JP4584194B2 - 円盤状金属用識別装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば硬貨等の円盤状金属を識別する円盤状金属用識別装置に関する。
円盤状金属を識別する円盤状金属用識別装置として、硬貨の真偽および金種を識別するものがある。この円盤状金属用識別装置では、矩形波で発信コイルを励磁し、硬貨通路を挟んで配設された受信コイルに生じる2つの周波数帯の信号から硬貨の外径と材質とを判別するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、デジタル信号列で励磁コイルを励磁して、硬貨通路を挟んで配設された受信コイルで検出した信号をフーリエ変換して周波数成分毎のデータを求めてこれを基準データと比較して硬貨の真偽および金種を判別するものがある(例えば、特許文献2参照)。
さらには、中空円筒状のコアに巻回された1次コイルをパルス励磁し、中空円筒状のコアの中心に配置された中心コアに巻回された2次コイルに生じる誘導電圧をサンプリングしてその電圧変化によって円盤状金属の性状異常を検出するものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開平1−251292号公報 特開平8−44926号公報 特開平11−326284号公報
しかしながら、上述した矩形波で発信コイルを励磁し、硬貨通路を挟んで配設された受信コイルに生じる2つの周波数帯の信号から硬貨の外径と材質とを判別する円盤状金属用識別装置では、硬貨通路を挟んで励磁コイルと発信コイルとを配設した透過形のセンサであるため、構成が複雑で部品点数が増加してセンサの小型化が困難であるという課題がある。さらに、この1番目の円盤状金属用識別装置では、周波数帯が特定されるため、円盤状金属における多種の材質や特徴検出が困難である。
さらに、上述したデジタル信号列で励磁コイルを励磁して、硬貨通路を挟んで配設された受信コイルで検出した信号をフーリエ変換して周波数成分毎のデータを求めてこれを基準データと比較して硬貨の真偽および金種を判別する円盤状金属用識別装置では、周波数成分毎のデータを求める際にフーリエ変換を行うため、大量のデータサンプリングが必要となり、処理の高速化が困難となる。時系列データを直接比較判定することも可能であるが、多数の時系列データを超高速処理する必要があるため、コストを増加することなしに高精度化を図るのが困難であるという課題がある。
そして、上述した中空円筒状のコアに巻回された1次コイルをパルス励磁し、中空円筒状のコアの中心に配置された中心コアに巻回された2次コイルに生じる誘導電圧をサンプリングしてその電圧変化によって円盤状金属の性状異常を検出する円盤状金属用識別装置では、硬貨通路を挟んで励磁コイルと発信コイルとを配設する構成ではないが、1次コイルと2次コイルとによる送受信型であるため、構成が複雑になり、小型化が困難で微細部の特徴検出には不向きであるという課題がある。また、この3番目の円盤状金属識別装置においても周波数帯が特定されるため円盤状金属における多種の材質や特徴を検出するのは困難である。
本発明は、これら課題に鑑みてなされたもので、円盤状金属における多種の特徴を簡単な構造で高速かつ高精度に識別することができるとともに小型化を図ることができる円盤状金属用識別装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、パルスで駆動され検出対象である円盤状金属(例えば、実施の形態における円盤状金属10)の電磁気的特性を検出する検出コイル(例えば、実施の形態における検出コイル19a)と、該検出コイルと同一の構造を有するとともに、前記検出コイルと同一のパルスで駆動される基準コイル(例えば、実施の形態における基準コイル19b)とを有する反射形渦電流センサ(例えば、実施の形態における反射型渦電流センサ20)と、前記検出コイルの出力と前記基準コイルの出力とを差動増幅する差動増幅手段(例えば、実施の形態における差動増幅部35)と、該差動増幅手段の出力に基づいて前記円盤状金属を識別する識別手段(例えば、実施の形態におけるコントローラ37)とを備え、前記識別手段は、予め測定されて所定のピークレベルで正規化された基準波形と、前記差動増幅手段から出力された電圧波形を前記ピークレベルで正規化した電圧波形とをパターンマッチングして該電圧波形と適合する前記基準波形に基づいて検出対象である前記円盤状金属の厚さおよび材質を識別することを特徴とする。
