JP4581136B2 - 酸化鉄の溶融還元方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融還元法による酸化鉄含有原料からの鉄の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄の製造は、酸化鉄を還元して鉄を製造する鉄源製造法と電気炉によるスクラップ法に大別できるが、この中で、実用化あるいは実用化レベルに達している鉄源製造法としては、高炉法と直接還元法が挙げられる。
高炉法は、生産規模が200〜300万tを想定し、大型設備を使用して溶銑を生産する方法で、生産効率は非常に高いものの、設備建設期間が長く、設備投資額も2000〜3000億円と非常に高くなるという問題がある。また、鉄の製造においても、原料である鉄鉱石の予備還元は不要であるが、鉄鉱石のサイズを一定以上にする必要があり、また還元剤であるコークスも塊状で高い強度が要求される。このため、鉄鉱石から焼結鉱を製造したり、コークスを製造するという原料の事前処理が必要となる。
【0003】
一方、天然ガスが多量に利用できる地域においては、生産量として20〜30万tを想定した比較的小規模な生産方法として、鉄鉱石の制約がなく、鉄鉱石をペレット化するだけの原料事前処理で済む、直接還元法が採用されている。この直接還元法は、設備投資額が100億円と小さく、また酸化鉄の還元温度が800〜1200℃と低いため、耐火物の寿命が長いという利点がある。しかし、原料である鉄鉱石の予備還元が必要で、コスト的には天然ガスが安価に利用できる地域に限定されるという問題が存在する。また、ガス還元法では低融点のフェヤライト(2FeO・SiO)が生成し、ロータリーキルンではリング生成というトラブルが、シャフト炉では加熱時に棚吊りというトラブルが発生するという問題がある。更に、流動層法では体積当たりの設備効率やガス利用率が悪いという問題や、得られる鉄はスポンジアイアンと呼ばれる発火し易い状態の鉄であるため、これらの利用においては、事前処理が必要となるという問題もある。
【0004】
そこで、ロータリーハースファーネス法が開発され数カ所で稼働しているが、熱供給が輻射であること、ロータリーハースファーネス法では層の厚みで生産量が決まること、固体とガス間の反応のため還元速度が遅く生産性が低いこと、温度管理が難しく溶着現象を起こしやすいこと等の問題が存在し、鉄源製造法としての地位を確立するには到っていない。
【0005】
そのため、比較的低品位の鉄鉱石やコークスの使用が可能で、生産量の変化にも柔軟に対応可能な方法として、生産規模として100万t程度を想定した、設備投資額が400億円程度となる熔銑の生産方法として、溶融還元法が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、溶融還元法は、還元温度が1600℃と高いため耐火物の溶損が激しく、耐火物の寿命が大きな問題となっている。また、溶融還元法では操業時に多量のCOガスが発生するので、COガスの有効利用を図ること、二次燃焼や予備還元等の各工程を再検討することが、溶融還元法が鉄源製造法として確立された地位を得るための重要なポイントになると考えられているが、いまだ十分な解決の目処は立っていない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、還元温度が低く、耐火物の溶損がなく、COガスの発生が少ない、酸化鉄の溶融還元方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的に沿う本発明の酸化鉄の溶融還元方法は、入口側から出口側に向かって下り傾斜し、内面が耐火物で内張りされて出口側には溶鉄とスラグの流出を防止するための堰が形成されて、回転装置によって中心軸回りに回転駆動されるドラムを用いる酸化鉄の溶融還元方法であって、
前記ドラム内に鉄とコークスを装入して、バーナーで加熱し、前記ドラム内に一定量の溶鉄を存在させる工程と、
