以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、実施例1は主に請求項1について説明する。また、実施例2は主に請求項2について説明する。また、実施例3は主に請求項3について説明する。また、実施例4は主に請求項4について説明する。また、実施例5は主に請求項5について説明する。また、実施例6は主に請求項6について説明する。また、実施例7は主に請求項7について説明する。また、実施例8は主に請求項8について説明する。また、実施例9は主に請求項9について説明する。また、実施例10は主に請求項10について説明する。
≪実施例1≫ (実施例1の概念) 本実施例の概念の一例は、視差分割方式による立体視映像の表示手段を備えた装置において、裸眼立体視用のステレオペア画像を生成し、左右に配置し出力、表示する機能を備えた立体視映像表示装置である。
図1を用いて、まずは視差分割方式による立体視用の映像を生成する処理方法について説明する。この図にあるように、視点を微妙にずらした左目用の画像Aと右目用の画像Bとがある。ここで、立体視用の画像としてこの2つの画像は横方向に並べて合成されるので、A,Bはそれぞれに幅が半分に間引きされる。そして、それぞれA1,A2,・・・、B1,B2,・・・と言う具合に縦の列ごとに細分化され、A1(左目用),B1(右目用),A2(左目用),B2(右目用)、・・・という具合に交互に配置、合成される。このようにして合成された画像が視差分割方式による立体視用の画像である。
しかし、この画像は、このままでは立体視映像を享受できない人にとっては極めて不自然な二次元画像でしかない。そこで、本実施例の立体視映像表示装置は、図2に示すように上記処理方法の途中で生成される幅が間引きされた画像A,Bを利用して伸張処理を行う。そして幅を通常幅に戻し、表示画面内に収まるサイズに直し、交差法や平行法による裸眼立体視が可能になるようそれぞれを左右に配置する。
これによりユーザーは、視差分割方式による立体視映像を享受することができなくても新たに交差法や平行法による立体視映像の享受に挑戦することができる。また、視差分割方式による立体視映像表示装置の処理の途中で生成される画像を利用することで、簡単に交差法や平行法の裸眼立体視用の画像を生成することができる。
(実施例1の構成) 図3に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「立体視映像表示装置」(0300)は、「表示部」(0301)と、「3Dデータ取得部」(0302)と、「伸張部」(0303)と、「出力部」(0304)と、を有する。
なお、以下に記載する装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメモリ、バス、ハードディスクドライブ、CD−ROMやDVD−ROMなどの読取ドライブ、各種通信用の送受信ポート、インターフェース、その他の周辺装置などのハードウェア構成部や、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどが挙げられる。
具体的には、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インターフェースを介して入力されるデータの加工、蓄積、出力などにより各部の機能が実現される。
また、この発明は装置またはシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができることもできる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然この発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
「表示部」(0301)は、映像を表示するための画面を有する。したがって表示部は、その画面として例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや電界放出ディスプレイ、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、プラズマアドレス液晶ディスプレイ、有機EL(electroluminescence)ディスプレイなどを有することが挙げられる。なお本実施例では表示される「映像」の一例として静止画像を挙げて以下に説明するが、もちろん、静止画像の連続表示である動画像に関しても同様に実施可能であることは言うまでも無い。
「3Dデータ取得部」(0302)は、3Dデータを取得する機能を有する。「3Dデータ」とは、左目用の左目圧縮画像情報と、右目用の右目圧縮画像情報とを画面縦方向ラインごとに相互に並べて合成することで立体視映像を表示するためのデータをいう。つまり図1に示す幅の間引き後の画像A,Bが、それぞれ、左目圧縮画像情報及び右目圧縮画像情報の一例である。なお、この画像は同一の画像を圧縮したものではなく、上記概念で述べたように視差を生じさせるため、視点の位置が微妙にずれた画像である。そして、図1に示すように左目圧縮画像情報Aと右目圧縮画像情報Bとを、それぞれ画面縦方向ラインごとにA1,A2,・・・、B1,B2、・・・という具合に細分化し相互に並べて合成することで立体視映像を表示するための画像が生成される。
