JP4592426B2 - 巻回材の長さ制御装置、巻回材の巻回装置及びロールベーラ - Google Patents

巻回材の長さ制御装置、巻回材の巻回装置及びロールベーラ Download PDF

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Description

本発明は、回転体の外周面に巻き付けられる巻回材の長さを、上記回転体の径に応じて制御する巻回材の長さ制御装置に係り、特に、上記制御を様々なリンク機構等を用いて機械的に行うようにした巻回材の長さ制御装置に関する。
回転体の外周面にネット、シート、トワイン等の巻回材を巻き付ける巻回装置を備えたものとしてロールベーラが知られている。ロールベーラは、圃場に刈り倒された牧草、麦藁、稲藁等の農業収穫物を拾い上げてベール成形室に供給し、これを材料としてベール成形室内で回転させることで次第に巻き太らせて円柱状のロールベールを成形し、このロールベールの外周面に上記巻回材を巻き付けた後、ベール成形室から圃場に排出する農業機械である。
ここで、圃場に排出するロールベールの最終的な直径を変更(φ600〜φ1800mm等)できる所謂可変式ロールベーラが知られており、この可変式ロールベーラでは、ロールベールの外周面に供給される巻回材の長さを一定とすると、ロールベールの直径の違いによって巻回材の巻回数が変わってしまう。すなわち、直径が大きいときには巻き足りない状態が生じて形崩れが生じ易くなり、直径が小さいときには巻き過ぎの状態が生じて巻回材の無駄巻きによるコストアップが生じる。そこで、ロールベールの直径の違いに応じて巻回材の供給長さを調節し、ロールベールの直径の違いに拘わらず巻回材の巻回数を一定とすることが望まれる。
これを達成する技術として、ネット状又はシート状の巻回材をロールベールの外周面に巻き付けるタイプのロールベーラにおいては、上記巻回材をロールベールの外周面に送り出すための繰出ローラに回転センサを設け、マイクロコンピュータにより、巻回材を巻き付けるときのロールベールの直径に基づいて所定の巻回数となる巻回材の送り出し長さを求めると共にこの送り出し長さに相当する繰出ローラの回転数を決定し、上記回転センサから得られる回転数がこの回転数となるまで繰出ローラを電動アクチュエータで回転させるようにしたものが知られている(特許文献1、2)。
また、巻回材に紐状のもの(トワイン)を用い、この巻回材をロールベールの外周面に軸方向に往復動させつつ供給することで、上記巻回材をロールベールの外周面に綾振って巻き付けるタイプのロールベーラにおいては、上記巻回材が係合されたカーソルを電動アクチュエータによって上記軸方向に往復動させるようにし、往復動されるカーソルの移動速度が、巻回材を巻き付けるときのロールベールの直径が小さいときには速く、上記直径が大きいときには遅くなるように、マイクロコンピュータで上記電動アクチュエータを制御し、ロールベールの直径の違いに拘わらず一定の巻回数となるようにしたものが知られている(特許文献3)。
特開昭62−259512号公報 米国特許出願公開第2003/0089560号明細書(特に段落0046) 特開平2−131526号公報
上述のようにマイクロコンピュータによって各種センサからの出力値をフィードバックする等して電動アクチュエータを制御し、巻回材の巻回数をロールベールの直径に拘わらず一定にする場合、以下の問題点が生じる。
第一の問題点として、各種センサ、電動アクチュエータ、マイクロコンピュータ等の電気・電子機器を多用しているため、一度故障が発生すると、故障部位を特定して原因を解明するためには専門的知識を有する技術者が対応する必要があり、技術者以外(作業者、製品の営業担当者等)では修理が困難である点が挙げられる。そのため、故障していないセンサ等の部品も含めて関連部品を全てアッセンブリごと交換するケースが間々有り、極めて不経済である。
第二の問題点として、各種センサやマイクロコンピュータ等の電気・電子部品を、ロールベーラによるロールベール成形作業のように微細な塵芥が大量に発生する環境で、多用することは好ましくない。
従って、ロールベール(回転体)の外周面に巻き付けられる巻回材の長さを、電気・電子部品を使用せずに簡単な機械的構造によって容易に変更できる装置の開発が望まれていた。
上記課題を解決するために創案された本発明は、回転体の外周面に巻き付けられる巻回材の長さを制御する装置であって、上記巻回材を上記回転体の外周面に供給するときに回転されるローラと、該ローラに偏芯リンク機構を介して接続され上記ローラの回転に伴って揺動が繰り返される揺動アームと、該揺動アームの揺動に応じてその揺動角度で一方向に小刻みに回転される駆動軸と、該駆動軸が所定角度回転されたとき上記回転体に供給される上記巻回材を切断する切断機構とを備え、上記偏芯リンク機構に、上記揺動アームの揺動角度を変更するための調整リンク機構を接続したものである。
上記回転体は、円柱状のものであり、上記巻回材は、シート状又はネット状のものであり、上記切断機構は、上記巻回材を切断するためのナイフが取り付けられたナイフホルダと、該ナイフホルダを上記巻回材を切断する方向に付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して上記ナイフホルダを上記巻回材から離間した位置に保持するためのストッパと、上記駆動軸の回転に伴って回転される角付きプレートとを備え、該角付きプレートは、所定角度回転されたときその角部によって上記ナイフホルダを上記ストッパから離脱させるものであってもよい。
上記回転体は、円柱状のものであり、上記巻回材は、紐状のものであり、上記切断機構は、上記巻回材が係合されるカーソルを上記駆動軸の回転に伴って上記回転体の軸方向に往復させる往復動機構と、該往復動機構によって往復される上記カーソルの移動終了位置の近傍に上記巻回材を切断するために配置されたナイフとを備えたものであってもよい。
上述した巻回材の長さ制御装置を備え、上記回転体を材料の供給に応じて巻き太らせるためのロール機構と、該ロール機構により巻き太っていく上記回転体の径を検出するセンサと、該センサにより検出された径が所望の径となったとき、上記回転体の外周面に上記巻回材を供給すべく回転が開始される供給ローラとを備えた巻回材の巻回装置であってもよい。
上述した巻回材の巻回装置を農業機械であるロールベーラ本体に設け、該ロールベーラ本体によって草等を材料として円柱状に形成されるロールベールが上記回転体に相当し、該ロールベールの外周面に上記巻回材としてネット、シート又はトワインを供給して巻回し、この巻回材の巻き付け長さを上記巻回材の長さ制御装置により制御して上記ロールベールの直径の違いに拘わらず巻回数を一定としたロールベーラであってもよい。
本発明によれば、回転体の外周面に巻き付けられる巻回材の長さを、電気・電子部品を使用せずにリンク機構等を用いた簡単な機械的構造によって容易に変更できる。これにより、故障が発生した場合に原因の特定が容易となり、技術者以外であっても修理が可能となる。また、微細な塵芥が大量に発生する環境で使用することができる。
本発明の好適実施形態を添付図面を用いて説明する。
本実施形態に係る巻回材の長さ制御装置及びこれを備えた巻回装置は、農業機械であるロールベーラに設けられている。
(1)ロールベーラの概要
