JP4584334B2 - 多孔質炭素層に内包された触媒及びその製造方法 - Google Patents

多孔質炭素層に内包された触媒及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、活性化エネルギーを低下させ反応を促進する触媒に関する。
現在、粒子を数ナノオーダーまで超微粒子化することにより、バルク状態と全く異なる化学的、物理的、電気的、光学的、磁気的並びに機械的特性を発現しうることが明らかになってきた。触媒粒子においても、その直径を数nmオーダーに近づけると、このような特性の変化や触媒活性点の増大により、高い触媒活性を示すことが明らかになってきている。しかし、粒径が数nmオーダーである粒子は、表面エネルギーが非常に大きく分散不安定であり、そのまま触媒として使用できない。
そのため、ナノ粒子をポリマー・デンドリマー等で保護することにより、ナノ粒子の凝集を防止することが試みられている。
また、特許文献1においては、ナノ粒子の表面を、無機酸化物からなる多孔性物質で直接被覆する方法が採られており、これにより、ナノ粒子の凝集を防止することが図られている(特許文献1)。
特開2005−276688号公報
しかしながら、ポリマー・デンドリマー等で保護されたナノ粒子については、このようなナノ粒子を分離・回収することが困難であり、そのため再利用が困難であった。また、ナノ粒子の活性サイトをポリマー・デンドリマー等で直接被覆しているため、触媒作用を発揮する活性サイトが減少し触媒活性が低下するという問題があった。
また、ナノ粒子の表面に無機酸化物からなる多孔性物質を直接塗布した触媒ナノ粒子(特許文献1)においては、触媒ナノ粒子の分離・回収が容易となるものの、上記同様、多孔性セラミックスでナノ粒子の表面を直接被覆しているため、ナノ粒子表面の活性サイトが減少し、ナノ粒子が本来有すると予想される触媒機能が発現できないという問題があった。
本発明は、叙上に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、触媒活性が高く維持され、さらに分離・回収が容易であるナノ粒子触媒及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、触媒を含むコア部と、このコア部を覆うように形成された多孔質層とを有する触媒において、コア部と多孔質層との間に中空層を設けることにより、ナノ粒子の活性サイトが殆ど減少せず、触媒機能が低下しないこと、多孔質層でナノ粒子を覆うことにより、ナノ粒子が凝集することを防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は、触媒粒子を含むコア部と、前記コア部を覆うように形成された多孔質炭素層とを含む触媒であって、前記コア部と前記多孔質炭素層との間には、中空層が設けられており、前記中空層は、前記コア部と前記多孔質炭素層との間に形成されたSiO含有層を除去することによって形成される触媒にある。
また、本発明は、触媒粒子を含むコア部と、前記コア部を覆うように形成された多孔質炭素層とを含む触媒を製造する方法であって、前記コア部を覆うようにSiO含有層を形成する第一工程と、前記SiO含有層を覆うように前記多孔質炭素層を形成する第二工程と、前記SiO含有層を除去する第三工程と、を包含する触媒製造方法にある。特に、多孔質炭素層を形成するに際し、コア部を覆うSiO含有層上に多孔質SiO含有層を形成し、前記多孔質SiO含有層の少なくとも一部に炭素源を充填し、前記炭素源を炭化することによって多孔質炭素層を形成することが好ましい。これは、多孔質炭素層をより微細なものとすることができるからである。
上述のように多孔質炭素層を形成する場合において、SiO含有層および多孔質SiO含有層に包有されるSiOを例えばフッ化水素酸溶液およびアルカリ溶液のうちの少なくとも一方を用いることにより溶出除去することが好ましい。
本発明において、触媒ナノ粒子とは、触媒粒子を含むコア部が0.5nm〜500nmの直径を有する触媒を意味するものとする。
コア部と多孔質炭素層との間に中空層が設けられているため、触媒の活性サイトが減少せず、高い触媒機能が得られる。さらに多孔質炭素層で触媒が覆われるため、金属ナノ粒子を触媒とする場合には、当該ナノ粒子が凝集することを防止することができ、触媒活性を高く維持することができる。また、ナノ粒子を含むコア部が多孔質炭素層により覆われているため、ナノ粒子を分離・回収した後、触媒として再利用することが容易となる。
したがって、本発明によれば、触媒活性が高く維持され、さらに分離・回収が容易であるナノ粒子触媒及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明に係る製造方法により作製される、多孔質炭素層に内包された触媒の断面図である。 図2は、多孔質炭素層の一部を取り除いた触媒の斜視図である。 図3aは、本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒の製造工程を示した図である。 図3bは、本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒の製造工程を示した図である。 図3cは、本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒の製造工程を示した図である。 図3dは、本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒の製造工程を示した図である。 図3eは、本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒の製造工程を示した図である。 図4は、中空状多孔質炭素層に内包されたPt触媒(Pt−mhC)のTEM写真である。 図5は、触媒による変換効率を示したグラフである。 図6は、中空状多孔質炭素層に内包されたPt触媒の電極触媒反応の結果である 図7は、中空状多孔質炭素層に内包されたRh触媒(Rh−mhC)のTEM写真である。 図8は、中空状多孔質炭素層に内包されたPd触媒(Pd−mhC)のTEM写真である。 図9は、中空状多孔質炭素層に内包されたRu触媒(Ru−mhC)のTEM写真である。 図10は、中空状多孔質炭素層に内包されたAu触媒(Au−mhC)のTEM写真である。
