JP4581162B2 - 高硬度加硫ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高硬度加硫ゴム組成物に関する。詳しくは、本発明は、加工性が良好であり、少量の硫黄で十分に硬化することができる未加硫ゴム組成物を加硫して得られ、高硬度で、所要物性を備えるとともに、補強剤および軟化剤を高充填配合した場合でも、剛性の温度依存性が小さく、しかも圧縮永久歪みが小さく、シール性に優れる高硬度加硫ゴム組成物に関する。本発明の高硬度加硫ゴム組成物は、自動車部品、工業用部品、建築材料他、広範な用途において使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
高硬度ゴムを得る手法として、エチレン・α−オレフィン系ゴムとジエン系ゴムをブレンドする方法は従来より知られている。例えば、数平均分子量700〜4000の液状ジエン系ゴムと多量の硫黄との組み合せを特徴とする高硬度ゴムが提案されている(特公平2−19854号公報、特開昭62−135552号公報、米国特許明細書第4708992号等)。また、エチレン・α−オレフィン系ゴム、固体のジエン系ゴムおよび多量の硫黄からなる高硬度ゴムも知られている(特許公報第2773194号)。しかし、これらの高硬度ゴムでは、硫黄が多量に使用されているため伸びの低下が激しく、いずれの実施例においても伸びが220%以下であり、実用上、問題である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、加工性良好に、少量の硫黄で十分な硬度を有するものとして製造された加硫ゴムであって、引張強度、伸び等の物性に優れるとともに、補強剤および軟化剤を高充填配合した場合でも剛性の温度依存性が小さく、しかも圧縮永久歪みが小さくシール性に優れる高硬度加硫ゴムを提供することにある。
【0004】
【問題を解決するための手段】
本発明によれば、下記構成の高硬度加硫ゴム組成物が提供されて、上記本発明の目的が達成される。
1.(イ)高分子量エチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴム(a)100重量部と、低分子量エチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴム(b1)およびその変性共重合ゴム(b2)からなる群から選択される少なくとも1種の共重合ゴム(b)3〜40重量部と、加硫剤としての硫黄とを含有するゴム組成物(c)を加硫して得られる高硬度加硫ゴム組成物であって、(ロ)上記共重合ゴム(a)から生成するJIS A 硬度が65〜85の加硫ゴム相(A)に、上記共重合ゴム(b)から生成する高架橋密度の加硫ゴム粒子(B)が分散しており、(ハ)上記加硫ゴム相(A)のJIS A 硬度より3以上大きいJIS A 硬度を有し、(ニ)上記共重合ゴム(a)が、1.7〜3.5dl/gの極限粘度〔η〕(デカリン溶媒中、135℃で測定)を有し、かつ5〜30のヨウ素価を有し、(ホ)上記共重合ゴム(b)が、0.5〜1.5dl/gの極限粘度〔η〕(デカリン溶媒中、135℃で測定)を有し、かつ40〜80のヨウ素価を有する、ことを特徴とする高硬度加硫ゴム組成物。
2.上記共重合ゴム(b)が、0.7〜1.0dl/gの極限粘度〔η〕(デカリン溶媒中、135℃で測定)を有する上記1に記載の高硬度加硫ゴム組成物。
.上記ゴム組成物(c)中に、上記硫黄が、上記共重合ゴム(a)100重量部当たり、0.5重量部以上4重量部未満含有されていることを特徴とする上記1又は2に記載の高硬度加硫ゴム組成物。
.引張強度が10MPa以上であることを特徴とする上記1〜のいずれかに記載の高硬度加硫ゴム組成物。
.JIS A 硬度(x)と伸び(y)との関係が、下記の数式(1)を満たすことを特徴とする上記1〜のいずれかに記載の高硬度加硫ゴム組成物。
y≧−3.5x+540 ……… 数式(1)
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の高硬度加硫ゴム組成物について詳述する。本発明の高硬度加硫ゴム組成物は、(イ)高分子量エチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴム(a)100重量部と、低分子量エチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴム(b1)およびその変性共重合ゴム(b2)からなる群から選択される少なくとも1種の共重合ゴム(b)3〜40重量部と、加硫剤として硫黄を含有するゴム組成物(c)を加硫して得られる高硬度加硫ゴム組成物であって、(ロ)上記共重合ゴム(a)から生成するJIS A 硬度が65〜85の加硫ゴム相(A)に、上記共重合ゴム(b)から生成する高架橋密度の加硫ゴム粒子(B)が分散しており、(ハ)上記加硫ゴム相(A)のJIS A 硬度より3以上大きいJIS A 硬度を有し、(ニ)上記共重合ゴム(a)が、1.7〜3.5dl/gの極限粘度〔η〕(デカリン溶媒中、135℃で測定)を有し、かつ5〜30のヨウ素価を有し、(ホ)上記共重合ゴム(b)が、0.5〜1.5dl/gの極限粘度〔η〕(デカリン溶媒中、135℃で測定)を有し、かつ40〜80のヨウ素価を有する、ものである
【0006】
