JP4578263B2 - セルロースアセテート系芯鞘型複合繊維の製造装置、及び同芯鞘型複合繊維の製造方法 - Google Patents

セルロースアセテート系芯鞘型複合繊維の製造装置、及び同芯鞘型複合繊維の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、芯部と鞘部の2種類の異なる材料からなるセルロースアセテート系芯鞘型複合繊維を製造する製造装置と、同芯鞘型複合繊維を製造する製造方法に関する。
合成繊維を製造する際には、繊維に高機能や高付加価値を付与するために、例えば繊維の断面形状の変化、特定成分の混合(練り込み)、また異種材料の複合化等の様々な工夫が行われている。その中において、異種材料の複合化の一手段として、芯部と鞘部とからなる2種類の異なる材料で構成された芯鞘型複合繊維がある。
この芯鞘型複合繊維を製造する装置としては、従来から数多く提案されている。例えば特公昭35−2716号公報(特許文献1)では、芯部の周囲に比較的均一な肉厚を有する鞘部が形成された芯鞘型複合繊維を製造する紡糸口金装置が開示されている。この特許文献1に記載されている紡糸口金装置は、例えば特許文献1の第11図等に示されているように、紡糸孔(小孔)を有する正面板(底板)と、この正面板に対向するように配される上方板(背板)とを、所定の間隔を空けてギャップにより底板及び背板の周辺部で固定することによって構成されている。
上記背板には、鞘成分の紡糸原液を収容する中央室と、この中央室の周りに芯成分の紡糸原液を収容する環状室とが設けられている。また、環状室及び中央室のそれぞれには、収容している紡糸原液を底板と背板間に形成された間隔へ導入するための孔隙が複数配設されている。このとき、環状室から芯成分紡糸原液を導入する複数の孔隙は、それぞれ底板に形成された各紡糸孔上に位置するよう配設されており、芯成分紡糸原液を環状室から底板の各紡糸孔直上に導出することができる。また、底板と背板との間に形成された間隔は、鞘成分紡糸原液を底板の各紡糸孔に向けて分配する分配流路となるように構成されている。したがって、上記中央室に収容されている鞘成分紡糸原液を、孔隙を介して底板と背板との間隔に導出した後に同間隔内を流動させることによって、底板の各紡糸孔に対して鞘成分紡糸原液を供給することができる。
一方、上記底板には、背板に形成した芯成分紡糸原液の導入孔隙と相対する部分に円筒状突起がそれぞれ形成されており、この円筒状突起の略中心部に上記紡糸孔が設けられている。このため、底板に形成されている紡糸孔の周囲では、円筒状突起が背板に向かって突出して形成されており、底板と背板との間隔、すなわち底板に形成された円筒状突起の上部平坦面から背板の内面までの間隔が、分配流路内の他の部分よりも狭くなっている。
このような特許文献1に記載の紡糸口金装置を用いて芯鞘複合繊維を製造する際には、背板の環状室に収容されている芯成分紡糸原液が、背板に形成されている孔隙を介して底板の紡糸孔直上に導出される。それと同時に、背板の中央室に収容されている鞘成分紡糸原液は、底板と背板との間隔に導入されて分配流路内を流れ、底板に形成した円筒状突起の周囲から各紡糸孔に向かって流れ込む。したがって、底板の各紡糸孔では、略中心部に芯成分紡糸原液が供給されるとともに、紡糸孔の周囲から鞘成分紡糸原液が供給されるため、紡糸孔を介して鞘成分及び芯成分の紡糸原液を吐出させることにより、鞘部と芯部とが形成された芯鞘型の複合繊維を得ることができる。
特に、この特許文献1では、芯鞘構造を形成する底板の各紡糸孔が、上記のように円筒状突起の略中心部に形成されており、各紡糸孔の周囲では底板と背板との間隔が狭くなっている。このため、上記中央室から底板と背板との間隔に導入された鞘成分紡糸原液は、円筒状突起の周りから紡糸孔へ流れ込む際に、円筒状突起と背板間の狭い間隔を通過することにより背圧が加えられ、鞘成分紡糸原液の紡糸孔への流量が適切に制御される。これにより、鞘成分紡糸原液を底板の各紡糸孔へ均一な供給量で供給することが可能となり、芯部の周囲に均一な肉厚の鞘部が形成された芯鞘型複合繊維を製造することができる。
特公昭35−2716号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されている紡糸口金装置は、上述のように底板及び背板の構造が非常に複雑になるという問題がある。また、芯部の周りに所望の肉厚で均一な鞘部が形成された芯鞘型複合繊維を製造するためには、鞘成分紡糸原液を底板の紡糸孔へ導入する際に、その流量を厳密に制御しなければならない。そのためには、底板に形成した円筒状突起と背板との間隔を高精度に調節して、鞘成分紡糸原液に所定の背圧が掛かるようにする必要があり、底板及び背板の構成部材、特に底板に形成される円筒状突起に対して、極めて高い部品の加工寸法精度が要求される。
