板との間の接触抵抗は、さらに大きく低減される。電極と電池ケースとの間または電極と封口板との間の接触抵抗を効果的に低減するには、電極に埋没している集電板Bの突起の先端部の長さを、突起を含めた集電板Bの見かけ厚さの10%以上とすることが好ましい。電極に埋没する先端部の長さが集電板の見かけ厚さの10%以上であれば、ほぼ同程度に接触抵抗を低減できる。
【0033】
集電板Bには、例えば、片側または両側からの穿孔により変形した金属シートからなり、複数の孔および前記孔周囲に形成されたバリを有する集電板(以下、集電板Cという)を用いることができる。
集電板Cに用いる金属シートの肉厚は、10〜100μm、さらには20〜50μmが好適である。金属シートを片側または両側から穿孔すると、金属シートに形成された孔周囲には、同時にバリが形成される。なお、金属シートには、金属箔、金属板などが含まれる。
【0034】
集電板Bのバリを含めた見かけ厚さは、金属シートの肉厚の2倍以上であることが好ましい。集電板Bの見かけ厚さが金属シートの肉厚の2倍未満では、充分なガス移動経路を設けることや、電極にバリを充分に埋没させることが困難になる。
【0035】
金属シートに設ける孔の形状は限定されないが、円形、三角形または四角形の孔を設けることができる。これらのうちでは、加工が容易であることから、円形または四角形の孔が好ましく、特に円形が好ましい。孔の大きさも特に限定されないが、一つあたりの孔の面積は0.02〜3mm2であることが好ましい。円形の孔の場合には、孔の半径は0.08〜1mmであることが好ましい。
【0036】
集電板Cにおいて、互いに最近接する孔は、それぞれ反対側からの穿孔により形成されており、それらの孔周囲に形成されたバリが相互に反対側を向いていることが好ましい。また、互いに最近接する孔の中心間距離は、0.3mm以上5mm以下であることが好ましい。
【0037】
穿孔により変形する前の金属シートには、波状、千鳥状などの凹凸を形成することができる。凹凸はエンボス加工により設けることができる。凹凸を有する金属シートに穿孔して、複数の孔を設ける場合、集電体Cの見かけ厚さは、金属シートの肉厚と、凹凸による厚さの増加と、バリによる厚さの増加との合計となる。
【0038】
図1に、本発明の一実施形態に係るコイン形のアルカリ蓄電池の縦断面図を示す。このアルカリ蓄電池は、浅底の開口有底ケース2、ケース2の開口部を塞ぐ封口板1、ケース2の内底面に隣接する正極4、封口板1の内面に隣接するパンチングメタルを芯材とする負極5、正極4と負極5との間に介在するセパレータ6、ならびにアルカリ電解液を具備する。
【0039】
ケース2の内底面には、複数の突起8を有するネット状の導電性シート7が導電性集電板として接合されている。突起8の先端部は、隣接する正極4に埋没している。導電性シート7は、ケース2と正極4との間を電気的に接続するとともに、ケース2の内底面と正極4との間に2次元状に分布するガス移動経路9を形成している。導電性シート7とケース2の内底面との接合は溶接により行うことが好ましい。
【0040】
次に、集電体Cを図2〜4に例示する。
図2は、円形の金属シートからなる集電板20の一例である。金属シート21には両側からの穿孔により、複数の四角形の孔22が形成されている。孔22の周囲には4つの尖ったバリ23a、bが形成されている。
【0041】
図3は、円形の金属シートからなる集電板30の別の一例である。金属シート31には両側からの穿孔により、複数の三角形の孔32が形成されている。孔32の周囲には1つの尖ったバリ33a、bが形成されている。
図4は、円形の金属シートからなる集電板40のさらに別の一例である。金属シート41には両側からの穿孔により、複数の円形の孔42が形成されている。
孔42の周囲には複数の尖ったバリ43a、bが形成されている。
【0042】
一方を向いて突出するバリ23a、33a、43aの先端部は、電極に埋没させることができる。他方を向いて突出するバリ23b、33b、43bは、電池ケースの内底面または封口板の内面と溶接される。ガス移動経路を充分に確保する観点からは、バリを、図2〜4に示されるように交互に反対側を向くように形成することが好ましい。
【0043】
本発明は、負極が水素吸蔵合金または亜鉛からなる場合に特に有効である。水素吸蔵合金からなる負極では、水素ガスが発生することから、また、亜鉛からなる負極は、酸素ガスの吸収速度が遅いことから、ガス移動経路を負極側にも設けることが好ましい。ただし、負極がカドミウムからなる場合にも本発明が有効であることに変わりはない。
【0044】
本発明は、負極芯材がパンチングメタルからなる場合に特に有効である。このような負極は、一般に高密度になることから、その内部における液枯れが起こりやすいが、負極にガス移動経路が隣接する場合、電解液の偏在が解消され、液枯れが起こりにくくなるからである。芯材としてパンチングメタルを用いた負極は、安価であり、品質の変動が小さいことから、量産にも適している。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0045】
《実施例1》
(i)正極の作製
