本発明は、面状光源装置に関する。
液晶表示装置にあっては、液晶材料それ自体は発光しない。従って、例えば、液晶表示装置の表示領域を照射する直下型の面状光源装置(バックライト)を、複数の画素から構成された表示領域の背面に配置する。尚、カラー液晶表示装置において、1画素は、例えば、赤色発光副画素、緑色発光副画素及び青色発光副画素の3つの副画素から構成されている。そして、各画素あるいは各副画素を構成する液晶セルを、一種の光シャッター(ライト・バルブ)として動作させることによって、即ち、各画素あるいは各副画素の光透過率(開口率)を制御し、面状光源装置から出射された照明光(例えば、白色光)の光透過率を制御することで、画像を表示している。
従来、液晶表示装置組立体における面状光源装置は、表示領域全体を、均一、且つ、一定の明るさで照明しているが、このような面状光源装置とは別の構成、即ち、複数の面状光源ユニットから構成され、複数の表示領域ユニットにおける照度の分布を変化させる構成を有する面状光源装置が、例えば、特開2005−258403から周知である。
このような面状光源装置は、以下に説明する方法に基づき制御される。即ち、面状光源装置を構成するそれぞれの面状光源ユニットの最高輝度をYmaxとし、表示領域ユニットにおける画素の光透過率(開口率)の最大値(具体的には、例えば100%)をLtmaxとする。また、面状光源装置を構成するそれぞれの面状光源ユニットが最高輝度Ymaxであるときに、表示領域ユニットにおける各画素の表示輝度y0を得るための各画素の光透過率(開口率)をLt0とする。すると、この場合にあっては、面状光源装置を構成するそれぞれの面状光源ユニットの光源輝度Y0を、
Y0・Ltmax=Ymax・Lt0
を満足するように制御すればよい。尚、このような制御の概念図を図8の(A)及び(B)に示す。ここで、面状光源ユニットの光源輝度Y0を、液晶表示装置の画像表示におけるフレーム(便宜上、画像表示フレームと呼ぶ)毎に変化させる。
そして、このような面状光源装置の制御(面状光源装置の分割駆動と呼ぶ場合がある)によって、液晶表示装置における白レベルの増加、黒レベルの低下によるコントラスト比の増加を図ることができる結果、画像表示の品質の向上を図ることができるし、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができる。
ところで、或る面状光源ユニットの光源から出射された光の一部は、他の面状光源ユニットに侵入する。それ故、上述したように、面状光源装置を構成するそれぞれの面状光源ユニットの光源輝度Y0を制御したとき、或る面状光源ユニットの光源輝度が他の面状光源ユニットの光源輝度に影響を与える。従って、それぞれの面状光源ユニットの光源輝度を、このような影響を考慮して補正しなければならない。然るに、或る面状光源ユニットの光源輝度が多数の他の面状光源ユニット(例えば、他の全ての面状光源ユニット)の光源輝度に影響を与える場合には、このような補正を行うための演算量が飛躍的に増加するといった問題がある。また、液晶表示装置における白レベルの増加や黒レベルの低下を図ることが困難となり、画像表示の品質の向上を図ることができなくなる虞が生じる。
一方、面状光源ユニットと面状光源ユニットとの間に、面状光源ユニットの光源から出射される光を透過しない材料から作製された隔壁を配置すれば、或る面状光源ユニットの光源輝度が他の面状光源ユニットの光源輝度に影響を与えるといった問題を解決することができる。しかしながら、このような解決策では、隣接する面状光源ユニット間における光源輝度の差が大きくなり、面状光源ユニットに輝度ムラが生じ、画像表示の品質が低下してしまうといった問題がある。
従って、或る面状光源ユニットの光源輝度が及ぼす他の面状光源ユニットの光源輝度への影響を適切に制御することは、複数の面状光源ユニットから構成された面状光源装置の分割駆動において、重要な技術である。
また、面状光源ユニットの光源を構成する光学部品(例えば、発光ダイオード)の初期の発光特性にバラツキがあったり、係る光学部品の経時変化によって発光特性に変化が生じた場合に、面状光源ユニットの光源輝度を最適化することも、重要な技術である。
更には、液晶表示装置の画像表示においては、表示すべき画像表示に応じて、液晶表示装置の画像表示モードを変更する場合がある。例えば、液晶表示装置において映画を表示する場合には「劇場モード」あるいは「映画モード」とし、リビング・ルーム等において液晶表示装置を動作させる場合には「リビング・モード」とする。このような画像表示モードが変更された場合において、面状光源ユニットの光源輝度を最適化することも、重要な技術である。
従って、本発明の目的は、或る面状光源ユニットの光源輝度が及ぼす他の面状光源ユニットの光源輝度への影響を適切に制御し、面状光源ユニットの光源を構成する光学部品の初期の発光特性にバラツキがあったり、係る光学部品の経時変化によって発光特性に変化が生じた場合にも、面状光源ユニットの光源輝度を最適化することができ、また、表示すべき画像表示の内容に応じて液晶表示装置の画像表示モードを変更した場合にも、面状光源ユニットの光源輝度を最適化し得る構造を有する面状光源装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る面状光源装置は、2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域を有する透過型の液晶表示装置を背面から照明する面状光源装置であって、
液晶表示装置の表示領域をP×Q個の仮想の表示領域ユニットに分割したと想定したときの該P×Q個の表示領域ユニットに対応したP×Q個の面状光源ユニットから成り、
面状光源ユニットに備えられた光源は、個別に制御され、
面状光源ユニットと面状光源ユニットとは、隔壁で仕切られており、
隔壁は、面状光源ユニットを構成する光源から出射された光の透過/反射を制御する光制御部材から構成されていることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る面状光源装置においては、光制御部材によって面状光源ユニットを構成する光源から出射された光の透過/反射が制御されるが、具体的には、面状光源ユニットを構成する光源から出射された光の透過が制御され、あるいは又、反射が制御され、あるいは又、透過及び反射が制御される。
尚、以下の説明において、隔壁(光制御部材)の高さ方向をZ方向と呼び、隔壁(光制御部材)の長さ方向(延びる方向)をY方向と呼び、隔壁(光制御部材)の厚さ方向をX方向と呼ぶ場合がある。
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る面状光源装置は、2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域を有する透過型の液晶表示装置を背面から照明する面状光源装置であって、
液晶表示装置の表示領域をP×Q個の仮想の表示領域ユニットに分割したと想定したときの該P×Q個の表示領域ユニットに対応したP×Q個の面状光源ユニットから成り、
面状光源ユニットに備えられた光源は、個別に制御され、
面状光源ユニットと面状光源ユニットとは、隔壁で仕切られており、
隔壁の延びる方向(Y方向)に沿って、隔壁の少なくとも下部には(即ち、隔壁のZ方向における下方には)、面状光源ユニットを構成する光源から出射された光を透過しない光不透過領域が形成され、
光不透過領域の高さ(Z方向における光不透過領域の頂部の位置)は可変であることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る面状光源装置においては、隔壁の延びる方向(Y方向)に沿って隔壁の少なくとも下部に光不透過領域が形成されるが、具体的には、隔壁の下部に光不透過領域が形成される形態、及び、隔壁の全体に光不透過領域が形成される形態が包含される。
本発明の第1の態様あるいは第2の態様に係る面状光源装置(以下、これらを総称して、単に、本発明の面状光源装置と呼ぶ場合がある)において、隔壁(光制御部材)が面状光源ユニットを構成する光源から出射された光を「透過」するとは、隔壁(光制御部材)を光が通過し、隣接する面状光源ユニットの明るさに影響を及ぼすことを意味する。また、隔壁(光制御部材)が面状光源ユニットを構成する光源から出射された光を「反射」するとは、隔壁(光制御部材)で光が反射されて面状光源ユニットに一定量戻ってくることを意味する。更には、隔壁が面状光源ユニットを構成する光源から出射された光を「透過しない」とは、反射及び/又は吸収により、その光が隣接する面状光源ユニットに全く届かないことを意味する。光の透過、反射等は、市販の透過率測定器を用いて、基本的には、測定用光源と受光器の間に隔壁を置き、透過光と反射光の割合を測定すればよい。
本発明の面状光源装置においては、隔壁(光制御部材)を、光透過型の液晶パネルから構成することができるし、あるいは又、エレクトロクロミック・フィルムから構成することができる。光透過型の液晶パネルは、白色光を透過させる単色タイプの液晶パネルであってもよいし、赤色、緑色、青色のそれぞれを独立して透過させるカラータイプの液晶パネルであってもよい。また、エレクトロクロミック・フィルムとは、2枚の透明なフィルムの対向する内面のそれぞれに透明電極が形成され、2枚の透明なフィルムの間に、例えば、メタノール等の非水溶性溶媒中にヨウ化銀とヨウ化ナトリウムとを溶解した溶液を挟んだものである(例えば、特開平8−62642号公報参照)。そして、透明電極に電圧を印加することで、透明電極に接したヨウ化銀が還元されて銀として析出する結果、光透過率を制御することができる。
あるいは又、本発明の第1の態様に係る面状光源装置において、隔壁(光制御部材)を、光反射型の液晶パネルから構成することができるし、あるいは又、クロミック・フィルムから構成することができるし、あるいは又、可動ミラーが2次元マトリクス状に配列された2次元型のMEMSから構成することができる。光反射型の液晶パネルは、白色光を反射させる単色タイプの液晶パネルであってもよいし、赤色、緑色、青色のそれぞれを独立して反射させるカラータイプの液晶パネルであってもよい。また、本発明の第2の態様に係る面状光源装置において、光不透過領域は隔壁の全面を占めており、隔壁は機械的に(例えば、ステップモータとギアの組合せによる駆動によって)上下動させられる構成とすることができる。尚、光不透過領域が隔壁の全面を占めている構成にあっては、隔壁を構成する材料として、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂を挙げることができる。そして、この場合、隔壁表面に光拡散反射機能を付与してもよいし、鏡面反射機能を付与してもよい。隔壁表面に光拡散反射機能を付与するためには、隔壁表面に凹凸を形成したり、凹凸を有するフィルム(光拡散フィルム)を隔壁表面に貼り付ければよい。また、隔壁表面に鏡面反射機能を付与するためには、光反射フィルムを隔壁表面に貼り付けたり、例えばメッキによって隔壁表面に光反射層を形成すればよい。
本発明の第1の態様に係る面状光源装置において、隔壁(光制御部材)を、光透過型あるいは光反射型の液晶パネルから構成し、あるいは又、エレクトロクロミック・フィルムから構成する場合、隔壁(光制御部材)の作動によって、1つの隔壁(光制御部材)の全面に亙り光透過率あるいは光反射率(以下、光透過率/光反射率と表現する)が同じ値となるように制御してもよいし(一種の濃淡の制御)、隔壁(光制御部材)のZ方向において光透過率/光反射率が変化するように、一種、線状に制御してもよいし、隔壁(光制御部材)のY方向において光透過率/光反射率が変化するように、一種、線状に制御してもよいし、隔壁(光制御部材)のZ方向及びY方向において光透過率/光反射率が変化するように、一種、ドット状に制御してもよい。また、本発明の第2の態様に係る面状光源装置において、隔壁を、光透過型の液晶パネルから構成し、あるいは又、エレクトロクロミック・フィルムから構成する場合、隔壁の作動によって、隔壁のZ方向において光透過率/光反射率が変化するように、一種、線状に制御してもよいし、隔壁のZ方向及びY方向において光透過率/光反射率が変化するように、一種、ドット状に制御してもよい。
本発明の面状光源装置において、1つの面状光源ユニットは、4つの隔壁によって囲まれ、あるいは又、3つの隔壁と筐体(後述する)の1つの側面によって囲まれ、あるいは又、2つの隔壁と筐体の2つの側面によって囲まれている。隣接する面状光源ユニットは1つの隔壁によって仕切られていてもよいし、場合によっては、各面状光源ユニットに隔壁が備えられ、隣接する面状光源ユニットは2つの隔壁によって仕切られていてもよい。隔壁(光制御部材)の制御は、隣接する面状光源ユニットが1つの隔壁によって仕切られている場合には、係る1つの隔壁(光制御部材)に対して行えばよいし、隣接する面状光源ユニットが2つの隔壁によって仕切られている場合には、それぞれの面状光源ユニットに対して行えばよい。
