JP4600826B2 - セラミックハニカムフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、排気ガス中のPMを捕集、浄化するセラミックハニカムフィルタに関する。
ディーゼルエンジンなどの排気ガス中には炭素を主体とするPM(Particulate Matter:粒子状物質)が含まれており、これが大気中に放出されると、人体や環境に悪影響を与える虞がある。このため、ディーゼルエンジンなどの排気ガス系にはPMを捕集、浄化するためのフィルタが搭載されている。
図3は、排気ガス中のPMを捕集、浄化する、流路の横断面を四角形とした従来のハニカムフィルタ30を示し、(a)は流路方向断面模式図、(b)は(a)でのC-C断面図である。図3で、ハニカムフィルタ30は、流路方向に垂直な断面が略円状または略楕円状の外周壁31と、この外周壁31の内周側で隔壁32により囲まれた多数の流入側封止流路34、流出側封止流路33を有するセラミックハニカム構造体(以下、「ハニカム構造体」という)39が、排気ガスの流入側端面37と流出側端面38おいて各々、封止部34a、封止部33aで交互に、すなわち市松模様状に目封止されている。また、隔壁32は、排気ガスが通じる細孔を有する多孔質体となっている。
図3に示すハニカムフィルタ30において、排気ガスの浄化は以下のとおり行われる。排気ガス(点線矢印で示す)は、流入側端面37に開口している流出側封止流路33から流入する。そして、排気ガスは、流出側封止流路33の流出側が封止部33aで 目封止されているので、隔壁32の細孔を通過して流出側が開口している流入側封止流路34に流入する。排気ガス中に含まれるPMなどは、隔壁32の細孔を通過する際に隔壁32の内部と表面とで捕集され、浄化された排気ガスは流入側封止流路34から流出、大気中に放出される。
さて、ハニカムフィルタまたはハニカム構造体の流路の横断面は、上述したような四角形のものに限らず、三角形や、例えば、特許文献1に記載されるような六角形のものもある。特許文献1には、ハニカムフィルタではなく、排気ガス浄化用触媒担体として流路の横断面を六角形としたハニカム構造体について記載され、流路の横断面が六角形であるハニカム構造体は、三角形や四角形であるハニカム構造体に比較して、耐熱衝撃性が強く、また、排気ガスが流路を流れる際の通気抵抗が小さいため、圧力損失が小さいことが示されている。
このような流路の横断面が六角形であるハニカム構造体を、所望の流路を封止部で目封止し、隔壁を排気ガスが流れる構造のハニカムフィルタとして使用する場合には、流路の横断面が六角形であることから隣接する流路が6ヶ存在するため、流路の横断面が三角形や四角形のハニカムフィルタのように、流路の流入側端面と流出側端面とを交互に封止部で目封止(例えば、流路の横断面が四角形の場合は市松模様状に目封止)することが出来ない。流路の横断面が六角形であるハニカムフィルタの封止部の配置を記載したものとして、例えば特許文献2や特許文献3がある。
特開2004−181458号公報 特開昭58−196820号公報 特開2003−254035号公報
図4は特許文献2に記載されるハニカムフィルタを示す図であり、(a)は流路方向断面模式図、(b)は(a)でのD−D断面図である。特許文献2に記載のハニカムフィルタは、図4に示すように、1つの流出側封止流路43の回りには、同じ流出側封止流路43が3ヶ接しているため、実質的に排気ガスが通過する隔壁の表面積が小さく、圧力損失が大きいという問題があった。
また、図5は特許文献3に記載されるハニカムフィルタを示す図であり、(a)は流路方向断面模式図、(b)は(a)でのE−E断面図である。特許文献3に記載のハニカムフィルタは、図5に示すように、流路の両端を目封止している両端封止流路55が存在し、流出側封止流路53に隣接する6ヶの流路のうち3ヶが両端封止流路55となっているが、この両端封止流路55には排気ガスが流入しにくいため、圧力損失が大きいという問題があった。
