JP4579107B2 - 連続型磁束観察装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は連続型磁束観察装置および方法に関する。例えば、電力用ケーブル、マグネット、モータ、発電機などの機器に用いる長尺の超電導体線材の欠陥の非破壊検査や臨界電流密度の評価装置などの連続型磁束観察装置および方法に関する。
従来、超電導体において、その内部に、例えばクラックなどの欠陥が存在する場合、磁界が強くなると外部磁束が超電導体に侵入して超電導の性能が劣化することが知られている。そのため、超電導体の磁気特性の異常の有無を非破壊的に検査する方法が強く求められている。
特許文献1には、超電導体の表面に自発磁化の方向が膜面に垂直な縞状磁区構造を有する磁性薄膜を密着させ、磁界をかけた状態で偏光光を入射し、磁気光学効果により超電導体表面で観察される磁区模様の幅から磁束密度分布を求める超電導体の磁気的内部性状検出装置が記載されている。
非特許文献1には、幅10mmで20cmから20m程度の長尺の超電導線材を2つのリール間に張架して、その中間部を液体窒素槽にホール素子アレイセンサとともに沈めて冷却し、超電導線材をリール間で10mm/sで連続搬送して、超電導線材の表面を非接触走査し、ホール素子センサから磁界中の臨界電流分布を測定する装置が記載されている。
特開平3−267782号公報(図1) 「スーパーコンダクダー・サイエンス・アンド・テクノロジー」(Superconductor Science and Technology)(イギリス)、2004年、第17巻、p.S281−S284
しかしながら、上記のような従来の磁束観察装置には、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、磁性薄膜を超電導体の表面に着脱して測定するので、非破壊的な検査を行うことができるものの、長尺の試料を効率的に測定できる構成を備えていない。また、観察されるのが磁区模様であるため、磁束密度分布に換算するのに磁区幅を算出する複雑な画像処理が必要となり、1回の測定に時間がかかるという点でも長尺の試料を効率よく連続的に測定することができないという問題がある。
また、垂直磁性膜を用いているため、測定分解能が磁区の大きさに依存するという問題もある。例えば、高温超電導体の線材などでは、分解能が10μm〜数mm程度になってしまう。ここで空間分解能は外部磁界の増加とともに低下してしまう。試料端よりも内側に位置する欠陥の観察には高い磁界が必要となるため数mm以下の欠陥は検出することができないという問題がある。
非特許文献1に記載の技術では、ホール素子アレイにより試料を走査するため、連続的な非破壊検査を行うことができるものの、測定分解能がホール素子アレイの大きさに依存し、数mmのオーダとなってしまう。
また非特許文献1の装置のホール素子アレイの部分をより分解能の高い磁気光学膜を利用した手段に置き換えることも考えられるが、非特許文献1の観察を行う場合、液体窒素槽内に設置するので、液体窒素を透過する光を観察することになるため、鮮明な画像を取得して高精度な観察を行うことが困難であるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、長尺の超電導体からなる試料であっても、一定温度下の磁束密度分布を長手方向に連続して効率的に測定することができる連続型磁束観察装置および方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、超電導体からなる長尺の試料を観察位置に搬送し、前記試料の長手方向に沿って一定領域ごとに順次、磁束観察を行う連続型磁束観察装置であって、前記観察位置に前記試料を間欠的に搬送する試料搬送手段と、前記観察位置に搬送された前記試料を一定温度に調整し、保持する試料冷却保持部と、前記観察位置の試料面に垂直方向に磁界を発生する磁界発生部と、磁気光学効果により磁束密度分布を反射光の偏光分布に変換する、膜の面内に磁化容易軸を有する面内磁化磁気光学膜、または磁化容易軸を有しない常磁性磁気光学膜と、該面内磁化磁気光学膜または常磁性磁気光学膜を、前記試料搬送手段による搬送動作に同期して前記試料の表面に着脱できるようにした磁気光学膜保持部と、前記面内磁化磁気光学膜または常磁性磁気光学膜に直線偏光した光を照射する照明光学系と、該照明光学系により前記面内磁化磁気光学膜または常磁性磁気光学膜に照射された前記光の反射光による偏光分布を観察する偏光観察手段と、前記試料冷却保持部を温度制御することにより、前記試料を前記観察位置で前記一定温度に設定する冷却機構とを備え、該冷却機構が、前記試料冷却保持部に対する搬送方向の上流側と下流側とに、それぞれ前記試料を前記一定温度よりも低温に冷却する前置冷却部と後置冷却部とを備える構成とする。
この発明によれば、超電導体からなる試料が試料搬送手段により間欠的に試料冷却保持部上の観察位置に搬送されて停止される。その際、試料は、冷却機構の温度制御により試料冷却保持部を介して一定温度に冷却される。そして、磁気光学膜保持部により、膜の面内に磁化容易軸を有する面内磁化磁気光学膜、または磁化容易軸を有しない常磁性磁気光学膜を試料の表面に着脱する。いずれの磁気光学膜でも、磁気光学効果により磁界発生部で発生された磁界の垂直成分に応じて磁気光学膜に照射される直線偏光した光の偏光方向を回転するので、照明光学系により直線偏光光を入射することで磁束密度分布に対応した偏光分布が形成される。この偏光分布を偏光観察手段により観察する。観察終了後、磁気光学膜保持部を試料から離間させ、試料搬送手段により、隣接の未観察領域の試料を観察位置に移動して、上記動作を繰り返す。それにより一定磁界中の一定温度で、試料表面の磁束密度分布をその長手方向に沿って順次連続的に観察することができる。
面内磁化磁気光学膜または常磁性磁気光学膜は垂直方向の磁束密度に応じてファラデー回転角が変わるから、例えば垂直磁性膜の磁区の大きさを測る場合に比べて、分解能が高い磁束密度の観察を行うことができる。