ロールベーラは、圃場に刈り倒された牧草、麦藁、稲藁等の農業収穫物を拾い上げ、これを材料としてベール成形室内で円柱状のロールベール(請求の範囲の回転体に相当)を成形し、このロールベールの外周面に巻回材としてネットやシート或いはトワインを巻き付けた後、ベール成形室から圃場に排出するものである。本実施形態に係るロールベーラは、ロールベールの最終的な直径を変更(例えばφ600〜φ1800mm)できる所謂可変式ロールベーラであり、ロールベールの直径の違いに応じてその外周面に供給する巻回材の長さを自動的に異ならせ、上記直径の違いに拘わらず巻回材のロールベール外周面に対する巻回数を一定にすることができるようになっている。そして、かかる制御を、電気・電子部品を使用せずにリンク機構等を用いた簡単な機械的構造によって達成している。
図1及び図2に示すように、ロールベーラ1は、圃場を走行するための車輪2が備えられたロールベーラ本体3に、トラクタ等の牽引手段に接続されるドローバー4を設けて構成されている。但し自走式のものであってもよい。ロールベーラ本体3には、圃場に刈り倒された牧草等を拾い上げてベール成形室5に供給するためのピックアップ装置6が設けられている。ピックアップ装置6は、圃場の牧草等を掻き上げるべく軸廻りに回転するピックアップタイン6aを有し、ロールベーラ本体3の前進に伴ってその前部に堰き止められる牧草等を掻き上げてベール成形室5内に供給するものである。
(2)巻回装置の概要
ロールベーラ本体3には、ベール成形室5内にて図5、図6、図16及び図17に示すように円柱状に形成されるロールベールRBの外周面に巻回材(ネット、シート又はトワイン)を巻回するための巻回装置が設けられている。本実施形態では、巻回装置として、ロールベールRBをネット或いはシートで包装するための第1巻回装置21(図5、図6参照:以下包装装置という)と、ロールベールRBをトワイン(紐)で結束・緊縛するための第2巻回装置80(図16、図17参照:以下結束装置という)とが設けられている。これら包装装置21及び結束装置80については後に詳述する。
これら巻回装置21及び結束装置80は、ベール成形室5内に供給された牧草等をその供給に応じて次第に巻き太らせるためのロール機構7(以下ベール成形機構という)と、ベール成形機構7により巻き太っていくロールベールRBの直径を検出するための図2に示すセンサ8と、センサ8により検出された直径が所望の径となったとき、ロールベールRBの外周面に上記巻回材を供給すべく回転が開始される図4に示す供給ローラ9、10(ネット用供給ローラ9、トワイン用供給ローラ10)と、上記巻回材の供給長さをロールベールRBの直径に応じて制御する巻回材の長さ制御装置22、81(後述)とを有する。
図5及び図6に示すように、ベール成形機構7は、上述した巻回装置21及び結束装置80に共用されるものであり、上記牧草等が供給されるベール成形室5を有し、ベール成形室5は、ロールベーラ本体3のフレームに固定された固定ケーシング5aと、固定ケーシング5aに軸11を介して回動可能に装着された可動ケーシング5bとによって区画されている。これら固定ケーシング5a及び可動ケーシング5bには、成形ベルト12を巻き掛けるための複数のローラ13が設けられている。これらローラ13の内の幾つかは、回転駆動されるようになっており、成形ベルト12を循環させる。成形ベルト12の一部は、ベール成形室5内にて円柱状に成形されるロールベールRBの側面の一部に接触し、ロールベールRBを回転させる。これにより、牧草等がベール成形室5に供給されるに応じてロールベールRBが次第に巻き太っていくことになる。
ロールベールRBの直径は、図2に示すセンサ8によって検出される。センサ8は、巻回装置21及び結束装置80に共用されるものであり、固定ケーシング5aの左右側壁に枢支された入力リンク14に接続され、入力リンク14の角度を検出する。左右の入力リンク14は、図3に示すように、固定ケーシング5aの左右側壁の内側に配置され、枢軸となるパイプ15によって連結されている。左右の入力リンク14の間には、図5及び図6に示すように、成形ベルト12が掛け回されるローラ16が複数介設されており、ロールベールRBが巻き太って直径が大きくなるに応じて、成形ベルト12を介して左右の入力リンク14が一体的にパイプ15の中心軸回りに回動されるようになっている。
パイプ15には、固定ケーシング5aの左右側壁の外側に位置させて、プレート17が固定されており、図2に示すように、プレート17には、パイプ15の中心軸から偏芯させてロッド18の一端が枢支され、ロッド18の他端が上記センサ8のアーム19に枢支されている。これにより、ロールベールRBの直径が大きくなるに応じて、入力リンク14がパイプ15の中心軸回りに回動されてプレート17が一体的に回動され、ロッド18を介してセンサ8のアーム19が回動される。このアーム19の回動角に基づいてロールベールRBの直径をセンサ8で検出できる。
プレート17と固定ケーシング5aとの間には、入力リンク14をパイプ15の中心軸回りに回動させるためのアクチュエータ20(油圧シリンダ)が介設されている。油圧シリンダ20は、一端がプレート17に枢支され、他端が固定ケーシング5aの側壁に枢支されている。油圧シリンダ20は、固定ケーシング5aの左右の側壁に夫々配置されており、図5及び図6に示すように、ロールベールRBの成形中、適宜収縮力を発揮することで、成形ベルト12の一部をロールベールRBの外周面に押し付け、ロールベールRBの巻きの密度を保つ。また、油圧シリンダ20の油圧回路中の圧力弁を調節し、油圧シリンダ20の収縮力を制御することで、成形ベルト12のロールベールRBへの押付力(成形ベルト12の張力)を可変調節でき、ロールベールRBの密度を制御できる。
例えば、ロールベールRBの巻きの成形前期には油圧シリンダ20の収縮力を小さくし成形中期から後期にかけて上記収縮力を徐々に大きくすることで、ロールベールRBの中心部を低密度に外周部を高密度にすることができる。こうすれば、ベール成形機構7(機械)への負荷を軽減させることができ、形のよいロールベールRBを成形することが可能であり、また、麦藁等の乾燥資材を材料としたロールベールRBを長期間保管した場合の自然発火を抑制できる。
ロールベールRBが巻き太っていき、上記センサ8がロールベールRBの直径が予め定めておいた所望の直径になったことを検出したなら、コントロールボックス(図示せず)に内蔵されたブザーが鳴り、トラクタ座上の作業者に巻回作業の開始を通知すると同時に、包装装置21又は結束装置80が作動され、ロールベールRBの外周面に巻回材(ネットN、シート又はトワインT)が供給され、成形ベルト12で回転されているロールベールRBの外周面に巻き付けられる。このとき、ロールベールRBの外周面への巻回材の供給は、図4に示すネット用供給ローラ9又はトワイン用供給ローラ10が回転することでなされる(後述)。
本実施形態では、巻回装置として、ネットN或いはシートをロールベールRBの外周面に巻回して包装するための包装装置21と、トワインTをロールベールRBの外周面に巻回して結束・緊縛するための結束装置80との双方を備えているので、ロールベールRBを成形する材料(対象物)に応じてこれらを使い分けることができる。例えば、裁断された資材を材料としたロールベールRBに対しては包装装置21を作動させてネットN、シート等(以下ネットNと記す)で包装し、麦藁等を材料としたロールベールRBに対しては結束装置80を作動させてトワインTで結束を行う。但し、いずれか一方の装置のみを設けても構わない。
