JP4600506B2 - 熱交換器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タンクとコアプレートとの間のシール構造を備える熱交換器の製造方法に関する。
従来の熱交換器には、樹脂製のタンクと金属製のコアプレートとの間に弾性シール部材を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この従来の熱交換器においては、コアプレートの溝形に形成された外周縁部に、断面が四角形状の弾性シール部材を設置し、この弾性シール部材をタンクの外周縁部の端面によって圧縮して変形させ、さらにこの状態を維持するためにコアプレートのつめ部を弾性シール部材に向かってかしめ、つめ部でタンクを押えるようにしている。
特開昭58−224298号公報
しかしながら、従来の熱交換器では、弾性シール部材はコアプレートの溝形の外周縁部に置かれるだけの構造であるため、設置されるときのコアプレートの向きによっては、弾性シール部材が移動してしまうという問題がある。この場合には、弾性シール部材は所望の位置からずれた状態でタンクによって圧縮され、十分なシール性が得られないことがある。例えば、弾性シール部材は、当該溝形の外周縁部の幅方向には立設されている壁によってある程度その移動が規制されることになるが、当該溝形の外周縁部が開放されている方向には何の規制も受けない。したがって、弾性シール部材が設置されるときの状態は、当該溝形の外周縁部の底面を下側にし、さらに地面に対して水平な状態に保つ必要がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、タンクとコアプレートとの間をシールするシール部材を所定の位置で取りつけでき、シール性能を確保する熱交換器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。熱交換器の製造方法に係る請求項1の発明は、熱交換媒体が流通する複数のチューブ(8a)を有するコア部(8)と、複数のチューブが接続されるコアプレート(4,5)と、複数のチューブ内部と連通するようにコアプレートに装着されるタンク(2,3)と、タンク(2,3)とコアプレートの接合部に設けられ、当該接合部を封止する環状のシール部材(10)と、を備える熱交換器の製造方法である。
この製造方法は、シール部材が配設される溝部であって、向かい合う一対の長手方向に延設された長手側部分(41)と、前記長手側部分(41)と交差するように延設された向かい合う一対の短幅側部分(42)と、を有する環状の溝部(4a)を備えるようにコアプレートを所定の形状に成形するコアプレート成形工程と、少なくともコア部とコアプレートを組み立てるコア部アッシィ組立工程と、環状の溝部(4a)の長手側部分(41)に平行な方向に環状のシール部材を自然長の状態よりも長く引き伸ばすシール部材引き伸ばし工程と、引き伸ばした状態のシール部材を環状の溝部に置くシール部材配置工程と、環状の溝部に配置された引き伸ばした状態のシール部材に対して引き伸ばしに要していた力を取り除き、シール部材が復元することによりシール部材を溝部に装着するシール部材装着工程と、装着されたシール部材にタンクを押し付けて弾性変形させ、接合部を封止するとともに、コアプレートにタンクを固定するタンク装着工程と、を含んでいる。
さらに、当該シール部材は、弾性変形していない自然長の状態でその断面の中心を通る軸線の全長が環状の溝部の溝幅の中心を通る軸線の全長よりも短くなるように形成されており、上記シール部材装着工程において、当該シール部材は引き伸ばした状態から自然長の状態に戻ろうとする復元力により環状の溝部に装着されることを特徴とする。
この発明によれば、コアプレートの溝部に対して予め上記所定の寸法に設計したシール部材を使用することにより、シール部材の復元力に応じてシール部材を溝部に固定するのに必要な固定力を確保できる。また、シール部材の上記寸法を調整することにより、コアプレートに対するシール部材の安定した固定力を提供できるとともに、シール部材を溝部に取り付ける工程の効率性を向上させることができる。したがって、タンクとコアプレートとの間をシールするシール部材を所定の位置で取りつけできる熱交換器が得られる。また、タンクとコアプレートのシール性および生産性の両面に優れた熱交換器の製造方法を提供できる。
請求項2は、請求項1に記載の発明において、コアプレート成形工程においては、環状の溝部を、一対の長手側部分(41)と一対の短幅側部分とを有する略矩形状に形成し、シール部材装着工程においては、シール部材を、長手側部分(41)の溝部または短幅側部分(42)の溝部のいずれかにおいて、溝部の内側壁(4d)に当接させて環状の溝部に装着するものとする。
この発明によれば、シール部材の長手側部分または短幅側部分のいずれか片方を溝部に固定するため、片方の復元力を考慮したシール部材の位置決めや取り付け作業を行うことにより、生産性の高い熱交換器の製造方法が得られる。
請求項3は、請求項1または2に記載の発明において、コアプレート成形工程においては、環状の溝部を、一対の長手側部分(41)と一対の短幅側部分とを有する略矩形状に形成し、シール部材装着工程においては、シール部材を、長手側部分(41)の溝部と短幅側部分(42)の溝部とが交差する角部分(43)における溝部の内側壁(4d)に当接させて環状の溝部に装着するものとする。
この発明によれば、環状のシール部材を復元力によって溝部の角部分における内側壁に当接させるので、様々な環状形状のシール部材を確実に溝部に取りつけることができるとともに、タンクによって押しつけられる前のシール部材を安定させることができる熱交換器の製造方法が得られる。