正極活物質として、CoおよびZnを含有する水酸化ニッケルを用いた。この活物質100重量部に対し、水酸化コバルトを10重量部添加し、適量の水を加えて混合した。得られた混合物を厚さ1.2mmの発泡ニッケル基板の細孔内に充填した。これを乾燥、圧延したのち、直径9.2mmの円形に切断し、正極とした。得られた正極の厚さは約0.78mmであった。正極の理論容量(水酸化ニッケル中のニッケル全てが一電子反応したときの容量)は30mAhとした。
【0046】
(ii)負極の作製
負極材料として、公知のAB5型の水素吸蔵合金(MmNi3.55Co0.75Al0.3Mn0.4:Mmはミッシュメタル)を用いた。この合金を平均粒径35μmに粉砕した後、KOH水溶液で処理した。処理後の合金粉末100重量部に、結着剤(スチレン−ブタジエンゴム)を0.7重量部、カルボキシメチルセルロースを0.15重量部、および適量の水を加えて混合した。得られた混合物をニッケルメッキを施した厚さ60μmのパンチングメタル基板(穿孔金属板)に塗着した。これを乾燥、圧延したのち直径9.2mmの円形に切断し、負極とした。得られた負極の厚さは約0.47mmであった。負極の容量は正極のそれよりも大きくし、電池容量を正極規制とした。
【0047】
(iii)集電板の作製
厚さ30μmのニッケルシートを、上下に配置され、四角錐型針状突起を表面に持つロール間を通過させた。四角錐型針状突起は、交互に反対方向にニッケルシートを貫通し、四角形の孔と、同時にバリを形成した。複数の孔およびその周囲に形成されたバリを有するニッケル板を、直径約9mmの円形に切断し、図2に示したのと同様の集電板を得た。得られた集電板のバリを含む見かけ厚さは約350μmであり、互いに最近接する孔の中心間距離は0.7mmであり、1つあたりの孔の面積は約0.04mm2であった。
【0048】
(iv)電池の組み立て
セパレータには、親水化処理を施したポリプロピレン製不織布を用い、電解液には、約7mol/Lの水酸化カリウムおよび約1mol/Lの水酸化リチウムを溶解させた水溶液を用いた。
封口板の内面に負極を設置し、負極上にセパレータを設置し、封口板の周縁部にガスケットを取り付けた。封口板内に電解液を注液し、セパレータ上に正極を設置した。次いで、予め集電板を内底面(直径約12mmの円形)に溶接した開口有底ケースを正極上から被せた。ケースの開口端部を封口板の周縁部に配されたガスケットにかしめて、ケースを封口した。その結果、直径約12.5mmのコイン形のニッケル水素蓄電池Aが完成した。電池Aの高さは約2.1mmであった。
【0049】
(v)電池の検査および評価
[検査]
電池Aを6個作製した。このうち3個の電池Aを切断して、それらの断面構造を観察したところ、集電板のバリを含む見かけ厚さは約250μmであった。電池Aを作製する前には、集電板の見かけ厚さは約350μmであったが、電池の封口時に集電板がケースと正極で押圧され、バリの端部が変形していた。集電板のバリの先端部は、約50μmの深さまで正極に埋没していた。正極とケースとの間には、芯材や活物質などが存在しない間隙が認められた。
【0050】
[評価]
残りの3個の電池Aを用いて、電気化学特性を評価した。
雰囲気温度20℃において、各電池を3mAで15時間充電し、1時間の休止の後、6mAで終止電圧1Vまで放電させる充放電サイクルを5サイクル繰り返した。5サイクル目の平均放電容量(C6mA)は28mAh、すなわち正極利用率(U6mA-R)は93%であった。
充放電を5サイクル実施した後の電池高さの電池作製直後と比較した増加量(Δh5th)は、約50μmであった。
充放電を5サイクル実施した後の内部インピーダンス(I5th)は1kHzにおいて約1Ωであった。
【0051】
次いで、これらの電池Aを雰囲気温度20℃において3mAで15時間充電し、1時間の休止の後、30mAで終止電圧1Vまで放電させた。このときの平均放電容量(C30mA)は23mAhであった。
【0052】
次に、雰囲気温度20℃において、各電池を30mAで1.2時間充電し、30mAで終止電圧1Vまで放電させる充放電サイクルを300サイクル繰り返した。300サイクル目の平均放電容量(C20mA-300th)は20mAhであった。
充放電を300サイクル実施した後の電池高さは、サイクル寿命試験前と比較して、ほとんど変化していなかった。
充放電を300サイクル実施した後の内部インピーダンス(I300th)は1kHzにおいて約1.5Ωであった。
なお、本実施例では、集電板を一つしか使用していないが、集電板の数には制限はなく、複数の集電板を用いても本発明の効果は失われない。
【0053】
《比較例1》
実施例1で用いた集電板を用いなかったこと以外、実施例1と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池Bを作製した。電池Bの高さは約1.9mmであった。
電池Bの電気化学特性を実施例1と同様に評価した。
電池Bの6mA放電による5サイクル目の平均放電容量(C6mA)は21mAh、すなわち正極利用率(U6mA-R)は70%であった。
充放電を5サイクル実施した後の電池高さの電池作製直後と比較した増加量(Δh5th)は、150μmであった。
充放電を5サイクル実施した後の内部インピーダンス(I5th)は1kHzにおいて約2Ωであった。
【0054】