本発明の第1の態様に係る面状光源装置においては、隔壁(光制御部材)の作動[隔壁(光制御部材)の光透過率/光反射率の制御]を、例えば、液晶表示装置の画像表示における画像表示フレーム毎に行えばよい。尚、この場合には、画像表示フレーム毎に、例えば、或る面状光源ユニットに要求される光源輝度と、この面状光源ユニットに隣接する面状光源ユニットに要求される光源輝度との差(以下、「隣接面状光源ユニット間の光源輝度差」と呼ぶ場合がある)に基づき、隔壁(光制御部材)における光透過率/光反射率の最適値を求め、更には、隔壁(光制御部材)における光透過率/光反射率の係る最適値、及び、各面状光源ユニットの光源輝度が他の面状光源ユニットの光源輝度に与える影響を考慮した光源輝度補正値を求める。そして、係る光源輝度補正値に基づき各面状光源ユニットの光源を駆動し、併せて、隔壁(光制御部材)の作動最適条件に基づき隔壁(光制御部材)を作動させればよい。隔壁(光制御部材)の作動最適条件は、例えば、隣接面状光源ユニット間の光源輝度差をパラメータとした最適条件テーブルを予め作成、記憶しておき、係る最適条件テーブルから求めればよい。また、例えば、光センサーによって面状光源ユニットに備えられた光源の発光状態を測定し、係る測定結果が参照値から逸脱している場合、最適条件テーブルの修正あるいは最適条件テーブルの交換を行えば、面状光源ユニットの光源の初期発光特性にバラツキがあったり、光源の経時変化によって発光特性に変化が生じた場合にも、面状光源ユニットの光源輝度の最適化を図ることができる。更には、液晶表示装置の画像表示モード毎に最適条件テーブルを作成、記憶しておけば、画像表示モードが変更された場合においても、面状光源ユニットの光源輝度の最適化を図ることができる。尚、画像表示モードが変更された場合には、全ての隔壁(光制御部材)の光透過率/光反射率の制御を同一あるいは略同一に行えばよい。但し、隔壁(光制御部材)の光透過率/光反射率の制御方式は、以上に説明した方式に限定するものではない。
また、本発明の第2の態様に係る面状光源装置において、隔壁の構成、構造にも依存するが、隔壁の作動[隔壁における光不透過領域の高さの制御]を、例えば、液晶表示装置の画像表示における画像表示フレーム毎に行ってもよいし、複数画像表示フレーム毎に平均的に行ってもよいし、所定の時間毎に平均的に行ってもよい。尚、これらの場合には、画像表示フレーム毎、複数画像表示フレーム毎、あるいは、所定の時間毎における隣接面状光源ユニット間の光源輝度差平均値あるいは光源輝度差の最小値に基づき、隔壁における光不透過領域の高さの最適値を求め、係る高さの最適値を、次の画像表示フレーム、複数画像表示フレーム、あるいは、所定の時間における隔壁の位置に適用すればよい。更には、画像表示フレーム毎に、隔壁における光不透過領域の高さの係る最適値、及び、各面状光源ユニットの光源輝度が他の面状光源ユニットの光源輝度に与える影響を考慮した光源輝度補正値を求める。そして、係る光源輝度補正値に基づき各面状光源ユニットの光源を駆動する。隔壁における光不透過領域の高さは、例えば、隣接面状光源ユニット間の光源輝度差をパラメータとした最適条件テーブルを予め作成、記憶しておき、係る最適条件テーブルから求めればよい。また、例えば、光センサーによって面状光源ユニットに備えられた光源の発光状態を測定し、係る測定結果が参照値から逸脱している場合、最適条件テーブルの修正あるいは最適条件テーブルの交換を行えば、面状光源ユニットの光源の初期発光特性にバラツキがあったり、光源の経時変化によって発光特性に変化が生じた場合にも、面状光源ユニットの光源輝度の最適化を図ることができる。更には、液晶表示装置の画像表示モード毎に最適条件テーブルを作成、記憶しておけば、画像表示モードが変更された場合においても、面状光源ユニットの光源輝度の最適化を図ることができる。画像表示モードが変更された場合には、全ての隔壁における光不透過領域の高さの制御を同一あるいは略同一に行えばよい。但し、隔壁における光不透過領域の高さの制御方式は、以上に説明した方式に限定するものではない。
以上に説明した種々の好ましい構成を含む本発明の面状光源装置において、面状光源装置を構成する面状光源ユニットの光源として、発光ダイオード(LED)を挙げることができるし、あるいは又、冷陰極線型の蛍光ランプや、エレクトロルミネッセンス(EL)装置、冷陰極電界電子放出装置(FED)、プラズマ表示装置、通常のランプを挙げることもできる。光源を発光ダイオードから構成する場合、例えば波長640nmの赤色を発光する赤色発光ダイオード、例えば波長530nmの緑色を発光する緑色発光ダイオード、及び、例えば波長450nmの青色を発光する青色発光ダイオードを1組として構成して白色光を得ることができるし、白色発光ダイオード(例えば、紫外又は青色発光ダイオードと蛍光体粒子とを組み合わせて白色を発光する発光ダイオード)の発光によって白色光を得ることもできる。赤色、緑色、青色以外の第4番目の色、第5番目の色・・・を発光する発光ダイオードを更に備えていてもよい。
また、光源を発光ダイオードから構成する場合、赤色を発光する複数の赤色発光ダイオード、緑色を発光する複数の緑色発光ダイオード、及び、青色を発光する複数の青色発光ダイオードが、筐体内に配置、配列されている。より具体的には、(1つの赤色発光ダイオード,1つの緑色発光ダイオード,1つの青色発光ダイオード)、(1つの赤色発光ダイオード,2つの緑色発光ダイオード,1つの青色発光ダイオード)、(2つの赤色発光ダイオード,2つの緑色発光ダイオード,1つの青色発光ダイオード)等の組合せから成る発光ダイオード・ユニットから、光源を構成することができる。1つの面状光源ユニットには、少なくとも1つの発光ダイオード・ユニットが備えられている。
発光ダイオードは、所謂フェイスアップ構造を有していてもよいし、フリップチップ構造を有していてもよい。即ち、発光ダイオードは、基板、及び、基板上に形成された発光層から構成されており、発光層から光が外部に出射される構造としてもよいし、発光層からの光が基板を通過して外部に出射される構造としてもよい。より具体的には、発光ダイオード(LED)は、例えば、基板上に形成された第1導電型(例えばn型)を有する化合物半導体層から成る第1クラッド層、第1クラッド層上に形成された活性層、活性層上に形成された第2導電型(例えばp型)を有する化合物半導体層から成る第2クラッド層の積層構造を有し、第1クラッド層に電気的に接続された第1電極、及び、第2クラッド層に電気的に接続された第2電極を備えている。発光ダイオードを構成する層は、発光波長に依存して、周知の化合物半導体材料から構成すればよい。
本発明の面状光源装置にあっては、光源の発光状態(具体的には、例えば、光源の輝度、あるいは、光源の色度、あるいは、光源の輝度と色度)を測定するための光センサーが配設されていることが望ましい。光センサーの数は、最低1個であればよいが、1個の面状光源ユニットに1組の光センサーが配置されている構成とすることが、各面状光源ユニットの発光状態を確実に測定するといった観点から望ましい。光センサーとして、周知のフォトダイオードやCCD装置を挙げることができる。光源を、例えば、赤色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、及び、青色発光ダイオードを1組として構成する場合、光センサーによって測定される光源の発光状態は、光源の輝度及び色度である。また、この場合、1組の光センサーを、赤色光の光強度を測定するために赤色フィルターが取り付けられたフォトダイオード、緑色光の光強度を測定するために緑色フィルターが取り付けられたフォトダイオード、及び、青色光の光強度を測定するために青色フィルターが取り付けられたフォトダイオードから構成することができる。
ここで、画素あるいは副画素の光透過率(開口率とも呼ばれる)Lt、画素あるいは副画素に対応する表示領域の部分の輝度(表示輝度)y、及び、面状光源ユニットの輝度(光源輝度)Yを、以下のとおり、定義する。
Y1・・・・光源輝度の、例えば最高輝度であり、以下、光源輝度・第1規定値と呼ぶ場合がある。
Lt1・・・表示領域ユニットにおける画素あるいは副画素の光透過率(開口率)の、例えば最大値であり、以下、光透過率・第1規定値と呼ぶ場合がある。
Lt2・・・光源輝度が光源輝度・第1規定値Y1であるときに、表示領域ユニットを構成する全ての画素を駆動するために駆動回路に入力される駆動信号の値の内の最大値である表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-maxに等しい値を有する駆動信号に相当する制御信号が画素あるいは副画素に供給されたと想定したときの画素あるいは副画素の光透過率(開口率)であり、以下、光透過率・第2規定値と呼ぶ場合がある。尚、0≦Lt2≦Lt1
y2・・・・光源輝度が光源輝度・第1規定値Y1であり、画素あるいは副画素の光透過率(開口率)が光透過率・第2規定値Lt2であると仮定したときに得られる表示輝度であり、以下、表示輝度・第2規定値と呼ぶ場合がある。
Y2・・・・表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-maxに等しい値を有する駆動信号に相当する制御信号が画素あるいは副画素に供給されたと想定し、しかも、このときの画素あるいは副画素の光透過率(開口率)が光透過率・第1規定値Lt1に補正された仮定したとき、画素あるいは副画素の輝度を表示輝度・第2規定値(y2)とするための面状光源ユニットの光源輝度。但し、光源輝度Y2には、隔壁(光制御部材)における光透過率/光反射率の最適値や隔壁における光不透過領域の高さの最適値、及び、各面状光源ユニットの光源輝度が他の面状光源ユニットの光源輝度に与える影響を考慮した補正が施される。
本発明の面状光源装置の駆動時、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-maxに等しい値を有する駆動信号に相当する制御信号が画素に供給されたと想定したときの画素の輝度(光透過率・第1規定値Lt1における表示輝度・第2規定値y2)が得られるように、表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットを構成する光源の輝度を駆動回路によって制御するが、具体的には、例えば、画素あるいは副画素の光透過率(開口率)を、例えば光透過率・第1規定値Lt1としたときに表示輝度y2が得られるように、光源輝度Y2を制御すればよい(例えば、減少させればよい)。即ち、例えば、以下の式(1)を満足するように、画像表示フレーム毎に面状光源ユニットの光源輝度Y2を制御すればよい。尚、Y2≦Y1の関係にある。
Y2・Lt1=Y1・Lt2 (1)
駆動回路は、例えば、パルス幅変調(PWM)信号発生回路、デューティ比制御回路、発光ダイオード(LED)駆動回路、演算回路、記憶装置(メモリ)、隔壁制御回路等から構成された面状光源装置制御回路(バックライト制御ユニット及び面状光源ユニット駆動回路)、並びに、タイミングコントローラ等の周知の回路から構成された液晶表示装置駆動回路から構成することができる。
発光ダイオードから出射される光を上方に位置する液晶表示装置に直接入射させる構成とした場合、即ち、発光ダイオードから専らz軸方向に沿って光を出射させた場合、面状光源装置に輝度ムラが発生してしまう場合がある。このような現象の発生を回避するための手段として、発光ダイオードに光取出しレンズを取り付けた発光ダイオード組立体を光源として使用し、発光ダイオードから出射された光の一部分が、光取出しレンズの頂面において全反射され、光取出しレンズの水平方向に主に出射される2次元方向出射構成を挙げることができる。
面状光源装置は、更には、拡散板、拡散シート、プリズムシート、偏光変換シートといった光学機能シート群や、反射シートを備えている構成とすることができる。拡散板と隔壁の頂面との間には、面状光源装置の仕様に依るが、通常、隙間が存在する。
透過型の液晶表示装置は、例えば、透明第1電極を備えたフロント・パネル、透明第2電極を備えたリア・パネル、及び、フロント・パネルとリア・パネルとの間に配された液晶材料から成る。