このように構成することで、検出コイルを駆動するパルスが幅広い周波数成分を含むため、円盤状金属の多種の特徴を電磁気的特性として検出できる。
また、検出コイルと同一の構造を有する基準コイルの出力と検出コイルの出力とを差動増幅手段によって差動増幅することで、検出コイルの出力に重畳する温度変化等の外乱であるコモンモードノイズを除去し、このコモンモードノイズが除去された差動増幅回路の出力に基づいて識別手段で円盤状金属の厚さおよび材質を識別することができる。
さらに、反射形渦電流センサを用いることで、回路構成が簡素化されるとともに、円盤状金属に対して一方にのみ配置されるため、高いスペース効率が得られてセンサ部分の小型化が図れる。
また、予め測定された基準波形と、差動増幅手段から出力された波形とを、例えばパターンマッチングなどによって比較し、差動増幅手段から出力された波形と適合する基準波形に基づいて円盤状金属を識別することができる。
さらに、同一材質、同一厚さの円盤状金属であれば、検出コイルから円盤状金属までの距離の変化にかかわらず、同一特性の出力波形を得ることができる。
請求項に記載した発明は、請求項に記載の発明において、前記識別手段は、前記差動増幅手段から出力される波形の減衰特性から検出対象である前記円盤状金属の厚さを識別することを特徴とする。
このように構成することで、例えば、円盤状金属が同一の材質であれば、差動増幅手段から出力される波形の減衰特性は円盤状金属の厚さに応じて変化するため、識別手段で作動増幅手段から出力される波形の減衰特性の変化に基づいて円盤状金属の厚さを識別することができる。
請求項に記載した発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記基準コイルおよび前記検出コイルは、円盤状のベース部(例えば、実施の形態におけるベース部21)と、該ベース部に対して垂直に立ち上がる柱状部(例えば、実施の形態における柱状部22)と、該柱状部の周囲に配置され前記ベース部に対して垂直に立ち上がる円筒状の外壁部(例えば、実施の形態における外壁部23)とを備えたポットコア(例えば、実施の形態におけるコア24a,24b)をそれぞれ有し、前記基準コイルの前記ポットコアと前記検出コイルの前記ポットコアとは、各々の前記ベース部を対向させて配置されていることを特徴とする。
このように構成することで、検出コイルと互いのベース部を対向させて配置された基準コイルの磁界が、電磁気的作用を及ぼす円盤状金属の影響を受けることを防止するとともに、基準コイルと円盤状金属の電磁気的特性を検出する検出コイルとを隣接配置することができるため、反射型センサを小型化することができる。
請求項1に記載した発明によれば、検出コイルを駆動するパルスが幅広い周波数成分を含むため、円盤状金属の多種の特徴を電磁気的特性として検出できる。したがって、円盤状金属における多種の特徴を高速かつ高精度に識別することができる効果がある。
また、検出コイルと同一の構造を有する基準コイルの出力と検出コイルの出力とを差動増幅手段によって差動増幅することで、検出コイルの出力に重畳する温度変化等の外乱であるコモンモードノイズを除去し、このコモンモードノイズが除去された差動増幅回路の出力に基づいて識別手段で円盤状金属の厚さおよび材質を識別することができるため、さらに正確な識別を行うことができる効果がある。
そして、反射形渦電流センサを用いることで、回路構成が簡素化されるとともに、円盤状金属に対して一方にのみ配置されるため、高いスペース効率が得られてセンサ部分の小型化が図れるとともに、小型化することで円盤状金属の微細な部分の性状の検査が可能になる。したがって、装置全体の小型化を図ることができるという効果がある。
また、予め測定された基準波形と、差動増幅手段から出力された波形とを、例えばパターンマッチングなどによって比較し、差動増幅手段から出力された波形と適合する基準波形に基づいて円盤状金属を識別することができるため、高速かつ高精度に円盤状金属を識別することができる効果がある。