この3Dデータ取得部では、上記のような処理の対象となる例えば左目圧縮画像情報と右目圧縮画像情報や、その両画像の合成処理後の画像などを3Dデータとして取得する。なお、この3Dデータは、本実施例の立体視映像表示装置の外部の装置から、予め視点をずらした2つの画像として取得してもよい。あるいは、実施例6で後述するような1枚の画像から立体視用の2枚の画像を生成する技術を利用する機構を内部に備えており、その機構で生成された左目圧縮画像情報と右目圧縮画像情報画像とを取得する構成であってもよい。
「伸張部」(0303)は、ステレオペア画像情報を生成する機能を有する。「ステレオペア画像」とは、裸眼立体視のための2枚の画像をいい、同じ対象物に対してカメラなどの視点を左右に微妙にずらし、視差に相当するずれを生じさせた2枚の画像である。図4に示すのは、裸眼立体視の原理を説明するための模式図である。この図にあるように、3つの点が描かれたステレオペア画像AとBが、左右に並べて配置されている。ここで、左目でステレオペア画像Aを視認し、右目でステレオペア画像Bを視認する。そして、左右の目の焦点をステレオペア画像ではなくその後方に置く。それから左右それぞれの3点が重なるようにして焦点を合わせると、ステレオペア画像AとBにある視差に相当するずれと、自身の左目と右目の位置の差からこの3点はそれぞれ異なった距離で重なることになる。すると、この距離感の違いから脳が3点の位置関係を誤認識し立体感を生じることになる。このようにステレオペア画像を、裸眼立体視特有の方法で視認することにより人は立体画像を楽しむことができる。なお、上記図4で説明した左側に左目用の画像Aがあり、右側に右目用の画像Bが配置される裸眼立体視の方法を「平行法」という。逆に左側に右目用の画像Bがあり、右側に左目用の画像Aがあって、ステレオペア画像の手前で焦点を結ばせる裸眼立体視の方法を「交差法」という。
そしてこのステレオペア画像は、伸張部において前記3Dデータの左目圧縮画像情報及び右目圧縮画像情報を伸張して生成される。「伸張」とは、縦方向や横方向に圧縮された画像の縦横比を本来の縦横比、または本来の縦横比の近似の比率に直すことを言う。図1に示すように、左右の圧縮画像が、幅が2分の1に間引きされた画像ならばその幅を2倍に伸張する、という具合である。もちろん、単純に元のサイズに戻すだけではなく、後述するようにステレオペア画像は左右に並べて出力されるので、これが表示画面サイズに収まるよう、図2に示すように元の縦横の比率が変わらないようにサイズ自体を変化させる処理が加えられても良い。また、3Dデータ取得部で取得された3Dデータがすでに両圧縮画像を細分化し交互に合成してあるデータであれば、伸張部は、合成済みの3Dデータを分離し両圧縮画像に再構築する圧縮画像分離手段などを備えている必要がある。
「出力部」(0304)は、伸張部(0303)で生成されたステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する機能を有する。この出力部では、例えば前記「平行法」により裸眼立体視を行わせるならば、左目用の画像を左目側に、右目用の画像を右目側に配置するように出力する。あるいは前記「交差法」により裸眼立体視を行わせるならば、逆に左目用の画像を右目側に、右目用の画像を左目側に配置するように出力する。以上のように出力されたステレオペア画像を、表示部の画面中に左右に配置し表示することでユーザーは裸眼による立体視映像を楽しむことができる。
(実施例1の処理の流れ) 図5に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、3Dデータを取得する(ステップS0501)つづいて、前記ステップS0501で取得した3Dデータに基づいてステレオペア画像情報を生成する(ステップS0502)。次に、前記ステップS502で生成したステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS0503)。最後に、ステップS0503で左右に配置するよう出力されたステレオペア画像情報を表示する(ステップS0504)。
(実施例1の効果の簡単な説明) 以上のように本実施例の立体視映像表示装置によって、視差分割方式用の画像データを利用して平行法や交差法などの裸眼立体視による立体視映像を提供することができる。また、視差分割方式による立体視映像を表示する処理手段を備えた装置をそのまま利用し、伸張処理などを行う処理手段を加えるだけで実現することが可能であるので、簡単に実施することが可能である。また、裸眼立体視用の画像は左目用と右目用の画像を左右に配置したものであるので、例え裸眼立体視での立体視映像が享受できなくても、左右用の画像を交互に合成した視差分割方式ほど不自然ではない二次元映像を提供することができる。
また、視差分割方式以外の立体視の方法を幅広く提供できるため、立体視映像を享受できる可能性が高くなる。
≪実施例2≫ (実施例2の概念) 本実施例の立体視映像表示装置は、実施例1を基本として、ステレオペア画像を表示する際には、視差分割方式による立体視映像表示を実現するために表示用ディスプレイに具備された液晶シャッターなどを自動的にオフに切り替えるなどの機能が備わっていることを特徴とする。図6に示すのは、表示用ディスプレイに具備された液晶シャッターの一例を模式的に表した図である。この図にあるように、液晶シャッター(光線制御手段)がディスプレイ上を覆うように配されており、液晶シャッターの奇数の縦ラインと偶数の縦ラインとが交互に開閉する構成になっている。するとこれを見ているユーザーは右1、右2、右3、右4、・・・で構成される右目用の画像を右目によって、左1、左2、左3、左4、・・・で構成される左目用の画像を左目によってそれぞれを交互に視認することになる。そして、この2枚の画像が重なるようにユーザーが焦点を合わせることで脳が高度差を誤認識し、視差分割方式による立体映像を享受することができる。
