JP4589134B2 - 通水管の設置具 - Google Patents

通水管の設置具 Download PDF

Info

Publication number
JP4589134B2
JP4589134B2 JP2005018787A JP2005018787A JP4589134B2 JP 4589134 B2 JP4589134 B2 JP 4589134B2 JP 2005018787 A JP2005018787 A JP 2005018787A JP 2005018787 A JP2005018787 A JP 2005018787A JP 4589134 B2 JP4589134 B2 JP 4589134B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
installation tool
water pipe
wall material
water
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005018787A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006207200A (ja
Inventor
芳治 金森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mirai Kogyo KK
Original Assignee
Mirai Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mirai Kogyo KK filed Critical Mirai Kogyo KK
Priority to JP2005018787A priority Critical patent/JP4589134B2/ja
Publication of JP2006207200A publication Critical patent/JP2006207200A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4589134B2 publication Critical patent/JP4589134B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、可撓性を有する複数本の通水管を壁材を貫通させて設置するための通水管の設置具に関する。
例えば、建築物内のユニットバスにおいて、該ユニットバス内の水栓器具に接続される複数の通水管は、ユニットバスを構成する壁材を貫通してユニットバス外から引き込まれている(例えば、特許文献1参照。)。なお、以下の説明における「表」「裏」は、図9に示す矢印Xの方向を表裏方向とする。具体的には、図9に示すように、壁材91の裏側には、通水管97を引き込むための水栓ボックス96が設置されている。この水栓ボックス96は、壁材91裏側に配設された取付部材95を介して壁材91裏側に設置されている。
また、壁材91よりも浴槽側となる壁材91の表側には継手プレート94が設置されている。この継手プレート94には、ガイドパイプ94aが二箇所(図9では一方のガイドパイプ94aのみ図示)形成され、それらガイドパイプ94aは継手プレート94から二本の通水管97を壁材91表側へ引き出すために設けられている。この継手プレート94は、該継手プレート94から、壁材91裏側の取付部材95にビス98を螺着することにより壁材91の表側に設置されている。そして、壁材91の裏側にて前記水栓ボックス96内に引き込まれた二本の通水管97は、それぞれ壁材91を貫通して継手プレート94内に引き込まれ、各ガイドパイプ94a内を通過して壁材91の表側へ引き出されている。
特開平11−210030号公報
ところで、通水管97は、継手プレート94のガイドパイプ94aから壁材91の表側へ引き出されている。そして、ガイドパイプ94aは、ビス98によって取付部材95に取付固定された継手プレート94に一体形成されている。このため、各通水管97の壁材91表側への引出位置は一定位置(左右に並列した位置)に限られている。したがって、例えば、二本の通水管97を、継手プレート94の左側方に設けられた水栓器具に接続するためには、ガイドパイプ94aから引き出された二本の通水管97をそれぞれ左側へ折り曲げなければならない。