JP4577842B2 - 分離膜の改質方法および装置 - Google Patents

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本発明は、分離膜、特に逆浸透膜(RO膜)またはナノろ過膜(NF膜)の性能を向上させるための改質方法および装置に関し、とくに、分離膜の改質処理を実施する際、改質用の薬品を適切に検査し、検査に合格した薬品を使用することにより目標とした改質を確実に達成できるようにした、分離膜の改質方法および装置に関する。
従来、海水の淡水化や超純水、各種製造プロセス用水を得る方法として、例えばRO膜やNF膜を分離膜とするモジュールを用い、原水中からイオン成分や低分子成分を分離する方法が知られている。以前と比較すると、RO膜やNF膜の性能は格段に向上し、高阻止性能・低圧力運転が可能な膜も使われている。
しかし、近年要求される超純水のレベルは非常に高く、RO膜単独では不十分であることはもちろん、後段に電気再生式脱塩装置(EDI)を設置する場合においても、RO膜を2段として用いなければならないケースがあった。
特許文献1には、半透性膜を高温で有機酸に浸漬し、高脱塩性・高透水性を併せ持つ膜の製造方法が提案されている。この方法では、高温で処理するため、モジュール形態での処理は困難であるし、条件によっては透過水量の大幅な低下を招くケースがあった。
また、特許文献2には、海水にpH=5未満でタンニン酸を添加して、透塩率を低下させる方法が提案されている。しかし、この方法は海水の処理に限定されたものであり、本発明で想定している、地下水・井戸水・河川水・湖水・雨水・工業用水・水道水・ゴミ浸出水・下排水処理水・農業排水・各種工程回収水などのいわゆる原水を、必要に応じて除濁した原水の脱塩は含まれていない。
特開2003-117360号公報 特開昭58-109182号公報
かかる現状の技術レベルに対し、未だ出願未公開の段階にあるが、先に本出願人により、ポリフェノールを含む有機物質を用いて分離膜を改質し、阻止性能向上を実現する方法が提案されている(特願2005-39061号)。しかし、この方法にて改質用薬品として主に用いられるタンニン酸は、天然物であり、ロットによる製品品質のバラツキが生じる恐れがあるため、目標とした性能向上効果が必ずしも得られない場合があるという問題が残されている。
かかる現状の技術レベルに対し、本発明の課題は、改質用薬品の品質を安定して所定の品質に確保することで、分離膜の性能を安定して目標レベルにまで改善することができるようにした分離膜の改質方法および装置を提供することにある。
前述のような現状の技術レベルに対し、本発明者らは鋭意検討を行なった結果、(1)改質用薬品を受け入れる際、分離膜を用いた性能評価を実施することによって、改質用薬品の使用可否を正確に判定できること、(2)その測定用分離膜に比較的阻止性能の低い分離膜を用いることで、判定がさらに容易にできること、を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る分離膜の改質方法は、分離膜を、ポリフェノールを含む有機物質を含有する薬品を用いて改質するに際し、使用する前記薬品の品質を評価するための測定用分離膜に前記薬品を含む水溶液を加圧通水し、該測定用分離膜の変化を測定することにより、前記薬品の分離膜改質用薬品としての品質を検査し、検査に合格した薬品を分離膜の改質に用いることを特徴とする方法からなる。
とくに、改質用薬品の受入検査において、上記測定用分離膜に前記薬品を含む水溶液を加圧通水し、該測定用分離膜の変化を測定することによってその薬品の品質を検査し、検査に合格した薬品を実際に分離膜の改質に用いる方法である。薬品そのものの物性、例えば分子量等を測定して検査することも可能であるが、どのような物性を持つ有機物質が、分離膜の改質に好適であるかが必ずしも明らかではないため、薬品の物性自体を検査する方法は好ましい方法とは言えず、測定用の分離膜を用いて、実際の阻止性能変化を測定することによって初めて、分離膜の改質に好適であるかどうかを、正確に判定できるようになる。したがって、本発明は、別に準備した測定用分離膜を使用することは勿論のこと、改質対象となる製品分離膜またはその一部を一旦測定用分離膜として使用し、それによって改質用薬品の品質を評価し、合格であればその薬品の使用を続行する場合も含む。
上記本発明に係る分離膜の改質方法においては、上記測定用分離膜として、500mg/L塩化ナトリウム水溶液の阻止率が98%以下の性能を持つ分離膜を使用することが好ましい。この阻止率は、より好ましくは10%以上98%以下、さらに好ましくは50%以上98%以下、とくに好ましくは70%以上98%以下である。この方法を用いることで、使用しようとしている薬品が、分離膜の改質用薬品として好適であるかどうかの正確な判定ができる。阻止率98%を超える膜では、測定用分離膜の性能の変化が小さいため、正確な判定が困難である。阻止率は、測定時の温度や透過流束によって異なるので、メーカーがその膜の性能を測定する標準的な条件を適用するか、スパイラル型膜エレメントの場合には、25℃、1.0m/dayの透過流束、を目安に測定を行なうのが良い。本発明で言う阻止率とは、特に断りのない限り、この方法で測定されたものを指している。