上記高分子量エチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴム(a)および低分子量エチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴム(b1)は、エチレンとα−オレフィンと非共役ジエンの共重合ゴムである。
上記α−オレフィンとしては、炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−デセン等が挙げられる。
また、非共役ジエンとしては、炭素数6〜15の非共役ジエンが好ましく、具体的にはジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、メチルテトラヒドロインデンおよびメチルノルボルネン等を挙げることができる。
α−オレフィンおよび非共役ジエンは、それぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。共重合ゴム(a)および共重合ゴム(b1)としては、エチレン・プロピレン・ジエン系ゴムが好ましい。
【0007】
共重合ゴム(a)は、高分子量のエチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴムであり、デカリン溶媒中、135℃で測定した極限粘度〔η〕が好ましくは1.7〜3.5dl/gの範囲にある。また、共重合ゴム(a)のジエン成分含有量は少ないことが好ましく、ジエン成分含有量は、ヨウ素価表示で5〜30であることが好ましく、より好ましくは10〜20である。
一方、共重合ゴム(b1)は、低分子量のエチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴムであり、デカリン溶媒中、135℃で測定した極限粘度〔η〕が好ましくは0.5〜1.5dl/gの範囲にあり、より好ましくは0.7〜1.0dl/gの範囲にある。また、共重合ゴム(b1)のジエン成分含有量は共重合ゴム(a)よりも多いことが好ましく、ジエン成分含量はヨウ素価表示で40〜80であることが好ましく、より好ましくは50〜70である。
【0008】
共重合ゴム(b)に包含される変性共重合ゴム(b2)は共重合ゴム(b1)に極性基が導入された変性物であり、好ましい極性基として、エポキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホン酸基、リン酸基、カルボン酸エステル基等が挙げられる。極性基の導入は、例えば極性基含有単量体をグラフト重合する方法や高分子反応により行なわれる。
【0009】
変性共重合ゴム(b2)は、本発明の高硬度加硫ゴム組成物中の加硫ゴム相(A)と加硫ゴム粒子(B)の硬度差を大きくするときに使用することが好ましく、その結果、同じ硬度の高硬度加硫ゴム組成物を得る場合にカーボンブラックの配合量を下げることが可能となり、加工性が良好となる。
【0010】
変性共重合ゴム(b2)の変性は、極性基含有量が好ましくは1〜20重量%、より好ましくは3〜10重量%となるように行われる。また、変性共重合ゴム(b2)は、デカリン溶媒中、135℃で測定した極限粘度〔η〕が0.5〜1.5dl/gであることが好ましく、より好ましくは0.7〜1.0dl/gである。また、変性共重合ゴム(b2)のジエン成分含有量は共重合ゴム(a)よりも多いことが好ましく、ジエン成分含量はヨウ素価表示で好ましくは40〜80であり、より好ましくは50〜70である。グラフト重合で変性を行う場合、変性共重合ゴム(b2)の極性基含有量、極限粘度、ヨウ素価の調整は、未変性共重合ゴム(b1)の極限粘度やヨウ素価に応じて、グラフト単量体の仕込み量、反応温度や時間、ラジカル開始剤の選択、その他の重合条件を適宜選択することにより行われる。当業者であれば、容易にこれら条件実験により決定することができる。
【0011】
上記グラフト重合は、それ自体公知の方法で行なうことができ、溶融法、溶媒法いずれの方法でもよいが、溶融法で行うのが簡便で好ましい。
【0012】
グラフトされる極性基含有単量体としては、下記の単量体を挙げることができる。
(1)エポキシ基を有する単量体;
(メタ)アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−オキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等、
【0013】
(2)カルボキシル基を有する単量体;
a)(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラコン酸およびけい皮酸等の不飽和カルボン酸類、
b)フタル酸、こはく酸およびアジピン酸等の重合しない多価カルボン酸と、(メタ)アリルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和化合物とのモノエステル等の遊離カルボキシル基含有エステル類等、
【0014】
(3)ヒドロキシル基を有する単量体;
a)2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートおよび4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、