符号の説明
1 コア部
2 シリカ含有層
2’中空層
3 多孔質シリカ含有層
3’多孔質炭素層
以下、図面を参照しながら、本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒の製造方法に関して詳細に説明する。しかしながら、以下に示す実施の形態は例示するものであって、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。また、本明細書において、全図面を通して同一部材は同一の参照番号により示している。また、本出願において、触媒粒子とは、コア部に含まれるものであって、実際に汚染物質等の反応物質に触媒作用を及ぼすものである。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る製造方法により作製される、多孔質炭素層に内包された触媒の断面図であり、図2は、多孔質炭素層3’の一部を取り除いた触媒の斜視図である。当該触媒は、図1及び2に示すように、触媒粒子を含むコア部1と、コア部1を離間して覆う多孔質炭素層3’と、を備え、コア部1と多孔質炭素層3’との間に中空層2’が介在する。また、多孔質炭素層3’は、炭素からなる、若しくは炭素を含んでなり、炭素からなる部分は、発達した細孔からなる多孔質組織を有する。
多孔質炭素層3’は多孔質組織により構成されているため、触媒作用を受ける溶液等反応物質が多孔質組織から多孔質炭素層3’の内側に滲入し、触媒粒子を含むコア部1に接触して触媒作用を受ける。また、本発明では、触媒粒子を含むコア部1を多孔質体で直接被覆するのではなく、コア部1と多孔質炭素層3’との間に中空層2’を介在させてコア部1を多孔質炭素層3’で被覆するため、コア部1に含まれる触媒粒子の活性サイトは露出された状態にあり触媒活性を高く保つことができる。また、通常ナノオーダーサイズの触媒粒子は凝集して触媒作用を低下させてしまうのであるが、本件発明では触媒粒子を含むコア部1が多孔質炭素層3’により被覆されているため、コア部同士が凝集してしまう虞はない。そのため、触媒の活性を高く保つことができる。
以下に、本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒の製造方法、及び当該触媒を構成する各構成要素に関して具体的に説明する。
〈多孔質炭素層に内包された触媒の製造方法〉
最初に、図3a〜3eを参照しながら、本発明の好ましい実施の形態に係る、多孔質炭素層に内包された触媒の製造方法について説明する。本発明の好ましい実施の形態に係る触媒の作製方法は、1.触媒粒子を含むコア部を準備する工程(コア部の準備工程)と、2.コア部の表面を直接シリカ含有層で被覆する工程(シリカ含有層形成工程)と、3.シリカ含有層を多孔質シリカ含有層で直接被覆する工程(多孔質シリカ含有層形成工程)と、4.多孔質シリカ含有層に炭素源を充填する工程(炭素源充填工程)と、5.炭素源を炭化して多孔質炭素層を形成する工程(炭化工程)と、6.シリカ含有層および多孔質シリカ含有層に包有されるシリカを溶解・除去する工程(シリカ溶解・除去工程)と、を含み、必要に応じて、7.触媒を後処理する工程(後処理工程)を含んでいてもよい。
1)コア部1の準備
本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒を作製するに際し、まず、コア部1を準備する(図3a)。コア部1は、ナノスケールの触媒粒子でもよく、また、数ナノメートルからサブマイクロメートルの触媒粒子でもよい。また酸化物の触媒粒子を担体としてナノスケールの触媒粒子や金属イオンがナノスケールの球体中に分散されていてもよく、またナノスケールの触媒粒子自体をコア部1としてもよい。ここで、担体に分散される触媒又はコア部1をなす触媒ナノ粒子の作製方法としては、特に限定されるものではないが、含浸法、液相還元法等により作製することができる。
コア部1を含浸法により作製する場合、触媒となる金属ナノ粒子あるいは金属イオンのもとで、ある金属塩を溶解させた溶液に担体を浸し、乾燥させることにより、あるいは必要であれば乾燥した粒子を下記の液相還元あるいはHガスによる還元処理をすることにより作製することができる。この場合、大きさが0.5nm〜5nmの範囲にある触媒ナノ粒子や金属イオンからなる触媒が分散したコア部1を得ることができる。
コア部1を液相還元法により作製する場合、ポリマーなどの保護剤を含む溶液に溶解させた触媒金属原料や上記含浸法により担体に分散させた触媒金属原料に対して、アルコール、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジンなどの還元剤を加えることにより、金属ナノ粒子あるいは、金属ナノ粒子が分散された担体からなるコア部1を得ることができる。
2)シリカ含有層形成工程
続いて、上述のようにして得られたシングルナノスケールのコア部1の表面上に、除去されることにより中空層となるシリカ含有層(第1層)2を形成する。図3bにシリカ含有層で直接被覆されたコア部1を図示する。コア部1をシリカ含有層で被覆するに際し、コア部1と、シリカ含有層の前駆物質、例えばテトラエトキシシラン(TEOS)と、を溶液中で混合し、TEOSを加水分解および脱水縮合反応させる。
以下に、シリコンアルコキシド(アルコキシシラン)を用いた場合の加水分解反応及び脱水縮合反応について説明する。典型的なシリコンアルコキシドの加水分解反応及び脱水縮合反応は、以下の反応式A,Bに従って進行する。

A.加水分解反応
Si(OR)+4HO→Si(OH)+4ROH
B.脱水縮合反応
Si(OH)+Si(OH)→(OH)Si−O−Si(OH)+H
特にシリコンアルコキシドとしてTEOS(テトラエトキシシラン、Si(OCHCH)を用いた場合における加水分解反応及び脱水縮合反応の一例を示す(反応式C,D)。

