JP4586733B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素燃料と水素ガスとを併用する内燃機関の制御装置に関するものである。
従来、ガソリンなど炭化水素燃料を主燃料とする内燃機関において、水素ガスを副燃料として使用するものが提案されている。この水素ガスは可燃範囲が広くて着火しやすいと共に燃焼速度が速いため、ガソリンに水素ガスを混合して燃料として使用した場合、内燃機関におけるノッキングを抑制でき、また、リーン運転領域を拡大することができ、出力向上あるいは燃費向上や窒素酸化物(NOx)の低減による排気浄化効率の向上を図ることができる。
このような内燃機関としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された水素利用内燃機関は、エンジンの駆動状態を制御する際に、要求トルクを出力するのに要するガソリン噴射量と水素噴射量の割合を、排ガス中のNOx量が充分に少なくなる条件として予め定めた割合となるように設定し、高負荷状態のときには、水素噴射量を所定の上限値に抑えて噴射制御を行なうと共にEGRを行い、このとき、NOx量が所定値を超える場合には、NOxが充分に低減されるまでEGRガス量をさらに増加させるものである。
特開2004−116398号公報
上述した特許文献1に記載された水素利用内燃機関では、運転者による負荷要求に応じてガソリンインジェクタからのガソリン噴射量と水素インジェクタからの水素ガス噴射量が設定され、所定の噴射時期にガソリンインジェクタ及び水素インジェクタを所定期間だけ開放することで、所定のガソリン噴射量と水素ガス噴射量を燃焼室に供給するようにしている。
この場合、水素ガスは水素タンクに貯蔵されているが、水素インジェクタによる水素ガス噴射により消費されるため、この水素ガスの貯蔵量は車両の走行に伴って減少する。そして、水素タンクにおける水素ガスの貯蔵量が所定値以下になると、運転者の負荷要求に応じて設定された水素ガス噴射量を確保することができなくなる。すると、燃焼室に供給される水素ガス量が減少して燃焼速度が低下し、低回転高負荷などの特定のエンジン運転状態では、ノッキングが発生しやすくなり、ドライバビリティが低下してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、水素ガスの供給量の減少によるノッキングの発生を熱効率を低下させることなく抑制して性能の悪化を防止した内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の内燃機関の制御装置は、燃焼室に炭化水素燃料を供給する炭化水素燃料供給手段と、前記燃焼室に水素ガスを供給する水素ガス供給手段と、内燃機関の運転状態に基づいて前記炭化水素燃料供給手段による炭化水素燃料供給量と前記水素ガス供給手段による水素ガス供給量を設定する供給燃料量設定手段と、前記燃焼室に実際に供給された水素ガス供給量を検出または推定する実水素ガス供給量検出手段と、実圧縮比を変更する実圧縮比変更手段とを具え、前記実水素ガス供給量検出手段により検出または推定された実水素ガス供給量が前記供給燃料量設定手段により設定された基準水素ガス供給量より予め設定された所定値以下であるときに水素ガス噴射量偏差が所定の不感帯を超えたら前記実圧縮比変更手段により実圧縮比を低下させることを特徴とするものである。
本発明の内燃機関の制御装置では、前記実水素ガス供給量検出手段は、水素タンクの貯留されている水素ガス圧に基づいて実水素ガス供給量を算出することを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置では、点火時期を補正する点火時期補正手段を設け、前記実水素ガス供給量が前記基準水素ガス供給量より所定値以下であるときに、前記実圧縮比変更手段により実圧縮比を低下させると共に、前記点火時期補正手段により実圧縮比の低下分に応じて点火基準時期を補正することを特徴としている。