次いで、電池Bを雰囲気温度20℃において3mAで15時間充電し、1時間の休止の後、30mAで終止電圧1Vまで放電させた。このときの平均放電容量(C30mA)は13mAhであった。
以上の結果は、電池Aの放電容量、高率放電特性および内部インピーダンスが、電池Bに比べて格段に優れていることを示している。
【0055】
次に、雰囲気温度20℃において、各電池を30mAで1.2時間充電し、30mAで終止電圧1Vまで放電させる充放電サイクルを300サイクル繰り返した。その結果、300サイクル目の平均放電容量(C20mA-300th)は5mAhであった。
充放電を300サイクル実施した後の電池の高さは、サイクル寿命試験前と比較して、約200μm増加していた。
充放電を300サイクル実施した後の内部インピーダンス(I300th)は1kHzにおいて約5Ωであった。
以上の結果は、電池Aのサイクル寿命特性が、電池Bに比べて格段に優れていることを示している。
【0056】
《実施例2》
封口時に電池に与える圧力を変化させることで、集電板のバリを含めた見かけ厚さに対する正極に埋没するバリの先端部の長さの割合(DR)を変化させたこと以外、実施例1と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池C−1、C−2を作製し、それらの6mA放電による平均放電容量(C6mA)、30mA放電による平均放電容量(C30mA)および5サイクルの充放電後の内部インピーダンス(I5th)を評価した。その結果を表1に示す。
表1から、集電板のバリを含めた見かけ厚さに対する正極に埋没するバリの先端部の長さの割合が10%以上で、良好な結果が得られることがわかる。
【0057】
【表1】
Figure 0004601911
【0058】
《実施例3》
ケースの内底面と正極との距離(DP-C)を変化させたこと以外、実施例1と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池D−1、D−2およびD−3を作製した。ここでは、ケースの内底面と正極との距離を変化させるために、集電板の作製において、厚さ30μmのニッケル板に形成されるバリの寸法を変化させた。
バリの寸法は、上下に配置されたロールの四角錐型針状突起の寸法を変化させることで制御した。電池D−1〜D−3の6mA放電による平均放電容量(C6mA)、30mA放電による平均放電容量(C30mA)、5サイクルの充放電後の内部インピーダンス(I5th)および電池高さ増加量(Δh5th)を実施例1と同様に評価した。その結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
Figure 0004601911
【0060】
表2に示したように、ケース内底面と正極との距離が100μmより小さい場合には、放電容量が顕著に減少し、電池の膨れ、すなわち電池高さの増加量が大きくなる傾向があった。この結果より、本発明の効果を充分に発揮させるためには、ケース内底面と正極との距離は100μm以上であることが望ましいことがわかる。
【0061】
ケース内底面と正極との距離を100μm以上とするためには、バリを含む見かけ厚さが100μm以上の集電板を用いる必要があるが、集電板の見かけ厚さが厚すぎると、電池内部の空間を浪費することとなり、電池容量が少なくなり、エネルギー密度が低下する。エネルギー密度の観点からは、集電板の見かけ厚さを、それと隣接する電極(本実施例においては正極)の厚さの1/3以下とすることが好適であった。
【0062】
《実施例4》
集電板の材質として、ニッケル板の代わりにステンレス鋼板またはニッケルメッキ鋼板を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池E−1、E−2を作製し、それらの6mA放電による平均放電容量(C6mA)、30mA放電による平均放電容量(C30mA)および5サイクルの充放電後の内部インピーダンス(I5th)を評価した。その結果を表3に示す。
表3の結果から、いずれの材質からなる集電板を用いても、ケースと電極との間の集電性の改善およびガス移動の容易化の効果が発揮され、優れた特性の電池が得られることがわかる。
【0063】
【表3】
Figure 0004601911
【0064】
《実施例5》
集電板の見かけ厚さを変化させたこと以外、実施例1と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池F−1、F−2、F−3およびF−4を作製した。ここでは、集電板の見かけ厚さを変化させるために、集電板の作製において、厚さ30μmのニッケル板に形成されるバリの寸法を変化させた。バリの寸法は、上下に配置されたロールの四角錐型針状突起の寸法を変化させることで制御した。
【0065】
また、片側のみからニッケル板を穿孔して作製された集電板を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池F−5を作製した。電池F−5の集電板のバリの形状や孔の形状は実施例1と同様とした。
また、波形(リブと溝との高低差は200μm)に加工されたニッケル板を両側から穿孔して作製された集電板を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄F−6を作製した。電池F−6の集電板のバリの形状や孔の形状は実施例1と同様とした。