さらに、同一材質、同一厚さの円盤状金属であれば、検出コイルから円盤状金属までの距離の変化にかかわらず、同一特性の出力波形を得ることができるため、検出コイルと円盤状金属との距離に応じて基準波形を準備する必要がなく、基準波形の記憶領域を削減することができる効果がある。
請求項に記載した発明によれば、請求項の効果に加え、例えば、円盤状金属が同一の材質であれば、差動増幅手段から出力される波形の減衰特性は円盤状金属の厚さに応じて変化するため、識別手段で作動増幅手段から出力される波形の減衰特性の変化に基づいて円盤状金属の厚さを識別することができる。したがって、円盤状金属の厚さを高精度に検出することができる。
請求項に記載した発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、検出コイルと互いのベース部を対向させて配置された基準コイルの磁界が、電磁気的作用を及ぼす円盤状金属の影響を受けることを防止するとともに、円盤状金属の電磁気的特性を検出する検出コイルと基準コイルとを隣接配置することができるため、検出コイルと基準コイルとの出力に重畳するコモンモードノイズを除去しつつ反射型渦電流センサを小型化することができる。したがって、さらに高いスペース効率が得られてセンサ部分の小型化が図れる効果がある。
本発明の実施の形態における円板状金属用識別装置を図1〜図7を参照して以下に説明する。
第1の実施の形態の円板状金属用識別装置11は、円板状金属10の識別を行うもので、例えば硬貨の真偽および金種の識別を行う硬貨識別装置に適用でき、円盤状金属10の入金を行う硬貨入金機、硬貨の入金および出金を行う硬貨入出金機等に組み込まれるものである。
第1の実施の形態の円板状金属用識別装置11は、図1(a),(b)に示すように、上流側から一枚ずつ分離して繰り出される円盤状金属10を搬送する搬送路12に設けられている。この搬送路12は、平坦な搬送面13とこの搬送面13の搬送方向に直交する方向の両側に立ち上がる一対の壁面14,14とを有する非磁性材料(例えば合成樹脂材料)からなる搬送路本体15と、この搬送路本体15の搬送面13上の円盤状金属10を搬送面13に対し反対側から搬送面13に押し付けて搬送する搬送ベルト16とを有している。なお、一対の壁面14,14の間隔は取り扱う最大外径の円盤状金属10の直径よりも若干広くされている。
第1の実施の形態の円板状金属用識別装置11は、搬送路本体15の裏側に搬送面13と平行をなし円盤状金属10の搬送方向に直交する方向の略中央に検出コイル19aおよび基準コイル19bを備えた反射型渦電流センサ20を有している。この反射型渦電流センサ20の検出コイル19aおよび基準コイル19bは同一形状に形成されたものであり、図2に示すように、検出コイル19aのコア24aと基準コイル19bのコア24bとは同一形状となっている。なお、検出コイル19a、基準コイル19bは同一形状であるため、以下検出コイル19aを一例としてその構成を説明し、基準コイル19bについては検出コイル19aとの相違点についてのみ説明する。
検出コイルのコア24aは、いわゆるポット状のポットコアであって、図2に示すように、略円板形状のベース部21と、このベース部21の中心からベース部21に対して略垂直に立ち上がる柱状部22と、この柱状部22の周囲に配置され、ベース部21の外周縁からベース部21に対し略垂直に立ち上がる外壁部23とを備えている。また、このコア24aは、柱状部22と外壁部23とが同長さをなしており略E字状断面をなしている。
検出コイル19aは、コア24aの柱状部22にベース部21に沿ってそれぞれ巻回されるコイル20cを有している。そして、このような検出コイル19aが柱状部22および外壁部23のベース部21とは反対の端面(以下、単に端面と呼ぶ)25aを搬送路本体15の裏面に対向させて配置されている。
一方、基準コイル19bは上記検出コイル19aと対称に配置されている。具体的には、基準コイル19bの柱状部22および外壁部23のベース部21とは反対の端面(以下、単に端面と呼ぶ)25bが搬送路本体15の裏面と同方向を向いて配置され、かつ、コア24a,24bのベース部21,21の底面が互いに対向して配置されている。ここで、コア24aの端面25aとコア24bの端面25bとは、互いに外側を向いた状態となるので、コア24aの磁束分布がコア24aの磁束分布に実質的に影響を与えることがなく、また、コア24bの磁束分布もコア24bの磁束分布に実質的に影響を与えることはない。なお、検出コイル19aと基準コイル19bとは、側面方向から見た場合に、図2中の破線で示すように、ベース部21とは反対側の柱状部22の端面25aから上面視略放射状(図示せず)に分かれてそれぞれベース部21とは反対側の外壁部23の端面25aに断面略円弧状に至るイメージの磁束分布が得られることになる。