さらに、製造する芯鞘型複合繊維の繊度や芯鞘の複合比率を変更するときには、例えば紡糸孔に供給する芯成分及び鞘成分の紡糸原液の供給量を適切に変化させて、紡糸孔から吐出させている。この場合、芯成分及び鞘成分の紡糸原液を各紡糸孔に適切な量で供給するために、背板に形成する紡糸原液の導出孔隙の大きさ、底板に設けられた円筒状突起の大きさ、背板と底板との間隔、特に円筒状突起と背板との間隔といった各構成部品の寸法を適切な大きさに高精度に調節する必要がある。このため、特許文献1に記載されているような紡糸口金装置の場合は、繊度や芯鞘の複合比率を変更する際にも、非常に高い部品加工精度が要求される。またこの場合、背板及び底板の各構成部品を個別に交換することは難しいため、紡糸口金装置自体を全て交換しなければならず、コストへの負担が大きい。
本発明は、かかる従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、従来よりも簡単で且つ構成部品の加工も行い易い構造を有しており、また芯部及び鞘部が所望の大きさで均一に形成されたセルロースアセテート系芯鞘型複合繊維(以下、単に芯鞘型複合繊維という。)を安定して製造でき、さらに芯鞘型複合繊維の繊度や複合比率を変更する際に容易に対応することが可能な芯鞘型複合繊維の製造装置、及び芯鞘型複合繊維の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供される芯鞘型複合繊維の製造装置は、芯鞘型複合繊維を製造する製造装置において、前記芯鞘型複合繊維の鞘部を形成する鞘成分紡糸原液を海成分とし、前記芯鞘型複合繊維の芯部を形成する芯成分紡糸原液を複数の島成分として、海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成する複合流形成部と、前記複合流形成部の下流側に接続された単一の直線状のパイプと、前記直線状のパイプの下流端部に装着され、前記海島型の複合流における島成分と同数の吐出孔を有する紡糸ノズルとを備えてなり、前記紡糸ノズルの各吐出孔は、同一円周上に等間隔で配置してなることを最も主要な特徴とするものである。
さらに、本発明の製造装置では、前記複合流形成部は、前記鞘成分紡糸原液と前記芯成分紡糸原液とからなる複数の同一円周上に等間隔に離間した芯鞘型複合流をそれぞれ形成可能な紡糸原液導出部と、前記各紡糸原液導出部にて形成された各芯鞘型複合流を複数本集束して海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成可能な集束部とを備えてなることが好ましい。またその他に、前記複合流形成部は、海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成可能な紡糸原液導出部と、同紡糸原液導出部と前記直線状パイプとを連結する連結部とを備えてなることが好ましい。
次に、本発明に係る芯鞘型複合繊維の製造方法は、芯鞘型複合繊維を製造する製造方法において、前記芯鞘型複合繊維の鞘部を形成する鞘成分紡糸原液を海成分とし、前記芯鞘型複合繊維の芯部を形成する芯成分紡糸原液を複数の島成分として、海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成すること、前記形成した海島型の複合流を、単一の直線状のパイプを通して、同複合流における島成分と同数の吐出孔を有する紡糸ノズルに送液すること、前記海島型の複合流を前記紡糸ノズルにより紡糸して、前記島成分を芯部とした前記芯鞘型複合繊維を複数本同時に形成することを含んでなることを最も主要な特徴とするものである。
さらに、本発明の製造方法では、前記海島型の複合流が、前記鞘成分紡糸原液と前記芯成分紡糸原液とからなる同一円周上に等間隔に離間して芯鞘型複合流を複数形成し、同形成された芯鞘型複合流を複数集束して海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流とすることにより、形成してなることが好ましい。またその他に、前記海島型の複合流が、前記鞘成分紡糸原液を導出して海成分を形成し、同海成分内における同一円周上に等間隔に離間した複数箇所に対して前記芯成分紡糸原液を島成分として導出することにより、海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成してなることが好ましい。
