JP4506849B2 - 血流速度測定装置及び血流速度の測定方法 - Google Patents

血流速度測定装置及び血流速度の測定方法 Download PDF

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    • A61B5/026Measuring blood flow
    • A61B5/0261Measuring blood flow using optical means, e.g. infrared light

Description

本発明は、血流速度測定装置及び血流速度の測定方法に関する。
生体組織内の血管を流れる血流速度を測定する血流速度センサには、大きく光学式と超音波式の2つがある。光学式でもとりわけ、レーザ・ドップラー効果を利用したレーザ式は分解能が高く、超音波式ではその測定が困難な抹消組織の毛細血管の血流も無侵襲で計測可能である。
特許文献1は、レーザ光源を用いた光学的ドップラー効果により血液の流速を測定する装置を開示している。図10は、特許文献1のレーザ式血流速度センサの構成を示すブロック図である。これによれば、第1スキャナ1と第2スキャナ2により対象物を走査することで、M×Nのマトリックスの測定値を得、この測定された各走査点における反射光強度の時間的変化からドップラー効果による変化を計算し、各走査点の血流速度を求めるものである。
また、表面発光型半導体レーザ(Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser diode:以下、VCSELと称する)素子が、光情報処理装置や光通信素子、あるいは光を用いたデータ記憶装置の光源として知られている(特許文献2)。
特開平7−146305号公報 特開2006−237648号公報
本発明は、単一モード発振のレーザを用いる場合と比べ、高精度な血流速度測定装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る血流速度測定装置は、光のスペクトルが複数の峰を有するレーザ光を生体組織に放射する発光部と、前記放射されたレーザ光の反射、散乱、または吸収の少なくとも1つを検出する光検出部と、前記放射されたレーザ光のスペクトルと前記光検出部で検出された光のスペクトルとの差分に基づき血流速度を算出する演算部とを含み、前記発光部は、横マルチモードのレーザ発振する光を放射する面発光型半導体レーザ素子を含む
請求項において、前記面発光型半導体レーザ素子は、第1導電型の半導体反射鏡および第2導電型の半導体反射鏡との間に活性層および電流狭窄層を含み、電流狭窄層は、高抵抗領域と高抵抗領域によって包囲された導電領域とを含み、導電領域の外径は5ミクロンよりも大きい。
請求項において、前記演算部は、各々の峰の波長のずれによる差分を算出し、算出された各差分に基づきドップラー効果による変化量を決定し、当該ドップラー効果による変化量から血流速度を算出する。
請求項において、前記演算部は、各差分の算術平均からドップラー効果による変化量を決定する。
請求項において、前記演算部は、各々の峰の周波数のずれによる差分を算出し、算出された差分から血流速度を算出する。
請求項において、前記演算部は、反射光強度の時間的変化から得られるドップラー信号と、反射光のスペクトルの周波数のずれから得られるドップラー信号とを重ね合わせる加算処理により血流速度を算出する。
請求項において、前記発光部は、2分割されたレーザ光を生体組織に照射するものであり、分割されたレーザ光の周波数をf、ドップラー効果による変化を生じた光の周波数をそれぞれf、f、照射された光のなる交差角度をφ、レーザ波長をλ、差動周波数をfとしたとき、血流速度Vは、次の式(1)から算出される。
請求項1によれば、単一モード発振のレーザを用いる血流速度装置よりも精度良く血流速度を測定することができる。また、従来よりも小型化、低コスト化が可能な血流速度測定装置を提供することができる。
請求項によれば、動作の安定した面発光型半導体レーザ素子を用いることで、信頼性の高い血流速度の測定を行うことができる。
