JP4580818B2 - 超電導コイル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超電導電力貯蔵装置等に用いられ、超電導線を巻回してなる超電導コイル装置に関する。
超電導電力貯蔵装置(以下、SMESと略称する)は、通電することにより磁場を発生させてエネルギを貯えるもので、負荷変動補償、系統安定化、瞬時電圧低下補償等の用途に適用することが考えられており、用途に応じて超電導コイルの規模は異なるものの、一般に必要以上に高電圧化するのを避けるために、通電電流値を大きくして必要電力を供給するように設計される場合が多い。
従って、超電導コイルには磁場印加下においてkA以上級の通電容量が必要となるが、超電導線のフィラメント径には、安定に通電するための最大寸法があるため、1本の超電導線を大径化して大電流容量化するには限界があった。このため、規模の大きなSMESではケーブル・イン・コンジット導体、規模の小さなSMESではラザフォード導体等のように複数本の超電導線からなる集合導体を用いる場合が一般的であった。
一般に、集合導体には2つの技術的な課題があることが広く知られている。1つ目の課題は、構成する素線間の偏流現象であり、適切なツイストおよび適切な端部接続ができれば、偏流は抑制できると知られている。もう1つの課題は、素線間の結合損失と安定性とのトレード・オフ(二律背反)であり、素線間のインピーダンスを制御すれば良いことは知られているが、最適なインピーダンス値はケース毎に異なるために、具体的な手段については、その都度十分な検討と評価が必要であった(例えば、特許文献1乃至3参照)。
一方、導体の大電流容量化とは異なるコンセプトとして、電流容量の小さな導体からなる複数の超電導コイルを並列接続する構成が検討された例はあるが、各超電導コイルに均等に電流を流す具体的な構成は確立できていない。
特開平10−106825号公報 特開平10−106829号公報 特開平10−256030号公報
上述したケーブル・イン・コンジット導体やラザフォード導体等の集合導体には、大電流容量化が容易である一方、素線間の偏流、安定性、結合損といった技術課題があり、これらを解決して製作するための検討に多大な時間を要するという課題がある。
また、これら集合導体では、複数本の素線を束ねて撚るためのコストが必要になるため、モノリス導体に比較して導体コストが高いという課題もある。
一方、電流容量の小さな超電導線からなる複数の超電導コイルを並列に接続する場合、超電導コイルに流れる電流は、励磁中はインダクタンスの比に対応して各コイルに分配されるものの、ゆっくりと各コイルの抵抗の比に対応した電流分配へと変化する。この時、超電導コイルは抵抗がゼロのため、僅かな接続抵抗の比に対応した電流分配になり、結果的に並列コイル間で数倍以上の異なった分配比で電流が流れる偏流現象が生じる惧れがある。
そこで、本発明は、複数の超電導コイルを並列接続しても偏流が生じないような対策を講じることにより、集合導体に比較して技術的な煩雑さが少ない超電導コイル装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明に係わる超電導コイル装置は、容器内に収納された複数の超電導コイルに対して、前記容器の外部に設けられた電源から電流リードを通じて給電するように構成された超電導コイル装置において、複数個の超電導コイルを2以上の偶数組に分けて各組の超電導コイルの一方の端子を各組ごと共通に接続するとともに、この各組ごと共通に接続した各共通接続点同士を1個の共通の電流リードに接続した上でこの1個の共通の電流リードを前記容器外まで導いて接地するようにし、かつ、各組の超電導コイルの他方の端子を個別電流リードによって前記容器外まで導いた上で各組ごと共通に接続し、この共通に接続された端子と接地間にそれぞれ電源を接続するようにしたことを特徴とする。
また、請求項2の発明に係わる超電導コイル装置は、前記各組ごとに、発生する磁場方向が逆向きとなるように前記超電導コイルを接続し、かつ、前記複数個の超電導コイルを配置する際、発生する磁場方向が互いに平行で、かつ逆向きとなるものを隣接して配置するようにしたことを特徴とする。
さらに、請求項3の発明に係わる超電導コイル装置は、前記各組ごとに、発生する磁場方向が同一方向となるように前記超電導コイルを接続し、かつ、前記複数個の超電導コイルを配置する際、発生する磁場方向が互いに同方向となるものを選択して配置するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、複数の超電導コイルを並列接続しても偏流が生じない手段を実現することで、集合導体に比較して技術的な煩雑さが少ない超電導コイル装置を提供することができる。