前記ドラムの入口から鉄鉱石とコークスと造滓剤の混合物原料を装入する工程と、
前記ドラムを回転させながら、前記混合物原料を、前記溶鉄からの加熱、前記コークスの燃焼、前記バーナーによる加熱、及び前記内張りされた耐火物からの輻射によって1300℃を超えて加熱及び還元して、前記溶鉄とその上にある1450℃以下のスラグとを形成する工程と、
前記溶鉄と前記スラグを、これらの密度と粘性の違いにより異なる位置に前記ドラムの出口側の前記堰からオーバーフローさせる工程とを有し、
前記溶鉄中の炭素により、前記混合物原料中の酸化鉄を還元するとき、前記混合物原料中の造滓剤の組成の調整により、生成する前記スラグの成分を下記(1)〜(3)としている。
(1)MgO≦13重量%、かつ15重量%≦Al2O3+MgO≦30重量%
(2)CaO/SiO2≦1.2
(3)2重量%≦FeO
【0009】
また、本発明の酸化鉄の溶融還元方法において、前記混合物原料中の炭素の量の調整により、生成するスラグ中の炭素含有量を2重量%以上、10重量%以下にして、前記溶鉄中の炭素による、前記混合物原料中の酸化鉄の還元を安定的に進行させるのがより好ましい。これによって、飽和量の炭素を含有する溶鉄を安定的に存在させること、及びスロッピングの防止が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る酸化鉄の溶融還元方法を適用した鍋方式における溶融還元設備の概念図、図2は同溶融還元方法を適用したドラム方式における溶融還元設備の概念図、図3は操業可能範囲の存在に及ぼす温度とCaO/SiO2の関係図、図4は操業可能範囲に及ぼす温度とスラグ中のFeO含有量との関係図、図5はスラグ組成と操業可能範囲との関係図、図6は本発明の実施例における溶鉄製造時の材料バランス図である。
本発明の一実施の形態に係る酸化鉄の溶融還元方法を適用した溶融還元設備は、バッチ式の鍋方式設備と連続式のドラム方式設備に大別できる。以下、これらについて詳細に説明する。
【0011】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る酸化鉄の溶融還元方法を適用した鍋方式溶融還元設備10は、混合物原料が装入されて、混合物原料中の酸化鉄の溶融還元が進行する反応容器の一例である内面が耐火物で内張りされた鍋11aと、酸化鉄含有原料の一例である鉄鉱石貯蔵用のホッパー13、炭素の一例であるコークス貯蔵用のホッパー14、造滓剤貯蔵用のホッパー15、及びこれらの輸送パイプ16を備えた混合物原料供給装置12と、鍋11aの上蓋11bと、上蓋11bに設置された加熱装置の一例である重油・酸素バーナー18とを有している。また、鍋11aの上蓋11bには、混合物原料供給装置12から供給される混合物原料の輸送パイプ16が接続される原料装入口17、重油・酸素バーナー18用のバーナー羽口19、コークス燃焼用の酸素を供給するランスノズル20を挿入するためのランス口21と溶融還元反応中に発生した排ガスの排気口22が設けられ、鍋11aの底部には、還元反応促進と伝熱効率向上のための溶鉄24と溶融したスラグ25の攪拌用のガスの一例である酸素と、還元反応に使用されて減少した溶鉄24中の炭素を溶鉄24へ供給するため、炭素の一例である粉コークスを供給する羽口23が設置されている。
【0012】
また、図2に示すように、同溶融還元方法を適用したドラム方式溶融還元設備26は、混合物原料が装入されて、混合物原料中の酸化鉄の溶融還元が進行する反応容器の一例である内面が耐火物で内張りされたドラム27と、鉄鉱石貯蔵用のホッパー29、コークス貯蔵用のホッパー30、造滓剤貯蔵用のホッパー31、及びこれらの輸送パイプ32を備えた混合物原料供給装置28と、溶鉄38と溶融したスラグ39の流出を防止するための堰37と、ドラム27の出口34側に設置された加熱装置の一例である重油・酸素バーナー35とを有している。なお、ドラム27の入口33側には、混合物原料供給装置28から供給される混合物原料の輸送パイプ32が接続され、さらに溶融還元反応中に発生した排ガスの排気口36が設けられている。