本発明の内燃機関の制御装置によれば、燃焼室に炭化水素燃料を供給する炭化水素燃料供給手段と、燃焼室に水素ガスを供給する水素ガス供給手段と、内燃機関の運転状態に基づいて前記炭化水素燃料供給手段による炭化水素燃料供給量と前記水素ガス供給手段による水素ガス供給量を設定する供給燃料量設定手段を設けると共に、燃焼室に実際に供給された水素ガス供給量を検出または推定する実水素ガス供給量検出手段と、実圧縮比を変更する実圧縮比変更手段とを設け、実水素ガス供給量検出手段により検出または推定された実水素ガス供給量が供給燃料量設定手段により設定された基準水素ガス供給量より予め設定された所定値以下であるときに水素ガス噴射量偏差が所定の不感帯を超えたら実圧縮比変更手段により実圧縮比を低下させるので、水素ガスの供給量が減少して燃焼室に供給する実水素ガス供給量が基準水素ガス供給量よりも少なくなったときには、実圧縮比変更手段により実圧縮比を低下させることで、点火時期を遅角して熱効率を低下させることなく、ノッキングの発生を確実に抑制して性能の悪化を防止し、ドライバビリティを向上することができる。
以下に、本発明にかかる内燃機関の制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る内燃機関の制御装置を表す概略構成図、図2は、実施例1の内燃機関の制御装置における水素ガス噴射量減少時の制御を表すフローチャート、図3は、水素タンクにおける水素ガス圧の変化を表すグラフ、図4は、水素ガス噴射量偏差に対するVVT進角度補正値を表すグラフである。
実施例1の内燃機関の制御装置において、図1に示すように、内燃機関としてのエンジン11は、火花点火式のガソリン・水素多気筒エンジンである。このエンジン11において、シリンダブロック12上にシリンダヘッド13が締結されており、このシリンダブロック12に形成された複数のシリンダボア14にピストン15がそれぞれ上下移動自在に嵌合している。そして、シリンダブロック12の下部に図示しないクランクシャフトが回転自在に支持されており、各ピストン15はコネクティングロッドを介してこのクランクシャフトにそれぞれ連結されている。
燃焼室16は、シリンダボア14の内壁面と、シリンダヘッド13の下面と、ピストン15の頂面とにより囲繞されて構成されており、天井部(シリンダヘッド13の下面)の中央部が高くなるように傾斜したペントルーフ形状をなしている。そして、この燃焼室16の両側には吸気ポート17及び排気ポート18が開口しており、この吸気ポート17及び排気ポート18に対して吸気弁19及び排気弁20の下端部が位置している。この吸気弁19及び排気弁20は、シリンダヘッド13に軸方向に沿って移動自在に支持されると共に、吸気ポート17及び排気ポート18を閉止する方向に付勢支持されている。また、シリンダヘッド13には、吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22が回転自在に支持されており、吸気カム23及び排気カム24が図示しないローラロッカアームを介して吸気弁19及び排気弁20の上端部に接触している。
従って、エンジン11に同期して吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22が回転すると、吸気カム23及び排気カム24がローラロッカアームを作動させ、吸気弁19及び排気弁20が所定のタイミングで上下移動することで、吸気ポート17及び排気ポート18を開閉し、吸気ポート17と燃焼室16、燃焼室16と排気ポート18とをそれぞれ連通することができる。
また、このエンジン11の動弁機構は、運転状態に応じて吸気弁19を最適な開閉タイミングに制御する吸気可変動弁機構(VVT:Variable Valve Timing)25となっている。この吸気可変動弁機構25は、例えば、吸気カムシャフト21の軸端部にVVTコントローラが設けられて構成され、油圧ポンプ(または、電動モータ)によりカムスプロケットに対するカムシャフト21の位相を変更することで、吸気弁19の開放期間を一定としてその開放時期及び閉止時期を進角または遅角することができる。また、この吸気変動弁機構25は、吸気弁19の開放期間を変更することで、その開閉時期を進角または遅角することができる。また、吸気カムシャフト21には、その回転位相を検出するカムポジションセンサ26が設けられている。
