JP4579446B2 - 液体収納容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置などに用いられる液体収納容器であるインクタンクと、そのインクタンクを有するインクジェットカートリッジおよびインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェット記録装置に用いられるインクタンクは、インクジェット記録装置の小型化やランニングコスト低減のために、インクジェット記録ヘッドとインクタンクとが分離着脱可能なインクジェットカートリッジが多く用いられる。インクタンクのインクジェット記録ヘッドへの接続は、インクジェット記録ヘッドを固定したタンクホルダーにインクタンクを装着することで行われる。
【0003】
図9は従来からのインクタンクの構成を示し、(a)はタンクの長幅方向に沿った模式的縦断面図、(b)はタンクの短幅方向に沿った模式的縦断面図、(c)はインク供給口の形成面(以下、「インク供給口面」という)であるタンク底面の図である。
【0004】
図9に示すように、着脱可能なインクタンク52は、天面及び底面が長方形の略直方体からなるインク収納部内に、インクを含浸させた第一の負圧発生部材53と、第一の負圧発生部材53より高い毛管力をもつことで、インクを第一の負圧発生部材53からインク供給口54の外のタンクホルダーへと導く、第二の負圧発生部材51から成る。第二の負圧発生部材51は円筒形状で、その周囲を、インクタンク内側の長方形底面に設けたガイド部55で摺動可能に囲われる。図示しないタンクホルダーのインク供給部は、円筒流路とその先端部に設けられたフィルタから成る。インクタンク52からタンクホルダーへのインク供給は、前記タンクホルダーのインク供給部にあるフィルタが第二の負圧発生部材51に圧接されることでインク供給路が確保され、第一の負圧発生部材53に含浸されたインクが第二の負圧発生部材51を通って、供給される。圧接時においては、前記タンクホルダーのインク供給部がインク供給口54から第二の負圧発生部材51を押すため、第二の負圧発生部材51は第二の負圧発生部材51の外周に設けられた摺動ガイド部55に沿って、インク供給部挿入方向に平行移動する。
【0005】
また、インクタンク52内側の収納部の壁面には、その壁面から垂直に突出するように複数のリブ(不図示)が形成されている。そして、リブの先端に第一の負圧発生部材53が接触することで、タンク内壁面のリブが形成された面と、第一の負圧発生部材53との間に、通気路用の空間が確保されている。これにより、確保された通気路を通してタンク天面の大気連通口56からタンク内に空気が均一に送り込まれ、第一の負圧発生部材53によって保持されたインクを効率よく使用することができる。
【0006】
上記のようなインク供給系においては、タンクホルダーのインク供給部は、インクタンク52のインク供給口54の略中心で第二の負圧発生部材51に接しており、円柱形の第二の負圧発生部材51と円筒形のインク供給部は相似形で略同芯を圧接している。インク供給口54と前記インク供給部は一対の形状として用いられ、インク供給部1種に対しては専用のインク供給口が1種のみ対応する形態になっている。
【0007】
一方、近年のインクジェット記録装置にはさらなる高速化が求められている。
印刷速度が高速になればインクタンクのインク供給量は増加する。インク供給量の増加に対応するためには、インク供給口のインク流量を増加させなければならない。インク流量を上げるにはインクの流速を増加させるか、インク供給口断面積を増加させるかになるが、確実なインク供給を考慮すれば、インクタンクのインク供給口は大きくなる傾向にある。
【0008】