しかし、図2に示すような裸眼立体視用のステレオペア画像を表示する場合、このような液晶シャッターが作動すると、縞々のラインで分割されてしまった意味不明な2枚のステレオペア画像が視認されるだけである。そこで本実施例の立体視映像表示装置では、表示部においてステレオペア画像を表示する場合には、このような液晶シャッターなどの機能を自動的にオフに切り替えることで消費電力を抑えるとともに、縞々のラインでステレオペア画像を隠してしまい裸眼立体視を邪魔する、などの事態が起こらないようにすることができる。
(実施例2の構成)
図7に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「立体視映像表示装置」(0700)は、実施例1を基本として、「表示部」(0701)と、「3Dデータ取得部」(0702)と、「伸張部」(0703)と、「出力部」(0704)と、を有する。そして本実施例の特徴点は、表示部(0701)が「光線制御手段」(0705)を有する点と、立体視映像表示装置が「切替部」(0706)をさらに有する点である。なお、「表示部」と、「3Dデータ取得部」と、「伸張部」と、「出力部」は、すでに説明済みであるので、ここでの改めての説明は行わない。
「光線制御手段」(0705)は、3Dデータ取得部(0702)で取得した3Dデータに基づいて、3D表示用に、左目圧縮画像を主に人の左目にのみ、右目圧縮画像を主に人の右目にのみ視認させるための機能を有する。光線制御手段は、例えば、液晶シャッターの奇数と偶数の縦ラインを交互に開閉することで実現する方法が挙げられる。あるいは、ディスプレイ上のラインごとに凸レンズを並べて配置したレンズ(レンチキュラレンズ)で視線の届く位置を左右に分けて変化させ光線制御を実現する方法であっても良い。なお、この光線制御手段は、表示部であるディスプレイをカバーするように備えられていても良い。あるいはディスプレイではなく立体視用に用意されたメガネのグラス部分をカバーするように備えられていても良い。
「切替部」(0706)は、出力部の出力と連動して光線制御手段(0705)を2D表示用に切り換える機能を有する。光線制御手段を2D表示用に切り替える、とは、例えば液晶シャッターならばその液晶シャッターの機能をオフにしたり、あるいは取り外し可能に液晶シャッターやレンチキュラレンズをディスプレイ上に設けることで、2D表示の場合には、これら光線制御手段をディスプレイ上から取り外したりする方法が挙げられる。あるいはレンチキュラレンズなどを電圧を加えることでその形状を変化させる磁性体のゲル状物質で構成し、電圧の変化によってガラス板状とレンチキュラレンズ状とにその形状をすることで、上記2D表示用への切替を行っても良い。
(実施例2の処理の流れ) 図8に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、3Dデータを取得する(ステップS0801)つづいて、前記ステップS0801で取得した3Dデータに基づいてステレオペア画像情報を生成する(ステップS0802)。次に、前記ステップS0802で生成したステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS0803)。さらに、前記ステップS0803での出力と連動して光線制御手段を2D表示用に切り替える(ステップS0804)。最後に、ステップS0803で左右に配置するよう出力されたステレオペア画像情報を表示する(ステップS0805)。
(実施例2の効果の簡単な説明) 本発明の立体視映像表示装置は元来視差分割方式により立体視映像を表示する機能を備えている。そのため、当然液晶シャッターやレンチキュラレンズなど視差分割方式用の光線制御機構を具備している。しかし本発明では、その立体視映像表示装置において裸眼立体視用の画像を表示するので、このような光線制御機構はその立体視において邪魔になる可能性がある。したがって以上のように本実施例の立体視映像表示装置は、縞々のラインでステレオペア画像を一部隠してしまうなどその視認の邪魔になる光線制御装置を2D表示用に自動的に切り替えて邪魔にならないようにすること機構を備える。また、光線制御手段が液晶シャッターなど電力によりその作用を発揮する構成のものならば、その機能をオフにすることで消費電力を抑えることもできる。
≪実施例3≫ (実施例3の概念) 本実施例の立体視映像表示装置は、実施例1や2を基本として、ステレオペア画像の画面中の表示サイズを変更する機能を備えていることを特徴とする。図9に示すのは、このステレオペア画像の表示サイズの変更の一例を模式的に表した図である。この図にあるように、例えば左右両方のステレオペア画像を同一の縮小率で縮小する。このようにステレオペア画像情報の表示サイズを変更することで以下のような効果がある。すなわち、裸眼立体視による立体視方法「平行法」や「交差法」では、ステレオペア画像の後方や手前に焦点を上手く合わせなければ立体として認識することができない。そこでユーザーはある程度焦点を合わせたら視線をそこで固定し、ステレオペア画像を前後に動かし焦点位置の微調整を行う方法が一般的である。
しかし、ディスプレイなど表示部が大型で動かせない場合は自分が動くなどの手間をかける必要があった。そこで本実施例の立体視映像表示装置は表示サイズを変更することで、ステレオペア画像を前後に移動させるのと同様の効果を奏することができる。
