JP4600554B2 - 計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、計測装置に関する。
半導体レーザを用いた被測定物の振動、距離、速度などの計測が知られている。例えば、特許文献1は、レーザドップラーによる速度計測を開示している。特許文献2は、振動計測に関する技術を開示されている。
上記特許文献1および2のいずれも、レーザの自己結合効果を利用している。レーザの自己結合効果とは、レーザの戻り光または反射光がレーザ媒体中で増幅され、結果的にレーザ発振状態が変調を受けることである。利得の高い半導体レーザでは、出射されたレーザ光の百万分の一以下の強度の戻り光でも、高いSNR(Signal to Noise Ratio)で、戻り光の状態を観測することができる。
戻り光がドップラー効果により周波数シフトを受ける、あるいは、被測定物の反射の位置が変わり位相変調を受けた場合は、その変化に対応して自己結合効果によるレーザの発振状態が変化する。この変化を解析することにより、物体の速度や変位を計測することができる。
図9は、従来の一般的な振動計測装置の例を示している。同図に示すように、レーザ装置300は、その内部にレーザ素子LDと受光素子(フォトディテクタ)PDとを含み、レーザ素子LDからのレーザ光Lは、レンズ310を介して、超音波ホーン320によって振動されるキャピラリ330を照射する。キャピラリ330で反射または散乱された戻り光によって、レーザ素子LDの発振状態が変調される。この変調されたレーザ素子LDの発振状態は、受光素子PDによってモニターすることができる。
受光素子PDの出力信号をオシロスコープ340に接続したときの観測波形を図10に示す。縦軸に受光素子の出力電圧(V)、横軸に時間(μs)を示している。図からも明らかなように、受光素子PDの出力信号には、約0.2Vの範囲内に周期の短い複数のピークが表れている。これは、キャピラリ330からの戻り光によってレーザ発振状態が変調され、レーザ光の光強度にビート信号が生じていることを示している。
被測定物に向けて照射されるレーザ強度をIin、被測定物の反射率をr、レーザの自己結合効率をαとすると、自己結合効果によって変調された強度は、式(4)に示すIoutとなる。ここで、Δωは測定時にレーザ光周波数を変調したときの発振周波数と戻り光の周波数差であり、Ωは物体反射時にドップラー効果による位相シフト量、Δdは被測定物体の変位量、kは入射光の波数ベクトルである。
Figure 0004600554
式(4)により、被測定物体がドップラー効果を受ける、あるいは、変位しているときには、光強度は、cosの関数で振動する。この周波数から被測定物の変位量や速度を算出することができる。
特開平1−233371号公報 特開平10−9943号公報
本発明は、半導体レーザの自己結合効果を利用し、被測定物の状態の変化を容易にかつ正確に計測することができる計測装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る計測装置は、第1の駆動信号、および第1の駆動信号と逆位相の第2の駆動信号を出力する駆動手段と、第1の駆動信号により駆動され、被測定物に第1のレーザ光を照射する第1の半導体レーザ素子と、第1の半導体レーザ素子に近接して配置され、第2の駆動信号により駆動され、被測定物に第2のレーザ光を照射する第2の半導体レーザ素子と、自己結合効果により変調された第1のレーザ光の強度に対応する第1の電気信号を検出する第1の検出手段と、自己結合効果により変調された第2のレーザ光の強度に対応する第2の電気信号を検出する第2の検出手段と、第1の電気信号と第2の電気信号の差分を算出する算出手段と、算出された差分に基づき被測定物の状態変化を計測する計測手段とを有する。
請求項2において、自己結合効果により変調された第1および第2のレーザ光の強度は、それぞれ式(1)および(2)によって表される。ここで、被測定物に照射されるレーザ光の強度をI(=I+ΔI)としたとき、Iは、レーザ光の基準発振強度、ΔIは、基準発振強度Iからの変調量、rは、被測定物の反射率、αは、レーザ光の自己結合効率、Δωは、半導体レーザ素子から放出されたレーザ光の発振周波数と反射光の周波数差、Ωは、被測定物の反射時のドップラー効果による位相シフト量、Δdは、被測定物の変位量、kは、反射光の波数ベクトルである。