また、インクジェット記録装置の多様化により、インクタンクにおいても複数種のインクジェット記録ヘッドに対応させる必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9に示した従来のタンク構造を用いたインク供給系においては、インク供給量を大きくするためにインク供給口を大きくする場合、円筒形状の第二の負圧発生部材を支持するためにインクタンクのインク供給口径は第二の負圧発生部材の径より最低でも2〜3ミリは小さくなる。従って、インクタンクの収納容器のタンク壁厚を考慮すれば、インク供給口径はタンク幅に対して4〜5ミリかまたはそれ以上小さくなる。つまり、インク流量の多いインクジェット記録ヘッドでは、インク供給口径を大きくするために、インク供給口面に沿った方向のタンクの最短幅も大きくする必要があり、複数のインクタンクを並べて使用する場合はインクジェットカートリッジ自体が大きくなる。例えば、6色構成の場合、30mm近く記録ヘッドが大きくなることになり、装置が大型化するという問題がある。
【0010】
この他、インクタンクを多種様々なインクジェット記録ヘッドに対応させる場合においては、1種類のインクタンク供給口に対し、複数種のタンクホルダーのインク供給部に対応可能なことが必要である。
【0011】
また、従来のインクタンクは図10に示すように円柱形状の第二の負圧発生部材51を用いており、第二の負圧発生部材51が円柱形状であるため、その周囲全体をガイド壁により囲むことでインク供給部が接続された際の第二の負圧発生部材51の移動を安定させ、インク供給部との接続も安定にする構成をとる。そのため、次のような問題が生じる。
【0012】
図9のようなタンク構成では、環境変化等によって第一の負圧発生部材51とタンク内壁面との隙間にインクが染み出し、インク供給口を設けたタンク底面にインクタンク内壁面に沿って落ちてしまうと、一度落ちた自由インクは再び第一の負圧発生部材51に吸われるか、ガイド部55の壁を上って第二の負圧発生部材51の側面51bより吸収される他はなく、なかなか回収されない。つまり、第一の負圧発生部材53内のインクをインク供給口54から外部のインクジェット記録ヘッドへ導入するとき、第二の負圧発生部材51の、第一の負圧発生部材53に圧接される面51a(図10)が、その記録ヘッドへのインク導入量のほとんどを支配することになる。そのため、インク供給口のインク流量を上げるには第一の負圧発生部材53に接する第二の負圧発生部材51の円筒外径を大きくして対応しなければならず、タンクのインク供給口面に沿った方向の最短幅が増し、上述したようにインクジェットカートリッジが大きくなる問題が生じる。インクタンクの幅は増大させずにインク流量を増加できる構成が望まれる。
【0013】
また、円柱形状の第二の負圧発生部材51の周囲を囲むガイド部の壁の厚みのため、第二の負圧発生部材51の圧接面51aを、第一の負圧発生部材53の、タンクのインク供給口面に沿った方向の短手方向の幅全面と接触させる構成にできず、図11に示すように、第一の負圧発生部材53には第二の負圧発生部材51と圧接されない部分Aが存在する。この圧接されていない部分Aは、インクタンク内壁面と第一の負圧発生部材53との圧接部分と、第一の負圧発生部材53と第二の負圧発生部材51との圧接部分51aに比べて「疎」になる。つまり、インクタンク内からインク供給口に向かうインク供給経路において「密」の部分が連続せず、「疎」の部分が流抵抗となり、記録ヘッドへのインク導入速度を低下させるという問題がある。また、第一の負圧発生部材52の、タンクのインク供給口面に沿った方向の短手方向の幅全面を圧接していないので、上記の「疎」の部分は「めくれ」が起きやすい。
【0014】
本発明の目的は、インクタンクの幅を十分に確保することができない部分にインク供給口を設ける場合においても、インク供給口開口面積を確保することにより、インク流量が多い場合であっても、インクタンク内のインクをインク供給口からインクジェット記録ヘッドに確実にかつ安定して供給することができるインクタンク(液体収納容器)を提供することにある。
【0015】
さらに、タンクホルダーのインク供給部の形状や位置の異なる複数種のインクジェット記録ヘッドにおいても対応し、確実にかつ安定してインクを供給できるインクタンク(液体収納容器)を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、大気と連通する大気連通部と、液体を供給するための液体供給口と、液体を含浸した第一の負圧発生部材と、該第一の負圧発生部材より毛管力が高く前記第一の負圧発生部材の一部に接触する第二の負圧発生部材と、これらを内部に収納した収納部と、前記第二の負圧発生部材の移動の方向を規制するガイド部と、を備え、前記第二の負圧発生部材は前記液体供給口に面して配された液体収納容器において、