また、冷却機構により試料を試料冷却保持部上で温度制御するので、観察する部分を効率的に温度制御することができ、試料全体を温度制御する場合に比べて短時間かつ安定的な温度制御を行うことができる。
ここで、偏光観察手段は、例えば偏光顕微鏡などを採用することができ、それにより、磁束密度分布に対応する偏光分布が、磁束密度に応じた輝度分布を有する濃淡画像として観察される。
また、試料冷却保持部の上流側と下流側とに、それぞれ配置された前置冷却部と後置冷却部とにより、試料を試料冷却保持部での一定温度より低温に冷却するので、試料を通じた外部からの伝熱の影響を遮断することができる。そのため、試料冷却保持部の温度を安定制御することができる。
また、試料冷却保持部での温度制御を、昇温手段を用いて行うことができるので、例えばヒータなどの簡素な機構を用いて迅速に制御することができる。
また、試料が、観察位置の上流側で、観察時の温度より冷却されるので、試料はあらかじめゼロ磁界中で冷却されるため前置冷却部から観察位置までの間の磁界により、磁束が侵入する影響を受けにくくなり、磁界中冷却の影響を排除することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の連続型磁束観察装置において、前記前置冷却部、前記後置冷却部および前記試料冷却保持部が、前記冷却機構により伝導冷却される構成とする。
この発明によれば、前置冷却部、前記後置冷却部および前記試料冷却保持部が、冷却機構により伝導冷却されるので、寒剤を供給して、冷却する場合に比べて、長時間の観察が容易となる。
求項に記載の発明では、請求項1または2のいずれかに記載の連続型磁束観察装置において、前記磁界発生部が、電磁マグネットからなり、前記試料の観察位置の中心が、前記電磁マグネットの磁界の中心軸上で前記電磁マグネットの端部から離間して配置されるとともに、前記前置冷却部が、前記電磁マグネットの径方向の端部から外部側に離間して配置された構成とする。
この発明によれば、試料の観察位置の中心が電磁マグネットの磁界の中心軸上で電磁マグネットの端部から離間して配置され、前置冷却部を電磁マグネットの径方向の端部から外部側に離間して配置される。そのため、前置冷却部から観察位置までの搬送路を電磁マグネットの径方向端部および上端部からそれぞれ離間する設定とすることができ、例えば試料冷却保持部を電磁マグネット内に配置し試料が電磁マグネットのコイル部を貫通する場合のようにコイル端部への近接部で磁界が大きくなる領域が観察前の領域に印加されてしまうことがない。その結果、試料に測定磁界よりも高い磁界が印加されることを防ぐことができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1または2に記載の連続型磁束観察装置において、前記磁界発生部が、電磁マグネットからなり、前記冷却機構は、前記電磁マグネットを伝導冷却する構成とする。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の連続型磁束観察装置において、前記偏光観察手段が、前記面内磁化磁気光学膜または前記常磁性磁気光学膜上の偏光分布を輝度分布として撮像する撮像部と、該撮像部により取得された輝度分布データを磁束密度分布データに変換するデータ変換部とを備える構成とする。
この発明によれば、撮像部により取得された輝度分布データが、データ変換部により磁束密度分布データに変換されるので、これら磁束密度分布データの画像処理により試料の欠陥などを高精度に解析することができる。
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の連続型磁束観察装置において、前記データ変換部により得られた磁束密度分布データから、電流分布特性を算出する構成とする。
この発明によれば、磁束密度分布データから、高分解能の電流分布特性を算出することができる。
ここで、電流分布特性は、等電流分布、電流密度分布および臨界電流密度分布などの電流分布特性を挙げることができる。
請求項に記載の発明では、超電導体からなる長尺の試料を観察位置に搬送し、前記試料の長手方向に沿って一定領域ごとに順次、磁束観察を行う連続型磁束観察方法であって、前記試料を前記観察位置の上流側で第1の温度に冷却し、前記観察位置に搬送された前記試料を、前記第1の温度より高温の第2の温度に昇温させた状態で、試料面の垂直方向に磁界を作用させ、前記試料の表面の磁束密度分布を、磁気光学効果により反射光の偏光分布に変換する、膜の面内に磁化容易軸を有する面内磁化磁気光学膜、または磁化容易軸を有しない常磁性磁気光学膜により観察し、前記試料を、前記観察位置の下流側で前記第2の温度より低温の第3の温度に冷却してからより下流に搬送する方法とする。
この発明によれば、長尺の試料を、観察位置の上下流で、観察時の第2の温度より低温の第1、第3の温度とするので、試料を通じた外部からの伝熱の影響を遮断することができる。そのため、観察位置の試料を第2の温度に安定制御することができる。
また、第2の温度への温度制御が昇温制御となるので、例えばヒータなどの簡素な機構により迅速に制御することができる。
また、試料が、観察位置の上流側で、第2の温度より低い第1の温度に冷却されるので、そこから観察位置までの間の磁界により磁束侵入の影響を受けにくくなり、観察時のノイズを低減することができる。
ここで、第1の温度と第3の温度とは、異なっていてもよいが、冷温源を共通化するためには、同一温度であることが好ましい。
本発明の連続型磁束観察装置によれば、冷却機構により一定温度に温度制御された試料冷却保持部上で試料を間欠的に搬送して一定領域ごとに温度の平衡を取りつつ観察するので、長尺の試料であっても磁気光学膜を用いて効率的に測定することができるという効果を奏する。
