JP4598998B2 - 車両用防眩ミラーの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用防眩ミラーの製造方法に関し、特に効率的な組立を行うことができる車両用防眩ミラーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車等のインナーバックミラーには、後続の車両からの点灯が眩しい場合に反射率を低下させて運転手の良好な視界状況を確保する車両用防眩ミラーが搭載されている。この車両用防眩ミラーの多くは、ミラーとして表面の反射率と裏面の反射率が異なるプリズムのミラーを用い、それぞれのプリズムの特性に応じて、ミラーを所定角度回動させて向きを変えることで、反射率を通常時、防眩時と変化させつつ同じ範囲の後方視界を得るように構成されている。
【0003】
ところで、従来の車両用防眩ミラーのミラーを回動させる機構としては、次のようなものが使用されていた。まず、プリズムのミラーが固定されるミラーハウジングに対し、矩形のブラケットがその一辺側の両端に突設された回動軸が枢支される。このブラケットは、ミラーハウジングに設けられた開口部を通じて固定用ステーにより車両に固定される。そして、通常時と防眩時を切り換える切換レバーは、略棒状の本体に操作用の平板のツマミが本体に沿って中央に設けられており、前記ツマミの反対側の一側が前記ブラケットの前記回動軸と対向する一辺と歯合する。
【0004】
このような構成において前記ツマミを操作して切換レバーを回動させると、切換レバーと歯合しているブラケットが僅かに回動してミラーハウジングとの相対角が変化する。ブラケットは前記したように固定用ステーを介して車両に固定されているのでブラケットの向きが変わらない代わりにミラーハウジングの角度が変わり、プリズムのミラーの表面と裏面との反射が切り換わるようになっている。
【0005】
このような車両用防眩ミラーは、金型費用の低減や成型時間の短縮のため、前記ブラケットと切換レバーを一つの金型でセット取りしていた。そのため、図6や図7のようにブラケットと切換レバーとをランナで連結して一体に成型していた。
図6(a)のブラケット101及び切換レバー102では、主ランナ105から上下に枝分かれさせた枝ランナ106の先端にそれぞれが互いに歯合する部分である歯合部101a,102aの中央を連結し、歯合部101a,102aを互いに向かい合わせにするように一体成型していた。そして、ブラケット101と切換レバー102を組み合わせるときには、枝ランナ106を切除した後、成型時の向かい合わせ位置からそのまま近づけて歯合部101a,102aを歯合させ、ミラーハウジングに組み付けていた。
また、図7(a)のブラケット111及び切換レバー112では、ブラケット111と切換レバー112をそれぞれが互いに歯合する部分である歯合部111a,112aを向かい合わせにした状態で一体成型し、切換レバー112の回動軸118の軸端からブラケット111の側部117に繋ぐようにU字形状のランナ116で連結していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したような従来の車両用防眩ミラーのブラケット101及び切換レバー102では、ランナ106を切断してブラケット101と切換レバー102を分離しただけで組み立てると、図6(b)のように残ったランナ106が組立後に干渉して、操作ができなかったり、操作と共にカチ、カチと鳴るいわゆるラップ音が発生したりしてしまうという問題があった。そのため、ブラケット101と切換レバー102のそれぞれの部品についてランナをきれいにニッパ等で切除する処理をする必要があった。
同様にブラケット111と切換レバー112においても、図7(b)に示したように、ランナ116を切断してブラケット111と切換レバー112を分離しただけで組み立てても、残ったランナ116同士が干渉して同じ不具合が発生するおそれがあった。
【0007】
また、ランナの切除処理を組立ラインにおいてその都度行っていると作業に時間がかかることから、予めランナを切除処理してブラケット及び切換レバーを別々にストックしておくための作業と保管場所も必要であった。
【0008】
さらに、組立時には、作業者が別々にストックされたブラケット及び切換レバーを取って、組付け作業を行わなければならない煩雑さがあった。
【0009】
そこで、本発明では、以上のような問題に鑑み、ランナの処理を不要として効率的な組立作業とすることができる車両用防眩ミラーの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の請求項1は、ミラーが固定されるミラーハウジングと、前記ミラーハウジングに枢支されるブラケットと、前記ミラーハウジングに枢支されると共に前記ブラケットと互いに歯合され、前記ミラーハウジングに対する回動動作により前記ブラケットと前記ミラーハウジングの相対角を変化させる切換レバーとを有する車両用防眩ミラーを、前記ブラケットと前記切換レバーをランナで連結して一体に成型した後、前記ブラケットと前記切換レバーを分離して前記ミラーハウジングに組み付けることにより製造する車両用防眩ミラーの製造方法において、組立状態における前記切換レバーの回動動作により、成型時の前記ランナが前記切換レバー又は前記ブラケットと干渉しないようにこのランナを成型し、前記ブラケットと前記切換レバーの分離後残ったランナを切除処理することなく前記ブラケット及び前記切換レバーをそれぞれ前記ミラーハウジングに組み付けることを特徴とする。