Figure 0004600554
請求項3において、前記算出手段による差分は、式(3)によって表される。ここで、基準発振強度I>>変調量ΔIである。
Figure 0004600554
請求項4において、第1および第2の半導体レーザ素子は、共通の基板上に離間して形成された面発光型半導体レーザ素子である。
請求項5において、第1および第2の駆動信号は、それぞれ鋸波状の駆動電流である。
請求項6において、前記第1および第2の検出手段は、前記駆動手段の第1および第2の駆動信号のインピーダンス変化に基づき前記第1および第2の電気信号を検出する。
請求項7において、計測装置はさらに、第1および第2の半導体レーザ素子から放出された第1および第2のレーザ光の一部を受光する第1および第2の受光素子を含み、前記第1および第2の検出手段は、前記第1および第2の受光素子から出力された第1および第2の受光信号に基づき前記第1および第2の電気信号を検出する。
請求項8に係る計測装置は、第1の駆動信号、および第1の駆動信号と逆位相の第2の駆動信号を出力する駆動手段と、第1の駆動信号により駆動され、被測定物に第1のレーザ光を照射する第1の半導体レーザ素子と、第1の半導体レーザ素子に近接して配置され、第2の駆動信号により駆動され、被測定物に第2のレーザ光を照射する第2の半導体レーザ素子と、第1および第2の半導体レーザ素子と被測定物との間に、第1および第2のレーザ光を入射し、第1および第2のレーザ光の一部を透過し、第1および第2のレーザ光の一部を反射する光学部材と、前記光学部材で反射された第1の反射光と被測定物で反射された第1のレーザ光との第1の干渉縞を検出し、かつ前記光学部材で反射された第2の反射光と被測定物で反射された第2のレーザ光との第2の干渉縞を検出し、第1および第2の干渉縞に対応する第1および第2の電気信号を出力する検出手段と、前記検出手段から出力された第1の電気信号と第2の電気信号との差分を算出する算出手段と、算出された差分に基づき被測定物の状態変化を計測する計測手段とを有する。
請求項9において、計測装置はさらに、第1および第2の半導体レーザ素子と被測定物との間にレンズを含む。
請求項10において、前記計測手段は、血液中のヘモグロビンの速度を計測する。
請求項1によれば、従来の計測装置と比較して、被測定物の状態変化を精度良く計測することができる。
請求項2によれば、自己結合効果を利用して被測定物の状態変化を精度良く計測することができる。
請求項3によれば、被測定物の反射率の変化の影響を受けることなく被測定物の計測を行うことができる。
請求項4によれば、2つの半導体レーサ素子を干渉させることなく簡単に作成することができる。
請求項5によれば、被測定物の計測を精度良く行うことができる。
請求項6によれば、駆動手段から第1および第2の電気信号を容易に検出することができる。
請求項7によれば、受光素子から第1および第2の電気信号を検出することができる。
請求項8によれば、従来の計測装置と比較して、被測定物の状態変化を精度良く計測することができる。
請求項9によれば、精度良く被測定物の計測を行うことができる。
請求項10によれば、従来の計測装置と比較して、精度良く血液中のヘモグロビンの速度を計測することができる。
従来の計測装置は、式(4)を用いて被測定物の速度や振動などの状態変化を計測することが可能である。しかしながら、もし被測定物の反射率rが同時に変化したならば、自己結合効果によって検出された光強度Ioutが変調され、もはや速度や変位量の計測が不可能になるか、ノイズを含む精度の悪い計測となる。例えば、血管中のヘモグロビンの速度を測る血流センサーなどの応用では、容易に反射率が変化するため実用上の困難性がある。