上記のように従来技術の横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタでは、六角形状流路のもつ通気抵抗が小さいという特徴を有するものの、封止部の配置に問題があるため実質的に排気ガスが通過する隔壁の表面積が小さくなり、圧力損失の小さいハニカムフィルタを得ることが困難であった。
したがって本発明の課題は、従来構造の横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタに比べて、より圧力損失を低減した、横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタを得ることにある。
本発明者は、上記課題に対し、封止部の配置の組み合わせについて鋭意検討を行い、六角形状流路がもつ通気抵抗が小さいという特徴を十分発揮しつつ、排気ガスが通過する隔壁の表面積を増加させる、新たな発想に基づく新構造のセラミックハニカムフィルタである本発明に想到した。
本発明は、セラミックハニカム構造体の所望の流路を封止部で目封止したセラミックハニカムフィルタであって、前記流路の横断面は六角形で、前記流路の排気ガス流出側を目封止した流出側封止流路と、前記流路の排気ガス流入側を目封止した流入側封止流路と、流路の両端を開口し、かつ、前記流出側封止流路の封止部と前記流入側封止流路の封止部との流路方向に離れて中間部を目封止した中間封止流路とを備え、前記流出側封止流路、流入側封止流路、および中間封止流路の何れか1つの流路の周りに、他の流路が、実質的に1つおきに3つずつ配置されていることを特徴とする。
ここで、横断面とは、流路方向に対して垂直断面を示す。また、前記流出側封止流路、流入側封止流路、および中間封止流路の何れか1つの流路の周りに、他の流路が、実質的に1つおきに3つずつ配置されているとは、ハニカムフィルタの流路の大部分が、上記関係にあることを示し、上記関係にある流路が、全流路の80%以上あればよく、さらには90%以上であることが好ましい。
図1は本発明のハニカムフィルタを示す図である。上記構成とすることで、図4〜5に示す従来の横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタに比べて、ハニカムフィルタの圧力損失を低減させることができる。この理由を以下に記す。図4に示す従来の横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタ40の場合には、図4(b)に示すように流出側封止流路43の回りには、僅かに3つの流入側封止流路44が接している。したがって、流出側封止流路43に流入した排気ガスは、1つの流出側封止流路43を構成する6面の隔壁42の内、流入側封止流路44と接する3面のみを通過し、残りの3面は、排気ガスの通過に寄与してないために、排気ガスが通過する隔壁表面積が小さく、圧力損失が大きくなる。同様に、図5に示す従来の横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタ50の場合においても、流出側封止流路53に流入した排気ガスの大部分は、1つの流出側封止流路53を構成する6面の隔壁52の内、流入側封止流路54と接する3面のみを通過し、残りの3面は、排気ガスの通過にほとんど寄与してないために、排気ガスが通過する隔壁表面積が小さく、圧力損失が大きくなる。これらに対して、図1に示すように、本発明のハニカムフィルタの場合、流出側封止流路3iに流入した排気ガスは、流入側封止流路4oへ隔壁2を介して流入するとともに、中間封止部5aよりも下流においては中間封止流路5oにも流入する。また、中間封止流路5iに流入した排気ガスは、中間封止部5aより上流において流出側封止流路3iと流入側封止流路4oとに流入する。以上のように本発明のハニカムフィルタ10は、図4〜5に示す従来の横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタに比べて、排気ガスが通過する隔壁の表面積を増大させることができるため、ハニカムフィルタの圧力損失を低減させることができる。加えて、図1に示すように、ハニカムフィルタの流入側端面に封止部が存在する流路の数が、図5に示す従来例に比較して半減するため、また、流出側端面に封止部が存在する流路の数が、図4〜5に示す従来例に比較して半減するため、この部分で排気ガスの流れがよどむことで発生する圧力損失の低減に貢献する。