【0011】
このような車両用防眩ミラーの製造方法によると、ブラケットと切換レバーを連結するランナが、組立状態における回動動作において干渉しないように形成されているので、組立作業者は一体に成型されたブラケットと切換レバーを分離した後、残ったランナを切除処理することなくそのままミラーハウジングに組み付けることができるので、ランナの切除処理に要する工数を削減でき、車両用防眩ミラーの効率的な組立を行うことができる。また、ブラケットと切換レバーを分離した後そのまま組立に使用できることから、これらをランナの切除処理をした状態で別々に保管する必要が無く、ブラケットと切換レバーが一体になったままの状態でまとめて保管しておけば十分となる。そのため、切除処理に必要な工数に加えてストックを別々に保管するスペースも不要となる。
【0012】
ここで、ブラケットと切換レバーを連結するランナは、機能を確保するため歯合する部分の表面や回動動作をさせるための枢支をしている部分を避け、製品の外観を良好にするために、切換レバーの表面から連結するようにするのを避け、その他の外部から目立たない部分に設けるのが望ましい。
【0013】
また、本発明の請求項2は、ミラーが固定されるミラーハウジングと、前記ミラーハウジングに枢支されるブラケットと、前記ミラーハウジングに枢支されると共に前記ブラケットと互いに歯合され、前記ミラーハウジングに対する回動動作により前記ブラケットと前記ミラーハウジングの相対角を変化させる切換レバーとを有する車両用防眩ミラーを、前記ブラケットの歯合する部分と前記切換レバーの歯合する部分と互いに向かい合わせにしてランナで連結して一体に成型した後、前記ブラケットと前記切換レバーを分離して前記ミラーハウジングに組み付けることにより製造する車両用防眩ミラーの製造方法において、前記ブラケットのうち前記切換レバーに対向する部位に、前記切換レバー側に開放する凹部を備え、前記凹部と前記切換レバーとが前記ランナで連結されている前記ブラケットと前記切換レバーを一体に成型する工程と、前記ランナを破断させて前記ブラケットと前記切換レバーとを分離する工程と、前記ブラケット及び切換レバーに残ったランナ同士を前記凹部内でずらしつつ、前記ブラケットの歯合する部分と前記切換レバーの歯合する部分とを歯合させる工程と、前記残ったランナを切除処理することなく前記ブラケット及び前記切換レバーをそれぞれ前記ミラーハウジングに組み付ける工程と、を含み、前記ブラケットと前記切換レバーを一体に成型する工程では、組立状態における前記切換レバーの回動動作により、成型時の前記ランナが前記凹部に干渉しないようにこのランナ及び凹部を成型することを特徴とする。
【0014】
このようなランナ、ブラケットと切換レバーを互いに歯合する部分で互いに向かい合わせにして一体に成型し、ブラケットには、ランナとの干渉を回避する凹部が設けられるので、組立作業者は、ブラケットと切換レバーが一体に成型されたものを分離して、そのままそれらを組立に使用することができる。また、互いに歯合する部分が向かい合わせになっていることから、ブラケットと切換レバーを分離した後持ち替えることなくそのまま歯合する部分を組み合わせ、ミラーハウジングに組み付けることができる。
【0015】
そして、本発明の請求項3では、ミラーが固定されるミラーハウジングと、前記ミラーハウジングに枢支されるブラケットと、前記ミラーハウジングに枢支されると共に前記ブラケットと互いに歯合され、前記ミラーハウジングに対する回動動作により前記ブラケットと前記ミラーハウジングの相対角を変化させる切換レバーとを有する車両用防眩ミラーを、前記ブラケットの歯合する部分と前記切換レバーの歯合する部分と互いに向かい合わせにしてランナで連結して一体に成型した後、前記ブラケットと前記切換レバーを分離して前記ミラーハウジングに組み付けることにより製造する車両用防眩ミラーの製造方法において、前記ブラケット及び前記切換レバーのうち、互いに対向する部位に、それぞれ対向する部材側に向けて開放する凹部を備え、前記凹部同士が前記ランナで連結されている前記ブラケットと前記切換レバーを一体に成型する工程と、前記ランナを破断させて前記ブラケットと前記切換レバーとを分離する工程と、前記ブラケットの凹部と前記切換レバーの凹部とを突き合わせるとともに、前記ブラケット及び切換レバーに残ったランナ同士を前記凹部内でずらしつつ、前記ブラケットの歯合する部分と前記切換レバーの歯合する部分とを歯合させる工程と、前記残ったランナを切除処理することなく前記ブラケット及び前記切換レバーをそれぞれ前記ミラーハウジングに組み付ける工程と、を含み、前記ブラケットと前記切換レバーを一体に成型する工程では、組立状態における前記切換レバーの回動動作により、成型時の前記ランナが、前記ブラケットの凹部及び前記切換レバーの凹部に干渉しないように、このランナ及び各凹部を成型することを特徴とする。
【0016】
このようなランナ、ブラケットと切換レバーを互いに歯合する部分で互いに向かい合わせにして一体に成型し、ブラケット及び切換レバーには、ランナとの干渉を回避する凹部が設けられるので、組立作業者は、ブラケットと切換レバーが一体に成型されたものを分離して、そのままそれらを組立に使用することができる。また、互いに歯合する部分が向かい合わせになっていることから、ブラケットと切換レバーを分離した後持ち替えることなくそのまま歯合する部分を組み合わせ、ミラーハウジングに組み付けることができる。