前記第二の負圧発生部材は、直方体形状であり、前記収納部を構成する内壁のうち、対面した2つの面に対して面で接触して配されており、
前記ガイド部は、前記第二の負圧発生部材の前記収納部の内壁と接触していない個所に対して接触するように設けられていることを特徴とする。
【0017】
上記の液体収納容器において、前記液体供給口は、前記第二の負圧発生部材と接触している前記収納部の対向する内壁間の幅と同幅の開口長を有していることが好ましい。
【0018】
さらに、前記液体供給口は、円形、長円形、楕円形、又は長方形の形とすることが好ましい。
【0019】
上記のように本発明は、前記第二の負圧発生部材を直方体にしたことにより、前記第二の負圧発生部材の周囲全体を、インク供給口の周囲に設けたガイド部で囲まなくても、収納部内の壁面を、前記第二の負圧発生部材の摺動を一方向に規制するガイド部の一部として使用できる。そのため、ガイド部の壁が無くなる分、液体供給口の一部を前記収納部の内壁面まで広げることができる。これにより、液体供給口の形成面に沿った方向の液体収納容器の幅を大きくできない場合でも、液体供給口の開口面積を拡大でき、その結果、液体供給時の液体流量が多い場合であっても、安定した液体供給が可能になる。
【0020】
特に、記録の高速化が進むインクジェット記録装置のインクタンクとして、タンクホルダーを大きくすることなく、提供することができる。また、複数種のインクジェット記録ヘッドに対応させることができる。
【0021】
さらに、直方体からなる前記第二の負圧発生部材の少なくとも対向する2面を前記収納部の内壁面に接するように構成したことにより、前記第一の負圧発生部材から染み出した液体を前記第二の負圧発生部材が吸うことで流抵抗が大きく低減され、これまで、第一の負圧発生部材との圧接面のみで液体を供給していたのに対し、前記収納部の内壁と接している2面からも液体供給を行うことができ、液体供給時の流量を増加させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は本発明の液体収納容器の一実施形態であるインクタンクを示し、(a)はタンクの長幅方向に沿った模式的縦断面図、(b)はタンクの短幅方向に沿った模式的縦断面図、(c)はタンクの底面であるインク供給口面の図である。図2は図1のインク収納部内の第二の負圧発生部材の周辺のインク供給動作を示す図である。
【0024】
本実施形態の液体収納容器は、収納液としてインクを収納するインクタンクであり、図1に示すように、天面および底面が長方形である略直方体からなるインク収納部2と、インク収納部2の天面に形成され、インク収納部2を大気と連通させる大気連通口6と、インク収納部2の底面に形成されたインク供給口4と、インク収納部2内に圧縮して収納され、インクを含浸する第一の負圧発生部材3と、インク収納部2内側の第一の負圧発生部材3とインク供給口4の形成面との間に配され、このインク供給口面の短手方向の幅(すなわち、インク収納部2の最大面積面となる内壁面間の幅)と同じ幅を有する第二の負圧発生部材1とを備えている。第二の負圧発生部材1は第一の負圧発生部材3より高い毛管力を有している。
【0025】
また、インクタンク2内側の収納部の壁面には、その壁面から垂直に突出するように複数のリブ(不図示)が形成され、タンク内壁面のリブが形成された面と、第一の負圧発生部材13との間に、通気路用の空間が確保されている。リブの機能は図9の従来構成の説明と同様である。
【0026】
また、第二の負圧発生部材1は直方体形状である。この形状にすることにより、第二の負圧発生部材1の周囲全体をガイド部で囲わなくても、インク収納部2内の側壁面を、第二の負圧発生部材1の少なくとも一面を支持するガイド部の一部として使用できるので、タンクのインク供給口面に沿った方向の短幅方向においてガイド部の壁が無い分、インク供給口4をインク収納容器2の内壁まで大きくとれる(図1(b),(c))。