(実施例3の構成) 図10に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「立体視映像表示装置」(1000)は、実施例1や2を基本として、「表示部」(1001)と、「3Dデータ取得部」(1002)と、「伸張部」(1003)と、「出力部」(1004)と、を有する。そして本実施例の特徴点は、「サイズ変更部」(1005)をさらに有する点である。なお、「表示部」と、「3Dデータ取得部」と、「伸張部」と、「出力部」は、すでに説明済みであるので、ここでの改めての説明は行わない。
「サイズ変更部」(1005)は、出力部(1004)の出力するステレオペア画像情報の画面中表示サイズを変更する機能を有する。このサイズの変更は概念にあるように同じ倍率で縮小する方法が挙げられる。あるいは画面表示領域に余裕があれば拡大してもよいし、左目用の画像を80%に縮小して右目用の画像を70%に縮小するなど倍率を変えてサイズを変更しても良い。つまり例えば片目だけ乱視のユーザーなどでも、しっかりと立体視のために焦点が合うようにサイズが変更できれば良い。また、このサイズの変更は、立体視映像装置に眼球や網膜の動きなどから焦点を測定する機構を備えておき自動的に適切なサイズを算出しそれに応じて自動的に変更が行われても良い。あるいはファンクションキーやジョグダイアルなどの操作機構を利用して、ユーザーが希望するサイズを指定しても良い。
(実施例3処理の流れ) 図11に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、3Dデータを取得する(ステップS1101)つづいて、前記ステップS1101で取得した3Dデータに基づいてステレオペア画像情報を生成する(ステップS1102)。次に、前記ステップS1102で生成したステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS1103)。さらに、ステップS1103で左右に配置するよう出力されたステレオペア画像情報を表示する(ステップS1104)。そして、前記ステップS1104で表示されたステレオペア画像の画面中表示サイズを変更する(ステップS1105)。もちろん、上記ステップS1105が、ステップS1104やS1103の前に処理される構成でも良い。つまり、その場合ステレオペア画像の出力や表示処理の前に、サイズ変更処理が行われる流れとなる。
(実施例3の効果の簡単な説明) 以上のように本実施例の立体視映像表示装置によって、焦点を立体視に合わせるための画像位置の微調整を簡単に行うことができる。また、例えば片方の目だけ斜視や乱視など異常があり焦点を合わせにくい場合などでも、左右のステレオペア画像のサイズ変更を別々に行うことで容易に立体視のための焦点にあわせることが可能になる。
≪実施例4≫ (実施例4の概念) 図12に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における概念の一例を説明するための図である。この図にあるように、実施例1で説明した裸眼立体視の方法の一つ「交差法」では、立体視のために右目と左目の視線が交差する交差ポイントが存在する。つまりこの交差ポイントが予め分かれば、そこで右目と左目が交差するように視線を合わせれば簡単に立体視映像を享受することができる。そこで本実施例の立体視映像表示装置は、その交差ポイントを算出し、例えば表示画面上に「画面中央から3センチ付近が交差ポイントです」など表示することによって、ユーザーに交差ポイントの位置を知らせる機能を備えていることを特徴としている。
(実施例4の構成) 図13に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「立体視映像表示装置」(1300)は、実施例1ないし3のいずれかを基本として、「表示部」(1301)と、「3Dデータ取得部」(1302)と、「伸張部」(1303)と、「出力部」(1304)と、を有する。そして本実施例の特徴点は、「交差ポイント位置情報算出部」(1305)と、「交差ポイント位置情報表示部」(1306)と、をさらに有する点である。なお、「表示部」と、「3Dデータ取得部」と、「伸張部」と、「出力部」は、すでに説明済みであるので、ここでの改めての説明は行わない。
なお、交差ポイントは概念でも述べたように「交差法」による裸眼立体視において必要となるもので、「平行法」による裸眼立体視では存在しない。したがって、「出力部」(1304)においてステレオペア画像が交差法により立体視可能なように出力した場合、すなわち右目用のステレオペア画像を左に、左目用のステレオペア画像を右に配置するよう出力した場合に、後述する「交差ポイント位置情報算出部」(1305)での交差ポイントの算出が行われることになる。逆に「出力部」(1304)で平行法により立体視可能に出力されている場合は、交差ポイントの算出処理は行われない。なお、出力部での出力が交差法に基づく出力か平行法に基づく出力であるかの判断は、例えば中央演算部(CPU)などにおいて判断されるとよい。