本発明の連続型磁束観察方法によれば、観察位置に搬送する試料を観察位置の温度より低温とするので、観察位置に到達する前に磁束侵入の影響を受けにくくなるため測定精度を向上することができるとともに、長尺の試料を介した外部からの伝熱の影響を低減することにより観察位置の試料の温度が安定制御しやすくなり、測定効率を向上することができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の概略構成について説明するための模式的な断面説明図である。図2は、本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の主要部の構成について説明するための模式的な断面説明図である。図3(a)、(b)は、本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置に用いる磁気光学膜保持部の概略構成について説明するための平面説明図およびそのA−A断面図である。図4は、本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の制御手段の概略構成について説明するための機能ブロック図である。
本実施形態の連続型磁束観察装置1は、長尺に形成された超電導線材7(試料)を長手方向に沿って一定領域ごとに順次、磁束観察を行うことができるものであり、例えば、電力用ケーブル、マグネット、モータ、発電機などの機器に用いる長尺の超電導体線材の欠陥の非破壊検査、臨界電流特性の評価などに好適なものである。
超電導線材7としては、例えば、厚さ方向に約100μmの金属基板層の上に、それぞれ数μm程度の中間層、超電導層、安定化層などを順次積層してなるテープ状の線材を採用することができる。超電導線材7の幅は、例えば、10mm、5mm幅などを採用することができる。超電導層としては、適宜の第2種超電導体を採用することができる。例えば、Y123系、Sm123系などの超電導体を採用することができる。
連続型磁束観察装置1の概略構成は、図1に示すように、線材供給部2、線材巻取り部4、磁束観察部3、撮像部5、照明光学系50および制御手段6からなる。
線材供給部2と線材巻取り部4とは、磁束観察部3の両側に対向して設けられ、超電導線材7を磁束観察部3に挿通して図示左方向に間欠的に搬送するための試料搬送機構を構成している。
線材供給部2は、超電導線材7を挿通するための管状の開口部において磁束観察部3の側部の開口3bと気密に接続された筐体2aと、その内部に、超電導線材7を巻いた線材リール2b、線材リール2bから斜め上方に巻き出された超電導線材7を巻き掛けて図示右方向に搬送方向を変えるとともに超電導線材7を張架するテンションロール2eとを備えてなる。
線材リール2bは、回転軸2cにより図示紙面垂直軸回りに回転可能に保持されている。
回転軸2cの図示奥行き方向には、超電導線材7への張力を適正に保つためのクラッチ2gを介して、超電導線材7を間欠駆動するための駆動モータ2dが接続されている。駆動モータ2dとしては、例えば、速度制御が容易なパルスモータなどを採用することができる。
またテンションロール2eの回転軸上には、ロータリーエンコーダ2fが設けられており、後述する制御手段6により超電導線材7の現在位置を検出できるようになっている。
線材巻取り部4は、超電導線材7を挿通するための管状の開口部において磁束観察部3の側部の開口3cと気密に接続された筐体4aと、その内部に、磁束観察部3を通って図示右側に搬送される超電導線材7を巻き掛けて斜め下方向搬送方向を変えるとともに超電導線材7を張架するテンションロール4eと、テンションロール4eで張られた超電導線材7を巻き取るための線材リール4bとを備えてなる。
線材リール4bは、回転軸4cにより図示紙面垂直軸回りに回転可能に保持されている。
回転軸4cの図示奥行き方向には、超電導線材7への張力を適正に保つためのクラッチ4gを介して、超電導線材7を間欠駆動するための駆動モータ4dが接続されている。クラッチ4g、駆動モータ4dとしては、クラッチ2g、駆動モータ2dと同様の構成を採用することができる。
駆動モータ2d、4dは、それぞれ後述する制御手段6に接続され、互いに協調して制御される。例えば、線材供給部2から線材巻取り部4に向けて超電導線材7を搬送する場合、駆動モータ4dは、超電導線材7を間欠搬送するために回転のオンオフや速度制御を行うが、駆動モータ2dは、そのタイミングに協調して適宜逆回転され、クラッチ2gにより一定トルク以上でスリップすることで、超電導線材7の搬送を安定させるための適度のバックテンションを加えることができるようになっている。また、駆動モータ2d、4dの役割を逆転させれば、まったく同一条件で、線材巻取り部4から線材供給部2へ超電導線材7を搬送することもできるようになっている。
線材リール2b、4bの外径は、超電導線材7の長さに応じて適宜の大きさとすることができるが、本実施形態では、直径300mmとしている。これにより、超電導線材7は約500mの長さを巻き取ることが可能である。
磁束観察部3は、図2に示すように、両側に線材供給部2、線材巻取り部4との接続する開口を備える以外、外部から気密に保たれ、外部と断熱された空間を形成する筐体3aと、その内部に、冷凍機10(冷凍機構)、線材冷却部11A(前置冷却部)、線材冷却部11B(後置冷却部)、電磁マグネット19(磁界発生部)、線材ガイド押え部18、線材保持部13、線材押え部22A、22B、および磁気光学(以下、MOと略称する)膜ホルダ12(磁気光学膜保持部を備えてなる。
筐体3aの上部には、MO膜ホルダ12の表面を観察するためのガラス製の観察窓27が設けられている。
筐体2a、3a、4aは、互いに連通する3室を形成しているが、装置稼働時には、これらの内部は不図示の真空ポンプにより真空引きされるようになっている。
冷凍機10は、磁束観察部3内を搬送される超電導線材7および磁束観察部3の内部の部材を伝導冷却する冷却機構である。冷凍機10の方式は、特に限定されないが、本実施形態では、初段冷凍部10a、2段目冷凍部10bを備える2段式のGM(ギフォード・マクマフォン)冷凍機を採用している。