以下、本発明に係る超電導コイル装置の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態を通じて対応する部分には同一符号および添字を付けて説明は、適宜省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る超電導コイル装置の第1実施形態を示す概念図であり、特に、図1(a)、図1(b)および図1(c)は超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図である。
本実施形態の図1(a)、図1(b)および図1(c)に示す3つの具体例に共通する事項は、いずれも少なくとも室温よりも低い温度に冷却した低温容器1内に収容した複数の超電導コイル2を電源4側から見て並列接続することにあり、このため、各超電導コイルの両端子を、それぞれ個別に電流リード3を介して低温容器1の外部に導出し、低温容器1の外部で並列接続した上で電源4の両端子間に接続することによって超電導コイル装置10を構成したことにある。
すなわち、図1(a)で示す超電導コイル装置10は、低温容器1の内部に2個の超電導コイル2、2を収容し、それぞれの超電導コイルの一方の端子t11、t21を個別電流リード(以下、単に電流リードという)311および321を介して低温容器1の外部に導出し、超電導コイルの他方の端子t12、t22を電流リード312および322を介して低温容器1の外部に導出する。そして、電流リード311および321の低温容器1外部の端子を共通接続し、同様に電流リード312および322の低温容器1外部の端子を共通接続した後に電源4の両端子にそれぞれ接続することによって、電源4から見て超電導コイル2、2を並列接続したものである。
また、図1(b)で示す超電導コイル装置10は、低温容器1の内部に3個の超電導コイル2、2および2を収容し、それぞれのコイルの一方の端子を電流リード311、321および331を介して低温容器1の外部に導出し、コイルの他方の端子を電流リード312、322および332を介して低温容器1の外部に導出する。そして、電流リード311、321および331を共通接続し、同様に電流リード312、322および332を共通接続した後に電源4の両端子にそれぞれ接続することによって、電源4から見て超電導コイル2、2および2を並列接続したものである。
そして、図1(c)で示す超電導コイル装置10は、図1(a)で示す接続形態を2組低温容器1内に設けたものである。すなわち、低温容器1の内部に4個の超電導コイル2、2、2および2を収容し、このうち、超電導コイル2および2を並列接続するために、それらの一方の端子を電流リード311および321を介して低温容器1の外部に導出し、他方の端子を電流リード312、322を介して低温容器1の外部に導出し、そして、電流リード311と321とを共通接続し、同様に電流リード312と322とを共通接続した後に電源4の両端子にそれぞれ接続することによって、電源4から見て超電導コイル2と2を並列接続する。
同様にして、超電導コイル2および2を並列接続するために、それらの一方の端子を電流リード331および341を介して低温容器1の外部に導出し、他方の端子を電流リード332、342を介して低温容器1の外部に導出し、そして、電流リード331と341とを共通接続し、電流リード332と342とを共通接続した後に電源4の両端子にそれぞれ接続することによって、電源4から見て超電導コイル2,2を並列接続する。
なお、本実施形態の超電導コイル装置10は、超電導コイル2の数を2乃至4個の場合で説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。また並列接続されるコイル数は2個または3個に限定されず、それ以上であってもよい。さらに、低温容器1内は真空雰囲気であっても、あるいは冷媒が充填されていてもよい。また電流リード3は伝導冷却された常伝導リードおよび高温超電導リードの組合せであっても、あるいはガス冷却による銅リードであってもよい。
以上述べたように、本実施形態1によれば、複数個の超電導コイル2、2…2を並列接続したことで、電源4の電流容量よりも通電容量の小さな超電導線を採用することが可能になる。この結果、大電流容量の集合導体を用いる必要がなくなり、大電流容量の集合導体がもつ偏流、安定性、結合損失等の技術課題を回避でき、電流容量の小さな超電導線を用いて、kA以上級の超電導コイル装置を実現することができる。また各超電導コイル2、2…2毎に室温までの電流リード311〜3n2を備えるため、各超電導コイル2、2…2を流れる電流の分配は、電流リード311〜3n2の抵抗値でほぼ決まることになり、各超電導コイル2、2〜2間の偏流の問題を回避することができる。
(第2実施形態)
図2は、本発明に係る超電導コイル装置の第2実施形態を示す概念図であり、特に、図2(a)図2(b)および図2(c)は超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図である。