【0017】
また、本発明の請求項4の車両用防眩ミラーの製造方法は、前記ランナを捻り、曲げ又は引っ張ることにより破断して前記切換レバーを前記ブラケットから分離することが可能な他の一般断面部より弱い断面部を有するようにすることを特徴とする。
【0018】
このように弱い断面部をランナに設けることにより、組立作業者は、一体に成型されたブラケットと切換レバーをそれぞれ片手にもち、捻る等して分離して、持ち替えることなくそのままミラーハウジングに組み付けることができる。従って、より車両用防眩ミラーの組立をより効率的にすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、ブラケット及び切換レバーを組立後の状態を示す車両用防眩ミラーの斜視図である。また、図2の(a)は第1の実施の形態に係る車両用防眩ミラーの製造方法において、ブラケットと切換レバーを一体成型した状態を示す斜視図、同図(b)はブラケットと切換レバーを分離した状態を示す斜視図、同図(c)は同ブラケットと同切換レバーをミラーハウジングに組み付けた状態を示す斜視図である。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態の車両用防眩ミラーの製造方法に適用される車両用防眩ミラーは、ミラー4が固定されるミラーハウジング5に矩形の板状のブラケット10がブラケット回動軸10aを軸として枢支され、このブラケット10が、固定用ステー6により車両に固定されている。ミラーハウジング5には、略棒状の切換用レバー15がレバー回動軸15aを軸として回動可能に枢支され、切換レバー15の一側とブラケット10の一辺とが歯合していることにより、切換レバー15を回動させるとブラケット10が回動してミラーハウジング5とブラケット10の相対角が変化するようになっている。前記ミラー4はプリズムとなっていることにより、この相対角の変化によって表面と裏面の反射を切り換えることができ、反射率を変化させることができるようになっている。
【0021】
図2(a)に示すように、ブラケット10と切換レバー15は、その製造時において、金型費用の低減や成形時間の短縮のため、ランナ18により連結されて一度の射出により一体に成型される。
【0022】
前記ブラケット10は、矩形の板状のブラケット本体10Aに、図2(a)における上側の上辺11aに沿ったブラケット回動軸10aが側面11bの上辺11a付近から側方へ向けて両側に突設されている。ブラケット回動軸10aは図1に示すミラーハウジング5のボス5aに枢支されて、ブラケット10をミラーハウジング5に対し回動可能にする。
上辺11aと対向する下辺には凹凸形状により切換レバー15と歯合するブラケット側歯合面11cが形成されている。歯合面11cの中央は矩形の凹部11dが形成されることによって、歯合面11cは左右に2つに分かれている。
ブラケット本体10Aの中央には、ブラケット10を車両に固定する固定用ステー6の先端球部(図示せず)が嵌められる球面凹部10bが形成されている。
固定用ステー6の先端球部が球面凹部10bと組み合わされることで、ブラケット10及びブラケット10を枢支しているミラーハウジング5は、車両に固定されつつ自由な方向に向きを変えることができるようになっている。
また、ブラケット本体10Aの平面部には周縁部及び周縁部から前記球面凹部10bへ向けて補強のための複数のリブ10c,・・・が形成されている。
【0023】
切換レバー15は、多角形の棒状のレバー本体15Aの両方の端面16bから本体15Aに沿った方向にレバー回動軸15aが突設されている。レバー回動軸15aはミラーハウジング5のボス5bに枢支されて、切換レバー15をミラーハウジング5に対し回動可能にする。
図2(a)におけるレバー本体15Aの上側は前記ブラケット側歯合面11cと歯合するレバー側歯合面16cが形成されている。レバー側歯合面16cはブラケット側歯合面11cと歯合することで切換レバー15の回動をブラケット10に伝えて、ブラケット回動軸10aを軸としてブラケット10を回動させるようになっている。レバー側歯合面16cの中央にはT字形のランナ18がブラケット10に向けて突設されていることによって、レバー側歯合面16cは左右に2つに分かれている。そして、レバー本体15Aのレバー側歯合面16cの反対側の中央には、矩形の板状の操作ツマミ15bがレバー本体15Aに沿って設けられている。
以上のようなブラケット10と切換レバー15とは、ブラケット側歯合面11dとレバー側歯合面16cとがそれぞれ向かい合った状態でランナ18により連結されて一体に成型される。
【0024】
ランナ18は、切換レバー15のレバー側歯合面16cの中央から凹部11dに向かって延び、凹部11d内で左右に分かれてブラケット10と連結するT字形を成している。前記左右に分かれた部分はそれぞれ一部がくびれて細くなり、他の一般断面部より弱い断面部である弱断面部18aを形成しており、ブラケット10に対し切換レバー15を捻ることにより、容易にランナ18を破断してブラケット10から切換レバー15を分離することができるようになっている。なお、ランナ18は、ブラケット側歯合面11cとレバー側歯合面16cを歯合させた状態において、その凹部11dに向かう長さ及び幅に対して、凹部11dの深さ及び幅の方が大きくなっているため、組立状態においてランナ18と凹部11dとは干渉することが無いように設定されている。