吸気ポート17には、インテークマニホールドを介して吸気管27が連結されており、この吸気管27の空気取入口にはエアクリーナ28が取付けられている。そして、このエアクリーナ28の下流側にはスロットル弁29を有する電子スロットル装置30が設けられている。一方、排気ポート18には、エギゾーストマニホールドを介して排気管31が連結されており、この排気管31には排気ガス中に含まれるHC、CO、NOxなどを浄化処理する触媒装置32が装着されている。また、このエンジン11には過給機33が設けられており、この過給機33は、吸気管27に設けられたコンプレッサと排気管31に設けられたタービンが同軸上に連結されて構成されており、吸気管27にインタクーラ34が設けられている。
シリンダヘッド13には、吸気ポート17に炭化水素燃料としてのガソリンを噴射するガソリンインジェクタ(炭化水素燃料供給手段)35が装着されると共に、吸気ポート17に水素ガスを噴射する水素インジェクタ(水素ガス供給手段)36が装着されている。そして、ガソリンインジェクタ35にはデリバリパイプ37が連結され、このデリバリパイプ37はレギュレータ(流量調整弁)38及び燃料ポンプ39を介してガソリンタンク40に連結されている。また、水素インジェクタ36にはデリバリパイプ41が連結され、このデリバリパイプ41はレギュレータ(流量調整弁)42を介して水素タンク43に連結されている。また、シリンダヘッド13には、燃焼室16の上方に位置して点火プラグ44が装着されている。
従って、燃料ポンプ39を駆動してレギュレータ38により流量調整されたガソリンがガソリンタンク40からデリバリパイプ37を通してガソリンインジェクタ35に送られ、このガソリンインジェクタ35を所定期間開放することで、所定量のガソリンを吸気ポート17に噴射し、吸気弁19の開放時にガソリン噴霧を燃焼室16に供給することができる。一方、レギュレータ42により流量調整された水素ガスが水素タンク43からデリバリパイプ41を通して水素インジェクタ36に送られ、この水素インジェクタ36を所定期間開放することで、所定量の水素ガスを吸気ポート17に噴射し、吸気弁19の開放時に水素ガスを燃焼室16に供給することができる。即ち、各レギュレータ38,42によりデリバリパイプ37,41におけるガソリン圧及び水素ガス圧を所定値に維持し、所定の噴射圧を確保できるようにしている。
なお、同時期に、ガソリンインジェクタ35がガソリンを噴射すると共に、水素インジェクタ36が水素ガスを噴射すると、ガソリンと水素ガスとが混合することでガソリンが適正に気化され、空気とガソリンと水素ガスとが最適な混合状態となって燃焼室16に流入することとなる。そして、燃焼室16に流入した混合気は最適な混合であるため、水素ガスが燃焼室16の全域にわたって均一に分布することとなり、適正に点火することができると共に未燃ガスの排出量を減少することができる。
ところで、車両には電子制御ユニット(ECU)45が搭載されており、このECU45は、各インジェクタ35,36や点火プラグ44などを制御可能となっている。即ち、吸気管27の上流側にはエアフローセンサ46が装着されており、計測した吸入空気量をECU45に出力している。また、電子スロットル装置30は、スロットルポジションセンサ(図示略)を内蔵しており、現在のスロットル開度をECU45に出力している。更に、クランク角センサ47は、検出した各気筒のクランク角度をECU45に出力し、このECU45は検出したクランク角度に基いて各気筒における吸気、圧縮、膨張(爆発)、排気の各行程を判別すると共に、エンジン回転数を算出している。従って、ECU45は、検出した吸入空気量、スロットル開度(または、アクセル開度)、エンジン回転数などのエンジン運転状態に基づいて、燃料噴射量、噴射時期、点火時期(進角量及び遅角量)などを決定している。