【0027】
本実施形態では、インク収納部内側の対向する2つの側壁面(最大面積面)と、これらと交差する配置でインク供給口面に略垂直に設けられた、対向する平行の2つの側壁からなるガイド部5とによって直方体形状の第二の負圧発生部材1の周囲が囲われており、第二の負圧発生部材1の側面はインク供給部挿入方向に摺動自在に、インク収納部2内の側壁面とガイド部5に圧接されている。
【0028】
これに対し、例えば従来のインクタンク形態では、特にインク供給口面に沿った方向のタンクの短幅方向の断面を示す図9(b)のように、インク供給口54は第二の負圧発生部材51のガイド部55を考慮すれば、インク収納容器52の内壁幅より2〜3mm小さくなる。
【0029】
また、図3は本実施形態のインクタンクを用いたインクジェットカートリッジのインク供給の形態例を示す断面図、図4は本実施形態のインクタンクのインク供給口の変形例を示す図、図5は本実施形態のインクタンクとタンクホルダーの構成例を示す図である。
【0030】
図3に示すように、タンクホルダー7の、フィルタ9を先端に設けたインク供給部8がインクタンクのインク供給口4に挿入され、第二の負圧発生部材1がインク供給部8に圧接されることで、第一の負圧発生部材3から毛管力で第二の負圧発生部材1へ導かれたインクが、フィルタ9を通って、インク供給部8からインクジェット記録ヘッド40へと供給される。この際、第二の負圧発生部材1はインク供給部8に押され、摺動ガイド部5に沿って移動し、圧縮される。このような摺動ガイド部が無い場合、第二の負圧発生部材1の圧縮時の移動は不安定になり、インク供給部8との圧接も安定しない。圧接が不十分な場合、供給するインクに泡が混入し、安定した確実なインク供給が行えない。
【0031】
また、インクジェット記録装置の印刷速度が高速になれば、単位時間あたりのインク供給量も多くなるが、本実施形態のように、インク収納部2の対向する最大面積面の内壁面の間の幅と同幅にインク供給口4を大きくし、これに合わせてタンクホルダー7のフィルタ9の大きさと、インク供給部8の流路断面積を大きくすれば、インクの流速を増加させずにインク流量を増加させることができ、より多くのインクをより安定的に供給することができる。ある一定のインクタンク幅に対するインク供給口の大きさは、インク供給口が円の場合、インク供給口径は、本発明の一実施形態として図1に示した構成が最大になる。
【0032】
この場合、図1(b)に示すようにインク供給口面に沿った方向のタンクの短手方向幅に関して、第一の負圧発生部材3にこれと同じ幅で第二の負圧発生部材1を接触させることができるので、第一の負圧発生部材3と第二の負圧発生部材1が収納されたインク収納部からインク供給口4に向かう経路において、インク供給時の流抵抗を小さくでき、記録ヘッドへのインク導入速度およびインク流量を増加させることが可能である。
【0033】
さらにインク供給口面積を大きくする場合には、図4の(b),(c)に示すように、インク供給口4を、インク供給口面に沿った方向のタンク長幅方向にも広げてインク供給口の形状を長円、楕円または長方形などにしてもよい。この場合、インク供給部形状も同様に長円、楕円または長方形などにしてもよい。
【0034】
また、第二の負圧発生部材1を直方体にし、少なくとも1面をインク収納部内壁に近接させることで、従来の円柱形状の第二の負圧発生部材の場合はインク収納部内壁面と線で接するのに対し、直方体の第二の負圧発生部材1とインク収納部内壁面は面で接するようになる。第二の負圧発生部材1とインク収納部内壁面の接触が線から面になることで、環境変化等によって、インク収納部2の内壁面と第一の負圧発生部材3の隙間にインクが染み出すことがあっても、その染み出て前記隙間に沿って図2中矢印Xに示すようにインク供給口面41に向かう自由インクを、インク収納部2の内壁面に対する第二の負圧発生部材1の接触面1Aがより確実に回収し、インク供給口へとインクを導くことができる。つまり、自由インクがインク供給口4に到達するまでの流抵抗が大きく低減され、これまで、第二の負圧発生部材1の第一の負圧発生部材3に対する圧接面のみでインクを供給していたのに対し、インク収納部内壁と摺動自在に接している2面からもインク供給を行うことができる。