線材冷却部11A、11Bは、それぞれ、開口3b、3cの近傍で超電導線材7と当接して、超電導線材7を一定温度Tに冷却するための部材で、それぞれ伝導冷却部25A、25Bを介して、2段目冷凍部10bと接続されている。温度Tは、超電導線材7の磁束観察を行う温度Tより、低温に設定される。本実施形態では、それぞれに約20Kの温度差を設けている。例えば、T=40Kの場合、T=20Kである。
線材冷却部11A、11Bは、超電導線材7の搬送速度に応じて十分な接触時間を確保することができるように、超電導線材7の搬送方向に沿って、適宜の接触面積に設定する。そして、安定接触させるために、鉛直方向の接触位置をテンションロール2e、4eよりやや上側に設け、超電導線材7の裏面側から当接して、斜め下方から搬送され、斜め下方に巻き取られる超電導線材7を線材冷却部11A、11B間で略水平方向に張架する。このため、線材冷却部11A、11Bの超電導線材7との接触部は、滑らかな湾曲面として形成される。
線材冷却部11A、11Bの材質は、熱伝導性と、超電導線材7に対する摺動特性が良好であれば、どのような金属でもよいが、本実施形態では銅の表面に金を蒸着した構成を採用している。
電磁マグネット19は、超電導線材7のテープ面(試料面)に垂直方向に磁界を発生させるもので、2段目冷凍部10bの上部に当接され伝導冷却される。電磁マグネット19のコイル部へ電流を供給する電流リード28、28は、外部からの熱流入の原因となるため、筐体3aの外部で初段冷凍部10aにより冷却されている。
本実施形態では、最大100mTの磁界が印加できる構成とされる。これは、10mm幅の超電導線材7の内部まで磁束を侵入できる磁界の大きさである。
線材ガイド押え部18は、線材冷却部11A、11Bの間に張架された超電導線材7の搬送をガイドするとともに、停止に線材保持部13により挟持して押えるための表面が平滑な円板状部材である。そして、電磁マグネット19のコア部を介して2段目冷凍部10bと熱的に接続されている。そのため、温度は略Tとされている。
線材ガイド押え部18の材質は、表面に金が蒸着された銅を採用することができる。
電磁マグネット19のコア部の上方に相当する線材ガイド押え部18の中央部には、上面が線材ガイド押え部18と同一面上に整列した円板状の線材保持部13(試料冷却保持部)が、断熱層14を介して埋め込まれている。
線材保持部13と、線材冷却部11A、11Bとの間の線材ガイド押え部18上には、超電導線材7の搬送と停止とに同期して上下し、下降時には、線材保持部13との間で超電導線材7を挟持して押える線材押え部22A、22Bが設けられている。
線材押え部22A、22Bは、それぞれ昇降機構24により上下する昇降アーム23により上下動される。
昇降機構24は、例えば、後述する制御手段6により制御される不図示のモータと接続されたカムを採用することができる。
また、特に図示しないが、線材押え部22A、22B、昇降アーム23などは、適宜のサーマルアンカーなどにより、線材ガイド押え部18と同程度の温度に冷却されている。
線材保持部13は、少なくとも電磁マグネット19による磁界中心の一定領域に設定される観察位置において、超電導線材7を一定温度Tで保持するための部材である。
温度Tは、断熱層14を介して隣接する線材ガイド押え部18の温度より高いため、温度Tに保つための昇温手段として、断熱層14との間に制御手段6により断続制御されるヒータ15が埋設されている。線材保持部13の内部には、制御手段6による温度制御に用いるための温調用温度計16が配置されている。
線材保持部13は、断熱層14を介すものの、より低温の線材ガイド押え部18に隣接するので中心位置から周辺部に向けて温度降下しやすくなっている。そのため、線材保持部13の大きさは、隣接する観察領域を線材保持部13上に保持することができるように、搬送方向には、観察領域幅の少なくとも3倍以上の長さを有することが好ましい。
線材保持部13の材質は、表面に金が蒸着された銅を採用することができる。
断熱層14は、2段目冷凍部10bに熱的に接続された線材ガイド押え部18に対する熱伝導を抑制し、線材保持部13の温度制御を容易にするために設けられている。断熱層14の材質は、例えば非磁性ステンレス鋼などを採用することができる。
MO膜ホルダ12は、図3(a)、(b)に示すように、MO膜26を保持し、線材保持部13上に搬送された超電導線材7上に、その搬送動作に同期して着脱するための部材である。本実施形態では、線材保持部13の外径よりも短く、超電導線材7の幅よりもわずかに大きい矩形状の保持板12aの中央に円孔を形成してMO膜26を取り付け、保持板12aの4隅を4本の支持アーム12cにより上方から上下動可能に支持する形態とされる。これにより、MO膜26を線材保持部13上の超電導線材7に適宜圧力で押圧し、MO膜26を超電導線材7の表面に密着させることができる。そのため、超電導線材7の表面における磁界を正確に測定できる。
MO膜ホルダ12は、特に図示しないが、熱的にはサーマルアンカーにより線材保持部13と接続されることで、温度Tに近い温度とされており、超電導線材7、線材保持部13と当接したとき、迅速に温度Tに平衡するようになっている。
MO膜ホルダ12の材質は、表面に金が蒸着された銅を採用することができる。
支持アーム12cは、その上部で、昇降機構21により上下動される昇降アーム20(図2参照)に接続されている。昇降機構21は、昇降機構24と同様の機構を採用することができる。
昇降アーム20は、MO膜ホルダ12の上方では、図3(a)に示すように、上方からMO膜26を観察できる大きさの切欠きが設けられている。
MO膜26は、観察位置に搬送した超電導線材7に侵入した磁束を磁気光学効果利用して観察するためのものである。本実施形態では、外形が、超電導線材7上の矩形状の観察領域を内側に含む円形に成形され、厚さ方向には、超電導線材7に当接する側から、反射層、磁性膜層、透明基体層からなる。