包装装置21又は結束装置80によって、ロールベールRBがネットNで包装されるか又はトワインTで結束されたなら、可動ケーシング5bが軸11廻りに回動されてベール成形室5の後部が開き、ネットNで包装されたロールベールRB又はトワインTで結束されたロールベールRBが圃場に排出される(後述)。なお、手動でコントロールボックスのスイッチ操作を行うことで、上記包装又は結束作業を開始することも可能となっている。以下、包装装置21、結束装置80を夫々説明する。
(3)包装装置
図1に示すように、包装装置21は、ロールベールRBを次第に巻き太らせて形成するベール成形機構7(既述)と、ロールベールRBの直径を検出するセンサ8(既述)と、ロールベールRBの直径が所望の径になったとき、ロールベールRBの外周面に巻回材としてネットN(図7参照)を供給すべく回転する供給ローラ9と、ネットNの供給長さをロールベールRBの直径に応じて制御するネットの長さ制御装置22とを備えている。供給ローラ9は、ロールベールRBの直径が所望径となる前は停止しており、センサ8がロールベールRBの直径が所望径になったことを検出したとき、図2及び図4に示すネット供給スタート手段23により回転が開始される。
スタート手段23は、センサ8が予め定められた所望の直径を検出したとき作動されるモータ24と、モータ24の作動によってベルト25に押し付けられるテンションローラ26と、ベルト25が巻き掛けられた従動プーリ27及び駆動プーリ28と、駆動プーリ28を常時回転させる駆動源とを備え、図4に示すように従動プーリ27に供給ローラ9が同軸に連結されている。
このスタート手段23によれば、センサ8が所望の直径を検出する以前は、ベルト25がテンションローラ26によって押されていないので、ベルト25が滑って駆動プーリ28の回転が従動プーリ27に伝達されることはなく、従動プーリ27は停止状態となり、供給ローラ9は停止している。センサ8が所望の直径を検出したときには、ベルト25がテンションローラ26によって押されるので駆動プーリ28の回転がベルト25を介して従動プーリ27に伝達され、従動プーリ27が回転されるので、供給ローラ9が回転し、ネットNがロールベールRBの外周面に供給される。
ネットNは、図7に示すように、多量のネットNを巻回して成るネット束NTから引き出され、アイドルローラ29で転向され、供給ローラ9と押えローラ30との間に挟まれて繰り出される。押えローラ30は、所定力で供給ローラ9に押さえ付けられている。供給ローラ9から繰り出されたネットNは、図5及び図6に示す送りコンベヤ31によってロールベールRBの外周面に供給され、一旦ロールベールRBの外周面に巻き込まれたなら、以降、成形ベルト12により回転されるロールベールRBの回転に伴ってネット束NTから引き出される。よって、供給ロール9を駆動するためのスタート手段23のモータ24(図2参照)は、供給ロール9から繰り出されたネットNがロールベールRBの外周面に至るまでに必要な所定時間、作動されれば足りる。モータ24には、コントロールボックスからこの所定時間に合わせて作動信号が送信される。
(4)ネットの長さ制御装置
ロールベールRBの外周面に巻き付けられるネットNの長さは、ネットNの長さ制御装置22により、ロールベールRBの直径に応じて制御される。ネットNの長さ制御装置22は、図7及び図8に示すように、ネットNをロールベールRBの外周面に供給するときに回転されるローラ9(図例では供給ローラ9が相当する)と、供給ローラ9に偏芯リンク機構32を介して接続され供給ローラ9の回転に伴って揺動が繰り返される揺動アーム33と、揺動アーム33の揺動に応じて一方向に小刻みに回転される駆動軸34と、駆動軸34が所定角度回動されたときロールベールRBに供給されるネットNを切断する切断機構35(図10、図12参照)とを備えている。
図7及び図8に示す供給ローラ9は、ネットNがロールベールRBの外周面に供給される間、回転され続けることになるが、かかる供給ローラ9の回転は、偏芯リンク機構32を介し、固定ケーシング5aの右側壁に枢支された揺動アーム33の揺動に変換される。偏芯リンク機構32は、図7及び図8に示すように、供給ローラ9の右端部にその回転中心から偏芯して枢着された第1リンク36と、第1リンク36に一端が枢着され他端が揺動アーム33に枢着された第2リンク37とから成り、供給ローラ9の回転を第1リンク36及び第2リンク37を介して揺動アーム33の揺動に変換する。
揺動アーム33には、揺動アーム33が揺動を繰り返すに応じてその揺動角度で一方向に小刻みに回転される駆動軸34が設けられている。駆動軸34は、一端がワンウェイクラッチ38が内蔵された筒体39を介して揺動アーム33に装着され、他端が逆方向に効くワンウェイクラッチ40が内蔵された筒体41を介して固定ケーシング5aの右側壁に装着されている。これにより、揺動アーム33が揺動を繰り返すと、その揺動角度で駆動軸34が一方向に小刻みに一方向に回転される。
駆動軸34のトータルの回転角度が所定角度に達したとき、ロールベールRBに供給されているネットNが図10及び図12に示す切断機構35によって切断され、供給が終了するようになっている。図9及び図10に示すように、切断機構35は、ネットNを切断するためのナイフ42が取り付けられたナイフホルダ43と、ナイフホルダ43の回動軸49に固定されたアーム44と、アーム44の先端に装着されたラッチ45と、ナイフホルダ43をネットNを切断する方向に付勢する付勢手段としてのバネ46と、バネ46の付勢力に抗してナイフホルダ43をネットNから離間した位置に保持するためにラッチ45に当接するストッパ47と、駆動軸34の回転と一体的に回転される角付きプレート48とを備え、角付きプレート48が所定角度回転されたとき、図11及び図12に示すようにその角部48aによってラッチ45が押し上げられてストッパ47から離脱し、ナイフホルダ43が切断方向に回動するようになっている。
ナイフホルダ43は、固定ケーシング5aに枢支された軸49に固定されて固定ケーシング5aの内部に配置されており、バネ46により三角リンク機構を介して切断方向に付勢されている。三角リンク機構は、一端が固定ケーシング5aに枢支された第1リンク板50と、この第1リンク板50に一端が枢支され他端がナイフホルダ43に枢支された第2リンク板51とからなり、第1リンク板50と第2リンク板51とを連結する枢軸52とナイフホルダ43の回動軸49との間にバネ46が介設されてる。
上記軸49には、図7及び図9に示すように、固定ケーシング5aの外部において、アーム44が固定されている。アーム44の下端には、ラッチ45がバネ等の弾性部材によって角付きプレート48の外周部に押し付けられる方向(反時計方向)に付勢されて枢支されている。角付きプレート48は、駆動軸34に固定されており、その外周部に鉤爪状の角部48aを有する。ストッパ47は、固定ケーシング5aにボルト53によって位置が調節可能に枢支されており、ラッチ45の先端が当接されてアーム44すなわちナイフホルダ43をネットNから離間した位置(図10)に保持するためのものである。
この構成によれば、揺動アーム33の揺動によって駆動軸34がその揺動角度で一方向に小刻みに回転されると、角付きプレート48が同方向に同角度で小刻みに回転する。角付きプレート48のトータルの回転角度が所定角度に達すると、その角部48aのスロープ部分がラッチ45を押し上げ、図11に示すようにラッチ45の先端がストッパ47から離脱し、アーム44すなわちナイフホルダ43がバネ46によって時計方向に回動され、図12に示すようにナイフ42がネットNを切断してシヤバー54に当接する。
(5)リセットリンク機構