b)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数は例えば2〜23)のモノ(メタ)アクリレート類、
【0015】
c)N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシル基含有不飽和アミド類
d)o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ビニルベンジルアルコール等のヒドロキシル基含有ビニル芳香族化合物、
e)(メタ)アリルアルコール等、
【0016】
(4)アミノ基を有する単量体;
a)ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、2−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−(ジ−n−プロピルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、
【0017】
b)N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジエチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド等のN−ジアルキルアミノアルキル基含有不飽和アミド類
c)N,N−ジメチル−p−アミノスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、ビニルピリジン等の三級アミノ基含有ビニル芳香族化合物等、
これらのアミノ基を有する単量体としては、三級アミノ基を有する単量体が特に好ましい。
【0018】
(5)スルホン酸基を有する単量体;
a)2−(メタ)アクリルアミドエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の(メタ)アクリルアミド類、
b)2−スルホン酸エチル(メタ)アクリレート、2−スルホン酸プロピル(メタ)アクリレート、3−スルホン酸プロピル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチル−2−スルホン酸エチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、
c)p−ビニルベンセンスルホン酸、p−イソプロペニルベンセンスルホン酸等のビニル芳香族化合物等、
【0019】
(6)リン酸基を有する単量体;
リン酸エチレン(メタ)アクリレート、リン酸トリメチレン(メタ)アクリレート、リン酸テトラメチレン(メタ)アクリレート、リン酸プロピレン(メタ)アクリレート、リン酸ビス[エチレン(メタ)アクリレート]、リン酸ビス[トリメチレン(メタ)アクリレート]、リン酸ビス[テトラメチレン(メタ)アクリレート]、リン酸ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、リン酸トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、リン酸ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、リン酸ビス[ジエチレングリコール(メタ)アクリレート]、リン酸ビス[トリエチレングリコール(メタ)アクリレート]、リン酸ビス[ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート]等、
【0020】
(7)カルボン酸エステル基を有する単量体;
a)メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類、
【0021】
b)2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、3,3,3,2,2−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、4,4,4,3,3,2,2−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート類、
【0022】
c)2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−エトキシプロピル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類、
d)メトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、エトキシポリプロピレングリコール等のアルコキシポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数は例えば2〜23)の(メタ)アクリレート類、
【0023】
e)2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のアリーロキシアルキル(メタ)アクリレート類、
f)フェノキシポリエチレングリコール、フェノキシポリプロピレングリコール等のアリーロキシポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数は、例えば2〜23個)のモノ(メタ)アクリレート類、