その結果、二本の通水管97はその折り曲げ方向に沿って互いに重なることとなり、通水管97の折り曲げ作業が行いにくく通水管97の設置作業が非常に行いにくいという問題があった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、通水管をその折り曲げ方向に適した位置に引き出すことができ、通水管の設置作業の簡易化を図ることができる通水管の設置具を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、可撓性を有する複数の通水管を壁材を貫通させて設置するための通水管の設置具であって、前記壁材に設置され、内部に通水管が引き込まれるとともに前記壁材の一側へ延設される筒体部を備えた設置具本体と、前記設置具本体の前記筒体部に螺合可能なねじ部が螺刻された取付ナットと、前記取付ナットによって前記設置具本体の前記筒体部に組み付けられ、該設置具本体の内部に引き込まれた前記複数の通水管を各々独立して前記壁材の一側に引き出し可能とする複数の引出口が円板状の基板に延設された引出部材とを備え、前記引出部材は、前記取付ナットが前記筒体部にわずかだけ螺合した状態で前記筒体部の延設方向に延びる該筒体部の中心軸線を回転中心として回転可能であることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の通水管の設置具において、前記設置具本体の壁材への設置状態にて、前記筒体部は前記中心軸線が前記壁材に対して傾斜していることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の通水管の設置具において、前記複数の引出口は、前記筒体部の中心軸線から外れた位置に形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の通水管の設置具において、前記引出部材には、二つの引出口が並設されていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の通水管の設置具において、前記引出部材には、三つの引出口が引出部材の正面視にて三角形の各角部となる位置に配設されていることを要旨とする。
本発明によれば、通水管をその折り曲げ方向に適した位置に引き出すことができ、通水管の設置作業の簡易化を図ることができる。
以下、本発明をユニットバスに通水管を設置するための設置具(以下、単に設置具と記載する)に具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。なお、以下の説明における「上」「下」「左」「右」「表」「裏」は、図1及び図4に示す矢印Y1の方向を上下方向とし、図4に示す矢印Y2の方向を左右方向とする。さらに、図1に示す矢印Y3の方向を表裏方向とする。
まず、ユニットバスUの構成について説明する。図2に示すように、ユニットバスUが設置される建物内にて、コンクリート面11上には多数のジャッキ12を介して防水パン13が水平に支持されている。前記防水パン13の上面には浴槽14が設置され、防水パン13の全周囲には壁材15が立設されている。また、前記浴槽14の側方に位置する壁材15には、該浴槽14に給水、給湯するための水栓器具(図示せず)が取り付けられている。
前記水栓器具には、可撓性を有する二本の通水管17が接続されている。この通水管17は、壁材15に設置された設置具10を用いてユニットバスUに配設されている。なお、前記設置具10は、壁材15に穿設された貫通孔15a(図1参照)を貫通するように壁材15に設置される。通水管17は、設置具10によって壁材15の一側たる表側へ引き出されるように、壁材15の他側たる裏側から設置具10の内部に引き込まれている。そして、前記ジャッキ12、防水パン13、浴槽14、壁材15、水栓器具、通水管17、及び設置具10によってユニットバスUが構成され、該ユニットバスUは、壁材15の外側に立設された建物壁16の内側に設置されている。
次に、前記設置具10について説明する。図1及び図3に示すように、前記設置具10は、壁材15に設置され、筒体部としての傾斜部24を備える設置具本体20と、設置具本体20の前記傾斜部24に組み付けられる引出部材29とを備えている。まず、設置具本体20について説明する。設置具本体20は、その全体形状が筒状に形成され、その内部に複数の通水管17が引き込まれるようになっている。設置具本体20は、壁材15の表側にて通水管17が引き込まれる第1部材21と、壁材15の裏側にて通水管17が引き込まれ、第1部材21へ通水管17を引き込ませるための第2部材22と、を組み付けて構成されている。