また、ドラム27は入口33側から出口34側に向かって下方へ傾斜して、図示していない回転装置により、ドラム27の中心軸回りに一定の回転速度で回転している。したがって、ドラム27内に装入された混合物原料は、ドラム27の回転により、入口33側から出口34側へ移動し、この間にドラム27の出口34側に設けられている重油・酸素バーナー35により加熱される。
【0013】
次に、本発明の一実施の形態に係る酸化鉄の溶融還元方法について、鍋方式溶融還元設備10及びドラム方式溶融還元設備26を使用した場合に分けて、詳細に説明する。
1.鍋方式溶融還元設備10を使用した場合
先ず、鍋11aが保持できる溶鉄量の1/4〜1/3の量に相当し、飽和量炭素を含有した溶鉄24を製造するため、鉄とコークスを鍋11a内に装入して、ランスノズル20より酸素を鍋11a内に吹き込みながら、重油・酸素バーナー18で加熱し、鉄を溶かす。溶鉄24の生成後は、溶鉄状態が保たれるように、重油・酸素バーナー18で加熱を続ける。
ここで、混合物原料を鍋11aに装入する前に、溶鉄24を生成させるのは、溶鉄24を存在させることにより、鍋11a内に装入した混合物原料の昇温や、還元反応のための混合物原料への熱供給を効率的に行わせるためである。
【0014】
溶鉄24中に、鉄鉱石貯蔵用のホッパー13、コークス貯蔵用のホッパー14、及び造滓剤貯蔵用のホッパー15から混合物原料供給装置12を用いて、混合物原料を全体装入量の1/3以下の分量だけ装入する。混合物原料の装入後、ランスノズル20からの酸素吹き込みによるコークスの燃焼熱、及び重油・酸素バーナー18により、混合物原料を加熱する。
ここで、混合物原料の全体装入量を一気に鍋11aに装入すると、装入した混合物原料が鍋11a内の熱を奪うため、その初期装入量は、生成している溶鉄24が固化しない量、例えば、全体装入量の1/3以下の分量とする。
【0015】
装入された混合物原料は、溶鉄24中で懸濁して、溶鉄24を介して急速に加熱される。混合物原料の温度が800℃以上になると、混合物原料中の酸化鉄の一部においては、溶鉄24中の炭素又は混合物原料中のコークスとの間で、下記に示す還元反応を起こし始め、COガスが発生し、雰囲気のCO濃度は50%に達する。
Fe2O3+C(溶鉄24中)→2FeO+CO ・・・(4)
Fe2O3+C(コークス)→2FeO+CO ・・・(5)
Fe2O3+CO→2FeO+CO2 ・・・(6)
溶鉄24中に懸濁した混合物原料では、混合物原料と溶鉄24との比重差により、混合物原料は溶鉄24の表面へ向かって浮上を始め、浮上の過程で(4)及び(5)の還元反応が徐々に進行して、酸化鉄を多く含有したスラグを形成する。混合物原料の温度が1150℃に達すると、ほとんどの酸化鉄はFeOに変化する。
【0016】
混合物原料の温度が1150℃以上になると、酸化鉄を多く含んだスラグは、溶融し始め、一部は
FeO(溶融スラグ)+C(溶鉄24中)→Fe+CO
で示される液相・液相間の反応となり、還元反応速度は高く、酸化鉄の鉄への還元は急速に進み始める。
しかし、温度領域が1150℃以上で、1250℃未満では、
FeO(混合物原料)+C(溶鉄24中)→Fe+CO
で示される液相・固相反応が依然主体であるため、鉄の生成量は数%と低い値である。このとき、還元反応の促進及び伝熱効率の向上のために溶鉄24とスラグを攪拌するための酸素ガス、及び還元反応に使用されて減少した溶鉄24中の炭素を溶鉄24に供給するための粉コークスを、鍋11aの底部に設けられた羽口23より吹き込む。
【0017】
混合物原料の温度が、1250℃以上になると、スラグ組成が
(1)MgO≦13重量%、かつ15重量%≦Al2O3+MgO≦30重量%
(2)CaO/SiO2≦1.2
を満たし、FeO含有量が10重量%以上ある場合は、スラグの大半は液相となる。したがって、温度領域が1250℃以上での還元反応の主体は、
FeO(溶融スラグ中)+C(溶鉄24中)→Fe+CO