請求項によれば、より正確なドップラー効果による変化量から血流速度を算出することができる。
請求項によれば、より正確なドップラー効果による変化量を決定することができる。
請求項によれば、より正確なドップラー効果による変化量を決定することができる。
請求項によれば、より高精度な血流速度を算出することができる。
請求項によれば、従来と比べて高精度に血流速度を測定することができる。
以下、本発明に係る血流速度測定装置を実施するための最良の形態を図面を参照して詳細に説明する。ここでは、人体の生体組織にレーザ光を照射してその血流速度を測定する例を示す。
図1は、血流速度測定装置(センサ)の測定方法を説明するための概略図である。同図に示すように、人体の皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3層を含んでいる。表皮は、皮膚の内側にある筋肉、神経、血管といった器官を外傷から保護する役割を担っている。表皮の下層にある真皮は、繊維組織と弾性組織でできた厚い層であり、真皮内には、神経終末、皮脂、汗の分泌腺、血管がある。真皮にある血管(毛細血管や抹消血管等)は、皮膚に栄養を与えるとともに、体温を調整する働きをし、その数は、体の部位によって異なっている。
特定の波長を有するレーザ光を皮膚に照射すると、レーザ光は、表皮を透過し、真皮内の血管または血管内を流れる血球によって反射され、散乱される。それらの反射光または散乱光のうち、血管内を移動する血球によって反射または散乱された光は、ドップラー効果により波長のずれまたは周波数のずれが生じ、このドップラー効果による変化量から血流速度を算出することができる。
次に、本発明に係る血流速度の測定原理を図2を参照して説明する。本発明では、光スペクトルが複数のピーク(峰)を有するレーザ光を測定の光源に用いる。図2には、一例として、5つのピーク波長(実線で示すλP1 、λP2 、λP3 、λP4 、λP5、)をもつレーザ光が示されている。これらの発振ピーク波長は、温度が一定に保たれている限り、揺らぎ程度の変化しかなく、波長間隔は変化しない。
このようなレーザ光を生体組織へ放射すると、レーザ光は、血流によって反射された際、レーザ・ドップラー効果により波長のずれを生ずる。波長のずれが生じたレーザ光は、図2の破線で示すように、λP1’ 、λP2’ 、λP3’ 、λP4’ 、λP5’となる。各ピークにおける波長のずれ量すなわち差分は、Δλ1=|λP1−λP1’|、Δλ2=|λP2−λP2’|、Δλ3=|λP3−λP3’|、Δλ4=|λP4−λP4’|、Δλ5=|λP5−λP5’|となる。これらの各ピークの波長のずれ量の算術平均をとることで、ドップラー効果による変化量を決定し、決定されたドップラー効果による変化量から血流速度を算出する。
このように、複数のピークをもつレーザ光を測定用光源に用い、各ピークにおける波長のずれ量からドップラー効果による変化量を決定するようにしたので、単一ピークの波長のずれからドップラー効果による変化量を決定するよりも、その精度が高くなり、血流速度をより正確に求めることができる。また、複数のピークをもつレーザ光を光源に用いることは、擬似的に、複数の波長をもつ複数のレーザ光を光源にすることと同義であり、本発明のような光源を用いる方が、測定装置の光源の小型化、および低コスト化を図ることができる。なお、レーザ光の各ピークの波長のずれ量からドップラー効果による変化量を決定するようにしたが、各ピークの周波数のずれ量からドップラー効果による変化量を決定するようにしてもよい。
次に、本実施例に係る血流速度測定装置の詳細について説明する。図3は、血流速度測定装置のブロック図である。本実施例の血流速度測定装置100は、上記したように複数のピーク波長を有するレーザ光を光源にもつ発光部110と、発光部110を駆動する駆動回路120と、放射されたレーザ光の生体組織による反射光または散乱光をフォトダイオード等の受光素子により受光し、これを電気信号に変換する光検出部130と、光検出部130から出力された検出信号を受け取り、当該検出信号に基づき血流速度を算出する演算部140と、算出された血流速度をディスプレイ等に表示する出力部150とを備えている。