すなわち、基準コイル19bは、前述した検出コイル19aと対称に配置されているので、その磁束分布も対称位置となり、基準コイル19bの磁束分布が、円盤状金属10が通過する側と反対側になるため、基準コイル19bが円盤状金属10による影響を受けることはない。ここで、この基準コイル19bの近傍には、その磁束分布に大きな影響を及ぼす円盤状金属10以外の物体、例えば、強磁性体などが配置されないようになっている。
第1の実施の形態の円板状金属用識別装置11は、上記した搬送路12で搬送されることで円盤状金属10が反射型渦電流センサ20の磁界を横切る際のコイル20cのインピーダンス特性から当該円盤状金属10の材質および厚さを識別する図3に示す識別装置27を有している。
この識別装置27は、クロック信号を発生するクロック発生部28と、クロック発生部28で発生したクロック信号に基づいてパルス波形を整形するパルス波形整形部29と、パルス波形整形部29で波形整形したパルス波形に従って電流増幅して検出コイル19aと基準コイル19bとを駆動する駆動電流増幅部30と、駆動電流増幅部30に基準電圧を与える基準電圧発生部31とを有している。
また、識別装置27は、検出コイル19aに流れる電流を電圧に変換する検出コイル19a用の電流電圧変換部32と、基準コイル19bに流れる電流を電圧に変換する基準コイル19b用の電流電圧変換部33と、電流電圧変換部32および電流電圧変換部33における変換率を制御する増幅制御部34と、電流電圧変換部32から出力される電圧信号と電流電圧変換部33から出力される電圧信号とを差動増幅する差動増幅部(差動増幅手段)35と、差動増幅部35で増幅された検出信号をA/D変換するA/D変換部36と、A/D変換部36でA/D変換された検出信号が入力されるコントローラ(識別手段)37とを有している。コントローラ37は、元々クロック発生部28で発生させているクロック信号を修正させるべきか否かをフィードバック制御するとともに、基準電圧発生部31の基準電圧値と、増幅制御部34における変換率とを必要に応じて制御している。
さらに、コントローラ37は、検出コイル19aに流れる駆動電流の特性、具体的には検出コイル19aのインピーダンスの変化に伴う駆動電流の増減特性から円盤状金属10の材質および厚さを識別するようになっている。
以下、コントローラ37における円盤状金属10の識別について図4から図7に基づいて説明する。
まず、図1に示すような搬送方式で搬送する場合であって、円盤状金属10が搬送路12で搬送される搬送速度が一定で、円盤状金属10と反射型渦電流センサ20とが最も近づいたときの距離(以下リフトオフdという)が変化せずにいつも一定(既知)である場合、円盤状金属10が検出コイル19aから発生している磁界を横切ると、検出コイル19aのインピーダンスが変化して、検出コイル19aに流れる電流が変化をすることとなる。このとき、検出コイル19aおよび基準コイル19bのそれぞれの通電電流を電圧に変換して差動増幅した電圧波形、すなわち差動増幅部35から出力される電圧波形は、円盤状金属10の材質、厚さ毎に異なった特性を示す。
ここで、上記円盤状金属10は、実質的に検出コイル19aの磁界だけを横切ることとなるため、検出コイル19aに流れる電流だけが変化することとなるが、差動増幅部35では、検出コイル19aの近傍に配置され、この検出コイル19aと同様の環境に置かれた基準コイル19bと、前述した検出コイル19aとの出力を差動増幅しているため、検出コイル19aと基準コイル19bとに等しく重畳する温度変化等の外乱であるコモンモードノイズが除去される。なお、円盤状金属10が反射型渦電流センサ20に接近していないときには、検出コイル19aと基準コイル19bとから出力される電圧波形が等しくなるため、差動増幅部35の出力は実質的に0Vとなる。