となり、還元反応の速度は非常に高く、スラグの液相中の酸化鉄は鉄へ還元される。加熱が進行し、初期装入した混合物原料と溶鉄24との界面近傍の温度が1300℃を超えると、混合物原料から生成するスラグ25の液相比率がさらに大きくなり、酸化鉄の鉄への還元が急速に進み、鉄は溶鉄24中へ取り込まれていく。この場合でも、CaO/SiO2が1.2以上になると、スラグの液相比率が低くなり、排滓性の問題を生じる。図3に、Al2O3+MgO=20重量%、FeO=5重量%における、操業可能範囲の存在に及ぼす温度とCaO/SiO2の関係を示す。ここで、操業可能範囲とは、スラグの液相比率が高く、排滓作業が可能となる範囲をいう。
【0018】
還元反応が進むに伴って生成するスラグ25においては、スラグ25中のFeO含有量は次第に減少し、含有量が10重量%以下になると、スラグ25の融点は上昇し、温度が1300℃以上でもスラグ25の液相比率が低くなり、還元反応速度は低下する。そのため、限られた時間の範囲内で還元率を、例えば95%以上とすることは困難となる。
一方、混合物原料の温度が1400℃に近くなると、スラグ25中のFeO含有量が2重量%でも、そのスラグ25は操業可能な液相比率を維持することが可能となり、限られた時間の範囲内で95%以上の還元率を達成することができる。図4に操業可能範囲に及ぼす、温度とスラグ中のFeO含有量との関係を示す。しかし、このように高温に混合物原料の温度を上昇させると、還元反応速度を大きくすることは可能となるが、温度が1400℃を超えるとスラグは最終的には完全に溶融し、鍋11aの内張りに使用している耐火物中にスラグが容易に侵入して、耐火物の溶損が始まる。また、限られた時間の範囲内で95%以上の還元率が達成されるためには、混合物原料の温度は、耐火物の溶損を起こさない範囲内で、なるべく高温に保持するのがよい。このため、スラグ温度の上限を1400℃と規定したが、耐火物の溶損が顕著となり始めるのは、スラグ温度が1450℃を超えてからなので、スラグ温度を1450℃までは上げて操業を行うことが可能となる。したがって、スラグ温度の上限が1450℃、好ましくは1400℃となるので、炭素と共存する溶鉄の温度上限も、1450℃、好ましくは1400℃となる。
さらに、1350℃以上、1450℃以下の温度域では、最終スラグ25には一部固相が残存しているので、鍋11aの内張りに使用している耐火物へのスラグコーティング(保護層の形成)が可能で、耐火物の寿命を大幅に延長することも可能になる。図5に、最終スラグの温度1400℃、CaO/SiO2≦1.2、2重量%≦FeOの条件下における、スラグ組成(MgO、Al2O3)と操業可能範囲との関係を模式的に示す。
【0019】
なお、温度が1150℃以上で、1400℃以下の範囲では、還元されて生成した鉄は、スラグ25中に過剰に含まれる炭素を溶解し、融点の低い溶鉄となり、溶鉄24へ取り込まれ、スラグ25と分離されていく。
以上の還元反応において、溶鉄24中の炭素は、酸化鉄の還元剤として作用するので、溶鉄24中の炭素は、還元に使用された分だけ減少する。しかし、スラグ25中の炭素含有率を2〜10重量%となるように混合物原料中の炭素量を制御しておくと、溶鉄24中から減少した炭素分は、スラグ25中から溶鉄24中へ常に供給されるので、溶鉄中の炭素は常に一定の割合を維持し、還元反応の継続に寄与する。スラグ25と溶鉄24との界面で、還元が進む速度に合わせて、混合物原料を鍋11aの上方から直接供給していくと、還元反応は連続的に進行し、混合物原料中の酸化鉄は鉄に還元されていく。
この場合、溶鉄24の温度が1450℃を超えないようにエネルギーの供給速度と混合物原料の供給速度を調整させる必要がある。目安として、エネルギー供給は、混合物原料の溶融還元に必要な理論エネルギーの2倍以下のエネルギーで十分であることが実験から確認されている。
【0020】
所定の量の混合物原料の装入が完了し、それらがほぼ還元されて、鉄の生成が終了すると、次に出銑作業と排滓作業に移る。出銑作業と排滓作業は、いずれを先に行っても問題はないが、出銑作業では、鍋11a中に生成している溶鉄24の約2/3を出銑し、残りの約1/3は鍋11a内に残すようにする。