C.加水分解反応
Si(OCHCH+4HO→Si(OH)+4CH CH OH
D.脱水縮合反応
Si(OH)+Si(OH)→(OH)Si−O−Si(OH)+H
上述の反応(反応式C,D)により、コア部1の表面上にシリカ含有層が形成される(図3b)。このようにして形成されたシリカ含有層は、細孔を殆ど含まない層であり、後述のように、SiOを溶解除去可能な溶液により除去されることにより、中空層2'となる。
3)多孔質シリカ含有層形成工程
続いて、図3cに示すように、シリカ含有層2上に、多孔質シリカ含有層3を形成する。ここで、多孔質シリカ含有層3を構成する材料はシリカ含有層2を構成する材料と同一であることが好ましい。同一の溶液により同時に溶解除去することができるからである。上記シリカ含有層で被覆された触媒粒子を、例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)等のシリコンアルコキシドとオクタデシルトリメトキシシラン(ODTS)等の、アルキル基を1つ以上含むシリコンアルコキシドと、を含む溶液中に懸濁させて、これらシリコンアルコキシドを加水分解および脱水縮合反応させることにより、シリカ含有層2の表面を、アルキル基を含むシリカ層(多孔質シリカ含有層3となる層)で被覆する。具体的には、まず、下記式Eに従って、TEOS(Si(OC)を加水分解し、Si(OH)を生成する。また、当該反応と前後して、下記式Fに従って、ODTSを加水分解しオクタデシル基を有するSi(OH)(C1837)を生成する。これらは、式Gに従って、水酸基同士が脱水縮合反応することにより結合する。これにより、架橋構造が成長し多孔質シリカ含有層3となる層が形成される。
以下にTEOS(Si(OC)及びODTS(オクタデシルトリメトキシシラン、Si(OCH(C1837))の加水分解反応及び脱水縮合反応の一例を示す。
E.加水分解反応(TEOS)
Si(OCHCH+4HO→Si(OH)+4CH CH OH

F.加水分解反応(ODTS)
Si(OCH(C1837)+3HO→Si(OH)(C1837)+3CHOH

G.脱水縮合反応
Si(OH)(C1837)+Si(OH)→(C1837)(OH)Si−O−Si(OH)+H

(C1837)(OH)Si−O−Si(OH)+Si(OH)(C1837)→(C1837)(OH)Si−O−Si(OH)−O−Si(OH)(C1837+H

上述の反応(反応式E,F及びG)により、シリカ含有層の表面上に多孔質シリカ含有層となる層が形成される(図3c)。
さらにこれを熱処理して当該多孔質シリカ含有層となる層に含まれるオクタデシル基を分解・除去することで、分解除去されたオクタデシル基部分が細孔となり、多孔質シリカ含有層3が形成される。
多孔質シリカ含有層3を形成するシリコンアルコキシドに含まれるアルキル基は、分子内に2つ以上あっても良く、直鎖状であってもまたは分岐状であっても良く、アルキル基の末端や中間に官能基等を含むものでも良い。直鎖または分岐状のアルキル基の代表例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、オクチル基、オクタデシルチル基等が挙げられ、含まれる官能基の代表例として、フェニル基、アミノ基、ヒドロキシル基、フルオロ基、チオール基等が挙げられる。また、多孔質シリカ含有層3の形成においては、テトラエトキシシラン(TEOS)等のアルコキシシランを加えないで、これらのアルキル基を1つ以上含むシリコンアルコキシド(例えば、ODTS)のみを加水分解・脱水縮合させたあと、熱処理を行ってもよいが、多孔質層を完全に形成しうる点で、ODTSにTEOSを加えて加水分解・脱水縮合反応を行うことが好ましい。
アルコキシシランの具体例としては、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラブトキシシラン(TBOS)等が挙げられる。
4)炭素源充填工程
続いて、炭素源であるフェノール樹脂、ポリアクリルアミド、ポリピロール等の樹脂あるいはポリマーをエタノール又はメタノール等の溶媒に溶解させる。そして、図3dに示すように、上記多孔質シリカ層3に形成された無数の細孔内に、上記樹脂を含有する溶媒を含浸させる。
当該細孔内への充填は、上記樹脂又はポリマーのほか、グルコース、スクロース、フルフリルアルコール、ピロールなどを当該無数の細孔内に充填しこれを当該細孔内でポリマー化してもよく、フェノールとホルムアルデヒドを当該細孔内で重縮合させてフェノール樹脂を充填させてもよい。さらに、これらの代わりに、より安価な石油ピッチを当該細孔内に充填させてもよい。
5)炭化工程
その後、これらの炭素源を含有する前駆体を300℃〜900℃、より好ましくは600℃〜800℃で焼成して炭化させる。
6)シリカ溶解・除去工程
続いて、図3eに示すように、シリカ含有層2を介して多孔質シリカ含有層3となる層が被覆された触媒を、SiOを溶解することができる溶液に浸漬することにより、多孔質シリカ含有層3となる層内のSiOが溶解除去され、多孔質炭素層3’が形成され、さらにシリカ含有層2が溶解除去され、多孔質炭素層3’とコア部1との間に中空層2’が形成される。多孔質炭素層3’は、SiOからなる多孔質シリカ含有層3を鋳型として形成される。
ここで、SiOを溶解除去することができる溶液として、フッ化水素酸溶液や、NaOH溶液、KOH溶液などのアルカリ溶液が挙げられる。
7)活性化処理
その後、必要に応じて水素雰囲気下での熱処理を行うことで還元処理を行い、本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒を得ることができる。
続いて、本発明に係る触媒の各構成要素について詳細に説明する。
〈コア部1〉
コア部1は、触媒粒子からなるか、若しくは触媒粒子を含んでなり、中空層2を介して多孔質炭素層3により離間して覆われている。コア部1は、実際に反応物質に対して触媒作用を及ぼす。本発明に係るコア部1において、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)、銅(Cu)、および銀(Ag)からなる群から選択される少なくとも1種を触媒粒子として含むことが好ましい。しかし、これらの触媒粒子に限定されるものではなく、触媒作用を示す限り如何なる物質を含んでいても良い。また、触媒粒子は、単体、合金、イオン、あるいは無機塩等の各種形態であってよい。