フロント・パネルは、より具体的には、例えば、ガラス基板やシリコン基板から成る第1の基板と、第1の基板の内面に設けられた透明第1電極(共通電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)と、第1の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。更には、透過型のカラー液晶表示装置においては、第1の基板の内面に、アクリル樹脂やエポキシ樹脂から成るオーバーコート層によって被覆されたカラーフィルターが設けられている。カラーフィルターの配置パターンとして、デルタ配列、ストライプ配列、ダイアゴナル配列、レクタングル配列を挙げることができる。そして、フロント・パネルは、更に、オーバーコート層上に透明第1電極が形成された構成を有している。尚、透明第1電極上には配向膜が形成されている。一方、リア・パネルは、より具体的には、例えば、ガラス基板やシリコン基板から成る第2の基板と、第2の基板の内面に形成されたスイッチング素子と、スイッチング素子によって導通/非導通が制御される透明第2電極(画素電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)と、第2の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。透明第2電極を含む全面には配向膜が形成されている。これらの透過型のカラー液晶表示装置を含む液晶表示装置を構成する各種の部材や液晶材料は、周知の部材、材料から構成することができる。スイッチング素子として、単結晶シリコン半導体基板に形成されたMOS型FETや薄膜トランジスタ(TFT)といった3端子素子や、MIM素子、バリスタ素子、ダイオード等の2端子素子を例示することができる。
透明第1電極と透明第2電極の重複領域であって液晶セルを含む領域が、1画素(ピクセル)あるいは1副画素(サブピクセル)に該当する。そして、透過型のカラー液晶表示装置においては、各画素(ピクセル)を構成する赤色発光副画素(副画素[R])は、係る領域と赤色を透過するカラーフィルターとの組合せから構成され、緑色発光副画素(副画素[G])は、係る領域と緑色を透過するカラーフィルターとの組合せから構成され、青色発光副画素(副画素[B])は、係る領域と青色を透過するカラーフィルターとの組合せから構成されている。副画素[R]、副画素[G]及び副画素[B]の配置パターンは、上述したカラーフィルターの配置パターンと一致する。尚、画素は、赤色発光副画素、緑色発光副画素、及び、青色発光副画素の3つの副画素を1組として構成される構成に限定されず、例えば、これらの3つの副画素に更に1あるいは複数の副画素を加えた1組(例えば、輝度向上のために白色を発光する副画素を加えた1組、色再現範囲を拡大するために補色を発光する副画素を加えた1組、色再現範囲を拡大するためにイエローを発光する副画素を加えた1組、色再現範囲を拡大するためにイエロー及びシアンを発光する副画素を加えた1組)から構成することもできる。
2次元マトリクス状に配列された画素(ピクセル)の数M0×N0を(M0,N0)で表記したとき、(M0,N0)の値として、具体的には、VGA(640,480)、S−VGA(800,600)、XGA(1024,768)、APRC(1152,900)、S−XGA(1280,1024)、U−XGA(1600,1200)、HD−TV(1920,1080)、Q−XGA(2048,1536)の他、(1920,1035)、(720,480)、(1280,960)等、画像表示用解像度の幾つかを例示することができるが、これらの値に限定するものではない。また、(M0,N0)の値と(P,Q)の値との関係として、限定するものではないが、以下の表1に例示することができる。1つの表示領域ユニットを構成する画素の数として、20×20乃至320×240、好ましくは、50×50乃至200×200を例示することができる。表示領域ユニットにおける画素の数は、一定であってもよいし、異なっていてもよい。
本発明の面状光源装置においては、隔壁は、面状光源ユニットを構成する光源から出射された光の透過/反射を制御する光制御部材から構成されており、あるいは又、隔壁の延びる方向に沿って隔壁の少なくとも下部には面状光源ユニットを構成する光源から出射された光を透過しない光不透過領域が形成され、光不透過領域の高さが可変である。それ故、例えば、隣接面状光源ユニット間の光源輝度差に応じて、光透過率/光反射率の最適化を図ることができ、あるいは又、光不透過領域の高さの最適化を図ることができる。従って、或る面状光源ユニットの光源輝度が他の面状光源ユニットの光源輝度に影響を与えるが、係る他の面状光源ユニットの数を減じつつ、隣接する面状光源ユニット間における光源輝度の差を小さくすることが可能となる。即ち、面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)を所望の分布状態に制御することが可能となる。それ故、より少ない演算量でも、或る面状光源ユニットの光源輝度が及ぼす他の面状光源ユニットの光源輝度への影響を適切に制御することができるし、面状光源ユニット間における輝度ムラを減少させることができる。
また、面状光源ユニットの光源を構成する光学部品の初期の発光特性にバラツキがあったり、係る光学部品の経時変化によって発光特性に変化が生じた場合にも、面状光源ユニットの光源輝度を最適化することができるし、表示すべき画像表示の内容に応じて液晶表示装置の画像表示モードを変更した場合にも、面状光源ユニットの光源輝度を最適化することができる。
更には、本発明の面状光源装置において、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-maxに等しい値を有する駆動信号に相当する制御信号が画素に供給されたと想定したときの画素の輝度(光透過率・第1規定値Lt1における表示輝度・第2規定値y2)が得られるように、表示領域ユニットに対応する面状光源ユニットを構成する光源の輝度を駆動回路によって制御すれば、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができるばかりか、白レベルの増加や黒レベルの低下を図り、高いコントラスト比(液晶表示装置の画面表面における、外光反射等を含まない、全黒表示部と全白表示部の輝度比)を得ることができ、所望の表示領域の明るさを強調することが可能となるので、画像表示の品質の向上を図ることができる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明の面状光源装置を説明するが、それに先立ち、各実施例において使用に適した透過型のカラー液晶表示装置や面状光源装置の概要を、図1、図2、図3の(A)及び(B)、図4を参照して、説明する。
図1に概念図を示すように、透過型のカラー液晶表示装置10は、第1の方向に沿ってM0個、第2の方向に沿ってN0個の、合計M0×N0個の画素が2次元マトリクス状に配列された表示領域11を備えている。ここで、表示領域11を、P×Q個の仮想の表示領域ユニット12に分割したと想定する。各表示領域ユニット12は複数の画素から構成されている。具体的には、例えば、画像表示用解像度としてHD−TV規格を満たすものであり、2次元マトリクス状に配列された画素(ピクセル)の数M0×N0を(M0,N0)で表記したとき、例えば、(1920,1080)である。また、2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域11(図1において、一点鎖線で示す)がP×Q個の仮想の表示領域ユニット12(境界を点線で示す)に分割されている。(P,Q)の値は、例えば、(19,12)である。但し、図面の簡素化のため、図1における表示領域ユニット12(及び、後述する面状光源ユニット42)の数は、この値と異なる。各表示領域ユニット12は複数(M×N)の画素から構成されており、1つの表示領域ユニット12を構成する画素の数は、例えば、約1万である。各画素は、それぞれが異なる色を発光する複数の副画素を1組として構成されている。より具体的には、各画素は、赤色発光副画素(副画素[R])、緑色発光副画素(副画素[G])、及び、青色発光副画素(副画素[B])の3つの副画素(サブピクセル)から構成されている。この透過型のカラー液晶表示装置10は、線順次駆動される。より具体的には、カラー液晶表示装置10は、マトリクス状に交差する走査電極(第1の方向に沿って延びている)とデータ電極(第2の方向に沿って延びている)とを有し、走査電極に走査信号を入力して走査電極を選択、走査し、データ電極に入力されたデータ信号(制御信号に基づく信号である)に基づき画像を表示させ、1画面を構成する。
カラー液晶表示装置10は、図4に模式的な一部断面図を示すように、透明第1電極24を備えたフロント・パネル20、透明第2電極34を備えたリア・パネル30、及び、フロント・パネル20とリア・パネル30との間に配された液晶材料13から成る。
フロント・パネル20は、例えば、ガラス基板から成る第1の基板21と、第1の基板21の外面に設けられた偏光フィルム26とから構成されている。第1の基板21の内面には、アクリル樹脂やエポキシ樹脂から成るオーバーコート層23によって被覆されたカラーフィルター22が設けられ、オーバーコート層23上には、透明第1電極(共通電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)24が形成され、透明第1電極24上には配向膜25が形成されている。一方、リア・パネル30は、より具体的には、例えば、ガラス基板から成る第2の基板31と、第2の基板31の内面に形成されたスイッチング素子(具体的には、薄膜トランジスタ、TFT)32と、スイッチング素子32によって導通/非導通が制御される透明第2電極(画素電極とも呼ばれ、例えば、ITOから成る)34と、第2の基板31の外面に設けられた偏光フィルム36とから構成されている。透明第2電極34を含む全面には配向膜35が形成されている。フロント・パネル20とリア・パネル30とは、それらの外周部で封止材(図示せず)を介して接合されている。尚、スイッチング素子32は、TFTに限定されず、例えば、MIM素子から構成することもできる。また、図面における参照番号37は、スイッチング素子32とスイッチング素子32との間に設けられた絶縁層である。
これらの透過型のカラー液晶表示装置を構成する各種の部材や、液晶材料は、周知の部材、材料から構成することができるので、詳細な説明は省略する。
直下型の面状光源装置(バックライト)40は、P×Q個の仮想の表示領域ユニット12に対応したP×Q個の面状光源ユニット42から成り、各面状光源ユニット42は、面状光源ユニット42に対応する表示領域ユニット12を背面から照明する。面状光源ユニット42に備えられた光源は、個別に制御される。尚、カラー液晶表示装置10の下方に面状光源装置40が位置しているが、図1においては、カラー液晶表示装置10と面状光源装置40とを別々に表示した。面状光源装置40における発光ダイオード等の配置、配列状態を図3の(A)に模式的に示し、カラー液晶表示装置10及び面状光源装置40から成る液晶表示装置組立体の模式的な一部断面図を図3の(B)に示す。光源は、パルス幅変調(PWM)制御方式に基づき駆動される発光ダイオード41から成る。
図3の(B)に液晶表示装置組立体の模式的な一部断面図を示すように、面状光源装置40は、外側フレーム53と内側フレーム54とを備えた筐体51から構成されている。そして、透過型のカラー液晶表示装置10の端部は、外側フレーム53と内側フレーム54とによって、スペーサ55A,55Bを介して挟み込まれるように保持されている。また、外側フレーム53と内側フレーム54との間には、ガイド部材56が配置されており、外側フレーム53と内側フレーム54とによって挟み込まれたカラー液晶表示装置10がずれない構造となっている。筐体51の内部であって上部には、拡散板61が、スペーサ55C、ブラケット部材57を介して、内側フレーム54に取り付けられている。また、拡散板61の上には、拡散シート62、プリズムシート63、偏光変換シート64といった光学機能シート群が積層されている。
筐体51の内部であって下部には、反射シート65が備えられている。ここで、この反射シート65は、その反射面が拡散板61と対向するように配置され、筐体51の底面52Aに図示しない取付け用部材を介して取り付けられている。反射シート65は、例えば、シート基材上に、銀反射膜、低屈折率膜、高屈折率膜を順に積層された構造を有する銀増反射膜から構成することができる。反射シート65は、複数の発光ダイオード41(光源41)から出射された光や、筐体51の側面52B、あるいは、場合によっては、図3の(A)に示す隔壁44によって反射された光を反射する。こうして、赤色を発光する複数の赤色発光ダイオード41R(光源41R)、緑色を発光する複数の緑色発光ダイオード41G(光源41G)、及び、青色を発光する複数の青色発光ダイオード41B(光源41B)から出射された赤色光、緑色光及び青色光が混色され、色純度の高い白色光を照明光として得ることができる。この照明光は、拡散板61、拡散シート62、プリズムシート63、偏光変換シート64といった光学機能シート群を通過し、カラー液晶表示装置10を背面から照射する。