【0025】
以上のようなブラケット10及び切換レバー15を用いて車両用防眩ミラーを製造する場合には、次のようにして行う。図2(a)のようにランナ18で連結された状態でブラケット10及び切換レバー15を一体に成型する。そして、組立ラインにおいて組立作業者が一体成型されたこの部品のブラケット10及び切換レバー15をそれぞれ片手に持ち、互いに捻ることにより弱断面部18aを破断させて、図2(b)のようにブラケット10と切換レバー15を分離する。
そして、そのまま持ち変えずにブラケット10と切換レバー15を近接させて残ったランナを前後にずらし、図2(c)のように、ブラケット側歯合面11cとレバー側歯合面16cとを歯合させる。この状態でブラケット10のブラケット回動軸10aをミラーハウジング5のボス5aに嵌め合わせ、さらにレバー回動軸15aをボス5bに押し込んで嵌め合わせる。その後、ブラケット10の球面凹部10bに固定用ステー6を組み合わせ、さらにミラーハウジング5の前部にミラー4を組み付けることにより組立を完成する。
【0026】
このように、本実施形態の車両用防眩ミラーでは、組立工程においてランナ18を手で捻って破断するだけで、その後のランナ18の切除処理をすること無く、さらに持ち替えることもなく、そのままブラケット10と切換レバー15とをミラーハウジング5に組み付けることができる。そして、ランナ18の切除処理をしなくても、前記したように組立状態において、ランナ18の可動範囲を凹部11dにより回避しているのでブラケット10又は凹部11dとランナ18の干渉が防止され、いわゆるラッピングのような不具合も発生することが無い。従って、ランナの切除処理を省略し、効率的な組立を行うことが可能である。また、ランナ18の切除処理に必要な工数に加えてブラケット10や切換レバー15を別々に保管するスペースも不要となる。
【0027】
次に、ブラケット及び切換レバーの他の例を示す第2の実施の形態について説明する。図3(a)は、第2の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの一体成型をした状態を示す平面図であり、同図(b)は、第2の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの組み合わせた状態を示す平面図である。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同一の部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0028】
図3(a)に示すように、ブラケット20と切換レバー25は、その製造時において、金型費用の低減や成形時間の短縮のため、ランナ28により連結されて一度の射出により一体に成型される。
【0029】
前記ブラケット20は、矩形の板状のブラケット本体20Aに、図3(a)における上側の上辺21aに沿ったブラケット回動軸20aが側面21bの上辺21a付近から側方へ向けて両側に突設されている。ブラケット回動軸20aは図1に示すミラーハウジング5のボス5aに枢支されて、ブラケット20をミラーハウジング5に対し回動可能にする。
上辺21aと対向する下辺には凹凸形状により切換レバー25と歯合するブラケット側歯合面21cが下辺の中央約半分にわたって形成されている。
ブラケット本体20Aの中央には、ブラケット20を車両に固定する固定用ステー6の先端球部(図示せず)が嵌められる球面凹部20bが形成されている。
固定用ステー6の先端球部が球面凹部20bと組み合わされることで、ブラケット20及びブラケット20を枢支しているミラーハウジング5は、車両に固定されつつ自由な方向に向きを変えることができるようになっている。
また、ブラケット本体20Aの平面部には周縁部及び周縁部から前記球面凹部20bへ向けて補強のための複数のリブ20c,・・・が形成されている。
【0030】
ブラケット20の下側の一辺の一端は矩形に切り欠かれ、その切りかかれた部分の側面から側方に向けて細い線状のランナ28が延出している。
【0031】
切換レバー25は、多角形の棒状のレバー本体25Aの両方の端面26bから本体25Aに沿った方向にレバー回動軸25aが突設されている。レバー回動軸25aはミラーハウジング5のボス5bに枢支されて、切換レバー25をミラーハウジング5に対し回動可能にする。また、切換レバー25は、前記ブラケット20のランナ28が延出している側の側方に位置し、前記端面26bが前記ランナ28の延長線上に位置してランナ28と端面26bが連結されている。
図3(a)におけるレバー本体25Aの下側は前記ブラケット側歯合面21cと歯合するレバー側歯合面26cがその下側の中央約半分にわたって形成されている。レバー側歯合面26cはブラケット側歯合面21cと歯合することで切換レバー25の回動をブラケット20に伝えて、ブラケット回動軸20aを軸としてブラケット20を回動させるようになっている。そして、レバー本体25Aのレバー側歯合面26cの反対側の中央には、上端の一部の幅が広くなった台形の板状の操作ツマミ25bがレバー本体25Aに沿って設けられている。
