JP4600169B2 - 半導体部品洗浄用組成物および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体部品洗浄用組成物および半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4600169B2
JP4600169B2 JP2005179493A JP2005179493A JP4600169B2 JP 4600169 B2 JP4600169 B2 JP 4600169B2 JP 2005179493 A JP2005179493 A JP 2005179493A JP 2005179493 A JP2005179493 A JP 2005179493A JP 4600169 B2 JP4600169 B2 JP 4600169B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
semiconductor component
composition
acid
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005179493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006041494A (ja
Inventor
雅幸 服部
祐司 浪江
信夫 川橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2005179493A priority Critical patent/JP4600169B2/ja
Publication of JP2006041494A publication Critical patent/JP2006041494A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4600169B2 publication Critical patent/JP4600169B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Description

本発明は、半導体部品洗浄用組成物および半導体装置の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、特定の水溶性ポリマーおよび特定の化合物を含む半導体部品洗浄用組成物、および上記半導体部品洗浄用組成物で洗浄する工程を含む半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の製造プロセスにおいて、化学的機械研磨(CMP)が注目されている。化学的機械研磨は、従来のRIE(反応性イオンエッチング)等のエッチバック技術、リフロー技術などに比べて平坦化工程を短縮することができるという利点がある。また、化学的機械研磨は、パターン依存性を受けにくく、良好な平坦化が実現できるという利点も有する。このような化学的機械研磨は、たとえば、多層化配線基板における金属配線の平坦化、層間絶縁膜の平坦化などに適用されている。
しかしながら、化学的機械研磨によって半導体装置に用いる半導体部品を平坦化した場合、化学的機械研磨後に、化学的機械研磨に使用した研磨用水系分散体に含まれていた研磨粒子、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどの不純物が、半導体部品の被研磨面に残留することが知られている。これらの不純物は、半導体装置の特性に悪影響を与えるため、洗浄によって除去する必要がある。
このような中、金属配線を有する基板を洗浄するために、以下のような洗浄液が提案されている。たとえば、シュウ酸、シュウ酸アンモニウムまたはポリアミノカルボン酸を含んだ洗浄液(特許文献1参照)、クエン酸等の有機酸とヘキサメタリン酸等の錯化剤とを含んだ洗浄処理剤(特許文献2参照)、アルキル基およびエチレンオキサイド構造を有する界面活性剤を含んだ洗浄剤(特許文献3参照)、エチレンジアミンテトラキスメチルホスホン酸と酢酸との組み合わせのように、2種類の錯化剤を組み合わせて用いた洗浄剤(特許文献4参照)、スルホン酸基および/またはカルボキシル基を必須構成成分とする水溶性(共)重合体を含む半導体部品用洗浄液(特許文献5参照)などが開示されている。
しかしながら、上記のような洗浄液を用いた場合は、化学的機械研磨後に基板上に残った研磨粒子、研磨くず、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどの不純物を充分に除去することは困難であるという問題があった。また、洗浄効果を発揮させるために、高濃度の洗浄液を使用する必要があり、廃液処理など環境への負担が大きいという問題もあった。
特開平11−131093号公報 特許第3219020号明細書 特開平11−121418号公報 特開平9−157692号公報 特開2001−64689号公報
本発明の目的は、上記のような従来技術を解決しようとするものであって、化学的機械研磨後の半導体部品の被研磨面に残留した不純物に対する洗浄効果が高く、かつ環境への負荷が少ない半導体部品洗浄用組成物を提供することにある。
本発明の別の目的は、上記の半導体部品洗浄用組成物で洗浄する工程を含む半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の分子量を有する水溶性ポリマーおよびアンモニウムヒドロキシドを含む半導体部品洗浄用組成物は、不純物に対する洗浄効果が高く、かつ環境への負荷が少ないことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る半導体部品洗浄用組成物は、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算の重量平均分子量が1,000〜100,000である水溶性ポリマー(a)、および下記式(1)で表される化合物(b)が配合されてなることを特徴とする。
NR4OH (1)
(式(1)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
上記水溶性ポリマー(a)および化合物(b)のうちの少なくとも1種が、解離した状態および解離してカウンターイオンと再結合した状態のうちの少なくとも1つの状態で存在していてもよい。
上記水溶性ポリマー(a)は、カルボキシル基を有することが好ましい。
上記化合物(b)は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドであることが好ましい。
