JP4593680B1 - 金属加工具の再処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、炭窒化チタンを硬質相の主成分とする焼結体によって構成されるサーメット基材11を備えた使用済み金属加工具を再生利用するための方法を対象とする。本方法は、サーメット基材11を洗浄する洗浄工程と、その後、前記サーメット基材11の表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜12を形成する耐酸化膜形成工程とを含む。洗浄工程は、アルカリ性水溶液によりサーメット基材11を洗浄するアルカリ洗浄処理と、アルカリ洗浄処理完了後、お湯によりサーメット基材11を洗浄する水洗処理と、水洗処理完了後、エアーブローによりサーメット基材表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる乾燥処理とを行う。
【選択図】図7
Description
前記サーメット基材の表面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程が完了した後、前記サーメット基材の表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜を形成することにより、再処理後の金属加工具をなす表面被覆サーメット部材を得る耐酸化膜形成工程とを含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記サーメット基材を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、お湯により前記サーメット基材を洗浄する第1水洗処理と、
前記第1水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記サーメット基材表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる第1乾燥処理とを行うようにしたことを特徴とする金属加工具の再処理方法。
前項1〜17のいずれかに記載の再処理方法によって得られた再処理後の金属加工具によって形成されたことを特徴とする押出ダイス。
前記押出ダイスとして、前項18に記載の押出ダイスを用いるとともに、
押出成形を開始した後に、流動する押出材によって前記押出ダイスの耐酸化膜を剥離させるようにしたことを特徴とする押出加工方法。
前記サーメット基材の表面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程が完了した後、前記サーメットの表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される前記耐酸化膜を形成して、前記表面被覆サーメット部材を得る耐酸化膜形成工程とを含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記使用済み金属加工具の表面を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、お湯により前記金属加工具を洗浄する水洗処理と、
前記水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記金属加工具表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる乾燥処理とを行うとともに、
前記耐酸化膜形成工程は、
前記サーメット基材の表面に、前記サーメット基材表面のチタン化合物と反応して複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を塗布する処理液塗布処理と、
前記塗布の後に加熱することによって耐酸化膜を形成する加熱処理とを行うようにしたことを特徴とする表面被覆サーメット部材の製造方法。
前記サーメット基材の表面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程が完了した後、前記サーメットの表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される前記耐酸化膜を形成することにより、前記表面被覆サーメット部材を得る耐酸化膜形成工程とを含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記サーメット基材を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、お湯により前記サーメット基材を洗浄する水洗処理と、
前記水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記サーメット基材表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる乾燥処理とを行うとともに、
前記耐酸化膜形成工程は、
前記サーメット基材を加熱により酸化する酸化処理と、
前記酸化処理がなされたサーメット基材の表面に、前記サーメット基材表面のチタン化合物と反応して複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を塗布する処理液塗布処理と、
前記塗布の後に加熱することによって耐酸化膜を形成する加熱処理とを行うようにしたことを特徴とする表面被覆サーメット部材の製造方法。
前記サーメット基材に前記耐酸化膜を形成する前に予め、前記サーメット基材の表面を洗浄する洗浄工程を含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記サーメット基材を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、お湯により前記サーメット基材を洗浄する水洗処理と、
前記水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記サーメット基材表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる乾燥処理とを行うようにしたことを特徴とするサーメット基材の耐酸化膜形成方法。
前記焼結体の表面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程が完了した後、前記焼結体の表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜を形成する耐酸化膜形成工程とを含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記焼結体を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、お湯により前記焼結体を洗浄する水洗処理と、