請求項4は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、シール部材装着工程においては、引き伸ばした状態のシール部材を押しこみ用治具によって溝部の底壁(4f)側に押し込みながら、引き伸ばしに要していた力を取り除くようにする。この発明によれば、シール部材を溝部に対して所定の位置で復元させることができ、コアプレートに対してシール部材を所望とする位置にセッティングできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の熱交換器は、タンクとコアプレートとの間をシールするための構成に特徴があり、チューブの内部を流れる熱交換媒体としての内部流体とチューブの周囲を通過する外部流体との間で熱交換が行われる機器に適用され、例えば、ラジエータ、インタークーラー等に適用することができる。本実施形態ではエンジン(図示せず)を冷却する冷却水(内部流体)がチューブ内部を流れ、この冷却水が外部流体の空気と熱交換されるラジエータ1に用いた好適例を説明する。本発明の一実施形態である第1実施形態について図1〜図22を用いて説明する。
図1は本実施形態のラジエータ1の概要を示す正面図である。図2は図1のラジエータ1をII方向に見たときの側面図である。図3は、図1の切断面III−IIIにおけるラジエータ1を矢印方向に見たときの部分断面図である。図4は、図2の切断面IV−IVにおけるラジエータ1を矢印方向に見たときの部分断面図である。図1および図4に示すX方向はタンク部およびコアプレートの幅寸法の長い長手方向、チューブもしくはフィンの積層方向、または左右方向である。図2および図3に示すY方向はタンク部およびコアプレートの幅寸法の短い短幅方向、または外部流体の流通方向である。
ラジエータ1は、上部タンク2、コア部アッシィおよび下部タンク3からなっている。コア部アッシィは、上部コアプレート4、コア部8および下部コアプレート5からなっている。各構成部材は例えばアルミニウム、アルミニウム合金等の金属でできており、ろうつけによって接合されている。各構成部材は表面にろう材が塗布されたクラッド材であってもよい。コア部8は、複数のチューブ8aおよび複数の放熱用のフィン8bからなり、各部はろうつけによって接合されている。コア部8は、各チューブ8a内を流通する冷却水の熱を複数のチューブ8aおよびフィン8bを介して大気中に放出する熱交換部である。
チューブ8aはその長手方向を上下方向にして所定間隔を設けて多数個並列されており、隣り合うチューブ8a間には波状に形成されたフィン8bがチューブ8aの長手方向に沿って配置されている。チューブ8aとフィン8bとが交互に積層するように配置されている。チューブ8aは、それぞれ所定の形状に成形された板状部材同士を組み合わせることによって形成される扁平状の管である。フィン8bは、平板を波形状に成形して形成されており、チューブ8aの長手方向に延設されている。フィン8bには、外部流体の流通方向(図のY方向)に対して所定の角度をなすように切り起こされた多数のルーバ(図示せず)が設けられており、多数のルーバはフィン8bの熱伝達率を向上させている。
上部タンク2および下部タンク3は、ともに樹脂またはアルミニウムからなる略同等の形状の部品である。上部タンク2は設置状態でその下部が開口し、上部が閉じている細長い椀状体である。下部タンク3は設置状態でその上部が開口し、下部が閉じている細長い椀状体である。上部タンク2は冷却水の流入口を形成する流入管21を備え、下部タンク3は冷却水の流出口を形成する流出管31を備えている。
この流入管21および流出管31は、それぞれ略同等の円筒状部材である。上部コアプレート4は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等の金属からなる平板を矩形状(この矩形状は完全な矩形および略矩形を含むものとする)に成形して形成された部材である。上部コアプレート4は、上部タンク2の下部に蓋をするように上部タンク2下端の開口された部分と接合されて一体になる。上部コアプレート4には複数のチューブ8aの上端部が挿入される挿通穴4cがチューブ8aの個数だけ開口されている。複数のチューブ8aはその上端部が上部コアプレート4の挿通穴4cに嵌合された状態で、当該上端部の全外周がろうつけ接合されて、上部コアプレート4に接続固定される。
上部コアプレート4は、所定の間隔をあけて長手方向(図のX方向)に並ぶ複数の挿通穴4cを取り囲むように環状に形成された溝部4aを備えている。溝部4aは、タンクと対向して配置され、タンクとの間にシール部材(パッキン10)を挟む底壁4fと、この底壁4fよりも内側に位置する内側壁4dとを少なくとも有している。さらに、溝部4aは、上部コアプレート4の外周縁部近傍の全周に設けられ、上方に起立する外側壁4e、外側壁4eから溝幅分離れて起立する内側壁4d、および外側壁4eと内側壁4dとをつなぐ底壁4fによって囲まれた凹部である。
環状の溝部4aは、その外形が略矩形状(外周縁部が長方形を形作る形状)を呈しており、平行に向かい合う一対の長手方向に延設された長手側部分41(以下、上部コアプレートの長手側部分41ともいう)の溝部と、この長手側部分41の溝部と交差するように短幅方向に延設され、平行に向かい合う一対の短幅側部分42(以下、コアプレートの短幅側部分42ともいう)の溝部と、から形成されている。また、一対の長手側部分41と一対の短幅側部分42とが交差する部分は、溝部4aの角部分43である。
外側壁4eの上端は部分的に突出するように形成されている。外側壁4eの上端は、上部コアプレート4を側方から見ると、所定幅の爪部4bが凹部を間において並ぶように複数個形成されている。この複数の爪部4bは上部タンク2と上部コアプレート4とを組みつけたときに内側に折り曲げられて、上部タンク2を上部コアプレート4に固定する機能を果たす。
下部コアプレート5も上部コアプレート4と略同等の形状、構成および材質である。すなわち、下部コアプレート5は、下部タンク3の上部に蓋をするように下部タンク3上端の開口された部分と接合されて一体になる。下部コアプレート5には複数のチューブ8aの下端部が挿入される挿通穴がチューブ8aの個数だけ開口されている。複数のチューブ8aはその下端部が下部コアプレート5の挿通穴に嵌合された状態で、当該下端部の全外周がろうつけ接合されて、下部コアプレート5に接続固定される。下部コアプレート5は、上部コアプレート4と同様に、所定の間隔をあけて長手方向(図のX方向)に並ぶ複数の挿通穴を取り囲むように形成された前述の溝部と、内側に折り曲げられて下部タンク3を下部コアプレート5に固定する外側壁に形成された前述の爪部と、を備えている。