筐体51の底面52A近傍には、光センサーであるフォトダイオード43R,43G,43Bが配置されている。尚、フォトダイオード43Rは、赤色光の光強度を測定するために赤色フィルターが取り付けられたフォトダイオードであり、フォトダイオード43Gは、緑色光の光強度を測定するために緑色フィルターが取り付けられたフォトダイオードであり、フォトダイオード43Bは、青色光の光強度を測定するために青色フィルターが取り付けられたフォトダイオードである。ここで、1個の面状光源ユニット42に1組の光センサー(フォトダイオード43R,43G,43B)が配置されている。光センサーであるフォトダイオード43R,43G,43Bによって測定される光源41R,41G,41Bの発光状態は、発光ダイオード41R,41G,41Bの輝度及び色度である。
発光ダイオード41R,41G,41Bの配列状態は、例えば、赤色(例えば、波長640nm)を発光する赤色発光ダイオード41R、緑色(例えば、波長530nm)を発光する緑色発光ダイオード41G、及び、青色(例えば、波長450nm)を発光する青色発光ダイオード41Bを1組とした発光ダイオード・ユニットを水平方向及び垂直方向に複数、並べる配列とすることができる。尚、この場合、1つの面状光源ユニット42に1つの発光ダイオード・ユニットが配置されている。
面状光源装置40を構成する面状光源ユニット42と面状光源ユニット42とは、隔壁44で仕切られている。1つの面状光源ユニット42は、4つの隔壁44によって囲まれ、あるいは又、3つの隔壁44と筐体51の1つの側面52Bによって囲まれ、あるいは又、2つの隔壁44と筐体51の2つの側面52Bによって囲まれている。
図1及び図2に示すように、外部(ディスプレイ回路)からの駆動信号に基づき面状光源装置40及びカラー液晶表示装置10を駆動するための駆動回路は、パルス幅変調制御方式に基づき、面状光源装置40を構成する赤色発光ダイオード41R、緑色発光ダイオード41G及び青色発光ダイオード41Bのオン/オフ制御を行うバックライト制御ユニット70及び面状光源ユニット駆動回路80、並びに、液晶表示装置駆動回路90から構成されている。バックライト制御ユニット70は、演算回路71及び記憶装置(メモリ)72から構成されている。一方、面状光源ユニット駆動回路80は、演算回路81、記憶装置(メモリ)82、LED駆動回路83、フォトダイオード制御回路84、FETから成るスイッチング素子85R,85G,85B、発光ダイオード駆動電源(定電流源)86、隔壁制御回路87から構成されている。バックライト制御ユニット70及び面状光源ユニット駆動回路80を構成するこれらの回路等は、周知の回路等とすることができる。一方、カラー液晶表示装置10を駆動するための液晶表示装置駆動回路90は、タイミングコントローラ91といった周知の回路から構成されている。カラー液晶表示装置10には、液晶セルを構成するTFTから成るスイッチング素子32を駆動するための、ゲート・ドライバ、ソース・ドライバ等(これらは図示せず)が備えられている。或る画像表示フレームにおける発光ダイオード41R,41G,41Bの発光状態は、フォトダイオード43R,43G,43Bによって測定され、フォトダイオード43R,43G,43Bからの出力はフォトダイオード制御回路84に入力され、フォトダイオード制御回路84、演算回路81において、発光ダイオード41R,41G,41Bの例えば輝度及び色度としてのデータ(信号)とされ、係るデータがLED駆動回路83に送られ、次の画像表示フレームにおける発光ダイオード41R,41G,41Bの発光状態が制御されるといったフィードバック機構が形成される。また、発光ダイオード41R,41G,41Bの下流には電流検出用の抵抗体rR,rG,rBが、発光ダイオード41R,41G,41Bと直列に挿入されており、抵抗体rR,rG,rBを流れる電流が電圧に変換され、抵抗体rR,rG,rBにおける電圧降下が所定の値となるように、LED駆動回路83の制御下、発光ダイオード駆動電源86の動作が制御される。ここで、図2には、発光ダイオード駆動電源(定電流源)86を1つで描写しているが、実際には、発光ダイオード41R,41G,41Bのそれぞれを駆動するための発光ダイオード駆動電源86が配されている。
2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域がP×Q個の表示領域ユニットに分割されているが、この状態を、「行」及び「列」で表現すると、Q行×P列の表示領域ユニットに分割されていると云える。また、表示領域ユニット12は複数(M×N)の画素から構成されているが、この状態を、「行」及び「列」で表現すると、N行×M列の画素から構成されていると云える。尚、2次元マトリクス状に配列され、第q行、第p列[但し、q=1,2,・・・,Qであり、p=1,2,・・・,Pである]に位置する表示領域ユニット、面状光源ユニットを、それぞれ、表示領域ユニット12(q,p)、面状光源ユニット42(q,p)と表記し、表示領域ユニット12(q,p)あるいは面状光源ユニット42(q,p)に関連する要素、項目に、添字「(q,p)」あるいは「-(q,p)」を付する場合がある。ここで、赤色発光副画素(副画素[R])、緑色発光副画素(副画素[G])、及び、青色発光副画素(副画素[B])を一括して纏めて『副画素[R,G,B]』と呼ぶ場合があるし、副画素[R,G,B]の動作の制御(具体的には、例えば、光透過率(開口率)の制御)のために副画素[R,G,B]に入力される赤色発光制御信号、緑色発光制御信号、及び、青色発光制御信号を一括して纏めて『制御信号[R,G,B]』と呼ぶ場合があるし、表示領域ユニットを構成する副画素[R,G,B]を駆動するために駆動回路に外部から入力される赤色発光副画素駆動信号、緑色発光副画素駆動信号、及び、青色発光副画素駆動信号を一括して纏めて『駆動信号[R,G,B]』と呼ぶ場合がある。
各画素は、副画素[R](赤色発光サブピクセル)、副画素[G](緑色発光サブピクセル)、及び、副画素[B](青色発光サブピクセル)の3つの副画素(サブピクセル)を1組として構成されているが、以下の実施例の説明においては、副画素[R,G,B]のそれぞれの輝度の制御(階調制御)を8ビット制御とし、0〜255の28段階にて行うとする。従って、各表示領域ユニット12を構成する各画素における副画素[R,G,B]のそれぞれを駆動するために液晶表示装置駆動回路90に入力される駆動信号[R,G,B]の値xR,xG,xBのそれぞれは、28段階の値をとる。また、各面状光源ユニットを構成する赤色発光ダイオード41R、緑色発光ダイオード41G及び青色発光ダイオード41Bのそれぞれの発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SR,SG,SBも、0〜255の28段階の値をとる。但し、これに限定するものではなく、例えば、10ビット制御とし、0〜1023の210段階にて行うこともでき、この場合には、8ビットの数値での表現を、例えば4倍すればよい。
画素のそれぞれに、画素のそれぞれの光透過率Ltを制御する制御信号が駆動回路から供給される。具体的には、副画素[R,G,B]のそれぞれに、副画素[R,G,B]のそれぞれの光透過率Ltを制御する制御信号[R,G,B]が液晶表示装置駆動回路90から供給される。即ち、液晶表示装置駆動回路90においては、入力された駆動信号[R,G,B]から制御信号[R,G,B]が生成され、この制御信号[R,G,B]が副画素[R,G,B]に供給(出力)される。尚、面状光源ユニット42の光源輝度Y2を1画像表示フレーム毎に変化させるので、制御信号[R,G,B]は、基本的に、駆動信号[R,G,B]の値を2.2乗した値に対して、光源輝度Y2の変化に基づく補正(補償)を行った値を有する。そして、液晶表示装置駆動回路90を構成するタイミングコントローラ91から、カラー液晶表示装置10のゲート・ドライバ及びソース・ドライバに、制御信号[R,G,B]が周知の方法で送出され、制御信号[R,G,B]に基づき各副画素を構成するスイッチング素子32が駆動され、液晶セルを構成する透明第1電極24及び透明第2電極34に所望の電圧が印加されることで、各副画素の光透過率(開口率)Ltが制御される。ここで、制御信号[R,G,B]の値が大きいほど、副画素[R,G,B]の光透過率(副画素の開口率)Ltが高くなり、副画素[R,G,B]の輝度(表示輝度y)の値が高くなる。即ち、副画素[R,G,B]を通過する光によって構成される画像(通常、一種、点状である)は明るい。
表示輝度y及び光源輝度Y2の制御は、カラー液晶表示装置10の画像表示における1画像表示フレーム毎、表示領域ユニット毎、面状光源ユニット毎に行われる。また、1画像表示フレーム内におけるカラー液晶表示装置10の動作と面状光源装置40の動作とは同期させられる。尚、駆動回路に電気信号として1秒間に送られる画像情報の数(毎秒画像)がフレーム周波数(フレームレート)であり、フレーム周波数の逆数がフレーム時間(単位:秒)である。
実施例1は、本発明の第1の態様に係る面状光源装置に関する。即ち、実施例1の面状光源装置は、2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域11を有する透過型のカラー液晶表示装置10を背面から照明する。そして、この面状光源装置は、カラー液晶表示装置10の表示領域11をP×Q個の仮想の表示領域ユニット12に分割したと想定したときのこれらのP×Q個の表示領域ユニット12に対応したP×Q個の面状光源ユニット42から成り、面状光源ユニット42に備えられた光源41(41R,41G,41B)は、個別に制御される。但し、面状光源ユニット42の光源輝度は、他の面状光源ユニット42に備えられた光源41(41R,41G,41B)の発光状態等による影響を受けるので、この影響を考慮した上で、光源41の発光状態が制御される。
そして、図3の(A)に模式的に示したように、面状光源ユニット42と面状光源ユニット42とは隔壁44で仕切られており、隔壁44は、面状光源ユニット42を構成する光源41から出射された光の透過を制御する光制御部材、より具体的には、実施例1にあっては、白色光の透過を制御する光透過型の液晶パネルから構成されている。尚、実施例1にあっては、画像表示フレーム毎の隔壁(光制御部材)44の作動によって、隔壁(光制御部材)44の全面に亙り光の透過率が同じ値となるように制御される。即ち、隔壁(光制御部材)44のそれぞれは、全体として1つの光シャッター(ライト・バルブ)として動作し、一種の濃淡の制御が行われる。
より具体的には、隔壁(光制御部材)44を構成する光透過型の液晶パネルは、透明第1電極を備えた第1パネル、透明第2電極を備えた第2パネル、及び、第1パネルと第2パネルとの間に配された液晶材料から成る。第1パネルは、例えば、ガラス基板から成る第1の基板と、第1の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。第1の基板の内面の全面には、透明第1電極(例えば、ITOから成る)が形成され、透明第1電極上には配向膜が形成されている。一方、第2パネルは、例えば、ガラス基板から成る第2の基板と、第2の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。第2の基板の内面の全面には、透明第2電極(例えば、ITOから成る)が形成され、透明第2電極上には配向膜が形成されている。第1パネルと第2パネルとは、それらの外周部で封止材を介して接合されている。そして、透明第1電極及び透明第2電極に外部から印加する電圧によって、隔壁(光制御部材)44を構成する光透過型の液晶パネルの光透過率LTWを制御することができる。隔壁(光制御部材)44は、筐体51の底面52Aに図示しない取付け用部材を介して取り付けられている。