本発明の最良の実施の形態では、互いにインコヒーレントな2つ以上のレーザを近接させて、レーザの自己結合を行う。このとき、レーザ光の周波数変調を行うが、それぞれの変調位相を逆位相とする。そして、2つの自己結合効果による信号の差分を取ることにより、被測定物の反射率の変化によるノイズ要因を除去し、被測定物体の速度あるいは変位等の状態変化を計測する。また、本発明の構成では、同じ特性を持ち近接した二つのレーザを被測定物体に照射するが、このときSNRが不十分であれば、レンズでレーザ光を被測定物体に結像させることが好ましい。一方、十分なSNRを確保することができる場合には、必ずしもレンズは不要である。
以下の実施例は、血液中のヘモグロビンの速度を測る血流センサーを例に説明し、ヘモグロビンのように照射面の反射率が容易に変わりやすい被測定物の速度を精度良く計測する。
図1は、本発明の実施例に係る血流センサーの構成を示すブロック図である。本実施例の血流センサー100は、コヒーレントなレーザ光をそれぞれ出射する少なくとも2つの半導体レーザ素子を備えたレーザ装置110と、それぞれの半導体レーザ素子を駆動する駆動部120と、自己結合効果を利用して得られた信号から被測定物の状態変化を計測する計測部130とを含んで構成される。
本実施例のレーザ装置100は、好ましくは半導体レーザ素子としてVCSELを用いることができる。2つのVCSELは、同一基板上にレーザ光が互いに干渉しないように可能な限り近接して配置され、同じ特性のレーザ光を出射することができる。2つのレーザ光を近接させることで、被測定物のほぼ同じ状況にある状態変化を同時に計測することが可能になる。
図2は、VCSELが形成された半導体チップ平面図、図3は、図2のA−A線断面図である。図2に示すように、半導体チップ200の表面には、レーザ光の発光部となる2つのポスト(またはメサ)P1、P2が形成され、かつポストP1、P2の頂部に形成されたp側電極240A、240Bは、配線244A、244Bにより電極パッド210A、210Bに接続される。電極パッド210A、210Bは、ボンディングワイヤ等の図示しない接続手段によって駆動部120に電気的に接続される。
半導体チップ200は、図3に示すように、n型のGaAs半導体基板220上に、Al組成の異なる複数のAlGaAs層を積層したn型の下部DBR222、活性領域224、p型のAlAsからなる電流狭窄層226、Al組成の異なる複数のAlGaAs層を積層したp型の上部DBR228、p型のGaAsコンタクト層230を積層している。基板220上の半導体層をエッチングすることで環状の溝232A、232Bが形成され、2つの円筒状のポストP1、P2が形成される。ポストP1、P2の底部、側壁および頂部の一部を覆うように層間絶縁膜234が形成され、ポストP1、P2の頂部には、層間絶縁膜234のコンタクトホールを介してコンタクト層230と電気的に接続されるp側電極240A、240Bが形成される。p側電極240A、240Bの中央には、レーザ光を出射するための出射窓242A、242Bが形成される。p側電極240A、240Bは、図2に示すように配線244A、244Bにより電極パッド210A、21Bに接続されている。また、基板220の裏面にはn側電極250が形成されている。
ポストP1、P2の下部DBR222は共通であり、上部DBR228は電気的に分離され、ポストP1、P2は、下部DBR222と上部DBR228により垂直共振器を構成する。p側電極240Aとn側電極250に順方向の第1の駆動電流が与えられると、ポストP1の出射窓242Aから波長λ1のレーザ光が基板と垂直方向に出射される。また、p側電極240Bとn側電極250に順方向の第2の駆動電流が与えられると、ポストP2の出射窓242Bから波長λ2のレーザ光が出射される。ポストP1およびP2から出射されるレーザ光の波長λ1とλ2は、駆動電流の大きさにより僅かではあるが異なる。このように、半導体レーザチップ上にVCSELをモノリシックに形成することで、特性が同じ、互いに干渉しないコヒーレントなレーザ光を近接させることができる。