【0032】
なお、ランナ28は、図3(b)に示したように、ブラケット側歯合面21cとレバー側歯合面26cを歯合させた状態において、それぞれブラケット20と切換レバー25の側方に向けて延出するため、ブラケット20又は切換レバー25と干渉することは無い。
【0033】
以上のようなブラケット20及び切換レバー25を用いて車両用防眩ミラーを製造する場合には、次のようにして行う。図3(a)のようにランナ28で連結された状態でブラケット20及び切換レバー25を一体に成型する。そして、組立ラインにおいて組立作業者が一体成型されたこの部品のブラケット20及び切換レバー25をそれぞれ片手に持ち、互いに引っ張り、曲げ、又は捻ることによりランナ28を破断させて、ブラケット20と切換レバー25を分離する。
そして、そのまま持ち変えずにブラケット20と切換レバー25の向きを変えて近づけて、図3(b)のようにブラケット側歯合面21cとレバー側歯合面26cとを向かい合わせて歯合させる。この状態でブラケット20のブラケット回動軸20aをミラーハウジング5のボス5aに嵌め合わせ、さらにレバー回動軸25aをボス5bに押し込んで嵌め合わせる。その後、ブラケット20の球面凹部20bに固定用ステー6を組み合わせ、さらにミラーハウジング5の前部にミラー4を組み付けることにより組立を完成する。
【0034】
このように、本実施形態の車両用防眩ミラーでは、組立工程においてランナ28を手で捻って破断するだけで、その後のランナ28の切除処理をすること無く、さらに持ち替えることもなく、そのままブラケット20と切換レバー25とをミラーハウジング5に組み付けることができる。そして、ランナ28の切除処理をしなくても、前記したように、ブラケット20と切換レバー25の組立状態において、ランナ28はそれぞれの部品の側方に延出するだけで、ブラケット20又は切換レバー25のいずれにも干渉することは無いので、いわゆるラッピングのような不具合も発生することが無い。従って、ランナの切除処理を省略し、効率的な組立を行うことが可能である。また、ランナ28の切除処理に必要な工数に加えてブラケット20や切換レバー25を別々に保管するスペースも不要となる。
【0035】
次に、ブラケット及び切換レバーの他の例を示す第3の実施の形態について説明する。図4(a)は、第3の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの一体成型をした状態を示す平面図であり、同図(b)は、第3の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの組み合わせた状態を示す平面図である。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同一の部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0036】
図4(a)に示すように、ブラケット30と切換レバー35は、その製造時において、金型費用の低減や成形時間の短縮のため、ランナ38により連結されて一度の射出により一体に成型される。
【0037】
前記ブラケット30は、矩形の板状のブラケット本体30Aに、図4(a)における上側の上辺31aに沿ったブラケット回動軸30aが側面31bの上辺31a付近から側方へ向けて両側に突設されている。ブラケット回動軸30aは図1に示すミラーハウジング5のボス5aに枢支されて、ブラケット30をミラーハウジング5に対し回動可能にする。
上辺31aと対向する下辺には凹凸形状により切換レバー35と歯合するブラケット側歯合面31cが下辺の中央約半分にわたって形成されている。歯合面31cの中央は矩形の凹部31dが形成されることによって、歯合面31cは左右に2つに分かれている。
ブラケット本体30Aの中央には、ブラケット30を車両に固定する固定用ステー6の先端球部(図示せず)が嵌められる球面凹部30bが形成されている。
固定用ステー6の先端球部が球面凹部30bと組み合わされることで、ブラケット30及びブラケット30を枢支しているミラーハウジング5は、車両に固定されつつ自由な方向に向きを変えることができるようになっている。
また、ブラケット本体30Aの平面部には周縁部及び周縁部から前記球面凹部30bへ向けて補強のための複数のリブ30c,・・・が形成されている。
【0038】
切換レバー35は、多角形の棒状のレバー本体35Aの両方の端面36bから本体35Aに沿った方向にレバー回動軸35aが突設されている。レバー回動軸35aはミラーハウジング5のボス5bに枢支されて、切換レバー35をミラーハウジング5に対し回動可能にする。
図4(a)におけるレバー本体35Aの下側は前記ブラケット側歯合面31cと歯合するレバー側歯合面36cがその下側の中央約半分にわたって形成されている。レバー側歯合面36cの中央には、矩形の凹部36dが形成されることで、レバー側歯合面36cは左右に2つに分かれている。また、レバー側歯合面36cはブラケット側歯合面31cと歯合することで切換レバー35の回動をブラケット30に伝えて、ブラケット回動軸30aを軸としてブラケット30を回動させるようになっている。そして、レバー本体35Aのレバー側歯合面36cの反対側の中央には、上端の一部の幅が広くなった台形の板状の操作ツマミ35bがレバー本体35Aに沿って設けられている。