上記半導体部品洗浄用組成物は、さらに、酸化防止剤(c)および錯化剤(d)からなる群から選択される少なくとも1種を含有することが好ましく、また、上記半導体部品は、銅配線基板であることが好ましい。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、
半導体部品を化学機械研磨し、次いで上記の半導体部品洗浄用組成物で洗浄する工程を含むことを特徴とし、また、上記半導体部品は、銅配線基板であることが好ましい。
本発明によれば、化学機械研磨後に半導体部品の被研磨面に残留した研磨粒子、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどの不純物に対する洗浄効果が高く、かつ環境への負荷が少ない半導体部品洗浄用組成物を提供することができる。
また、上記半導体部品洗浄用組成物を用いて洗浄することによって、半導体装置の特性に悪影響が見られない半導体装置の製造方法を提供することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る半導体部品洗浄用組成物は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算の重量平均分子量が1,000〜100,000である水溶性ポリマー(a)および下記式(1)
NR4OH (1)
(式(1)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
で表される化合物(b)が配合されてなり、これらが適当な溶媒に配合されてなることが好ましい。また、上記組成物は、さらに、酸化防止剤(c)および錯化剤(d)からなる群から選択される少なくとも1種を含有していてもよい。
<水溶性ポリマー(a)>
上記水溶性ポリマー(a)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(溶媒は水/
アセトニトリル/硫酸ナトリウムの混合溶媒(重量比=2,100/900/15))で測定したポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算の重量平均分子量が1,000〜100、000であり、2,000〜30,000であることがより好ましく、3,000〜20,000であることが特に好ましい。この範囲の重量平均分子量を有する水溶性ポリマー(a)を使用することにより、高い洗浄力を有するとともに、取り扱いが容易な半導体部品洗浄用組成物を得ることができる。
上記水溶性ポリマー(a)は、重量平均分子量が上記範囲にあれば特に限定されるものでないが、カルボキシル基を有することが好ましい。カルボキシル基を有する水溶性ポリマー(a)としては、カルボキシル基を有する単量体の単独重合体、カルボキシル基を有する単量体2種以上からなる共重合体、またはカルボキシル基を有する単量体が1種または2種以上と、その他の単量体が1種または2種以上とからなる共重合体などが挙げられる。
上記カルボキシル基を有する単量体としては、たとえば、分子中にカルボキシル基および重合性二重結合を同時に有する単量体が挙げられる。上記単量体としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、α−ハロアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、フマル酸、フォスフィノカルボン酸、β−カルボン酸などが挙げられる。これらのうちで、優れた洗浄力が得られるため、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸が好ましい。
上記水溶性ポリマー(a)が、カルボキシル基を有する単量体とその他の単量体との共重合体である場合、その他の単量体としては、たとえば、不飽和アルコール化合物、芳香族ビニル化合物、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物、脂肪族共役ジエン化合物、ビニルシアン化合物、重合性二重結合を有するアミド化合物、重合性二重結合を有するホスホン酸などが挙げられる。
上記不飽和アルコール化合物としては、具体的には、ビニルアルコール、アリルアルコール、メチルビニルアルコール、エチルビニルアルコール、ビニルグリコール酸などが挙げられる。上記芳香族ビニル化合物としては、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレンなどが挙げられる。上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物としては、具体的には、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオール(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物としては、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸オクチルなどが挙げられる。上記脂肪族共役ジエン化合物としては、具体的には、ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン、1−クロル−1,3−ブタジエンなどが挙げられる。上記ビニルシアン化合物としては、具体的には、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられる。上記重合性二重結合を有するアミド化合物としては、具体的には、(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。上記重合性二重結合を有するホスホン酸としては、具体的には、ビニルホスホン酸などが挙げられる。なお、上記例示中のアルキル基としては、たとえば、炭素数1〜8の直鎖状または分岐状のアルキル基などが挙げられる。
上記水溶性ポリマー(a)が、カルボキシル基を有する単量体とその他の単量体との共重合体である場合、その他の単量体に由来する構造単位の含有量は、全構造単位に対して
30モル%以下であることが好ましい。
上記水溶性ポリマー(a)が、上記のカルボキシル基を有する単量体の(共)重合体、またはカルボキシル基を有する単量体とその他の単量体との共重合体である場合、これらの(共)重合体は、たとえば以下の重合方法で得ることができる。
上記単量体成分を用いて、適当な重合開始剤の存在下、20〜120℃、好ましくは40〜100℃において、0.1〜20時間、好ましくは1〜15時間、重合反応を行うことにより、上記(共)重合体を製造することができる。ここでは、重合に使用する単量体成分を逐次添加する逐次重合によって、上記(共)重合体を製造することができる。この逐次重合とは、具体的には、単位時間あたり一定量で、または添加量を変化させて、単量体成分を重合系に所定時間内に投入する重合方法を表す。この方法を用いることにより、再現性よく重合反応を行うことができるため好ましい。