このように、上部コアプレート4と下部コアプレート5は、複数のチューブ8aの上下両側を挟むように一体になっている。さらにコア部8は、隣り合うチューブ8a間にフィン8bが装着され、チューブ8aおよびフィン8bが積層される方向(X方向)の最外側にチューブ8aおよびフィン8bを補強するように保持するサイドプレート6,7が装着されることにより形成される。
図3および図4に示すように、上部タンク2下部の外周縁部2aと、上部コアプレート4の溝部4aとの間には、シール部材であるパッキン10が介在している。上部タンク2の外周縁部2aおよび上部コアプレート4の溝部4aは、上部タンク2と上部コアプレート4との接合部でもある。パッキン10は、当該外周縁部2aの端面と溝部4aの底壁4fとによって挟まれることによって弾性変形することにより上部タンク2と上部コアプレート4の間の隙間を埋めるように上部タンク2および上部コアプレート4に密着し、上部タンク2内の冷却水が外部に漏れないようにシールしている。上部タンク2下部には、外周縁部2aと一体となって外方に張り出している鍔部2cが全周に設けられている。
環状のパッキン10(シール部材)は、その自らの内側への収縮力によって、環状の溝部4aの内側に形成された筒部分を締め付けている。パッキン10は、熱交換器の最初の組立工程においてコアプレートから脱落しない程度の締め付け力を提供する。この結果、パッキン10は、溝部4aにおいて環の反対側に位置する少なくとも2つの部位の内側壁4dに当接して配置されている。
また、パッキン10は、溝部4aのうち対向して位置する2つの辺、あるいは対角上の角部分43の内側壁4dに当接する。パッキン10は、環状の溝部4aの4辺のすべてにおいて、さらに4つの角部分43のすべてにおいて、内側壁4dに当接するように構成してもよい。パッキン10は、環状の溝部4の外側壁4eにも当接することができるが、望ましい形態では、内側壁4dにのみ当接している。パッキン10は、環状の溝部4aが提供するすべての内側壁4dに当接している。パッキン10は、環状の溝部4を形成するほとんどの内側壁4dに当接することが望ましい。内側壁4dには、部分的に凹部などを設けて、パッキン10と当接しない部位を部分的に設けてもよい。
上部タンク2の外周縁部2aの端面には、この端面からパッキン10に向けて突出する凸条部2bが全周に設けられている。凸条部2bは、パッキン10の上面に対する押しつけ圧力を局所的に高めるものであり、パッキン10のシール性を高めている。図4では、パッキン10は、その短幅側部分12において、溝部4aの外側壁4eよりも内側壁4d寄りに位置するように配置されている。換言すれば、パッキン10は、その短幅側部分12の断面の中心が溝部4aの短幅側部分42における溝幅の中心よりも内側(内側壁4d寄り)になるように設けられている。
図5はパッキン10を上部コアプレート4に取りつけた状態を示す平面図である。図5に示すように、パッキン10は、上部コアプレート4の外側壁4eの内側に環状に形成された溝部4aの全周に設置されている。パッキン10は、長手側部分11における内周壁面11aまたは短幅側部分12における内周壁面12aが上部コアプレート4の内側壁4dに接触するように配置されて、その位置が移動しないように保持されている。
パッキン10の構成の詳細について説明する。パッキン10は、所定の圧縮率を有して、環状に形成された弾性部材であり、溝部4aの溝幅寸法Bよりも細い寸法Aの幅を有するゴム材が一続きとなって形成された環状体である。パッキン10は、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、シリコン系ゴム等でできている。ここでいう環状のパッキン10とは、円形の環状に限定するものではなく、途切れることなく一続きで形成される様々の形状を広く含んだパッキンである。パッキン10は、好ましくは、組み合わされる上部コアプレート4、下部コアプレート5のそれぞれに形成された溝部の形状に合わせて形成される。また、例えば、組み合わされるコアプレートの溝部が矩形の環状である場合には、当該溝部に装着可能な矩形の環状(図14参照)、または矩形以外の環状(例えば、円形状、楕円形状)のパッキン10を採用する。
パッキン10は、その外形が組み合わされるコアプレートの溝部の大きさよりも小さい形状である。例えば、パッキン10の断面の中心を通る軸線の全長(以下、パッキン10の軸線の周長ともいう)が、外力を受けていない自然状態(自然長の状態)で、組み合わされるコアプレートにおける溝部の軸線の全長(以下、溝部の軸線の周長ともいう)よりも短いパッキン10を採用する。パッキン10の軸線とはパッキン10の断面の中心を通る線であり、溝部の軸線とは溝部を構成する底壁の幅の中心を通る線である。また、換言すれば、パッキン10の軸線の周長は、環状のパッキン10の軸線の全長でもあり、溝部の軸線の周長は、環状の溝部の軸線の全長でもある。この場合には、パッキン10は弾性を有するため、溝部よりも軸線の周長が短いパッキン10を引き伸ばした状態で溝部に設置することができる。そして、パッキン10を引き伸ばして設置した後、引き伸ばし力を取り除くと、パッキン10は元の状態に収縮しようとする復元力によってコアプレートの内側壁に密着するようになり、コアプレートに保持される。
環状のパッキン10の全体形状を矩形状とした場合には、自然長のパッキン10における一対の長手側部分11の長さ(パッキン10の長手方向長さともいう)を溝部4aの長手側部分41の長さ(溝部4aの長手方向長さともいう)よりも短くなるようにパッキン10を形成する。この構成によってパッキン10の軸線の周長を溝部4aの軸線の周長よりも短くしてもよい。
