JP4592550B2 - 縦型掃除機 - Google Patents
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床用吸込具と隙間吸引パイプは、掃除機本体の内部に配備されたダストカップに接続されている。具体的には、ダストカップに連通されている共通流路に、床用吸込具の床側吸込み流路と、隙間吸引パイプの吸引パイプ側吸込み流路が接続されている(例えば、特許文献1)。
従って、吸引パイプ側吸込み流路から吸い込まれた塵が、共通流路から床側吸込み流路に落ちてしまうことがあった。
掃除機本体の下方に床用吸込具を有し、掃除機本体に隙間吸引パイプを着脱可能に有し、掃除機本体内部のダストカップに連通する共通流路に、床用吸込具は床側吸込み流路、隙間吸引パイプは吸引パイプ側吸込み流路を介して接続される縦型掃除機において、
共通流路は、略水平方向に延びており、床側吸込み流路は下方から共通流路に連通し、吸引パイプ側吸込み流路は上方から共通流路に連通し、床側吸込み流路と吸引パイプ側吸込み流路の共通流路への合流位置は対向しないように、吸引パイプ側吸込み流路が共通流路へ合流する位置は、床側吸込み流路が共通流路に合流する位置よりも下流側に位置をずらし、吸引パイプ側吸込み流路が共通流路へ合流する合流位置には、共通流路に下方に向けて凹んだポケットを設ける。
図1は、本発明の縦型掃除機(10)の斜視図である。図に示すように、縦型掃除機(10)は、前面中央にダストカップ(70)を具え、上端に運搬用ハンドル(21)が突設された掃除機本体(20)と、該掃除機本体(20)の下方に上下に首振り可能に取り付けられた床用吸込具(50)、掃除機本体(20)の前部上方に着脱可能に立設された隙間吸引パイプ(60)を具備する。
床用吸込具(50)の後端には、縦型掃除機(10)を移動させるための後輪(52)を有する。
隙間吸引パイプ(60)は、上端に操作用ハンドル(61)を具えており、隙間吸引パイプ(60)は、掃除機本体(20)に対して、蛇腹状のパイプ接続ホース(62)により接続されている。
床面を掃除する場合、使用者は、操作用ハンドル(61)を掴んで、図8に示すように、掃除機本体(20)を後方に倒した状態で前後に移動させ、床用吸込具(50)により床面の塵等を掃除機本体(20)の内部に吸引する。
また、壁面や家具等の隙間、天井等を掃除する場合、掃除機本体(20)を傾けることなく、図9に示すように、掃除機本体(20)から隙間吸引パイプ(60)を取り外し、隙間吸引パイプ(60)により壁面等の塵を掃除機本体(20)の内部に吸引する。
図1乃至図4に示すように、掃除機本体(20)は、フロントケース(22)とリアケース(23)により、掃除機本体(20)の外周を前後から覆う構成であり、上端に運搬用ハンドル(21)を具える。フロントケース(22)とリアケース(23)はネジ止め(24)(24)されており、運搬用ハンドル(21)もネジ止めにより取り付けられている。フロントケース(22)には、図5に示すように、隙間吸引パイプ(60)を収容するためのパイプ収容部(25)が前部上方に形成されており、フロントケース(22)の前面中央には、ダストカップ(70)を収容するダストカップ収容部(26)が凹設されている。パイプ収容部(25)をフロントケース(22)に設けたのは、縦型掃除機(10)は、隙間吸引パイプ(60)の上端操作用ハンドル(61)を掴んで操作するから、パイプ収容部(25)に強い力が作用する。このため、パイプ収容部(25)をフロントケース(22)とリアケース(23)に跨って形成した構成とすると、パイプ収容部(25)に作用する力によって、フロントケース(22)とリアケース(23)のパートライン(27)に隙間が生じてしまうからである。
フロントケース(22)とリアケース(23)とのパートライン(27)は、図5に示すように、掃除機本体(20)の外観上の小型化を目的として、リアケース(23)の一部をフロントケース(22)の形状に合わせて、電源オン、オフ用のスイッチ(28)の設けられていないリアケース(23)の肩部(29)の勾配が先端で下がるように逆転させる構成としている。このようなリアケース(23)の構成を実現するために、リアケース(23)の金型にスライドを追加して、図6に示すように、肉厚が厚くなる厚肉部(31)と、肉厚が薄くなる薄肉部(32)が形成されるように偏肉とし、掃除機本体(20)の形状を多種多様な外観形状に対応できるようにしている。