コア部1は、触媒機能を良好に発揮しうる限り、如何なる形状であっても良い。コア部1自体が触媒粒子を形成し、これが略球形である場合、その直径は0.5nm〜5nmの範囲にあることが好ましく、0.5nm〜2nmの範囲にあることがさらに好ましい。このようなサイズの触媒粒子は、触媒粒子を構成する原子のうち、触媒作用に供される露出された原子が全原子数に対して50%以上となるため、高い触媒活性を示す。
また、コア部1は、触媒粒子を一部に含んでいればよい。この場合、コア部1の直径は0.5nm〜500nmの範囲にあることが好ましく、0.5nm〜100nmの範囲にあることが更に好ましい。また、コア部1は、例えば、その表層部分に触媒粒子を含んでいても良い。このようにコア部表層のみが触媒粒子から構成されていると、触媒の原子利用効率が向上し活性サイトを有効に利用することができるからである。
ここで、通常、コア部1は、一体として構成され、その一つが多孔質炭素層3’内に閉じ込められているが、コア部1は、多孔質炭素層3’内に複数存在しても良い。当該触媒粒子を複数個存在させて、金属の含有割合を増やせば、燃料電池触媒(例えば固体高分子型の燃料電池のアノード(酸素還元側))に利用することができる。当該固体高分子型燃料電池において、超多孔性のシェル構造は酸素の金属(Pt)へのアクセスや生成する水の排出を容易にすることができる。
また、コア部1は中空状であっても良い。さらに、コア部1は、少なくとも一部に多孔質組織を有し、その多孔質組織自身が触媒となってもよい。このような触媒として、ゼオライト(Si−O−Ai−O−Si)、ニオブ酸、ポリ酸等が挙げられる。ここで、ゼオライトとは、結晶中に微細孔を持つアルミノ珪酸塩であり、また、ニオブ酸とは、金属ニオブ(重金属)の酸化物である。さらに、ポリ酸とは、バナジウム(V5+)、ニオブ(Nb5+)、モリブデン(Mo6+)、タングステン(W6+)、タンタル(Ta5+)等の遷移金属イオンが酸素イオン(O2−)により配位されてなるある種のオキソ酸が別種の複数のオキソ酸により重合された化合物をいう。中心のオキソ酸を形成する元素をヘテロ元素、その周りに重合するオキソ酸の元素をポリ元素と呼び、ヘテロ元素としては、Si、P、As、S、Fe、Co等、ポリ元素としてはMo、W、V、Nb、Ta等が用いられる。
コア部1がゼオライト等の多孔質組織自体を有する場合、コア部1の大きさは、ナノスケールに限定されず、数μm〜数十mmの大きさを有していても良い。
また、このような多孔質組織の微細孔に他の微小な触媒粒子が分散されていても良い。
〈多孔質炭素層3’〉
本発明において、触媒を覆う多孔質層は、炭素からなることを特徴としている。多孔質層が炭素から構成されることにより、一般に疎水性である反応物に対して親和性が高く、その結果、反応物が効果的に捕捉され(濃縮効果)、触媒粒子表面に効果的に供給される。また、炭素からなる層は、熱処理をするだけで除去できるため、触媒金属の回収とリサイクルが容易である。
また、多孔質炭素層3’は、触媒粒子を含むコア部1を中空層2’を介して覆っているが、このように、中空層2’で触媒粒子を含むコア部1を覆うことにより、コア部1の凝集を防止することができる。また、ナノスケールの触媒粒子を分離・回収しやすくなる。また、コア部1と多孔質炭素層3’との間に中空層2’が介在するため、活性サイトが減殺されることがなく良好な触媒作用を発揮することができる。
多孔質炭素層3’は、中空状であって、多孔質炭素層3’の少なくとも一部に多孔質構造を含む。この多孔質構造は、少なくとも一部に、多孔質炭素層3’外から中空層2’まで連通する微細孔を含んでいる。
ここで、多孔質炭素層3’の形状は、球状に限定されず、上記と同様の効果を奏する限り如何なる形状であっても良い。
また、多孔質炭素層3’の直径は、10nm〜1μmであることが好ましい。触媒の回収のし易さ等のためである。
さらに、多孔質炭素層3’の微細孔の径は、多孔質炭素層3’外から汚染物質、臭い、汚水、微生物等を通過させ、かつ、コア部1が流出しないような大きさであれば如何なる大きさであってもよい。多孔質炭素層3’の微細孔の孔径は、多孔質炭素層3’により内包されたコア部1の直径より小さければ如何なる大きさであっても良いが、0.3nm〜10nmであることが好ましく、0.5nm〜1nmであることがさらに好ましい。孔径が0.5nm以上であれば、芳香族有機化合物でも孔を通過して触媒活性点に到達できるためであり、孔径が1nm以下であれば、コア部の流出が完全に起こらないためである。
多孔質炭素層3’の厚さは、上記同様、多孔質炭素層3’外から汚染物質、臭い、汚水、微生物等を通過させ、しかも多孔質炭素層3’自体が耐久性を有する限り如何なる大きさであっても良い。上記条件を考慮すると、多孔質炭素層3’の厚さは、10nm〜1μmの範囲にあることが好ましい。
〈分離・回収方法〉
本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒は、触媒反応終了後に、ろ紙等でろ過することにより、容易に反応溶液と分離できる。また、遠心分離によって沈降させて反応溶液と分離してもよい。その後、乾燥させて回収させた触媒はそのまま再使用するか、必要に応じて活性化処理を施すことで、再使用できる。また、触媒の廃棄に際して、コア部の触媒が、高価又は希少な元素を使用している場合でも、多孔質炭素層の炭素分は熱処理によって分解、除去できるため、コア部の元素が容易に回収できる。
(実施の形態2)
〈触媒の作製方法〉