上記材質毎の電磁気的特性(電圧波形の変化特性)を具体的に説明すると、図4に示すように、例えば、縦軸を電圧(V)、横軸を時間(t)とした場合、1kHzのパルス(矩形波)で反射型渦電流センサ20を駆動し、厚さが等しく材質が銅、真鍮、チタン合金、鉄の円盤状金属10をそれぞれ検出すると、その最大値(ピークレベル)は銅>真鍮>鉄>チタン合金という関係になり、材質毎に異なった最大値を示すこととなる。さらに、この材質毎の電圧波形の減衰特性は、例えば波形の波尾長(いわゆる波頭から50%減衰時の時間t1−t4)で見れば、銅(t1)>真鍮(t2)>チタン合金(t3)>鉄(t4)という関係になる。ここで、波尾長は、長くなるほど減衰時の電圧波形の傾斜角度が小さく(緩やかに)なり、一方、短くなるほど減衰時の波形の傾斜角度が大きく(急に)なる。
したがって、コントローラ37では、差動増幅部35から出力された材料毎の電圧波形の最大値、および、減衰時の傾斜角度に注目して、円盤状金属10の材質を識別するようにしている。なお、電圧波形の減衰特性として、その最大値から一番初めに基準電位(例えば0V)に至るまでの時間も上述した波尾長の長さと同様に銅>真鍮>チタン合金>鉄という関係になるのでこの部分で円盤状金属10の材質を識別するようにしてもよい。
このように、厚さが同一の円盤状金属10が通過した時に検出コイル19aで検出される電磁気的特性(電圧波形の変化特性)が異なるため、コントローラ37は、予め取り扱うすべての円盤状金属10の材質毎の電圧波形をマスタデータとして記憶しており、差動増幅部35から出力される電圧波形と、予め記憶されたマスタデータとを比較して、例えば、これらの波形をパターンマッチングを行うことにより、円盤状金属10の材質を割り出すようにしている。ここで、検出コイル19aおよび基準コイル19bを駆動する波形、つまりパルス波形整形部29の出力として多くの高調波成分を含む矩形波を用いることで、差動増幅部35から出力される電圧波形として、円盤状金属10の各周波数における電磁気的特性を合成したものが得られることとなる。
ところで、搬送路12を搬送される円盤状金属10は、搬送ベルト16によって搬送面13に押し付けられている場合は問題ないが、筒状の搬送路を落下する場合には、搬送される円盤状金属10と検出コイル19aとのリフトオフd(図5参照)が変化する。図6は材質が銅の円盤状金属10を用いてリフトオフdをそれぞれ0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mmに設定した場合に差動増幅部35から出力される電圧波形の変化を示したものである。この図6に示す電圧波形では、リフトオフdの値にかかわらず差動増幅部35から出力される電圧波形の実質的な変化率は一定となっている。すなわち、各リフトオフdの電圧波形をある一つの最大値(ピークレベル)で正規化すると、各リフトオフdの電圧波形は実質的に同一の形状となる。そのため、コントローラ37で前述したマスタデータと、差動増幅部35から出力される電圧波形を正規化したものとをパターンマッチングすることで、リフトオフd毎のマスタデータを用意しなくても、差動増幅部35から出力される電圧波形に基づいて円盤状金属10の電磁気的特性を識別することができる。ここで、上述したマスタデータは適宜の最大値で正規化されており、通常は、このマスタデータの最大値に応じて差動増幅部35から出力される電圧波形を正規化することとなる。なお、上述のリフトオフdを電圧波形のピークレベルから判定することもできる。
さらに、取扱う円盤状金属10の材質が同一であって厚さだけが異なる場合、この厚さに応じて差動増幅部35から出力される電圧波形が変化する。
ここで、渦電流の浸透深さは、以下の(1)式で求めることができる。
Figure 0004584194
この(1)式において、fは周波数(Hz)、μは透磁率(H/m)、σは導電率(S/m)を示している。
上記渦電流の浸透深さは周波数の関数であり、電圧波形の最大値付近では高周波成分による円盤状金属10の電磁気特性に従い、検出コイル19aに近い円盤状金属10の表層の特性が現れる。そして、最大値から時間が経過するにつれて低周波成分による渦電流の浸透深さに応じた被検査体の内層の電磁気的特性が現れることとなる。