また、ECU45は、エンジン運転状態に基づいて吸気可変動弁機構25を制御可能となっている。即ち、低温時、エンジン始動時、アイドル運転時や軽負荷時には、排気弁20の閉止時期と吸気弁19の開放時期とのオーバーラップをなくすことで、排気ガスが吸気ポート17または燃焼室16に吹き返される量を少なくし、燃焼安定及び燃費向上を可能とする。また、中負荷時には、このオーバーラップを大きくすることで、内部EGR率を高めて排ガス浄化効率を向上させると共に、ポンピングロスを低減して燃費向上を可能とする。更に、高負荷低中回転時には、吸気弁19の閉止時期を進角することで、吸気が吸気ポート17に吹き返す量を少なくし、体積効率を向上させる。そして、高負荷高回転時には、吸気弁19の閉止時期を回転数にあわせて遅角することで、吸入空気の慣性力に合わせたタイミングとし、体積効率を向上させる。
そして、本実施例では、燃料としてガソリンと水素ガスを使用しており、供給燃料量設定手段としてのECU45は、吸入空気量、スロットル開度、エンジン回転数などのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量を決定すると共に、ガソリン噴射量に対して水素ガス噴射量(水素ガス噴射割合)を決定している。
ところで、吸気ポート17に水素ガスを噴射する水素インジェクタ36は、デリバリパイプ41によりレギュレータ42を介して水素タンク43に連結され、レギュレータ42によりデリバリパイプ41における水素ガス圧が所定値に維持されており、水素インジェクタ36を所定期間だけ開放することで、所定量の水素ガスを噴射することができる。ところが、水素インジェクタ36の水素ガス噴射によって水素タンク43内に貯蔵されている水素ガスが消費されるため、この水素タンク43における水素ガスの貯蔵量が減少すると、所定の水素ガス噴射量を確保することができず、燃焼室16に供給される水素ガス量が減少して燃焼速度が低下し、ノッキングが発生しやすくなってしまう。
そこで、本実施例では、水素インジェクタ36から実際の噴射される水素ガス噴射量を検出または推定し、この実水素ガス噴射量がエンジン運転状態に基づいて設定されたガソリン噴射量に対する水素ガス噴射量(水素ガス噴射割合)、つまり、基準水素ガス噴射量より予め設定された所定値以下であるときには、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の閉じ時期を遅らせることで実圧縮比を低下させるようにしている。そのため、水素インジェクタ36から実際の噴射される水素ガス噴射量が減少しても、実圧縮比を低下させることで、ノッキングの発生が抑制される。
この場合、燃焼室16に実際に供給された水素ガス供給量を検出または推定する本発明の実水素ガス供給量検出手段は、ECU45により構成され、水素タンク43に装着された圧力センサ48が貯留されている水素ガス圧を検出し、この水素ガス圧に基づいて実水素ガス噴射量(水素ガス供給量)を算出する。即ち、図3に示すように、水素タンク43内の水素ガス圧PTが水素インジェクタ36による水素ガス基準噴射圧PSよりも高ければ、レギュレータ42は、デリバリパイプ41の水素ガス圧をこの基準噴射圧PSに維持することができる。しかし、水素タンク内43内の水素ガス圧PTは水素ガスの消費に伴って減少するものであり、水素タンク43内の水素ガス圧PTが水素ガス基準噴射圧PSよりも低くなったときには、レギュレータ42は、デリバリパイプ41の水素ガス圧をこの基準噴射圧PSに維持することができず、水素インジェクタ36を所定期間開放しても基準水素ガス噴射量を噴射することができない。つまり、圧力センサ48が検出した水素ガス圧PTがレギュレータ42により調圧すべきデリバリパイプ41の水素ガス圧PSよりも低いときには、実水素ガス噴射量が基準水素ガス噴射量より減少することとなる。また、実圧縮比を変更する本発明の実圧縮比変更手段は、吸気可変動弁機構25により構成されている。
以下、本実施例の内燃機関の制御装置による水素ガス噴射量減少時の制御について、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。図2に示すように、ステップS11にて、ECU45は、エンジン運転状態に基づいて燃料噴射量を設定すると共に、基準ガソリン噴射量に対して基準水素ガス噴射量を設定する。そして、ステップS12にて、圧力センサ48が検出した水素タンク43の水素ガス圧PTに基づいて実水素ガス噴射量を推定する。