本発明のハニカムフィルタにおいて、前記中間封止流路における封止部の前端面と、前記流入側封止流路における封止部の後端面との流路方向の間隔(L5f)が、前記流入側封止流路における封止部の後端面と前記流出側封止流路における封止部の前端面との流路方向の間隔(L)の12.5%以上とされ、かつ、前記中間封止流路における封止部の後端面と、前記流出側封止流路における封止部の前端面との流路方向の間隔(L5b)が、前記間隔(L)の12.5%以上とされていることが好ましい。
上記構成とすることで、ハニカムフィルタがPMを捕集した際の圧力損失の増加を低減させることができる。この理由は以下のように考えられる。本発明のハニカムフィルタ10がPMを捕集した際、流出側封止流路3及び中間封止流路5の内部において、PMは封止部3a及び5aの前端面近傍の隔壁に多く堆積し、封止部3aまたは封止部5aの前端面から排気ガス流入側に離れるに従って、PMの堆積量は減少する。従って、PMが多く堆積した封止部の前端面近傍では、排気ガスは隔壁を通過しにくい。(L5f)が(L)の12.5%以上あれば、中間封止流路における封止部5aの前端面近傍にPMが堆積した際でも、隣接する流路3i、4oに排気ガスを通過させる隔壁の流路方向の長さが確保され、圧力損失の増加を低減させることができる。同様に、(L5b)が(L)の12.5%以上あれば、流出封止流路における封止部3aの前端面近傍にPMが堆積した際でも、隣接する流路4o、5oに排気ガスを通過させる隔壁の流路方向の長さが確保され、圧力損失の増加を低減させることができる。
本発明のハニカムフィルタにおいて、前記流入側封止流路における封止部の前端面が、実質的に前記流入側端面から離れて配置していることが好ましい。ここで、実質的に前記流入側端面から離れて配置とは、大部分の流入側封止流路における封止部の前端面が、流入側端面から離れていることを示し、図2に示す流入側端面7から離れている流入側封止流路における封止部4aの数が、全流入側封止流路における封止部の数に対して80%以上あればよく、さらに90%以上であることが好ましい。この構成とすることで、ハニカムフィルタの流入側端面7に封止部がないために、この部分での排気ガスの流れのよどみをさらに低減し、圧力損失の低減にさらに貢献する。また、排気ガス中のPMが、流入側封止流路における封止部の前端面に付着、堆積して、隣接する流出側封止流路および中間封止流路が塞がれことによって圧力損失が大きくなるのを防止する。
また、本発明のハニカムフィルタにおいては、中間封止流路の封止部は、その長さが短いほど、排気ガスが通過する隔壁の表面積が増加し好適であるが、その長さが短すぎると、使用時の振動などで封止部が破損する虞もある。したがって、中間封止流路の封止部の長さは2〜50mmとすることが好ましい。さらに好ましい範囲は5〜30mmである。ここで、前記封止部の長さとは、封止部の流路方向最短部の長さをいう。
また、本発明のハニカムフィルタの隔壁を構成する材料としては、本発明が主にディーゼルエンジンの排気ガス中のPMを除去するために使用されるため、耐熱性に優れた材料を使用することが好ましく、コージェライト、アルミナ、ムライト、窒化珪素、炭化珪素、チタン酸アルミニウム、窒化アルミニウム及びLASからなる群から選ばれた少なくとも1種を主結晶とするセラミック材料を用いることが好ましい。中でも、コージェライトを主結晶とする材料は、安価で耐熱性、耐食性に優れ、また低熱膨張であることから最も好ましい。