前記第1部材21は、その一側(図1では表側)に円筒状をなす前記傾斜部24を備え、他側(図1では裏側)に略半筒状をなす延設部26を備えている。第1部材21にて、前記傾斜部24と延設部26の境界となる位置には円板状をなす止水部25が形成されている。第1部材21は、前記傾斜部24の止水部25からの延設方向に延びる該傾斜部24の中心軸線L1が前記止水部25の表裏両面に対して斜めに交差するように傾斜して形成されている(図1参照)。一方、第1部材21は、前記延設部26の延設方向に延びる該延設部26の中心軸線L2が前記止水部25の表裏両面に対して直交するように形成されている(図1参照)。したがって、第1部材21は、傾斜部24と延設部26が同一直線上に位置することなく止水部25を境界として屈曲して形成されている。
前記傾斜部24の外周面には第1ねじ部24aが螺刻されている。また、傾斜部24の外面にて、前記第1ねじ部24aよりも止水部25側には係止リブ24cが4箇所に突設されている。さらに、傾斜部24の内側には、第1部材21内に挿入された通水管17が挿通される内部空間24bが形成されている(図1参照)。
なお、傾斜部24の止水部25側には化粧プレート27が装着されるようになっている。この化粧プレート27は円環状をなす化粧カバー27aとその化粧カバー27aから円筒状に延設された化粧筒部27bとから構成されている。前記化粧カバー27aは前記止水部25を被覆可能な大きさに形成されている。また、前記化粧筒部27bは、該化粧筒部27bにおける軸芯(図示せず)が化粧カバー27aに対して斜めに交差するように傾斜して形成されている。化粧筒部27bの内周面には係止凹部27cが4箇所に凹設され(図3参照)、化粧プレート27が第1部材21に装着された状態で、係止凹部27cと前記係止リブ24cとが係止し、第1部材21に対する化粧プレート27の回転が規制されるようになっている。
また、第1部材21(傾斜部24)には取付ナット28が螺着され、該取付ナット28によって第1部材21(傾斜部24)に前記引出部材29が組み付けられるようになっている。前記取付ナット28は略円筒状をなし、その内周には円状に延びる係合溝28aが凹設されている(図1参照)。取付ナット28の内周面には、前記第1ねじ部24aに螺合可能な内周ねじ部28bが螺刻されている。
第1部材21において、前記延設部26の内側は、止水部25の内側を介して傾斜部24の内部空間24bと連通している(図1参照)。延設部26の下部には、相対向する係合面26aが形成されている。また、延設部26の外面には、同延設部26の円弧に沿って第2ねじ部26cが螺刻されている。
次に、前記第2部材22について説明する。第2部材22は、円弧状に湾曲して延びる円筒状をなすガイド部31を備え、そのガイド部31の上部に略円筒状をなす連結筒部30が一体形成されて構成されている。そして、前記ガイド部31内には複数本(本実施形態では二本)の通水管17を挿入することが可能となっている。また、前記ガイド部31の下端部には、合成樹脂製の鞘管35を連結するための連結部36が接続されている(図1参照)。
前記連結筒部30は略円筒状をなす外周筒部32により外郭が形成されている。その外周筒部32の一端縁(図1では表側の端縁)には第1鍔部32aが形成され、他端縁(図1では裏側の端縁)には第2鍔部32bが形成されている。また、連結筒部30において、前記外周筒部32の内側には内周筒部33が形成され、その内周筒部33は外周筒部32の内周下部に一体形成されている。内周筒部33の外周面と外周筒部32の内周面との間には、第2部材22の正面視において、下方に開口する円弧状をなす挿入孔34が形成され、該挿入孔34内に前記延設部26が挿入可能に形成されている。また、前記内周筒部33の下側であって、前記第2鍔部32b側からは係合板33bが延設されている。
そして、挿入孔34に延設部26が挿入された状態では、延設部26はその一部が連結筒部30の第2鍔部32b側から外方へ突出し、第2ねじ部26cが連結筒部30外へ露出するようになっている。また、前記係合板33bの両側には、一対の係合面26aが係合するようになっている。連結筒部30外へ露出した第2ねじ部26cには螺合部材23が螺合されるようになっている。前記螺合部材23は、その内周面に前記第2ねじ部26cに螺合可能なねじ山23aが螺刻されている。
図1に示すように、壁材15の表面と、止水部25との間にはパッキンPが配設される。このパッキンPはゴム材料により円環状に形成されている。そして、第1部材21と、第2部材22とが組み付けられ、連結筒部30外へ露出した第2ねじ部26cに螺合部材23が螺合されることにより、設置具本体20が構成されるようになっている。そして、この設置具本体20の設置状態では、壁材15の表側には傾斜部24が配設され、該傾斜部24は設置具本体20の内部に引き込まれる通水管17を壁材15の表側へ引き出し可能としている。