上記重合反応では、溶媒を共存させることができる。このような重合溶媒としては、水、水および水と混合可能な有機溶剤の混合物などが挙げられる。上記有機溶剤としては、具体的には、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、炭素数1〜4のアルコールなどが挙げられる。これらのうちで、上記重合溶媒としては、水が好ましい。
なお、上記重合反応の際、セッケン類は共存させないことが好ましい。
本発明の半導体部品洗浄用組成物は、上記水溶性ポリマー(a)を、組成物全体に対して、好ましくは0.01〜1質量%、より好ましくは0.02〜0.5質量%配合してなることが望ましい。また、上記水溶性ポリマー(a)は、組成物中に、そのままの状態、解離した状態、解離した水溶性ポリマー(a)がカウンターイオンと再結合した状態のいずれの状態で含まれていてもよい。
上記水溶性ポリマー(a)がカルボキシル基を有する場合、このカルボキシル基は、その一部が塩を形成していてもよい。上記塩を形成する対カチオンとしては、たとえば、アンモニウムイオンなどが挙げられる。上記の塩を形成しているカルボキシル基の含有量は、カルボキシル基の総数に対して50モル%以下であることが好ましい。
<化合物(b)>
上記化合物(b)は、上記式(1)で表されるアンモニウムヒドロキシドである。
上記化合物(b)としては、たとえば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソブチルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。これらのうちで、優れた洗浄力が得られるため、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドが好ましく、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが特に好ましい。
上記化合物(b)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
上記組成物は、上記化合物(b)を、組成物全体に対して、好ましくは0.01〜1質量%、より好ましくは0.02〜0.5質量%配合してなることが好ましい。また、上記化合物(b)は、組成物中に、そのままの状態、解離した状態、解離した化合物(b)がカウンターイオンと再結合した状態のいずれの状態で含まれていてもよい。
<酸化防止剤(c)>
上記組成物は、金属配線部の酸化を防止するため、さらに、酸化防止剤(c)を含有することが好ましい。
上記酸化防止剤(c)としては、たとえば、ラクトン類、その他の酸化防止剤などが挙げられる。上記ラクトン類としては、具体的には、L−アスコルビン酸、エリソルビン酸、アスコルビン酸ステアリル酸エステルなどが挙げられる。上記その他の酸化防止剤としては、具体的には、没食子酸、クロロゲン酸、シュウ酸、カテキン、ジブチルヒドロキシトルエンなどが挙げられる。
これらのうちで、酸化防止性能に優れる点で、L−アスコルビン酸、エリソルビン酸、没食子酸、シュウ酸が好ましい。
上記酸化防止剤(c)は、一種単独で用いても、二種以上組み合わせて用いてもよい。
上記組成物は、上記酸化防止剤(c)を、上記水溶性ポリマー(a)1質量部に対して5質量部以下、より好ましくは0.1〜3.5重量部配合してなることが好ましい。
<錯化剤(d)>
上記組成物は、金属不純物の再付着を防止するため、さらに、錯化剤(d)を含有することが好ましい。
上記錯化剤(d)としては、たとえば、アミノポリカルボン酸類、多塩基酸(シュウ酸を除く)、アミノ酸、その他のアミノ基含有化合物などが挙げられる。上記アミノポリカルボン酸類としては、具体的には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−トリ酢酸(EDTA−OH)、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸などが挙げられる。上記多塩基酸(シュウ酸を除く)としては、具体的には、マレイン酸、マロン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸などが挙げられる。上記アミノ酸としては、具体的には、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、メチオニンなどが挙げられる。上記その他のアミノ基含有化合物としては、具体的には、エチレンジアミン、アンモニアなどが挙げられる。
これらのうちで、金属不純物の再付着防止性能に優れるため、エチレンジアミン四酢酸、クエン酸、グリシン、アラニン、エチレンジアミン、アンモニアが好ましい。
上記錯化剤(d)は、一種単独で用いても、二種以上組み合わせて用いてもよい。
上記組成物は、上記錯化剤(d)を、上記水溶性ポリマー(a)1質量部に対して、5質量部以下、より好ましくは0.1〜3.5質量部配合してなるすることが好ましい。
<その他の成分>
上記組成物は、洗浄力を向上するため、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに、必要に応じてその他の成分を含有することができる。
上記その他の成分としては、たとえば、その他の洗浄剤成分、界面活性剤成分などが挙げられる。
上記その他の洗浄剤成分としては、たとえば、塩酸、フッ化水素酸等の無機酸、過酸化水素等の過酸化物などが挙げられる。
上記その他の洗浄剤成分は、一種単独で用いても、二種以上組み合わせて用いてもよい。
上記組成物は、上記その他の洗浄剤成分を、上記水溶性ポリマー(a)1質量部に対して、好ましくは5質量部以下、より好ましくは0.1〜3.5質量部配合してなることが好ましい。
上記界面活性剤としては、たとえば、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチ
オン界面活性剤などが挙げられる。
上記アニオン界面活性剤としては、具体的には、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩;アルキルリン酸エステル等のリン酸エステル塩などが挙げられる。
上記ノニオン界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル型、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等のエステル型などが挙げられる。