図4は、駆動部および計測部の内部構成を示すブロック図である。駆動部120は、ポストP1のVCSELを駆動するための第1の駆動信号S1を出力する第1の駆動回路122Aと、ポストP2のVCSELを駆動するための第2の駆動信号S2を出力する第2の駆動回路122Bとを有する。第1の駆動回路122Aは、電極パッド210Aに第1の駆動信号S1を供給し、第2の駆動回路122Bは、電極パッド210Bに第2の駆動信号S2を供給する。
本実施例において特徴的な点は、ポストP1、P2のレーザ光の周波数変調を行うが、それぞれの駆動信号S1、S2の変調位相は逆位相である。図5は、第1および第2の駆動信号S1、S2の電流波形を説明する図である。縦軸は、レーザ光の強度、横軸は時間である。第1および第2の駆動信号S1、S2は、レーザの基準発振強度をIとしたとき、その基準発振強度を中心に+ΔIと−ΔIの強度変化が繰り返されるような三角波の駆動電流であり、第1の駆動信号S1と第2の駆動信号S2は互いに逆位相の関係にある。図5の例では、時刻t0のとき、第1および第2の駆動信号S1、S2は、基準発振強度Iであり、時刻t1のとき、第1の駆動信号S1は+ΔIの強度、第2の駆動信号S2は−ΔIの強度、時刻t2のとき、第1および第2の駆動信号S1、S2は基準発振強度Iであり、時刻t3のとき、第1の駆動信号S1は−ΔIの強度、第2の駆動信号S2は+ΔIの強度となるような駆動電流である。VCSELでは、駆動電流と発振波長がほぼ線形の関係にあり、駆動電流が大きくなると、それに従い発振波長が大きくなる。従って、ポストP1、P2からは、時間的に波長変化が逆転したレーザ光が出射される。なお、駆動信号S1、S2の電流波形は、図5に示すような形状に限らず、これとは波形の異なる鋸波状であってもよい。
計測部120は、図4に示すように、ポストP1から出射されたレーザ光とその戻り光により光強度が変調された第1のビート信号を検出する第1のビート信号検出部132A、ポストP2から出射されたレーザ光とその戻り光により光強度が変調された第2のビート信号を検出する第2のビート信号検出部132Bと、第1および第2のビート信号の差分を算出する差分算出回路134と、差分算出回路134の算出結果に基づき被測定物の状態を計測する計測回路136とを有している。
半導体レーザの光強度を変調することで、発振周波数を変化させることができる。これにより発振周波数と戻り光の周波数が異なるためレーザ媒質内で変調が起こり光強度にビート信号が発生する。戻り光の周波数と発振周波数との差が大きければ大きいほど被測定物体の距離が遠いことを意味する。したがって、ビート信号の周波数を解析することで、レーザと被測定物体の距離を測ることができる。
図4に示す第1のビート信号検出部132Aは、第1のVCSEL駆動部122Aの駆動信号S1のインピーダンス変化に基づき第1のビート信号を検出する。すなわち、ポストP1からのレーザ光を被測定物に放射したとき、被測定物で反射または散乱された戻り光がポストP1のレーザ媒質内に戻り、レーザ発振状態が変調され、レーザ光と戻り光の周波数の差により光強度にビート信号が生じる。同様に、第2のビート信号検出部132Bは、第2のVCSEL駆動部112Bの駆動信号S2のインピーダンス変化に基づき第2のビート信号を検出する。第1および第2のビート信号検出部132A、132Bによって検出された第1および第2のビート信号は、次の数式(1)および(2)によって表される。
Figure 0004600554
ここで、被測定物に照射されるレーザ光の強度をI(=I+ΔI)としたとき、Iは、レーザ光の基準発振強度、ΔIは、基準発振強度Iからの変調量、rは、披特定物の反射率、αは、レーザ光の自己結合効率、Δωは、半導体レーザ素子から放出されたレーザ光の発振周波数と反射光の周波数差、Ωは、被測定物反射時のドップラー効果による位相シフト量、Δdは、被測定物の変位量、kは、反射光の波数ベクトルである。
差分算出回路134は、上記のようにして検出された第1のビート信号と第2のビート信号の差分|I−I|を算出する。算出された差分は、次の式(3)によって表される。
Figure 0004600554
図6に、ビート信号の波形と、ビート信号の差分の波形を示す。数式(1)および(2)で表される第1および第2のビート信号は、波形H1のように短い周期でビートを打つ信号である。そして、第1および第2のビート信号の差分である数式(3)で表される信号は、波形H2のような正弦波(sin)の信号となる。