そのため、MO膜26に偏光光を入射すると、MO膜26の磁性膜層の磁化に応じて、ファラデー効果により偏光方向が回転し、反射層で反射されて戻る際にさらに偏光方向が回転することにより、磁束密度分布に応じて偏光方向が大きく回転した反射光とされる。そのため、磁束密度分布が偏光分布として観察される。
磁性膜層を形成する材質としては、膜の面内に磁化容易軸を有する適宜の面内磁化磁性膜を採用することができるが、例えば、Bi置換磁性ガーネット膜を採用することができる。具体的な材質の例としては、例えば、「ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス」(Japanese Journal of Applied Physics)、2005年、第44巻、第4A号、p.1734−1739、に開示されたものをすべて採用することができる。また、磁性膜層として、磁化容易軸を有しない常磁性膜を採用することもできる。例えば、EuS、EuSe、EuOなどのEuカルコゲナイドを採用することができる。
これら面内磁化磁性膜または常磁性膜の分解能は磁化の最小単位と同等なので、分解能が磁区の大きさで規制される垂直磁性膜に比べて格段に高い分解能を備える。
撮像部5は、図1に示すように、磁束観察部3の観察窓27の上方に配置され、観察窓27を介して直線偏光した光をMO膜26に照射してその反射光5gを偏光観察する偏光顕微鏡5aと、偏光顕微鏡5aにより観察される画像を撮像して輝度分布データを取得するCCD5bとからなる。
照明光学系50は、例えば、白色光源からなる光源50aを集光レンズ50bにより集光して偏光子50cを透過させることにより偏光顕微鏡5aに直線偏光した照明光50dを供給する手段であり、偏光顕微鏡5aの側方に設けられている。
偏光顕微鏡5aは、磁束観察部3の外部に配置されるので、観察領域の範囲を観察する視野を有し、少なくともMO膜26から観察窓27までの距離だけ離して配置できる焦点距離を備えるものであれば、どのような偏光顕微鏡でもよい。例えば、対物レンズ5c、撮像レンズ5fを備え、その間の光路上に、照明光50dを対物レンズ5cに入射させてMO膜26上に導くとともに、MO膜26からの反射光5gを透過させるビームスプリッタ5dと、反射光5gの偏光分布を磁束密度分布に対応した明暗に変換する偏光子5eとを備える構成を採用することができる。
CCD5bは、必要な分解能に応じて適宜の画素サイズのCCDを用いる。例えば、本実施形態では、観察領域が2000×2000ピクセルで、1ピクセル当たり12ビットとなるようなデータが取得できる。
CCD5bは、制御手段6と接続され、輝度分布データを制御手段6に送出する。
制御手段6の概略構成は、図4に示すように、データ処理部30、搬送制御部36、冷却制御部37からなる。これらは、ハードウェアを組み合わせた構成としてもよく、各部を独立した機器により実現してもよいが、本実施形態では、各部の機能をコンピュータにロードされたプログラムにより実現している。
データ処理部30は、CCD5bから送出された輝度分布データをMO膜26のファラデー効果の特性に応じて磁束密度分布に変換するデータ変換部31と、データ変換部31により得られた磁束密度分布から等電流分布を算出する電流分布解析部32と、データ変換部31により得られた磁束密度分布から臨界電流密度分布を算出する電流密度分布解析部33と、これらのデータを記憶する記憶部34とからなる。
記憶部34に格納されたデータは、画像やグラフなどに加工された状態で、モニタ8に表示できるようになっている。
搬送制御部36は、駆動モータ2d、4d、クラッチ2g、4g、昇降機構24、21、電磁マグネット19などと接続され、それぞれを協調制御し、超電導線材7を間欠的に搬送して、超電導線材7を一定幅ずつ観察位置に搬送するとともに、所定タイミングで電磁マグネット19に一定の磁界を印加して磁束観察を行うものである。超電導線材7の現在位置はロータリーエンコーダ2fにより検出する。
冷却制御部37は、冷凍機10の初段冷凍部10a、2段目冷凍部10bにそれぞれ温度設定を行い、線材冷却部11A、11Bを温度Tに設定し、温調用温度計16の出力に応じて線材保持部13を温度Tに制御するものである。
なお、搬送制御部36、冷却制御部37に対する設定値の入力などの操作は、制御手段6に接続される、例えば、キーボードなどの操作部9により行う。
次に、本実施形態の連続型磁束観察装置1の動作について、磁界観察の手順を中心に説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の観察位置近傍の試料の温度分布について説明するための模式的なグラフである。横軸は試料の長手方向の位置を示し、縦軸は試料の温度を示す。図6は、本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の観察例を示す出力サンプルである。図7(a)は、本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の試料の長手方向の連続的な観察例について説明するための出力サンプルである。図7(b)は、図7(a)に示すのと同一の測定試料をホール素子アレイ法で測定した比較例の出力サンプルである。
連続型磁束観察装置1で行う磁束観察としては、例えば、超電導線材7の欠陥の位置や臨界電流特性を調べるために、超電導線材7の温度を一定にして、超電導線材7に垂直に貫通する方向の磁界の磁束密度を変化させ、超電導線材7の内部への磁束の侵入の様子を観察し、そのときの、磁束密度分布、等電流分布、臨界電流密度分布Jcなどを測定することが挙げられる。