「交差ポイント位置情報算出部」(1305)は、出力部が出力するステレオペア画像情報に基づいて、交差ポイントの位置を示す交差ポイント位置情報を算出する機能を有する。「交差ポイント」とは、交差法により画面中に配置されたステレオペア画像を立体視するために左右の視線を交差させるポイントをいう。この交差ポイント位置情報算出部による交差ポイントの位置の算出の一例を、図12を利用して以下説明する。まず、ユーザーは自分の左目と右目の間の距離αと、立体視映像表示装置で表示されるステレオペア画像と自分の目と間の距離βとを、本実施例の立体視映像表示装置に入力する。あるいは、立体視映像表示装置が各種センサなどを利用してこれらの距離を測定することでその情報を取得しても良い。また立体視映像表示装置は、自身が表示するステレオペア画像の右目用画像と左目用画像の間の距離θを取得する。この距離θは、両画像内で立体視するために重なって視認される領域間の距離である。すると、図12から、αとθの比が、ステレオペア画像の中心から交差ポイントまでの距離と、ユーザーの両目の間から交差ポイントまでの距離との比と同一であることが分かる。したがって、ステレオペア画像から交差ポイントまでの距離は「β×θ/(α+θ)」、両目の間から交差ポイントまでの距離は「β×α/(α+θ)」で計算することができる。こうして、例えば画面から交差ポイントまでの距離や、ユーザーの両目の間から交差ポイントまでの距離、例えば10cmなど、を示す交差ポイント位置情報を算出することができる。
「交差ポイント示唆情報出力部」(1306)は、交差ポイント示唆情報を表示する機能を有する。「交差ポイント示唆情報」とは、交差ポイント位置算出部(1305)で算出された交差ポイント位置情報に基づいて視聴している人に交差ポイントを示唆する情報をいう。例えば、「画面(又はあなたの目)から、交差ポイントまでの距離は10cmです。そこで左右の視線を交差させてください」といったテキスト情報や音声情報をディスプレイやスピーカーで出力する情報が挙げられる。あるいは、より視覚的にユーザーに交差ポイントの位置を示唆するため、立体視映像表示装置の上下両端などにあるレーザー射出口からレーザーを射出し、算出した交差ポイントでちょうどレーザーが交差しその交差ポイントが空間上に表示されるような構成であってもよい。もちろんこの際に使用されるレーザーは、IEC(国際電気基準会議)に基づいて、人間の目に対する危険性の低いクラス1のレーザーであることが好ましく、またレーザーが目に入射しない位置にその射出口を設けることが好ましい。
(実施例4の処理の流れ) 図14に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、3Dデータを取得する(ステップS1401)つづいて、前記ステップS1401で取得した3Dデータに基づいてステレオペア画像情報を生成する(ステップS1402)。次に、前記ステップS81402で生成したステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS1403)。さらに、ステップS1403で左右に配置するよう出力されたステレオペア画像情報を表示する(ステップS1404)。ここで、ステップS1403で出力されたステレオペア画像情報の左右の配置が交差法に基づくか否かを判断する(ステップS1405)。前記ステップS1405での判断結果が交差法に基づく配置であるとの判断結果である場合に、交差ポイント位置情報を算出する(ステップS1406)。最後に、前記ステップS1406で算出した交差ポイント位置情報に基づく交差ポイント示唆情報を表示する(ステップS1407)。また、上記の通り平行法に基づくステレオペア画像の配置の場合、交差ポイントと言うものは存在しないので、その場合はステップS1406以下の処理の流れは省略される。また、交差法に基づく出力のみを行う場合は、当然ステップS1405の判断の処理を行う必要はない。
(実施例4の効果の簡単な説明) 以上のように本実施例の立体視映像表示装置によって、ユーザーは立体視を楽しむための交差ポイントを簡単に知ることができる。したがって、交差法による裸眼立体視が苦手な人でも比較的容易に立体視映像を享受することができるようになる。
≪実施例5≫ (実施例5の概念) 本実施例の立体視映像表示装置は、立体視映像を楽しみながら、目の疲労などを回復するために目のストレッチを可能とする機能を備えていることを特徴とする。具体的には、図15に示すように、この立体視映像表示装置は表示したステレオペア画像を所定間隔で左右に移動させる。すると、立体視映像をつづけるためにはユーザーはステレオペア画像の移動にあわせて自身の視線も左右に移動させる必要がある。このように、ステレオペア画像を移動させることで視線も移動することになるので目のストレッチ運動を行うことが可能になる。
(実施例5の簡単な説明) 図16に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「立体視映像表示装置」(1600)は、実施例1ないし4のいずれかを基本として、「表示部」(1601)と、「3Dデータ取得部」(1602)と、「伸張部」(1603)と、「出力部」(1604)と、を有する。そして本実施例の特徴点は、「出力部」(1604)が、「交差ポイント移動手段」(1605)をさらに有する点である。なお、「表示部」と、「3Dデータ取得部」と、「伸張部」と、「出力部」は、すでに説明済みであるので、ここでの改めての説明は行わない。
「交差ポイント移動手段」(1605)は、交差ポイントの位置が、所定の時間間隔で移動するようにステレオペア画像情報を出力する機能を有する。この交差ポイント移動手段は、ステレオペア画像を左右に移動させることで交差ポイントを左右に移動させる構成であってもよいし、ステレオペア画像のサイズを様々に変えることで交差ポイントを前後に移動する構成であっても良い。なお、その移動は、移動後に立体視するための時間をとるため停止するような、移動と停止を繰り返す間欠移動でも良いし、移動しつづける連続移動であって構わない。また、このステレオペアの移動開始時間や移動速度、移動ルートなどは自動的に設定されている構成であってもいいし、ユーザーが所望のものを指定する構成であってもいい。