本実施例の発光部110は、好ましくは、横マルチモードのVCSEL素子を用いる。マルチモードのVCSEL素子により励振される横モードは、図2に示したように、それぞれに対応した異なるピーク波長を有する複数の縦モードを示す。横マルチモードのVCSEL素子の平面図を図6Aに示し、そのA−A線断面図を図6Bに示す。
図6Aおよび図6Bに示すように、VCSEL200は、n型のGaAs基板202の裏面にn側電極250を含み、さらに基板202上に、n型のGaAsバッファ層204、n型のAlGaAsの半導体多層膜からなる下部DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ型反射鏡)206、活性領域208、p型のAlAsからなる電流狭窄層210、p型のAlGaAsの半導体多層膜からなる上部DBR212、p型のGaAsコンタクト層214を含む半導体層を積層している。
基板202には、半導体層をエッチングして形成されたリング状の溝216が形成され、溝216は、コンタクト層214から下部DBR206の一部に到達する深さを有している。この溝216により、レーザ光の発光部である円筒状のポストPが規定され、また、ポストPと隔てられてパッド形成領域218が形成されている。ポストPは、下部DBR206と上部DBR212により共振器構造を構成し、これらの間に、活性領域208および電流狭窄層210を介在させている。電流狭窄層210は、ポストPの側面において露出されたAlAsの外縁を選択的に酸化させた酸化領域210aと酸化領域によって包囲された導電領域を含み、導電領域内に電流および光の閉じ込めを行う。導電領域を平面的に見た形状は、ポストPの外形を反映した円形である。
溝216を含む基板表面が層間絶縁膜220によって覆われている。ポストPの頂部において、層間絶縁膜220には、環状のコンタクトホールが形成されている。円形状のp側上部電極230は、コンタクトホールを介してコンタクト層214に電気的に接続されている。上部電極230の中央には、レーザ光の出射領域を規定する円形状の開口232が形成されている。パッド形成領域218には、層間絶縁膜220を介して円形状の電極パッド234が形成されている。電極パッド234は、溝216を延在する引き出し電極配線236を介してp側の上部電極230に接続されている。
このような構成のVCSELにおいて、横マルチモードのレーザ光を放射させるためには、電流狭窄層210の導電領域の外径(直径)は少なくとも5μm以上であることが望ましく、より好ましくは8μm以上である。導電領域が5μmより小さくなるとレーザ光は、シングルモードになる。また、ピーク波長の数は、導電領域の外径の大きさに比例するため、所望のピーク数に応じて導電領域の外径を選択することができる。
図3に示す駆動回路120は、VCSEL200のn側電極250とp側電極230に順方向バイアスの電流を印加する。これにより、VCSEL200は、開口232から基板とほぼ垂直方向に、850nm近傍に複数の発振ピークを有するレーザ光を出射する。
次に、光検出部130および演算部140の構成例を図4に示す。光検出部130は、生体組織からの反射光または散乱光のスペクトルを分析するスペクトル分析部131、スペクトル分析された光を電気信号に変換する光電変換部132を含む。
演算部140は、光電変換部132から出力されたアナログ検出信号をディジタル信号に変換するA/D変換部141、変換されたディジタル信号から反射光または散乱光のドップラー効果による変化を生じたピーク波長を検出するピーク波長検出部142、発光部110が放射するレーザ光(ドップラー効果による変化のないレーザ光)のピーク波長を保持する初期ピーク波長保持部143、ピーク波長検出部142で検出された各ピークの波長と初期ピーク波長保持部143で保持された各ピークの波長との差分、すなわち波長のずれ量Δλを求める波長のずれ量算出部144、各ピークの波長のずれ量Δλの平均値等を算出しドップラー効果による変化量を決定するドップラー効果による変化量決定部145、ドップラー効果による変化量に基づき血流速度を算出する血流速度算出部146を有する。