超電導線材7が正常な第2種超電導体であれば、臨界温度以下で磁界が排除されるので磁束は貫通することができない。その結果、超電導線材7の幅方向の端部で磁束密度分布が上昇し、印加される磁界の磁束密度の上昇とともに両端部から少しずつ磁束が侵入する。ただし、超電導線材7の内部に欠陥があると、その部分からの磁束の侵入が起こりやすくなり、等電流分布や臨界電流密度分布にも異常が現われる。
このような欠陥の評価では10μm程度の大きさの欠陥でも問題となるため、1μm以下の分解能で観察できることが好ましい。
まず、図1に示すように、線材リール2bから引き出された超電導線材7がテンションロール2e、線材冷却部11A、11B、テンションロール4eにより一定の張力で張架された状態で、線材リール4bに巻き掛けてセットする。このとき、超電導線材7は、線材冷却部11A、11B間では、線材ガイド押え部18、線材保持部13上に水平移動可能に渡されている。
一方、冷却制御部37により、初段冷凍部10a、2段目冷凍部10bの冷却温度がそれぞれ設定される。また、ヒータ15が作動される。
それにより、線材冷却部11A、11B、電磁マグネット19、線材ガイド押え部18などが温度T、線材保持部13が温度Tに設定される。例えば、T=20K、T=40Kとする。
このため、線材冷却部11A、11Bにより超電導線材7が温度Tに冷却され、相対的に高温の線材供給部2、線材巻取り部4に置かれた超電導線材7から伝熱しても、線材冷却部11A、11Bにより遮熱され、それぞれの間で、外部の温度の影響を遮断することができる。そのため、線材供給部2、線材巻取り部4に収納された長尺の超電導線材7のすべてを観察時の温度に一度の冷却して保持しなくてもよいという利点がある。
ヒータ15により加熱されなければ、線材冷却部11A、11Bの間の超電導線材7はやがて熱平衡に達して温度Tになる。
次に、搬送制御部36により、駆動モータ2d、4dを駆動して超電導線材7を線材リール4bに巻き取り、超電導線材7の最初の観察領域を観察位置まで移動する。このとき、線材冷却部11Aと超電導線材7とは搬送時間内に温度平衡に達する程度の接触面積があるため、磁束観察部3に搬送される超電導線材7は温度Tとなっている。
また搬送制御部36は、昇降機構24、21を駆動して、線材押え部22A、22B、MO膜ホルダ12をそれぞれ下降させ、それぞれ線材ガイド押え部18、線材保持部13との間で超電導線材7を挟持する。
このとき、線材押え部22A、22B、MO膜ホルダ12は、搬送方向の移動を阻止するとともに、超電導線材7を適宜押圧する。その結果、超電導線材7が線材保持部13とMO膜26との間に密着して挟持され、超電導線材7の裏面が線材ガイド押え部18、線材保持部13に、超電導線材7の表面が保持板12a、MO膜26にそれぞれ密着される。そのため、MO膜26により表面の磁界によるファラデー効果を正確に観察することができる。また、それぞれの部材の間で速やかに温度平衡が実現される。
図5は、このときの超電導線材7の温度分布を模式的に示している。図中の領域P、Pは、それぞれ線材冷却部11A、11Bとの当接領域、領域Pは、観察領域を含む線材保持部13の中心部に対応する。点Pは、観察位置の中心を示す。
つまり、点P、Pの外側では、それぞれ線材供給部2、線材巻取り部4の内部温度から温度Tまで急峻に降下し、領域P、Pで温度Tとなり、その中間で、領域Pで温度Tとなる山形の昇温領域が形成されている。
この状態で、電磁マグネット19により磁界を印加する。磁界は、観察領域で超電導線材7のテープ面に垂直方向に印加される。
超電導線材7の観察位置は、線材保持部13、線材ガイド押え部18を隔てて、電磁マグネット19の端部から電磁マグネット19の外部側に離間して配置されているので、電磁マグネット19のコイル部からの距離に依存する磁束密度は離間距離に応じて減衰されている。
例えば、電磁マグネット19を中空構造として、コイル部の内側の磁界を横切るように超電導線材7を搬送することを考えると、中空部の中央部で磁束密度が最低となり、径方向の外側に向かって磁束密度が増大することになる。この場合、超電導線材7は観察領域の外側で、強い磁界を受けて、それが残留し、観察位置に移動されたときに残留磁束密度が存在し、臨界電流特性を正しく検出することができなくなってしまう。
これに対して本実施形態の配置では、磁束密度はコイル部の中心軸上で最大となり、径方向の外側に向かって減衰する傾向を有する。そのため上方への離間距離を適宜に設定することで、観察領域内で磁束密度が最大となり、かつ磁束密度分布が径方向(水平方向)に平坦な磁束密度分布とすることができる。また、線材冷却部11Aも電磁マグネット19の径方向の端部から外部側に離間しているので、線材冷却部11Aから観察位置に向かう搬送路上でも、観察位置より強い磁界を通過することなく搬送される。
また、搬送方向に平坦な磁束密度であったとしても、観察領域の外側で、超電導線材7が観察位置の温度より高温である場合、第2種超電導体では磁束を排除する能力が落ちるから、磁束がより侵入しやすくなる。そのため、観察領域の外部磁界が超電導線材7に侵入して残留したまま次の測定が行われて、ゼロ磁界冷却を前提とした臨界電流特性の算出を困難にしてしまう。
本実施形態では、線材冷却部11A、11Bや線材ガイド押え部18などにより磁界が及ぶ磁束観察部3内の広い範囲で、超電導線材7の温度がTより低い温度Tとされているので、このような磁界中冷却の影響を排除することができるという利点がある。
超電導線材7に一定温度Tで磁界が印加されると、磁界の大きさや欠陥の存在などにより、一部の磁束が排除されることなく試料内部に侵入する。
その磁束によりMO膜26の磁化がキャントされ、直線偏光光が照射されると、ファラデー効果を受ける。すなわち磁束密度に対応する磁化方向の回転に応じて、偏光光の偏光方向が、ファラデー効果の非相反性を反映して、その2倍の角度だけ回転する。このため、偏光顕微鏡5aで観察すると、磁束密度の大きさに応じた輝度分布を有する画像が取得される。
この画像をCCD5bにより撮像し、輝度レベルに応じた輝度分布データをデータ処理部30に送出する。