なお、スラグ25の排滓作業性を確保するためには、1350℃以上で、かつ、耐火物の保護の観点から1450℃以下、好ましくは1400℃以下にスラグ25の温度を保持しておく必要がある。
【0021】
溶鉄24を鍋11a内に残湯させることで、再び溶鉄を生成させる工程を経ることなく、次回目の混合物原料を鍋11a中に装入して、鉄の生産を続けることができる。このときの残湯溶鉄24の温度は、耐火物の溶損が発生せず、次回目の混合物原料を装入した際に、混合物原料の加熱、還元が容易に進行するように、1350℃以上で、1450℃以下の範囲に制御するのが好ましい。
なお、次回目以降の混合物原料の装入においても、混合物原料の全体装入量の1/3以下の分量を初期装入量として鍋11a内に装入し、スラグ25と溶鉄24との界面で、酸化鉄の還元が進む速度に合わせて、残りの混合物原料を鍋11aの上方から供給していくという、始めの混合物原料の装入と同一の装入方法を繰り返す。理由は、溶鉄24の固化を防止するためである。
【0022】
2.ドラム方式溶融還元設備26を使用した場合
始めに、ドラム27内に鉄とコークスを装入して、重油・酸素バーナー35で加熱して、ドラム27の全長にわたって常に一定量の溶鉄38を存在させる。ここで、事前に溶鉄38を生成させるのは、溶鉄38が存在すると、ドラム27に装入した混合物原料の昇温や、還元反応のための混合物原料への熱供給を効率的に行うことが可能となるからである。
生成させた溶鉄38中に、鉄鉱石貯蔵用のホッパー29、コークス貯蔵用のホッパー30、及び造滓剤貯蔵用のホッパー31から混合物原料供給装置28を用いて、混合物原料をドラム27の入口33側から、装入する。このとき、混合物原料の装入によって、溶鉄38が固化しないように、コークスの燃焼と重油・酸素バーナー35の加熱により、十分の熱量を溶鉄38に供給することが必要である。混合物原料の装入量は、コークスの燃焼と重油・酸素バーナー35の加熱による熱供給量に律速される。
【0023】
ドラム27は入口33側から出口34側へ傾斜がついているので、ドラム27の回転により装入された混合物原料は、入口33側から出口34側へ移動する。
装入された混合物原料は、入口33側から出口34側への移動中に溶鉄38からの加熱、コークスの燃焼、重油・酸素バーナー35による加熱、及びドラム27の炉壁耐火物からの輻射によって加熱される。混合物原料の温度が1000℃を超えると、混合物原料の一部において、還元反応が始まるが、その反応速度は遅い。さらに、混合物原料の温度が1300℃を超えると、混合物原料は溶融液化し、溶鉄38中の炭素によって急速に還元され始める。還元されて生成した鉄は、溶鉄38中に取り込まれ、更に余剰の炭素と結びついて融点の低い溶鉄38となり、混合物原料は溶鉄38とスラグ39に分離され、比重差によりスラグ39は溶鉄38の上に残る。
【0024】
還元反応が進むと、混合物原料中のFeO含有率が減少し、生成するスラグの融点が上がり、スラグの液相率が減少し、還元反応の速度は低下する。そこで最終スラグ39の組成が、
(1)MgO≦13重量%、かつ15重量%≦Al2O3+MgO≦30重量%
(2)CaO/SiO2≦1.2
となるように、混合物原料中の造滓剤の組成を調整すれば、1450℃以下、好ましくは1400℃の温度域で操業可能なスラグの液相比率を確保することが可能となる。
【0025】
このようにして、ドラム27内に装入された混合物原料は、ドラム27の入口33側から出口34側へ移動しながら、加熱、還元され、ドラム27の出口34側付近では1400℃の溶鉄38とスラグ39になる。ドラム27の出口34側には堰37が設けてあるので、溶鉄38とスラグ39とは堰37をオーバーフローして、ドラム27から連続的に排出される。このとき、ドラム27が回転しているため、溶鉄38とスラグ39との間の密度、粘性等の違いにより、溶鉄38とスラグ39とは堰37をオーバーフローする位置が異なり、溶鉄38とスラグ39とは分離されて、連続的に排出されることになる。