【0066】
ここで、電池F−6に用いた集電板50の上面の拡大写真を図5に示す。また、集電板50の断面の拡大写真を図6に示す。
図5において紙面上向きの穿孔により形成された孔A51および紙面下向きの穿孔により形成された孔B52の周囲には、それぞれ図6に示すようにバリ53が形成されている。孔A51同士の間隔および孔B52同士の間隔は、それぞれ約0.7mmである。
【0067】
また、集電板として発泡ニッケル(厚さ250μm、空隙率98体積%)を用いたこと以外、実施例1と同様にして参考例であるコイン形のニッケル水素蓄電池F−7を作製した。
また、集電板としてニッケル製のエキスパンドメタル(見かけ厚さ250μm)を用いたこと以外、実施例1と同様にして参考例であるコイン形のニッケル水素蓄電池F−8を作製した。
電池F−1〜F−8の6mA放電による平均放電容量(C6mA)および30mA放電による平均放電容量(C30mA)を実施例1と同様に評価した。結果を表4に示す。
【0068】
【表4】
Figure 0004601911
【0069】
表4に示すように、集電板の見かけ厚さがニッケル板の肉厚(30μm)の2倍未満である電池F−1においては、若干、容量が小さくなった。これより集電板の見かけ厚さは、加工前の金属シートの肉厚の2倍以上が好ましいことがわかる。また、ニッケル板が波形に加工されている電池F−6においては、特に優れた結果が得られている。また、片側のみからニッケル板を穿孔して作製された集電板を用いた電池F−5においても、良好な結果が得られている。さらに、集電板として発泡ニッケルやエキスパンドメタルを用いた電池F−7、F−8においても良好な結果が得られている。
【0070】
《実施例6》
ニッケル板に設ける孔の形状を変化させたこと以外、実施例1と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池G−1およびG−2を作製した。ここでは、四角錐型針状突起を表面に持つロールの代わりに、三角錐型または円錐型針状突起を表面に持つロールを用いて孔の形状を変化させ、図3または4に示したのと同様の集電板を作製した。どちらの集電板においても、互いに最近接する孔の中心間距離は0.7mm、1つあたりの孔の面積は約0.04mm2とした。
【0071】
電池G−1およびG−2の6mA放電による平均放電容量(C6mA)および30mA放電による平均放電容量(C30mA)を実施例1と同様に評価した。結果を表5に示す。
いずれの電池においても優れた結果が得られており、本発明の効果が発揮されている。なお、孔の形状は均一である必要はなく、異なる形状の孔が混在している場合にも優れた結果が得られると考えられる。
【0072】
【表5】
Figure 0004601911
【0073】
《実施例7》
負極材料としてカドミウム化合物または亜鉛化合物を用いたこと以外、実施例1と同様にしてコイン形のアルカリ蓄電池H−1およびH−2を作製した。ただし、負極材料として亜鉛化合物を用いる場合には、銅製の負極芯材を用い、セパレータには親水化処理を施したポリプロピレン微多孔膜を用いた。電池H−1およびH−2の6mA放電による正極利用率(U6mA-R)、30mA放電による正極利用率(U30mA-R)および5サイクルの充放電後の内部インピーダンス(I5th)を実施例1と同様に評価した。結果を表6に示す。
いずれの電池においても優れた結果が得られており、アルカリ蓄電池がニッケルカドミウム蓄電池やニッケル亜鉛蓄電池である場合にも、本発明の効果が発揮されている。
【0074】
【表6】
Figure 0004601911
【0075】
《実施例8》
次に、封口板の内面と負極との間に集電板を介在させた場合について説明する。
(i)集電板の作製
実施例1とほぼ同様の方法で集電板を作製した。具体的には、厚さ30μmのニッケル板を、上下に配置され、四角錐型針状突起を表面に持つロール間を通過させた。四角錐型針状突起は、交互に反対方向にニッケルシートを貫通し、四角形の孔と、同時にバリを形成した。複数の孔およびその周囲に形成されたバリを有するニッケル板を、直径約9mmの円形に切断し、図2に示したのと同様の集電板を得た。得られた集電板のバリを含む見かけ厚さは約250μmであり、互いに最近接する孔の中心間距離は0.7mmであり、1つあたりの孔の面積は約0.04mm2であった。
【0076】
(ii)電池の組み立て
封口板の内面(直径約9mmの円形)に集電板を設置して封口板と集電板とを溶接により接合した。次いで、集電板上に負極を設置し、その上にセパレータを設置し、封口板の周縁部にガスケットを取り付けた。その後、封口板に電解液を注液し、セパレータ上に正極を設置した。その後、開口有底ケースを正極上から被せ、ケースの開口端部を封口板の周縁部に配されたガスケットにかしめることによってケースを封口した。その結果、直径約12.5mmのコイン形ニッケル水素蓄電池Jが完成した。電池Jの高さは約2.0mmであった。
【0077】
(iii)電池の検査および評価
[検査]