本発明に係る芯鞘型複合繊維の製造装置は、上記のように海成分となる鞘成分紡糸原液中の同一円周上に等間隔で島成分となる芯成分紡糸原液を複数配した海島型複合流を形成する複合流形成部と、単一の直線状のパイプと、複合流中の島成分と同数の吐出孔を有する紡糸ノズルとを備えている。特に、上記紡糸ノズルの各吐出孔は、同一円周上に等間隔で配置されている。本発明の製造装置は、このような構成を有することにより、上記複合流形成部において芯鞘型複合繊維の芯部となる島成分を所望の大きさで均一に配する海島型複合流を安定して形成することが可能となる。また、この形成した海島型複合流を直線状のパイプで紡糸ノズルに送液することにより、海島型複合流中の海成分及び島成分の形態を安定させることができ、その後、上記紡糸ノズルで紡糸を行うことにより、芯部の周りに鞘部が所望の肉厚で均一に形成された芯鞘型複合繊維を安定して製造することが可能となる。
さらに、上記のような本発明の製造装置であれば、例えば前記特許文献1のように円筒状突起と背板との間隔を高精度に調節するといった高い寸法精度が要求される部品加工を行わなくても、芯部の周囲に均一な肉厚を有する鞘部を安定して形成することができる。したがって、本発明は、製造装置の構成を従来よりも簡単にすることができ、また芯鞘型複合繊維の繊度や複合比率を変更する際にも容易に対応することが可能となる。
また、上記本発明の製造装置における複合流形成部は、複数の紡糸原液導出部と集束部とを備えており、各紡糸原液導出部では芯成分紡糸原液と鞘成分紡糸原液とを同心円状に等間隔で配した芯鞘型複合流を形成でき、また集束部では各紡糸原液導出部で形成された複数の芯鞘型複合流を集束して海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成できる。このような構成を有する複合流形成部により、海成分中の同一円周上に等間隔で複数の島成分が所望の大きさで且つ均一に配された海島型複合流を安定して形成することができる。
一方本発明において、複合流形成部は、海成分中の同一円周上に等間隔で配された複数の島成分を有する海島型複合流を形成可能な紡糸原液導出部と、紡糸原液導出部と直線状パイプとを連結する連結部とを備える構成とすることもできる。このような構成を有する複合流形成部によっても、海成分中の同一円周上に等間隔で複数の島成分が所望の大きさで且つ均一に配された海島型複合流を安定して形成することができる。
次に、本発明に係る芯鞘型複合繊維の製造方法は、海成分となる鞘成分紡糸原液中の同一円周上に等間隔で島成分となる芯成分紡糸原液を複数配した海島型複合流を形成すること、この形成した海島型複合流を単一の直線状のパイプで紡糸ノズルに送液すること、及び、パイプで送液された海島型複合流を紡糸ノズルにより紡糸して、島成分を芯部とした芯鞘型複合繊維を複数本同時に形成することを含んでいる。これにより、海島型複合流を形成する際において、海島型複合流中の所定の位置に島成分を所望の大きさで均一に形成することができる。次に、海島型複合流を直線状のパイプで紡糸ノズルに送液することにより、海島型複合流における海成分及び島成分の形態を安定化させることができる。このため、海島型複合流を断面の複合形状を維持したまま紡糸ノズルに送液することができる。その後、この海島型複合流を紡糸ノズルで紡糸することにより、芯部の周りに所望の肉厚で鞘部が均一に形成された芯鞘型複合繊維を安定して製造することができる。
さらに、上記本発明の製造方法において、海島型複合流の形成は、芯成分紡糸原液の周囲に鞘成分紡糸原液を同一円周上に等間隔で配した芯鞘型複合流を複数本形成した後、その芯鞘型複合流を複数本集束することによって行うことができる。これにより、海成分中の同一円周上に等間隔で複数の島成分が所望の大きさで且つ均一に配された海島型複合流を安定して形成することができる。
一方、本発明では、海島型複合流の形成を、鞘成分紡糸原液を導出して海成分を形成するとともに、この海成分内における同一円周上に等間隔の複数箇所に対して芯成分紡糸原液を島成分として導出することによって行うこともできる。これによって、海成分中の同一円周上に等間隔で複数の島成分が所望の大きさで且つ均一に配された海島型複合流を安定して形成することができる。
以下、本発明についての好適な実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態に係る芯鞘型複合繊維の製造装置について説明する。ここで、図1は、第1の実施形態に係る芯鞘型複合繊維の製造装置における複合流形成部1及び直線状パイプ2の断面を示す概略断面図である。また、図2は、第1の実施形態に係る芯鞘型複合繊維の製造装置における紡糸ノズル3の断面を示す概略断面図であり、図3は、同紡糸ノズル3を下流側からみた下面図である。