上記カチオン界面活性剤としては、具体的には、脂肪族アミン塩、脂肪族アンモニウム塩などが挙げられる。
上記界面活性剤は、一種単独で用いても、二種以上組み合わせて用いてもよい。
上記組成物は、上記界面活性剤を、組成物全体に対して、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下配合してなることが望ましい。
<溶媒>
本発明に係る半導体洗浄用組成物に用いられる溶媒としては、たとえば、水、水および水と混合可能な有機溶剤の混合物などが挙げられる。これらのうちでは、環境への負担が少ないことから、水が好ましい。
水と混合可能な有機溶剤としては、上記水溶性ポリマー(a)の重合において用いられる有機溶剤として例示した溶剤が挙げられる。
<半導体部品洗浄用組成物>
本発明に係る半導体部品洗浄用組成物は、組成物中に含有されるナトリウムおよびカリウムの合計量が、好ましくは0.02ppm以下、より好ましくは0.01ppm以下、特に好ましくは0.005ppm以下であることが望ましい。上記ナトリウムおよびカリウムの量は、水溶性ポリマー(a)の重合反応に使用する重合開始剤、重合溶媒、単量体、化合物(b)、酸化防止剤(c)、錯化剤(d)、その他の成分、溶媒等を適宜選択すること、またはこれらを適宜精製することなどにより制御することができる。
上記重合開始剤としては、たとえば、過酸化水素、過硫酸アンモニウムなどを使用することが好ましく、過硫酸ナトリウム等の対カチオンにナトリウムまたはカリウムを含む開始剤の使用は避けることが好ましい。
また、上記精製は、たとえば、その化合物の性質に応じて、蒸留、その化合物とイオン交換樹脂との接触など適切な手段を選択して行うことができる。
本発明に係る半導体部品洗浄用組成物の各成分は、組成物を調製する段階で上記含有量となるように配合してもよい。また、上記の各成分を配合して、組成物を濃縮された状態で調製した後、この組成物を希釈して洗浄工程で使用してもよい。上記組成物を濃縮された状態で調製する場合には、その濃縮度は、上記配合量に対して、2〜500倍であることが好ましく、10〜100倍であることがより好ましい。
本発明に係る組成物は、半導体部品を洗浄するために好ましく用いられる。上記半導体部品のうちで、銅配線基板を洗浄するためにより好ましく用いられる。
<半導体装置の製造方法>
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体部品を化学機械研磨し、次いで上記半導体部品洗浄用組成物で洗浄する工程を含む。
上記半導体部品としては、たとえば、配線基板、磁気ヘッド、磁気ディスクなどが挙げられる。上記配線基板としては、具体的には、絶縁膜と配線材料である金属のパターンとからなる配線基板、層間絶縁膜が形成された多層配線基板などを挙げられる。
上記絶縁膜と配線材料である金属のパターンとからなる配線基板は、より具体的には、たとえば、シリコンなどからなるウェハと、このウェハ上に形成され、溝などの配線用凹部を有する絶縁膜と、この絶縁膜および上記溝を覆うように形成されたバリアメタル膜と、さらに、上記溝を充填し、かつ上記バリアメタル膜の上に形成された配線材料からなる膜とを備えた基板が挙げられる。このような配線基板は、公知の方法に従って化学機械研磨され、余剰の配線材料およびバリアメタル材料が除去された後に洗浄工程に供される。
また、上記層間絶縁膜が形成された多層配線基板は、より具体的には、たとえば、公知の方法に従って化学機械研磨され、さらに洗浄工程を経た配線基板上に、絶縁膜が積層された基板が挙げられる。このような多層配線基板は、さらに公知の方法に従って化学機械研磨され、絶縁膜が平坦化された後に洗浄工程に供される。
上記半導体部品は、配線材料が銅からなる配線基板であることが好ましい。
また、上記絶縁膜としては、たとえば、化学蒸着法等の真空プロセスで形成された膜が挙げられ、具体的には、酸化シリコン膜(PETEOS膜(Plasma Enhanc
ed−TEOS膜)、HDP膜(High Density Plasma Enhanced−TEOS膜)、熱CVD法により得られる酸化シリコン膜等)、SiO2に少量のホウ素およびリンを添加したホウ素リンシリケート膜(BPSG膜)、SiO2にフッ素
をドープしたFSG(Fluorine−doped silicate glass)と呼ばれる絶縁膜、SiON(Silicon oxynitride)と呼ばれる絶縁膜、Silicon nitride、低誘電率の絶縁膜などが挙げられる。
上記低誘電率の絶縁膜としては、たとえば、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、アルゴン、H2O、オゾン、アンモニア等の存在下で、アルコキシシラン、シラン、アルキ
ルシラン、アリールシラン、シロキサン、アルキルシロキサン等のケイ素含有化合物をプラズマ重合して得られる重合体からなる層間絶縁膜、ポリシロキサン、ポリシラザン、ポリアリーレンエーテル、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド、シルセスキオキサン等からなる層間絶縁膜、低誘電率の酸化シリコン系絶縁膜などを挙げることができる。
上記低誘電率の酸化シリコン系絶縁膜は、たとえば、原料を回転塗布法によってウェハ上に塗布した後、酸化性雰囲気中で加熱することにより得ることができる。このようにして得られた低誘電率の酸化シリコン系絶縁膜としては、具体的には、トリエトキシシランを原料とするHSQ膜(Hydrogen Silsesquioxane膜)、テトラエトキシシランおよび少量のメチルトリメトキシシランを原料とするMSQ膜(Methyl Silsesquioxane膜)、その他のシラン化合物を原料とする低誘電率の絶縁膜などが挙げられる。
さらに、上記低誘電率の絶縁膜を製造する際に、適当な有機ポリマー粒子などを原料に混合することによって、より一層の低誘電率化を図った絶縁膜も用いられる。上記絶縁膜では、製造中に、上記有機ポリマーが加熱工程で焼失して空孔が形成されるため、より一層の低誘電率化が図られる。ここで、適当な有機ポリマー粒子としては、たとえば、ニューポールPE61(商品名、三洋化成工業(株)製、ポリエチレンオキシド−ポリプロリレンオキシド−ポリエチレンオキシドブロック共重合体)などが挙げられる。
上記化学機械研磨(CMP)工程は、公知の研磨用水系分散体を使用して、公知の方法
により行うことができる。上記の研磨用水系分散体として、研磨粒子としてシリカを含有する水系分散体を用いることは、上記化学機械研磨後の洗浄工程において、本発明の効果がより有効に発揮できるため好ましい。