次に、血流速度算出部における好ましい算出方法を図5を参照して説明する。発光部(VCSEL)110より出射したレーザ光をビームスプリッタにより2分割し、交差角度φにて検体に照射する。このとき、被測定物の移動速度をV、レーザ波長をλとする。分割されたレーザ光の周波数をf、ドップラー効果による変化を生じた散乱光の周波数をそれぞれf、fとすれば、差動周波数fは、次の式(1)によって表される。
ここで、φは、照射光のなす交差角度、λは、レーザ波長である。ただし、被測定物の直角からのズレを考慮すれば次式(2)のようになる。
Δθは、被測定物の直角からのズレである。これより、被測定物の移動速度Vが求められる。ここでは、マルチモード発振に基づく各ピーク波長について個々の移動速度Vを求め、算術平均あるいは調和平均より、最終的な被測定物の移動速度Vが求められる。
次に、血流速度測定装置の測定動作を図7のフローチャートを参照して説明する。先ず、発光部110が駆動回路120により駆動され、発光部110は、複数のピーク波長を有するマルチモードのレーザ光を生体組織に放射する(ステップS101)。この放射に伴い、計測が実行される(ステップS102)。
放射されたレーザ光のうち、血管内を移動する血球によって反射、散乱または吸収された光はドップラー効果により波長のずれ、あるいは強度変化を生じ、これが光検出部130により検出され(ステップS103)、検出信号は演算部140に入力される(ステップS104)。検出信号には、スペクトルに基づく波長情報、線幅情報、強度情報等が含まれる。
ピーク波長検出部142は、入力された検出信号からシフトしたピーク波長を検出し、これを波長のずれ量算出部144へ提供する。波長のずれ量算出部144は、検出されたピーク波長と、放射されたレーザ光のピーク波長との差分を算出し(ステップS105)、これをドップラー効果による変化量決定部145へ提供する。ドップラー効果による変化量決定部145は、各ピークの差分の平均値等の演算からドップラー効果による変化量を決定し、これにより血流速度が求められる(ステップS106)。
ここで、図2に示したピーク波長を有するレーザ光を例に演算処理を説明する。初期ピーク波長保持部143は、放射されるレーザ光のピーク波長λP1 、λP2 、λP3 、λP4 λP5、を保持する。これらの波長は、VCSEL200を常温で発振させたときの波長としてメモリに記憶しておくことができる。あるいは、完全に停止した対象物にレーザ光を放射したときの反射光から、これらの波長を取得するようにしてもよい。
生体組織からの反射光をスペクトル分析することで、ピーク波長検出部142は、波長のずれされたピーク波長λP1’ λP2’ 、λP3’ 、λP4’ 、λP5’を検出する。次に、波長のずれ量算出部144は、各ピークについて、Δλ1=|λP1−λP1’|、Δλ2=|λP2−λP2’|、Δλ3=|λP3−λP3’|、Δλ4=|λP4−λP4’|、Δλ5=|λP5−λP5’|の差分を算出する。ドップラー効果による変化量決定部145は、各ピークのΔλ1、Δλ2、Δλ3、Δλ4、Δλ5の平均値を算出し、これをドップラー効果による変化量と決定する。
血流速度算出部146は、ドップラー効果による変化量に基づき血流速度を算出する。また、生体組織からの反射光のうち、波長のずれ(または周波数のずれ)が生じた光の割合は、移動に伴う血球の数に比例し、そのずれ量は、血流の速度に比例する。つまり、血流量=血球の数×血流速度の関係で表される、この関係式から、血流速度算出部146は、血流量や血球の数を算出することも可能である。
また、ドップラー効果による変化量の決定方法は、各ピークの波長のずれ量の算術平均を用いる他、調和平均を用いても良い。さらに、ずれ量のバラツキを抑えるため、ずれ量の最大値と最小値を、算術平均や調和平均から除外するようにしてもよい。さらに、波長のずれ量からドップラー効果による変化量を決定したが、各ピークの周波数のずれ量からドップラー効果による変化量を決定するようにしてもよい。