本実施形態の図2(a)、図2(b)および図2(c)に示す3つの具体例に共通する事項は、いずれも低温容器1内に収容した複数の超電導コイル2を電源4側から見て並列接続するために、低温容器1内に収容した複数の超電導コイル2の一方の端子をそれぞれ電流リード3を介して低温容器1の外部に導出した後、容器外部で並列接続し、複数の超電導コイル2の他方の端子を容器1内部で共通接続した上で1個の共通の電流リード3を介して容器外に導出し、これら電流リード3の容器外の端子間に電源4を接続することによって超電導コイル装置を構成したことである。
すなわち、図2(a)で示す形態は、低温容器1の内部に2個の超電導コイル2、2を収容し、同コイル2、2の一方の端子t11、t21をそれぞれの電流リード3および3を介して低温容器1の外部に導出した後、容器1外部で並列接続し、そしてコイル2、2の他方の端子t12、t22を容器1内部で共通接続した上で1個の共通の電流リード(以下、共通電流リードという)3Cを介して低温容器外に導出し、これら電流リード3の低温容器1外の端子間に電源4を接続することによって超電導コイル装置10を構成したものである。
また、図2(b)で示す形態は、低温容器1内に3個の超電導コイル2、2および2を収容し、コイル2、2および2の一方の端子t11、t21およびt31を電流リード3、3および3を介して低温容器1の外部に導出した後、低温容器1外部で並列接続し、コイル2、2および2の他方の端子t12、t22およびt32を低温容器1内部で共通接続した上で1個の共通の電流リード3Cを介して低温容器1外に導出し、これら電流リード3の低温容器1外の端子間に電源4を接続することによって超電導コイル装置10を構成したものである。
さらに、図2(c)で示す形態は、低温容器1内に4個の超電導コイル2、2、2および2を収容したものであるが、収容した超電導コイルのうち、2と2とを1組とし、また2と2とを他の1組とし、それぞれの組に電源4、4を接続して前述した図2(a)の回路と同様に超電導コイル装置10を構成したものであり、各構成要素に付けた符号に添字を付加することによって対応関係を明瞭にしたので、構成の詳細な説明は省略する。
なお、以上の説明では、並列コイル数が2乃至3個の場合であるが、本発明はこれに限定されず並列コイル数を4個以上としてもよい。
以上述べたように、本実施形態2によれば、複数個の超電導コイル2、2…2の一方の端子をそれぞれ電流リードにより容器外部に導いた上で容器外にて共通に接続し、他方の端子を容器内にて共通に接続した上で共通の電流リードにより容器外部に導き、これら電流リードの器外端子間に電源を接続するようにしたので、各超電導コイルは電源に対して並列接続される。この結果、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができるほかに、電流リード3の本数を減らすことができるので、コンパクトな超電導コイル装置を実現することができる。
(第3実施形態)
図3は、本発明に係る超電導コイル装置の第3実施形態を示す概念図であり、図3(a)は超電導コイル装置の回路図、図3(b)は超電導コイル2を構成するモノリス超電導線を示す図である。
本実施形態3は、超電導コイル2をモノリスの超電導線5で構成することを特徴とするものである。図3(a)は図2(a)と同じ回路構成であるので詳細な説明は省略する。図3(a)の超電導コイル2は図3(b)の(i)から(iii)で示すモノリス線材の超電導線5、5、5のいずれかを用いて構成したものである。モノリス超電導線5、5、5、の材質としては、例えば、NbTi線、Nb3Sn線、MgO2線、Bi2212線、Bi2223テープ線、Y系線材が適当であり、このうち、いずれの線材を採用してもよい。
以上述べたように、本実施形態3によれば、超電導コイル2をモノリスの超電導線5で構成するようにしたので、集合導体がもつ偏流、安定性、結合損失等の技術課題を回避できるとともに、線材費を抑えた安価な超電導コイル装置を提供することができる。
(第4実施形態)
図4は、本発明に係る超電導コイル装置の第4実施形態を示す概念図であり、特に、図4(a)、図4(b)および図4(c)は超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図である。
本実施形態の図4(a)乃至図4(c)で示す3つの具体例で共通することは、いずれも並列接続関係にある複数個の超電導コイル2を2組に分けるとともに、それぞれの組に電源4を接続して互いに独立した並列回路を2組構成し、この2組の回路を直列接続して超電導コイル装置10を構成したものである。
すなわち、図4(a)で示す形態は、低温容器1の内部に4個の超電導コイル2、2、2および2を収容し、このうち、超電導コイル2と2とを1組(便宜上、第1組という)とし、超電導コイル2と2とを1組(便宜上、第2組という)として分ける。そして、第1組のコイル2、2の一方の端子t11、t21をそれぞれの電流リード3および3を介して低温容器1の外部に導出した後に容器1外部で並列接続して電源4の一方の端子に接続する。超電導コイル2、2の他方の端子t12、t22を低温容器1内部のC点で共通接続した上で1個の共通の電流リード3Cを介して容器1外に導出し、この電流リード3Cの容器1外の端子を電源4および4間の中間点に接続することにより第1組の並列回路を構成する。なお、電源4および4間の中間点を接地する。