【0039】
ブラケット30と切換レバー35は、その歯合面を互いに向かい合わせ、かつ歯合した状態から左右にずれた状態で凹部31dから凹部36dを連結するランナ38により連結されている。ランナ38は全体が細い円柱状の形状をしており、その中央に一般断面より細い弱断面部38aが形成されている。なお、前記凹部31d及び凹部36dは、ブラケット側歯合面31cとレバー側歯合面36cを歯合させた状態においても破断した後残ったランナ38と干渉しない程度に深く切り込まれている。
【0040】
以上のようなブラケット30及び切換レバー35を用いて車両用防眩ミラーを製造する場合には、次のようにして行う。図4(a)のようにランナ38で連結された状態でブラケット30及び切換レバー35を一体に成型する。そして、組立ラインにおいて組立作業者が一体成型されたこの部品のブラケット30及び切換レバー35をそれぞれ片手に持ち、互いに引っ張り、曲げ、又は捻ることによりランナ38を破断させて、ブラケット30と切換レバー35を分離する。
そして、そのまま持ち変えずにブラケット30と切換レバー35を回動軸方向である左右にずらして近づけて、図4(b)のようにブラケット側歯合面31cとレバー側歯合面36cとを向かい合わせて歯合させる。この状態でブラケット30のブラケット回動軸30aをミラーハウジング5のボス5aに嵌め合わせ、さらにレバー回動軸35aをボス5bに押し込んで嵌め合わせる。その後、ブラケット30の球面凹部30bに固定用ステー6を組み合わせ、さらにミラーハウジング5の前部にミラー4を組み付けることにより組立を完成する。
【0041】
このように、本実施形態の車両用防眩ミラーでは、組立工程においてランナ38を手で捻る等して破断するだけで、その後のランナ38の切除処理をすること無く、さらに持ち替えることもなく、そのままブラケット30と切換レバー35とをミラーハウジング5に組み付けることができる。そして、前記したように、凹部31dと凹部36dブラケット30と切換レバー35を組み立てた状態において破断した後残ったランナ38と干渉しない程度に深く切り込まれているのでランナ38の切除処理をしなくても、組立後にいわゆるラッピングのような不具合が発生することも無い。従って、ランナの切除処理を省略し、効率的な組立を行うことが可能である。また、ランナ38の切除処理に必要な工数に加えてブラケット30や切換レバー35を別々に保管するスペースも不要となる。
【0042】
次に、ブラケット及び切換レバーの他の例を示す第4の実施の形態について説明する。図5(a)は、第4の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの一体成型をした状態を示す平面図であり、同図(b)は、第4の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの組み合わせた状態を示す平面図である。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同一の部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0043】
図5(a)に示すように、ブラケット40と切換レバー45は、その製造時において、金型費用の低減や成形時間の短縮のため、ランナ48により連結されて一度の射出により一体に成型される。
【0044】
前記ブラケット40は、矩形の板状のブラケット本体40Aに、図5(a)における上側の上辺41aに沿ったブラケット回動軸40aが側面41bの上辺41a付近から側方へ向けて両側に突設されている。ブラケット回動軸40aは図1に示すミラーハウジング5のボス5aに枢支されて、ブラケット40をミラーハウジング5に対し回動可能にする。
上辺41aと対向する下辺には凹凸形状により切換レバー45と歯合するブラケット側歯合面41cが下辺の中央約半分にわたって形成されている。
ブラケット本体40Aの中央には、ブラケット40を車両に固定する固定用ステー6の先端球部(図示せず)が嵌められる球面凹部40bが形成されている。
固定用ステー6の先端球部が球面凹部40bと組み合わされることで、ブラケット40及びブラケット40を枢支しているミラーハウジング5は、車両に固定されつつ自由な方向に向きを変えることができるようになっている。
また、ブラケット本体40Aの平面部には周縁部及び周縁部から前記球面凹部40bへ向けて補強のための複数のリブ40c,・・・が形成されている。
【0045】
ブラケット40の下側の一辺の一端は矩形に切り欠かれた切欠部40dが形成され、切欠部40dの下向きの面から下方に向けて細い線状のランナ48が延出している。
【0046】
切換レバー45は、多角形の棒状のレバー本体45Aの両方の端面46bから本体45Aに沿った方向にレバー回動軸45aが突設されている。レバー回動軸45aはミラーハウジング5のボス5bに枢支されて、切換レバー45をミラーハウジング5に対し回動可能にする。
【0047】