g)2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプロピル(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)アクリレート等のシアノアルキル(メタ)アクリレート類、
【0024】
h)エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、3−クロロ−1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコールのモノまたはジ−(メタ)アクリレート類、
【0025】
i)ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール(アルキレングリコール単位数は、例えば2〜23個)のモノまたはジ−(メタ)アクリレート類、
j)グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールアルカン(アルカンの炭素数は例えば1〜3)、テトラメチロールアルカン(アルカンの炭素数は例えば1〜3)等の3価以上の多価アルコール類のモノまたはオリゴ−(メタ)アクリレート類、
【0026】
k)前記3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物(アルキレングリコール単位数は例えば2〜23)のモノまたはオリゴ−(メタ)アクリレート類、
l)4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール、1,4−ジ−(2−ヒドロキシエチル)ベンゼン等の環式ポリオールのモノまたはオリゴ−(メタ)アクリレート類、
【0027】
m)2−(ジメチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート等の(ジアルキルアミノアルコキシ)アルキル(メタ)アクリレート類、
n)ラクトン変性(メタ)アクリレート類等。
これらのカルボン酸エステル基を有する単量体のうちでは、炭素数1〜4のアルコキシル基を有するアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2〜6のアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、炭素数2〜6のアルキル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
これら(1)〜(7)の各種の単量体は1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0028】
このように、ゴム組成物(c)が高分子量の共重合ゴム(a)と共にジエン成分を多く含んだ低分子量の共重合ゴム(b)を含有することにより、ゴム組成物(c)中において加硫剤である硫黄や加硫促進剤が共重合ゴム(b)に偏在し易くなるので、共重合ゴム(b)から生成する硬度の大きい高架橋密度の加硫ゴム粒子(B)を容易に生成させ、共重合ゴム(a)から生成する硬度の小さい低架橋密度の加硫ゴム相(A)に分散させることが可能になる。
【0029】
ゴム組成物(c)において、共重合ゴム(a)と共重合ゴム(b)の量比は、共重合ゴム(a)100重量部当たり、共重合ゴム(b)が3〜40重量部、なかでも5〜40重量部、特には8〜20重量部とすることが好ましい。共重合ゴム(b)の割合が3重量部未満であると、加硫ゴム粒子(B)十分に高硬度でも、本発明の高硬度加硫ゴム組成物の硬さが不十分になる。一方、40重量部を越える場合は、高硬度加硫ゴム組成物の圧縮永久歪みが大きくなり、シール性が損なわれ、引張強度等も低下する。
【0030】
本発明の高硬度加硫ゴム組成物において、加硫ゴム相(A)のJIS A 硬度は65〜85である。なお、本発明では、加硫ゴム相(A)の硬度に関しては、加硫ゴム粒子(B)がその中に存在していないときの値である。
本発明の高硬度加硫ゴム組成物のJIS A 硬度は、加硫ゴム相(A)のJIS A 硬度より3以上、好ましくは5以上大きい。また、高硬度加硫ゴム組成物のJIS A 硬度は70〜95であることが好ましい。加硫ゴム相(A)および高硬度加硫ゴム組成物の硬度がそれぞれ上記の範囲内にある場合は、本発明の高硬度加硫ゴム組成物は、十分な硬度を有し、補強剤および軟化剤を高充填配合したときに粘度を上昇させることなく加工性に優れ、しかも圧縮永久歪みが小さく、シール性に優れる。
【0031】
加硫ゴム相(A)のJIS A 硬度が65未満であると、本発明の高硬度加硫ゴム組成物は低硬度となる。一方、加硫ゴム相(A)の硬度が85を超える場合、カーボンブラックなどの補強剤を大量に添加する必要があり、それに伴い粘度が上昇して加工性が悪化する。また、高硬度加硫ゴム組成物のJIS A 硬度が加硫ゴム相(A)のJIS A 硬度を3以上上回り、好ましくは5以上上回り、特には5〜15上回ることが好ましい。このような硬度差を有すると、より加工性に優れた特性を有する高硬度加硫ゴム組成物とすることができる。
【0032】
