JP4599471B1 - 凹凸ローラを備えた破砕装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車互いに対向して回転する一対のローラ4,5と、ローラ4,5の間を押圧方向に付勢する油圧装置とを備え、ローラ間の押圧力によって原料を破砕する破砕装置であって、対向するそれぞれのローラ表面を波形とし、波形の凹凸が互いに噛合して回転する構成とし、ローラ間で破砕されて落下する処理物をローラ表面へ衝突させる回転体6,7を備えている。
【選択図】図1
Description
打撃式破砕装置としては、正逆回転可能なロータに打撃板を取り付け、このロータを装置に組み付けたものが存在する(特許文献1参照)。一方、圧縮式破砕装置としては、押圧力を利用して砕石等の原料を圧縮破砕する技術が知られている(特許文献2参照)。
一方、圧縮式破砕装置においては、装置に投入された原料がローラに噛み込まれずに空回りし、破砕効率が悪化するという問題があった。
本発明は係る従来の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、ローラへの原料の噛み込みを確実に行い、効率的な破砕を実現し、加えて粒形の良い丸い形状の処理物を生成可能とした凹凸ローラを備えた破砕装置を提供することにある。
請求項1記載の破砕装置においては、互いに対向して回転する一対のローラと、ローラの間を押圧方向に付勢する付勢手段を備えているので、ローラの押圧力によって砕石等の原料が破砕処理される。
波形ローラを採用するので、ローラ表面が平らな従来のローラに比較して原料のかき込み量を多く確保でき、そのため破砕能力が大きくなる。ローラ間の隙間が原料径よりも大きくても波形ローラが強制的に隙間に原料を押し込むので、層圧縮作用により確実に破砕でき、しかも粒形が良い丸い形状の処理物が生成される。さらに、ローラ間に隙間があるためローラの摩耗及び偏摩耗を低減する。
ローラ間で破砕されて落下する処理物をローラ表面へ衝突させる手段を備えているので、跳ね返された処理物がローラ表面に付着した原料を衝撃によって剥がして除去する。
特に、本発明では凹凸ローラを採用しているために、押圧処理後の原料がローラの凹部に付着しやすい構成となっているが、ローラ表面へ処理物を衝突させることによりこれら衝撃を利用して付着物を効率的に除去する。
さらに、ローラ間で圧縮破砕された処理物はつぶされて煎餅状になって出てくるが、その処理物を解砕(ほぐす)する作用を有する。
左右のローラの噛み合いラインの直下にガイドを配置したので、ローラ間で破砕された処理物はガイドによって左右に振り分けられて、それぞれ左右の回転体の方向へ供給される。
本発明の破砕装置は、図1〜4に示すように、上方に原料の投入口1、下方に処理物の排出口2を備えた破砕室3と、破砕室3内に対向して配置された一対のローラ4、5と、ローラ4、5の下側に配置されて落下する処理物を跳ね返す回転体6、7と、落下する処理物を回転体の方向へ案内するガイド8と、前記ローラを駆動するモータ9、10と、ローラ4、5を押圧方向へ付勢する油圧装置11を主要な構成としている。
原料の投入口1にはコンベア等で搬送された砕石が順次投入され、ローラ上に堆積する原料が所定量を越えるとセンサがそれを検知してコンベアを停止させる。
このローラ4,5は円柱形状の胴部12を有しており、この胴部12が押圧しながら互いに内向きに回転して双方のローラ4,5の間に挟まれた原料が破砕される。一例として胴部12の直径は30〜50cm、長さは50〜100cmに設定される。
左右のローラ4,5は数mmの隙間を有して近接しており、一方側のローラ4は後述する油圧装置11によって他方側のローラ5方向へ押されてストッパに突き当たってローラとローラの間に僅かの隙間が確保された状態でセットされている。
凹凸の形状としては、胴部12表面の上下左右に交互に凹凸を形成する場合の他、ローラの胴部12表面の軸方向に沿って幅状に凸部または凹部を形成する場合等が在るが、双方のローラ4,5の凹凸が相補的に嵌り合いながら回転する構成であれば適用可能である。
凹凸の形状、面積、高低差等については対象となる処理原料に応じて適宜設定される。
従来のローラ表面が平坦な破砕装置では、供給原料が噛み込まれずにローラ上で空回りするおそれがあるが、本実施例では波状の凹凸が形成されているので、凹凸が相補的に嵌り合いながら、原料を噛み込み、噛み込んだ原料は逃がさずに確実に破砕する。
この駆動軸はローラの回転軸4a、5aとなっており、左右のモータは電気によって駆動され制御装置によって同期して回転し、ローラ4,5を互いに内向きに回転させる。
油圧シリンダ17はローラ4の回転軸4aの左右に配置されて、油圧シリンダ17から伸びるシリンダロッド16が回転軸4aを先方に押し出す方向に付勢しており、回転軸4aはストッパに突き当たって所定の位置で停止している。そのため、ローラ4は対向する固定側のローラ5の方向へ押し付けられて、ストッパに突き当たってローラとローラの間に僅かの隙間が確保された状態でセットされる。