(実施例5の処理の流れ) 図17に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、3Dデータを取得する(ステップS1701)つづいて、前記ステップS1701で取得した3Dデータに基づいてステレオペア画像情報を生成する(ステップS1702)。次に、前記ステップS1702で生成したステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS1703)。ここで、ステップS1703で出力されたステレオペア画像情報の左右の配置が交差法に基づくか否かを判断する(ステップS1704)。前記ステップS1704での判断結果が交差法に基づく配置であるとの判断結果である場合に、交差ポイントの位置が所定の時間間隔で移動するようにステレオペア画像を出力する(ステップS1705)。最後に、ステップS1705で移動するように出力されたステレオペア画像情報を表示する(ステップS1706)。なお、本実施例の処理の流れにおいても、交差法のみの出力を行う場合などは、ステップS1705の判断の処理を行う必要はない。
(実施例5の効果の簡単な説明) 以上のように本実施例の立体視映像表示装置によって、立体視映像を享受しながら目のストレッチ運動を行うこともできる。
≪実施例6≫ (実施例6の概念) 図18に示すのは、本実施例における概念の一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の立体視映像表示装置は、一枚の画像から、立体視映像用に微妙に視点をずらした2枚の画像を生成する機能を有している。
(実施例6の構成) 図19に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「立体視映像表示装置」(1900)は、実施例1ないし5のいずれかを基本として、「表示部」(1901)と、「3Dデータ取得部」(1902)と、「伸張部」(1903)と、「出力部」(1904)と、を有する。そして本実施例の特徴点は、「2Dデータ取得部」(1905)と、「3Dデータ生成部」(1906)と、をさらに有する点である。なお、「表示部」と、「3Dデータ取得部」と、「伸張部」と、「出力部」は、すでに説明済みであるので、ここでの改めての説明は行わない。
「2Dデータ取得部」(1905)は、二次元表示用の画像データである2Dデータを取得する機能を有する。この2Dデータは、例えば装置に備えられたデジタルカメラと連動しており、そのデジタルカメラで撮影した画像をそのまま取得する構成であっても良い。もちろんスキャナなどその他の外部装置から取得しても良い。あるいは、ネットワーク回線を通して2Dデータを取得しても良い。また、ここで取得される2Dデータはこのようにデジタルカメラの撮影画像ばかりでなく絵画やCG(コンピュータ・グラフィックス)などのデジタル画像であってもよいし、もちろん静止画のみならず動画であっても構わない。
「3Dデータ生成部」(1906)は、2Dデータ取得部(1905)で取得した2Dデータに基づいて、前記3Dデータを生成する機能を有する。この機能は、例えば特開平9−218963号公報で開示されている技術を利用して実現する方法が挙げられる。この技術では、筆圧を検出することで二次元画像の輪郭線などを抽出しているが、その他にも例えば輪郭線は周囲との輝度差が急であるため高周波成分を多く含むという性質から、この高周波成分を利用するエッジ抽出技術を用いて輪郭線を抽出しても良い。そしてその抽出された輪郭線を元に、数値演算回路で立体視用の左右の目による視差を算出する。そして、元の二次元画像データに対し上記算出された視差をもつ別の二次元画像データが生成されることになる。これをそれぞれ、例えばその幅を二分の一にするなど間引きを行うことで、左目用圧縮画像と右目用圧縮画像の3Dデータが生成される。
また、2DデータがCGデータであるならば、CG作成用のアプリケーションを利用して視点変更を行い、別の視差をもつもう一枚のCGを生成し、3Dデータを生成しても良い。そして、このように生成された3Dデータが、「3Dデータ取得部」(1902)にて取得されることになる。
(実施例6の処理の流れ) 図20に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、2Dデータを取得する(ステップS2001)。つづいて、前記ステップS2001で取得した2Dデータに基づいて3Dデータを生成する(ステップS2002)。次に、前記ステップS2002で生成した3Dデータを取得する(ステップS2003)。つづいて、前記ステップS2003で取得した3Dデータに基づいてステレオペア画像情報を生成する(ステップS2004)。次に、前記ステップS2004で生成したステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS2005)。最後に、ステップS2005で左右に配置するよう出力されたステレオペア画像情報を表示する(ステップS2006)。
(実施例6の効果の簡単な説明) 以上のように本実施例の立体視映像表示装置によって、例えばカメラなどで撮影したデジタル画像からでも立体視映像を楽しむことができるようになる。