また、加硫ゴム粒子(B)のJIS D 硬度は、40以上であることが好ましい。より好ましくは40〜50である。この硬度が40未満であると、加硫ゴム相(A)の硬度が高くても、高硬度加硫ゴム組成物のJIS A 硬度が十分に高くならないことや、高硬度加硫ゴム組成物のJIS A 硬度が加硫ゴム相(A)のJIS A 硬度より3以上高くならず、十分な硬さと引張強度等、優れた物性を有する高硬度加硫ゴム組成物とすることができないことがある。
【0033】
共重合ゴム(a)および共重合ゴム(b)を含有するゴム組成物(c)には、補強剤、軟化剤、加硫剤、その他の配合剤が配合される。
補強剤としては、カーボンブラック、無水シリカ、含水シリカ、表面処理炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、表面処理クレー、クレーおよびタルク等が挙げられ、これらを併用することもできる。
なかでも、カーボンブラックが好ましく使用され、高硬度加硫ゴム組成物の所望の物性、用途等によって、数多くの種類カーボンブラックのうちから選択して使用することができる。
補強剤は、共重合ゴム(a)100重量部に対して、60〜200重量部配合して使用することができる。
【0034】
軟化剤としては、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルおよびパラフィン系プロセスオイル等が挙げられる。高硬度加硫ゴム組成物の汚染性等を考慮すると、ナフテン系プロセスオイルおよびパラフィン系プロセスオイルが好ましい。また、この軟化剤としてジオクチルフタレート、ジオクチルセバケート等の可塑剤を用いることもできる。
軟化剤は、共重合ゴム(a)100重量部に対して100重量部程度まで配合して使用することができる。
【0035】
加硫剤としては、硫黄が使用され、粉末硫黄および不溶性硫黄のいずれも使用することができる。更に、4,4’−ジチオ−ビス−ジモルフォリン等の硫黄を放出し得る化合物等を併用することもできる。
この硫黄と共に、チウラム類、チアゾール類およびジチオカーバメート類等の加硫促進剤;亜鉛華等の金属酸化物およびステアリン酸等の高級脂肪酸等の加硫促進助剤が配合される。
【0036】
加硫剤として配合される硫黄は、共重合ゴム(a)100重量部に対して、4重量部未満であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3重量部、さらに好ましくは1〜2.5重量部、特に好ましくは1〜2重量部である。
硫黄の配合量が0.5重量部未満であると、高硬度加硫ゴム組成物の硬度が十分に向上しない。一方、4重量部を越えて配合した場合は、高硬度加硫ゴム組成物の伸びが低下し、圧縮永久歪みが大となり、シール性が低下する。
【0037】
以上の配合剤の他に、ゴム組成物(c)には、充填剤、老化防止剤、可塑剤、加工助剤、消泡剤、スコーチ防止剤、難燃剤、粘着付与剤、滑剤および顔料等を所要量配合することができる。
【0038】
ゴム組成物(c)を加硫することにより、本発明の高硬度加硫ゴム組成物が生成する。本発明の高硬度加硫ゴム組成物は、加硫ゴム相(A)、およびこの加硫ゴム相(A)に分散する加硫ゴム粒子(B)により構成される。加硫ゴム相(A)は、共重合ゴム(a)が加硫されてなる加硫ゴムと補強剤等とからなる。加硫ゴム粒子(B)は、共重合ゴム(b)が加硫されてなる加硫ゴムと補強剤等とからなる。
また、加硫ゴム粒子(B)の数平均粒子径は、20μm以下、特に5μm以下であることが好ましい。この数平均粒子径が20μmを越える場合は、高硬度加硫ゴム組成物の引張強度、伸び等が低下することがある。
【0039】
本発明の高硬度加硫ゴム組成物は、引張強度が10MPa以上であることが好ましい。また、高硬度加硫ゴム組成物は、JIS A 硬度(x)と伸び(y)との関係が、下記数式(1)を満たすことが好ましい。
y≧−3.5x+540 ……… 数式(1)
JIS A 硬度は、70〜95と幅広く設定することができる。
【0040】
共重合ゴム(a)、共重合ゴム(b)および配合剤は、以下の方法によって混合することができる。
▲1▼密閉型混練機またはミキシングロール等によって、共重合ゴム(a)と補強剤および軟化剤等の配合剤とを混練し、得られるゴム組成物を混練機等から取り出し、このゴム組成物と共重合ゴム(b)とを、密閉型混練機またはミキシングロールによって再び混練する方法。
▲2▼密閉型混練機またはミキシングロール等によって混練した共重合ゴム(a)を含むゴム組成物を、混練機等から取り出すことなく、共重合ゴム(b)を投入し、混練を継続する方法。
【0041】
▲3▼共重合ゴム(a)と共重合ゴム(b)とを密閉型混練機またはミキシングロール等によって予め混合しておき、これに補強剤および軟化剤等を配合し、密閉型混練機またはミキシングロール等によって混練する方法。
▲4▼密閉型混練機またはミキシングロール等によって、共重合ゴム(b)と補強剤および軟化剤等の配合剤とを混練し、得られるゴム組成物を混練機等から取り出し、このゴム組成物と共重合ゴム(a)とを、密閉型混練機またはミキシングロールによって再び混練する方法。
【0042】
硫黄は、共重合ゴム(b)に配合して混練することもできるが、ゴム組成物(c)のスコーチ性を考慮すると、共重合ゴム(a)と共重合ゴム(b)とを混合した後このゴム混合物とともに、比較的低温で密閉型混練機またはミキシングロール等によって混練することが好ましい。この混練に際して、補強剤、軟化剤等を追加配合することができ、その他、一般にゴム組成物に配合して用いられる加硫剤、加硫促進剤、充填剤、加工助剤、消泡剤および老化防止剤等を追加配合することもできる。