第2組の超電導コイル2と2の一方の端子t31、t41を低温容器1内部のC点で共通接続した上で前記共通の電流リード3Cに接続し、超電導コイル3、4の他方の端子t32、t42をそれぞれの電流リード3および3を介して低温容器1の外部に導出した後に容器1外部で並列接続して電源4の他方の端子に接続することにより第2組の並列回路を構成する。
また、図4(b)で示す形態は、低温容器1の内部に6個の超電導コイル2、2、2、2、2および2を収容し、このうち、超電導コイル2、2および2を第1組とし、超電導コイル2、2および2を第2組として分ける。そして、第1組のコイル2、2、2の一方の端子t11、t21、t31をそれぞれの電流リード3、3および3を介して低温容器1の外部に導出した後に容器1外部で並列接続して電源4の一方の端子に接続する。超電導コイル2、2、2の他方の端子t12、t22、t32を容器1内部のC点で共通接続した上で1個の共通の電流リード3Cを介して容器1外に導出し、この電流リード3Cの容器1外の端子を電源4および4間の中間点に接続することにより第1組の並列回路を構成する。なお、電源4および4間の中間点を接地することは図4(a)と同じである。
そして、第2組の超電導コイル2、2、2の一方の端子t41、t51、t61を容器1内部のC点で共通接続した上で前記共通の電流リード3Cに接続し、超電導コイル2、2、2の他方の端子t42、t52、t62をそれぞれの電流リード3、3および3を介して低温容器1の外部に導出した後に容器1外部で並列接続して電源42の他方の端子に接続することにより第2組の並列回路を構成する。
さらに、図4(c)の形態の場合は、低温容器1の内部に8個の超電導コイル2、2,2、2、2、2、2および2を収容し、このうち、超電導コイル2と2とを第1組とし、同様に超電導コイル2と2とを第2組、超電導コイル2と2とを第3組、超電導コイル2と2とを第4組として分ける。そして、第1組と第2組、第3組と第4組とをそれぞれ図4(a)の場合と同様に電源4および4、4および4をそれぞれ接続して超電導コイル装置10を構成する。
なお、本実施形態は、図4(a)乃至図4(c)の形態に限定されるものではなく、超電導コイル2の直並列数を任意の直並列構成とすることができる。
以上述べたように、本実施形態4によれば、複数個の超電導コイル2を2以上の偶数組に分けて各組の超電導コイル2の一方の端子を共通接続するとともに、各共通接続点C,C間を直列接続した上で共通の電流リードによって室外まで導いて接地Eするようにし、また、各組の超電導コイル2の他方の端子を個別に電流リードによって室外まで導いた上で共通接続し、この共通の端子と接地E間にそれぞれ電源を接続するようにしたので、前述した実施形態2の奏する作用効果に加えて、対地に対する電位差を例えば最端部を接地した場合に比べて、2分の1に小さくした超電導コイル装置を提供することができる。
(第5実施形態)
図5は、本発明に係る超電導コイル装置の第5実施形態を示す概念図であり、特に、図5(a)は複数個の超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図、図5(b)は超電導コイルが発生する磁場方向の例を示す図である。
本実施形態5では、電源4側から見て並列接続された2個の超電導コイル2、2でそれぞれ発生する磁場Bの方向が平行で、かつ逆向きとなるようにしたものである。
このように、本実施形態5は、複数の超電導コイル2の発生する磁場方向が平行で、かつ逆向きになるように配置したため、漏れ磁場の小さい超電導コイル装置を実現することができる。
(第6実施形態)
図6は、本発明に係る超電導コイル装置の第6実施形態を示す概念図であり、特に、図6(a)は複数個の超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図、図6(b)は超電導コイルが発生する磁場方向の例を示す図である。
本実施形態6は、第5実施形態における超電導コイル2の個数を2個から4個に増やし、4個の超電導コイル2を電源から見て2並列2直列となるように接続するとともに、並列接続関係および隣接位置関係にある超電導コイルは、発生する磁場方向が平行かつ逆向きとなるように配置したものである。すなわち、図6(a)のように、磁場方向Bが平行で逆方向の関係にある超電導コイル2と2、2と2とがそれぞれ電源41、42から見て並列となるように接続するとともに、超電導コイル2と2との共通接続点、超電導コイル2と2との共通接続点C,C同士を接続することによって電源から見て直列接続し、しかも、図6(b)のように、発生する磁場方向Bが逆方向の関係にある超電導コイル同士を隣接して配置するようにしたものである。なお、超電導コイル2の数は4個に限定されず、それ以上であってもよい。しかも4個もしくはそれ以上の数の超電導コイルが直並列に接続されていてもよい。