【0035】
なお、第二の負圧発生部材1のインク収納部2の内壁面に接した面は1面よりも2面の方が、より確実に自由インクを吸収することから、接する面が多いほうがより望ましい。よって、インク収納部2の内壁面に接する第二の負圧発生部材1の面は3面でもよい。本実施形態ではインク収納部2の短手方向の幅に関して対向する2つの側面とした。
【0036】
また、インクタンク幅を増大させないでインク供給口開口面積を大きくできることから、図5の透視図に示すように、それぞれが異なるインク供給部8を持つ複数種のインクジェット記録ヘッドに対応させることもできる。そして、第二の負圧発生部材1の移動領域は摺動ガイド部5により制限されているため、タンクホルダー7のインク供給部8が、第二の負圧発生部材1の中心近傍以外を押す場合においても、第二の負圧発生部材1が傾くことで圧接状態が悪化するということがなく、確実かつ安定してインク供給を行うことができる。
【0037】
以上の説明では本発明の液体収納容器を模式的な図面を用いたが、より具体的には、以下に説明するような構成をとることができる。
【0038】
そこで、本発明が適用可能なインクジェットカートリッジの具体的構成について図6〜図8を参照して説明する。
【0039】
図6は、本発明が適用可能なインクジェットカートリッジの正面図である。図6に示すように、インクジェットカートリッジ30は、インクを吐出するインクジェットヘッド32が一体に設けられたホルダ31と、このホルダ31に着脱自在に保持されるブラックインクタンク10およびカラーインクタンク20とを有する。ブラックインクタンク10およびカラーインクタンク20は、それぞれインクジェットヘッド32に供給するインクを収容するものであり、ブラックインクタンク10はブラックインクを収容し、カラーインクタンク20は、イエロー、シアン、およびマゼンタの3色のインクを収容している。
【0040】
インクジェットヘッド32は、使用状態においてホルダ31の底部に位置しており、ブラックインクタンク10およびカラーインクタンク20から供給される各色のインクに対応した複数の吐出口群(不図示)を有する。ホルダ31の、ブラックインクタンク10との接続部およびカラーインクタンク20との接続部には、それぞれインクの色に対応した複数のインク供給管(図3の符号8に相当)が突出して設けられている。各インク供給管は、それぞれインク供給路(不図示)を介して、対応する吐出口群と接続されている。
【0041】
ホルダ31にブラックインクタンク10を装着することで、ブラックインクタンク10内のブラックインクは、ブラックインク用のインク供給管およびインク供給路を経由して、ブラックインク用の吐出口群へ供給される。同様に、ホルダにカラーインクタンク20を装着することで、カラーインクタンク内の各色のインクは、それぞれ対応する色用のインク供給管およびインク供給路を経由して、対応する色用の吐出口群へ供給される。
【0042】
各インク供給管の先端には、インク供給管の中に異物が侵入するのを防止するためにそれぞれフィルタ(不図示)が取り付けられている。
【0043】
ここで、ブラックインクタンク10について、図7を参照して説明する。図7は、図6に示すブラックインクタンクを示す図であり、(a)はその上面図、(b)は一部を破断した側面図、(c)は底面図である。なお、図7(a)では、蓋部材およびインク吸収体を取り除いた状態で示している。
【0044】
ブラックインクタンク10は、ブラックインク用のインク収容部16を構成する上端が開口部となった筐体11と、筐体11の開口部を塞ぎ、大気連通口(不図示)が形成された蓋部材12と、蓋部材12の大気連通口を覆って取り付けられ、大気連通口からのインク漏れが外部へ至らないようにするためのバッファ用の空間が内部に設けられた上部部材13とを有する。上部部材13には、蓋部材12の大気連通口とは異なる位置に大気開放口(不図示)が形成されるとともに、ホルダ31(図6参照)への着脱を行う際に利用される摘み部13aが設けられている。