シリンダ17の基部にはリリーフバルブ18が設けられ、ローラ4が異物を噛み込み所定の負荷を越えた場合にはリリーフバルブ18が開いて負荷を逃がすようになっている。
回転軸6a、7aはローラの回転軸4a、5aに沿って配設され、モータによって駆動され互いに外向きに高速回転し、ヘッド20によって落下する処理物を跳ね返す。
ヘッド20は、胴部12の回転軸4a、5aと平行に配設され、胴部12と同程度の水平方向の長さ有し、支持部19に支えられて回転体の外周に複数配置されている。
支持部19は、回転軸6a、7aから放射状に突設した盤面からなり、盤面の先方にヘッド20が取付けられている。支持部19は回転軸上の少なくとも左右両端からロッド状に突設してヘッド20の左右両端を支持する構成としても良い。
本実施例では左右の回転体の回転軸6a、7aはローラの回転軸4a、5aをそれぞれ鉛直方向にスライドさせた場所に相当する位置となっているが、回転体の回転軸6a、7aの位置は、胴部12との関係によって設定され、落下する処理物を回転ヘッドがローラ方向へ跳ね返す位置であれば他の位置でも適用可能である。
ガイド8は先鋭した頂部21と、その頂部から左右に分かれて下方に傾斜した側面22を備え、ローラ4、5から落下する処理物を左右に2分する機能を有している。
ローラ4,5によって破砕されて順次落下する処理物は、その直下のガイド8上に落下し、頂部21を分かれ目として処理物が左右に振り分けられて側面22を滑り落ちる。
このため、ガイド8上に落下する処理物は変化する側面22の角度に従って、回転体方向へ滑り落ちるが、ヘッド22との衝突角度が変化するため、ヘッド22に跳ね返される処理物の方向は多方面に分散される。ガイド8の側面の角度が一定の場合では、ヘッド20から跳ね返される処理物の位置は一定方向となるが、本発明ではガイド8の傾斜が変化するため多方向へ跳ね返される。
同時に、処理物を打撃することにより、処理物自体の固形状態がほぐされて商品としての骨材が生成される。つまり、ローラ間で圧縮破砕された処理物はつぶされて煎餅状になって出てくるが、その処理物を解砕(ほぐす)する作用が得られる。
コンベアによって搬送された砕石等の原料が破砕室の投入口1に投入され、破砕室3では2個のローラ4、5が内向きに回転しながら、砕石を噛み込み破砕する。
本発明の破砕装置ではローラ4、5に凹凸が形成されているので、凹凸が相補的に嵌り合いながら、原料を噛み込み、噛み込んだ原料は逃がさずに確実に破砕する。
ガイド8上では側面22に沿って処理物が滑り落ち、左右に振り分けられてそれぞれの回転体6、7へ落下する。
回転体6、7へ落下した処理物は高速回転するヘッド20に跳ね返されてローラへ衝突する。
ここで、ガイドの傾斜(側面22)が所定周期で変化するので、ガイド8を滑り落ちる処理物の方向が変化し、ヘッド20に跳ね返される処理物は多方面に分散される。
処理物がローラ4、5表面に衝突することにより、ローラ表面に付着した原料が衝撃によって除去される。また、処理物自体もヘッドの打撃により固形状態がほぐされて品としての骨材が生成される。
例えば、前記実施例では砕石を破砕する例について説明したが、破砕原料としては貝殻、廃材等、圧縮によって破砕可能な原料であれば全て含まれる。
また、前記実施例では破砕室内に一対のローラが配置された構成について説明したが、一対のローラを左右に2連以上、あるいは、上下に2連以上連続させる場合であっても本発明に含まれる。
2 排出口
3 破砕室
4 ローラ
4a 回転軸
5 ローラ
4a 回転軸
6 回転体
6a 回転軸
7 回転体
7a 回転軸
8 ガイド
9 モータ
10 モータ
11 油圧装置
12 胴部
13 油圧ポンプ
14 油圧タンク
15 パイプ
16 シリンダロッド
17 シリンダ
18 リリーフバルブ
19 支持部
20 ヘッド
21 頂部
22 側面
Claims (3)
- 互いに対向して回転する一対のローラと、ローラの間を押圧方向に付勢する付勢手段とを備え、ローラ間の押圧力によって原料を破砕する破砕装置であって、
対向するそれぞれのローラ表面を波形とし、波形の凹凸が互いに噛合して回転する構成とし、
左右のローラの下方にローラ間で破砕されて落下する処理物をローラ表面へ衝突させる回転体をそれぞれ配置し、
回転体の回転軸はローラの回転軸と平行してローラの下方に互いに外向きに回転するように挿通され、
回転体の回転軸はローラの接合部の処理物の落下位置を挟んで左右対称の位置に向き合って配置され、
回転体には、ローラの回転軸と平行に配設され、処理物を跳ね返すヘッドが備えられていることを特徴とする凹凸ローラを備えた破砕装置 - 左右のローラの噛み合いラインの直下にガイドを配置し、
ローラ間で破砕された処理物はガイドによって左右に振り分けられて、それぞれ左右の回転体の方向へ落下する構成とした請求項1記載の凹凸ローラを備えた破砕装置。 - ローラ間で破砕された処理物はガイドの傾斜に沿ってそれぞれ回転体の方向へ落下する構成とし、
ガイドの傾斜は所定周期で変化する構成とした請求項2記載の凹凸ローラを備えた破砕装置。
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