次に、切断位置に位置したナイフホルダ43及びナイフ42を通常位置へと戻すためのリセットリンク機構160を説明すると、図1及び図11に示すように、このリセットリンク機構160は、固定ケーシング5aの右側壁に枢支されたシーソーリンク55と、シーソーリンク55の上端に枢支されたロッド56と、ロッド56の先端に取り付けられたプレート57と、プレート57に形成された長穴58とを有する。切断後には、ナイフホルダ43及びアーム44が時計方向に回動しているため、アーム44の下端に設けられたピン59が長穴58の左壁に当接している。
また、リセットリンク機構160は、図1に示すように、可動ケーシング5bを開閉するために伸縮するアクチュエータ60(ここでは油圧シリンダ)と、油圧シリンダ60によって回動されるフック61と、フック61に枢支されたリンク62と、リンク62に枢支されたL字型アーム63と、L字型アーム63と上記シーソーリンク55とを接続するロッド64とを有する。油圧シリンダ60は、一端が固定ケーシング5aに設けられたブラケット65に枢支されており、他端がフック61に枢支されている。
油圧シリンダ60を伸長させると、フック61が時計回りに回動して可動ケーシング5bに設けられたピン66から離脱し、可動ケーシング5bが時計回りに回動して開き、ベール成形室5内からネットNで包装されたロールベールRBが圃場に排出される。このとき、フック61の回動に伴って、リンク62、L字型アーム63、ロッド64を介し、図11の状態のシーソーリンク55が時計回りに回動されて図13の状態となり、ロッド56が右方に移動し、ピン59が長穴58の左壁に押されて右方に移動し、アーム44に取り付けられたラッチ45の先端がストッパ47に係止し直される(リセットの第1段階)。
ロールベールRBがベール成形室5内から圃場に排出された後、油圧シリンダ60が収縮されると、可動ケーシング5bが閉じられ、フック61が反時計回りに回転する。すると、図13の状態のプレート57がリセットリンク機構160を介して図9に示すように左方に移動され、最初の状態に戻る(リセットの終了)。かかるリセット後、ピン59の左方には、アーム44(ナイフホルダ43)がネットNを切断するために回動するのに必要なスペースが確保されることになる(図10参照)。すなわち、図11及び図12に示すようにナイフホルダ43が回動されてネットNを切断した後、油圧シリンダ60を伸縮させて可動ケーシング5bを開閉し、ベール成形室5内のロールベールRBを圃場に排出すると、リセットリンク機構160によって自動的に図13の状態を経て図9及び図10に示すようにナイフホルダ43及びアーム44が最初に状態にリセットされる。
(6)包装装置の調整リンク機構
さて、上記ロールベーラ1は、最終的に排出されるロールベールRBの直径、すなわちネットNを巻き付けるときのロールベールRBの直径を変更できる所謂可変ロールベーラである。すなわち、ロールベールRBの直径が予め定めておいた所定径になったとき、図2及び図4に示すスタート手段23のモータ24が駆動され、ネットNの巻回が開始されるようになっている。そして、ロールベールRBの直径の違いに応じてその外周面に供給するネットNの長さを自動的に異ならせ、上記直径の違いに拘わらずネットNのロールベールRBの外周面に対する巻回数を一定に制御できるようになっており、かかる制御を、電気・電子部品を使用せずに調整リンク機構70等を用いて達成している。
調整リンク機構70は、図6及び図7に示すように、供給ローラ9の回転を揺動アーム33の揺動に変換する偏芯リンク機構32とロールベールRBとの間に配置されており、ロールベールRBの直径に応じて供給ローラ9の一回転当たりの揺動アーム33の揺動角度(揺動範囲の角度)を変更するものである。調整リンク機構70は、ロールベールRBの直径が小から大へと変化するに連動して揺動アーム33の揺動角度を大から小へと次第に変更する。
調整リンク機構70により、ロールベールRBの直径が小さいときには、直径が大きいときと比べて、供給ローラ9の一回転当たりの揺動アーム33の揺動角度が大きくなり、揺動一回当たりの駆動軸34の回動角度が大きくなるため、駆動軸34が初期状態から所定角度(ナイフホルダ43が切断作動する角度)まで回転するのに必要な供給ローラ9の総回転数が少なくなり、供給ローラ9によりロールベールRBの外周面に供給されるネットNの長さが短くなる。
また、ロールベールRBの直径が大きくなるに従って、直径が小さいときと比べて、供給ローラRBの一回転当たりの揺動アーム33の揺動角度が次第に小さくなり、揺動一回当たりの駆動軸34の回動角度が徐々に小さくなるため、駆動軸34が初期状態から上記所定角度まで回転するのに必要な供給ローラ9の総回転数が多くなり、供給ローラ9によりロールベールRBの外周面に供給されるネットNの長さが長くなる。
この結果、ロールベールRBの直径が小さいときにはネットNの供給長さが短く、直径が大きくなるに従ってネットNの供給長さが次第に長くなるので、ロールベールRBの直径の違いに拘わらず、ネットNの巻回数を一定に制御することができる。
このような機能を発揮する調整リンク機構70は、図5及び図6に示すようにロールベールRBの直径の小・大の変化に応じてパイプ15の中心軸回りに回動される入力リンク14(既述)と、図7及び図8に示すように入力リンク14の回動に応じて作動され、偏芯リンク機構32の第1リンク36に枢着された出力リンク71とを有する。入力リンク14には、パイプ15を介してプレート17(既述)が連結固定されており、プレート17にはロッド72が枢着されており、ロッド72には基部が固定ケーシング5aの右側壁に軸78で枢支されたアーム73が枢着されており、アーム73の中間には出力リンク71の一端が枢着されており、出力リンク71の他端は偏芯リンク機構32の第1リンク36の中間に枢着されている。
以上により、ベール成形室5内のロールベールRBが図5の状態から巻き太って図6の状態に移行するに従って、成形ベルト12を介して入力リンク14がパイプ15の中心軸回りに回動し、入力リンク14に固定されたプレート17も回動し、ロッド72が斜め上方に引かれ、アーム73が軸78を中心として反時計回りに回動し、出力リンク71が左方に移動する。この様子を図14図及び図15に示す。図14はロールベールRBが小径のときの様子、図15はロールベールRBが大径となったときの様子を示す。
図示するように、小径のロールベールRBが大径になるに従って(図5から図6に移行するに従って)、ロッド72が斜め上方に引かれるので、アーム73が軸78を中心に反時計回りに回動し、出力リンク71が左方に引かれ、出力リンク71と偏芯リンク機構32の第1リンク36との接続点74(揺動中心)が左方に移動する。これにより、第1リンク36の供給ローラ9に対する枢支点75が供給ローラ9の回転により最も左側に位置したときの上記接続点74は、図14の状態(小径時)では供給ローラ9の中心を通る垂線の上であるのに対し、図15の状態(大径時)では上記垂線よりも左側に移動する。すなわち、第1リンク36と第2リンク37との接続点76は、図14の状態では上記垂線よりも右側であるのに対し、図15の状態では上記垂線よりも左側となる。
これにより、偏芯リンク機構32の作動が調整され、図15の状態では図14の状態よりも揺動アーム33の揺動角度が小さくなる。なお、供給ローラ9が回転すると、出力リンク71が軸77回りに回動し、第1リンク36及び第2リンク37が作動して揺動アーム33が揺動するが、アーム73及びこれよりも入力リンク14側に近い各部材は揺動しない。アーム73は、ロールベールRBの大径化に伴って図14の状態から図15に示すように軸78回りに徐々に反時計回りに回動するものの、供給ローラ9の回転によって作動されるものではない。