実施例1にあっては、画素のそれぞれに、画素のそれぞれの光透過率Ltを制御する制御信号が駆動回路から供給される。より具体的には、各画素を構成する副画素[R,G,B]のそれぞれに、副画素[R,G,B]のそれぞれの光透過率Ltを制御する制御信号[R,G,B]が駆動回路90から供給される。そして、面状光源ユニット42(q,p)のそれぞれにおいて、各表示領域ユニット12(q,p)を構成する全ての画素(副画素[R,G,B](q,p))を駆動するために駆動回路70,80(q,p),90に入力される駆動信号[R,G,B](q,p)の値xR-(q,p),xG-(q,p),xB-(q,p)の内の最大値である表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max(q,p)に等しい値を有する駆動信号に相当する制御信号が画素に供給されたと想定したときの画素(副画素[R,G,B](q,p))の輝度(光透過率・第1規定値Lt1における表示輝度・第2規定値y2-(q,p))が得られるように、この表示領域ユニット12(q,p)に対応する面状光源ユニット42(q,p)を構成する光源41(q,p)の輝度を面状光源ユニット駆動回路80(q,p)によって制御する。更には、上述したように、面状光源ユニット駆動回路80(q,p)には隔壁制御回路87が備えられており、隔壁制御回路87によって隔壁44を構成する光透過型の液晶パネルの光透過率LTW-(q,p)が制御される。
一般に、隔壁44における光透過率の値を低くすると、面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)が狭くなり、その結果、コントラスト比の増加を図ることができるし、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができる。但し、その一方で、或る面状光源ユニットの光源輝度が影響を与える他の面状光源ユニットの数が多くなる結果、光源輝度の補正を行うための演算量が増加するし、隣接する面状光源ユニット間における光源輝度の差が大きくなり、面状光源ユニットに輝度ムラが生じる。これとは逆に、隔壁44における光透過率の値を高くすると、或る面状光源ユニットの光源輝度が影響を与える他の面状光源ユニットの数が少なくなる結果、光源輝度の補正を行うための演算量が減少し、隣接する面状光源ユニット間における光源輝度の差が小さくなり、面状光源ユニットに輝度ムラが生じ難くなる。但し、その一方で、面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)が広がり、その結果、コントラスト比の増加を図ることができなくなるし、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができなくなる。
以下、実施例1における液晶表示装置組立体の駆動方法を、図1及び図2を参照して説明する。
[ステップ−100]
スキャンコンバータ等の周知のディスプレイ回路から送出された1画像表示フレーム分の駆動信号[R,G,B]及びクロック信号CLKは、バックライト制御ユニット70及び液晶表示装置駆動回路90に入力される(図1参照)。尚、駆動信号[R,G,B]は、例えば撮像管への入力光量をy’としたとき、撮像管からの出力信号であり、例えば放送局等から出力され、画素の光透過率Ltを制御するために液晶表示装置駆動回路90にも入力される駆動信号であり、入力光量y’の0.45乗の関数で表すことができる。そして、バックライト制御ユニット70に入力された1画像表示フレーム分の駆動信号[R,G,B]の値xR,xG,xBは、バックライト制御ユニット70を構成する記憶装置(メモリ)72に、一旦、記憶される。また、液晶表示装置駆動回路90に入力された1画像表示フレーム分の駆動信号[R,G,B]の値xR,xG,xBも、液晶表示装置駆動回路90を構成する記憶装置(図示せず)に、一旦、記憶される。
[ステップ−110]
次いで、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71においては、記憶装置72に記憶された駆動信号[R,G,B]の値を読み出し、第(p,q)番目[但し、先ず、p=1,q=1]の表示領域ユニット12(q,p)において、この第(p,q)番目の表示領域ユニット12(q,p)を構成する全ての画素における副画素[R,G,B](q,p)を駆動するための駆動信号[R,G,B](q,p)の値xR-(q,p),xG-(q,p),xB-(q,p)の内の最大値である表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max(q,p)を、演算回路71において求める。そして、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max(q,p)を、記憶装置72に記憶する。このステップを、m=1,2,・・・,M、n=1,2,・・・,Nの全てに対して、即ち、M×N個の画素に対して、実行する。
例えば、xR-(q,p)が「110」に相当する値であり、xG-(q,p)が「150」に相当する値であり、xB-(q,p)が「50」に相当する値である場合、xU-max(q,p)は「150」に相当する値である。
この操作を、(p,q)=(1,1)から(P,Q)まで繰り返し、全ての表示領域ユニット12(q,p)における表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max(q,p)を、記憶装置72に記憶する。
更には、或る表示領域ユニット12と、この表示領域ユニット12に隣接する表示領域ユニット12との間に位置する隔壁44に対応した隣接面状光源ユニット間の光源輝度差を求める。具体的には、表示領域ユニット12における表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-maxと、この表示領域ユニット12に隣接した表示領域ユニット12における表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-maxとの差ΔxU-maxを、演算回路71において、各隔壁44に対応して求める。そして、更には、隣接面状光源ユニット間の光源輝度差(より具体的には、各隔壁44に対応した表示領域ユニット内・駆動信号最大値の差ΔxU-max)をパラメータとして予め作成され、記憶装置72に記憶された最適条件テーブルから、係る表示領域ユニット内・駆動信号最大値の差ΔxU-maxに基づき求められた隔壁(光制御部材)44の作動最適条件を、記憶装置72に記憶する。作動最適条件として、例えば、隔壁(光制御部材)44を構成する光透過型の液晶パネルの光透過率LTWを制御するために、光透過型の液晶パネルを構成する透明第1電極及び透明第2電極に印加すべき電圧(以下、隔壁駆動電圧VWと呼ぶ場合がある)を挙げることができる。また、隔壁(光制御部材)44を作動最適条件にて作動させたときの隔壁(光制御部材)44の光透過率LTWも記憶装置72に記憶する。尚、面状光源ユニット42にA個(但し、「A」は2,3,4のいずれかの値)の隔壁44が属する場合には、各隔壁44における隔壁駆動電圧VWの平均値あるいは最小値で、各隔壁44を構成する光透過型の液晶パネルの光透過率LTWを制御すればよい。
そして、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max(q,p)に等しい値を有する駆動信号[R,G,B](q,p)に相当する制御信号[R,G,B](q,p)が副画素[R,G,B](q,p)に供給されたと想定したときの輝度(光透過率・第1規定値Lt1における表示輝度・第2規定値y2-(q,p))が面状光源ユニット42(q,p)によって得られるように、表示領域ユニット12(q,p)に対応する面状光源ユニット42(q,p)の光源輝度Y2-(q,p)を、面状光源ユニット駆動回路80(q,p)の制御下、増減する。具体的には、以下の式(1)を満足するように、1画像表示フレーム毎、1面状光源ユニット毎に光源輝度Y2を制御すればよい。より具体的には、光源輝度制御関数g(xnol-max)である式(2)に基づき光源41(q,p)の輝度を制御し、且つ、式(1)を満足するように光源輝度Y2を制御すればよい。このような制御の概念図を、図5の(A)及び(B)に示す。但し、後述するように、他の面状光源ユニット42の影響等に基づいた補正を、光源輝度Y2に対して施す必要がある。尚、光源輝度Y2の制御に関するこれらの関係、即ち、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max、この最大値xU-maxに等しい値を有する駆動信号に相当する制御信号の値、このような制御信号が画素(副画素)に供給されたと想定したときの表示輝度・第2規定値y2、このときの各副画素の光透過率(開口率)[光透過率・第2規定値Lt2]、各副画素の光透過率(開口率)を光透過率・第1規定値Lt1としたときに表示輝度・第2規定値y2が得られるような面状光源ユニットにおける輝度制御パラメータの関係は、予め求めておき、記憶装置72等に記憶しておけばよい。
Y2・Lt1=Y1・Lt2 (1)
g(xnol-max)=a1・(xnol-max)2.2+a0 (2)
ここで、画素(あるいは、画素を構成する副画素[R,G,B]のそれぞれ)を駆動するために液晶表示装置駆動回路90に入力される駆動信号(駆動信号[R,G,B])の最大値をxmaxとしたとき、
xnol-max≡xU-max/xmax
であり、a1,a0は定数であり、
a1+a0=1
0<a0<1,0<a1<1
で表すことができる。例えば、
a1=0.99
a0=0.01
とすればよい。また、駆動信号[R,G,B]の値xR,xG,xBのそれぞれは、28段階の値をとるので、xmaxの値は「255」に相当する値である。
ところで、面状光源装置にあっては、例えば、(p,q)=(1,1)の面状光源ユニット42(1,1)の輝度制御を想定した場合、他のP×Q個の面状光源ユニット42からの影響を考慮する必要がある。このような面状光源ユニット42が他の面状光源ユニット42から受ける影響は、各面状光源ユニット42の発光プロファイルによって予め判明しているので、逆算によって差分を計算でき、その結果、補正が可能である。演算の基本形を以下に説明する。
式(1)及び式(2)の要請に基づくP×Q個の面状光源ユニット42に要求される輝度(光源輝度Y2)を行列[LPxQ]で表す。また、或る面状光源ユニットのみを駆動し、他の面状光源ユニットは駆動していないときに得られる或る面状光源ユニットの輝度を、P×Q個の面状光源ユニット42に対して予め求めておく。係る輝度を行列[L’PxQ]で表す。更には、補正係数を行列[αPxQ]で表し、隔壁(光制御部材)44PxQを作動最適条件にて作動させたときの隔壁(光制御部材)44PxQの光透過率LTWを、行列[βPxQ]で表す。すると、これらの行列の関係は、以下の式(3−1)で表すことができる。補正係数の行列[αPxQ]は、予め求めておくことができる。
[LPxQ]=[L’PxQ]・[αPxQ]・[βPxQ] (3−1)
よって、式(3−1)から行列[L’PxQ]を求めればよい。行列[L’PxQ]は、逆行列の演算から求めることができる。即ち、
[L’PxQ]=[LPxQ]・[αPxQ]-1・[βPxQ]-1 (3−2)
を計算すればよい。そして、行列[L’PxQ]で表された輝度が得られるように光源41(q,p)を制御すればよく、具体的には、係る操作、処理は、記憶装置(メモリ)82に記憶された情報(データテーブル)を用いて行えばよい。尚、光源41(q,p)の制御にあっては、行列[L’PxQ]の値は負の値を取れないので、演算結果は正の領域にとどめる必要があることは云うまでもない。従って、式(3−2)の解は厳密解ではなく、近似解となる場合がある。
このように、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71において得られた式(1)及び式(2)の値に基づき得られた行列[LPxQ]、補正係数の行列[αPxQ]、隔壁(光制御部材)44PxQを作動最適条件にて作動させたときの隔壁(光制御部材)44PxQの光透過率LTWの行列[βPxQ]に基づき、上述したとおり、面状光源ユニットを単独で駆動したと想定したときの輝度の行列[L’PxQ]を求め、更には、記憶装置72に記憶された変換テーブルに基づき、0〜255の範囲内の対応する整数に変換する。こうして、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71において、面状光源ユニット42(q,p)における赤色発光ダイオード41R(q,p)の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SR-(q,p)、緑色発光ダイオード41G(q,p)の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SG-(q,p)、青色発光ダイオード41B(q,p)の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SB-(q,p)を得ることができる。