そして、ステップS13では、基準水素ガス噴射量QHSから実水素ガス噴射量QHを減算した偏差が、予め設定された設定値dQ以上であるかどうかを判定する。即ち、水素タンク43に十分な水素ガス量が残っていないかどうかを判定する。ここで、基準水素ガス噴射量QHSから実水素ガス噴射量QHを減算した偏差が設定値dQより小さく、水素タンク43に十分な水素ガス量が残っていると判定されたら、何もしないでこのルーチンを抜ける。
一方、ステップS13で、基準水素ガス噴射量QHSから実水素ガス噴射量QHを減算した偏差が設定値dQ以上であり、水素タンク43に十分な水素ガス量が残っていないと判定されたら、ステップS14に移行する。そして、ここで、水素ガス噴射量偏差に応じてVVT進角度補正値を設定し、ステップS15にて、吸気可変動弁機構(VVT)25により吸気弁19の閉じ時期を所定時期まで遅角し、実圧縮比を低下させる。この場合、VVT進角度補正値は、図4に示す水素ガス噴射量偏差に対するVVT進角度補正値のマップより求めるものであり、水素ガス噴射量偏差が0から所定値までの間に不感帯が設けられ、水素ガス噴射量偏差の増加に伴って遅角量が大きくなるように設定されている。
従って、基準水素ガス噴射量QHSから実水素ガス噴射量QHを減算した偏差が設定値dQ以上であり、水素タンク43に十分な水素ガス量が残っていないときには、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の閉じ時期を遅角して実圧縮比を低下させることで、点火時期の遅角によって熱効率の低下をさせることなく、ノッキングの発生が抑制される。
このように実施例1の内燃機関の制御装置にあっては、吸気ポート17にガソリン(炭化水素燃料)を噴射するガソリンインジェクタ35を設けると共に、吸気ポート17に水素ガスを噴射する水素インジェクタ36を設け、エンジン11の動弁機構を運転状態に応じて吸気弁19を最適な開閉タイミングに制御可能な吸気可変動弁機構(VVT)25とし、ECU45は、エンジン運転状態に基づいて基準ガソリン噴射量と基準水素ガス噴射量を設定すると共に、水素インジェクタ36から噴射された実水素ガス噴射量を推定し、実水素ガス噴射量が基準水素ガス噴射量より予め設定された所定値以下であるとき、つまり、実水素ガス噴射量と基準水素ガス噴射量との偏差が所定値以上であるときには、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の閉じ時期を所定時期まで遅角し、実圧縮比を低下させるようにしている。
従って、水素インジェクタ36からの水素ガスの噴射量が減少して燃焼室16に供給する実水素ガス供給量が基準水素ガス供給量よりも少なくなったときには、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の閉じ時期を所定時期まで遅角し、実圧縮比を低下させることで、点火時期を遅角して熱効率を低下させることなく、ノッキングの発生を確実に抑制して性能の悪化を防止し、ドライバビリティを向上することができる。
また、本実施例では、水素タンク43に貯留されている水素ガス圧を検出する圧力センサ48を設け、この圧力センサ48が検出した水素ガス圧に基づいて、燃焼室16に実際に供給された水素ガス供給量を推定するようにしており、簡単な構成で実水素ガス噴射量を高精度に推定することができ、装置の簡素化に寄与することができる。
図5は、本発明の実施例2に係る内燃機関の制御装置における水素ガス噴射量減少時の制御を表すフローチャート、図6は、水素ガス噴射量偏差に対する点火時期補正値を表すグラフである。なお、本実施例の内燃機関の制御装置における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図1を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の内燃機関の制御装置において、図1に示すように、本実施例では、燃料としてガソリンと水素ガスを使用しており、水素ガスはガソリンに比べて燃焼速度が速いため、ガソリン噴射量に対する水素ガス噴射量により点火基準時期が変化する。この点火基準時期は、MBT(Minimum advance for Best Torque)として表され、エンジン出力や燃料消費率が最良となる点火時期である。即ち、ECU45は、ガソリン噴射量に対する水素ガス噴射量に応じて点火基準時期を補正している。この場合、点火時期を変更する本発明の点火時期変更手段は、ECU45によって構成されている。