図5(a)におけるレバー本体45Aの下側は前記ブラケット側歯合面41cと歯合するレバー側歯合面46cがその下側の中央約半分にわたって形成されている。レバー側歯合面46cはブラケット側歯合面41cと歯合することで切換レバー45の回動をブラケット40に伝えて、ブラケット回動軸40aを軸としてブラケット40を回動させるようになっている。そして、レバー本体45Aのレバー側歯合面46cの反対側の中央には、上端の一部の幅が広くなった台形の板状の操作ツマミ45bがレバー本体45Aに沿って設けられている。
【0048】
切換レバー45の一方の端面46bは矩形に切り欠かれて切欠部45dが形成されている。切欠部45dの下向きの面から細い線上のランナ48が延出している。
【0049】
ブラケット40と切換レバー45は、それぞれの切欠部40d,45dを近接させて左右に並んで位置した状態で、それぞれの切欠部40d,45dから延出したランナ48により連結されている。なお、ランナ48はU字形に屈曲していることにより、前記切欠部40d,45dの下側の面を連結している。また、図5(b)に示したように、ブラケット側歯合面41cとレバー側歯合面46cを歯合させた状態において、残ったランナ48は、ブラケット40又は切換レバー45と干渉することは無いように形成されている。
【0050】
以上のようなブラケット40及び切換レバー45を用いて車両用防眩ミラーを製造する場合には、次のようにして行う。図5(a)のようにランナ48で連結された状態でブラケット40及び切換レバー45を一体に成型する。そして、組立ラインにおいて組立作業者が一体成型されたこの部品のブラケット40及び切換レバー45をそれぞれ片手に持ち、互いに引っ張り、曲げ、又は捻ることによりランナ48を破断させて、ブラケット40と切換レバー45を分離する。
そして、そのまま持ち変えずにブラケット40と切換レバー45の向きを変えて近づけて、図5(b)のようにブラケット側歯合面41cとレバー側歯合面46cとを向かい合わせて歯合させる。この状態でブラケット40のブラケット回動軸40aをミラーハウジング5のボス5aに嵌め合わせ、さらにレバー回動軸45aをボス5bに押し込んで嵌め合わせる。その後、ブラケット40の球面凹部40bに固定用ステー6を組み合わせ、さらにミラーハウジング5の前部にミラー4を組み付けることにより組立を完成する。
【0051】
このように、本実施形態の車両用防眩ミラーでは、組立工程においてランナ48を手で捻って破断するだけで、その後のランナ48の切除処理をすること無く、さらに持ち替えることもなく、そのままブラケット40と切換レバー45とをミラーハウジング5に組み付けることができる。そして、ランナ48の切除処理をしなくても、前記したように、ブラケット40と切換レバー45の組立状態において、ランナ48はそれぞれの部品の側方に延出するだけで、ブラケット40又は切換レバー45のいずれにも干渉することは無いので、いわゆるラッピングのような不具合も発生することが無い。従って、ランナの切除処理を省略し、効率的な組立を行うことが可能である。また、ランナ48の切除処理に必要な工数に加えてブラケット40や切換レバー45を別々に保管するスペースも不要となる。
【0052】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前記実施の形態には限定されない。即ち、ブラケットと切換レバーを連結するランナは、組立状態の切換レバーの回動動作において、ブラケット又は切換レバーと干渉しないように形成されればよい。例えば、ブラケットの角部や回動軸の先端、凸形状により形成した歯合面の側部等、多様な形態をとることができる。
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、ランナの切除処理を省略し、効率的に車両用防眩ミラーを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブラケット及び切換レバーを組立後の状態を示す車両用防眩ミラーの斜視図である。
【図2】(a)は第1の実施の形態に係る車両用防眩ミラーの製造方法において、ブラケットと切換レバーを一体成型した状態を示す斜視図、(b)はブラケットと切換レバーを分離した状態を示す斜視図、(c)は同ブラケットと同切換レバーをミラーハウジングに組み付けた状態を示す斜視図である。
【図3】(a)は、第2の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの一体成型をした状態を示す平面図であり、(b)は、第2の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの組み合わせた状態を示す平面図である。
【図4】(a)は、第3の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの一体成型をした状態を示す平面図であり、(b)は、第3の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの組み合わせた状態を示す平面図である。
【図5】(a)は、第4の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの一体成型をした状態を示す平面図であり、(b)は、第4の実施の形態に係るブラケット及び切換レバーの組み合わせた状態を示す平面図である。
【図6】従来の車両用防眩ミラーのブラケット及び切換レバーの平面図であり、(a)はブラケットと切換レバーを一体成型した状態、(b)はブラケットと切換レバーを組み合わせた状態を示す。