電池Jを6個作製した。そのうち3個の電池Jを切断して、それらの断面構造を観察したところ、集電板のバリを含む見かけ厚さは約150μmであった。電池Jを作製する前には、集電板の見かけ厚さは約250μmであったが、電池の封口時に集電板が封口板と負極で押圧され、バリの先端部が変形していた。集電板のバリの先端部は、約30μmの深さまで負極に埋没していた。負極と封口板との間には、芯材や水素吸蔵合金などが存在しない間隙が認められた。
【0078】
[評価]
残りの3個の電池Jの電気化学特性を評価した。
雰囲気温度20℃において、各電池を3mAで15時間充電し、1時間の休止の後、6mAで終止電圧1Vまで放電させる充放電サイクルを5サイクル繰り返した。5サイクル目の平均放電容量(C6mA)は27mAh、すなわち正極利用率(U6mA-R)は90%であった。
充放電を5サイクル実施した後の電池高さの電池作製直後と比較した増加量(Δh5th)は、約50μmであった。
充放電を5サイクル実施した後の内部インピーダンス(I5th)は1kHzにおいて約1Ωであった。
【0079】
次いで、これらの電池Jを雰囲気温度20℃において3mAで15時間充電し、1時間の休止の後、30mAで終止電圧1Vまで放電させた。このときの平均放電容量(C30mA)は22mAhであった。
なお、本実施例では、集電板を一つしか使用していないが、集電板の数には制限はなく、複数の集電板を用いても本発明の効果は失われない。
【0080】
《実施例9》
封口時に電池に与える圧力を変化させることで、集電板のバリを含めた見かけ厚さに対する負極に埋没するバリの先端部の長さの割合(DR)を変化させたこと以外、実施例8と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池K−1およびK−2を作製し、それらの6mA放電による平均放電容量(C6mA)、30mA放電による平均放電容量(C30mA)および5サイクルの充放電後の内部インピーダンス(I5th)を評価した。その結果を表7に示す。
表7から、集電板のバリを含めた見かけ厚さに対する負極に埋没するバリの先端部の長さの割合が10%以上で、良好な結果が得られることがわかる。
【0081】
【表7】
Figure 0004601911
【0082】
《実施例10》
封口板の内面と負極との距離(DN-C)を変化させたこと以外、実施例8と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池L−1、L−2およびL−3を作製した。ここでは、封口板の内面と負極との距離を変化させるために、集電板の作製において、厚さ30μmのニッケル板に形成されるバリの寸法を変化させた。バリの寸法は、上下に配置されたロールの四角錐型針状突起の寸法を変化させることで制御した。電池L−1〜L−3の6mA放電による平均放電容量(C6mA)、30mA放電による平均放電容量(C30mA)、5サイクルの充放電後の内部インピーダンス(I5th)および電池高さ増加量(Δh5th)を実施例8と同様に評価した。その結果を表8に示す。
【0083】
【表8】
Figure 0004601911
【0084】
表8に示したように、封口板の内面と負極との距離が100μmより小さい場合には、放電容量が顕著に減少し、電池の膨れ、すなわち電池高さの増加量が大きくなる傾向があった。この結果より、本発明の効果を充分に発揮させるためには、封口板の内面と負極との距離は100μm以上であることが望ましいことがわかる。
【0085】
封口板の内面と負極との距離を100μm以上とするためには、バリを含む見かけ厚さが100μm以上の集電板を用いる必要があるが、集電板の見かけ厚さが厚すぎると、電池内部の空間を浪費することとなり、電池容量が少なくなり、エネルギー密度が低下する。エネルギー密度の観点からは、集電板の見かけ厚さを、それと隣接する電極(本実施例においては負極)の厚さの1/3以下とすることが好適であった。
【0086】
《実施例11》
集電板の材質として、ニッケル板の代わりにステンレス鋼板、ニッケルメッキ鋼板、鋼板または銅板を用いたこと以外、実施例8と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池M−1〜M−4を作製し、それらの6mA放電による平均放電容量(C6mA)、30mA放電による平均放電容量(C30mA)および5サイクルの充放電後の内部インピーダンス(I5th)を評価した。結果を表9に示す。
表9の結果から、いずれの材質からなる集電板を用いても、封口板と電極との間の集電性の改善およびガス移動の容易化の効果が発揮され、優れた特性の電池が得られることがわかる。
【0087】
【表9】
Figure 0004601911
【0088】
《実施例12》
集電板の見かけ厚さを変化させたこと以外、実施例8と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池N−1、N−2およびN−3を作製した。ここでは、集電板の見かけ厚さを変化させるために、集電板の作製において、厚さ30μmのニッケル板に形成されるバリの寸法を変化させた。バリの寸法は、上下に配置されたロールの四角錐型針状突起の寸法を変化させることで制御した。
【0089】