本発明の第1の実施形態に係る芯鞘型複合繊維の製造装置は、図1に示した複合流形成部1と、この複合流形成部1の下流側に接続された単一の直線状のパイプ2と、直線状パイプ2の下流端部に装着される図2及び3に示した紡糸ノズル3とを備えている。
上記複合流形成部1は、芯鞘型複合繊維の鞘部を形成する鞘成分紡糸原液を供給する鞘成分紡糸原液供給部5と、芯部を形成する芯成分紡糸原液を供給する芯成分紡糸原液供給部6と、これらの紡糸原液供給部5,6から供給された鞘成分及び芯成分の紡糸原液を送液する配管7,8と、配管7,8を介して供給された鞘成分及び芯成分の紡糸原液を導出して以下で説明するような芯鞘型複合流をそれぞれ形成可能な複数の紡糸原液導出部9(第1の実施形態の場合は6つの紡糸原液導出部を備えている)と、この紡糸原液導出部9で形成された芯鞘型複合流を複数本集束して単一の海島型複合流を形成可能な集束部10とを備えている。このとき、上記複数の紡糸原液導出部9は、複合流形成部1の横断面において同一の円周上に配設されている。
このような構成を有する複合流形成部1によれば、上記紡糸原液供給部5,6から配管7,8を介して、鞘成分及び芯成分の紡糸原液をバルブ(不図示)やギヤポンプ(不図示)等でその流量を制御しながら各紡糸原液導出部9に供給することができる。また、鞘成分及び芯成分の紡糸原液が供給された各紡糸原液導出部9では、その中心部から芯成分紡糸原液を導出すると同時に、この芯成分紡糸原液の周囲に鞘成分紡糸原液を導出することができる。これにより、芯成分紡糸原液の周囲に鞘成分紡糸原液が同心円状に配された芯鞘型複合流を形成することが可能となる。そして、このように各紡糸原液導出部9にて形成された芯鞘型複合流は、集束部10にて複数本集束されることにより、単一の海島型複合流が形成できる。
また、第1の実施形態に係る製造装置において、上記直線状パイプ2は、パイプ2の内径と複合流形成部1の下流端部(すなわち、集束部10の下流端部)における内径とを一致させて、複合流形成部1の下流側に連結されている。このような単一の直線状パイプ2を設けることにより、複合流形成部1で形成した海島型複合流を、その断面における複合形状を維持したまま紡糸ノズル3に向けて送液することができる。また、本発明では、複合流形成部1で単一の海島型複合流が形成されて紡糸ノズル3に送液されるため、直線状パイプ2を、紡糸原液導出部9から導出された芯鞘型複合流の本数に合わせて複数配設する必要が無く、単一の直線状パイプ2を集束部10と紡糸ノズル3との間に配設すれば良い。このため、製造装置の構造を非常に簡単にすることができる。
さらに、上記の直線状パイプ2には、直線状パイプ2を加熱して海島型複合流の温度を制御する温度制御手段が備えられている。この温度制御手段としては、例えば図1に示したように、直線状パイプ2を内包するように直線状パイプ2の外側に熱媒用配管21が配されており、この熱媒用配管21には温水などの熱媒の供給口22と排出口23とが形成されている。そして、この熱媒用配管21と直線状パイプ2との間に、所定温度の温水などの熱媒を流通させて直線状パイプ2を加熱することにより、直線状パイプ2内を通過する海島型複合流を、紡糸条件に適した温度まで容易に加熱して複合流の温度を制御することができる。
さらに、上記紡糸ノズル3は、図2及び3に示したように、ノズル部31と同ノズル部31の上流側に配された織布又は不織布からなるフィルター32とが、ノズルパック33により支持されている。上記のようにフィルター32を設けておくことにより、例えば海島型複合流内に存在する不純物等を容易に除去することが可能となる。このような紡糸ノズル3は、ノズル部31の中心を上記直線状パイプ2の中心に一致させて、直線状パイプ2の下流端部に装着されている。
紡糸ノズル3において、ノズル部31はその周縁部にリング状凹部31aが形成されており、このリング状凹部31aの底部には、複合流形成部1で形成される海島型複合流における島成分と同数の吐出孔31bが形成されている。また、これらの各吐出孔31bは、リング状凹部31aの底部に同一円周上に配設されている。
紡糸ノズル3が、リング状凹部31aの底部に上記のような吐出孔31bを有していれば、前記複合流形成部1で形成した海島型複合流を紡糸ノズル3で紡糸することにより、各吐出孔31bから海島型複合流の島成分を芯部とした芯鞘型複合繊維を同時に形成することが可能となる。このとき、各吐出孔31bの形状は特に限定されないが、例えば各吐出孔31bが図3に示すように円形状であれば、芯部(島成分)の周りに均一な肉厚で同心円状の鞘部が形成された芯鞘型複合繊維を得ることが可能となる。