上記洗浄工程は、特に制限はなく、公知の洗浄方法により行うことができる。上記洗浄方法としては、たとえば、浸漬法、ブラシスクラブ法、超音波洗浄法などが挙げられる。洗浄温度は、5〜50℃であることが好ましい。洗浄時間は、浸漬法においては、1〜5分であることが好ましく、ブラシスクラブ法においては0.2〜2分であることが好ましい。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、洗浄後の半導体装置おいて、ナトリウムイオン濃度を5×1010原子/cm2以下、好ましくは5×109原子/cm2以下とすることが
でき、カリウムイオン濃度を5×1011原子/cm2以下、好ましくは5×1010原子/
cm2以下とすることができる。また、上記半導体装置の製造方法は、洗浄後の半導体装
置において、研磨粒子の残留量を1,000個/面以下、好ましくは500個/面以下とすることができる。研磨粒子残留量の値は、直径8インチの基板全面に換算した値である。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本明細書において、水溶性ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、以下の条件により測定した値を、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを標準サンプルとして作成した検量線によって換算して求めた。
カラム:G3000PWXL、GMPWXLおよびGMPWXL(いずれも商品名、東ソー(株)製)の3本のカラムを、この順に直列につないで使用した。
検出器:示差屈折計RI−8021(商品名、東ソー(株)製)
溶離液:水/アセトニトリル/硫酸ナトリウム=2,100/900/15(重量比)
流速:1.0mL/分
温度:40℃
サンプル濃度:0.2質量%
サンプル注入量:400μL
[合成例1]水溶性ポリマーの合成(アクリル酸重合体の合成)
イオン交換水1,000gおよび35質量%の過酸化水素水14gを仕込んだ内容積2リットルの容器中に、20質量%のアクリル酸水溶液500gを、還流下で撹拌しながら10時間かけて均等に滴下した。滴下終了後、さらに2時間還流下で保つことにより、Mw=6,000のアクリル酸重合体(1)を得た。
また、過酸化水素水の使用量を変更した他は、上記合成と同様にして、それぞれMw=700、2,000および4,000のアクリル酸重合体(2)〜(4)を得た。
[合成例2]水溶性ポリマーの合成(アクリル酸/メタクリル酸共重合体の合成)
イオン交換水400gおよび32質量%の過酸化水素水100gを仕込んだ内容積2リットルの容器中に、50質量%のアクリル酸水溶液1400gおよび50質量%のメタクリル酸水溶液100gの混合物を、還流下で撹拌しながら10時間かけて均等に滴下した。滴下終了後、さらに2時間還流下で保つことにより、Mw=24,000のアクリル酸/メタクリル酸共重合体(1)を得た。なお、得られた共重合体におけるアクリル酸の共重合割合は93質量%であった。
[合成例3]水溶性ポリマーの合成(アクリル酸/アクリルアミド共重合体の合成)
イオン交換水400gおよび35質量%の過酸化水素水100gを仕込んだ内容積2リットルの容器中に、20質量%のアクリル酸水溶液1200gおよび20質量%のアクリル酸アミド水溶液300gの混合物を、還流下で撹拌しながら10時間かけて均等に滴下した。滴下終了後、さらに2時間還流下で保つことにより、Mw=78,000のアクリル酸/アクリルアミド共重合体(1)を得た。なお、得られた共重合体におけるアクリル酸の共重合割合は80質量%であった。
また、過酸化水素水を50g、アクリル酸水溶液を1000g、およびアクリル酸アミド水溶液を500gに変更した他は、上記合成と同様にして、Mw=140,000のアクリル酸/アクリルアミド共重合体(2)を得た。なお、アクリル酸の共重合割合は66質量%であった。
[合成例4]水溶性ポリマーの合成(ナトリウムイオンに汚染されたアクリル酸重合体の合成)
過酸化水素水の代わりに5質量%過硫酸ナトリウム水溶液12gを使用した他は、合成例1と同様にして、Mw=6,000のアクリル酸重合体(Na)を得た。ここで、重合後の反応混合物に含有されるナトリウムイオンの総量を水溶性ポリマーあたりに換算した値は、1,200ppmであった。
[実施例1]
(半導体部品洗浄用組成物の調製)
合成例1で合成したMw=2,000のアクリル酸重合体(3)を含有する溶液をポリマー換算で10質量%相当量、およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2質量%相当量をイオン交換水に混合し、半導体部品洗浄用組成物の濃縮品を調製した。
上記濃縮品をイオン交換水で50倍に希釈して、半導体部品洗浄用組成物を調製した。
(1)銅のエッチング速度の評価
パターンのない銅膜が積層された直径8インチの基板(Advanced Technology Development Facility,Inc.社製、シリコンウェハ上に膜厚1,500nmのパターンのない銅膜を積層した基板)を30mm×30mmの矩形に切断した。この矩形片を、上記希釈後の半導体部品洗浄用組成物に25℃で24時間浸漬した。浸漬後、銅の膜厚の減少分から銅のエッチング速度を算出した。その結果を表2に示す。
(2)低誘電率の絶縁膜に対する影響評価
(2−1)低誘電率の絶縁膜の製造
直径8インチの熱酸化膜付きシリコン基板上に、低誘電率の絶縁膜「LKD5109」(商品名、JSR(株)製)をスピンコート法によって塗布し、塗膜を形成した。この基板を、オーブン中で80℃で5分間、次いで200℃で5分間加熱した。続いて真空下において、340℃で30分間、次いで360℃で30分間、その後380℃で30分間加熱し、さらに450度で1時間加熱した。これにより、上記基板上に、厚さ2000Åで、無色透明の低誘電率の被膜を形成した。この被膜の比誘電率は2.2であった。
(2−2)比誘電率変化の評価
上記の被膜を形成した基板を、上記希釈後の半導体部品洗浄用組成物に、25℃で60分間浸漬した後、比誘電率の増加分を測定した。その結果を表2に示す。
(3)ナトリウム汚染の除去能力の評価
(3−1)ナトリウム汚染基板の調製
直径8インチのPETEOS膜付きシリコン基板(Advanced Technol
ogy Development Facility,Inc.社製、シリコンウェハ上に膜厚1,000nmのPETEOS膜を積層した基板)を化学機械研磨装置「EPO112」((株)荏原製作所製)に装着した。これを下記の条件で1%硫酸ナトリウム水溶液によって処理し、ナトリウムに汚染された絶縁膜を有する基板を得た。この基板のナトリウム汚染量は、9×1014原子/cm2であった。