なお、最終スラグ39の排滓作業性を確保するためには、1450℃以下、好ましくは1400℃以下でスラグ39の液相比率を、操業可能な範囲に制御するのが好ましい。ここで、スラグ39の上限温度を1450℃以下、好ましくは1400℃以下にする理由は、スラグ温度が1450℃を超えるとスラグ39が完全に溶融し、ドラム27の内張りに使用している耐火物中にスラグ39が容易に侵入して、耐火物の溶損が顕著となり始めるからである。
【0026】
スラグ39の液相比率を適正に制御すると、ドラム27の内張りに使用している耐火物の表面に対してスラグコーティングを行うことができ、スラグからの耐火物溶損を保護する役割を担わすことが可能となる。また、ドラム27の全長にわたって常に存在させる一定量の溶鉄38の温度は、スラグ39による耐火物の溶損が発生せず、装入する混合物原料の加熱、還元が容易に進行するように、1350℃以上で、1450℃以下、好ましくは1400℃以下の範囲に制御するのがよい。
【0027】
【実施例】
表1に記載される組成を有する鉄鉱石とコークスを使用し、コークス原単位を400kg/溶鉄tとして、鍋方式溶融還元設備10を使用して1tの溶鉄を製造する。
【0028】
【表1】
【0029】
表1で示される鉄鉱石とコークスの組成から、酸化鉄の還元率を98%と仮定すると、1tの溶鉄の製造に必要な鉄鉱石は、1593kgとなる。
鉄鉱石1593kgとコークス400kgを使用する場合、鉄鉱石とコークスに含まれる各成分の含有量を計算すると、表2に示すようになる。また、表2から求まる最終スラグ成分を求めると、表3に示すようになる。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
表3から、MgO≦13重量%、かつ15重量%≦Al2O3+MgO≦30重量%、及び2重量%≦FeOの各条件は満たされることが判るので、最終スラグ組成を調整するために必要な造滓剤としては、CaO/SiO2=1に調整するために必要な、111kgのCaOだけとなる。
以上の混合原料調整の検討結果に基づいて、鍋方式溶融還元設備10を用いて溶鉄を製造した。得られた溶鉄1tの組成は、鉄96重量%、炭素4重量%で、そのとき生成したスラグは314kgであった。このときの溶鉄製造時における材料バランスの関係を、図6に示す。
【0033】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、例えば、鍋方式溶融還元設備10では、加熱を重油・酸素バーナー18により行い、還元反応の促進及び伝熱効率の向上のために、溶鉄とスラグの攪拌用に酸素ガスの吹き込みを採用しているが、加熱方式として電気エネルギーによるアーク加熱を採用することも可能であり、溶鉄とスラグの攪拌には、アルゴンガス、窒素ガス等の他のガスを吹き込むことも可能である。また、ドラム方式溶融還元設備26では、重油・酸素バーナー35を出口34側に設置しているが、入口33側に設置することも可能である。なお、酸化鉄含有原料として、鉄鉱石以外に粉鉱石や塊鉱石、さらに製鉄所の各種製造設備で多量に発生する酸化鉄ダスト、また炭素として廃プラスチック等の炭素含有物の使用も可能である。
【0034】
【発明の効果】
請求項1、2記載の酸化鉄の溶融還元方法においては、酸化鉄含有原料と造滓剤と炭素を含む混合物原料を、炭素と共存する溶鉄中に直接投入し、溶鉄中の炭素によって、混合物原料中の酸化鉄を還元して、鉄を製造するので、原料の制約が少なく、COガスの発生が少なく、低品位の原料の使用も可能で、原料の事前処理もほとんど必要ない。また、原料の含水量が多い場合でも、原料の供給速度を低下させるか、又は含水率を10%程度まで低下させるだけで原料の装入が可能となる。さらに設備建設費用が安いことから、山元で発生する粉鉱石を用いてこれを還元し、溶鉄として輸出する場合の設備や、20〜30万t/年規模のミニミル用の鉄原製造設備としての利用も可能である。