また、片側のみからニッケル板を穿孔して作製された集電板を用いたこと以外、実施例8と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池N−4を作製した。電池N−4の集電板のバリの形状や孔の形状は実施例8と同様とした。
また、波形(リブと溝との高低差は100μm)に加工されたニッケル板を両側から穿孔して作製された集電板を用いたこと以外、実施例8と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池N−5を作製した。電池N−5の集電板のバリの形状や孔の形状は実施例8と同様とした。
【0090】
また、集電板として発泡ニッケル(厚さ150μm、空隙率98体積%)を用いたこと以外、実施例8と同様にして参考例であるコイン形のニッケル水素蓄電池N−6を作製した。
また、集電板としてニッケル製のエキスパンドメタル(見かけ厚さ150μm)を用いたこと以外、実施例8と同様にして参考例であるコイン形のニッケル水素蓄電池N−7を作製した。
電池N−1〜N−7の6mA放電による平均放電容量(C6mA)および30mA放電による平均放電容量(C30mA)を実施例8と同様に評価した。結果を表10に示す。
【0091】
【表10】
Figure 0004601911
【0092】
表10に示すように、集電板の見かけ厚さがニッケル板の肉厚(30μm)の2倍未満である電池N−1においては、若干、容量が小さくなった。これより集電板の見かけ厚さは、加工前の金属シートの肉厚の2倍以上が好ましいことがわかる。また、ニッケル板が波形に加工されている電池N−5においては、特に優れた結果が得られている。また、片側のみからニッケル板を穿孔して作製された集電板を用いた電池N−4においても、良好な結果が得られている。さらに、集電板として発泡ニッケルやエキスパンドメタルを用いた電池N−6、N−7においても良好な結果が得られている。
【0093】
《実施例13》
ニッケル板に設ける孔の形状を変化させたこと以外、実施例8と同様にしてコイン形のニッケル水素蓄電池O−1およびO−2を作製した。ここでは、四角錐型針状突起を表面に持つロールの代わりに、三角錐型または円錐型針状突起を表面に持つロールを用いて孔の形状を変化させ、図3または4に示したのと同様の集電板を作製した。どちらの集電板においても、互いに最近接する孔の中心間距離は0.7mm、1つあたりの孔の面積は約0.04mm2とした。
【0094】
電池O−1およびO−2の6mA放電による平均放電容量(C6mA)および30mA放電による平均放電容量(C30mA)を実施例8と同様に評価した。結果を表11に示す。
いずれの電池においても優れた結果が得られており、本発明の効果が発揮されている。なお、孔の形状は均一である必要はなく、異なる形状の孔が混在している場合にも優れた結果が得られると考えられる。
【0095】
【表11】
Figure 0004601911
【0096】
《実施例14》
負極材料としてカドミウム化合物または亜鉛化合物を用いたこと以外、実施例8と同様にしてコイン形のアルカリ蓄電池P−1およびP−2を作製した。ただし、負極材料として亜鉛化合物を用いる場合には、銅製の負極芯材を用い、セパレータには親水化処理を施したポリプロピレン微多孔膜を用いた。電池P−1およびP−2の6mA放電による正極利用率(U6mA-R)、30mA放電による正極利用率(U30mA-R)および5サイクルの充放電後の内部インピーダンス(I5th)を実施例8と同様に評価した。結果を表12に示す。
いずれの電池においても優れた結果が得られており、アルカリ蓄電池がニッケルカドミウム蓄電池やニッケル亜鉛蓄電池である場合にも、本発明の効果が発揮されている。
【0097】
【表12】
Figure 0004601911
【0098】
《実施例15》
正極と負極との配置を逆にし、封口板の内面に集電板を溶接したこと以外、実施例1と同様にして、電池Qを作製した。ここでは実施例1で用いたのと同じ集電板を用いた。
封口板の内面(直径約9mmの円形)に集電板を設置して封口板と集電板とを溶接により接合した。次いで、集電板上に正極を設置し、その上にセパレータを設置し、封口板の周縁部にガスケットを取り付けた。その後、封口板に電解液を注液し、セパレータ上に負極を設置した。その後、開口有底ケースを負極上から被せ、ケースの開口端部を封口板の周縁部に配されたガスケットにかしめることによってケースを封口した。その結果、直径約12.5mmのコイン形ニッケル水素蓄電池Qが完成した。電池Qの高さは約2.1mmであった。
【0099】
電池Qを電池Aと同様に評価した。その結果、内部インピーダンスは1Ω、放電電流6mAにおける正極利用率は93%、放電電流30mAにおける放電容量は23mAhであった。この結果は、正極と負極の配置に依存することなく、本発明の効果が発揮されることを示している。
【0100】
《実施例16》
実施例8と同様に封口板の内面と負極との間にも集電板を介在させたこと以外、実施例1と同様にして、電池Rを作製した。ここでは、封口板の内面(直径約9mmの円形)に、実施例8と同じ集電板を設置して封口板と集電板とを溶接により接合した。次いで、集電板上に負極を設置し、その上にセパレータを設置し、封口板の周縁部にガスケットを取り付けた。その後、封口板に電解液を注液し、セパレータ上に正極を設置した。その後、集電板を予め内底面(直径約12mmの円形)に溶接しておいた開口有底ケースを正極上から被せ、ケースの開口端部を封口板周縁部に配されたガスケットにかしめることによってケースを封口した。その結果、直径約12.5mmのコイン形ニッケル水素蓄電池Rが完成した。電池Rの高さは約2.25mmであった。