【0045】
筐体11の底部には、ブラックインクタンク10をホルダ31に装着した際にホルダのブラックインク用のインク供給管と対向する位置に、インク供給口14が形成されている。インク供給口14の周囲には、ブラックインクタンク10からインク供給管を通じて供給されるインクがホルダ31内へ漏れるのを防止するためのリブ15が形成されている。
【0046】
インク収容部16内には、ブラックインクを含浸保持するインク保持部材18が装填されている。また、インク保持部材18とブラックインクタンク10の底壁との間には、インク保持部材18に密着し、かつインク供給口14を内側から塞ぐインク導出部材19が設けられている。インク導出部材19も、インク保持部材18と同様にインクを含浸保持するものである。ただし、インク導出部材19のインク保持力はインク保持部材18のインク保持力よりも高くなっている。
これによって、インク保持部材18に保持されているインクがインク導出部材19に効果的に導かれ、インク保持部材18に保持されたインクの消費効率が向上する。
【0047】
ブラックインクタンク10をホルダ31に装着することで、インク供給管はインク供給口14内のインク導出部材19に当接し、インク導出部材19に保持されているインクが、ブラックインク用のインク供給管およびインク供給路を経てインクジェットヘッド32の吐出口群に供給される。
【0048】
次に、カラーインクタンク20について図8を参照して説明する。図8は、図6に示すカラーインクタンクを示す図であり、(a)はその上面図、(b)は一部を破断した側面図、(c)は底面図である。なお、図8(a)では、蓋部材およびインク吸収体を取り除いた状態で示している。
【0049】
カラーインクタンク20も、基本的にはブラックインクタンク10と同様の構成であり、インクを収容する筐体21と、大気連通口(不図示)が形成された蓋部材22と、蓋部材22に取り付けられた上部部材23とを有する。
【0050】
筐体21の内部は、平面視略T字状に配置された仕切壁21a、21bにより、ホルダ31のインク供給管の位置に対応した3つの領域に区画されている。これら3つの領域は、それぞれイエローインク用のインク収容部26Y、シアンインク用のインク収容部26C、およびマゼンタインク用のインク収容部26Mとなっている。蓋部材22の大気連通口は、これら各インク収容部26Y、26C、26Mごとに設けられている。
【0051】
筐体21の底部には、カラーインクタンク20がホルダ31に装着された際にカラーインク用の各インク供給管に対向する位置に、インク供給口24Y、24C、24Mが形成されており、また、それらの周囲にはインク漏れ防止用のリブ25Y、25C、25Mが形成されている。
【0052】
また、各インク収容部26Y、26C、26Mの内部には、所定の色のインクを含浸保持するインク保持部材およびインク導出部材が設けられているが、これらの構成および各インク収容部26Y、26C、26Mからのインクの供給動作はブラックインクタンク10と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0053】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、大気連通口と液体供給口を備えた容器内に、液体を含浸した第一の負圧発生部材とこれよりも高い毛管力の第二の負圧発生部材とを収納し、該容器の前記液体供給口の形成面に前記第二の負圧発生部材を配置した液体収納容器において、前記第二の負圧発生部材を円柱に替えて直方体にしたことにより、前記第二の負圧発生部材の周囲全体を、インク供給口の周囲に設けたガイド部で囲まなくても、前記収納部内の壁面を、前記第二の負圧発生部材の摺動を一方向に規制するガイド部の一部として使用できる。そのため、ガイド部の壁が無くなる分、液体供給口の一部を前記収納部の内壁面まで広げることができる。これにより、液体供給口の形成面に沿った方向の液体収納容器の幅を大きくできない場合でも、液体供給口の開口面積を拡大でき、その結果、液体供給時の液体流量が多い場合であっても、安定した液体供給が可能になる。