以下、本実施例の内燃機関の制御装置による水素ガス噴射量減少時の制御について、図5のフローチャートを用いて詳細に説明する。図5に示すように、ステップS21にて、ECU45は、エンジン運転状態に基づいて燃料噴射量を設定すると共に、基準ガソリン噴射量に対して基準水素ガス噴射量を設定する。そして、ステップS22にて、圧力センサ48が検出した水素タンク43の水素ガス圧PTに基づいて実水素ガス噴射量を推定する。
そして、ステップS23では、基準水素ガス噴射量QHSから実水素ガス噴射量QHを減算した偏差が、予め設定された設定値dQ以上であるかどうかを判定する。即ち、水素タンク43に十分な水素ガス量が残っていないかどうかを判定する。ここで、基準水素ガス噴射量QHSから実水素ガス噴射量QHを減算した偏差が設定値dQより小さく、水素タンク43に十分な水素ガス量が残っていると判定されたら、何もしないでこのルーチンを抜ける。
一方、ステップS23で、基準水素ガス噴射量QHSから実水素ガス噴射量QHを減算した偏差が設定値dQ以上であり、水素タンク43に十分な水素ガス量が残っていないと判定されたら、ステップS24に移行する。そして、ここで、水素ガス噴射量偏差に応じてVVT進角度補正値を設定すると共に、ステップS25にて、水素ガス噴射量偏差に応じて点火時期補正値を設定する。この場合、VVT進角度補正値は、前述した実施例と同様に、図4に示す水素ガス噴射量偏差に対するVVT進角度補正値のマップより求める。また、点火時期補正値は、図6に示す水素ガス噴射量偏差に対する点火時期補正値のマップより求めるものであり、水素ガス噴射量偏差が0から所定値までの間に不感帯が設けられ、水素ガス噴射量偏差の増加に伴って補正値が大きくなるように設定されている。
そして、ステップS26にて、吸気可変動弁機構(VVT)25により吸気弁19の閉じ時期を所定時期まで遅角して実圧縮比を低下させ、ステップS27にて、点火時期補正値に基づいて基準点火時期を補正、つまり、点火時期がMBTとなるように補正する。
従って、基準水素ガス噴射量QHSから実水素ガス噴射量QHを減算した偏差が設定値dQ以上であり、水素タンク43に十分な水素ガス量が残っていないときには、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の閉じ時期を遅角して実圧縮比を低下させることで、点火時期の遅角によって熱効率の低下をさせることなく、ノッキングの発生が抑制される。また、このとき、ECU45は、水素ガス噴射量偏差に基づいて設定された点火時期補正値により点火時期がMBTとなるように点火基準時期を補正することで、実圧縮比の低下による点火基準時期のずれを修正することで熱効率が向上する。
このように実施例2の内燃機関の制御装置にあっては、ECU45は、エンジン運転状態に基づいて基準ガソリン噴射量と基準水素ガス噴射量を設定すると共に、水素インジェクタ36から噴射された実水素ガス噴射量を推定し、実水素ガス噴射量が基準水素ガス噴射量より予め設定された所定値以下であるとき、つまり、実水素ガス噴射量と基準水素ガス噴射量との偏差が所定値以上であるときには、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の閉じ時期を所定時期まで遅角して実圧縮比を低下させると共に、点火時期がMBTとなるように点火基準時期を補正するようにしている。
従って、水素インジェクタ36からの水素ガスの噴射量が減少して燃焼室16に供給する実水素ガス供給量が基準水素ガス供給量よりも少なくなったときには、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の閉じ時期を所定時期まで遅角し、実圧縮比を低下させることで、点火時期を遅角して熱効率を低下させることなく、ノッキングの発生を確実に抑制して性能の悪化を防止することができると共に、実圧縮比の低下による点火基準時期のずれを修正することで熱効率を向上することができ、その結果、ドライバビリティを向上することができる。