【0101】
電池Rを電池Aと同様に評価した。その結果、内部インピーダンスは約0.9Ω、放電電流6mAにおける正極利用率は95%、放電電流30mAにおける放電容量は25mAhであった。この結果は、正極と電池ケースの内底面との間および負極と封口板の内面との間に、それぞれ集電板を設置することにより、実施例1や実施例8の電池に比べて、さらに優れた特性の電池が得られることを示している。
【0102】
《実施例17》
負極と電池ケースの内底面との間にも集電板を介在させたこと以外、実施例15と同様にして、電池Sを作製した。負極と電池ケースの内底面との間に介在させる集電板には、実施例8で用いたのと同じ集電板を用いた。
まず、封口板の内面(直径約9mmの円形)に、実施例1と同じ集電板を設置して封口板と集電板とを溶接により接合した。次いで、集電板上に正極を設置し、その上にセパレータを設置し、封口板の周縁部にガスケットを取り付けた。その後、封口板に電解液を注液し、セパレータ上に負極を設置した。その後、集電板を予め内底面(直径約12mmの円形)に溶接しておいた開口有底ケースを負極上から被せ、ケースの開口端部を封口板の周縁部に配されたガスケットにかしめることによってケースを封口した。その結果、直径約12.5mmのコイン形ニッケル水素蓄電池Sが完成した。電池の高さは約2.25mmであった。
電池Sを電池Aと同様に評価した。その結果、内部インピーダンスは約0.9Ω、放電電流6mAにおける正極利用率は95%、放電電流30mAにおける放電容量は25mAhであった。
【0103】
《実施例18》
それぞれ並列に接続した2枚の正極と2枚の負極とを用い、ケースと封口板の深さを変えたこと以外、実施例1と同様の電池Tを作製した。ここでは、封口板の内面に第1の負極を設置し、その上に第1のセパレータを設置した。次いで、第1のセパレータ上に第1の正極を設置し、その上に第2のセパレータを設置した。次いで、第2のセパレータ上に第2の負極を設置し、その上に第3のセパレータを設置した。そして、封口板の周縁部にガスケットを取り付けた。その後、封口板内に電解液を注液し、第3のセパレータ上に第2の正極を設置した。その後、予め集電板を内底面(直径約12mmの円形)に溶接しておいた開口有底ケースを第2の正極上から被せ、ケースの開口端部を封口板周縁部に配されたガスケットにかしめることによってケースを封口した。その結果、直径約12.5mmのコイン形ニッケル水素蓄電池Tが完成した。電池Tの高さは約3.7mmであった。正極の理論容量は、第1の正極と第2の正極との合計で60mAhとした。
【0104】
電池Tを電池Aと同様に評価した。その結果、内部インピーダンスは約0.6Ω、放電電流6mAにおける正極利用率は98%、放電電流30mAにおける放電容量は54mAhであった。
一方、開口有底ケースの内底面に集電板を溶接しなかったこと以外、実施例18と同様の電池Uを作製し、同様に評価した。その結果、電池Uの内部インピーダンスは約1.2Ω、放電電流6mAにおける正極利用率は75%、放電電流30mAにおける放電容量は30mAhであった。
【0105】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、充電末期および過充電時における電池の内圧上昇による寸法変化と、電解液の偏在による電気化学特性の劣化を抑制することができる。また、本発明によれば、電極とケースもしくは封口板との接触抵抗を低減することができる。また、本発明によれば、製造コストが低く、電気化学特性に優れ、内部抵抗の低いアルカリ蓄電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルカリ蓄電池の一例であるコイン形密閉電池の縦断面図である。
【図2】本発明のアルカリ蓄電池に使用する集電板の一例の斜視図である。
【図3】本発明のアルカリ蓄電池に使用する集電板の別の一例の斜視図である。
【図4】本発明のアルカリ蓄電池に使用する集電板のさらに別の一例の斜視図である。
【図5】本発明のアルカリ蓄電池に使用する集電板の一例の上面の拡大写真である。
【図6】図5の導電性集電板の断面の拡大写真である。
【符号の説明】
1 封口板
2 開口有底ケース
4 正極
5 負極
6 セパレータ
7 導電性シート
8 突起
9 ガス移動経路
20 集電板
21 金属シート
22 四角形の孔
23a、b バリ
30 集電板
31 金属シート
32 三角形の孔
33a、b バリ
40 集電板
41 金属シート
42 円形の孔
43a、b バリ
50 集電板
51 孔A
52 孔B
53 バリ

Claims (13)

  1. 〔a〕浅底の開口有底ケース、
    〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、
    〔c〕前記ケースの内底面に隣接する第1電極、
    〔d〕前記封口板の内面に隣接する第2電極、