図6は、パッキン10の短幅側部分12の長さDpを溝部の短幅側部分42の長さDよりも短くしたパッキン10の平面図である。図6に示すように、自然長のパッキン10における一対の短幅側部分12の長さ(パッキン10の短幅方向長さともいう)を溝部4aの短幅側部分42の長さ(溝部4aの短幅方向長さともいう)よりも短くなるようにパッキン10を形成する。この構成によってパッキン10の軸線の周長を溝部4aの軸線の周長よりも短くしてもよい。
パッキン10として図6に示す形態のものを用いた場合には、パッキン10は、弾性力により内側に向けて(図7に示す矢印の方向)収縮し、その長手側部分11における内周壁面11aが溝部4aの内側壁4dに密接するように保持される。そして、パッキン10は、内周壁面11aと内側壁4dが接触した状態で上部タンク2の外周縁部2aによって溝部4aに押しつけられて固定される。図7は図5の切断面VII−VIIを矢印方向に見たときの部分断面図である。このときパッキン10は、その長手側部分11において、溝部4aの外側壁4eよりも内側壁4d寄りに位置するように配置されている。換言すれば、パッキン10は、その長手側部分11における断面の中心(一点鎖線14が通る中心)が溝部4aの長手側部分41における中心(一点鎖線44が通る中心)よりも内側(内側壁4d寄り)になるように設けられている(図9参照)。図9は、パッキン10が溝部4aの内側壁4d寄りに位置している状態を示した部分断面図である。
図8は図5の切断面VIII−VIIIを矢印方向に見たときの部分断面図である。また、図8に示すように、パッキン10は、弾性力によりその長手側部分11と短幅側部分12とが交差する角部分13において内側に向けて(図8に示す矢印の方向)収縮し、角部分13における内周壁面が溝部4aの内側壁に密接して保持されるように構成してもよい。この場合には、パッキン10は角部分13においてその内周壁面と溝部4aの内側壁が接触した状態で上部タンク2の外周縁部2aによって溝部4aに押しつけられて固定される。このときパッキン10は、その角部分13において、溝部4aの外側壁4eよりも内側壁4d寄りに位置するように配置されている。換言すれば、パッキン10は、その角部分13における軸線が溝部4aの角部分43における軸線よりも内側(内側壁4d寄り)になるように設けられている。
このようにパッキン10を角部分13において溝部4aの内側壁4dに密着させるには、例えば、パッキン10の角部分13における内周壁面の曲率半径が溝部4aの内側壁4dの外周面の曲率半径よりも大きくなるようにすればよい。このように形成したパッキン10を引き伸ばして溝部4aに設置した後、引き伸ばし力を取り除くと、パッキン10は元の状態に収縮しようとする弾性力によって内側に向かって縮み、角部分13の内周壁面が他の部分よりも先に、上部コアプレート4の内側壁4dの角部分に密着するようになる。パッキン10はこの角部分での密着によってコアプレートに保持される。
また、上部タンク2の凸条部2bをパッキン10の中心を通る一点鎖線14に一致させるように、上部タンク2によってパッキン10を押えるようにしてもよい。図10は、上部タンク2の凸条部2bとパッキン10の中心を通る一点鎖線14とが一致する状態におけるパッキン10と上部タンク2を示した部分断面図である。図10に示すように、パッキン10をその中心が溝部4aの内側壁4d寄りになるように配置し、さらに、凸条部2bをパッキンの中心を通る一点鎖線14に略一致(略一致は完全一致も含む)させるように上部タンク2を上部コアプレート4に対して配置する。これにより、凸条部2bによってパッキン10が確実に押えられ、パッキン10を溝部4aで内側壁4dおよび底壁4fに密着させながら外側壁4e側に拡がるように変形させることができるため、組立作業中に移動することなく、内側壁4dおよび底壁4fと上部タンク2の外周縁部2aとの隙間を確実に埋めることができ、安定したシール性を発揮させることができる。
また、パッキン10の断面形状が矩形であることにより、内側壁4dおよび底壁4fと上部タンク2Aの外周縁部との接触面積が大きくとれるため、密着性が高められ、より高いシール性が得られる。また、溝部4aの深さ寸法hはパッキン10の厚み寸法t以上である。
また、パッキン10は、図11に示すように、その断面形状が矩形でない略円形(略円形は真円を含む)または楕円形であるパッキン10Aで構成してもよい。図11は、断面形状が略円形であるパッキン10Aとこれに押える上部タンク2Aを示した部分断面図である。このとき、パッキン10Aはその中心が溝部4aの内側壁4d寄りになるように配置され、外周縁部の端面が平面である上部タンク2Aによってパッキン10Aの上面を押圧する。これにより、パッキン10Aは上部タンク2Aの外周縁部の端面で確実に押えられ、溝部4aの内側壁4dに密着しながら外側壁4e側に拡がるように変形するため、組立作業中に移動することなく、内側壁4dおよび底壁4fと上部タンク2Aの外周縁部との隙間を埋めることができ、所望のシール性を発揮させることができる。
以上の構成のラジエータ1を流通する冷却水の流れを説明する。エンジンから流出し、流入管21内を通って流入した冷却水は、上部タンク2内に入った後、上部タンク2の内部空間と連通する複数個のチューブ8a内に分配されてコア部8を流れ、コア部8を流れる間に外部流体(空気)と熱交換されて放熱し冷却される。そして冷却された冷却水は、下部タンク3内から流出管31内を通って流出し、エンジンに向けて流れる。
以下、熱交換器の一例である本実施形態のラジエータ1について作用効果を述べる。ラジエータ1は、熱交換媒体が流通する複数のチューブ8aを有するコア部8と、複数のチューブが接続される上部コアプレート4および下部コアプレート5と、複数のチューブ8aの内部と連通するように当該各コアプレートに装着される上部タンク2、下部タンク3と、当該タンクとコアプレートの各接合部に設けられ、各接合部を封止する環状のパッキン10(シール部材)と、を備えている。コアプレートには、少なくとも底壁4fと内側壁4dとで区画されてパッキン10が配設される環状の溝部4aが形成されている。パッキン10は、環状の溝部4aにおいて互いに反対側に位置する少なくとも2つの部位の内側壁4dに当接して配置されている。