研磨パッド:IC1000(ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社製)
硫酸ナトリウム水溶液供給量:200mL/min
定盤回転数:60rpm
ヘッド回転数:63rpm
ヘッド押しつけ圧:3psi
処理時間:1分
(3−2)汚染基板の洗浄
上記の汚染されたPETEOS基板を、EPO112の洗浄ロール部に装着し、上記希釈後の半導体部品洗浄用組成物を使用し、下記の条件で洗浄した。洗浄後の基板のナトリウム汚染量を測定した。その結果を表2に示す。
ロールブラシ回転数:上ロールブラシ 120rpm、下ロールブラシ 120rpm
基板回転数:60rpm
半導体部品洗浄用組成物供給量:基板上下面に各500mL/min
洗浄時間:30秒
(4)残存研磨粒子の除去能力の評価
(4−1)化学機械研磨工程
パターンのない銅膜が積層された直径8インチの基板(Advanced Technology Development Facility,Inc.社製、シリコンウェハ上に膜厚1,500nmのパターンのない銅膜を積層した基板)を化学機械研磨装置「EPO112」((株)荏原製作所製)に装着し、下記の条件で化学機械研磨した。
研磨パッド:IC1000(商品名、ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社製)
研磨用水系分散体種:「CMS8301」(商品名、JSR(株)製、砥粒としてシリカを含む水系分散体)に、31質量%の過酸化水素水を、純過酸化水素量に換算して、水系分散体全量に対して0.1質量%に相当する量を添加して使用した。
研磨用水系分散体供給量:200mL/min
定盤回転数:93rpm
ヘッド回転数:100rpm
ヘッド押しつけ圧:3psi
研磨時間:1分
化学機械研磨後の残存研磨粒子を、表面欠陥検査装置「KLA2351」(商品名、KLAテンコール社製)を使用し、画素サイズ=0.62μmおよび閾値=90で測定した。化学機械研磨後の基板上に残存していた研磨粒子は、基板全面あたり25個であった。
(4−2)残存研磨粒子の除去
上記基板について、上記(3−2)の汚染基板の洗浄と同様に洗浄した。洗浄後の基板上の研磨粒子量は、上記(4−1)と同様に測定した。その結果を表2に示す。
(5)銅配線のディッシングに対する影響
(5−1)化学機械研磨工程
直径8インチの銅パターン付きテスト用基板「854CMP」(商品名、Advanced Technology Development Facility,Inc.社製)を化学機械研磨装置「EPO112」((株)荏原製作所製)に装着し、上記(4−1)と同様の条件で化学機械研磨した。化学機械研磨後の基板において、配線幅100μ
mの配線部分のディッシング量を測定したところ、30nmであった。
(5−2)ディッシング変化の評価
上記基板について、上記(3−2)の汚染基板の洗浄と同様に洗浄した。洗浄後の基板について、上記(5−1)と同一の部位におけるディッシング量を測定した。その結果を表2に示す。
[実施例2〜15および比較例1〜6]
半導体部品洗浄用組成物の濃縮品の配合を表1のとおりに変更した他は、実施例1と同様にして、半導体部品洗浄用組成物を調製した。この半導体部品洗浄用組成物を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
[比較例7]
イオン交換水に過酸化水素を1質量%相当量添加して半導体部品洗浄用組成物の調製した。この半導体部品洗浄用組成物を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
[比較例8]
半導体部品洗浄用組成物の代わりにイオン交換水を実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
Figure 0004600169
Figure 0004600169
[実施例16〜25および比較例9〜12]
(半導体部品洗浄用組成物の調製)
半導体部品洗浄用組成物の濃縮品の配合を表3のとおりに変更した他は、実施例1と同様にして、半導体部品洗浄用組成物の濃縮品を調製した。上記濃縮品をイオン交換水で25倍に希釈して、半導体部品洗浄用組成物を調製した。
なお、表3中、「EDTA」はエチレンジアミン四酢酸を表す。また、「−」は対応する欄に相当する成分を配合しなかったことを示す。
(1)銅のエッチング速度の評価
実施例1に記載の「(1)銅のエッチング速度の評価」と同様にして、銅のエッチング速度を算出した。その結果を表4に示す。
(2)低誘電率の絶縁膜に対する影響評価
低誘電率の絶縁膜が積層されたシリコン基板「000LKD304」(商品名、Advanced Technology Development Facility, Inc.社製。直径8インチのシリコンウェハ上に、膜厚4000Åのパターンなしの低誘電率の絶縁膜「LKD5109」(JSR(株)製、比誘電率=2.2)を形成した基板)を、上記希釈後の半導体部品洗浄用組成物に、25℃で60分間浸漬した後、比誘電率の増加分を測定した。その結果を表4に示す。
(3)化学機械研磨工程後の洗浄能力の評価
(3−1)化学機械研磨工程
直径8インチの銅パターン付きテスト用基板「854CMP」(商品名、Advanced Technology Development Facility,Inc.社製)を化学機械研磨装置「EPO112」((株)荏原製作所製)に装着し、研磨パッドとして「IC1000」(商品名、ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社製)を使用し、下記の条件で2段階研磨を行った。
<第一研磨工程>
研磨用水系分散体種:CMS7401、CMS7452(いずれも商品名、JSR(株)製、砥粒としてシリカを含む水系分散体)、イオン交換水および4質量%の硫酸アンモニウム水溶液を、容量比1:1:2:4で混合して使用した。
研磨用水系分散体供給量:300mL/min
定盤回転数:60rpm
ヘッド回転数:60rpm
ヘッド押し付け圧:3psi
研磨時間:140秒
<第二研磨工程>
研磨用水系分散体種:CMS8401、CMS8452(いずれも商品名、JSR(株)製、砥粒としてシリカを含む水系分散体)、およびイオン交換水を、容量比1:2:3で混合して使用した。
研磨用水系分散体供給量:200mL/min
定盤回転数:50rpm
ヘッド回転数:50rpm
ヘッド押し付け圧:5psi
研磨時間:60秒
この二段階研磨により、「854CMP」の配線部以外の余剰の銅およびバリアメタルを除去した。
(3−2)研磨後の基板の洗浄
下記の条件で、2段階洗浄を行った。