撮像が終了すると、電磁マグネット19の磁界の印加を停止し、線材押え部22A、22B、MO膜ホルダ12を上昇させて、MO膜26を超電導線材7の上方に離間させ、隣接する観察領域に超電導線材7を搬送する。そして、上記を繰り返す。
このとき、隣接する観察領域の超電導線材7は、図5に示すように、温度Tよりわずかに降下した温度であり、最悪でも温度T以上である。そのため、以下の工程では、MO膜ホルダ12を降下させてから温度平衡に達するまでの時間はきわめて短く、しかも各観察領域で略一定している。したがって間欠的な測定であっても、熱的な条件の乱れが少なくなるので、順次連続的に観察を続けることができる。
本実施形態では、観察領域の温度安定時間、すなわち測定時間間隔は、10s/cmを達成している。すなわち、測定領域の搬送方向幅Lが10mmのとき、温度平衡に要する時間は10sである。
次に、データ処理部30の動作について簡単に説明する。
データ変換部31に送出された、輝度分布データは、観察領域の大きさにトリミングされ、予め記憶された輝度と磁束密度との対応関係(キャリブレーションデータ)に基づいてデータ変換される。すなわちCCD5bにより読み取られた輝度データが1対1に磁束密度データに変換される。
このため、10mm×10mmの観察領域を、2000×2000ピクセル12ビットの画像として撮像することにより、0.5μm単位の分解能が得られる。
図6(a−1)、(b−1)は、磁束密度が、それぞれ、20mT、50mTにおける輝度分布データの出力サンプルである。また、図6(c−1)は、図6(b−1)の状態から磁界の印加を停止した場合の磁束の残留状態における輝度分布データの出力サンプルである。図中のWは、超電導線材7の幅寸法を示す。
図6(a−1)、(b−1)のいずれでも、中間部に高輝度の部分が見られるのが分かる。また、図6(c−1)によれば、残留状態にも同じ場所に高輝度の部分が現われている。
電流分布解析部32では、データ変換部31から送出された磁束密度データを、ビオサバールの法則、キルヒホッフの法則などに基づいて、電流値に換算し、等電流分布を計算する。この計算はFFTを用いて波数空間で行うことにより短時間で処理され、図6(a−2)、(b−2)、(c−2)のようなグラフをモニタ8で観察することができるようになっている。
図6(a−2)、(b−2)、(c−2)は、それぞれ図6(a−1)、(b−1)、(c−1)のデータから算出した等電流分布である。上記の高輝度部は、電流分布としてもB部のように特異的な分布を示していることが分かる。
電流密度分布解析部33では、データ変換部31から送出された磁束密度データを、予め設定された臨界電流モデルとマックスウェルの方程式により計算される。
本実施形態の連続型磁束観察装置1によれば、図6に示すように、特定の観察領域のデータの詳細を得ることは当然であるが、これらのデータを、超電導線材7の搬送方向に沿って連続的に取得することができるので、超電導線材7の全線長にわたって、欠陥の検査をリアルタイムに行うことができる。例えば、磁束密度分布、等電流分布、臨界電流密度分布などに異常検出の閾値を設定し、取得したデータや演算結果から合否判定を行い、不合格部分について記録する、といった評価装置として用いることもできる。
図7(a)は、測定された長尺の場合の出力サンプルの一例を、先頭部(図示左側)から100mm分だけ示している。測定条件は、T=40K、磁束密度50mTである。
試料の先頭部分には明らかに磁束の侵入が大きい異常部が見られるが、図示左側では、磁束の侵入は端部から略一定の範囲に限られていることが容易に分かる。
一方、図7(b)は、同一試料を、ホール素子アレイ法により測定した比較例である。なお、この出力サンプルでは、図7(a)とは逆に、磁束が貫通する領域が低輝度で表示されている。測定条件は、T=77K、磁束密度20mTである。
この場合、分解能が低いので、図7(a)で観察される細かい変化が平均化されてしまうことがよく分かる。
このように、本実施形態の連続型磁束観察装置1によれば、線材保持部13上の観察位置で、一定領域範囲を一定温度Tに温度制御しするので、間欠的に搬送される隣接する一定領域が温度Tとの温度差が少なくなるため、一定領域ごとに短時間で温度平衡に達することができる。そのため、長尺の試料であっても、順次効率的な測定を行うことができる。
なお、上記の説明では、T>Tの場合で説明したが、超電導線材7が観察位置に到達する前に、観察位置での磁界よりも強い磁界を通過せず、その間で、超電導線材7の温度がTを超えない場合にはT=Tであってもよい。
また、上記の説明では、線材冷却部11A、11Bがそれぞれ温度Tの場合の例で説明したが、温度Tより低温であれば、線材冷却部11A、11Bの間では異なる温度であってもよい。つまり、線材冷却部11Aが温度Tであり、線材冷却部11Bが温度T(ただし、T<T)であってもよい。この場合、試料は観察位置の上流側で第1の温度T、観察位置で第2の温度T、観察位置の下流側で第3の温度Tとなっている。
また、上記の説明では、データ処理部30により、磁束密度データを算出する例で説明したが、偏光顕微鏡5aで取得した画像の濃淡から、目視で磁束密度分布を観察する場合には、データ処理部30を備えなくてもよい。
また、上記の説明では、冷却機構は伝導冷却を行う冷凍機10を用いた例で説明したが、最終的な冷却部分を伝導冷却するものであれば、冷却源が寒剤を用いた構成としてもよい。
また、上記の説明では、超電導線材7を線材供給部2から線材巻取り部4に搬送する場合の例で説明したが、必要に応じて、線材巻取り部4から線材供給部2に超電導線材7を搬送してもよい。その場合、前置冷却部、後置冷却部は、それぞれ線材冷却部11B、11Aとなる。