このように、ネットNを巻き付けるときのロールベールRBの直径が小径のものから大径のものに移行すると、揺動アーム33の揺動角度が徐々に小さくなるので、結果として、供給ローラ9は、スタート手段23によって回転が開始されてからネットNがナイフ42で切断されるまでの間の総回転数が次第に増え、ネットNの供給長さが漸次長くなる。よって、各リンクのレバー比を適切に設定することで、ロールベールRBの直径の違いに拘わらず、ネットNのロールベールRBの外周面に対する巻回数を一定に制御することができる。
なお、図7に示すように、揺動アーム33には、その長手方向に沿って複数の枢着穴79が設けられており、どの枢着穴79に第2リンク37を枢着するかによって、揺動アーム33の基本的な揺動角度を変更できるようになっている。よって、枢着穴79の使用位置を変更することで、上記巻回数(ロールベールRBの直径の違いに拘わらず一定とされる巻回数)を変更できる。また、偏芯リンク機構32は、図例のように供給ローラ9に接続するのではなく、供給ローラ9によって繰り出されるネットNに接触して回転駆動される別のローラに接続するようにしてもよい。
本実施形態によれば、ロールベールRBの外周面に巻き付けられるネットNの長さをロールベールRBの直径に応じて一定の巻回数となるように自動的に制御でき、且つこの制御を電気・電子部品を使用せずにリンク機構等を用いた簡単な機械的構造によって実現できる。これにより、故障が発生した場合に原因の特定が容易となり、技術者以外(作業者、製品の営業担当者等)であっても修理が可能となる。また、電気・電子部品を殆ど用いていないので、微細な塵芥が大量に発生する環境で使用することができる。
(7)結束装置
図2に示すように、結束装置80は、上述した包装装置21とは別に設けられるものであり、ロールベールRBの直径が所望の径になったとき、ロールベールRBの外周面に巻回材としてトワインTを供給するものであり、このトワインTでロールベールRBが結束・緊縛されるようになっている。
図16及び図17に示すように、結束装置80は、ロールベールRBを次第に巻き太らせて形成するベール成形機構7(包装装置21のものと共用)と、ロールベールRBの直径を検出するセンサ8(図2参照:包装装置21のものと共用)と、ロールベールRBの直径が所望の径になったとき、ロールベールRBの外周面にトワインTを供給すべく回転する供給ローラ10(図4参照)と、トワインTの供給長さをロールベールRBの直径に応じて制御するトワインの長さ制御装置81とを備えている。供給ローラ10は、ロールベールRBの直径が所望径となる前は停止しており、センサ8がロールベールRBの直径が所望径になったことを検出したとき、図1及び図4に示すスタート手段83により回転が開始される。
図1に示すように、スタート手段83は、センサ8が予め定められた所望の直径を検出したとき作動されるモータ84と、作動したモータ84によってベルト85に押し付けられるテンションローラ86と、ベルト85が巻き掛けられた従動プーリ87及び駆動プーリ88と、駆動プーリ88を常時回転させる駆動源とを備え、図4に示すように従動プーリ87に供給ローラ10が同軸に連結されている。このスタート手段83は、包装装置21のスタート手段23とは車幅方向の反対側の固定ケーシング5aに装着されている。
このスタート手段83によれば、センサ8がロールベールRBの直径が所望の直径となったことを検出する以前は、ベルト85がテンションローラ86によって押されていないので、ベルト85が滑って駆動プーリ88の回転が従動プーリ87に伝達されることはなく、従動プーリ87は停止状態となり、供給ローラ10は停止している。センサ8がロールベールRBの直径が所望の直径となったことを検出したときには、ベルト85がテンションローラ86によって押されるので駆動プーリ88の回転がベルト85を介して従動プーリ87に伝達され、従動プーリ87が回転されるので、供給ローラ10が回転し、トワインTがロールベールRBの外周面に供給される。
トワインTは、図17に示すように、供給ローラ10の上方の収容室89に収容されたトワイン束から図例では二本引き出され、図21に示すようにアイドルローラ90で転向され、図22及び図4に示す押えローラ91と供給ローラ10との間に挟まれて繰り出される。押えローラ91は、所定力で供給ローラ10に押さえ付けられている。供給ローラ10から繰り出されたトワインTは、往復動機構92(後述)によってロールベールRBの軸方向に往復動されつつ、図17に示すコンベヤ31によってロールベールRBの外周面に供給され、一旦ロールベールRBの外周面に巻き込まれたなら、以降、成形ベルト12により回転されるロールベールRBの回転に伴って収容室89内のトワイン束から引き出される。よって、供給ロール10を駆動するための図1に示すスタート手段83のモータ84は、供給ロール10から繰り出されたトワインTがロールベールRBの外周面に至るまでに必要な所定時間、作動されれば足りる。モータ84には、コントロールボックスからこの所定時間に合わせて作動信号が送信される。
(8)トワインの長さ制御装置
往復動機構92によって綾振られつつロールベールRBの外周面に巻き付けられるトワインTの長さは、トワインTの長さ制御装置81により、ロールベールRBの直径に応じて制御される。トワインTの長さ制御装置81は、図18及び図19に示すように、トワインTをロールベールRBの外周面に供給するときにトワインTに接触して回転されるローラ95(図例では供給ローラ10とは別のローラ)と、ローラ95に偏芯リンク機構96を介して接続されローラ95の回転に伴って揺動が繰り返される揺動アーム97と、揺動アーム97の揺動に応じてその揺動角度で一方向に小刻みに回転される駆動軸98と、駆動軸98が所定角度回動されたときロールベールRBに供給されるトワインTを切断する切断機構99(図21参照)とを備えている。
ローラ95は、ロールベーラ本体3(車体)の前面壁に設けられたトワインフレーム100に、金具101を介して装着されている。このローラ95には、図21に示すように、供給ローラ10に向かうトワインTが巻き掛けられている。よって、このローラ95は、トワインTがロールベールRBの外周面に供給される間、回転されることになるが、かかる回転は偏芯リンク機構96を介し、トワインフレーム100に枢支された揺動アーム97の揺動に変換される。偏芯リンク機構96は、図18及び図19に示すように、ローラ95の回転軸の前面にその回転中心から偏芯して枢着された第1リンク102と、第1リンク102に一端が枢着され他端が揺動アーム97に枢着された第2リンク103とから成り、ローラ95の回転を第1リンク102及び第2リンク103を介して揺動アーム97の揺動に変換する。
図20に示すように、揺動アーム97には、揺動アーム97が揺動を繰り返すに応じてその揺動角度で一方向に小刻みに回転される駆動軸98が設けられている。駆動軸98の中間は、ワンウェイクラッチ105が内蔵された筒体106を介してトワインフレーム100に装着され、駆動軸98の一端(前端)は、逆方向に効くワンウェイクラッチ107が内蔵された筒体108を介して揺動アーム97に装着され、駆動軸98の他端(後端)は、駆動スプロケット109が固定されている。これにより、揺動アーム97が揺動を繰り返すと、駆動軸98がその揺動角度で一方向に小刻みに一方向に回転される。