図7は、前述したリフトオフdが一定のとき、円盤状金属10の材質がアルミニウムで、それぞれ厚さが異なる(厚さh3>h2>h1)場合の差動増幅部35から出力される電圧波形を示しており、これら円盤状金属10は、その厚さに応じてその減衰特性が変化する。上記周波数成分の違いにより、時間t1までは厚さh1,h2,h3の各減衰特性は同一となり、時間t1から時間t2までの間では、厚さh2,h3の減衰特性が同一のまま、最も薄い厚さh1の円盤状金属10の減衰率だけが大きくなる。そして時間t2以降は、厚さh3の減衰率よりも薄い厚さh2の円盤状金属10の減衰率が大きくなる。
以上説明したように、コントローラ37では、電圧波形のピークレベル付近でパターンマッチングによって円盤状金属10の材質の識別を行うことができ、さらに電圧波形全体又は電圧波形の減衰部分でのパターンマッチングによって、円盤状金属10の材質、厚さの識別が可能となる。なお、渦電流の浸透深さに応じた被検査体内部の電磁気的特性を、電圧波形の減衰特性として検出することができるので、単一素材で形成された円盤状金属10の識別に限らず、例えば、異なった材質を積層した複合材で形成された円盤状金属10の識別も可能となる。
したがって、上述した実施の形態によれば、識別装置27のパルス波形整形部29から出力される検出コイル19aを駆動するパルスが幅広い周波数成分を含むため、多種の材質や厚さの円盤状金属10のそれぞれの特徴を電磁気的特性として検出できる。したがってコントローラ37で円盤状金属10における多種の材質や特徴を高精度に識別することができる。
また、検出コイル19aと同一の構造を有する基準コイル19bの出力と検出コイル19aの出力とを差動増幅部35によって差動増幅することで、検出コイル19aの出力に重畳する温度変化等の外乱であるコモンモードノイズを除去し、このコモンモードノイズが除去された差動増幅部35の出力に基づいてコントローラ37で円盤状金属10の厚さおよび材質を識別することができるため、さらに正確な識別を行うことができる。
そして、反射形渦電流センサ20を用いることで、回路構成が簡素化されるとともに、搬送路12で搬送される円盤状金属10に対して反射型渦電流センサ20が一方にのみ配置されるため、高いスペース効率が得られて円盤状金属10の金種および真偽を識別するセンサ部分の小型化が図れるとともに、小型化することで円盤状金属の微細な部分の性状の検査が可能になる。この結果、円盤状金属用識別装置11の小型化を図ることができる。
また、予め測定されたマスタデータと、差動増幅部35から出力された電圧波形とを、例えばパターンマッチングなどによって比較し、差動増幅部35から出力された波形と適合するマスタデータに基づいて円盤状金属10の材質、厚さを識別することができるため、高速かつ高精度に円盤状金属10を識別することができる。
さらに、同一材質、同一厚さの円盤状金属10であれば、検出コイル19aから円盤状金属10までの距離の変化にかかわらず、同一特性の出力波形を得ることができるので、検出コイル19aと円盤状金属10との距離に応じてマスタデータを準備する必要がなく、マスタデータの記憶領域を削減することができる効果がある。
そして、例えば円盤状金属10が同一の材質であれば、差動増幅部35から出力される電圧波形の減衰特性は円盤状金属10の厚さに応じて変化するため、コントローラ37で作動増幅部35から出力される波形の減衰特性の変化に基づいて円盤状金属10の厚さを識別することができる。したがって、円盤状金属の厚さを高精度に検出することができる。
さらに、検出コイル19aに対して基準コイル19bを対称位置に配置することで、基準コイル19bで発生する磁界が、電磁気的作用を及ぼす円盤状金属10の影響を防止することができるとともに、円盤状金属10の電磁気的特性を検出する検出コイル19aと基準コイル19bとを隣接配置することができるため、検出コイル19aと基準コイル19bとの出力に重畳するコモンモードノイズを除去しつつ反射型渦電流センサ20を小型化することができる。したがって、さらに高いスペース効率が得られてセンサ部分の小型化が図れる。