次に、前記引出部材29について説明する。図1及び図3に示すように、引出部材29は、周縁部にリブ29bが立設された円板状の基板29aに略円筒状をなす二つの引出口29cが延設されて形成されている。ここで、リブ29bは、基板29aの周縁部に沿って円状に延びるように形成されている。また、両引出口29cは基板29aに対して直交する方向へ延設されている。さらに、両引出口29cは同一口径に形成され、各引出口29cにはそれぞれ通水管17を挿通可能になっている。また、二つの引出口29cは、前記基板29aの中心点Rを通り(図4及び図6参照)、さらに基板29aの直径となる直線上に並設されている。さらに、引出口29cは基板29aの中心点Rよりも基板29aの径方向外側に外れた位置に形成されている。
そして、図1に示すように、前記取付ナット28の係合溝28aにリブ29bを係合させることにより、引出部材29を取付ナット28に組み付けることが可能となっている。さらに、引出部材29が組付けられた取付ナット28を傾斜部24の第1ねじ部24aに螺合することにより、第1部材21に引出部材29を組み付けることができるようになっている、その結果、設置具本体20に引出部材29が組み付けられ、設置具本体20と引出部材29を備えた設置具10が構成されるようになっている。
この設置具10において、前記引出部材29の中心点Rは、傾斜部24の中心軸線L1の延長線上に位置しており、前記引出口29cの軸線はそれぞれ前記中心軸線L1の延長線に対して平行をなし、引出口29cは前記中心軸線L1に対して直交する仮想平面M(図1参照)上に開口するように形成されている。そして、引出部材29は前記中心軸線L1(中心点R)を回転中心として設置具本体20、詳しくは取付ナット28及び第1部材21に対して回転可能に組み付け可能に構成されている。
次に、設置具10を使用して、壁材15に通水管17を設置する方法について説明する。ここでは、まず、設置具10よりも右方に設けられた水栓器具に二本の通水管17を接続する場合について説明する。
まず、第1部材21の延設部26にパッキンPを外挿する。次に、挿入孔34が貫通孔15aに合致するように第2部材22を壁材15の裏側に配設し、延設部26を壁材15の表側から貫通孔15aを貫通させ、さらに挿入孔34内に挿入して第2ねじ部26cを連結筒部30外に露出させる。
次に、壁材15の裏側にて螺合部材23を第2ねじ部26cに螺合して、該螺合部材23を延設部26に螺着する。そして、止水部25と螺合部材23との間に、第2部材22及びパッキンPを介して壁材15が挟持され、壁材15に第1部材21及び第2部材22が取付けられるとともに、第1部材21と第2部材22が組み付けられて設置具本体20が構成される。その後、壁材15の表面と止水部25との間のパッキンPの外周にコーキング処理を行い、さらに、傾斜部24の外周に化粧プレート27を装着する。なお、コーキング作業は必ず行う必要はなく、省略してもよい。
壁材15に設置具本体20が設置された状態において、止水部25の表裏両面は、壁材15の壁面に対して平行をなしている。そして、傾斜部24は、その中心軸線L1が壁材15の壁面に対して斜めに傾斜している。具体的には、傾斜部24は、壁材15から離れるに従い斜め上方へ延びるように傾斜している。
次に、壁材15の裏側にて第2部材22の連結部36に鞘管35を連結し、その鞘管35内に二本の通水管17を挿通する。そして、それら通水管17はガイド部31の内周面により斜め上方へ案内され、壁材15の裏側から壁材15の表側に向かって設置具本体20内に引き込まれる。さらに、二本の通水管17は、内部空間24b内へ引き込まれ、傾斜部24によって壁材15の壁面から斜め上方へ延びるように案内される。
次いで、係合溝28aにリブ29bを係合させて取付ナット28と引出部材29とを組付ける。そして、設置具本体20内にて壁材15の表側まで引き込まれた通水管17に対し二つの引出口29cを合致させ、それら引出口29cに通水管17を挿通する。
その後、水栓器具が設置具10よりも右方に設けられているため、両通水管17を設置具10の右方へ曲げやすくするために、取付ナット28が傾斜部24に螺着される前に引出部材29を中心軸線L1(中心点R)の延長線を回転中心として取付ナット28に対して回転させる。そして、二つの引出口29cが所定位置(上下位置)に位置するまで引出部材29を回転させた後、引出部材29が回転しないように手で抑えながら取付ナット28を回転させて該取付ナット28を傾斜部24に螺着、固定する。すなわち、二本の通水管17の引出位置が所定位置(上下位置)となるように引出部材29を回転させた後に、取付ナット28及び引出部材29が傾斜部24に組み付けられる。