≪実施例7≫ (実施例7の概念) 本実施例の立体視映像表示装置は、実施例1ないし6のいずれかを基本として、例えばステレオペア画像を表示する際に、その右目用画像の下部分に「右目用」というテキストを表示し、同様に左目用画像の下部分に「左目用」というテキストを表示する、といった機能を備えていることを特徴とする。このようにして、ユーザーは右目用画像を左目で見て左目用画像を右目で見るという間違い、すなわち交差法に基づいて左右に画像を配置されたステレオペア画像を平行法により見る(あるいは逆に平行法によるステレオペア画像を交差法により見る)といった間違いを避けることができる。
(実施例7の構成) 図21に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「立体視映像表示装置」(2100)は、実施例1ないし6のいずれかを基本として、「表示部」(2101)と、「3Dデータ取得部」(2102)と、「伸張部」(2103)と、「出力部」(2104)と、を有する。そして本実施例の特徴点は、「表示部」(2101)が、「画像左右指定情報表示手段」(2105)を有する点である。なお、「表示部」と、「3Dデータ取得部」と、「伸張部」と、「出力部」は、すでに説明済みであるので、ここでの改めての説明は行わない。
「画像左右指定情報表示手段」(2105)は、画像左右指定情報を表示する機能を有する。「画像左右指定情報」とは、出力部(2104)によるステレオペア画像の配置に基づいて、各々のステレオペア画像に関して左目用か右目用かを示す情報を言う。この画像左右指定情報は、例えば概念で説明したようなディスプレイに表示されるテキスト情報やアイコン情報が挙げられる。あるいは、「向かって右が右目用画像です」などの音声出力による情報であっても良い。
このように、2つの画像が左右どちらの目で見るべき画像かを知らせることで、ユーザーは適切に立体視映像を楽しむことができる。なぜならば平行法と交差法では画像の結像位置が手前と後方と異なるため、その凹凸も逆になる。したがって平行法で凹凸が正しく見えるように生成されたステレオペア画像を交差法で見ると、その凹凸が逆に見えてしまう、例えば手前にあるはずの人物が奥にあり、奥にあるはずのビルが手前に見えてしまうからである。もちろん、逆に交差法に基づくステレオペア画像を平行法で見た場合も同様の問題が起こる。
(実施例7の処理の流れ) 図22に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、3Dデータを取得する(ステップS2201)つづいて、前記ステップS2201で取得した3Dデータに基づいてステレオペア画像情報を生成する(ステップS2202)。次に、前記ステップS2202で生成したステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS2203)。さらに、ステップS2203で左右に配置するよう出力されたステレオペア画像情報を表示する(ステップS2204)。また、前記ステップS2203での配置に基づいて各々のステレオペア画像情報に関し画像左右指定情報を表示する(ステップS2205)。
(実施例7の効果の簡単な説明) 以上のように本実施例の立体視映像表示装置によって、ユーザーは各々のステレオペア画像が右目用か左目用か知ることができる。したがって、ユーザーは平行法で見ればいいのか交差法で見ればいいのかが分かるので、立体視映像の凹凸を逆に見てしまうなどの事態を防ぐことができる。
≪実施例8≫ (実施例8の概念) 本実施例の立体視映像表示装置も、実施例7と同様に表示されたステレオペア画像を平行法で見ればよいのか交差法で見ればよいのかをユーザーに対して知らせる機能を備えていることを特徴とする。そして実施例7とは異なる点は、具体的な機能として、例えば「現在交差法に基づいて表示中」などの直接裸眼立体視の方法を指定するテキスト情報などを表示する点である。もちろん、テキスト表示だけでなくアイコン表示や音声出力による出力であっても良い。
(実施例8の構成) 図23に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「立体視映像表示装置」(2300)は、実施例1ないし7のいずれかを基本として、「表示部」(2301)と、「3Dデータ取得部」(2302)と、「伸張部」(2303)と、「出力部」(2304)と、を有する。そしてその特徴点は、「表示部」(2301)が、「方法指示情報表示手段」(2305)を有する点である。なお、「表示部」と、「3Dデータ取得部」と、「伸張部」と、「出力部」は、すでに説明済みであるので、ここでの改めての説明は行わない。
「方法指示情報表示手段」(2305)は、出力部(2304)によるステレオペア画像の配置に基づく裸眼立体視の方法である交差法または平行法を示す方法指示情報を表示する機能を有する。この方法指示情報は、例えば上記の通りテキスト情報やアイコン情報、出力音声情報などが挙げられる。
(実施例8の処理の流れ) 図24に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、3Dデータを取得する(ステップS2401)つづいて、前記ステップS2401で取得した3Dデータに基づいてステレオペア画像情報を生成する(ステップS2402)。次に、前記ステップS2402で生成したステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS2403)。さらに、ステップS2403で左右に配置するよう出力されたステレオペア画像情報を表示する(ステップS2404)。また、前記ステップS2403での配置に基づいて方法指示情報を表示する(ステップS2405)。