前記水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記焼結体表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる乾燥処理とを行うようにしたことを特徴とするチタン系焼結体の酸化防止方法。
発明[18]の押出ダイスによれば、上記と同様に、同様の効果を得ることができる。
図1はこの発明の実施形態に用いられるチタン系の表面被覆サーメット部材(1)を概略的に示す断面図である。同図に示すようにこの表面被覆サーメット部材(1)は、サーメット基材(11)と、サーメット基材(11)上に設けられた耐酸化膜(12)とを備えている。
上記第1実施形態と同様に、炭窒化チタン系の焼結体によって構成されるサーメット基材を準備すると共に、耐酸化膜形成用の処理液として、酢酸Ni(II)・4水和物9.3質量部、ポリビニルピロリドン(糊剤)4.7質量部、アルキルグルコシド(界面活性剤)1.9質量部、グリセリン(多価アルコール)5.6質量部、クエン酸4.9質量部、炭酸水素ナトリウム(ナトリウム塩)6.5質量部、水67.1質量部を混合した混合物を準備した。
耐酸化膜が形成されていない上記実験例1と同様の炭窒化チタン系焼結体からなるサーメット基材を、比較例のサンプルとして、上記と同様の試験を行った。その試験結果を図5に併せて示す。
図5から明らかなように、耐酸化膜のある実験例1のものは、加熱温度が上昇していくにもかかわらず、重量変化(重量増加)がほとんど認められず、酸化がほとんど進行していないのが判る。
上記第1実施形態と同様に、炭窒化チタン系の焼結体によって構成されるサーメット基材を準備した。
酢酸Co(II)・4水和物14.7質量部、ポリビニルピロリドン(糊剤)6.2質量部、アルキルグルコシド(界面活性剤)1.8質量部、グリセリン(多価アルコール)2.1質量部、水75.2質量部を混合した混合物を処理液として準備し、その処理液を、上記実験例1と同様の炭窒化チタン系焼結体からなるサーメット基材の表面に塗布し、空気中において600℃の温度まで熱風循環式高温炉(電気炉)で昇温し、さらに600℃で30分間保持し、サーメット基材上にスピネル型複合酸化物(Co2TiO4層)を形成して、実験例3の表面被覆サーメット部材を得た。この場合、ややくすんでいたが、青色を主体とした光沢のある耐酸化膜が観察された。
第1実施形態においては、上記の押出加工に用いられた表面被覆サーメット部材製の押出ダイス(3)のダイス本体(31)を、以下に詳述するように再処理することによって、再使用可能な押出ダイス(ダイス本体)を製作するものである。
図14,15はこの発明の第2実施形態としての押出ダイス(100)によって成形加工された押出チューブとしての熱交換チューブ(160)を示す図である。
30)のマンドレル(131)およびメス型ダイス(140)のダイス孔(141)が流動制御板(150)の中央貫通孔(151)内に対応して配置される。これによりオス型ダイス(130)のマンドレル(131)が、メス型ダイス(140)のダイス孔(141)の内側に配置されて、マンドレル(131)およびダイス孔(141)間で偏平環状の押出孔(111)が形成される。さらにこの押出孔(111)は、マンドレル(131)の複数の隔壁形成溝(132)が幅方向に並列に配置されて、上記の熱交換チューブ(60)の断面形状に対応した形状を有している。
表2に示すように、押出ダイス(100)の予備加熱温度を450℃、予備加熱時間を4時間とした以外は、上記実験例11と同様にして、押出加工を行い、同様の測定を行った。
表2に示すように、予備加熱時間を8時間とした以外は、上記実験例12と同様にして、押出加工を行い、同様の測定を行った。
表2に示すように、予備加熱時間を24時間とした以外は、上記実験例12と同様にして、押出加工を行い、同様の測定を行った。
表2に示すように、予備加熱時間を28時間とした以外は、上記実験例12と同様にして、押出加工を行い、同様の測定を行った。
表2に示すように、予備加熱温度を500℃、予備加熱時間を24時間とした以外は、上記実験例12と同様にして、押出加工を行い、同様の測定を行った。
表2に示すように、予備加熱温度を520℃、予備加熱時間を24時間とした以外は、上記実験例12と同様にして、押出加工を行い、同様の測定を行った。
表2に示すように、押出ダイス(100)のメス型ダイス(140)として、炭窒化チタン系サーメットを基材とし、ダイス孔内周面に、アナターゼ型の酸化物によって構成される表面被覆層を形成したものを用いた。なお上記の第1実施形態で詳述したように、アナターゼ型の酸化チタンは、本発明の耐酸化膜とは異なるものである。
表2に示すように、ダイス孔内周面に酸化膜のないメス型ダイス(140)を用い、予備加熱温度を420℃とした以外は、上記比較例11と同様に、押出加工を行い、同様の測定を行った。
表2に示すように、予備加熱温度を420℃、予備加熱時間を6時間とした以外は、上記比較例11と同様に、押出加工を行い、同様の測定を行った。
表2に示すように、メス型ダイス(140)として、WC−Co超硬材からなるものを用い、予備加熱時間を6時間とした以外は、上記実験例12と同様に、押出加工を行い、同様の測定を行った。
比較例11,13に示すように、耐酸化膜が形成されない炭窒化チタン系サーメット基材をメス型ダイス(140)とする押出ダイス(100)において、予備加熱温度を450℃に設定したもの(比較例1)や、あるいは予備加熱時間を6時間に設定したもの(比較例3)では、押出長さが非常に短くなっている。さらにダイス孔内周面(ベアリング面)も激しく荒れており、早期の磨耗による耐久寿命にも大きな課題を抱えている。また比較例2に示すように、予備加熱を420℃で4時間行ったものでは、押出長さが比較的長く、良好な結果が得られている。これらの結果から判断すると、耐酸化膜が形成されない炭窒化チタン系サーメット基材をメス型ダイス(140)とするもの(比較例11〜13)では、予備加熱温度は420℃、予備加熱時間が4時間が上限であると思われ、これを超えるような予備加熱を行うと、酸化チタンの生成による不具合が生じると考えられる。
第2実施形態で押出加工に用いられた押出ダイス(100)のメス型ダイス(140)においても、上記第1実施形態と同様に、再処理することによって、再使用可能なメス型ダイス(140)を製作することができる。
表3に示すように、参照例1で使用した使用済みのメス型ダイス(140)に対し、上記第2実施形態と同様に、洗浄工程(図6のステップS1)および耐酸化膜形成工程(同図のステップS2)を行って、メス型ダイス(140)を再使用可能な状態に再処理した。このとき耐酸化膜は、参照例1と同様、イルメナイト型複合酸化物(NiTiO3層)により構成されるものとした。
表3に示すように、メス型ダイス(140)として、耐酸化膜がペロブスカイト型化合物(CaTiO3層)によって構成されるものを準備した。なおこの耐酸化膜は、上記実験例2と同様にして形成した。