これによれば、環状のパッキン10はその弾性により、互いに反対側に位置する内側壁4dを締め付ける。このため、パッキン10はコアプレートから脱落しない程度の締め付け力を内側壁4dに与え、その結果、溝部4aの環の反対側に位置する少なくとも2つの内側壁4dに当接して配置されて、各コアプレートに取り付けられることになる。よって、タンクとコアプレートの間でパッキン10を所定の位置で確実に取りつけでき、シール性能を確保する製品を提供できる。
また、ラジエータ1は、上部タンク2からの押しつけ力を受けて弾性変形して上部タンク2と上部コアプレート4との接合部を封止するパッキン10を備えている。パッキン10は、上部コアプレート4の溝部4aの溝幅寸法Bよりも細い寸法Aの幅を有する帯状部が一続きとなる環状であって、弾性変形していない自然長の状態でその断面の中心を通る軸線の全長が環状の溝部4aの溝幅の中心を通る軸線の全長よりも短くなるように形成されている。さらに、パッキン10は、自然長の状態から伸びた状態で環状の溝部4aに配置されて元に戻ろうとする復元力により環状の溝部4aに取りつけられ、さらに上部タンク2によって押さえつけられている。
この構成によれば、上部コアプレート4の溝部4aに対して予め上記所定の寸法に設計したパッキン10を準備し、このパッキン10の伸ばした状態からの復元力を利用して溝部に取り付けるため、復元力に応じた固定力でパッキン10をコアプレートに取り付けることができ、コアプレートに対して製造工程において容易に動かないパッキン10を提供できる。したがって、タンクとコアプレートとの間をシールするパッキンを所定の位置で取りつけできるラジエータ(熱交換器)が得られる。また、製造工程におけるラジエータ(熱交換器)の向きが制限されない。さらに、パッキン10を溝部に取り付ける作業性および確保すべきパッキン10の圧縮率を考慮に入れて、パッキン10の上記寸法を適切に設定すれば、パッキンによるシール性および生産性の両面を向上することができる。
また、環状の溝部4aは、向かい合う一対の長手方向に延設された長手側部分41の溝部と、長手側部分41の溝部と交差するように延設された向かい合う一対の短幅側部分42の溝部と、を含む略矩形状である。そして、パッキン10は、長手側部分41の溝部または短幅側部分42の溝部のいずれかにおいて、その復元力により溝部4aの内側壁4dに当接して取りつけられた状態で、タンクによって押さえつけられている。
この構成を採用した場合には、パッキン10の長手側部分11または短幅側部分12のいずれか片方が溝部4aに固定されるので、パッキン10の片方部分の復元力を考慮したパッキン10の位置決めや取り付け作業を行えばよい。したがって、一層、生産性を向上させることができる。
また、パッキン10を、短幅側部分42の溝部において、その復元力により溝部4aの内側壁4dに当接させて取りつけた状態でタンクによって押さえた場合には、パッキン10が内側壁4dに当接する部分の面積が小さくなり、パッキン10に作用する面圧を高くすることができる。これにより、パッキンの固定力が確保され、パッキンを所定の位置により安定して取りつけることができる。
また、パッキン10は、その復元力によって、長手側部分41の溝部と短幅側部分42の溝部とが交差する角部分43における溝部の内側壁4dに当接した状態でタンクによって押さえつけられている。
この構成を採用した場合には、環状のパッキン10を復元力によって溝部4aの角部分43に当接させるので、外形形状が略矩形状であるパッキン10に限らず、様々な環状形状のパッキン10を溝部4aに安定した状態で取りつけることができる。
また、パッキン10は、向かい合う一対の長手方向に延設された長手側部分11と、長手側部分11と交差するように延設された向かい合う一対の短幅側部分12と、を含み、外形が略矩形状である。さらにパッキン10は、一対の長手側部分11または一対の短幅側部分12のいずれかの長さが環状の溝部4aにおける一対の長手側部分41または一対の短幅側部分42の長さに対して短くなるように形成されている。
この構成を採用した場合には、溝部4aの長さに対して短くなっているパッキン10の長手側部分11または短幅側部分12のいずれかを引き伸ばした状態で溝部に配置することによって、略矩形状のパッキン10における一軸方向の復元力を利用することができる。これにより、溝部4aに対するシール部材の位置決めが行いやすく、パッキン10の取りつけ作業性も良好になる。
また、パッキン10は、その断面の中心が溝部4aの溝幅の中心よりも溝部4aの内側壁4d側に位置して溝部4aに取りつけられている。この構成によれば、パッキン10は外側の側面と溝部4aの外側壁4eとの間に隙間を形成できるため、パッキン10を溝部4aに取りつけやすくなる。
また、環状の溝部4aは、底壁4fと、底壁4fに対して垂直に起立する外側壁4eと、外側壁4eに対して平行で底壁4fに対して垂直に起立する内側壁4dとによって囲まれて形成されている。この構成を採用した場合には、溝部を形成する略U字状の各壁面とパッキン10とが接触しやすくなり、パッキン10を溝部に対して安定して設置できる。
また、環状の溝部4aの深さ寸法hはパッキン10の厚み寸法t以上である。この構成を採用した場合には、パッキン10の厚み方向ほぼ全体を溝部4aに接触させることができる。また、断面形状が矩形状であるパッキン10を採用した場合には、パッキン10の溝部4aと接触する部分の面積が大きくなり、パッキン10はタンクによってコアプレートに押しつけられる前の取りつけ状態がより安定し、所定の位置に配置しやすくなる。
次に、本実施形態のラジエータ1の製造方法について図12〜図22にしたがって説明する。熱交換器(ラジエータ1)の製造工程は、以下に説明するコアプレート成形工程、コア部アッシィ組立工程、ろうつけ工程、シール部材引き伸ばし工程、シール部材配置工程、シール部材装着工程、およびタンク装着工程からなる。図12は上部コアプレート4の構成を示す斜視図である。図13は図12の切断面XIII−XIIIを矢印方向に見たときの断面図である。図14はパッキン10の構成を示す斜視図である。なお、理解を容易にするため、図16〜図22の各図は、コア部8を削除した図面としている。