掃除機本体(20)の内部には、ファン(図示せず)を内蔵したモータ(33)、ダストカップ(70)、電源供給用のコードが収容されるコードリール収容部(34)を具える。ダストカップ(70)とコードリール収容部(34)との間には、一端がダストカップ(70)に連通される略水平な共通流路(35)が配設されている。
共通流路(35)の上流側となる他端は、床用吸込具(50)から掃除機本体(20)の内部を上方に向けて伸びる床側吸込み流路(36)が合流しており、床側吸込み流路(36)と共通流路(35)との合流位置よりも下流側には、上方から隙間吸引パイプ(60)に連通する吸引パイプ側吸込み流路(37)が合流している。
床用吸込具(50)は、図7に示すように、先端側に吸込口(51)が下向きに開設されており、後端側には車輪(図示せず)が設けられている。床用吸込具(50)は、床側パイプ(53)を介して、床側吸込み流路(36)に対して上下方向に首振り可能となるように接続されている。
床側パイプ(53)は、図7に示すように、掃除機本体(20)を床用吸込具(50)に対して垂直に立設した状態と、図8に示すように、掃除機本体(20)を床用吸込具(50)に対して傾斜させた状態では、床側パイプ(53)の先端の開度が異なるように構成されている。
図7に示す掃除機本体(20)を垂直に立設した状態とは、床用吸込具(50)を使用しない状態であり、開度を小さくすることにより、床用吸込具(50)による吸込み力を弱めて、図9に示すように、隙間吸引パイプ(60)を使用した際の隙間吸引パイプ(60)からの吸引力を高めることができる。また、掃除機本体(20)側から床側吸込み流路(36)に塵等が流入したとしても、床側パイプ(53)の先端はほぼ閉じられた状態であるから、床用吸込具(50)から床面に塵等が落ちてしまうことはない。このとき、床側パイプ(53)の先端は、完全に閉じた状態ではなく、僅かに開いているから、床側吸込み流路(36)から共通流路(35)に向かう微弱な空気流は確保され、床側吸込み流路(36)に流入した塵等が床用吸込具(50)の方へ落ちることを防止できる。
図8は、床用吸込具(50)から吸引を行なうことによって掃除する状態を示しており、床用吸込具(50)からの吸引力が高まるように、床側パイプ(53)の先端は開いた状態となっている。
隙間吸引パイプ(60)は、図7及び図9に示すように、掃除機本体(20)の後方から上向きに伸びる吸引パイプ側吸込み流路(37)と、パイプ接続ホース(62)を介して接続されている。隙間吸引パイプ(60)は、パイプ接続ホース(62)に接続されるメインパイプ(63)と、該メインパイプ(63)に対して折り畳み可能且つ連通可能な先端ノズル(64)から構成されている。隙間吸引パイプ(60)は、非使用時には、図7に示すように、折り畳まれた状態で掃除機本体(20)の上部前方に設けられたパイプ収容部(25)に収容されており、図9に示すように、パイプ収容部(25)から引き出して、先端ノズル(64)を回動させて、メインパイプ(63)に接続して使用される。
隙間吸引パイプ(60)をパイプ収容部(25)に収容した状態では、メインパイプ(63)の先端は、図8に示すようにパイプ収容部(25)によって閉じられているから、隙間吸引パイプ(60)による吸込み力は殆んど作用しない。
また、隙間吸引パイプ(60)を操作したときに、パイプ接続ホース(62)が捻られることを防止するために、図12に示すように、パイプ接続ホース(62)は、隙間吸引パイプ(60)及び/又は掃除機本体(20)に対して回転自在に接続することが望ましい。
図13に示すように、共通流路(35)と床側吸込み流路(36)との合流位置に、共通流路(35)の下流側に向けて開放可能な逆止弁(38)を配備してもよい。逆止弁(38)は、ゴムやプラスチック等から構成することができ、ヒンジ止め等によって取り付けることができる。