続いて、本発明の別の好ましい実施の形態に係る触媒の作製方法について説明する。当該触媒の作製方法は、1.触媒粒子を含むコア部を準備する工程(コア部の準備工程)と、2.コア部の表面を直接シリカ含有層で被覆する工程(シリカ含有層形成工程)と、3.細孔形成剤を用いてシリカ含有層上に多孔質シリカ含有層を形成する工程(多孔質シリカ含有層形成工程)と、4.多孔質シリカ含有層に炭素源を充填する工程(炭素源充填工程)と、5.炭素源を炭化して多孔質炭素層を形成する工程(炭化工程)と、6.シリカ含有層および多孔質シリカ含有層に包有されるシリカを溶解・除去する工程(シリカ溶解・除去工程)と、を含み、必要に応じて、7.触媒を後処理する工程(後処理工程)を含んでいてもよい。実施の形態1における工程と同様のものについては説明を省略する。
3)多孔質シリカ含有層形成工程
シリカ含有層形成工程で作製されたシリカ含有層被覆触媒と細孔形成剤とを溶媒に混合し懸濁させて、懸濁溶液を調製する。これにより、当該溶媒中に細孔形成剤が分散される。ここで、細孔形成剤は、細孔を形成するための鋳型となるものであり、このような細孔形成剤として、例えば、界面活性剤、水溶性ポリマー等が挙げられる。例えば、細孔形成剤として、界面活性剤を用いた場合、これは上記懸濁溶液ではミセルとして分散する。界面活性剤としては、特にカチオン性の界面活性剤が好適に用いられる。ここで、上記界面活性剤としては、
Figure 0004584334
(n=7〜21、R〜Rは、メチル基又は直鎖のアルキル基)で表される第四級アンモニウム塩が挙げられる。具体的には、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。好ましくは、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)である。
また、シリカ含有層被覆触媒粒子と細孔形成剤とが混合される溶媒としては、水が用いられる。
4)炭素源充填工程
続いて、シリカ含有層2'により被覆された触媒粒子を含む上記懸濁溶液に、多孔質シリカ層の前駆物質、例えばテトラエトキシシラン(TEOS)を混合する。これにより、図3dに示すように、多孔質シリカ層3となる層が、シリカ含有層2の上に形成される。ここで、多孔質シリカ含有層3の前駆物質として、例えばTEOSを用いる場合、多孔質シリカ含有層3は、TEOSを加水分解・脱水縮合させることにより形成される。具体的には、上記式Cに従って、TEOS(Si(OC)を加水分解し、Si(OH)を生成する(式C)。このSi(OH)は、上記シリカ含有層2に引きつけられてシリカ含有層2を被覆する一方、このSi(OH)は式Dに従ってその水酸基同士が脱水縮合反応することにより結合する。これにより、架橋構造が成長し多孔質シリカ含有層が形成される。
このように、脱水縮合反応により結合してシリカの架橋構造が形成されるに際し、多孔質シリカ含有層となる層は、界面活性剤からなるミセルを取り込みながら成長する。そのため、多孔質シリカ含有層となる層内には、ミセルが分散することとなり、このミセルを消失させれば、これが細孔となる。したがって、界面活性剤の疎水基の鎖長を調整することにより、最終製品に係る触媒の多孔質シリカ含有層3の細孔径を調整することができる。また、細孔形成剤の濃度を調整することにより多孔質層4の気孔率を調整することもできる。
また、本発明に係る触媒の作製方法において、細孔形成剤の混合工程及び多孔質層の形成工程は、塩基性下で行われることが好ましい。これは、塩基性において上記脱水縮合反応が適度な速さで進み、その結果良好な多孔質層が得られるからである。
以下に、本発明に係る触媒の実施例を比較例とともに説明するが、本発明で対象としている触媒は、以下の実施例に限定されないことは言うまでもない。
(実施例1)
本発明に係る多孔質炭素層に内包された触媒の製造方法によりPtナノ粒子を内包した触媒を作製した。
まず、6mMの塩化白金酸(HPtCl)水溶液 5mL(30μmol)にエタノール(EtOH) 45mLを加え、さらにPVP 66mgを添加し3時間還流した。その結果、平均粒径2.5nmを有するPt−PVPが得られた。ここで、Pt−PVPとは、Pt粒子がPVPにより被覆されたものを表す。
その後、Pt−PVP溶液 4mL(2.4μmol)、トルエン9mLを混合した溶液を3000rpmで10分遠心分離して、ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。この沈殿物に、エタノール30mL、及びNH(28%) 2mL(94mmol)、TEOS 0.2mL(0.88mmol)を加えて、室温で6時間撹拌することにより、TEOSを加水分解・脱水縮合反応させた。この溶液にトルエン50mLを加え、3000rpmで10分遠心分離し、シリカ層(SiO)で被覆されたPt触媒(以下、SiOで被覆されたPt触媒をPt−SiOと表す。)が得られた。
このPt−SiOにエタノール 30mL、水 2.0mL、NH(28%) 2.55mL(120mmol)、TEOS 0.4mL(1.76mmol)及びODTS 0.16mLの混合溶液を加えて、室温で2時間撹拌することにより、シリカ層の表面をアルキル基(オクタデシル基)を含むシリカ層で被覆した。この溶液にトルエン 70mLを加えて、3000rpmで10分遠心分離し、残渣を80℃で乾燥させた。その後、さらに、これを窒素雰囲気下550℃で4時間焼成した。これにより、シリカ層に含まれるアルキル基が除去され、シリカ層の表面上に多孔質シリカ層が形成された。その結果、シリカ層を介して多孔質シリカ層で被覆されたPtナノ粒子が得られた。
さらにその後、エタノール 7mLに、上記Ptナノ粒子 210mg及びフェノール樹脂 266mgを溶解させたものを一晩攪拌した。これにより、多孔質シリカ層の複数の細孔内にフェノール樹脂を充填した。その後、真空中、900℃で2時間熱処理して、当該フェノール樹脂を炭化させた。
そして、これをSiOを溶解することができるフッ化水素酸溶液(10%)に浸漬し、シリカ層及び多孔質シリカ層内のSiOを溶解し除去した。その後、これを80℃で乾燥させた。その結果、多孔質シリカ層の無数の細孔内に含浸され炭化された炭素が骨格をなす多孔質炭素層が形成された。これにより、中空状多孔質炭素層に内包されたPt触媒(Pt−mhC)を作製した。図4に、Pt−mhCのTEM写真を示す。図4から、多孔質炭素層とコア部であるPtナノ粒子との間に中空層が形成されていることが確認された。