(実施例8の効果の簡単な説明) 以上のように本実施例の立体視映像表示装置によっても、実施例7と同様に、ステレオペア画像を見る際に交差法と平行法を誤って適用してしまいその凹凸が逆に見えてしまうなどの事態を防ぐことができる。
≪実施例9≫ (実施例9の概念) 裸眼立体視では、前述の通り視差を生じさせ立体感を得るため視点が微妙にずれた2枚の画像(ステレオペア画像)が重ね合って見えるように焦点を合わせなければならない。しかし、2枚の画像は微妙に視点がずれている別々の画像のため焦点を合わせるにはある程度の慣れや技術が必要となる。そこで、本実施例の立体視映像表示装置では、図25に示すように、まず全く同じ2枚の焦点合わせ用の画像を使ってユーザーの焦点を立体視映像が見える状態にしてから、その画像をステレオペア画像に差し替えて表示する。それにより比較的簡単に立体視映像を享受することができるようになる。
(実施例9の構成) 図26に示すのは、本実施例の立体視映像表示装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「立体視映像表示装置」(2600)は、実施例1ないし8のいずれかを基本として、「表示部」(2601)と、「3Dデータ取得部」(2602)と、「伸張部」(2603)と、「出力部」(2604)と、を有する。そしてその特徴点は、「第二出力部」(2605)をさらに有する点と、「出力部」(2603)が、「焦点合わせ後出力手段」(2306)を有する点である。なお、「表示部」と、「3Dデータ取得部」と、「伸張部」と、「出力部」は、すでに説明済みであるので、ここでの改めての説明は行わない。
「第二出力部」(2605)は、焦点合わせ用画像を画面中に左右に配置するように出力する機能を有する。「焦点合わせ用画像」とは、2枚の同じ画像をいい、上記の通り2枚を重ねて見えるように焦点を合わせることが、視差のある微妙にずれたステレオペア画像に比べ簡単に実行できる事が多い。そこで、第二出力部で、まず焦点合わせ用画像を出力し画面中に表示させ、ユーザーに2枚の画像が重ねあうように目の焦点を合わせてもらう。また、この焦点合わせ用画像は概念例のようにステレオペア画像と全く別個の画像を用いるのではなく、ステレオペア画像の左右どちらか一方の画像を2枚用意することで生成されても良い。
「焦点合わせ後出力手段」(2606)は、第二出力部(2605)での焦点合わせ用画像の出力の後に、所定の条件に基づいてステレオペア画像を出力する機能を有する。「所定の条件」とは、ステレオペア画像の出力を開始するための信号の発信条件となるものをいい、例えば、所定時間の経過やユーザーによるボタンの押下、あるいはセンサによりユーザーの網膜などを測定し合焦状態にあるという判断などの条件が挙げられる。これら条件が満たされることにより、本実施例の立体視映像表示装置は、焦点合わせ用画像によるユーザーの目の焦点が立体視用に合っているとしてステレオペア画像を出力することになる。なお、この焦点合わせ後出力手段でのステレオペア画像の出力は、ユーザーの焦点を立体視用に維持したままステレオペア画像を見てもらうという目的上、焦点合わせ用画像と同じサイズで差し替える形で出力することが好ましい。
(実施例9の処理の流れ) 図27に示すのは、本実施例における処理の流れの一例を表すフローチャートである。この図にあるように、まず、3Dデータを取得する(ステップS2701)つづいて、前記ステップS2701で取得した3Dデータに基づいてステレオペア画像情報を生成する(ステップS2702)。それから、焦点合わせ用画像を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS2703)。そして、ステップS2703で左右に配置するよう出力された焦点合わせ用画像を表示する(ステップS2704)。ここで、所定の条件を満たしたか判断する(ステップS2705)。前記ステップS2705での判断結果が所定の条件を満たしているとの判断結果である場合に、前記ステップS2702で生成したステレオペア画像情報を画面中に左右に配置するように出力する(ステップS2706)。最後に、ステップS2706で左右に配置するよう出力されたステレオペア画像情報を表示する(ステップS2707)。
(実施例9の効果の簡単な説明) 以上のように本実施例の立体視映像表示装置によってステレオペア画像よりは立体視用の焦点の合わせやすい同一の画像を使うことで、比較的簡単にステレオペア画像による立体視映像を享受することができる。
≪実施例10≫ (実施例10の概念と構成) 本実施例の立体視映像表示装置は、実施例1ないし9のいずれかを基本として、携帯端末であることを特徴としている。
(実施例10の効果の簡単な説明) したがって本実施例の立体視映像表示装置は携行性にすぐれ、どこでも立体視映像を楽しむことができる。またカメラ付携帯端末であれば、3Dデータ生成用のアプリケーションを搭載せるだけで旅先などでも気軽に撮影した写真を立体視映像として楽しむことができる。
また立体視映像を享受するためには立体視用に焦点をあわせる必要があるが、据え置き型のディスプレイなどに表示されたステレオペア画像の場合、ユーザーが自身の身体を移動させて焦点を合わせることが多い。しかし立体視映像表示装置が携帯端末ならば、書物などと同じように携帯端末の側を移動させて焦点を合わせることができるようになる。