    〔e〕前記第1電極と前記第2電極との間に介在するセパレータ、
    〔f〕アルカリ電解液、ならびに
    (g1)前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記第1電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する導電性集電板、および(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記第2電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する導電性集電板よりなる群から選択される少なくとも1つの集電板〔g〕を具備し、
    前記集電板〔g〕が、複数の突起を有する導電性シートからなり、
    前記複数の突起の先端部が、前記第1電極または前記第2電極に埋没しており、
    前記第1電極または前記第2電極に埋没している前記先端部の長さが、前記突起を含めた前記集電板〔g〕の見かけ厚さの10%以上であるアルカリ蓄電池。
  2. 前記ガス移動経路が、前記ケースの内底面全体または前記封口板の内面全体の50〜100%の面積にわたり分布している請求項1記載のアルカリ蓄電池。
  3. 前記第1電極と前記ケースの内底面との距離または前記第2電極と前記封口板の内面との距離が100μm以上である請求項1記載のアルカリ蓄電池。
  4. 前記第1電極および前記第2電極の一方が、パンチングメタルからなる芯材を有する負極である請求項1記載のアルカリ蓄電池。
  5. 前記第1電極および前記第2電極の一方が、水素吸蔵合金または亜鉛を含む負極である請求項1記載のアルカリ蓄電池。
  6. 前記突起を含めた前記集電板〔g〕の見かけ厚さが、100μm以上である請求項記載のアルカリ蓄電池。
  7. 前記突起を含めた前記集電板〔g〕の見かけ厚さが、前記集電板に隣接する前記第1電極または前記第2電極の厚さの1/3以下である請求項記載のアルカリ蓄電池。
  8. 前記複数の突起を有する導電性シートが、片側または両側からの穿孔により変形した金属シートからなり、複数の孔および前記孔周囲に形成されたバリを有し、前記バリを含めた見かけ厚さが、前記金属シートの肉厚の2倍以上である請求項記載のアルカリ蓄電池。
  9. 互いに最近接する孔が、それぞれ反対側からの穿孔により形成されており、それらの孔周囲に形成されたバリが相互に反対側を向いている請求項記載のアルカリ蓄電池。
  10. 互いに最近接する孔の中心間距離が、0.3mm以上5mm以下である請求項記載のアルカリ蓄電池。
  11. 穿孔により変形する前の前記金属シートが、凹凸を有する請求項記載のアルカリ蓄電池。
  12. 〔a〕浅底の開口有底ケース、
    〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、
    〔c〕前記ケースの内底面に隣接する第1電極、
    〔d〕前記封口板の内面に隣接する第2電極、
    〔e〕前記第1電極と前記第2電極との間に介在するセパレータ、
    〔f〕アルカリ電解液、ならびに
    (g1)前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記第1電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも一つの突起を有する少なくとも一つのスペーサ、および/または、(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記第2電極との間に2次元状に分布するガス移動経路を形成する少なくとも一つの突起を有する少なくとも一つのスペーサ〔g〕を具備し、
    前記スペーサ〔g〕が、複数の突起を有する導電性シートからなり、
    前記複数の突起の先端部が、前記第1電極または前記第2電極に埋没しており、
    前記第1電極または前記第2電極に埋没している前記先端部の長さが、前記突起を含めた前記スペーサ〔g〕の見かけ厚さの10%以上であるアルカリ蓄電池。
  13. 〔a〕浅底の開口有底ケース、
    〔b〕前記ケースの開口を塞ぐ封口板、
    〔c〕前記ケースの内底面に隣接する第1電極、
    〔d〕前記封口板の内面に隣接する第2電極、
    〔e〕前記第1電極と前記第2電極との間に介在するセパレータ、
    〔f〕アルカリ電解液、ならびに
    (g1)前記ケースの内底面に接合され、かつ、前記ケースの内底面と前記第1電極との間に間隙を形成する導電性集電板、および(g2)前記封口板の内面と接合され、かつ、前記封口板の内面と前記第2電極との間に間隙を形成する導電性集電板よりなる群から選択される少なくとも1つの集電板〔g〕を具備し、
    前記集電板〔g〕が、複数の突起を有する導電性シートからなり、
    前記複数の突起の先端部が、前記第1電極または前記第2電極に埋没しており、
    前記第1電極または前記第2電極に埋没している前記先端部の長さが、前記突起を含めた前記集電板〔g〕の見かけ厚さの10%以上であるアルカリ蓄電池。
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