計測回路136は、算出部134によって算出された式(3)から被測定物であるヘモグロビンの速度や血流量を計測することができる。つまり、レーザの変調周波数Δωでの振動に対して被測定物の変化分がsin(Ωt-kΔd)のビート振動として検出することができる。また、式(3)からは、被測定物の反射率rが除去されることに留意すべきである。これにより、被測定物の反射率、すなわちヘモグロビンの反射率が変化しても、その反射率の影響を受けることなく、被測定物の状態を高いSNRで計測することができる。
図7は、本実施例の血流センサーの使用例を示している。血流センサーのレーザ装置110を人体の腕260の近くに位置させ、レーザ装置110の各発光部から2つのレーザ光L1、L2を腕に照射する。波長が850nmのレーザ光は、人体の皮膚を透過し、毛細血管中のヘモグロビンを照射する。ヘモグロビンの表面で反射または散乱された光の一部が戻り光として自己結合効果に寄与し、ヘモグロビンの速度が計測される。ヘモグロビンは、血液中を不規則に移動しその反射面が容易に変化するが、計測された式(3)のヘモグロビンの反射率rがキャンセルされているため、従来の計測装置では、反射率の変化がノイズとして含まれていたが、本実施例では、そのようなノイズが除去され、ヘモグロビンの速度や血流を精度良く計測することができる。
また、計測対象となる信号のSNRが十分でない場合には、レーザ装置110と腕260の間にレンズ270を介在させ、レーザ光L1、L2の集光および戻り光の集光効率を改善するようにしてもよい。さらに上記実施例では、レーザ発振中の駆動信号S1、S2のインピーダンス変動からビート信号を検出したが、これ以外にも、VCSELのレーザ発振状態をモニターする受光素子(フォトディテクタ)の出力信号からビート信号を検出するようにしてもよい(図9および図10を参照)。さらに、血流センサーによる計測結果は、ディスプレイやスピーカなどから出力できるようにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第2の実施例に係る血流センサー100Aは、図8に示すように、ハーフミラー280と干渉縞を検出する検出器290とを有する。レーザ装置110は、第1の実施例のときと同様に、逆位相で変調されたVCSELがレーザ光L1、L2を出射する。レンズ270と被測定物260との間にハーフミラー280が配置される。ハーフミラー280は、入射したレーザ光L1、L2の一部を透過して被測定物260を照射させ、レーザ光L1、L2の一部を検出器290へ反射する。これにより、ハーフミラー280からの反射光R1、R2と被測定物260からの反射光R1a、R1bが干渉し、この干渉縞の変化を検出器290で検出することで、第1の実施例の自己結合効果を利用した計測と同じ計測を行うことができる。第1の実施例の自己結合効果は、レーザ内で干渉してこれが増幅されて光強度変調として検出されるが、第2の実施例ではレーザの外の干渉計によって同じ信号を検出することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である
本発明の実施例に係る血流センサーの構成を示すブロック図である。 本実施例の血流センサーに好適に用いられるVCSEL素子の平面図である。 図2のA−A線断面図である。 駆動部および計測部の内部構成を示す図である。 駆動信号の波形図である。 第1および第2のビート信号、ならびに差分信号の波形を示す図である。 本実施例に係る血流センサーの使用例を示す図である。 本発明の第2の実施例に係る血流センサーの構成を示す図である。 従来の振動計測装置の構成例を示す図である。 従来の振動計測装置の観測波形を示す図である。
符号の説明
200:半導体チップ
210A、210B:電極パッド
260:被測定物
270:レンズ
280:ハーフミラー
290:検出器
P1、P2:ポスト(VCSELの発光部)
S1:第1の駆動信号
S2:第2の駆動信号
H1:ビート信号