又は、引出口29cに通水管17を挿通した後、取付ナット28の内周ねじ部28bを傾斜部24の第1ねじ部24aにわずかだけ螺合した状態で引出部材29を中心軸線L1(中心点R)を回転中心として取付ナット28に対して回転させる。そして、二つの引出口29cが所定位置(上下位置)に位置するまで引出部材29を回転させた後、引出部材29が回転しないように手で抑えながら取付ナット28を回転させて該取付ナット28を傾斜部24に螺着、固定する。すなわち、取付ナット28及び引出部材29が傾斜部24に組み付けられた後、二本の通水管17の引出位置が所定位置(上下位置)となるように引出部材29が回転される。したがって、本実施形態の設置具10においては、引出部材29は傾斜部24に組み付けられる前又は組み付けた後のいずれにおいても回転可能となっており、該組み付け前及び組み付け後のいずれにおいても通水管17の引出位置を調整することが可能となっている。
このとき、引出部材29は中心軸線L1を回転中心として回転し、引出口29cはそれぞれ中心軸線L1の延長線に対して平行をなし、さらに、中心軸線L1に直交する仮想平面M上に開口している。このため、引出口29cは、中心軸線L1の周りを変位し、さらに引出口29cが変位しても該引出口29cは中心軸線L1に対して傾斜することはない。したがって、引出部材29を回転させることによって、引出口29cから引き出された通水管17が傾斜部24に対して傾斜してしまうことが阻止される。その結果、設置具10を用いて壁材15に通水管17が設置される。
次に、二本の通水管17を壁材15の表側へ送り込み、所定長さだけ壁材15の表側へ引き出した後、各通水管17を水栓器具に接続する。図4に示すように、設置具10の引出口29cから引き出された二本の通水管17は、それぞれ水栓器具に向かって右方へ折り曲げられる。このとき、二本の通水管17は上下に位置している。このため、二本の通水管17は、右方へ折り曲げられても互いに重なり合うことがない。また、二本の通水管17の折り曲げ状態において、水栓器具に対して一方の通水管17が他方の通水管17よりも離れた位置から折り曲げられることがなく、最短距離を以て水栓器具に接続される。すなわち、設置具10を使用することにより、二本の通水管17を水栓器具に接続するのに適した位置に引き出すことが可能となる。
次に、設置具10よりも上方に設けられた水栓器具に二本の通水管17を接続する場合について説明する。なお、以下の説明における「上」「下」「左」「右」は、図6に示す矢印Y4の方向を上下方向とし、矢印Y5の方向を左右方向とする。この場合も、設置具本体20内にて壁材15の表側まで引き込まれた通水管17を引出口29cに挿通し、二本の通水管17が左右に位置するように設置具本体20に対して引出部材29を回転させる。
その結果、図5及び図6に示すように、引出口29cに挿通された通水管17は左右に位置するように壁材15の表側へ引き出される。その後、各通水管17はそれぞれ水栓器具に向かって上方へ折り曲げられる。このときも、二本の通水管17は、左右に位置したままの状態であるため、上方へ折り曲げられても互いに重なり合うことがない。また、二本の通水管17の折り曲げ状態において、水栓器具に対して一方の通水管17が他方の通水管17よりも離れた位置から折り曲げられることがなく、最短距離を以て水栓器具に接続される。すなわち、設置具10を使用することにより、二本の通水管17を水栓器具に接続するのに適した位置に引き出すことが可能となる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)引出部材29を傾斜部24の中心軸線L1を回転中心として回転可能に構成した。このため、引出部材29を回転させ、引出口29cを所定位置に位置させることにより、二本の通水管17を水栓器具に接続するのに適した位置に引き出すことができる。その結果、二本の通水管17を互いに重なり合うことなく折り曲げて水栓器具に接続することができ、設置具10を用いることにより通水管17の設置作業を容易に行うことができる。
(2)引出部材29を傾斜部24の中心軸線L1を回転中心として回転可能に構成した。このため、引出口29cに通水管17を挿通するとき、引出口29cを通水管17の引込位置に合致させることができ、通水管17をその引込位置のまま引出口29cに挿通することができる。その結果として、例えば、通水管17の引出位置が一定位置に限られてしまっている場合のように、通水管17を引出口29cの配設位置に合致するように曲げ変形させる必要がなく、通水管17の引込作業を容易に行うことができる。
(3)引出部材29は、壁材15に対して斜めに延設された傾斜部24の中心軸線L1を回転中心として回転する。そして、引出口29cは、傾斜部24の中心軸線L1の延長線に対して平行をなし、中心軸線L1に直交する仮想平面M上に開口している。このため、引出部材29を設置具本体20に対して回転させても引出口29cが傾斜部24の中心軸線L1に対して傾斜してしまうことが阻止される。その結果、引出部材29を回転させることによって、引出口29c、ひいては通水管17が傾斜部24に対して傾斜した所望しない方向へ延びてしまう不都合の発生を防止できる。