<定盤上洗浄>
上記化学機械研磨後の基板を、化学機械研磨装置から取り外さずに、研磨用水系分散体の代わりに、上記希釈後の半導体部品洗浄用組成物を使用し、下記の条件で定盤上洗浄を行った。
半導体部品洗浄用組成物供給速度:500mL/min
定盤回転数:50rpm
ヘッド回転数:50rpm
ヘッド押し付け圧:2psi
洗浄時間:30秒
<ロールブラシによる洗浄>
上記定盤上洗浄後の基板を、EPO112の洗浄ロール部に装着し、上記定盤上洗浄と同様の半導体部品洗浄用組成物を用いて、下記の条件でロールブラシによる洗浄を行った。
ロールブラシ回転数:上ロールブラシ 120rpm、下ロールブラシ 120rpm
基板回転数:60rpm
半導体部品洗浄用組成物供給速度:基板上下に各500mL/min
洗浄時間:30秒
(3−3)洗浄後の基板の評価
上記2段階洗浄後の基板について、被洗浄面の残存研磨粒子量、スクラッチ数、小ドット数および面あれを下記の方法により測定した。
表面欠陥検査装置「KLA2351」(商品名、KLAテンコール社製)を用いて、画素サイズ=0.62μmおよび閾値=90で、洗浄後の基板の全面について、総欠陥数を測定した。そのうち、ランダムに抽出した100個の欠陥について、KLA2351のモニタ上でその形状などを確認し、その欠陥がスクラッチである割合と、小ドットである割合とを求めた。その値を総欠陥数に乗ずることにより、被研磨面全面あたりのスクラッチ数および小ドット数をそれぞれ算出した。また、モニタ上に映し出された欠陥近傍の表面状態を観察することにより、面荒れの有無を判断した。
ここで、「小ドット」とは、上記表面欠陥検査装置「KLA2351」がカウントした表面欠陥のうち、被研磨面にある黒っぽい沈着物のことをいう。これは、化学機械研磨工程中に被研磨面から溶離した酸化銅が、被研磨面に再沈着したものと推測される。
その結果を表4に示す。
Figure 0004600169
Figure 0004600169

Claims (7)

  1. ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算の重量平均分子量が1,000〜100,000である水溶性ポリマー(a)および下記式(1)で表される化合物(b)が配合されてなり、
    前記水溶性ポリマー(a)が、カルボキシル基を有する
    ことを特徴とする半導体部品洗浄用組成物。
    NR4OH (1)
    (式(1)中、Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
  2. 前記水溶性ポリマー(a)および化合物(b)のうちの少なくとも1種が、解離した状態および解離してカウンターイオンと再結合した状態のうちの少なくとも1つの状態で存在していることを特徴とする請求項1に記載の半導体部品洗浄用組成物。
  3. 前記化合物(b)が、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体部品洗浄用組成物。
  4. さらに、酸化防止剤(c)および錯化剤(d)からなる群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の半導体部品洗浄用組成物。
  5. 前記半導体部品が、銅配線基板であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の半導体部品洗浄用組成物。
  6. 半導体部品を化学機械研磨し、次いで請求項1〜のいずれかに記載の半導体部品洗浄用組成物で洗浄する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記半導体部品が、銅配線基板であることを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
JP2005179493A 2004-06-25 2005-06-20 半導体部品洗浄用組成物および半導体装置の製造方法 Active JP4600169B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005179493A JP4600169B2 (ja) 2004-06-25 2005-06-20 半導体部品洗浄用組成物および半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004187517 2004-06-25
JP2005179493A JP4600169B2 (ja) 2004-06-25 2005-06-20 半導体部品洗浄用組成物および半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006041494A JP2006041494A (ja) 2006-02-09
JP4600169B2 true JP4600169B2 (ja) 2010-12-15

Family

ID=35906099

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005179493A Active JP4600169B2 (ja) 2004-06-25 2005-06-20 半導体部品洗浄用組成物および半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4600169B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5086893B2 (ja) 2008-05-26 2012-11-28 花王株式会社 半導体デバイス用基板用の洗浄液
US8765653B2 (en) * 2009-07-07 2014-07-01 Air Products And Chemicals, Inc. Formulations and method for post-CMP cleaning
JP5903228B2 (ja) * 2011-08-30 2016-04-13 東友ファインケム株式会社Dongwoo Fine−Chem Co., Ltd. 洗浄剤組成物及びそれを用いた液晶表示装置用アレイ基板の製造方法
JP6697362B2 (ja) * 2016-09-23 2020-05-20 株式会社フジミインコーポレーテッド 表面処理組成物、ならびにこれを用いた表面処理方法および半導体基板の製造方法
US11560533B2 (en) * 2018-06-26 2023-01-24 Versum Materials Us, Llc Post chemical mechanical planarization (CMP) cleaning