次に、上記第1の実施形態に係る製造装置を用いて、芯鞘型複合繊維を製造する方法について説明する。
先ず、複合流形成部1の鞘成分紡糸原液供給部5及び芯成分紡糸原液供給部6から各紡糸原液導出部9に対して、それぞれ鞘成分及び芯成分の紡糸原液を配管7,8を介して供給する。両紡糸原液が供給された各紡糸原液導出部9では、中心部から芯成分紡糸原液を導出すると同時に、その芯成分紡糸原液の周囲に鞘成分紡糸原液を導出することにより、芯成分紡糸原液と鞘成分紡糸原液とが同心円状に配された芯鞘型複合流を形成することができる。このとき、各紡糸原液導出部9は、前記のように同一円周上に離間して配されているため、例えば図4(a)に示したように、複数の芯鞘型複合流51を同一円周上で同時に形成することができる。なお、この図4は、本発明の特徴を理解し易くするために、紡糸原液の複合状態を模式的に示したものである。したがって、図4に示されている寸法等は実際のものと必ずしも一致するものではなく、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
このとき、例えば紡糸原液導出部9から導出される鞘成分及び芯成分の紡糸原液の流量などを調節することにより、紡糸原液導出部9で形成する芯鞘型複合流における芯鞘の複合比率などを制御できる。これにより、最終的に得られる芯鞘型複合繊維の繊度、芯部と鞘部との割合等を任意に決定することが可能となる。
そして、上記のように紡糸原液導出部9で形成された複数の芯鞘型複合流は、その後複合流形成部1の集束部10で集束されることにより、図4(b)に示したように、海成分内の同一円周上に複数の島成分が互いに離間して配された単一の海島型複合流52を形成することができる。
次に、上記複合流形成部1で形成した海島型複合流は、その断面の複合形状を維持したまま単一の直線状パイプ2内を通過して、紡糸ノズル3に送液される。このように海島型複合流が直線状パイプ2内を通過することにより、海島型複合流中の海成分及び島成分の形態を安定化させることができる。
このとき、直線状パイプ2には、前記のように温度制御手段が備えられている。これにより、直線状パイプ2内を通過する海島型複合流を容易に加熱して複合流の温度制御を行うことができる。このように海島型複合流の温度を制御することによって、海島型複合流の粘度及び温度を紡糸に好適な値に維持することができ、紡糸ノズル3において安定した紡糸を可能にする。
そして、複合流形成部1から直線状パイプ2を介して紡糸ノズル3に送液された海島型複合流は、この紡糸ノズル3で紡糸が行われる。このとき、紡糸ノズル3は、前記のように海島型複合流における島成分と同数の吐出孔を有しており、これらの各吐出孔は、その中心位置が同一円周上に配置されている。
また、紡糸ノズル3は前記図2及び3に示したような構成を有していることにより、直線状パイプ2から紡糸ノズル3内に導出された海島型複合流は、ノズル部31の中央の半球状部31cにおいて、複数の島成分が同一円周上に配されている状態を維持しながら紡糸ノズルの中心部から周縁部に向けて均一に広がり、リング状凹部31aの底部へと流動する。そして、リング状凹部31aの底部に同一円周上に設けられた吐出孔31bから複合流を吐出させる。これにより、紡糸ノズル3の各吐出口において均一な吐出圧力を得ることが可能となり、島成分を芯部とし、且つその芯部の周りに鞘部が均一に形成された芯鞘型複合繊維53を複数本同時に製造することができる(図4(c)を参照)。
特に、本発明では、上記複合流形成部1において、島成分が所望の断面積で海成分内の同一円周上に分配された海島型複合流を一旦形成した後、同海島型複合流を直線状パイプ2で紡糸ノズル3に送液する際に海成分及び島成分の形態を安定化させるとともに複合流の粘度及び温度を適切な値に制御することができる。したがって、この島成分が所望の断面積で安定して形成されている海島型複合流を、上記紡糸ノズル3で紡糸することによって、芯部が所望の大きさで形成され且つその芯部の周囲に鞘部が所望の肉厚で均一に形成された芯鞘型複合繊維を非常に安定して得ることができる。
以上のようにして芯鞘型複合繊維を製造することにより、前記特許文献1のような従来の装置に比べて、非常に簡単な構造を有し且つ構成部品の加工も容易な上記製造装置を用いて、芯部及び鞘部が所望の大きさで均一に形成された芯鞘型複合繊維を安定して製造することができる。また、上記第1の実施形態に係る製造装置であれば、製造する芯鞘型複合繊維の繊度や複合比率を変更する際でも、例えば、複合流形成部1の紡糸原液導出部9に供給する鞘成分及び/又は芯成分の紡糸原液の流量を調節すること、また紡糸ノズル3の吐出孔31bの形状や寸法を調節すること等によって、容易に対応することができる。