(4)引出口29cは、中心軸線L1(中心点R)よりも基板29aの径方向外側へ外れた位置から延設されている。このため、引出部材29を回転させたとき、各引出口29cを回転前の位置から変位させることが可能となり、引出口29cに挿通された通水管17を、水栓器具に接続するのに適した位置へ確実に引き出すことができる。
(5)引出部材29に二つの引出口29cを形成した。この場合、引出部材29を回転させることにより、二本の通水管17のうちいずれか一方が他方よりも水栓器具から遠い位置から折り曲げられることが無くなり、両通水管17を水栓器具へ最短距離で接続することができる。
(6)基板29aを円板状に形成し、その基板29aの周縁部にリブ29bを形成した。そして、取付ナット28に係合溝28aを円状に形成し、係合溝28aとリブ29bを係合させた。このため、引出部材29をその全周方向へ回転させることが可能となり、引出口29cの位置、すなわち通水管17の位置を正確に調節することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 実施形態において、取付ナット28と引出部材29を組み付ける前に引出口29cに通水管17を挿通し、その後、引出部材29を中心軸線L1(中心点R)の延長線を回転中心として回転させ、二つの引出口29cを所定位置(上下位置)に位置させる。その後、引出部材29に取付ナット28を組み付け、該取付ナット28を傾斜部24に螺着してもよい。
・ 実施形態において、取付ナット28と引出部材29を組み付ける前に引出口29cに通水管17を挿通し、その後、引出部材29を傾斜部24に組み付け、中心軸線L1(中心点R)の延長線を回転中心として回転させ、二つの引出口29cを所定位置(上下位置)に位置させる。その後、引出部材29に取付ナット28を組み付け、該取付ナット28を傾斜部24に螺着してもよい。
・ 実施形態において、引出口29cを筒状に形成せず、引出口29cを基板29aに孔を穿設しただけの構成としてもよい。
・ 実施形態において、三つの引出口29cを引出部材29の正面視にて基板29aの直径上に直線状に並列するように設けてもよい。
・ 実施形態において、図7に示すように、三つの引出口29cを各引出口29cが基板29aの正面視にて三角形の各角部に位置するように設けてもよい。この場合、三つの引出口29cのうち、特殊配管37を引き出すための一つの引出口29cAは、通水管17を引き出すための他の二つの引出口29cBとは口径が異なるように形成されている。そして、この場合は、引出部材29を回転させることにより、前記特殊配管37をその接続先への接続に適した位置に引き出すことが可能となる。
また、例えば、設置具本体20内にて通水管17の引出位置を変更できない状態となった場合においては、引出部材29を回転させることにより通水管17の引出位置に引出口29cを合致させることができる。特に、口径の異なる2種類の引出口29cA,Bを備える場合においては、引出部材29の回転によって特殊配管37用の引出口29cAを特殊配管37の引込位置に合致させることができ有効である。
・ 図8に示すように、二つの引出口29cが斜めに位置するように引出部材29を回転させてもよい。
・ 実施形態において、引出口29cを四つ以上設けてもよい。
・ 実施形態において、基板29aの形状は、引出部材29が中心軸線L1を回転中心として回転可能であれば円形状ではなく多角形状等に変更してもよい。
・ 実施形態において、引出部材29を設置具本体20(取付ナット28及び第1部材21)に対して所定角度(例えば、90度、45度)だけ回転可能にしてもよい。
・ 実施形態において、設置具本体20を第1部材21における傾斜部(筒体部)24と引出部材29(取付ナット28)のみで構成し、傾斜部24に引出部材29を取付ナット28によって組み付けて設置具10としてもよい。このとき、傾斜部24は、壁材15に接着剤やビス等によって取り付けられる。すなわち、設置具10は、引出部材29が傾斜部24に対して回転可能であれば壁材15への設置方法は実施形態に限定されず任意に変更してもよい。
・ 実施形態において、第1部材21をその筒体部が止水部25に対して傾斜せず、止水部25の直交方向へ延設するように形成してもよい。このとき、設置具10の壁材15への設置状態において、設置具本体20は壁材15の壁面に直交するように壁材15に設置される。