続いて、上述のようにして作製された、多孔質炭素層に内包された触媒について、比表面積及び平均細孔径を測定した。比表面積については比表面積測定法(BET法)により測定した。また、平均細孔径については細孔径分布測定法(BJH法)により解析した。その結果、当該ナノ粒子触媒の多孔質炭素層の比表面積は、639〔m/g〕であり、その平均細孔径は、2.1nmであることが分かった。
また、当該Ptナノ粒子触媒を用いてニトロベンゼンの水素化反応を行った。その反応式を以下に示す。
Figure 0004584334
ニトロベンゼンをエタノール中に溶解し、20ml/minの速度でHガスを供給して、30℃で1.5時間反応を行ったところ、当該ナノ粒子触媒では略100%の反応効率が得られた。また、当該触媒を遠心分離により分離・回収した後、再び上述と同様水素化反応を行い反応効率を測定したところ、再利用する前と同様略100%の反応効率が得られた。このことから、再利用しても反応効率が低下しないことが分かった(図5)。
また、比較例として、有機物により安定化されたPtナノ粒子(Pt−PVP)を用いて、上記水素化反応における反応効率を測定したところ、当該Pt触媒では、約80%の反応効率が得られた。したがって、本発明に係る多孔質炭素層に内包されたナノ粒子触媒を用いた場合の方が、有機物により安定化されたPt−PVPを用いた場合より反応効率が高いことが分かった(図5)。また、Pt−PVPでは、分離・回収が困難であり再利用性の評価は行えなかった。
また、比較例として、活性炭担持Pt触媒(Pt/C)を用いて、上記水素化反応における反応効率を測定したところ、当該触媒ナノ粒子では、約50%の反応効率が得られた。したがって、本発明に係る多孔質炭素層に内包されたPtナノ粒子を触媒として用いた場合の方が、一般的な活性炭担持Pt触媒(Pt/C)を用いた場合より反応効率が2倍程度高いことが分かった(図5)。
また、当該Ptナノ粒子触媒を用いて酸素の還元反応における電極触媒機能を評価した。
触媒ナノ粒子とナフィオンが1:1となるように調製した水:エタノール(=1:1)溶液を、Ptの量が14μgPt/cm2となるようにグラッシーカーボン回転リングディスク電極上に滴下し、乾燥させた。その後、さらに電極上にナフィオンのエタノール溶液(0.05%)を8.2μL滴下し、乾燥させた。これを作用電極として用いた。
電気化学測定には三電極セルを用い、作用極には触媒をのせたグラッシーカーボン、対極には白金、参照極には銀・塩化銀を用いた(ルギン細管により、作用極との電位差を小さくした)。電解質溶液には0.1MHClOを用いた。Oの還元反応は、溶液にOを15分間バブリングした後、Oを流通させながら、−0.2Vから1.0V(vs.Ag/AgCl)まで電位を挿引して測定した。挿引速度は0.5V/s、回転速度は1600rpmとした。電極上の汚れを除くため、何度も電位を挿引し、安定したプロットが得られた後に測定を行った。図6に示す電流電位曲線から、0.5V付近の電位で大きく負の電流が流れていることが分かる。これは酸素の還元による電流であることから、調製したカーボンシェルには導電性があり、本触媒は電気化学的な触媒反応にも用いることが可能であることが明らかになった。
(実施例2)
続いて、塩化白金酸(HPtCl)に代えて、塩化ロジウム(RhCl)を用いて、触媒を作製した。
まず、6mMの塩化ロジウム(RhCl)水溶液 5mL(30μmol)にエタノール(EtOH) 45mLを加え、さらにPVP 66mgを添加し3時間還流した。その結果、平均粒径2.5nmを有するRh−PVP(Rh−PVPとは、Rh粒子がPVPにより被覆されたものを表す。)が得られた。
その後、実施例1と同様に、Rh−PVP溶液 4mL(2.4μmol)、トルエン9mLを混合した溶液を3000rpmで10分遠心分離して、ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。この沈殿物に、エタノール30mL、及びNH(28%) 2mL(94mmol)、TEOS 0.2mL(0.88mmol)を加えて、室温で6時間撹拌することにより、TEOSを加水分解・脱水縮合反応させた。この溶液にトルエン50mLを加え、3000rpmで10分遠心分離し、シリカ層(SiO)で被覆されたRh触媒(以下、SiOで被覆されたRh触媒をRh−SiOと表す。)が得られた。
このRh−SiOにエタノール 30mL、水 2.0mL、NH(28%) 2.55mL(120mmol)、TEOS 0.4mL(1.76mmol)及びODTS 0.16mLの混合溶液を加えて、室温で2時間撹拌することにより、シリカ層の表面をアルキル基(オクタデシル基)を含むシリカ層で被覆した。この溶液にトルエン 70mLを加えて、3000rpmで10分遠心分離し、残渣を80℃で乾燥させた。その後、さらに、これを窒素雰囲気下550℃で4時間焼成した。これにより、シリカ層に含まれるアルキル基が除去され、シリカ層の表面上に多孔質シリカ層が形成された。その結果、シリカ層を介して多孔質シリカ層で被覆されたRhナノ粒子が得られた。
さらにその後、エタノール 7mLに、上記Rhナノ粒子 210mg及びフェノール樹脂 266mgを溶解させたものを一晩攪拌した。これにより、多孔質シリカ層の複数の細孔内にフェノール樹脂を充填した。その後、真空中、900℃で2時間熱処理して、当該フェノール樹脂を炭化させた。
そして、これをフッ化水素酸溶液(10%)に浸漬し、シリカ層及び多孔質シリカ層内のSiOを溶解し除去した。その後、これを80℃で乾燥させた。これにより、中空状多孔質炭素層に内包されたRh触媒(Rh−mhC)が作製された。図7に、Rh−mhCのTEM写真を示す。図7から、多孔質炭素層とコア部であるRhナノ粒子との間に中空層が形成されていることが確認された。
続いて、当該Rhナノ粒子触媒を用いてトルエンの水素化反応を行った。その反応式を以下に示す。
Figure 0004584334
上記Rhナノ粒子触媒 0.25μmolをトルエンを含む溶液に混合し、これに0.6MPaのHガスを供給して、75℃で3時間反応を行った。溶媒としては、デカンを用いた。その結果を表1に示す。