本実施形態6によれば、各超電導コイル2〜2で発生する磁場方向が平行かつ逆向きで、しかも互い違いになるように配置したため、漏れ磁場の小さい超電導コイル装置10を提供することができる。
(第7実施形態)
図7は、本発明に係る超電導コイル装置の第6実施形態を示す概念図であり、特に、図7(a)は超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図、図7(b)は超電導コイルが発生する磁場方向の例を示す図である。
本実施形態7も実施形態6同様、4個の超電導コイル2を電源から見て2並列2直列に接続するとともに、発生する磁場方向が平行かつ逆向きで、さらに互い違いになるように4つのコイルを配置したものであるが、異なる点は並列接続関係にある超電導コイルの発生磁場B方向を同一方向とした点である。すなわち、図7(a)のように、磁場方向Bが平行で同一方向の関係にある超電導コイル2と2、2と2とがそれぞれ電源41、42から見て並列となるように接続するとともに、超電導コイル2と2との共通接続点、超電導コイル2と2との共通接続点C,C同士を接続することによって電源から見て直列接続し、しかも、図7(b)のように、発生する磁場の方向Bが逆方向の関係にある超電導コイルを隣接して配置するようにしたものである。
なお、この場合、並列接続超電導コイル2の数は4個による2並列2直列の構成に限定されるものではなく、それ以上個数で多並列多直列の構成としてもよい。
本実施形態7によれば、磁場方向が同方向となる超電導コイル2同士を並列接続したため、並列接続されたコイルのインダクタンスに僅差があった場合にも、励磁時等に相互誘導で偏流が助長されない安定な超電導コイル装置を提供することができる。
本発明に係る超電導コイル装置の実施形態1を示す概念図であり、(a)〜(c)は超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図。 本発明に係る超電導コイル装置の実施形態2を示す概念図であり、(a)〜(c)は超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図。 本発明に係る超電導コイル装置の実施形態3を示す概念図であり、(a)は超電導コイル装置の回路図、(b)は超電導コイルを構成するモノリス超電導線を示す図。 本発明に係る超電導コイル装置の実施形態4を示す概念図であり、(a)〜(c)は超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図。 本発明に係る超電導コイル装置の実施形態5を示す概念図であり、(a)は複数個の超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図、(b)は超電導コイルが発生する磁場方向の例を示す図。 本発明に係る超電導コイル装置の実施形態6を示す概念図であり、(a)は複数個の超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図、(b)は超電導コイルが発生する磁場方向の例を示す図。 本発明に係る超電導コイル装置の実施形態7を示す概念図であり、(a)は複数個の超電導コイルと電源との具体的な接続関係を示す回路図、(b)は超電導コイルが発生する磁場方向の例を示す図。
符号の説明
1;低温容器、2(2、2、…2);超電導コイル、3(3、3、…3、311…332、3);電流リード、4(4、4…4);電源、5;モノリス線材の超電導線、10;超電導コイル装置。

Claims (3)

  1. 容器内に収納された複数の超電導コイルに対して、前記容器の外部に設けられた電源から電流リードを通じて給電するように構成された超電導コイル装置において、
    複数個の超電導コイルを2以上の偶数組に分けて各組の超電導コイルの一方の端子を各組ごと共通接続するとともに、この各組ごと共通に接続した各共通接続点同士を1個の共通の電流リードに接続した上でこの1個の共通の電流リード前記容器外まで導いて接地するようにし、かつ、各組の超電導コイルの他方の端子を個別電流リードによって前記容器外まで導いた上で各組ごと共通接続し、この共通に接続された端子と接地間にそれぞれ電源を接続するようにしたことを特徴とする超電導コイル装置。
  2. 前記各組ごとに、発生する磁場方向が逆向きとなるように前記超電導コイルを接続し、かつ、前記複数個の超電導コイルを配置する際、発生する磁場方向が互いに平行で、かつ逆向きとなるものを隣接して配置するようにしたことを特徴とする請求項1記載の超電導コイル装置。
  3. 前記各組ごとに、発生する磁場方向が同一方向となるように前記超電導コイルを接続し、かつ、前記複数個の超電導コイルを配置する際、発生する磁場方向が互いに同方向となるものを選択して配置するようにしたことを特徴とする請求項1記載の超電導コイル装置。
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