・ 実施形態では、ユニットバスU内に通水管17を引込設置する場合に設置具10を用いたが、建物壁16の外側に配設された熱源器に接続された通水管17を、建物内の水栓器具に接続する際に、設置具10を用いて壁材としての建物壁16に通水管17を設置してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(1) 前記引出部材には、三つ以上の引出口が引出部材の正面視にて直線状に並設されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の通水管の設置具。
(2) 前記引出口は、前記中心軸線に対して直交する面上に開口して形成されている請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の通水管の設置具。
実施形態の設置具を用いて通水管を設置した状態を示す断面図。 ユニットバスの構成を示す断面図。 実施形態の設置具を示す分解斜視図。 上下に位置する通水管を壁材表側へ引き出した状態を示す正面図。 実施形態の設置具を用いて通水管を設置した状態を示す断面図。 左右に位置する通水管を壁材表側へ引き出した状態を示す正面図。 別例の引出部材を用いて通水管を壁材表側へ引き出した状態を示す正面図。 二つの引出口を斜めに位置するように引出部材を回転させた状態の正面図。 背景技術を説明する側面図。
符号の説明
L1…中心軸線、10…通水管の設置具、15…壁材、17…通水管、20…設置具本体、24…筒体部としての傾斜部、29…引出部材、29c(29cA,29cB)…引出口。

Claims (5)

  1. 可撓性を有する複数の通水管を壁材を貫通させて設置するための通水管の設置具であって、
    前記壁材に設置され、内部に通水管が引き込まれるとともに前記壁材の一側へ延設される筒体部を備えた設置具本体と、
    前記設置具本体の前記筒体部に螺合可能なねじ部が螺刻された取付ナットと、
    前記取付ナットによって前記設置具本体の前記筒体部に組み付けられ、該設置具本体の内部に引き込まれた前記複数の通水管を各々独立して前記壁材の一側に引き出し可能とする複数の引出口が円板状の基板に延設された引出部材とを備え、
    前記引出部材は、前記取付ナットが前記筒体部にわずかだけ螺合した状態で前記筒体部の延設方向に延びる該筒体部の中心軸線を回転中心として回転可能であることを特徴とする通水管の設置具。
  2. 前記設置具本体の壁材への設置状態にて、前記筒体部は前記中心軸線が前記壁材に対して傾斜している請求項1に記載の通水管の設置具。
  3. 前記複数の引出口は、前記筒体部の中心軸線から外れた位置に形成されている請求項1又は請求項2に記載の通水管の設置具。
  4. 前記引出部材には、二つの引出口が並設されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の通水管の設置具。
  5. 前記引出部材には、三つの引出口が引出部材の正面視にて三角形の各角部となる位置に配設されている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の通水管の設置具。
JP2005018787A 2005-01-26 2005-01-26 通水管の設置具 Active JP4589134B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005018787A JP4589134B2 (ja) 2005-01-26 2005-01-26 通水管の設置具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005018787A JP4589134B2 (ja) 2005-01-26 2005-01-26 通水管の設置具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006207200A JP2006207200A (ja) 2006-08-10
JP4589134B2 true JP4589134B2 (ja) 2010-12-01

Family

ID=36964357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005018787A Active JP4589134B2 (ja) 2005-01-26 2005-01-26 通水管の設置具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4589134B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5431258B2 (ja) * 2010-06-30 2014-03-05 未来工業株式会社 屋外貫通孔カバー