【0043】
本発明の高硬度加硫ゴム組成物は、ゴム組成物(c)を、プレス加硫、缶加硫、射出成形、ホットエアー加硫、UHF加硫、LCM加硫およびPCM加硫等により、若しくはこれらの加硫法を組み合わせることにより、連続加硫することによって調製することができる。得られる高硬度加硫ゴム組成物は、自動車部品、工業用部品、建築材料等、広範な用途において使用することができる。より具体的には、例えば、パッキン類、ホース類、水切りゴム、グラスランラバー、ウェザーストリップ、軟質ソリッドゴムと硬質ソリッドゴムの複合体の硬質ソリッドゴム部分、ドアーシール、トランクシール等に用いられるスポンジゴムとソリッドゴムの複合体のソリッドゴム部分、泥除け等の自動車部品の用途が挙げられる。また、ゴムロール、シール材、パッキン等、工業用部品の用途、セッティングブロック、ゴムタイル、ガスケット等、建築材料の用途等を挙げることができる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を詳しく説明する。
共重合ゴム(a)、共重合ゴム(b)、および配合剤として、以下のものを使用した。
(1)共重合ゴム(a)
▲1▼EPDM(a−1):エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴム〔〔η〕:2.29dl/g、エチレン含量:60.5重量%、エチリデンノルボルネン含量:4.5重量%、ヨウ素価:15〕
▲2▼EPDM(a−2):エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴム〔〔η〕:1.79dl/g、エチレン含量:56.5重量%、エチリデンノルボルネン含量:4.5重量%、ヨウ素価:15〕
【0045】
(2)共重合ゴム(b)
[1]EPDM (b−1):エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴム〔〔η〕:0.81dl/g、エチレン含量:60.5重量%、エチリデンノルボルネン含量:19.1重量%、ヨウ素価:60〕
[2]EPDM (b−2):エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴム〔〔η〕:0.9dl/g、エチレン含量:60.5重量%、エチリデンノルボルネン含量:19.1重量%、ヨウ素価:60、アリルグリシジルエーテル含量:5重量%〕
[3]EPDM (b−3):エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴム〔〔η〕:0.7dl/g、エチレン含量:60.5重量%、エチリデンノルボルネン含量:19.1重量%、ヨウ素価:60、メタクリル酸含量:5重量%〕
[4]EPDM (b−4):エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴム〔〔η〕:0.8dl/g、エチレン含量:60.5重量%、エチリデンノルボルネン含量:19.1重量%、ヨウ素価:60、2−ヒドロキシルメタクリレート含量:5重量%〕
【0046】
(3)その他、比較例で用いた樹脂等
[1]TPO(熱可塑性オレフィン系エラストマー):エーイーエスジャパン(株)製、商品名「サントプレーン101−73」
[2]液状1,2−ポリブタジエン:日本石油(株)製、商品名「B3000」、数平均分子量:3000、1,2結合含量:70%
[3]SBR:ムーニー粘度(ML1+4,100℃):70、ブタジエン含量:63重量%、1,2結合含量:50%
【0047】
(4)配合剤
(i)補強剤(カーボンブラック)
▲1▼SRFカーボンブラック:旭カーボン株式会社製、商品名「旭50HG」
▲2▼FEFカーボンブラック:旭カーボン株式会社製、商品名「旭60」
(ii)軟化剤
パラフィン系オイル:出光興産株式会社製、商品名「PW380」
(iii)充填剤
重質炭酸カルシウム:丸尾カルシウム株式会社製、商品名「スーパーS」
(iv)脱水剤
酸化カルシウム:井上石灰株式会社製、商品名「ベスタPP」
【0048】
(v)加硫促進剤
▲1▼テトラメチルチウラムジスルフィド:大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーTT」
▲2▼N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェアミド:大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーCZ」
▲3▼亜鉛ジメチルジチオカーバメート:大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーPZ」
▲4▼亜鉛ジブチルジチオカーバメート:大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーBZ」
【0049】
(vi)加硫促進助剤
(1)亜鉛華:三井金属鉱業株式会社製、商品名「亜鉛華1号」
(2)ステアリン酸:花王株式会社製
(vii)加硫剤
(1)硫黄:鶴見化学株式会社製