まず、上部コアプレート4および下部コアプレート5のそれぞれを前述の所定の形状に成形するコアプレート成形工程を行う(図12および図13参照)。このコアプレート成形工程では、板材をプレス機械や圧延機械により成形加工することによって上部コアプレート4と下部コアプレート5を作成する。この上部コアプレート4および下部コアプレート5のそれぞれに形成された溝部は、その長手方向長さがパッキン10の長手方向長さよりも長いように形成するものとする。
次に、コア部アッシィを仮組みするコア部アッシィ組立工程を行う。コア部アッシィ組立工程では、まず、前述の複数個のチューブ8aとフィン8bとを交互に積層して組み立て、さらに、各チューブ8aの上端部を上部コアプレート4に、下端部を下部コアプレート5にそれぞれ挿入固定するとともに、左右方向(X方向)からサイドプレート6,7で支持することにより、仮組みする。次に、仮組みしたコア部アッシィをろうつけ接合するろうつけ工程を行う。この工程では、コア部アッシィに対して仮組みした状態でフラックスを塗布し、炉中にて各部をろうつけ接合する。これにより、コア部アッシィが作成される。
ろうつけ工程では、前の工程で仮組みしたコア部アッシィを治具により保持したまま、ろうつけ用の炉内に入れる。炉内は窒素ガス、不活性ガス等の雰囲気となっている。炉内ろうつけでは、雰囲気をろう材が溶融可能なろうつけ温度に加熱することにより、塗布されたろう材が溶融し、各部材間にろう材が行き渡ることになる。そして、コア部アッシィを炉内から取り出すと、ろう材が凝固し、ろう材によって各部材間が一体に接合される。さらに、コア部アッシィを常温になるまで冷却すると、所望の強度を有するコア部アッシィが得られる。
次に、前述の所定の形状に形成されたパッキン10(例えば、図14参照)を所定の大きさに引き伸ばすパッキン引き伸ばし工程(シール部材引き伸ばし工程)を行う。このパッキン10は、その軸線の周長がコアプレート形成された溝部の軸線の周長よりも短く、さらに長手方向長さLpが溝部の長手方向長さ(約Lの寸法)よりも短くなるように構成されている。図15はパッキン引き伸ばし工程を示す斜視図である。このパッキン引き伸ばし工程では、まず、所定位置に置かれた自然長のパッキン10に対して、4個の治具を降下させ、パッキン10の4隅である4個の角部分13の内側面に内接するように各治具を配置する。各角部分13の内側面に内接される4個の治具は、パッキン10の長手方向一方端側に設けられる2個の治具50と、長手方向他方端側に設けられる2個の治具51と、からなる。治具50,51は、パッキン10を引き伸ばす伸長用治具であり、パッキン10に対して挿入する方向に伸長する略短冊状であり、それぞれの外側面が角部分13の内側面に沿う形状、例えば湾曲面状となっている。また、治具50と治具51は同形状または同一部材であることが好ましい。
そして、2個の治具50と2個の治具51とを互いに長手方向(X方向)に所定寸法(約寸法L)離れるように移動させ、パッキン10の長手側部分11が伸長させた状態で治具50および治具51を維持する。この引き伸ばし工程により、パッキン10は短幅側部分12の軸線(図15の一点鎖線で示す)同士の間隔が、移動前の寸法Lpから移動後の寸法Lに大きくなり、長手方向に所定寸法(L−Lp)分引き伸ばされることになる(以上、図15参照)。
次に、パッキン10を溝部4aに置くパッキン配置工程(シール部材配置工程)を行う。図16は引き伸ばされた状態のパッキン10を溝部4aに置くパッキン配置工程を示す斜視図である。図17は図16の切断面XVII−XVIIを矢印方向に見たときの断面図である。図16に示すように、パッキン配置工程では、まず、上方から溝部4aが見える状態で所定位置に置かれた上部コアプレート4に対して、上記の状態に伸ばされたパッキン10を降下させ、溝部4aに納めるように配置する。この状態のパッキン10は、図17に示すように、パッキン10は、それ自体が内側に収縮しようとする力に反発する外側向きの作用力を治具50および治具51から受けており、さらに溝部4aの底壁4fと接触していない状態またはわずかに接触している状態であるため、溝部4aからの拘束を受けていない。
次に、このように配置されたパッキン10を溝部4aに取りつけるパッキン装着工程(シール部材装着工程)を行う。図18はパッキン10の引き伸ばしを解除してパッキン10を溝部4aに装着するパッキン装着工程を示す斜視図である。図19は、図18の切断面XIX−XIXを矢印方向に見たときの断面図である。
図18および図19に示すように、パッキン装着工程では、治具50および治具51によって伸ばされた状態にあるパッキン10に対して、押し込み用治具である押し込みピン52,53を上方から当てて、パッキン10を下方に押し込み、パッキン10を溝部4aの底壁4fに確実に当接させる。さらに、押し込みピン52,53の押し込みによりパッキン10に溝部4aの底壁4fに押しつけた状態で、治具50および治具51を上方に向けて引き抜くことにより、治具50および治具51によるパッキン10の引き伸ばしを解除し、パッキン10が収縮できる状態にする。そうすると、パッキン10は底壁4fに接触しながら、内側壁4dに向かって縮むように元の自然状態に戻ろうとする途中でその内周壁面12aが内側壁4dに密着するようになり、上部コアプレート4に保持されることになる。このように押し込み用治具を使用することにより、パッキン10を溝部4aに対して所定の位置で復元させることができ、コアプレートに対してパッキン10を所望とする位置にセッティングできる。
次に、パッキン10が装着された上部コアプレート4に上部タンク2を装着するタンク装着工程を行う。図20は、上部コアプレート4の上方から上部タンク2を装着しようとする様子を示した斜視図である。図21は上部コアプレート4に上部タンク2を設置した状態を示す斜視図である。図22は上部タンク2の装着完了状態を示す斜視図である。