[ステップ−120]
次に、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71において得られたパルス幅変調出力信号の値SR-(q,p),SG-(q,p),SB-(q,p)は、面状光源ユニット42(q,p)に対応して設けられた面状光源ユニット駆動回路80(q,p)の記憶装置82に送出され、記憶装置82において記憶される。また、クロック信号CLK、及び、隔壁駆動電圧VW-(q,p)に相当する信号も面状光源ユニット駆動回路80(q,p)に送出される(図2参照)。
[ステップ−130]
そして、パルス幅変調出力信号の値SR-(q,p),SG-(q,p),SB-(q,p)に基づき、面状光源ユニット42(q,p)を構成する赤色発光ダイオード41R(q,p)のオン時間tR-ON及びオフ時間tR-OFF、緑色発光ダイオード41G(q,p)のオン時間tG-ON及びオフ時間tG-OFF、青色発光ダイオード41B(q,p)のオン時間tB-ON及びオフ時間tB-OFFを演算回路81は決定する。尚、
tR-ON+tR-OFF=tG-ON+tG-OFF=tB-ON+tB-OFF=一定値tConst
である。また、発光ダイオードのパルス幅変調に基づく駆動におけるデューティ比は、
tON/(tON+tOFF)=tON/tConst
で表すことができる。
そして、面状光源ユニット42(q,p)を構成する赤色発光ダイオード41R(q,p),緑色発光ダイオード41G(q,p)、青色発光ダイオード41B(q,p)のオン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)に相当する信号が、LED駆動回路83に送られ、このLED駆動回路83から、オン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)に相当する信号の値に基づき、スイッチング素子85R(q,p),85G(q,p),85B(q,p)が、オン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)だけオン状態となり、発光ダイオード駆動電源86からのLED駆動電流が、各発光ダイオード41R(q,p),41G(q,p),41B(q,p)に流される。その結果、各発光ダイオード41R(q,p),41G(q,p),41B(q,p)は、1画像表示フレームにおいて、オン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)だけ発光する。こうして、第(p,q)番目の表示領域ユニット12(q,p)を、所定の照度において照明する。
こうして得られた状態を、図6の(A)及び(B)に実線で示すが、図6の(A)は、副画素を駆動するために液晶表示装置駆動回路90に入力される駆動信号の値を2.2乗した値(x’≡x2.2)とデューティ比(=tON/tConst)との関係を模式的に示す図であり、図6の(B)は、副画素の光透過率Ltを制御するための制御信号の値Xと表示輝度yとの関係を模式的に示す図である。
また、隔壁駆動電圧VW-(q,p)に基づき、各面状光源ユニット42(q,p)を仕切る隔壁(光制御部材)44を構成する光透過型の液晶パネルの光透過率LTW-(q,p)が制御される。
一方、液晶表示装置駆動回路90に入力された駆動信号[R,G,B](q,p)の値xR-(q,p),xG-(q,p),xB-(q,p)はタイミングコントローラ91へ送られ、タイミングコントローラ91にあっては、入力された駆動信号[R,G,B](q,p)に相当する制御信号[R,G,B](q,p)を、副画素[R,G,B](q,p)に供給(出力)する。液晶表示装置駆動回路90のタイミングコントローラ91において生成され、液晶表示装置駆動回路90から副画素[R,G,B](q,p)に供給される制御信号[R,G,B](q,p)の値XR-(q,p),XG-(q,p),XB-(q,p)と、駆動信号[R,G,B](q,p)の値xR-(q,p),xG-(q,p),xB-(q,p)とは、以下の式(4−1)、式(4−2)、式(4−3)の関係にある。但し、b1_R,b0_R,b1_G,b0_G,b1_B,b0_Bは定数である。また、面状光源ユニット42(q,p)の光源輝度Y2-(q,p)を画像表示フレーム毎に変化させるので、制御信号[R,G,B](q,p)は、基本的に、駆動信号[R,G,B](q,p)の値を2.2乗した値に対して、光源輝度Y2-(q,p)の変化に基づく補正(補償)を行った値を有する。即ち、実施例1にあっては、1画像表示フレーム毎に光源輝度Y2-(q,p)が変化するので、光源輝度Y2-(q,p)(≦Y1)において表示輝度・第2規定値y2-(q,p)が得られるように制御信号[R,G,B](q,p)の値XR-(q,p),XG-(q,p),XB-(q,p)を決定、補正(補償)して、画素あるいは副画素の光透過率(開口率)Ltを制御している。ここで、式(4−1)、式(4−2)、式(4−3)の関数fR,fG,fBは、係る補正(補償)を行うための予め求められた関数である。
XR-(q,p)=fR(b1_R・xR-(q,p) 2.2+b0_R) (4−1)
XG-(q,p)=fG(b1_G・xG-(q,p) 2.2+b0_G) (4−2)
XB-(q,p)=fB(b1_B・xB-(q,p) 2.2+b0_B) (4−3)
こうして、1画像表示フレームにおける画像表示動作が完了する。
尚、以上の説明においては、隔壁(光制御部材)44を光透過型の液晶パネルから構成したが、エレクトロクロミック・フィルムから構成することもできる。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例1においては、隔壁(光制御部材)44を光透過型の液晶パネルから構成したが、実施例2においては、隔壁(光制御部材)44を光反射型の液晶パネルから構成する。
一般に、隔壁44における光反射率の値を高くすると、面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)が狭くなり、その結果、コントラスト比の増加を図ることができるし、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができる。しかも、或る面状光源ユニットの光源輝度が影響を与える他の面状光源ユニットの数が少なくなる結果、光源輝度の補正を行うための演算量が減少し、隣接する面状光源ユニット間における光源輝度の差が小さくなり、面状光源ユニットに輝度ムラが生じ難くなる。これとは逆に、隔壁44における光反射率の値を低くすると、或る面状光源ユニットの光源輝度が影響を与える他の面状光源ユニットの数が多くなる結果、光源輝度の補正を行うための演算量が増加し、隣接する面状光源ユニット間における光源輝度の差が大きくなり、面状光源ユニットに輝度ムラが生じ易くなる。しかも、面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)が広がり、その結果、コントラスト比の増加を図ることができなくなるし、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができなくなる。
以下、実施例2における液晶表示装置組立体の駆動方法を、図1及び図2を再び参照して説明する。
[ステップ−200]
実施例1の[ステップ−100]と同様にして、スキャンコンバータ等の周知のディスプレイ回路から送出された1画像表示フレーム分の駆動信号[R,G,B]及びクロック信号CLKは、バックライト制御ユニット70及び液晶表示装置駆動回路90に入力される(図1参照)。そして、バックライト制御ユニット70に入力された1画像表示フレーム分の駆動信号[R,G,B]の値xR,xG,xBは、バックライト制御ユニット70を構成する記憶装置(メモリ)72に、一旦、記憶される。また、液晶表示装置駆動回路90に入力された1画像表示フレーム分の駆動信号[R,G,B]の値xR,xG,xBも、液晶表示装置駆動回路90を構成する記憶装置(図示せず)に、一旦、記憶される。
[ステップ−210]
次いで、実施例1の[ステップ−110]と同様にして、全ての表示領域ユニット12において、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max(q,p)を演算回路71によって求め、記憶装置72に記憶する。
更には、実施例1の[ステップ−110]と同様にして、表示領域ユニット内・駆動信号最大値の差ΔxU-maxを、演算回路71において、各隔壁44に対応して求め、隣接面状光源ユニット間の光源輝度差(より具体的には、各隔壁44に対応した表示領域ユニット内・駆動信号最大値の差ΔxU-max)をパラメータとして予め作成され、記憶装置72に記憶された最適条件テーブルから、係る表示領域ユニット内・駆動信号最大値の差ΔxU-maxに基づき求められた隔壁44の作動最適条件を、記憶装置72に記憶する。作動最適条件として、例えば、隔壁44を構成する光透過型の液晶パネルの光反射率LRWを制御するために、光透過型の液晶パネルを構成する透明第1電極及び透明第2電極に印加すべき電圧(隔壁駆動電圧VW)を挙げることができる。また、隔壁44を作動最適条件にて作動させたときの隔壁44の光反射率LRWも記憶装置72に記憶する。
そして、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max(q,p)に等しい値を有する駆動信号[R,G,B](q,p)に相当する制御信号[R,G,B](q,p)が副画素[R,G,B](q,p)に供給されたと想定したときの輝度(光透過率・第1規定値Lt1における表示輝度・第2規定値y2-(q,p))が面状光源ユニット42(q,p)によって得られるように、表示領域ユニット12(q,p)に対応する面状光源ユニット42(q,p)の光源輝度Y2-(q,p)を、面状光源ユニット駆動回路80(q,p)の制御下、増減する。具体的には、上述した式(1)を満足するように、1画像表示フレーム毎、1面状光源ユニット毎に光源輝度Y2を制御すればよい。より具体的には、光源輝度制御関数g(xnol-max)である式(2)に基づき光源41(q,p)の輝度を制御し、且つ、式(1)を満足するように光源輝度Y2を制御すればよい。但し、後述するように、他の面状光源ユニット42の影響等に基づいた補正を、光源輝度Y2に対して施す必要がある。
ところで、実施例1において説明したと同様に、面状光源装置にあっては、例えば、(p,q)=(1,1)の面状光源ユニット42(1,1)の輝度制御を想定した場合、他のP×Q個の面状光源ユニット42からの影響を考慮する必要がある。ここで、演算の基本形は、実施例1にて説明したと同様である。但し、実施例1における説明における行列[βPxQ]を、隔壁44PxQを作動最適条件にて作動させたときの隔壁44PxQの光反射率LRWとする。
そして、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71において得られた式(1)及び式(2)の値に基づき得られた行列[LPxQ]、補正係数の行列[αPxQ]、隔壁44PxQを作動最適条件にて作動させたときの隔壁44PxQの光反射率LRWの行列[βPxQ]に基づき、実施例1にて説明したと同様に、面状光源ユニットを単独で駆動したと想定したときの輝度の行列[L’PxQ]を求め、更には、記憶装置72に記憶された変換テーブルに基づき、0〜255の範囲内の対応する整数に変換する。こうして、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71において、面状光源ユニット42(q,p)における赤色発光ダイオード41R(q,p)の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SR-(q,p)、緑色発光ダイオード41G(q,p)の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SG-(q,p)、青色発光ダイオード41B(q,p)の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SB-(q,p)を得ることができる。
[ステップ−220]