駆動軸98のトータルの回転角度が所定角度に達したとき、ロールベールRBに供給されているトワインTが切断機構99(図21参照)によって切断され、供給が終了するようになっている。図21〜図24に示すように、切断機構99は、トワインTが係合されるカーソル110を駆動スプロケット109の回転に伴ってロールベールRBの軸方向に往復動させる往復動機構92と、往復動機構92によって一往復されるカーソル110の移動終了位置の近傍にトワインTを切断するために配置されたナイフ111とを備えている。
(9)往復動機構
往復動機構92は、図21〜図24に示すように、ロールベーラ本体3(車体)の前面に設けられたトワインフレーム100に車幅方向に移動可能に装着されたカーソルフレーム112と、カーソルフレーム112に設けられたカーソル110とを有する。詳しくは、図22及び図23に示すように、トワインフレーム100には車幅方向にガイドロッド113が設けられており、カーソルフレーム112にはガイドロッド113にスライド可能に被嵌されるパイプ114が設けられている。カーソルフレーム112の上部は、トワインフレーム100の上部にボルト115で位置調節可能に固定されたアングル材116とトワインフレーム100の上部に車幅方向に沿って形成されたガイドリブ117との間に、スライド自在に挟持されている。
図24に示すように、トワインフレーム100の裏面には、上述したように揺動アーム97により一方向にのみ小刻みに回転駆動される駆動軸98に固定された駆動スプロケット109が配置されている。駆動スプロケット109は、図20に示すようにトワインフレーム100とカーソルフレーム112との間に配置されている。また、トワインフレーム100の裏面には、図23にも示すように従動スプロケット118が軸支され、この従動スプロケット118と駆動スプロケット109とには、無端チェーン119が掛け回されている。チェーン119の特定コマ120には、ローラ121が後方に突出するように取り付けられている。ローラ121は、図24に示すようにカーソルフレーム112に上下方向に沿って形成された長穴122に挿通されている。
これにより、駆動スプロケット109が回転してチェーン119が循環回動すると、チェーン119の特定コマ120に設けられたローラ121が水平方向に移動し、ローラ121に長穴122を介して係合されたカーソルフレーム112が水平方向に移動される。そして、チェーン119の循環回動に伴ってローラ121が取り付けられた特定コマ121がスプロケット109、118の部分を回ると、ローラ121の移動方向が逆方向となり、カーソルフレーム112が逆水平方向に移動される。この結果、カーソル110に係合されてロールベールRBに向かうトワインTは、カーソルフレーム112の往復移動によってロールベールRBの軸方向に往復動され、ロールベールRBの外周面に綾振られて巻回される。
トワインTは、図21に示すカーソル110によって一往復された後、ナイフ111で切断される。すなわち、トワインフレーム100の下方の車体フレームには、往復動されるカーソル110の移動端部に相当する位置よりも所定距離内側に、カーソル110からロールベールRBに向かうトワインTを切断するためのナイフ111が設けられている。これにより、トワインTは、ナイフ111の近傍の位置からカーソル110によってナイフ111から離間する方向に水平移動され、その後、カーソルフレーム112の移動方向が逆方向となることでナイフ111に近付く方向に移動され、最終的にナイフ111で切断される。
トワインTは、ナイフ111で切断されるまでの間、ロールベールRBに供給され続け、ロールベールRBを結束する。トワインTで結束されたロールベールRBは、可動ケーシング5bが開くことで、圃場に排出される。
(10)結束装置の調整リンク機構
さて、上記ロールベーラ1は、最終的に排出されるロールベールRBの直径、すなわちトワインTを巻き付けるときのロールベールRBの直径を変更できる所謂可変ロールベーラである。すなわち、ロールベールRBの直径が予め定めておいた所定径になったとき、上述した図1及び図4に示すスタート手段83のモータ84が駆動され、トワインTの巻回が開始されるようになっている。そして、ロールベールRBの直径の違いに応じてその外周面に供給するトワインTの長さを自動的に異ならせ、上記直径の違いに拘わらずトワインTのロールベールRBの外周面に対する巻回数を一定に制御できるようになっており、かかる制御を、電気・電子部品を使用せずに図2等に示す調整リンク機構130等を用いて達成している。
調整リンク機構130は、図16〜図19に示すように、ローラ95の回転を揺動アーム97の揺動に変換する偏芯リンク機構96とロールベールRBとの間に介設されており、ロールベールRBの直径に応じてローラ95の一回転当たりの揺動アーム97の揺動角度(揺動範囲の角度)を変更するものである。調整リンク機構130は、ロールベールRBの直径が小から大へと変化するに連動して揺動アーム97の揺動角度を大から小へと次第に変更する。
調整リンク機構130により、ロールベールRBの直径が小さいときには、直径が大きいときと比べて、ローラ95の一回転当たりの揺動アーム97の揺動角度が大きくなり、揺動一回当たりの駆動軸98の回動角度が大きくなるため、駆動軸98が初期状態から所定角度(カーソル110が一往復してトワインTがナイフ111で切断切断されるのに必要な角度)まで回転するために必要なローラ95の総回転数が少なくなり、供給ローラ10によりロールベールRBの外周面に供給されるトワインTの長さが短くなる。
また、ロールベールRBの直径が大きくなるに従って、直径が小さいときと比べて、ローラ95の一回転当たりの揺動アーム97の揺動角度が次第に小さくなり、揺動一回当たりの駆動軸98の回動角度が徐々に小さくなるため、駆動軸98が初期状態から上記所定角度まで回転するのに必要なローラ95の総回転数が多くなり、供給ローラ10によりロールベールRBの外周面に供給されるトワインTの長さが長くなる。
この結果、ロールベールRBの直径が小さいときにはトワインTの供給長さが短く、直径が大きくなるに従ってトワインTの供給長さが次第に長くなるので、ロールベールRBの直径の違いに拘わらず、トワインTのロールベールRBの外周面に対する巻回数を一定に制御することができる。なお、ロールベールRBの外周面に綾振られて巻回されるトワインTの綾振り角度(巻き付け角度)は、ロールベールRBの直径が小さいときにはカーソル110の移動速度が速いことから急角度となり、上記直径が大径となるに従ってカーソル110の移動速度が遅くなるため緩やかな角度となる。
このような機能を発揮する調整リンク機構130は、図16及び図17に示すようにロールベールRBの直径の小・大の変化に応じてパイプ15の中心軸回りに回動される入力リンク14(既述)と、図18及び図19に示すように入力リンク14の回動に応じて作動され偏芯リンク機構96の第1リンク102に枢着された出力リンク131とを有する。入力リンク14には、その回動軸となるパイプ15を介してプレート17(既述)が連結固定されており、プレート17にはロッド132の一端が枢着されている。ロッド132の他端は、L字型アーム133の一端に枢支されている。L字型アーム133は、水平に配置されており、その角部がトワインフレーム100に軸141で枢支されている。L字型アーム133の他端と偏芯リンク機構96の第1リンク102の中間部とは、出力リンク131によって枢支・連結されている。