また、本発明のハニカムフィルタの隔壁の気孔率は40〜80%、平均細孔径は10〜50μmであることが好ましい。排気ガスが隔壁2に形成された細孔を通過することから、隔壁2の気孔率が40%未満であると、ハニカムフィルタの圧力損失が上昇し、エンジンの出力低下につながるからであり、隔壁2の気孔率が80%を超えると、隔壁の強度が低下するため、使用時の熱衝撃や機械的振動により破損することがあるからであり、捕集効率も低下するからである。また、平均細孔径が10μm未満であると、ハニカムフィルタの圧力損失が上昇し、エンジンの出力低下につながるからであり、平均細孔径が50μmを越えると、隔壁の強度が低下するため、使用時の熱衝撃や機械的振動により破損することがあるからであり、捕集効率も低下するからである。
また、本発明のハニカムフィルタの隔壁の厚さは0.1〜0.5mmが好ましく、隔壁のピッチは1.0〜3.0mmが好ましい。隔壁厚が0.1mm未満では、隔壁2が細孔を有する高気孔率の多孔質体であることからハニカム構造体の強度が低下し、好ましくない。一方、隔壁厚が0.5mmを超えると、如何に隔壁2が高気孔率であっても、排気ガスに対する隔壁の通気抵抗が大きくなるため、ハニカムフィルタの圧力損失が大きくなるからである。より好ましい隔壁厚さは、0.2〜0.4mmである。また、隔壁2のピッチが1.3mm未満であると、ハニカム構造体の流路の開口面積が小さくなることから、ハニカムフィルタの流路を排気ガスが出入りする際の圧力損失が大きくなるため、好ましくない。一方、隔壁のピッチが3.0mmを超えると、ハニカムフィルタの単位体積当たりの隔壁表面積が小さくなることから、圧力損失が大きくなることも有るからである。より好ましい隔壁のピッチは1.2〜2.0mmである。ここで、隔壁2のピッチとは、1つの流路を構成する、互いに平行な2つの隔壁のピッチをいう。
また、本発明のハニカムフィルタにおいては、排気ガスをさらに浄化するため、隔壁および/または封止部の少なくとも一部に触媒物質を担持することも出来る。
本発明により、従来構造の横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタに比べて、より圧力損失を低減した、横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタを得ることができる。
以下、図面を参照して、発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面において、同一または類似の構成要素は共通の符号としている。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1のハニカムフィルタ10を示し、(a)は、封止部の流路方向の配置を示す流路方向断面模式図、(b)は(a)のA−A断面図で、3種類の流路の配置を示す図、(c)は(b)の一部拡大図である。なお、図1(b)で、流路は一部省略している。
図1に示すハニカムフィルタ10において、ハニカム構造体9の所望の流路を封止部3a、4a、5aで目封止している。そして、流路は、横断面が正六角形で、流出側封止流路3と流入側封止流路4に加え、中間封止流路5を備えている。また、流出側封止流路3、流入側封止流路4、および中間封止流路4の何れか1の流路の周りに、他の流路が1つおきに3つずつ配置されている。
さらに詳しく説明すると、流出側封止流路3は、排気ガス流入側が開口し、流出側が封止部3aで目封止されている。また流入側封止流路4は、排気ガス流出側が開口し流入側が封止部4aで 目封止されている。さらに中間封止流路5は、排気ガス流入側および流出側ともに開口し、流路の中間が封止部5aで目封止されている。そして、流出側封止流路3、流入側封止流路4、および中間封止流路5の何れか1の流路の周りに、他の流路が1つおきに3つずつ配置されている。例えば、図1(c)に示すように、中間封止流路5の周りには、他の流路である流出側封止流路3および流入側封止流路4が1つおきに3つずつ配置されている。
また、中間封止流路5における封止部5aの前端面5fと、流入側封止流路4における封止部4aの後端面4bとの流路方向の間隔(L5f)が、封止部4aの後端面4fと流出側封止流路3における封止部3aの前端面3fとの流路方向の間隔(L)の12.5%以上とされている。加えて、中間封止流路5における封止部5aの後端面5bと、流出側封止流路3における封止部3の前端面3fとの流路方向の間隔(L5b)は、(L)の12.5%以上にされている。