さらに別の手法として、生体組織に照射されたレーザ光からの反射光強度の時間的変化から得られるドップラー信号と、反射光のスペクトルの周波数のずれから得られるドップラー信号の二つのドップラー信号を重ね合わせ、加算処理することによって血流速度を算出することも可能である。ここでは生体組織による光の吸収作用を利用している。
また、測定時にVCSEL周囲の温度が変化したとしても、変化量に応じて複数ピークのスペクトルが短波長側、若しくは長波長側へ一定量変化するのみであり、各発振ピーク間の波長間隔は変化しない。つまり波長のずれ量の算術平均を元にドップラー効果による変化量を確定することにはなんら問題を生じない。ただし発振ピーク波長の絶対値は一定の係数に基づいて変化しているから、予めデータ校正用の調整用に温度係数を求めておき、補正することが望ましい。
従来のような単一縦モード特性を有するレーザを用いた場合、唯一つの発振ピークのデータに基づいて演算処理を行うためその誤差が結果に影響し、精度が低くなりがちであった。また、モードホッピングが生じた場合は正しいドップラー効果による変化量を求めることが困難であるから、別途温度調整機能を設け、ケース温度、あるいは環境温度を精密に制御する必要があった。さらに、マルチモードVCSELを光源にすることで被測定部の面積を広げることなく、精度、信頼性とも高い血流速度測定装置を容易に得ることができる。しかも、安価なマルチモードVCSELを利用することで、大幅な製造コスト削減に繋がる。
上記実施例では、GaAs系のVCSELを例示したが、これ以外のIII−V族の化合物半導体レーザを用いることも可能である。また、上記実施例では、電流狭窄層を選択酸化する選択酸化型のVCSELを例示したが、これに限らず、電流狭窄層は、イオン注入などにより電流狭窄層に高抵抗領域を形成するものであってもよい。さらに、VCSELの発振波長は、生体組織や血管等の測定対象に応じて適宜選択することができる。
次に、血流速度測定装置の具体的な構成例を図8に示す。血流速度測定装置300は、横マルチモードのVCSELを内部に収納するキャンタイプの光モジュール310と、互いに直交するα方向およびβ方向に回転可能であり光モジュール310から放射されたレーザ光Lを反射することで生体組織上に走査線S1からなる走査エリアSを形成する走査ミラー320と、走査エリアSを撮像する撮像カメラ330と、走査エリアSからの反射光または散乱光を受光する光検出部340と、VCSELの駆動信号の生成および光検出部340からの検出信号の演算処理を行うドップラー信号処理装置350と、撮像カメラ330によって撮像された画像と血流速度の画像情報とを合成して表示する表示部360と、各部と信号の送受を行う信号線370とを含んでいる。
図9は、図8に示す光モジュールの構成例である。図9Aに示す光モジュール400は、VCSELが形成されたチップ410を、導電性接着剤420を介して円盤状の金属ステム430上に固定する。導電性のリード440、442は、ステム430に形成された貫通孔(図示省略)内に挿入され、リード440は、VCSELのn側電極に電気的に接続され、他方のリード442は、p側電極に電気的に接続される。ステム430上に矩形状の中空のキャップ450が固定され、キャップ450の中央の開口452内にボールレンズ460が固定されている。また、ステム430上には、VCSELの発光状態をモニターするための受光素子470が固定され、その出力信号はリード444から取り出される。図9Bに示す光モジュール402は、図9Aに示す光モジュールと異なり、ボールレンズを用いる代わりに、平板ガラス462をキャップ450の中央の開口452内に固定している。
光モジュール310から発せられたレーザ光Lは、走査ミラー320によって生体組織上に走査エリアS内を走査線S1のように走査される。走査によって生体組織から反射された光は、光検出部340によって受光され、その検出信号がが信号線370を介してドップラー信号処理装置350へ供給される。走査線S1または走査線S1を構成する走査点の血流速度が算出される。表示部360は、走査エリアS内の血流速度の分布が分かるような2次元画像を生成し、生成された2次元画像と、撮像カメラ330から得られた走査エリアSの撮像データとを合成してディスプレイに表示する。これにより、血流の悪い(速度が鈍い)ところ、または良い(速度が速い)ところを一瞥で認識させることも可能である。