逆止弁(38)によって、吸引パイプ側吸込み流路(37)から共通流路(35)に流入した塵等が、床側吸込み流路(36)に流れ込んでしまうことはない。
また、図に示すように、隙間吸引パイプ(60)は、前方から見て、掃除機本体(20)の中央、且つ、側方から見て、運搬用ハンドル(21)よりも前方に配置する。隙間吸引パイプ(60)の上端に設けられた操作用ハンドル(61)は、掃除機本体(20)の重心の上部に位置するように、後方に曲げて形成する。これにより、操作用ハンドル(61)を掴んで掃除機(10)を操作する際の操作性を向上させることができる。
隙間吸引パイプ(60)を掃除機本体(20)の前部に配置したことにより、掃除機(10)全体の重心は、前寄りとなり、掃除機(10)を立てかけて放置する場合に、前傾するから、安定感がよく、掃除機(10)が倒れてしまうこともない。
図16乃至図21は、サイクロン式掃除機のダストカップ(70)を示している。
ダストカップ(70)は、掃除機本体(20)のフロントケース(22)に形成されたダストカップ収容部(26)に着脱可能となっている。
ダストカップ(70)は、内部にフィルター(76)を有するダストカップ本体(72)を主体に構成される。ダストカップ本体(72)は、図20に示すように、掃除機本体(20)の共通流路(35)に連通するメイン流路(74)とバイパス流路(75)を有しており、メイン流路(74)とバイパス流路(75)を通過した吸気流は、フィルター(76)を介してモータ(33)側から排気される。フィルター(76)は、ダストカップ本体(72)に対して、開閉可能に一端が軸支(77)され、他端が係脱可能にクランプ(78)されたフィルター収容部(79)に収容されており、ダストカップ本体(72)の内部に溜まった塵等は、クランプ(78)を操作して、図21に示すように、フィルター収容部(79)を開いて廃棄される。
装飾板(81)には、図16に示すように、摘み部(82)が形成されており、使用者が、ダストカップ(70)をダストカップ収容部(26)に着脱する際に摘み部(82)を掴めるようにしている。
ダストカップ(70)をダストカップ(70)に取り付ける際に、装飾板(81)がフロントケース(22)と一致せずに広がった状態となってしまうことがある。
そこで、本発明では、図16乃至図18に示すように、装飾板(81)とダストカップ本体(72)に夫々リブ(83)(84)を突設し、両リブ(83)(84)どうしを接続することで、装飾板(81)とダストカップ本体(72)との取付強度を高めると共に、装飾板(81)のリブ(83)を装飾板(81)の内面の屈曲形状に沿うように突設することにより、装飾板(81)が広がらないようにしている。
(20) 掃除機本体
(35) 共通流路
(36) 床側吸込み流路
(37) パイプ側吸込み流路
(50) 床用吸込具
(60) 隙間吸引パイプ
(70) ダストカップ
Claims (2)
- 掃除機本体の下方に床用吸込具を有し、掃除機本体に隙間吸引パイプを着脱可能に有し、掃除機本体内部のダストカップに連通する共通流路に、床用吸込具は床側吸込み流路、隙間吸引パイプは吸引パイプ側吸込み流路を介して接続される縦型掃除機において、
共通流路は、略水平方向に延びており、床側吸込み流路は下方から共通流路に連通し、吸引パイプ側吸込み流路は上方から共通流路に連通し、床側吸込み流路と吸引パイプ側吸込み流路の共通流路への合流位置は対向しないように、吸引パイプ側吸込み流路が共通流路へ合流する位置は、床側吸込み流路が共通流路に合流する位置よりも下流側に位置をずらし、吸引パイプ側吸込み流路が共通流路へ合流する合流位置には、共通流路に下方に向けて凹んだポケットを設けたことを特徴とする縦型掃除機。 - 共通流路には、床用吸込み流路が共通流路に合流する位置と、吸引パイプ側吸込み流路が共通流路へ合流する位置との間に、下流側に向けて開放可能な逆止弁を配備した請求項1に記載の縦型掃除機。
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