図1のハニカムフィルタ10において、排気ガスの浄化は以下のとおり行われる。排気ガス(点線矢印で示す)は、流入側端面7に開口している流出側封止流路3の流路3iと中間封止流路5の流路5iに各々流入する。そして、流路3iに流入した排気ガスは、流出側封止流路3に設けた封止部3aにより流路4oおよび流路3oに隔壁2を介して流出し、大気中に放出される。このとき、排気ガス中のPMは隔壁2で捕集され、排気ガスが浄化される。一方、流路5iに流入した排気ガスは、中間封止流路5に設けた封止部5aにより、隔壁2を介して流路4oに流出し大気中に放出、または、流路3iに流出後、再度隔壁2を介して流路4oおよび流路3oに流出し、大気中に放出される。このとき、排気ガス中のPMは隔壁2で捕集され、排気ガスが浄化される。
以上のように、流路を構成する六面の隔壁を有効に使い、排気ガスが通過する隔壁の面積が、図4〜5に示す従来の横断面が六角形である流路を有するハニカムフィルタに比較して増大するので、圧力損失を低減することができる。
また、(L5f)を(L)の12.5%以上としているので、中間封止流路5における封止部5aの前端面5fに排気ガス中のPMが堆積した際でも、隣接する流路に排気ガスを通過させる隔壁2の流路方向の長さが確保される。さらに、(L5b)を(L)の12.5%以上としているので、流出封止流路3における封止部3aの前端面3fに排気ガス中のPMが多少堆積した際でも、隣接する流路に排気ガスを通過させる隔壁2の流路方向の長さが確保される。
図1に示すハニカムフィルタ10は、例えば、以下のようにして得ることができる。先ず、カオリン、タルク、シリカ、水酸化アルミ、アルミナなどの粉末を調整して、質量比で、SiO2:47〜53%、Al23:33〜38%、MgO:12〜16%、およびCaO、Na2O、K2O、TiO2、Fe23、PbO、P25などの不可避的に混入する成分を全体で2.5%以下を含むようなコージェライト生成原料粉末とし、これにメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のバインダー、潤滑剤、造孔材としてグラファイトを添加し、乾式で十分混合した後、規定量の水を添加、十分な混練を行って可塑化したセラミック杯土を作製する。次に、流路の横断面が正六角形となる押出し成形用金型を用いて坏土を押出し成形し、切断して、ハニカム構造を有する成形体とする。次に、成形体を、乾燥、焼成させ、ディーゼルエンジン用として例えば、外周壁1となる外径が267mm、全長Lが250mm、流路の横断面が正六角形で、隔壁2が、厚さ0.3mm、ピッチ1.57mm、気孔率60%、平均細孔径20μmのコージェライト質ハニカム構造体9とする。
次に、各流路の封止部を公知の方法で形成する。中間封止流路5の封止部5aは、例えば、注射器状の封止材注入装置の先端を流路内に挿入し、流路内に封止部となる封止材スラリーを注入、充填することで形成できる。また、流入側封止流路4の封止部4aと流出側封止流路3の封止部3aは、例えば、端面7、8に貼着した樹脂製の封止用フィルムを、レーザーで流入側封止流路4または流出側封止流路3の封止部を形成する部位に合わせて穿孔、端面7、8を封止部3a、4aの材料となる封止材スラリーに浸漬し、穿孔を介して封止材スラリーを流出側封止流路4、3に充填し、その後、封止用フィルムを除去する。続いて、焼成炉を用いて温度制御しつつ、各封止材の焼成を行うことで、図1に示すハニカムフィルタ10となる。
ハニカムフィルタ10を得る別の方法として、中間封止流路5の封止部5aの部分にて、流路垂直断面で2分割したハニカムフィルタを、接合一体化する方法をとることもできる。
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2のハニカムフィルタ20を示し、(a)は、封止部の流路方向の配置を示す流路方向断面模式図、(b)は(a)のB−B断面図で、3種類の流路の配置を示す図である。なお、図2(b)で、流路は一部省略している。