【図7】従来の車両用防眩ミラーのブラケット及び切換レバーの他の例を示す平面図であり、(a)はブラケットと切換レバーを一体成型した状態、(b)はブラケットと切換レバーを組み合わせた状態を示す。
【符号の説明】
4 ミラー
5 ミラーハウジング
6 固定用ステー
10,20,30,40 ブラケット
15,25,35,45 切換レバー
18,28,38,48 ランナ

Claims (4)

  1. ミラーが固定されるミラーハウジングと、
    前記ミラーハウジングに枢支されるブラケットと、
    前記ミラーハウジングに枢支されると共に前記ブラケットと互いに歯合され、前記ミラーハウジングに対する回動動作により前記ブラケットと前記ミラーハウジングの相対角を変化させる切換レバーと
    を有する車両用防眩ミラーを、
    前記ブラケットと前記切換レバーをランナで連結して一体に成型した後、前記ブラケットと前記切換レバーを分離して前記ミラーハウジングに組み付けることにより製造する車両用防眩ミラーの製造方法において、
    組立状態における前記切換レバーの回動動作により、成型時の前記ランナが前記切換レバー又は前記ブラケットと干渉しないようにこのランナを成型し、
    前記ブラケットと前記切換レバーの分離後残ったランナを切除処理することなく前記ブラケット及び前記切換レバーをそれぞれ前記ミラーハウジングに組み付けることを特徴とする車両用防眩ミラーの製造方法。
  2. ミラーが固定されるミラーハウジングと、
    前記ミラーハウジングに枢支されるブラケットと、
    前記ミラーハウジングに枢支されると共に前記ブラケットと互いに歯合され、前記ミラーハウジングに対する回動動作により前記ブラケットと前記ミラーハウジングの相対角を変化させる切換レバーと
    を有する車両用防眩ミラーを、
    前記ブラケットの歯合する部分と前記切換レバーの歯合する部分と互いに向かい合わせにしてランナで連結して一体に成型した後、前記ブラケットと前記切換レバーを分離して前記ミラーハウジングに組み付けることにより製造する車両用防眩ミラーの製造方法において、
    前記ブラケットのうち前記切換レバーに対向する部位に、前記切換レバー側に開放する凹部を備え、前記凹部と前記切換レバーとが前記ランナで連結されている前記ブラケットと前記切換レバーを一体に成型する工程と、
    前記ランナを破断させて前記ブラケットと前記切換レバーとを分離する工程と、
    前記ブラケット及び切換レバーに残ったランナ同士を前記凹部内でずらしつつ、前記ブラケットの歯合する部分と前記切換レバーの歯合する部分とを歯合させる工程と、
    前記残ったランナを切除処理することなく前記ブラケット及び前記切換レバーをそれぞれ前記ミラーハウジングに組み付ける工程と、を含み、
    前記ブラケットと前記切換レバーを一体に成型する工程では、組立状態における前記切換レバーの回動動作により、成型時の前記ランナが前記凹部に干渉しないようにこのランナ及び凹部を成型することを特徴とする車両用防眩ミラーの製造方法。
  3. ミラーが固定されるミラーハウジングと、
    前記ミラーハウジングに枢支されるブラケットと、
    前記ミラーハウジングに枢支されると共に前記ブラケットと互いに歯合され、前記ミラーハウジングに対する回動動作により前記ブラケットと前記ミラーハウジングの相対角を変化させる切換レバーと
    を有する車両用防眩ミラーを、
    前記ブラケットの歯合する部分と前記切換レバーの歯合する部分と互いに向かい合わせにしてランナで連結して一体に成型した後、前記ブラケットと前記切換レバーを分離して前記ミラーハウジングに組み付けることにより製造する車両用防眩ミラーの製造方法において、
    前記ブラケット及び前記切換レバーのうち、互いに対向する部位に、それぞれ対向する部材側に向けて開放する凹部を備え、前記凹部同士が前記ランナで連結されている前記ブラケットと前記切換レバーを一体に成型する工程と、
    前記ランナを破断させて前記ブラケットと前記切換レバーとを分離する工程と、
    前記ブラケットの凹部と前記切換レバーの凹部とを突き合わせるとともに、前記ブラケット及び切換レバーに残ったランナ同士を前記凹部内でずらしつつ、前記ブラケットの歯合する部分と前記切換レバーの歯合する部分とを歯合させる工程と、
    前記残ったランナを切除処理することなく前記ブラケット及び前記切換レバーをそれぞれ前記ミラーハウジングに組み付ける工程と、を含み、
    前記ブラケットと前記切換レバーを一体に成型する工程では、組立状態における前記切換レバーの回動動作により、成型時の前記ランナが、前記ブラケットの凹部及び前記切換レバーの凹部に干渉しないように、このランナ及び各凹部を成型することを特徴とする車両用防眩ミラーの製造方法。
  4. 前記ランナを、捻り、曲げ又は引っ張ることにより破断して前記切換レバーを前記ブラケットから分離することが可能な他の一般断面部より弱い断面部を有するように前記ブラケットと前記切換レバーを連結させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用防眩ミラーの製造方法。
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