なお、上記第1の実施形態においては、海島型複合流中に6つの島成分を形成する場合、すなわち、6本の芯鞘型複合繊維を同時に製造する場合について説明を行っているが、本発明はこれに限定されるものではなく、目的や条件等に応じて同時製造可能な芯鞘型複合繊維の数を任意に変更することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る芯鞘型複合繊維の製造装置について説明する。ここで、図5は、第2の実施形態に係る芯鞘型複合繊維の製造装置における複合流形成部40及び直線状パイプ2の断面を示す概略断面図である。
第2の実施形態に係る製造装置は、図5に示したような複合流形成部40と、この複合流形成部40の下流側に接続された単一の直線状のパイプ2と、前記第1の実施形態に係る製造装置と同様の構成を有する紡糸ノズル3とを備えている。この第2の実施形態に係る製造装置においては、複合流形成部40が上記第1の実施形態に係る製造装置とは異なる構成を有している。なお、この第2の実施形態に係る製造装置において、前記第1の実施形態に係る製造装置と実質的に同じ構成を有するものは同じ符号を用いて表しており、その構成についての具体的な説明は省略する。
本発明の第2の実施形態に係る製造装置において、複合流形成部40は、鞘成分紡糸原液を供給する鞘成分紡糸原液供給部45と、芯成分紡糸原液を供給する芯成分紡糸原液供給部46と、これらの紡糸原液供給部45,46から供給された紡糸原液を送液する配管47,48と、配管47,48を介して供給された鞘成分及び芯成分の紡糸原液を導出して単一の海島型複合流を直接形成可能な紡糸原液導出部49と、この紡糸原液導出部49と直線状パイプ2を連結する連結部41とを備えている。
このような複合流形成部40において、紡糸原液導出部49は、鞘成分紡糸原液供給部45から供給された鞘成分紡糸原液を海成分として導出して連結部41内を海成分で満たす。それとともに、連結部41の上方で同一円周上に配された複数の導出部から芯成分紡糸原液を島成分として導出する。これにより、紡糸原液導出部49において、鞘成分紡糸原液で構成される海成分内の同一円周上に、芯成分紡糸原液で構成される複数の島成分を有する単一の海島型複合流を安定して形成することができる。この場合、連結部41内に導出された海成分中に、芯成分紡糸原液を同一円周上の複数箇所から導出するために、例えば連結部41の上部に、芯成分紡糸原液を導出する導出孔を同一円周上に複数開口した前板を配設することができる。
また、この紡糸原液導出部49と直線状パイプ2を連結する連結部41は、漏斗状の形状を有している。これにより、例えば図5に示したように、紡糸原液導出部49において島成分同士を互いに接触させないために、海島型複合流の直径を大きくして複合流の形成を行った場合でも、連結部41にて海島型複合流の直径を細くして直線状パイプ2の内径に合わせることができる。
なお、本発明において、紡糸原液導出部49で形成する海島型複合流の直径、また直線状パイプ2の寸法は特に限定されないが、例えば紡糸原液導出部49で形成する海島型複合流の直径を大きくすることにより、海成分中の同一円周上に所望の直径を有する島成分を形成し易くなる。また、直線状パイプ2の内径を小さくすることにより、例えば前記で説明したように直線状パイプ2で海島型複合流の温度制御を行うときに、海島型複合流の温度をより均一に制御することができる。
そして、上記のような第2の実施形態に係る製造装置を用いて芯鞘型複合繊維を製造する場合、先ず複合流形成部40の鞘成分及び芯成分の紡糸原液供給部45,46から紡糸原液導出部49に向けて紡糸原液を供給する。この鞘成分及び芯成分の紡糸原液が供給された紡糸原液導出部49では、鞘成分紡糸原液を連結部41内に導出して海成分を形成するとともに、この海成分内における同一円周上の複数箇所に対して芯成分紡糸原液を島成分として導出することにより、単一の海島型複合流を形成することができる。
このとき、紡糸原液導出部49から導出される鞘成分及び芯成分の紡糸原液の流量などを調節することにより、紡糸原液導出部9で形成する海島型複合流における海成分及び島成分の大きさや複合比率などを制御できる。これにより、最終的に得られる芯鞘型複合繊維の繊度、芯部と鞘部との割合等を任意に決定することが可能となる。