図20および図21に示すように、タンク装着工程では、パッキン10が装着された上部コアプレート4に対して、開口した外周縁部2aを下にした状態で上部タンク2を下降させ、外周縁部2aの端面を溝部4a内のパッキン10に当接させる。さらに、パッキン10が所定の圧縮率で変形するように上部タンク2に所定の押しつけ力を加える。そして、上部タンク2の外周縁部2aの押しつけにより、パッキン10が外周縁部2aの端面と溝部4aの底壁4fとの隙間を埋めるため、内部流体が漏れないようにシールされる。
さらに、上部タンク2を上部コアプレート4に固定し、タンクの装着を完了する。この固定工程は、図22に示すように、上部タンク2に加えた押しつけ力を解除しないでこの状態を維持したまま、上部コアプレート4の外側壁4eの端部に設けられた複数の爪部4bを内側に折り曲げる加工を行う(かしめによる固定)。複数の爪部4bは、内側に折り曲げられることで、上部タンク2の下部全周に設けられ外周縁部2aと一体となって外方に張り出している鍔部2cを外側から押さえる。これにより、上部タンク2は上部コアプレート4に固定され一体となる。
次に、上部タンク2と同一構成である下部タンク3と下部コアプレート5とを組み立てる。この組み立てにおいても、以上のパッキン引き伸ばし工程、パッキン配置工程、パッキン装着工程、およびタンク装着工程の各工程を実施する。以上の各工程を経ることによってラジエータ1を製造することができる。
熱交換器の一例である本実施形態のラジエータ1の製造方法について作用効果を以下に述べる。この製造方法における工程は、コアプレート成形工程、コア部アッシィ組立工程、ろうつけ工程、パッキン引き伸ばし工程、パッキン配置工程、パッキン装着工程、およびタンク装着工程からなる。コアプレート成形工程はパッキン10が配設される環状の溝部を備えるようにコアプレートを所定の形状に成形する工程である。コア部アッシィ組立工程は少なくともコア部8とコアプレートを組み立ててコア部アッシィを仮組みする工程である。ろうつけ工程はコア部アッシィ組立工程で仮組みされたコア部アッシィの各部をろうつけ接合する工程である。パッキン引き伸ばし工程は環状のパッキン10を所定の大きさに引き伸ばす工程である。パッキン配置工程は引き伸ばした状態のパッキン10を環状の溝部に配置する工程である。パッキン装着工程は、環状の溝部に配置された引き伸ばした状態のパッキン10に対して引き伸ばしに要していた力を取り除き、パッキン10が復元することによりパッキン10を溝部に装着する工程である。タンク装着工程は接合部をシールするとともに、パッキン10が装着されたコアプレートにタンクを取り付けて固定する工程である。
そして、上記工程で使用されるパッキン10は、弾性変形していない自然長の状態でその断面の中心を通る軸線の全長が環状の溝部の溝幅の中心を通る軸線の全長よりも短くなるように形成されている。さらに、シール部材装着工程において、パッキン10は引き伸ばした状態から自然長の状態に戻ろうとする復元力により環状の溝部に装着されるものである。
この製造方法によれば、コアプレートの溝部に対して予め上記所定の寸法に設計したパッキン10を使用することにより、パッキン10の復元力に応じてパッキン10を溝部に固定するのに必要な固定力を確保することができる。また、パッキン10の上記寸法を設定することにより、コアプレートに対するパッキン10の安定した固定力を提供できるとともに、パッキン10を溝部に取り付ける工程をより短時間で行うことができる。また、タンクとコアプレートのシール性およびラジエータ(熱交換器)の生産性の両面に優れた製造方法を提供できる。
また、上記コアプレート成形工程においては、環状の溝部4aを、向かい合う一対の長手方向に延設された長手側部分41の溝部と、長手側部分41の溝部と交差するように延設された向かい合う一対の短幅側部分42の溝部と、を含む略矩形状に形成する。さらに、パッキン装着工程においては、パッキン10を、長手側部分41の溝部または短幅側部分42の溝部のいずれかにおいて、溝部の内側壁4dに当接させて環状の溝部に装着する。
この製造方法によれば、パッキン10の長手側部分11または短幅側部分12のいずれか片方を溝部4aに固定するため、片方の復元力を考慮したパッキン10の位置決めや取り付け作業を行うことにより、生産性が向上する。
また、上記コアプレート成形工程においては、環状の溝部4aを、向かい合う一対の長手方向に延設された長手側部分41の溝部と、長手側部分41の溝部と交差するように延設された向かい合う一対の短幅側部分42の溝部と、を含む略矩形状に形成する。さらに、パッキン装着工程においては、パッキン10を、長手側部分41の溝部と短幅側部分42の溝部とが交差する角部分43における溝部の内側壁4dに当接させて環状の溝部に装着する。
この製造方法によれば、環状のパッキン10を復元力によって溝部の角部分43における内側壁4dに当接させるので、様々な環状形状のパッキンを確実に溝部4aに取りつけることができるとともに、タンクによって押しつけられる前のパッキンを安定させることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態で図12〜図22にしたがって説明したラジエータ1の製造工程では、溝部4aの長手方向長さよりも短い長手方向長さ(例えば寸法Lp)であるパッキン10を用いている。そして、このパッキン10を長手方向に所定寸法(例えば寸法L)になるように引き伸ばした状態で溝部4aに設置し、引き伸ばし力を取り除くことによるパッキン10の収縮力(復元力)を利用してパッキン10を上部コアプレート4に取りつけるようにしているが、以下のような方法であってもよい。
例えば、図6に示すように、溝部4aの短幅方向長さよりも短い短幅方向長さ(例えば寸法Dp)であるパッキンを用い、このパッキンを短幅方向に所定寸法(例えば寸法D)になるように引き伸ばした状態で溝部4aに設置し、引き伸ばし力を取り除くことによるパッキンの収縮力を利用してパッキンを上部コアプレート4に取りつけるようにしてもよい。この場合には、パッキンが上部コアプレート4に取りつけられた状態において、パッキンは長手側部分11における内周壁面11aが溝部4aの内側壁4dに当接し、容易に動いてしまうことなく上部コアプレート4に保持されることになる。