以上により、図16の状態から図17に示すように、ロールベールRBが巻き太っていくに従って、成形ベルト12を介して入力リンク14がパイプ15の中心軸回りに回動し、入力リンク14に固定されたプレート17も回動し、図18に示すロッド132が上方に引かれ、図19に示すL字型アーム133が軸141回りに反時計回り回動し、出力リンク131が右方に移動する。この様子を図25図及び図26に示す。図25はロールベールが小径のときの様子、図26はロールベールが大径となったときの様子を示す。
図示するように、小径のロールベールRBが大径になるに従って、ロッド132が上方に引かれるので、L字型アーム133が軸141回りに反時計回りに回動し、出力リンク131が右方に引かれ、出力リンク131と第1リンク102との接続点135(揺動中心)が右方に移動する。これにより、第1リンク102のローラ95に対する枢支点136がローラ95の回転により最も右側に位置したときの上記接続点135は、図25の状態(小径時)ではローラ95の中心を通る垂線の左側であるのに対し、図26の状態(大径時)では上記垂線の右側に移動する。すなわち、第1リンク102と第2リンク103との接続点137は、図25の状態では上記垂線よりも左側であるのに対し、図26の状態では上記垂線よりも右側となる。
これにより、偏芯リンク機構96の作動が調整され、図26の状態では図25の状態よりも揺動アーム97の揺動角度が小さくなる。なお、ローラ95が回転すると、出力リンク131が軸138回りに回動し、第1リンク102及び第2リンク103が作動して揺動アーム97が揺動するが、L字型アーム133及びこれよりも入力リンク14側に近い各部材は揺動しない。L字型アーム133は、ロールベールRBの大径化に伴って図25の状態から図26に示すように徐々に軸141回りに反時計回りに回動するものの、供給ローラ95の回転によって作動されるものではない。
このように、トワインTを巻き付けるときのロールベールRBの直径が小径のものから大径のものに移行すると、揺動アーム97の揺動角度が徐々に小さくなるので、結果として、図1に示すスタート手段83による供給ローラ10の始動に伴ってローラ95が回転され始めてからトワインTがナイフ111で切断されるまでの間のローラ95の総回転数すなわち供給ローラ10の総回転数が徐々に増え、トワインTの供給長さが徐々に長くなる。よって、各リンクのレバー比を適切に設定することで、ロールベールRBの直径の違いに拘わらず、トワインTのロールベールRBの外周面に対する巻回数を一定に制御することができる。
なお、図18に示すように、揺動アーム97には、その長手方向に沿って複数の枢着穴140が設けられており、どの枢着穴140に第2リンク103を枢着するかによって、揺動アーム97の基本的な揺動角度を変更できるようになっている。よって、枢着穴140の使用位置を変更することで、上記巻回数(ロールベールRBの直径の違いに拘わらず一定とされるトワインTの巻回数)を変更できる。
本実施形態によれば、ロールベールRBの外周面に巻き付けられるトワインTの長さをロールベールRBの直径に応じて一定の巻回数となるように自動的に制御でき、且つこの制御を電気・電子部品を使用せずにリンク機構等を用いた簡単な機械的構造によって実現できる。これにより、故障が発生した場合に原因の特定が容易となり、技術者以外(作業者、製品の営業担当者等)であっても修理が可能となる。また、電気・電子部品を殆ど用いていないので、微細な塵芥が大量に発生する環境で使用することができる。
(11)変形例
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
本実施形態では、ネットN用の包装装置21とトワインT用の結束装置80との両方を備えたロールベーラ1を示したが、いずれか一方のみを備えたロールベーラ1でもよい。
図27〜図29に、図5〜図7等を用いて説明した上記ネットの長さ制御装置22の調整リンク機構70を変形し、調整リンク機構70aとしたものを示す。この調整リンク機構70aは、そのロッド72aのみが上記調整リンク機構70のロッド72と異なっており、その他は同様の構成となっている。すなわち、ロッド72aは、一端がアーム73に枢着される点は上記ロッド72と同様であるが、他端が固定ケーシング5aに装着したブラケット151に複数形成された係合穴150のいずれかに枢着されるようになっている点が上記ロッド72と相違する。
各係合穴150のいずれかに位置を異ならせてロッド72aの他端を枢着すると、アーム73が軸78回りに回動し、これに伴って揺動アーム33の揺動角度が変更されることになる。すなわち、上方の係合穴150にロッド72aの他端を枢着すると、アーム73が仮想線で示すように直立し(図6、図15参照)、供給ロール9一回転当たりの揺動アーム33の揺動角度が小さくなり、ネットNが切断されるまでの供給ロール9の総回転数が増え、ネットNの供給長さが長くなる。そして、下方の係合穴150にロッド72aの他端を枢着すると、アーム73が実線で示すよう時計方向に回動し(図5、図14参照)、供給ロール9一回転当たりの揺動アーム33の揺動角度が大きくなり、ネットNが切断されるまでの供給ロール9の総回転数が減り、ネットNの供給長さが短くなる。
よって、ネットNで包装するロールベールRBの直径が大きい場合には、上方の係合穴150にロッド72aの他端を枢着し、ネットNで包装するロールベールRBの直径が小さい場合には、下方の係合穴150にロッド72aの他端を枢着することで、ロールベールRBの直径の違いに拘わらず、ロールベールRBの外周にネットNを一定の巻回数で巻き付けることができる。
次に、図30〜図31に、図16〜図18等を用いて説明した上記トワインの長さ制御装置81の調整リンク機構130を変形し、調整リンク機構130aとしたものを示す。この調整リンク機構130aは、そのロッド132aのみが上記調整リンク機構130のロッド132と異なっており、その他は同様の構成となっている。すなわち、ロッド132aは、一端がL字型アーム133に枢着される点は上記ロッド132と同様であるが、他端が固定ケーシング5aに装着されたブラケット161に複数形成された係合穴160のいずれかに枢着されるようになっている点が上記ロッド132と相違する。
各係合穴160のいずれかに位置を異ならせてロッド132aの他端を枢着すると、L字型アーム133が軸141回りに回動し、これに伴って揺動アーム97(図18参照)の揺動角度が変更されることになる。すなわち、上方の係合穴160にロッド132aの他端を枢着すると、L字型アーム133がロッド132aの仮想線の位置に応じて上方から見て軸141に対して反時計方向に回動し(図17、図26参照)、供給ロール10一回転当たりの揺動アーム97の揺動角度が小さくなり、トワインTが切断されるまでの供給ロール10の総回転数が増え、トワインTの供給長さが長くなる。そして、下方の係合穴160にロッド132aの他端を枢着すると、L字型アーム133がロッド132aの実線の位置に応じて上方から見て軸141に対して時計方向に回動し(図16、図25参照)、供給ロール10一回転当たりの揺動アーム97の揺動角度が大きくなり、トワインTが切断されるまでの供給ロール10の総回転数が減り、トワインTの供給長さが短くなる。
よって、トワインTで結束するロールベールRBの直径が大きい場合には、上方の係合穴160にロッド132aの他端を枢着し、トワインTで結束するロールベールRBの直径が小さい場合には、下方の係合穴160にロッド132aの他端を枢着することで、ロールベールRBの直径の違いに拘わらず、ロールベールRBの外周にトワインTを一定の巻回数で巻き付けることができる。
また、本発明は、ロールベーラ1に限らず、回転体を巻回材で巻回するもの(例えばラッピング装置等)であれば、あらゆるタイプの装置に適用できる。