図2に示すハニカムフィルタ20は、流入側封止流路4の封止部4aを流入側端面7から離れて配置し、封止部4aの前端面4fが、流入側端面7からの間隔(L4)を50mmとして配置したこと、及び、ハニカムフィルタの全長を300mmとした以外、実施の形態1と同じである。ハニカムフィルタ20では、封止部4aが流入側端面7から離れて配置していることで、ハニカムフィルタの流入側端面7に封止部がないために、この部分での排気ガスの流れのよどみを低減し、実施の形態1のハニカムフィルタ10に比較して圧力損失がさらに低減する。また、排気ガス中のPMが、流入側封止流路4における封止部4aの前端面に付着、堆積して、隣接する流出側封止流路および中間封止流路が塞がれことによって圧力損失が大きくなるのを防止する。
図2に示すハニカムフィルタ20は、前述した実施の形態1と同様にして、ただし、流入側封止流路4の封止部4aは、中間封止流路5の封止部5aと同様に、注射器状の封止材注入装置を用いることで、得ることができる。
次に実施例について説明する。
図1に示す実施の形態1でのハニカムフィルタ10を実施例1とし、この実施例1の中間封止流路5の封止部5aの位置を排気ガス流入側または流出側に移動したものを実施例2、実施例3とし、図2に示す実施の形態2でのハニカムフィルタ20を実施例4とし、また、図4に示す特許文献2に記載の従来のハニカムフィルタ40を比較例1とし、図5に示す特許文献3に記載の従来のハニカムフィルタ50を比較例2として作製した。なお、実施例1〜4、比較例1〜2のハニカムフィルタとも、外径が267mm、隔壁2が、厚さ0.3mm、ピッチ1.57mm、気孔率60%、平均細孔径20μmのコージェライト質ハニカム構造体の所望の流路に長さ10mmの封止部を形成した。
図1に示す実施例1のハニカムフィルタ10は、流路の横断面が正六角形で、全長を250mmとし、間隔Lを全長(250mm)−[封止部3の長さ(10mm)+[封止部4の長さ(10mm)]の230mmとした。そして、間隔L5fを、間隔L(230mm)の約40%の90mmとし、間隔L5bを、間隔L(230mm)−間隔L5f(90mm)−封止部5aの長さ(10mm)の130mmし、実施例2〜3では、間隔L5fと間隔L5bを表1に示すように設定した。
図2に示す実施例4のハニカムフィルタ20は、流路の横断面が正六角形で、全長を300mmとし、間隔L5fと間隔L5bは実施例1と同じにし、流入側封止流路4における封止部4aの前端面4fを、流入側端面7から50mm離して配置した。
図4に示す比較例1のハニカムフィルタ40は、流路の横断面が正六角形で、全長を実施例1と同じ250mmとし、流入側封止流路44と流出側封止流路43とを図4(b)に示すように配置した。また、図5に示す比較例2のハニカムフィルタ50は、流路の横断面が正六角形で、全長を実施例1と同じ250mmとし、流入側封止流路54と流出側封止流路53と両端封止流路55とを図5(b)に示すように配置するとともに、(封止部55aと封止部55cとの距離):(封止部55cと封止部55dとの距離):(封止部55dと封止部55bとの距離)が1:2:3となるように封止部55a〜55dを設けた。
次に、実施例1〜4および比較例1〜2の各ハニカムフィルタについて、初期圧力損失を測定し、比較した。初期圧力損失は、ハニカムフィルタの流入側から空気を風量15Nm/minで送り込み、流入側の直前と流出側の直後の差圧を求め、比較例1のハニカムフィルタ40の圧力損失値を基準(100)として比較した。また、比較例1のハニカムフィルタの上流側と下流側とを逆にして、すなわち流出側端面48側より空気を送り込み、同様に初期圧力損失を測定し、比較例3とした。その結果を表1に示す。表1より、本発明のハニカムフィルタは、比較例1〜3の従来のハニカムフィルタに比較して、初期圧力損失が小さいことがわかる。
Figure 0004600826