(2)大内新興化学工業株式会社製、商品名「バルノックR」
以上の共重合ゴム(a)、共重合ゴム(b)および配合剤からなる本発明のゴム組成物(c)、比較のための他の配合組成を表1(実施例1〜)、表2(比較例1〜6)に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0004581162
【0051】
【表2】
Figure 0004581162
【0052】
表1、2記載のゴム組成物のムーニー試験およびムーニー・スコーチ試験を以下の方法によって行った。また、これらのゴム組成物を170℃で10分間熱プレス加硫(圧縮永久歪み試験用の試料は15分間)し、厚さ2mmの加硫ゴムシートとし、その物性を以下の方法によって測定した。結果を表3(実施例1〜)および表4(比較例1〜6)に示す。
【0053】
(1)ムーニー試験およびムーニー・スコーチ試験:JIS K 6300
(2)引張り試験:JIS K 6301
(3)硬さ試験:JIS K 6253(尚、加硫ゴム相(A)の硬度は共重合ゴム(b)を添加しない場合の加硫ゴムの硬度である。)
(4)老化試験:JIS K 6301、老化による硬さの変化(AH)を測定
(5)圧縮永久歪み試験:JIS K 6301
(6)温度依存性試験:0℃および80℃において引張試験を行い、30%伸長時の弾性率を測定し、下記式により算出される数値によって剛性の温度依存性を評価した。
剛性の温度依存性(%)=[(0℃における30%伸長時の弾性率−80℃における30%伸長時の弾性率)/0℃における30%伸長時の弾性率]×100
【0054】
【表3】
Figure 0004581162
【0055】
【表4】
Figure 0004581162
【0056】
表3の結果によれば、実施例1〜では、加工性、および引張強度、伸び、硬度、圧縮永久歪み等に優れ、剛性の温度依存性も小さく、所要の性能を備えた高硬度加硫ゴム組成物が得られていることが分かる。
【0057】
一方、表4の結果によれば、共重合ゴム(b)の量比が高すぎる比較例1では、加硫ゴム相(A)と高硬度加硫ゴム組成物との硬度差が小さく、引張強度が低く、温度依存性に劣り、老化し易く、しかも圧縮永久歪みが大きくてシール性に劣る。また、共重合ゴム(b)の量比が低すぎる比較例2では、加硫ゴム相(A)と高硬度加硫ゴム組成物との硬度の差がなくなり、硬度と加工性のバランスに優れる補強剤、軟化剤等を高充填した配合とすることができない。
【0058】
また、共重合ゴム(b)を用いない比較例3、4の場合、同程度の硬度を有する実施例1〜4と比較して、破断点伸びが小さい。
更に、熱可塑性オレフィン系エラストマーを用いた比較例6では、圧縮永久歪みが大きく、シール性に劣り、且つ剛性の温度依存性も劣っていることが分かる。
【0059】
【発明の効果】
本発明の高硬度加硫ゴム組成物は、加工性良好に、少量の硫黄で十分な硬度を有するものとして製造され、引張強度、伸び等の物性に優れるとともに、剛性の温度依存性が小さく、しかも圧縮永久歪みが小さくシール性に優れる。

Claims (5)

  1. (イ)高分子量エチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴム(a)100重量部と、低分子量エチレン・α−オレフィン・ジエン系共重合ゴム(b1)およびその変性共重合ゴム(b2)からなる群から選択される少なくとも1種の共重合ゴム(b)3〜40重量部と、加硫剤としての硫黄とを含有するゴム組成物(c)を加硫して得られる高硬度加硫ゴム組成物であって、
    (ロ)上記共重合ゴム(a)から生成するJIS A 硬度が65〜85の加硫ゴム相(A)に、上記共重合ゴム(b)から生成する高架橋密度の加硫ゴム粒子(B)が分散しており、
    (ハ)上記加硫ゴム相(A)のJIS A 硬度より3以上大きいJIS A 硬度を有し、
    (ニ)上記共重合ゴム(a)が、1.7〜3.5dl/gの極限粘度〔η〕(デカリン溶媒中、135℃で測定)を有し、かつ5〜30のヨウ素価を有し、
    (ホ)上記共重合ゴム(b)が、0.5〜1.5dl/gの極限粘度〔η〕(デカリン溶媒中、135℃で測定)を有し、かつ40〜80のヨウ素価を有する、
    ことを特徴とする高硬度加硫ゴム組成物。
  2. 上記共重合ゴム(b)が、0.7〜1.0dl/gの極限粘度〔η〕(デカリン溶媒中、135℃で測定)を有する請求項1に記載の高硬度加硫ゴム組成物。
  3. 上記ゴム組成物(c)中に、上記硫黄が、上記共重合ゴム(a)100重量部当たり、0.5重量部以上4重量部未満含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の高硬度加硫ゴム組成物。
  4. 引張強度が10MPa以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の高硬度加硫ゴム組成物。
  5. JIS A 硬度(x)と伸び(y)との関係が、下記の数式(1)を満たすことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の高硬度加硫ゴム組成物。
    y≧−3.5x+540 ……… 数式(1)
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