また、包装装置21においては、ネットNに換えてシートを用いてもよい。
本発明の実施形態に係るロールベーラの右側面図である。 上記ロールベーラの左側面図である。 入力リンク及びその周辺部品の平面図である。 供給ローラ及びその周辺部品の平面図である。 上記ロールベーラの透視右側面図である(ロールベール小径時)。 上記ロールベーラの透視右側面図である(ロールベール大径時)。 図5及び図6部分拡大図である。 図7の断面図である。 図5及び図6部分拡大図である(ネット切断前)。 図9の内部透視図である(ネット切断前)。 図5及び図6部分拡大図である(ネット切断後)。 図11の内部透視図である(ネット切断後)。 図5及び図6部分拡大図である(リセット時)。 ネットの調整リンク機構の説明図である(ロールベール小径時)。 ネットの調整リンク機構の説明図である(ロールベール大径時)。 上記ロールベーラの透視左側面図である(ロールベール小径時)。 上記ロールベーラの透視左側面図である(ロールベール大径時)。 上記ロールベーラの正面の部分拡大図である。 図18の平面図である。 図19の断面図である。 上記ロールベーラの正面図である。 図21の平面図である。 図22の側断面図である。 図23の背面図である。 トワインの調整リンク機構の説明図である(ロールベール小径時)。 トワインの調整リンク機構の説明図である(ロールベール大径時)。 ネットの調整リンク機構の変形例を示す説明図である。 上記調整リンク機構を備えたロールベーラの右側面図である(ロールベール小径時)。 上記調整リンク機構を備えたロールベーラの右側面図である(ロールベール大径時)。 トワインの調整リンク機構の変形例を示す説明図である。 上記調整リンク機構を備えたロールベーラの左側面図である(ロールベール小径時)。 上記調整リンク機構を備えたロールベーラの左側面図である(ロールベール大径時)。
符号の説明
T 巻回材としてのネット
N 巻回材としてのトワイン
RB 回転体としてのロールベーラ
1 ロールベーラ
3 ロールベーラ本体
7 ロール機構としてのベール成形機構
8 センサ
9 ローラ、供給ローラ(ネット用)
10 供給ローラ(トワイン用)
14 入力リンク(ネット、トワイン兼用)
21 包装装置(第1巻回装置)
22 ネットの長さ制御装置
32 偏芯リンク機構(ネット用)
33 揺動アーム(ネット用)
34 駆動軸(ネット用)
35 切断機構(ネット用)
36 第1リンク(ネット用)
37 第2リンク(ネット用)
42 ナイフ
43 ナイフホルダ
46 付勢手段としてのバネ
47 ストッパ
48 角付きプレート
48a 角部
70 調整リンク機構(ネット用)
71 出力リンク(ネット用)
80 結束装置(第2巻回装置)
81 トワインの長さ制御装置
92 往復動機構
95 ローラ(トワイン用)
96 偏芯リンク機構(トワイン用)
97 揺動アーム(トワイン用)
98 駆動軸(トワイン用)
99 切断機構(トワイン用)
102 第1リンク(トワイン用)
103 第2リンク(トワイン用)
110 カーソル
111 ナイフ
130 調整リンク機構(トワイン用)
131 出力リンク(トワイン用)

Claims (10)

  1. 回転体の外周面に巻き付けられる巻回材の長さを制御する装置であって、
    上記巻回材を上記回転体の外周面に供給するときに回転されるローラと、該ローラに偏芯リンク機構を介して接続され上記ローラの回転に伴って揺動が繰り返される揺動アームと、該揺動アームの揺動に応じてその揺動角度で一方向に小刻みに回転される駆動軸と、該駆動軸が所定角度回転されたとき上記回転体に供給される上記巻回材を切断する切断機構とを備え、
    上記偏芯リンク機構に、上記揺動アームの揺動角度を変更するための調整リンク機構を接続したことを特徴とする巻回材の長さ制御装置。
  2. 上記調整リンク機構は、一端が上記偏芯リンク機構に接続され、他端が固定ケーシングに複数設けられた係合穴のいずれかに接続されるものである請求項1記載の巻回材の長さ制御装置。
  3. 上記調整リンク機構は、上記偏芯リンク機構と上記回転体との間に介設され、上記回転体の径の小・大に連動して上記揺動アームの揺動角度を大・小と変更するものである請求項1記載の巻回材の長さ制御装置。
  4. 上記調整リンク機構は、上記回転体の径の小・大の変化に応じて回動される入力リンクと、該入力リンクの回動に応じて作動され上記偏芯リンク機構に枢着された出力リンクとを有する請求項3記載の巻回材の長さ制御装置。
  5. 上記偏芯リンク機構は、上記ローラの端部にその回転中心から偏芯して枢着された第1リンクと、該第1リンクに一端が枢着され他端が上記揺動アームに枢着された第2リンクとを備えた請求項1〜4いずれかに記載の巻回材の長さ制御装置。
  6. 上記調整リンク機構は、上記回転体の径の小・大の変化に応じて回動される入力リンクと、該入力リンクの回動に応じて作動され上記偏芯リンク機構に枢着された出力リンクとを有し、上記偏芯リンク機構は、上記ローラの端部にその回転中心から偏芯して枢着された第1リンクと、該第1リンクに一端が枢着され他端が上記揺動アームに枢着された第2リンクとを備え、上記出力リンクを上記第1リンクに枢着した請求項3記載の巻回材の長さ制御装置。
  7. 上記回転体は、円柱状のものであり、
    上記巻回材は、シート状又はネット状のものであり、
    上記切断機構は、上記巻回材を切断するためのナイフが取り付けられたナイフホルダと、該ナイフホルダを上記巻回材を切断する方向に付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して上記ナイフホルダを上記巻回材から離間した位置に保持するためのストッパと、上記駆動軸の回転に伴って回転される角付きプレートとを備え、
    該角付きプレートは、所定角度回転されたときその角部によって上記ナイフホルダを上記ストッパから離脱させるものである請求項1〜6いずれかに記載の巻回材の長さ制御装置。
  8. 上記回転体は、円柱状のものであり、
    上記巻回材は、紐状のものであり、
    上記切断機構は、上記巻回材が係合されるカーソルを上記駆動軸の回転に伴って上記回転体の軸方向に往復させる往復動機構と、該往復動機構によって往復される上記カーソルの移動終了位置の近傍に上記巻回材を切断するために配置されたナイフとを備えた請求項1〜6いずれかに記載の巻回材の長さ制御装置。
  9. 上記請求項1〜8いずれかに記載の巻回材の長さ制御装置を備え、
    上記回転体を材料の供給に応じて巻き太らせるためのロール機構と、
    該ロール機構により巻き太っていく上記回転体の径を検出するセンサと、
    該センサにより検出された径が所望の径となったとき、上記回転体の外周面に上記巻回材を供給すべく回転が開始される供給ローラとを備えた巻回材の巻回装置。
  10. 上記請求項9に記載された巻回材の巻回装置を農業機械であるロールベーラ本体に設け、該ロールベーラ本体によって草等を材料として円柱状に形成されるロールベールが上記回転体に相当し、該ロールベールの外周面に上記巻回材としてネット、シート又はトワインを供給して巻回し、この巻回材の巻き付け長さを上記巻回材の長さ制御装置により制御して上記ロールベールの直径の違いに拘わらず巻回数を一定としたことを特徴とするロールベーラ。
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