次に、実施例1の[ステップ−120]と同様にして、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71において得られたパルス幅変調出力信号の値SR-(q,p),SG-(q,p),SB-(q,p)は、面状光源ユニット42(q,p)に対応して設けられた面状光源ユニット駆動回路80(q,p)の記憶装置82に送出され、記憶装置82において記憶される。また、クロック信号CLK、及び、隔壁駆動電圧VW-(q,p)に相当する信号も面状光源ユニット駆動回路80(q,p)に送出される(図2参照)。
[ステップ−230]
次いで、実施例1の[ステップ−130]と同様にして、パルス幅変調出力信号の値SR-(q,p),SG-(q,p),SB-(q,p)に基づき、面状光源ユニット42(q,p)を構成する赤色発光ダイオード41R(q,p)のオン時間tR-ON及びオフ時間tR-OFF、緑色発光ダイオード41G(q,p)のオン時間tG-ON及びオフ時間tG-OFF、青色発光ダイオード41B(q,p)のオン時間tB-ON及びオフ時間tB-OFFを演算回路81は決定する。そして、面状光源ユニット42(q,p)を構成する赤色発光ダイオード41R(q,p),緑色発光ダイオード41G(q,p)、青色発光ダイオード41B(q,p)のオン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)に相当する信号が、LED駆動回路83に送られ、このLED駆動回路83から、オン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)に相当する信号の値に基づき、スイッチング素子85R(q,p),85G(q,p),85B(q,p)が、オン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)だけオン状態となり、発光ダイオード駆動電源86からのLED駆動電流が、各発光ダイオード41R(q,p),41G(q,p),41B(q,p)に流される。その結果、各発光ダイオード41R(q,p),41G(q,p),41B(q,p)は、1画像表示フレームにおいて、オン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)だけ発光する。こうして、第(p,q)番目の表示領域ユニット12(q,p)を、所定の照度において照明する。
また、隔壁駆動電圧VW-(q,p)に基づき、各面状光源ユニット42(q,p)を仕切る隔壁44の光反射率LRW-(q,p)が制御される。
一方、液晶表示装置駆動回路90に入力された駆動信号[R,G,B](q,p)の値xR-(q,p),xG-(q,p),xB-(q,p)はタイミングコントローラ91へ送られ、タイミングコントローラ91にあっては、入力された駆動信号[R,G,B](q,p)に相当する制御信号[R,G,B](q,p)を、副画素[R,G,B](q,p)に供給(出力)する。
こうして、1画像表示フレームにおける画像表示動作が完了する。
実施例3は、本発明の第2の態様に係る面状光源装置に関する。即ち、実施例3の面状光源装置は、実施例1と同様に、2次元マトリクス状に配列された画素から構成された表示領域11を有する透過型のカラー液晶表示装置10を背面から照明する。この面状光源装置は、カラー液晶表示装置10の表示領域11をP×Q個の仮想の表示領域ユニット12に分割したと想定したときのこれらのP×Q個の表示領域ユニット12に対応したP×Q個の面状光源ユニット42から成り、面状光源ユニット42に備えられた光源41(41R,41G,41B)は、個別に制御される。
図3の(A)に模式的に示したように、面状光源ユニット42と面状光源ユニット42とは隔壁44で仕切られている。実施例3にあっては、隔壁44の延びる方向(Y方向)に沿って、隔壁44の少なくとも下部には(即ち、隔壁44のZ方向における下方には)、面状光源ユニット42を構成する光源41から出射された光を透過しない光不透過領域が形成される。ここで、光不透過領域の高さ(Z方向における光不透過領域の頂部の位置)は可変である。より具体的には、実施例3にあっては、隔壁44は、光透過型の液晶パネルから構成されており、隔壁44の作動によって、隔壁44のZ方向において光透過率が変化するように、一種、線状に制御される。即ち、隔壁44の或る高さに位置する水平線より上方に位置する隔壁44の部分は、面状光源ユニット42の光源41から出射された光を透過し、係る水平線より下方に位置する隔壁44の部分は、面状光源ユニット42の光源41から出射された光を透過せず、隔壁44の係る部分が光不透過領域に相当する。この水平線の位置(隔壁44における光不透過領域の高さ)は、隔壁44を構成する光透過型の液晶パネルの作動条件によって制御することができる。
より具体的には、隔壁44を構成する光透過型の液晶パネルは、透明第1電極を備えた第1パネル、透明第2電極を備えた第2パネル、及び、第1パネルと第2パネルとの間に配された液晶材料から成る。第1パネルは、例えば、ガラス基板から成る第1の基板と、第1の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。第1の基板の内面には、水平方向に延びる複数の帯状の透明第1電極(例えば、ITOから成る)が形成され、透明第1電極上には配向膜が形成されている。一方、第2パネルは、例えば、ガラス基板から成る第2の基板と、第2の基板の外面に設けられた偏光フィルムとから構成されている。第2の基板の内面の全面には、透明第2電極(例えば、ITOから成る)が形成され、透明第2電極上には配向膜が形成されている。第1パネルと第2パネルとは、それらの外周部で封止材を介して接合されている。そして、透明第1電極及び透明第2電極に外部から印加する電圧によって、隔壁44を構成する光透過型の液晶パネルの光透過率LTWを制御することができる。即ち、隔壁44における光不透過領域の高さを制御することができる。隔壁44は、筐体51の底面52Aに図示しない取付け用部材を介して取り付けられている。
一般に、隔壁44における光不透過領域の高さを高くすると、面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)が狭くなり、その結果、コントラスト比の増加を図ることができるし、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができる。但し、その一方で、或る面状光源ユニットの光源輝度が影響を与える他の面状光源ユニットの数が多くなる結果、光源輝度の補正を行うための演算量が増加するし、隣接する面状光源ユニット間における光源輝度の差が大きくなり、面状光源ユニットに輝度ムラが生じる。これとは逆に、隔壁44における光不透過領域の高さを低くすると、或る面状光源ユニットの光源輝度が影響を与える他の面状光源ユニットの数が少なくなる結果、光源輝度の補正を行うための演算量が減少し、隣接する面状光源ユニット間における光源輝度の差が小さくなり、面状光源ユニットに輝度ムラが生じ難くなる。但し、その一方で、面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)が広がり、その結果、コントラスト比の増加を図ることができなくなるし、面状光源装置の消費電力の低減を図ることができなくなる。
隔壁の全面を光不透過領域が占めているとした場合の、隔壁の高さと面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)との関係を計算した結果を、図7に示す。図7から、隔壁の高さが高くなるに従い、面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)が急峻となることが判る。尚、図7の横軸はX方向を示し、縦軸は面状光源ユニットの光源輝度の相対値であり、曲線「A」は隔壁の高さが「H」の場合の光源輝度を示し、曲線「B」は隔壁の高さがその3倍(3×H)の場合の光源輝度を示し、曲線「C」は隔壁の高さがその5倍(5×H)の場合の光源輝度を示し、曲線「D」は隔壁の高さがその7倍(7×H)の場合の光源輝度を示し、曲線「E」は隔壁の高さがその10倍(10×H)の場合の光源輝度を示す。尚、面状光源ユニットの光源輝度のピークの値は意味のある値ではなく、光源輝度の急峻性、裾野の広がりに着目されたい。
以下、実施例3における液晶表示装置組立体の駆動方法を、図1及び図2を再び参照して説明する。
[ステップ−300]
実施例1の[ステップ−100]と同様にして、スキャンコンバータ等の周知のディスプレイ回路から送出された1画像表示フレーム分の駆動信号[R,G,B]及びクロック信号CLKは、バックライト制御ユニット70及び液晶表示装置駆動回路90に入力される(図1参照)。そして、バックライト制御ユニット70に入力された1画像表示フレーム分の駆動信号[R,G,B]の値xR,xG,xBは、バックライト制御ユニット70を構成する記憶装置(メモリ)72に、一旦、記憶される。また、液晶表示装置駆動回路90に入力された1画像表示フレーム分の駆動信号[R,G,B]の値xR,xG,xBも、液晶表示装置駆動回路90を構成する記憶装置(図示せず)に、一旦、記憶される。
[ステップ−310]
次いで、実施例1の[ステップ−110]と同様にして、全ての表示領域ユニット12において、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max(q,p)を演算回路71によって求め、記憶装置72に記憶する。
更には、実施例1の[ステップ−110]と同様にして、表示領域ユニット内・駆動信号最大値の差ΔxU-maxを、演算回路71において、各隔壁44に対応して求め、隣接面状光源ユニット間の光源輝度差(より具体的には、各隔壁44に対応した表示領域ユニット内・駆動信号最大値の差ΔxU-max)をパラメータとして予め作成され、記憶装置72に記憶された最適条件テーブルから、係る表示領域ユニット内・駆動信号最大値の差ΔxU-maxに基づき求められた隔壁44における光不透過領域の高さに相当する情報(信号)を、記憶装置72に記憶する。光不透過領域の高さに相当する情報(信号)として、例えば、隔壁44を構成する光透過型の液晶パネルの光透過率LTWを制御するために、光透過型の液晶パネルを構成する透明第1電極及び透明第2電極に印加すべき電圧(隔壁駆動電圧VW)を挙げることができる。また、光不透過領域を最適な高さとしたときの隔壁44の光透過量も記憶装置72に記憶する。尚、面状光源ユニット42にA個(但し、「A」は2,3,4のいずれかの値)の隔壁44が属する場合には、各隔壁44における隔壁駆動電圧VWの平均値あるいは最小値で、各隔壁44を構成する光透過型の液晶パネルの光透過量を制御すればよい。
そして、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-max(q,p)に等しい値を有する駆動信号[R,G,B](q,p)に相当する制御信号[R,G,B](q,p)が副画素[R,G,B](q,p)に供給されたと想定したときの輝度(光透過率・第1規定値Lt1における表示輝度・第2規定値y2-(q,p))が面状光源ユニット42(q,p)によって得られるように、表示領域ユニット12(q,p)に対応する面状光源ユニット42(q,p)の光源輝度Y2-(q,p)を、面状光源ユニット駆動回路80(q,p)の制御下、増減する。具体的には、上述した式(1)を満足するように、1画像表示フレーム毎、1面状光源ユニット毎に光源輝度Y2を制御すればよい。より具体的には、光源輝度制御関数g(xnol-max)である式(2)に基づき光源41(q,p)の輝度を制御し、且つ、式(1)を満足するように光源輝度Y2を制御すればよい。但し、後述するように、他の面状光源ユニット42の影響等に基づいた補正を、光源輝度Y2に対して施す必要がある。
ところで、実施例1において説明したと同様に、面状光源装置にあっては、例えば、(p,q)=(1,1)の面状光源ユニット42(1,1)の輝度制御を想定した場合、他のP×Q個の面状光源ユニット42からの影響を考慮する必要がある。ここで、演算の基本形は、実施例1にて説明したと同様である。但し、実施例1における説明における行列[βPxQ]を、隔壁44PxQを作動最適条件にて作動させたときの隔壁44PxQの光透過量とする。