Figure 0004584334

表1から、本発明に係る多孔質炭素層に内包されたRhナノ粒子は、原料であるRh-PVPや活性炭担持Rh触媒(Rh/C*)に比べて反応効率が2倍以上高いことが分かった。
続いて、当該Rhナノ粒子触媒を用いてt―ブチルベンゼンを水素化反応させて、t―ブチルシクロヘキサンの生成を行った。その反応式を以下に示す。
Figure 0004584334
上記Rhナノ粒子触媒 0.25μmolをt―ブチルベンゼンを含む溶液に混合し、これにHガスを供給して、3時間反応を行った。溶媒としては、メタノールと水を用いた。その結果を表2に示す。
Figure 0004584334

表2から、本発明に係る多孔質炭素層に内包されたRhナノ粒子は、原料であるRh-PVPや活性炭担持Rh触媒(Rh/C)に比べて反応効率が2倍以上高いことが分かった。また、溶媒として水を用いても優位な反応性を示すことが確認された。
(実施例3)
続いて、塩化白金酸(HPtCl)に代えて、塩化パラジウム酸(HPdCl)を用いて、触媒を作製した。
まず、2mMの塩化パラジウム酸(HPdCl)水溶液 15mL(30μmol)にエタノール(EtOH) 20mL及び水(HO) 15mLを加え、さらにPVP 133mgを添加し3時間還流した。その結果、平均粒径1.3nmを有するPd−PVP(Pd−PVPとは、Pd粒子がPVPにより被覆されたものを表す。)が得られた。
その後、実施例1と同様に、Pd−PVP溶液 2mL(1.2μmol)、エタノール10mL、トルエン25mLを混合した溶液を3000rpmで10分遠心分離して、ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。この沈殿物に、エタノール30mL、及びNH(28%) 2mL(94mmol)、TEOS 0.2mL(0.88mmol)を加えて、室温で6時間撹拌することにより、TEOSを加水分解・脱水縮合反応させた。この溶液にトルエン50mLを加え、3000rpmで10分遠心分離し、シリカ層(SiO)で被覆されたPd触媒(以下、SiOで被覆されたPd触媒をPd−SiOと表す。)が得られた。
上澄み液を除去後、Pd−SiOにエタノール 30mL、水 2.0mL、NH(28%) 2.55mL(120mmol)、TEOS 0.4mL(1.76mmol)及びODTS 0.16mLの混合溶液を室温で2時間撹拌することにより、シリカ層の表面をアルキル基(オクタデシル基)を含むシリカ層で被覆した。この溶液にトルエン 70mLを加えて、3000rpmで10分遠心分離し、残渣を80℃で乾燥させた。その後、さらに、これを窒素雰囲気下550℃で4時間焼成した。これにより、シリカ層に含まれるアルキル基が除去され、シリカ層の表面上に多孔質シリカ層が形成された。その結果、シリカ層を介して多孔質シリカ層で被覆されたPdナノ粒子が得られた。
さらにその後、メタノール 7mLに、上記Pdナノ粒子 210mg及びフェノール樹脂 266mgを溶解させたものを一晩攪拌した。これにより、多孔質シリカ層の複数の細孔内にフェノール樹脂を充填した。その後、真空中、900℃で2時間熱処理して、当該フェノール樹脂を炭化させた。
そして、これをフッ化水素酸溶液(10%)に浸漬し、シリカ層及び多孔質シリカ層内のシリカを溶解し除去した。その後、これを80℃で乾燥させた。その結果、上記同様多孔質炭素層が形成された。これにより、中空状多孔質炭素層に内包されたPd触媒(Pd−mhC)が作製された。図8に、Pd−mhCのTEM写真を示す。図8から、多孔質炭素層とコア部であるPdナノ粒子との間に中空層が形成されていることが確認された。
(実施例4)
続いて、塩化白金酸(HPtCl)に代えて、塩化ルテニウム(RuCl)を用いて、触媒を作製した。
まず、6mM 塩化ルテニウム(RuCl)水溶液5mL(30μmol)に水(HO) 40mL、PVP 66mgを添加し、さらに水素化ホウ酸ナトリウム(NaBH)水溶液 5mL(300μmol)を加え、1時間攪拌した。その結果、平均粒径2nmを有するRu−PVP(Ru−PVPとは、Ru粒子がPVPにより被覆されたものを表す。)が得られた。
その後、実施例1と同様に、Ru−PVP溶液 2mL(1.2μmol)、エタノール18mL、トルエン50mLを混合した溶液を3000rpmで10分遠心分離して、ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。この沈殿物に、エタノール30mL、及びNH(28%) 2mL(94mmol)、TEOS 0.2mL(0.88mmol)を加えて、室温で6時間撹拌することにより、TEOSを加水分解・脱水縮合反応させた。この溶液にトルエン50mLを加え、3000rpmで10分遠心分離し、シリカ層(SiO)で被覆されたRu触媒(以下、SiOで被覆されたRu触媒をRu−SiOと表す。)が得られた。
その後、Ru−SiOの懸濁液にエタノール 30mL、水 2.0mL、NH(28%) 2.55mL(120mmol)、TEOS 0.4mL(1.76mmol)及びODTS 0.16mLの混合溶液を室温で2時間撹拌することにより、シリカ層の表面をアルキル基(オクタデシル基)を含むシリカ層で被覆した。この溶液にトルエン 70mLを加えて、3000rpmで10分遠心分離し、残渣を80℃で乾燥させた。その後、さらに、これを窒素雰囲気下550℃で4時間焼成した。これにより、シリカ層に含まれるアルキル基が除去され、シリカ層の表面上に多孔質シリカ層が形成された。その結果、シリカ層を介して多孔質シリカ層で被覆されたRuナノ粒子が得られた。
さらにその後、メタノール 7mLに、上記Ruナノ粒子 210mg及びフェノール樹脂 266mgを溶解させたものを一晩攪拌した。これにより、多孔質シリカ層の複数の細孔内にフェノール樹脂を充填した。その後、真空中、900℃で2時間熱処理して、当該フェノール樹脂を炭化させた。