本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の概略構成について説明するための模式的な断面説明図である。 本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の主要部の構成について説明するための模式的な断面説明図である。 本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置に用いる磁気光学膜保持部の概略構成について説明するための平面説明図およびそのA−A断面図である。 本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の制御手段の概略構成について説明するための機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の観察位置近傍の試料の温度分布について説明するための模式的なグラフである。 本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の観察例を示す出力サンプルである。 本発明の実施形態に係る連続型磁束観察装置の試料の長手方向の連続的な観察例について説明するための出力サンプル、および同試料をホール素子アレイ法で測定した比較例の出力サンプルである。
符号の説明
1 連続型磁束観察装置、2 線材供給部(試料搬送機構)、2b、4b 線材リール、2d 回転制御機構、2e、4e テンションロール、2f ロータリーエンコーダ、3 磁束観察部、4 線材巻取り部(試料搬送機構)、2d、4d 駆動モータ、5 撮像部、5a 偏光顕微鏡、5b CCD、5g 反射光、6 制御手段、7 超電導線材(試料)、10 冷凍機(冷却機構)、10a 初段冷凍部、10b 2段目冷凍部、11A 線材冷却部(前置冷却部)、11B 線材冷却部(後置冷却部)、12 MO膜ホルダ(磁気光学膜保持部)、13 線材保持部(試料冷却保持部)、15 ヒータ、18 線材ガイド押え部、19 電磁マグネット(磁界発生部)、20、23 昇降アーム、21、24 昇降機構、22A、22B 線材押え部、25A、25B 伝導冷却部、27 観察窓、26 MO膜(磁気光学膜)、30 データ処理部、31 データ変換部、32 電流分布解析部、33 電流密度分布解析部、36 搬送制御部、37 冷却制御部、50 照明光学系、50d 照明光(直線偏光した光)

Claims (7)

  1. 超電導体からなる長尺の試料を観察位置に搬送し、前記試料の長手方向に沿って一定領域ごとに順次、磁束観察を行う連続型磁束観察装置であって、
    前記観察位置に前記試料を間欠的に搬送する試料搬送手段と、
    前記観察位置に搬送された前記試料を一定温度に調整し、保持する試料冷却保持部と、
    前記観察位置の試料面に垂直方向に磁界を発生する磁界発生部と、
    磁気光学効果により磁束密度分布を反射光の偏光分布に変換する、膜の面内に磁化容易軸を有する面内磁化磁気光学膜、または磁化容易軸を有しない常磁性磁気光学膜と、
    該面内磁化磁気光学膜または常磁性磁気光学膜を、前記試料搬送手段による搬送動作に同期して前記試料の表面に着脱できるようにした磁気光学膜保持部と、
    前記面内磁化磁気光学膜または常磁性磁気光学膜に直線偏光した光を照射する照明光学系と、
    該照明光学系により前記面内磁化磁気光学膜または常磁性磁気光学膜に照射された前記光の反射光による偏光分布を観察する偏光観察手段と、
    前記試料冷却保持部を温度制御することにより、前記試料を前記観察位置で前記一定温度に設定する冷却機構とを備え、
    該冷却機構が、
    前記試料冷却保持部に対する搬送方向の上流側と下流側とに、それぞれ前記試料を前記一定温度よりも低温に冷却する前置冷却部と後置冷却部とを備えることを特徴とする連続型磁束観察装置。
  2. 前記前置冷却部、前記後置冷却部および前記試料冷却保持部が、前記冷却機構により伝導冷却されることを特徴とする請求項に記載の連続型磁束観察装置。
  3. 前記磁界発生部が、電磁マグネットからなり、
    前記試料の観察位置の中心が、前記電磁マグネットの磁界の中心軸上で前記電磁マグネットの端部から離間して配置されるとともに、
    前記前置冷却部が、前記電磁マグネットの径方向の端部から外部側に離間して配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の連続型磁束観察装置。
  4. 前記磁発生部が、電磁マグネットからなり、
    前記冷却機構は、前記電磁マグネットを伝導冷却することを特徴とする請求項1または2に記載の連続型磁束観察装置。
  5. 前記偏光観察手段が、
    前記面内磁化磁気光学膜または前記常磁性磁気光学膜上の偏光分布を輝度分布として撮像する撮像部と、
    該撮像部により取得された輝度分布データを磁束密度分布データに変換するデータ変換部とを備えることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の連続型磁束観察装置。
  6. 前記データ変換部により得られた磁束密度分布データから、電流分布特性を算出することを特徴とする請求項に記載の連続型磁束観察装置。
  7. 超電導体からなる長尺の試料を観察位置に搬送し、前記試料の長手方向に沿って一定領域ごとに順次、磁束観察を行う連続型磁束観察方法であって、
    前記試料を前記観察位置の上流側で第1の温度に冷却し、
    前記観察位置に搬送された前記試料を、前記第1の温度より高温の第2の温度に昇温させた状態で、試料面の垂直方向に磁界を作用させ、
    前記試料の表面の磁束密度分布を、磁気光学効果により反射光の偏光分布に変換する、膜の面内に磁化容易軸を有する面内磁化磁気光学膜、または磁化容易軸を有しない常磁性磁気光学膜により観察し、
    前記試料を、前記観察位置の下流側で前記第2の温度より低温の第3の温度に冷却してからより下流に搬送することを特徴とする連続型磁束観察方法。
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