また、溝部4aの軸線の周長よりも軸線の周長が短いパッキンを用い、このパッキンを短幅方向および長手方向の両方にそれぞれ所定寸法となるように引き伸ばした状態で溝部4aに設置し、引き伸ばし力を取り除くことによるパッキンの収縮力を利用してパッキンを上部コアプレート4に取りつけるようにしてもよい。
第1実施形態のラジエータ1の概要を示す正面図である。 図1のラジエータ1をII方向に見たときの側面図である。 図1の切断面III−IIIにおけるラジエータ1を矢印方向に見たときの部分断面図である。 図2の切断面IV−IVにおけるラジエータ1を矢印方向に見たときの部分断面図である。 パッキン10を上部コアプレート4に組みつけた状態を示す平面図である。 短幅側部分12の長さDpを溝部の短幅側部分42の長さDよりも短くしたパッキン10の平面図である。 図5の切断面VII−VIIを矢印方向に見たときの部分断面図である。 図5の切断面VIII−VIIIを矢印方向に見たときの部分断面図である。 パッキン10が溝部4aの内側壁4d寄りに位置している状態を示した部分断面図である。 上部タンク2の凸条部2bとパッキン10の中心とが一致する状態のパッキン10と上部タンク2を示した部分断面図である。 断面形状が円形であるパッキン10Aとこれに押える上部タンク2Aを示した部分断面図である。 上部コアプレート4の構成を示す斜視図である。 図12の切断面XIII−XIIIを矢印方向に見たときの断面図である。 パッキン10の構成を示す斜視図である。 パッキン引き伸ばし工程を示す斜視図である。 引き伸ばした状態のパッキン10を溝部4aに置くパッキン配置工程を示す斜視図である。 図16の切断面XVII−XVIIを矢印方向に見たときの断面図である。 パッキン10の引き伸ばしを解除し、パッキン10を溝部4aに装着するパッキン装着工程を示す斜視図である。 図18の切断面XIX−XIXを矢印方向に見たときの断面図である。 上部コアプレート4の上方から上部タンク2を装着しようとする様子を示す斜視図である。 上部コアプレート4に上部タンク2を設置した状態を示す斜視図である。 上部タンク2の装着完了状態を示す斜視図である。
符号の説明
2…上部タンク(タンク)
3…下部タンク(タンク)
4…上部コアプレート(コアプレート)
4a…溝部
4d…内側壁
4e…外側壁
4f…底壁
5…下部コアプレート(コアプレート)
8…コア部
8a…チューブ
10…パッキン(シール部材)
11…長手側部分
12…短幅側部分
41…長手側部分
42…短幅側部分
43…角部分

Claims (4)

  1. 熱交換媒体が流通する複数のチューブ(8a)を有するコア部(8)と、前記複数のチューブが接続されるコアプレート(4,5)と、前記複数のチューブ内部と連通するように前記コアプレートに装着されるタンク(2,3)と、前記タンク(2,3)と前記コアプレートの接合部に設けられ、前記接合部を封止する環状のシール部材(10)と、を備える熱交換器の製造方法であって、
    前記シール部材が配設される溝部であって、向かい合う一対の長手方向に延設された長手側部分(41)と、前記長手側部分(41)と交差するように延設された向かい合う一対の短幅側部分(42)と、を有する環状の溝部(4a)を備えるように前記コアプレートを所定の形状に成形するコアプレート成形工程と、
    少なくとも前記コア部と前記コアプレートを組み立てるコア部アッシィ組立工程と、
    前記環状の溝部(4a)の前記長手側部分(41)に平行な方向に前記環状のシール部材を自然長の状態よりも長く引き伸ばすシール部材引き伸ばし工程と、
    前記引き伸ばした状態のシール部材を前記環状の溝部に置くシール部材配置工程と、
    前記環状の溝部に配置された前記引き伸ばした状態のシール部材に対して前記引き伸ばしに要していた力を取り除き、前記シール部材が復元することにより前記シール部材を前記溝部に装着するシール部材装着工程と、
    前記コアプレートにタンクを取り付け、前記装着された前記シール部材に前記タンクを押し付けて弾性変形させ、前記接合部を封止するとともに、前記コアプレートにタンクを固定するタンク装着工程と、を含んでおり、
    前記シール部材は、弾性変形していない自然長の状態でその断面の中心を通る軸線の全長が前記環状の溝部の溝幅の中心を通る軸線の全長よりも短くなるように形成されており、
    前記シール部材装着工程において、前記シール部材は、前記引き伸ばした状態から前記自然長の状態に戻ろうとする復元力により前記環状の溝部に装着されることを特徴とする熱交換器の製造方法。
  2. 前記コアプレート成形工程においては、前記環状の溝部を、一対の前記長手側部分(41)と一対の前記短幅側部分とを有する略矩形状に形成し、
    前記シール部材装着工程においては、前記シール部材を、前記長手側部分(41)の溝部または前記短幅側部分(42)の溝部のいずれかにおいて、前記溝部の内側壁(4d)に当接させて前記環状の溝部に装着することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器の製造方法。
  3. 前記コアプレート成形工程においては、前記環状の溝部を、一対の前記長手側部分(41)と一対の前記短幅側部分とを有する略矩形状に形成し、
    前記シール部材装着工程においては、前記シール部材を、前記長手側部分(41)の溝部と前記短幅側部分(42)の溝部とが交差する角部分(43)における溝部の内側壁(4d)に当接させて前記環状の溝部に装着することを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器の製造方法。
  4. 前記シール部材装着工程においては、前記引き伸ばした状態のシール部材を押しこみ用治具によって前記溝部の底壁(4f)側に押し込みながら、前記引き伸ばしに要していた力を取り除くことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器の製造方法。
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