次に、実施例1〜3、および比較例1〜3のハニカムフィルタに、カーボン粉を堆積させた後の圧力損失の比較を以下のように行った。まず、微粒子発生器により空気流量10Nm/minで、粒径0.042μmのカーボン粉を0.5g/hで2時間投入した。その後、再度流入側から空気を風量15Nm/minで送り込み、流入側の直前と流出側の直後の差圧を求め、カーボン粉の捕集後の圧力損失を測定した。また、実施例1〜3の間隔L5fと間隔L5bのみを変更して、間隔L5fを間隔Lの12.5%にしたものを実施例5、間隔L5bを間隔Lの12.5%にしたものを実施例6とし、同様にカーボン粉の捕集後の圧力損失を測定した。評価は、実施例1の圧力損失値を基準(100)として行った。結果を表2に示す。表2より本発明のハニカムフィルタは、比較例1〜3の従来のハニカムフィルタに比較して、カーボン粉の捕集後においても圧力損失が小さいことがわかる。さらに、実施例1、および、実施例5〜6より、間隔L5fおよび間隔L5bが間隔Lの12.5%以上であると、特にカーボン粉の捕集後においても圧力損失が小さいことがわかる。
Figure 0004600826
実施の形態1のハニカムフィルタ10を示し、(a)は、封止部の流路方向の配置を説明するための流路方向断面模式図、(b)は(a)のA−A断面図であり、3種類の流路の配置を説明するための図、(c)は(b)の一部拡大図である。 実施の形態2のハニカムフィルタ20を示し、(a)は、封止の流路方向の配置を説明するための流路方向断面模式図、(b)は(a)のB−B断面図であり、3種類の流路の配置を説明するための図である。 流路の横断面を四角形とした従来のハニカムフィルタ30を示し、(a)は流路方向断面模式図、(b)は(a)でのC−C断面図である。 特許文献1に提案されるハニカムフィルタ40を示し、(a)は、封止部の流路方向の配置を示す流路方向断面模式図、(b)は、(a)のD−D断面図であり、3種類の流路の配置を示す図である。 特許文献2に提案されるハニカムフィルタ50を示し、(a)は、封止部の流路方向の配置を示す流路方向断面模式図、(b)は、(a)のE−E断面図であり、3種類の流路の配置を示す図である。
符号の説明
1、31:外周壁
2、32、42、52:隔壁
3(3i、3o)、33、43、53:流出側封止流路
4(4i、4o)、34、44、54:流入側封止流路
65:両端封止流路
5(5i、5o):中間封止流路
3a、4a、33a、34a、43a、44a、54a、55a〜55d:封止部
3f、4f、5f:前端面
4b、5b:後端面
7、37、47、57:流入側端面
8、38、48、58:流出側端面
9、39:ハニカム構造体(セラミックハニカム構造体)
10、20、30、40、50:セラミックハニカムフィルタ(ハニカムフィルタ)
L、L4、L5f、L5b:間隔

Claims (3)

  1. セラミックハニカム構造体の所望の流路を封止部で目封止したセラミックハニカムフィルタであって、前記流路の横断面は六角形で、前記流路の排気ガス流出側を目封止した流出側封止流路と、前記流路の排気ガス流入側を目封止した流入側封止流路と、流路の両端を開口し、かつ、前記流出側封止流路の封止部と前記流入側封止流路の封止部との流路方向に離れた中間部を目封止した中間封止流路とを備え、前記流出側封止流路、流入側封止流路、および中間封止流路の何れか1つの流路の周りに、他の流路が実質的に1つおきに3つずつ配置されていることを特徴とするセラミックハニカムフィルタ。
  2. 前記中間封止流路における封止部の前端面と、前記流入側封止流路における封止部の後端面との流路方向の間隔(L5f)が、前記流入側封止流路における封止部の後端面と前記流出側封止流路における封止部の前端面との流路方向の間隔(L)の12.5%以上とされ、かつ、前記中間封止流路における封止部の後端面と、前記流出側封止流路における封止部の前端面との流路方向の間隔(L5b)が、前記間隔(L)の12.5%以上とされていることを特徴とする請求項1に記載のセラミックハニカムフィルタ。
  3. 前記流入側封止流路における封止部の前端面が、実質的に前記流入側端面から離れて配置していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミックハニカムフィルタ。
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