そして、これをフッ化水素酸溶液(10%)に浸漬し、シリカ層及び多孔質シリカ層内のシリカを溶解し除去した。その後、これを80℃で乾燥させた。その結果、上記同様多孔質炭素層が形成された。これにより、中空状多孔質炭素層に内包された触媒(Ru−mhC)が作製された。図9に、Ru−mhCのTEM写真を示す。図9から、多孔質炭素層が形成されていることが確認された。また、コア部であるRuナノ粒子は、非常に微小であるため、当該コア部は目視できなかった。
(実施例5)
続いて、塩化白金酸(HPtCl)に代えて、塩化金酸(HAuCl)を用いて、触媒を作製した。
まず、10mMの塩化金酸(HAuCl)水溶液 5mL(50μmol)に水(HO)45mL、さらにPVP 558mgを添加し、0度で30分撹拌し、さらに水素化ホウ酸ナトリウム(NaBH)水溶液 5mL(500μmol)を加え、30分攪拌した。その結果、平均粒径1.3nmを有するAu−PVP(Au−PVPとは、Au粒子がPVPにより被覆されたものを表す。)が得られた。
その後、Au−PVP溶液 5mL(5μmol)にアセトン40mLを混合した溶液を15000rpmで20分遠心分離して、ナノ粒子を沈降させ、上澄み液を除去した。この沈殿物に、エタノール30mL、及びNH(28%) 2.56mL(120mmol)、TEOS 0.1mL(0.44mmol)を加えて、室温で19時間撹拌することにより、TEOSを加水分解・脱水縮合反応させた。この溶液を15000rpmで20分遠心分離し、シリカ層(SiO)で被覆されたAu触媒(以下、SiOで被覆されたAu触媒をAu−SiOと表す。)が得られた。
上澄み液を除去後、Au−SiOにエタノール 30mL、水 2.0mL、NH(28%) 1.28mL(60mmol)、TEOS 0.1mL(0.44mmol)及びODTS 0.04mLの混合溶液を室温で2時間撹拌することにより、シリカ層の表面をアルキル基(オクタデシル基)を含むシリカ層で被覆した。この溶液を15000rpmで20分遠心分離し、残渣を80℃で乾燥させた。その後、さらに、これを窒素雰囲気下550℃で4時間焼成した。これにより、シリカ層に含まれるアルキル基が除去され、シリカ層の表面上に多孔質シリカ層が形成された。その結果、シリカ層を介して多孔質シリカ層で被覆されたAuナノ粒子が得られた。
さらにその後、メタノール 7mLに、上記Auナノ粒子 210mg及びフェノール樹脂 266mgを溶解させたものを一晩攪拌した。これにより、多孔質シリカ層の複数の細孔内にフェノール樹脂を充填した。その後、真空中、900℃で2時間熱処理して、当該フェノール樹脂を炭化させた。
そして、これをフッ化水素酸溶液(10%)に浸漬し、シリカ層及び多孔質シリカ層内のシリカを溶解し除去した。その後、これを80℃で乾燥させた。その結果、上記同様多孔質炭素層が形成された。これにより、中空状多孔質炭素層に内包されたAu触媒(Au−mhC)が作製された。図10に、Au−mhCのTEM写真を示す。図10から、多孔質炭素層とコア部であるAuナノ粒子との間に中空層が形成されていることが確認された。

Claims (8)

  1. 触媒粒子を含むコア部と、前記コア部を覆うように形成された多孔質炭素層とを含む触媒構造体を製造する方法であって、
    前記コア部を覆うようにシリカ含有層を形成する第一工程と、
    前記シリカ含有層を覆うように、多孔質シリカ含有層の細孔内に炭素を有する、多孔質シリカ−炭素含有層を形成する第二工程と、
    前記シリカ含有層及び前記多孔質シリカ−炭素含有層内のシリカを除去する第三工程と、
    を包含する、触媒構造体の製造方法。
  2. 前記第二工程は、
    前記シリカ含有層を覆うように多孔質シリカ含有層を形成する工程と、
    前記多孔質シリカ含有層の少なくとも一部に炭素源を充填する工程と、
    前記炭素源を炭化することによって、前記多孔質シリカ−炭素含有層を形成する工程と、
    を包含する、請求項1に記載の触媒構造体の製造方法。
  3. 前記多孔質シリカ含有層を形成する工程は、
    アルキル基を含むシリコンアルコキシドまたはクロライド(Si(X)(R)(XはClまたはОR’(R’はアルキル基)、Rはアルキル基であり、m=1〜3、n=1〜3、n/m=1/3〜3を満たす。Rに置換基を含んでもよい。))の加水分解・脱水縮合反応、または前記シリコンアルコキシドまたは前記クロライドとアルコキシシラン(Si(ОR)(Rはアルキル基))との加水分解・脱水縮合反応により、アルキル基包有シリカ層を形成する工程と、
    前記アルキル基包有シリカ層からアルキル基を分解除去する工程と、
    を包含する、請求項2に記載の触媒構造体の製造方法。
  4. 前記第三工程は、
    前記シリカ含有層および前記多孔質シリカ含有層に包有されるシリカを溶解することによって、前記シリカ含有層および前記多孔質シリカ含有層を除去する工程を包含する、請求項2に記載の触媒構造体の製造方法。
  5. 前記第三工程は、
    前記シリカをフッ化水素酸溶液およびアルカリ溶液のうちの少なくとも一方により溶解することによって、前記シリカ含有層および前記多孔質シリカ含有層を除去する工程を包含する、請求項4に記載の触媒構造体の製造方法。
  6. 前記炭素源は、フェノール樹脂、ポリアクリルアミド、ポリピロール、またはグルコース、スクロース、フルフリルアルコールの重合体、石油ピッチから選択される少なくとも1つである、請求項2に記載の触媒構造体の製造方法。
  7. 触媒粒子を含むコア部と、
    前記コア部を覆うように形成された多孔質炭素層と
    を含む触媒構造体であって、
    前記コア部と前記多孔質炭素層との間には、中空層が設けられてなる触媒構造体。
  8. 前記触媒粒子は、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、すず(Sn)、ニオブ(Nb)およびタングステン(W)からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項7に記載の触媒構造体。
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