そして、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71において得られた式(1)及び式(2)の値に基づき得られた行列[LPxQ]、補正係数の行列[αPxQ]、隔壁44PxQにおける光不透過領域の高さを最適化したときの隔壁44PxQの光透過量の行列[βPxQ]に基づき、実施例1にて説明したと同様に、面状光源ユニットを単独で駆動したと想定したときの輝度の行列[L’PxQ]を求め、更には、記憶装置72に記憶された変換テーブルに基づき、0〜255の範囲内の対応する整数に変換する。こうして、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71において、面状光源ユニット42(q,p)における赤色発光ダイオード41R(q,p)の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SR-(q,p)、緑色発光ダイオード41G(q,p)の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SG-(q,p)、青色発光ダイオード41B(q,p)の発光時間を制御するためのパルス幅変調出力信号の値SB-(q,p)を得ることができる。
[ステップ−320]
次に、実施例1の[ステップ−120]と同様にして、バックライト制御ユニット70を構成する演算回路71において得られたパルス幅変調出力信号の値SR-(q,p),SG-(q,p),SB-(q,p)は、面状光源ユニット42(q,p)に対応して設けられた面状光源ユニット駆動回路80(q,p)の記憶装置82に送出され、記憶装置82において記憶される。また、クロック信号CLK、及び、隔壁駆動電圧VW-(q,p)に相当する信号も面状光源ユニット駆動回路80(q,p)に送出される(図2参照)。
[ステップ−330]
次いで、実施例1の[ステップ−130]と同様にして、パルス幅変調出力信号の値SR-(q,p),SG-(q,p),SB-(q,p)に基づき、面状光源ユニット42(q,p)を構成する赤色発光ダイオード41R(q,p)のオン時間tR-ON及びオフ時間tR-OFF、緑色発光ダイオード41G(q,p)のオン時間tG-ON及びオフ時間tG-OFF、青色発光ダイオード41B(q,p)のオン時間tB-ON及びオフ時間tB-OFFを演算回路81は決定する。そして、面状光源ユニット42(q,p)を構成する赤色発光ダイオード41R(q,p),緑色発光ダイオード41G(q,p)、青色発光ダイオード41B(q,p)のオン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)に相当する信号が、LED駆動回路83に送られ、このLED駆動回路83から、オン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)に相当する信号の値に基づき、スイッチング素子85R(q,p),85G(q,p),85B(q,p)が、オン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)だけオン状態となり、発光ダイオード駆動電源86からのLED駆動電流が、各発光ダイオード41R(q,p),41G(q,p),41B(q,p)に流される。その結果、各発光ダイオード41R(q,p),41G(q,p),41B(q,p)は、1画像表示フレームにおいて、オン時間tR-ON-(q,p),tG-ON-(q,p),tB-ON-(q,p)だけ発光する。こうして、第(p,q)番目の表示領域ユニット12(q,p)を、所定の照度において照明する。
また、隔壁駆動電圧VW-(q,p)に基づき、各面状光源ユニット42(q,p)を仕切る隔壁44における光不透過領域の高さが制御される。
一方、液晶表示装置駆動回路90に入力された駆動信号[R,G,B](q,p)の値xR-(q,p),xG-(q,p),xB-(q,p)はタイミングコントローラ91へ送られ、タイミングコントローラ91にあっては、入力された駆動信号[R,G,B](q,p)に相当する制御信号[R,G,B](q,p)を、副画素[R,G,B](q,p)に供給(出力)する。
こうして、1画像表示フレームにおける画像表示動作が完了する。
尚、以上の説明においては、隔壁44を光透過型の液晶パネルから構成したが、エレクトロクロミック・フィルムから構成することもできる。
実施例4は、実施例3の変形である。実施例3においては、隔壁44を光透過型の液晶パネルから構成したが、実施例4においては、隔壁44の全面を光不透過領域が占めており、隔壁44は機械的に上下動させられる構造を有する。具体的には、隔壁44は、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂といった、面状光源ユニットに備えられた光源から出射された光に対して不透明な材料から作製されており、隔壁44はステップモータとギアの組合せ(これらは図示せず)による駆動によって、上下動させられる。尚、隔壁44の表面に光拡散反射機能を付与してもよいし、鏡面反射機能を付与してもよい。具体的には、隔壁44の表面に凹凸を形成したり、光拡散フィルムを隔壁44の表面に貼り付けてもよいし、あるいは又、光反射フィルムを隔壁44の表面に貼り付けたり、例えばメッキによって隔壁44の表面に光反射層を形成してもよい。XZ平面で隔壁44を切断したときの隔壁44の断面形状は、矩形であってもよいし、楕円、円、半長円形、放物線、3次以上の多項式、二葉線、三葉線、四葉線、連珠形、蝸牛線、正葉線、螺獅線、疾走線、公算曲線、引弧線、懸垂線、擺線、餘擺線、星芒形、半3次放物線、リサジュー曲線、アーネシー曲線、外サイクロイド、心臓形、内サイクロイド、クロソイド曲線、螺線に例示される曲線の一部、あるいは、釣鐘形状等とすることもできる。
実施例4においては、画像表示モードが変更された際の面状光源ユニットの光源輝度の最適化を意図している。尚、液晶表示装置の画像表示モード毎に最適条件テーブルを作成し、係る画像表示モード毎に最適条件テーブルを、例えば、演算回路71に記憶しておく。
画像表示モードが、「リビング・モード」から「劇場モード」あるいは「映画モード」に切り替えられたとする。一般に、このようなモードの切り替えが生じたときには、隔壁における光不透過領域の高さを高くする必要がある。それ故、画像表示モードが切り替えられたときには、係る画像表示モードに対応した最適条件テーブルの値に基づき、全ての隔壁44を、機械的に上側に移動させればよい。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において説明した透過型のカラー液晶表示装置や面状光源装置、面状光源ユニット、液晶表示装置組立体、駆動回路の構成、構造は例示であるし、これらを構成する部材、材料等も例示であり、適宜、変更することができる。発光ダイオードの温度を温度センサーで監視し、その結果を、面状光源ユニット駆動回路80にフィードバックすることで、面状光源ユニット42の輝度補償(補正)や温度制御を行ってもよい。実施例においては、液晶表示装置の表示領域をP×Q個の仮想の表示領域ユニットに分割したと想定して説明を行ったが、場合によっては、透過型の液晶表示装置は、P×Q個の実際の表示領域ユニットに分割された構造を有していてもよい。
実施例1にあっては、隔壁44を構成する光制御部材として、クロミック・フィルム(光の強度に応じて変色するフィルム)や、可動ミラーが2次元マトリクス状に配列された2次元型のMEMSを挙げることができる。隔壁(光制御部材)を光反射型の液晶パネルとする場合、液晶パネルの表面に凹凸を形成したり、光拡散フィルムを液晶パネルの表面に貼り付けることで、液晶パネルの表面によって反射される光を拡散させてもよい。また、隔壁の頂面(拡散板に対向する部分)に光拡散フィルムを貼り付けることで、隔壁の頂面において光を拡散させれば、隔壁の影が拡散板の上方において視認されることを防止し得る。更には、隔壁の頂面は、平坦であってもよいし、拡散板に向かって凸の形状(XZ平面で切断したときの断面形状が、楕円、円、半長円形、放物線、3次以上の多項式、二葉線、三葉線、四葉線、連珠形、蝸牛線、正葉線、螺獅線、疾走線、公算曲線、引弧線、懸垂線、擺線、餘擺線、星芒形、半3次放物線、リサジュー曲線、アーネシー曲線、外サイクロイド、心臓形、内サイクロイド、クロソイド曲線、螺線に例示される曲線の一部、あるいは、釣鐘形状等)を有していてもよい。
また、実施例1〜実施例4において、例えば、光センサーによって面状光源ユニットに備えられた光源の発光状態を測定し、係る測定結果が参照値から逸脱している場合、最適条件テーブルの修正あるいは最適条件テーブルの交換を行えば、面状光源ユニットの光源の初期発光特性にバラツキがあったり、光源の経時変化によって発光特性に変化が生じた場合にも、面状光源ユニットの光源輝度の最適化を図ることができる。更には、実施例1〜実施例3においても、液晶表示装置の画像表示モード毎に最適条件テーブルを作成、記憶しておけば、画像表示モードが変更された場合においても、面状光源ユニットの光源輝度の最適化を図ることができる。例えば、面状光源ユニットに備えられた光源の発光状態が低下する傾向にある場合には、例えば、隔壁における光透過率を増加させたり、光不透過領域の高さを低くすればよい。また、画像表示モードを、例えば「劇場モード」あるいは「映画モード」に切り替えた場合には、例えば、隔壁における光透過率を低下させたり、光不透過領域の高さを高くすればよいし、外光の状態に応じて、隔壁における光透過率/光反射率を変化させたり、光不透過領域の高さを変化させてもよい。更には、実施例1や実施例2において説明した隔壁の構成、構造と、実施例4において説明した隔壁の構成、構造とを組み合わせ、実施例1や実施例2において説明した隔壁を機械的に上下動させてもよい。また、隔壁の上部を、面状光源ユニットを構成する光源から出射された光の透過/反射を制御する光制御部材から構成し、隔壁の下部を、光源から出射された光を透過しない光不透過部材から構成することもできる。そして、この場合、光不透過部材の表面に凹凸を形成したり、光拡散フィルムを光不透過部材の表面に貼り付けてもよい。
図1は、実施例での使用に適したカラー液晶表示装置及び面状光源装置から成る液晶表示装置組立体の概念図である。
図2は、実施例での使用に適した駆動回路の一部分の概念図である。
図3の(A)は、実施例の面状光源装置における発光ダイオード等の配置、配列状態を模式的に示す図であり、図3の(B)は、実施例のカラー液晶表示装置及び面状光源装置から成る液晶表示装置組立体の模式的な一部断面図である。
図4は、カラー液晶表示装置の模式的な一部断面図である。
図5の(A)及び(B)は、表示領域ユニット内・駆動信号最大値xU-maxに等しい値を有する駆動信号に相当する制御信号が画素に供給されたと想定したときの表示輝度・第2規定値y2が面状光源ユニットによって得られるように、面状光源ユニットの光源輝度Y2を、面状光源ユニット駆動回路の制御下、増減する状態を説明するための概念図である。
図6の(A)は、副画素を駆動するために液晶表示装置駆動回路に入力される駆動信号の値を2.2乗した値(x’≡x2.2)とデューティ比(=tON/tConst)との関係を模式的に示す図であり、図6の(B)は、副画素の光透過率を制御するための制御信号の値Xと表示輝度yとの関係を模式的に示す図である。
図7は、隔壁の全面を光不透過領域が占めているとした場合の、隔壁の高さと面状光源ユニットの光源輝度分布(輝度プロファイル)との関係を計算した結果を示すグラフである。
図8の(A)及び(B)は、面状光源装置の光源輝度と、画素の光透過率(開口率)と、表示領域における表示輝度との関係を説明するための概念図である。
符号の説明
10・・・カラー液晶表示装置、11・・・表示領域、12・・・表示領域ユニット、13・・・液晶材料、20・・・フロント・パネル、21・・・第1の基板、22・・・カラーフィルター、23・・・オーバーコート層、24・・・透明第1電極、25・・・配向膜、26・・・偏光フィルム、30・・・リア・パネル、31・・・第2の基板、32・・・スイッチング素子、34・・・透明第2電極、35・・・配向膜、36・・・偏光フィルム、37・・・絶縁層、40・・・面状光源装置、41,41R,41G,41B・・・発光ダイオード(光源)、42・・・面状光源ユニット、43,43R,43G,43B・・・フォトダイオード(光センサー)、44・・・隔壁、51・・・筐体、52A・・・筐体の底面、52B・・・筐体の側面、53・・・外側フレーム、54・・・内側フレーム、55A,55B・・・スペーサ、56・・・ガイド部材、57・・・ブラケット部材、61・・・拡散板、62・・・拡散シート、63・・・プリズムシート、64・・・偏光変換シート、65・・・反射シート、70・・・バックライト制御ユニット、71・・・演算回路、72・・・記憶装置(メモリ)、80・・・面状光源ユニット駆動回路、81・・・演算回路、82・・・記憶装置(メモリ)、83・・・LED駆動回路、84・・・フォトダイオード制御回路、85R,85G,85B・・・スイッチング素子、86・・・発光ダイオード駆動電源、87・・・隔壁制御回路、90・・・液晶表示装置駆動回路、91・・・タイミングコントローラ