H2:差分信号

Claims (10)

  1. 第1の駆動信号、および第1の駆動信号と逆位相の第2の駆動信号を出力する駆動手段と、
    第1の駆動信号により駆動され、被測定物に第1のレーザ光を照射する第1の半導体レーザ素子と、
    第1の半導体レーザ素子に近接して配置され、第2の駆動信号により駆動され、被測定物に第2のレーザ光を照射する第2の半導体レーザ素子と、
    自己結合効果により変調された第1のレーザ光の強度に対応する第1の電気信号を検出する第1の検出手段と、
    自己結合効果により変調された第2のレーザ光の強度に対応する第2の電気信号を検出する第2の検出手段と、
    第1の電気信号と第2の電気信号の差分を算出する算出手段と、
    算出された差分に基づき被測定物の状態変化を計測する計測手段と、
    を有する計測装置。
  2. 自己結合効果により変調された第1および第2のレーザ光の強度は、それぞれ式(1)および(2)によって表される、請求項1に記載の計測装置。
    ここで、被測定物に照射されるレーザ光の強度をI(=I+ΔI)としたとき、Iは、レーザ光の基準発振強度、ΔIは、基準発振強度Iからの変調量、rは、被測定物の反射率、αは、レーザ光の自己結合効率、Δωは、半導体レーザ素子から放出されたレーザ光の発振周波数と反射光の周波数差、Ωは、被測定物の反射時のドップラー効果による位相シフト量、Δdは、被測定物の変位量、kは、反射光の波数ベクトルである。
    Figure 0004600554
  3. 前記算出手段による差分は、式(3)によって表される、請求項2に記載の計測装置。ここで、基準発振強度I>>変調量ΔIである。
    Figure 0004600554
  4. 第1および第2の半導体レーザ素子は、共通の基板上に離間して形成された面発光型半導体レーザ素子である、請求項1に記載の計測装置。
  5. 第1および第2の駆動信号は、それぞれ鋸波状の駆動電流である、請求項1に記載の計測装置。
  6. 前記第1および第2の検出手段は、前記駆動手段の第1および第2の駆動信号のインピーダンス変化に基づき前記第1および第2の電気信号を検出する、請求項1に記載の計測装置。
  7. 計測装置はさらに、第1および第2の半導体レーザ素子から放出された第1および第2のレーザ光の一部を受光する第1および第2の受光素子を含み、
    前記第1および第2の検出手段は、前記第1および第2の受光素子から出力された第1および第2の受光信号に基づき前記第1および第2の電気信号を検出する、請求項1に記載の計測装置。
  8. 第1の駆動信号、および第1の駆動信号と逆位相の第2の駆動信号を出力する駆動手段と、
    第1の駆動信号により駆動され、被測定物に第1のレーザ光を照射する第1の半導体レーザ素子と、
    第1の半導体レーザ素子に近接して配置され、第2の駆動信号により駆動され、被測定物に第2のレーザ光を照射する第2の半導体レーザ素子と、
    第1および第2の半導体レーザ素子と被測定物との間に、第1および第2のレーザ光を入射し、第1および第2のレーザ光の一部を透過し、第1および第2のレーザ光の一部を反射する光学部材と、
    前記光学部材で反射された第1の反射光と被測定物で反射された第1のレーザ光との第1の干渉縞を検出し、かつ前記光学部材で反射された第2の反射光と被測定物で反射された第2のレーザ光との第2の干渉縞を検出し、第1および第2の干渉縞に対応する第1および第2の電気信号を出力する検出手段と、
    前記検出手段から出力された第1の電気信号と第2の電気信号との差分を算出する算出手段と、
    算出された差分に基づき被測定物の状態変化を計測する計測手段と、
    を有する計測装置。
  9. 計測装置はさらに、第1および第2の半導体レーザ素子と被測定物との間にレンズを含む、請求項1または8に記載の計測装置。
  10. 前記計測手段は、血液中のヘモグロビンの速度を計測する、請求項1または8に記載の計測装置。
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