上記実施例は例示的なものであり、これによって本発明の範囲が限定的に解釈されるべきものではなく、本発明の構成要件を満足する範囲内で他の方法によっても実現可能であることは言うまでもない。
本発明に係る血流速度測定装置は、生体中の血流速度の計測等を行うことができる。
図1は、血流速度測定装置の測定方法を説明するための概略図である。 本発明の血流速度測定装置の原理を説明する図である。 本発明の実施例に係る血流速度測定装置の構成を示すブロック図である。 演算部の構成を示すブロック図である。 血流速度の算出方法を説明するための図である。 図6Aは、本実施例の発光部に用いられる横マルチモードのVCSEL素子の構成を示す平面図、図6Bは、そのA−A線断面図である。 本実施例に係る血流速度測定装置の計測方法を説明するための流れ図である。 血流速度測定装置の具体的な構成を示す図である。 光モジュールの構成例を示す図である。 従来の血流速度センサの概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
100、300:血流速度測定装置
110:発光部
120:駆動回路
130:光検出部
131:スペクトル分析部
132:光電変換部
140:演算部
141:A/D変換部
142:ピーク波長検出部
143:初期ピーク波長保持部
144:波長のずれ量算出部
145:ドップラー効果による変化決定部
146:血流速度算出部
150:出力部
200:VCSEL
310:光モジュール
320:走査ミラー
330:撮像カメラ
340:光検出部
350:ドップラー信号処理装置
360:表示部
370:信号線
400、402:光モジュール

Claims (7)

  1. 光のスペクトルが複数の峰を有するレーザ光を生体組織に放射する発光部と、
    前記放射されたレーザ光の反射、散乱、または吸収の少なくとも1つを検出する光検出部と、
    前記放射されたレーザ光のスペクトルと前記光検出部で検出された光のスペクトルとの差分に基づき血流速度を算出する演算部とを含み、
    前記発光部は、横マルチモードのレーザ発振する光を放射する面発光型半導体レーザ素子を含む、血流速度測定装置。
  2. 前記面発光型半導体レーザ素子は、第1導電型の半導体反射鏡および第2導電型の半導体反射鏡との間に活性層および電流狭窄層を含み、電流狭窄層は、高抵抗領域と高抵抗領域によって包囲された導電領域とを含み、導電領域の外径は5ミクロンよりも大きい、請求項に記載の血流速度測定装置。
  3. 前記演算部は、各々の峰の波長のずれによる差分を算出し、算出された各差分に基づきドップラー効果による変化量を決定し、当該ドップラー効果による変化量から血流速度を算出する、請求項1または2に記載の血流速度測定装置。
  4. 前記演算部は、各差分の算術平均からドップラー効果による変化量を決定する、請求項に記載の血流速度測定装置。
  5. 前記演算部は、各々の峰の周波数のずれによる差分を算出し、算出された差分から血流速度を算出する、請求項1ないしいずれか1つに記載の血流速度測定装置。
  6. 前記演算部は、反射光強度の時間的変化から得られるドップラー信号と、反射光のスペクトルの周波数のずれから得られるドップラー信号とを重ね合わせる加算処理により血流速度を算出する、請求項1ないしいずれか1つに記載の血流速度測定装置。
  7. 前記発光部は、2分割されたレーザ光を生体組織に照射するものであり、分割されたレーザ光の周波数をf、ドップラー効果による変化を生じた光の周波数をそれぞれf、f、照射された光のなる交差角度をφ、レーザ波長をλ、差動周波数をfとしたとき、血流速度Vは、次の式(1)から算出される、請求項1ないし6いずれか1つに記載の血流速度測定装置。
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