JP6203651B2 (ja) * 2014-01-29 2017-09-27 未来工業株式会社 管設置具
CN209511220U (zh) * 2018-09-14 2019-10-18 九牧厨卫股份有限公司 一种卡停机构和抽拉式出水装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0552476U (ja) * 1991-12-18 1993-07-13 シャープ株式会社 筐体の内外配管接続構造
JP2000230259A (ja) * 1999-02-09 2000-08-22 Toto Ltd 水栓継手
JP2003278954A (ja) * 2002-03-27 2003-10-02 Mym Corp 貫通金具

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0552476U (ja) * 1991-12-18 1993-07-13 シャープ株式会社 筐体の内外配管接続構造
JP2000230259A (ja) * 1999-02-09 2000-08-22 Toto Ltd 水栓継手
JP2003278954A (ja) * 2002-03-27 2003-10-02 Mym Corp 貫通金具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006207200A (ja) 2006-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20220364348A1 (en) Pipe Connector
US6845785B1 (en) Flush-mount supply line and drain connector
JP4589134B2 (ja) 通水管の設置具
US20050067017A1 (en) Flush-mount supply line and drain connector
KR101798582B1 (ko) 벽체 매립형 다층식 수전함
EP2014838B1 (en) Wall bend fixture for water pipes leading through a wall
US20110025046A1 (en) Device for mounting and connecting sanitary equipment pipes provided being a wall and corresponding method
JP5305188B1 (ja) 水槽付き家具及び水槽付き家具への水栓装置の取り付け方法
KR20180003182U (ko) 파이프 행거
JP5310025B2 (ja) 壁付水栓及びその取り付け方法
EP2837746B1 (en) Arrangement for installing a termination box in a wall structure
JP5623320B2 (ja) 柔軟性を有する配管若しくは配線の保留方法と、それに用いる保持具
US10151092B2 (en) Flush toilet apparatus
KR200450428Y1 (ko) 설치각이 가변되는 배관지지용 행거
KR20090008585U (ko) 배관 고정 장치
JP2001187994A (ja) 長尺体のカバー構造
JP3198278U (ja) プラグ付水栓継手
JP2006275074A (ja) 配管固定具
JP2008303618A (ja) 水洗便器の排水ソケット
JP2006275073A (ja) 配管固定具
JP2006083967A (ja) ヘッダー
JP6290329B2 (ja) ガス供給システム及びその構築方法
JP3782592B2 (ja) 建物ユニットとその製造方法
JP2008116054A (ja) 配管カバー装置
KR20150049055A (ko) 천정용 전기박스

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100907

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4589134

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130917

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130917

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250