なお、上述した各実施例では、燃焼室16に実際に供給された水素ガス供給量を検出または推定する実水素ガス供給量検出手段を水素タンク43内の水素ガス圧力を検出する圧力センサ48とし、ECU45がこの圧力センサ48が検出した水素タンク43の水素ガス圧PTに基づいて実水素ガス噴射量を推定するようにしたが、この構成に限定されるものではない。即ち、デリバリパイプ41を流れる水素ガス量を検出して実水素ガス噴射量を求めたり、実ガソリン噴射量と水素ガス噴射割合から実水素ガス噴射量を求めてもよい。
また、上述した各実施例では、炭化水素燃料としてガソリンを適用したが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各実施例にて、実圧縮比変更手段を吸気可変動弁機構25としたが、燃焼室16の体積を変更できるような機構としても良い。更に、各実施例では、ガソリンインジェクタ35及び水素インジェクタ36が吸気ポート17へガソリン及び水素ガスを噴射するものとしたが、燃焼室16に直接噴射するものとしても良い。
以上のように、本発明に係る内燃機関の制御装置は、水素ガスの供給量の減少によるノッキングの発生を熱効率を低下させることなく抑制して性能の悪化を防止するものであり、いずれの内燃機関にも有用である。
本発明の実施例1に係る内燃機関の制御装置を表す概略構成図である。 実施例1の内燃機関の制御装置における水素ガス噴射量減少時の制御を表すフローチャートである。 水素タンクにおける水素ガス圧の変化を表すグラフである。 水素ガス噴射量偏差に対するVVT進角度補正値を表すグラフである。 本発明の実施例2に係る内燃機関の制御装置における水素ガス噴射量減少時の制御を表すフローチャートである。 水素ガス噴射量偏差に対する点火時期補正値を表すグラフである。
符号の説明
11 エンジン(内燃機関)
16 燃焼室
17 吸気ポート
18 排気ポート
19 吸気弁
20 排気弁
25 吸気可変動弁機構(実圧縮比変更手段)
27 吸気管
35 ガソリンインジェクタ(炭化水素供給手段)
36 水素インジェクタ(水素ガス供給手段)
44 点火プラグ
45 ECU エンジンECU(供給燃料量設定手段、点火時期変更手段)
48 圧力センサ(実水素ガス供給量検出手段)

Claims (3)

  1. 燃焼室に炭化水素燃料を供給する炭化水素燃料供給手段と、前記燃焼室に水素ガスを供給する水素ガス供給手段と、内燃機関の運転状態に基づいて前記炭化水素燃料供給手段による炭化水素燃料供給量と前記水素ガス供給手段による水素ガス供給量を設定する供給燃料量設定手段と、前記燃焼室に実際に供給された水素ガス供給量を検出または推定する実水素ガス供給量検出手段と、実圧縮比を変更する実圧縮比変更手段とを具え、前記実水素ガス供給量検出手段により検出または推定された実水素ガス供給量が前記供給燃料量設定手段により設定された基準水素ガス供給量より予め設定された所定値以下であるときに水素ガス噴射量偏差が所定の不感帯を超えたら前記実圧縮比変更手段により実圧縮比を低下させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記実水素ガス供給量検出手段は、水素タンクの貯留されている水素ガス圧に基づいて実水素ガス供給量を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、点火時期を補正する点火時期補正手段を設け、前記実水素ガス供給量が前記基準水素ガス供給量より所定値以下であるときに、前記実圧縮比変更手段により実圧縮比を低下させると共に、前記点火時期補正手段により実圧縮比の低下分に応じて点火基準時期を補正することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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