JP7220808B2 (ja) * 2019-12-26 2023-02-10 富士フイルム株式会社 洗浄液、洗浄方法
WO2022024714A1 (ja) * 2020-07-30 2022-02-03 富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ株式会社 半導体基板用洗浄液
WO2024024759A1 (ja) * 2022-07-25 2024-02-01 株式会社日本触媒 半導体用洗浄剤組成物

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001064689A (ja) * 1999-06-23 2001-03-13 Jsr Corp 半導体部品用洗浄液
JP2003289060A (ja) * 2002-01-28 2003-10-10 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体デバイス用基板の洗浄液および洗浄方法
JP2003297778A (ja) * 2002-03-29 2003-10-17 Nippon Chem Ind Co Ltd 研磨剤用組成物およびその調製方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001064689A (ja) * 1999-06-23 2001-03-13 Jsr Corp 半導体部品用洗浄液
JP2003289060A (ja) * 2002-01-28 2003-10-10 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体デバイス用基板の洗浄液および洗浄方法
JP2003297778A (ja) * 2002-03-29 2003-10-17 Nippon Chem Ind Co Ltd 研磨剤用組成物およびその調製方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006041494A (ja) 2006-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI381418B (zh) 半導體元件之洗淨用組成物及半導體裝置之製造方法
JP4600169B2 (ja) 半導体部品洗浄用組成物および半導体装置の製造方法
TWI411679B (zh) 清潔組成物、清潔方法以及半導體裝置之製造方法
KR100775199B1 (ko) 세정용 조성물, 반도체 기판의 세정 방법 및 반도체장치의 제조 방법
US5981454A (en) Post clean treatment composition comprising an organic acid and hydroxylamine
US6546939B1 (en) Post clean treatment
JP4821122B2 (ja) 洗浄用組成物、半導体基板の洗浄方法および半導体装置の製造方法
WO2009058274A1 (en) Chemical mechanical polishing and wafer cleaning composition comprising amidoxime compounds and associated method for use
TWI324362B (en) Cleaning solution for semiconductor substrate
JP2009526099A (ja) 低pHポストCMP残渣除去組成物および使用方法
TWI356095B (en) Cleaning liquid composition for semiconductor subs
JP6849564B2 (ja) 表面処理組成物およびこれを用いた表面処理方法
TW201638291A (zh) 化學機械研磨用處理組成物、化學機械研磨方法及洗淨方法
JP2006352096A (ja) 化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体を調製するためのキット
JP7330668B2 (ja) 表面処理組成物、表面処理組成物の製造方法、表面処理方法および半導体基板の製造方法
CN116438284A (zh) 微电子装置清洁组合物
JP4963948B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP4984032B2 (ja) 化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法
US11851638B2 (en) Surface treatment composition, method for producing surface treatment composition, surface treatment method, and method for producing semiconductor substrate
JP2004022986A (ja) 化学的機械的研磨後の洗浄液
JP4224658B2 (ja) 半導体部品用洗浄剤および半導体部品の洗浄方法
KR102424063B1 (ko) 표면 처리 조성물 및 이를 이용한 표면 처리 방법
JP7349897B2 (ja) 半導体基板用浸漬液組成物
TW200946675A (en) Washing agent for semiconductor device and method for washing semiconductor device using the same
CN116234893A (zh) 化学机械平面化(cmp)后清洁

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080410

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100517

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100517

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100831

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100913

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4600169

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250