次に、上記のように複合流形成部1で形成した海島型複合流は、前記第1の実施形態のときと同様に、その断面の複合形状を維持したまま単一の直線状パイプ2内を通過して、紡糸ノズル3に送液される。このとき、直線状パイプ2内を通過する海島型複合流の温度を、直線状パイプ2に設けられた温度制御手段によって制御することができる。そして、直線状パイプ2を介して送液された海島型複合流は、紡糸ノズル3で紡糸が行われる。これにより、島成分を芯部とし、且つその芯部の周囲に鞘部が所望の肉厚で均一に形成された芯鞘型複合繊維を複数本同時に安定して製造することができる。
以上のようにして芯鞘型複合繊維を製造することにより、従来よりも簡単な構造を有する上記第2の実施形態に係る製造装置を用いて、芯部及び鞘部が所望の大きさで均一に形成された芯鞘型複合繊維を安定して製造することができる。また、製造する芯鞘型複合繊維の繊度や複合比率を変更する場合でも、前記第1の実施形態のときと同様に容易に対応することができる。
なお、本発明に係る製造装置及び製造方法は、乾式紡糸、湿式紡糸、溶融紡糸の何れの防止方法にも適用可能である。また、乾式紡糸ではセルロースアセテートの置換度や重合度、或いは添加剤の異なる成分の複合化が可能である。更に、湿式紡糸ではアクリルの共重合成分や重合度の異なる成分の複合化が可能であり、溶融紡糸ではポリエステルの共重合成分や重合度、添加剤の異なる成分の複合化が可能である。
特に、本発明は、置換度の異なる複数のセルロースアセテートを安定して複合化する場合に好適に適用することができる。例えば、本発明により、鞘成分をセルロースジアセテート、芯成分をセルローストリアセテートとした芯鞘型複合繊維を製造した後に、ジアセテート成分だけを脱アセチル化処理してセルロース化させ、吸湿性に優れるレーヨン調の複合繊維を得ることができる。またその他に、例えば芯成分に無機微粒子を含有したセルロースアセテートを複合化して芯鞘型複合繊維を製造し、透け防止性に優れる複合繊維や高比重性の複合繊維を得る場合にも本発明を好適に適用することができる。
以下、本発明について実施例を挙げてより具体的に説明する。
先ず、芯成分紡糸原液として、以下のような紡糸原液Aを作製した。すなわち、平均酢化度61.6%のセルローストリアセテートを、塩化メチレン91重量%/メタノール9重量%の混合溶剤に溶解させることによって、濃度21.9重量%のセルローストリアセテート溶液を調整した。一方、平均粒径0.35μmの二酸化チタンを、少量のセルロースアセテート高分子と共に、塩化メチレン91重量%/メタノール9重量%の混合溶剤に加え、ボールミルを使用して公知の方法により均一に分散させることによって、二酸化チタン分散液を調製した。そして、上記で作製したセルローストリアセテート溶液と二酸化チタン分散液とを、二酸化チタンの含有量が全体の固形分に対して4.1重量%となるように攪拌混合することによって、紡糸原液Aを作製した。
一方、鞘成分紡糸原液として、平均酢化度61.6%のセルローストリアセテートを塩化メチレン91重量%/メタノール9重量%の混合溶剤に溶解させて、濃度21.9重量%のセルローストリアセテート溶液(紡糸原液B)を作製した。
図1に示した本発明の第1の実施形態に係る製造装置を用いて、上記で作製した芯成分紡糸原液(紡糸原液A)を芯成分紡糸原液供給部6から、また鞘成分紡糸原液(紡糸原液B)を鞘成分紡糸原液供給部5から、それぞれ各紡糸原液導出部9に供給して、各紡糸原液導出部9にて芯鞘型複合流を形成した。このとき、最終的に得られる芯鞘型複合繊維の芯鞘複合比率が芯部:鞘部=20:80となるように、紡糸原液を供給するギヤポンプの送液量によって紡糸原液A及びBの流量を適切に調節した。その後、各紡糸原液導出部9で形成した芯鞘型複合流を、集束部10で複数集束させることによって、単一の海島型複合流を形成した。
この複合流形成部で形成した単一の海島型複合流は、長さ1mの直線状パイプ2を介して約75℃となるように温度制御しながら紡糸ノズル3に送液した。その後、海島型複合流を紡糸ノズル3で乾式紡糸法により紡糸することによって、6本の芯鞘型複合繊維を製造した。なお、上記紡糸ノズル3として、リング状凹部31aの底部に、円形の吐出孔31bが同一円周上に等間隔で6箇所形成されているものを使用した。
上記のようにして製造された芯鞘型複合繊維は、84デシテックス、20フィラメントであり、芯鞘複合比率が上記芯部:鞘部=20:80の割合で構成された芯鞘型のセルロースアセテート複合繊維であった。