表3に示すように、参照例2で使用した使用済みのメス型ダイス(140)に対し、上記実施例1と同様に洗浄した後、同様に耐酸化膜を形成することにより、メス型ダイス(140)を再使用可能な状態に仕上げた。このとき耐酸化膜は、参照例2と同様、ペロブスカイト型化合物(CaTiO3層)によって構成されるものとした。
表3に示すように、メス型ダイス(140)として、耐酸化膜がスピネル型複合酸化物(Co2TiO4層)によって構成されるものを準備した。なおこの耐酸化膜は、上記実験例3と同様にして形成した。
表3に示すように、参照例3で使用した使用済みメス型ダイス(140)に対し、上記実施例1と同様に洗浄した後、同様に耐酸化膜を形成することにより、メス型ダイス(140)を再使用可能な状態に仕上げた。このとき耐酸化膜は、参照例3と同様、スピネル型複合酸化物(Co2TiO4層)によって構成されるものとした。
実施例1と参照例1との比較、実施例2と参照例2との比較、実施例3と参照例3との比較から明らかなように、使用済みのメス型ダイス(140)を本発明に関連した手段によって再処理することにより、メス型ダイス(140)を新品同様に再生することができた。さらに本発明に関連した手段による再処理によれば、耐酸化膜が、イルメナイト型複合酸化物(NiTiO3層)、ペロブスカイト型化合物(CaTiO3層)およびスピネル型複合酸化物(Co2TiO4層)のいずれの種類のものであっても、新品同様に再生することができた。
11:サーメット基材
12:耐酸化膜
31:ダイス本体(金属加工具)
140:メス型ダイス(金属加工具)
F…押出材(金属材料)
T…膜厚
Claims (22)
- 炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物を硬質相の主成分とする焼結体によって構成されるサーメット基材を備えた使用済み金属加工具を再生利用するための再処理方法であって、
前記サーメット基材の表面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程が完了した後、前記サーメット基材の表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜を形成することにより、再処理後の金属加工具をなす表面被覆サーメット部材を得る耐酸化膜形成工程とを含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記サーメット基材を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、前記サーメット基材を洗浄する第1水洗処理と、
前記第1水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記サーメット基材表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる第1乾燥処理とを行うものとし、
前記耐酸化膜形成工程において、前記耐酸化膜は、前記サーメット基材の表面のチタン化合物と反応して、前記複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を、前記サーメット基材に塗布した後、380〜700℃で加熱することによって形成されるようにしたことを特徴とする金属加工具の再処理方法。 - 前記洗浄工程において、アルカリ洗浄処理を行った後、第1水洗処理を行う前に、酸性水溶液による中和処理を行うようにした請求項1に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記洗浄工程において、第1乾燥処理を行った後、研磨具により前記サーメット基材の表面を研磨する表面研磨処理を行うようにした請求項1または2に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記洗浄工程において、表面研磨処理を行った後、有機溶剤により、前記サーメット基材を洗浄する有機溶剤洗浄処理を行うようにした請求項3に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記洗浄工程において、有機溶剤洗浄処理を行った後、前記サーメット基材を洗浄する第2水洗処理を行うようにした請求項4に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記洗浄工程において、前記第2水洗処理を行った後、エアーブローにより前記サーメット基材の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる第2乾燥処理とを行うようにした請求項5に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記チタン化合物は、炭窒化チタンによって構成される請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記処理液を塗布する前に予め、前記サーメット基材に対し酸化処理を行う請求項1〜7のいずれか1項に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記耐酸化膜は、ペロブスカイト型複合酸化物によって構成される請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記耐酸化膜は、前記サーメット基材に、アルカリ土類金属化合物を含む処理液を塗布することによって形成される請求項9に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記耐酸化膜は、イルメナイト型複合酸化物によって構成される請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記耐酸化膜は、前記サーメット基材に、鉄属2価イオンの遷移金属化合物を含む処理液を塗布することによって形成される請求項11に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記耐酸化膜は、スピネル型複合酸化物によって構成される請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記耐酸化膜は、前記サーメット基材に、マグネシウム化合物またはコバルト化合物を含む処理液を塗布することによって形成される請求項13に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記耐酸化膜の厚さが0.5μm以下である請求項1〜14のいずれか1項に記載の金属加工具の再処理方法。
- 前記複合酸化物は、酸素イオンが最密充填された結晶構造を有することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の金属加工具の再処理方法。
- 押出材を押出成形するための押出ダイスであって、