【0054】
特に、記録の高速化が進むインクジェット記録装置のインクタンクとして、タンクホルダーを大きくすることなく、提供することができる。また、複数種のインクジェット記録ヘッドに対応させることができる。
【0055】
さらに、直方体からなる前記第二の負圧発生部材の少なくとも対向する2面を前記収納部の内壁面に接するように構成したことにより、前記第一の負圧発生部材から染み出した液体を前記第二の負圧発生部材が吸うことで流抵抗が大きく低減され、これまで、第一の負圧発生部材との圧接面のみで液体を供給していたのに対し、前記収納部の内壁と接している2面からも液体供給を行うことができ、液体供給時の流量を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体収納容器の一実施形態であるインクタンクを示し、(a)はタンクの長幅方向に沿った模式的縦断面図、(b)はタンクの短幅方向に沿った模式的縦断面図、(c)はタンクの底面であるインク供給口面の図である。
【図2】図1のインク収納部内の第二の負圧発生部材1の周辺のインク供給動作を示す図である。
【図3】図1のインクタンクを用いたインクジェットカートリッジのインク供給の形態例を示す断面図である。
【図4】図1のインクタンクのインク供給口の変形例を示す図である。
【図5】図1のインクタンクとタンクホルダーの構成例を示す図である。
【図6】本発明が適用可能なインクジェットカートリッジの正面図である。
【図7】図6に示すブラックインクタンクを示す図であり、(a)はその上面図、(b)は一部を破断した側面図、(c)は底面図である。
【図8】図6に示すカラーインクタンクを示す図であり、(a)はその上面図、(b)は一部を破断した側面図、(c)は底面図である。
【図9】従来からのインクタンクの構成を示し、(a)はタンクの幅長方向に沿った模式的縦断面図、(b)はタンクの幅短方向に沿った模式的縦断面図、(c)はインク供給口の形成面であるタンク底面の図である。
【図10】図9に示した従来のインクタンクの課題を説明するための図で、インク供給口の形成面を示す図である。
【図11】図9に示した従来のインクタンクの課題を説明するための図で、タンクの幅短方向に沿った模式的縦断面図においてインク供給部が接続された状態を示す。
【符号の説明】
1 第二の負圧発生部材
2 インク収納部
3 第一の負圧発生部材
4 インク供給口
5 摺動ガイド部
6 大気連通口
7 タンクホルダー
8 インク供給部
9 フィルタ
40 インクジェット記録ヘッド
41 インク供給口面

Claims (3)

  1. 大気と連通する大気連通部と、液体を供給するための液体供給口と、液体を含浸した第一の負圧発生部材と、該第一の負圧発生部材より毛管力が高く前記第一の負圧発生部材の一部に接触する第二の負圧発生部材と、これらを内部に収納した収納部と、前記第二の負圧発生部材の移動の方向を規制するガイド部と、を備え、前記第二の負圧発生部材は前記液体供給口に面して配された液体収納容器において、
    前記第二の負圧発生部材は、直方体形状であり、前記収納部を構成する内壁のうち、対面した2つの面に対して面で接触して配されており、
    前記ガイド部は、前記第二の負圧発生部材の前記収納部の内壁と接触していない個所に対して接触するように設けられていることを特徴とする液体収納容器。
  2. 前記液体供給口は、前記第二の負圧発生部材と接触している前記収納部の対向する内壁間の幅と同幅の開口長を有していることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
  3. 前記液体供給口は、円形、長円形、楕円形、又は長方形の形とすることを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
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