【0035】
そして、溶鉄中の炭素により、混合物原料中の酸化鉄を還元するとき、混合物原料中の造滓剤の組成の調整により、生成する最終スラグの成分を(1)MgO≦13重量%、かつ15重量%≦Al2O3+MgO≦30重量%、(2)CaO/SiO2≦1.2、(3)2重量%≦FeOとして、最終スラグが実質的に1400℃で排滓性を確保すると同時に、耐火物に対して保護層を形成するので、溶融還元温度が従来の溶融還元温度と比較して低く、設備のランニングコストが安く、溶鉄とスラグが分離されてスラグの排出も容易となる。また、スラグが半溶融状態であるため、反応容器の内張り用耐火物へのスラグコーティングが可能となって耐火物の寿命を数倍長くすることができる。
【0036】
請求項2記載の酸化鉄の溶融還元方法においては、混合物原料中の炭素の量の調整により、生成するスラグ中の炭素含有量を2重量%以上、10重量%以下にして、溶鉄中の炭素による、混合物原料中の酸化鉄の還元を安定的に進行させるので、飽和量の炭素を含有する溶鉄を安定的に存在させることができ、混合物原料への伝熱効率、酸化鉄の還元速度を高くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る酸化鉄の溶融還元方法を適用した鍋方式における溶融還元設備の概念図である。
【図2】同溶融還元方法を適用したドラム方式における溶融還元設備の概念図である。
【図3】操業可能範囲の存在に及ぼす、温度とCaO/SiO2の関係図である。
【図4】操業可能範囲に及ぼす、温度とスラグ中のFeO含有量との関係図である。
【図5】スラグ組成と操業可能範囲との関係図である。
【図6】本発明の実施例における溶鉄製造時の材料バランス図である。
【符号の説明】
10:鍋方式溶融還元設備、11a:鍋、11b:上蓋、12:混合物原料供給装置、13、14、15:ホッパー、16:輸送パイプ、17:原料装入口、18:重油・酸素バーナー、19:バーナー羽口、20:ランスノズル、21:ランス口、22:排気口、23:羽口、24:溶鉄、25:スラグ、26:ドラム方式溶融還元設備、27:ドラム、28:混合物原料供給装置、29、30、31:ホッパー、32:輸送パイプ、33:入口、34:出口、35重油・酸素バーナー、36:排気口、37:堰、38:溶鉄、39:スラグ
Claims (2)
- 入口側から出口側に向かって下り傾斜し、内面が耐火物で内張りされて出口側には溶鉄とスラグの流出を防止するための堰が形成されて、回転装置によって中心軸回りに回転駆動されるドラムを用いる酸化鉄の溶融還元方法であって、
前記ドラム内に鉄とコークスを装入して、バーナーで加熱し、前記ドラム内に一定量の溶鉄を存在させる工程と、
前記ドラムの入口から鉄鉱石とコークスと造滓剤の混合物原料を装入する工程と、
前記ドラムを回転させながら、前記混合物原料を、前記溶鉄からの加熱、前記コークスの燃焼、前記バーナーによる加熱、及び前記内張りされた耐火物からの輻射によって1300℃を超えて加熱及び還元して、前記溶鉄とその上にある1450℃以下のスラグとを形成する工程と、
前記溶鉄と前記スラグを、これらの密度と粘性の違いにより異なる位置に前記ドラムの出口側の前記堰からオーバーフローさせる工程とを有し、
前記溶鉄中の炭素により、前記混合物原料中の酸化鉄を還元するとき、前記混合物原料中の造滓剤の組成の調整により、生成する前記スラグの成分を下記(1)〜(3)とする酸化鉄の溶融還元方法。
(1)MgO≦13重量%、かつ15重量%≦Al2O3+MgO≦30重量%
(2)CaO/SiO2≦1.2
(3)2重量%≦FeO - 請求項1記載の酸化鉄の溶融還元方法において、前記混合物原料中の炭素の量の調整により、生成するスラグ中の炭素含有量を2重量%以上、10重量%以下にして、前記溶鉄中の炭素による、前記混合物原料中の酸化鉄の還元を安定的に進行させることを特徴とする酸化鉄の溶融還元方法。
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