請求項1〜16のいずれかに記載の再処理方法によって得られた再処理後の金属加工具によって形成されたことを特徴とする押出ダイス。 - 予備加熱が行われた押出ダイスによって、押出材を押出成形するようにした押出加工方法であって、
前記押出ダイスとして、請求項17に記載の押出ダイスを用いるとともに、
押出成形を開始した後に、流動する押出材によって前記押出ダイスの耐酸化膜を剥離させるようにしたことを特徴とする押出加工方法。 - 炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物を硬質相の主成分とする焼結体によって構成されるサーメット基材の表面に、耐酸化膜が形成された表面被覆サーメット部材を製造する方法であって、
前記サーメット基材の表面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程が完了した後、前記サーメットの表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される前記耐酸化膜を形成して、前記表面被覆サーメット部材を得る耐酸化膜形成工程とを含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記使用済み金属加工具の表面を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、前記金属加工具を洗浄する水洗処理と、
前記水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記金属加工具表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる乾燥処理とを行うとともに、
前記耐酸化膜形成工程は、
前記サーメット基材の表面に、前記サーメット基材表面のチタン化合物と反応して複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を塗布する処理液塗布処理と、
前記塗布の後に、380〜700℃で加熱することによって耐酸化膜を形成する加熱処理とを行うようにしたことを特徴とする表面被覆サーメット部材の製造方法。 - 炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物を硬質相の主成分とする焼結体によって構成されるサーメット基材の表面に、耐酸化膜が形成された表面被覆サーメット部材を製造する方法であって、
前記サーメット基材の表面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程が完了した後、前記サーメットの表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される前記耐酸化膜を形成することにより、前記表面被覆サーメット部材を得る耐酸化膜形成工程とを含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記サーメット基材を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、前記サーメット基材を洗浄する水洗処理と、
前記水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記サーメット基材表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる乾燥処理とを行うとともに、
前記耐酸化膜形成工程は、
前記サーメット基材を加熱により酸化する酸化処理と、
前記酸化処理がなされたサーメット基材の表面に、前記サーメット基材表面のチタン化合物と反応して複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を塗布する処理液塗布処理と、
前記塗布の後に、380〜700℃で加熱することによって耐酸化膜を形成する加熱処理とを行うようにしたことを特徴とする表面被覆サーメット部材の製造方法。 - 炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物を硬質相の主成分とする焼結体によって構成されるサーメット基材の表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜を形成するサーメット基材の耐酸化膜形成方法であって、
前記サーメット基材に前記耐酸化膜を形成する前に予め、前記サーメット基材の表面を洗浄する洗浄工程を含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記サーメット基材を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、前記サーメット基材を洗浄する水洗処理と、
前記水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記サーメット基材表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる乾燥処理とを行うものとし、
前記耐酸化膜は、前記サーメット基材の表面のチタン化合物と反応して、前記複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を、前記サーメット基材に塗布した後、380〜700℃で加熱することによって形成されるようにしたことを特徴とするサーメット基材の耐酸化膜形成方法。 - 炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物を硬質相の主成分とする焼結体における酸化を防止するためのチタン系焼結体の酸化防止方法であって、
前記焼結体の表面を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程が完了した後、前記焼結体の表面に、チタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜を形成する耐酸化膜形成工程とを含み、
前記洗浄工程は、
アルカリ性水溶液により前記焼結体を洗浄するアルカリ洗浄処理と、
前記アルカリ洗浄処理が完了した後、前記焼結体を洗浄する水洗処理と、
前記水洗処理が完了した後、エアーブローにより前記焼結体表面の水分を吹き飛ばしてから、自然乾燥させる乾燥処理とを行う一方、
前記耐酸化膜形成工程において、前記耐酸化膜は、前記サーメット基材の表面のチタン化合物と反応して、前記複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を、前記サーメット基材に塗布した後、380〜700℃で加熱することによって形成されるようにしたことを特徴とするチタン系焼結体の酸化防止方法。
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