なお、上述した実施の形態では、検出コイル19aに対して基準コイル19bを対称位置に配置することは必ずしも必須ではなく、基準コイル19bは、検出コイル19aと同一の特性を持ちその磁束が検出コイル19aの磁束や他の電磁的作用を及ぼす物体と干渉しない位置に設けられれば良く、そのため、基準コイル19bの配置の自由度が高く、また、搬送路12におけるセンサ構成をよりコンパクトにすることができる。加えて、検出コイル19aにポット形のポットコアを用いたが、これに限られるものではなく、他の形状のコアを用いてもよい。また、検出コイル19aを空芯コイルにしてもよい。さらに、検出コイル19aの大きさは検出対象となる円盤状金属10の大きさや目的に応じて適宜選択すればよい。また、被検査体が円盤状金属10の場合について説明したが、円盤状金属であれば円盤状金属10に限られるものではない。
さらに、駆動パルスの周波数は、識別の目的に応じて適宜選択すればよく、例えば、被検査体の表層部分の性状のみの検査が目的であれば数百kHzの周波数まで使用可能であり、厚さが大きい被検査体の内部性状まで検出するのであれば数kHz程度の周波数とすればよい。また、連続ではなく単一のパルスでも識別は可能である。さらに矩形波に限られるものではなく、複数の周波数成分を含む非正弦波であれば、例えば、三角波でもよい。そして、上述した実施の形態では、電圧波形とマスタデータとのパターンマッチングで識別したが、目的とする検査に必要な複数のタイミングにおけるデータ(電圧値等)の比較をすることにより識別するようにしてもよい。
また、検出コイル19aおよび基準コイル19bを備えた反射型渦電流センサ20を設ける搬送路本体15を非磁性材料(例えば合成樹脂材料)によって構成することは必ずしも必須ではなく、少なくとも、検出コイル19aの磁束が及ぶ範囲を含む搬送面13の一部を、例えば強化ガラス板などの非磁性材料によって構成するようにしても良い。
本発明の実施の形態における円盤状金属用識別装置を示す平面図(a)および側断面図(b)である。 本発明の実施の形態における反射形渦電流センサを示す拡大断面図である。 本発明の実施の形態における円盤状金属用識別装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態における円盤状金属の材質を変化させた場合の差動増幅部から出力される電圧波形を示すグラフである。 本発明の実施の形態における円盤状金属と反射型渦電流センサとのリフトオフを示す説明図である。 本発明の実施の形態における円盤状金属のリフトオフを変化させた場合の差動増幅部から出力される電圧波形のグラフである。 本発明の実施の形態における円盤状金属の厚さを変化させた場合の差動増幅部から出力される電圧波形のグラフである。
符号の説明
10 円盤状金属
19a 検出コイル
19b 基準コイル
20 反射型渦電流センサ
35 差動増幅部(差動増幅手段)
37 コントローラ(識別手段)
21 ベース部
22 柱状部
23 外壁部
24a コア
24b コア

Claims (3)

  1. パルスで駆動され検出対象である円盤状金属の電磁気的特性を検出する検出コイルと、該検出コイルと同一の構造を有するとともに、前記検出コイルと同一のパルスで駆動される基準コイルとを有する反射形渦電流センサと、
    前記検出コイルの出力と前記基準コイルの出力とを差動増幅する差動増幅手段と、
    該差動増幅手段の出力に基づいて前記円盤状金属を識別する識別手段とを備え、
    前記識別手段は、
    予め測定されて所定のピークレベルで正規化された基準波形と、前記差動増幅手段から出力された電圧波形を前記ピークレベルで正規化した電圧波形とをパターンマッチングして該電圧波形と適合する前記基準波形に基づいて検出対象である前記円盤状金属の厚さおよび材質を識別することを特徴とする円盤状金属用識別装置。
  2. 前記識別手段は、前記差動増幅手段から出力される波形の減衰特性から検出対象である前記円盤状金属の厚さを識別することを特徴とする請求項1記載の円盤状金属用識別装置。
  3. 前記基準コイルおよび前記検出コイルは、円盤状のベース部と、該ベース部に対して垂直に立ち上がる柱状部と、該柱状部の周囲に配置され前記ベース部に対して垂直に立ち上がる円筒状の外壁部とを備えたポットコアをそれぞれ有し、前記基準コイルの前記ポットコアと前記検出コイルの前記ポットコアとは、各々の前記ベース部を対向させて配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の円盤状金属用識別装置。
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