本発明は、芯鞘型複合繊維を製造する際に有効に適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る芯鞘型複合繊維の製造装置における複合流形成部及び直線状パイプの断面を示す概略断面図である。 同製造装置における紡糸ノズルの断面を示す概略断面図である。 同製造装置において紡糸ノズルを下流側からみた下面図である。 本発明の芯鞘型複合繊維の製造方法の代表的な実施形態を示す紡糸原液の複合状態を模式的に表す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る芯鞘型複合繊維の製造装置における複合流形成部及び直線状パイプの断面を示す概略断面図である。
符号の説明
1 複合流形成部
2 直線状パイプ
3 紡糸ノズル
5 鞘成分紡糸原液供給部
6 芯成分紡糸原液供給部
7 配管
8 配管
9 紡糸原液導出部
10 集束部
21 熱媒用配管
22 熱媒供給口
23 熱媒排出口
31 ノズル部
31a リング状凹部
31b 吐出孔
31c 半球状部
32 フィルター
33 ノズルパック
40 複合流形成部
41 連結部
45 鞘成分紡糸原液供給部
46 芯成分紡糸原液供給部
47 配管
48 配管
49 紡糸原液導出部
51 芯鞘型複合流
52 単一の海島型複合流
53 芯鞘型複合繊維

Claims (6)

  1. セルロースアセテート系芯鞘型複合繊維を製造する製造装置において、
    前記芯鞘型複合繊維の鞘部を形成する鞘成分紡糸原液を海成分とし、前記芯鞘型複合繊維の芯部を形成する芯成分紡糸原液を島成分として、海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成する複合流形成部と、
    前記複合流形成部の下流側に接続された単一の直線状のパイプと、
    前記直線状のパイプの下流端部に装着され、前記海島型の複合流における島成分と同数の吐出孔を有する紡糸ノズルとを備えてなり、
    前記紡糸ノズルの各吐出孔は、同一円周上に等間隔で配置してなることを特徴とするセルロースアセテート系芯鞘型複合繊維の製造装置。
  2. 前記複合流形成部は、前記鞘成分紡糸原液と前記芯成分紡糸原液とからなる同一円周上に等間隔の芯鞘型複合流をそれぞれ形成可能な紡糸原液導出部と、
    前記各紡糸原液導出部にて形成された各芯鞘型複合流を複数本集束して海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成可能な集束部と、
    を備えてなることを特徴とする請求項1記載のセルロースアセテート系芯鞘型複合繊維の製造装置。
  3. 前記複合流形成部は、海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成可能な紡糸原液導出部と、同紡糸原液導出部と前記直線状パイプとを連結する連結部とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のセルロースアセテート系芯鞘型複合繊維の製造装置。
  4. セルロースアセテート系芯鞘型複合繊維を製造する製造方法において、
    前記芯鞘型複合繊維の鞘部を形成する鞘成分紡糸原液を海成分とし、前記芯鞘型複合繊維の芯部を形成する芯成分紡糸原液を島成分として、海成分中において複数の島成分が複
    合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成すること、
    前記形成した海島型の複合流を、単一の直線状のパイプを通して、同複合流における島成分と同数の吐出孔を有する紡糸ノズルに送液すること、
    前記海島型の複合流を前記紡糸ノズルにより紡糸して、前記島成分を芯部とした前記芯鞘型複合繊維を複数本同時に形成すること、
    を含んでなることを特徴とするセルロースアセテート系芯鞘型複合繊維の製造方法。
  5. 前記海島型の複合流が、前記鞘成分紡糸原液と前記芯成分紡糸原液とからなる芯鞘型複合流を同一円周上に等間隔に離間して複数形成し、同形成された芯鞘型複合流を複数集束して海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流とすることにより、形成してなることを特徴とする請求項4記載のセルロースアセテート系芯鞘型複合繊維の製造方法。
  6. 前記海島型の複合流が、前記鞘成分紡糸原液を導出して海成分を形成し、同形成した海成分内における同一円周上に等間隔の複数箇所に対して前記芯成分紡糸原液を島成分として導出することにより、海成分中において複数の島成分が複合流の流れ方向を中心軸とする同一円周上に等間隔に離間して位置する複合流を形成してなることを特徴とする請求項4記載のセルロースアセテート系芯鞘型複合繊維の製造方法。
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