また、本発明に係る分離膜の改質方法においては、上記測定用分離膜として、逆浸透膜またはナノろ過膜を使用することが好ましい。この方法を用いることで、前述同様、分離膜の改質用薬品として好適であるかどうかの正確な判定を容易に行うことができる。
また、本発明に係る分離膜の改質方法においては、上記測定用分離膜として、1m2以下の面積を持つ平膜を使用することが好ましい。平膜は、取扱いが容易であり、薬品検査が簡単に実施できる点で、メリットがある。平膜の面積は、1m2 以下、好ましくは0.1m2以下、さらに好ましくは0.05m2以下である。1m2を超えてしまうと、膜が大きくなりすぎてしまい、ハンドリングが悪くなってしまう。なお、平膜によるテストでは、円形の平膜を用いることが多い。
また、本発明に係る分離膜の改質方法においては、上記測定用分離膜として、スパイラル型膜エレメントを使用することも好ましい。スパイラル型膜エレメントは、平膜と同様、取扱いが比較的容易であることに加え、実際の製品として用いられているので、より現実に近い判定が可能である点にメリットがある。RO膜やNF膜では、長さ1m、エレメントの直径が4インチまたは8インチのものが多く用いられている。本発明に係る方法には、4インチ、8インチ、その他の長さ・直径、いずれのものも用いることができる。特に4インチのエレメントを用いることは、小型で汎用性も高く、また、4インチ、8インチのエレメントを用いることは、コストが安いことから、より好ましい。
また、本発明に係る分離膜の改質方法においては、上記測定用分離膜として、少なくとも芳香族ポリアミド系素材を含む膜を使用することが好ましい。好適な素材は、芳香族ポリアミド、好ましくは全芳香族ポリアミド、さらに好ましくは架橋全芳香族ポリアミドである。近年のRO/NF膜の多くはポリアミド系素材を含むため、この素材の膜を用いることで、より正確な判定が可能となる。
本発明に係る分離膜の改質装置は、分離膜を、ポリフェノールを含む有機物質を含有する薬品を用いて改質する装置であって、使用する前記薬品の品質を評価するための測定用分離膜を備え、該測定用分離膜に前記薬品を含む水溶液を加圧通水し、該測定用分離膜の変化を測定することにより、前記薬品の分離膜改質用薬品としての品質を検査する手段を有することを特徴とするものからなる。
この分離膜の改質装置においては、上記測定用分離膜は、500mg/L塩化ナトリウム水溶液の阻止率が98%以下の性能を持つ分離膜からなることが好ましい。
また、上記測定用分離膜は、逆浸透膜またはナノろ過膜からなることが好ましい。
また、上記測定用分離膜は、1m2以下の面積を持つ平膜からなることが好ましい。
また、上記測定用分離膜が、スパイラル型膜エレメントからなる構成とすることもできる。
また、上記測定用分離膜は、少なくとも芳香族ポリアミド系素材を含む膜からなることが好ましい。
このように、本発明によれば、例えばロットによるばらつきがある、分離膜の改質用薬品を、適切な方法で検査を実施し、実際に改質処理を行う際のトラブルを未然に防ぐことができる。改質処理により分離膜の性能を安定して目標レベルにまで改善することができる
以下に、本発明の望ましい実施の形態について説明する。但し、以下に説明する実施の形態は、本発明の実施態様の例を示すものであり、本発明の内容を制限するものではない。
本発明の一実施態様に係る分離膜の改質方法を、スパイラル型膜エレメントを用いた分離膜改質用薬品の検査に関して、図1を参照しながら説明する。図1は本発明における検査方法を実施する装置の概略機器系統を示している(圧力計、流量計、弁などは適宜省略してある)。図1において、1はタンク、2はポンプ、3は分離膜モジュール、4は圧力調節弁、5〜9はボール弁を、それぞれ示している。なお、分離膜モジュール3は、分離膜そのものである膜エレメント31(つまり、本発明で言う「測定用分離膜」)と、膜エレメント31を格納するための耐圧容器であるベッセル32から成る。
ベッセル32内に膜エレメント31を装填後、弁5を閉の状態でタンク1に水(純水が好ましい)を十分量入れ、弁6、8、9を閉、弁5、7を開、弁4を適宜開として、ポンプ2を起動する。圧力がかからない状態でしばらく通水し、必要であればタンク1へ純水を補給しながら、分離膜モジュール3を水洗する。なお、本発明でいう圧力がかからない状態とは、透過水が得られないほどの低圧の状態をいう。
次にポンプ2停止後、弁5を閉として、タンク1に水(純水が好ましい)を所定量入れ、性能評価用の薬品を所定量加えて、十分に溶解する。弁7、9を閉、弁5、6、8を開、弁4を所定の圧力になるように開として、ポンプ2を起動する。30分ないし1時間程度運転をし、性能評価に必要な、水温や圧力、流量、導電率などのデータを採取する。また、必要に応じてサンプリングを行い、溶液中のイオンなど各種物質の濃度分析を実施する。
ポンプ2を停止し、弁9を開けてタンク1内の薬液を排出する。水(純水が好ましい)でタンク1を水洗後、弁9を閉として水(純水が好ましい)を貯留する。弁6、8、9を閉、弁5、7を開、弁4を適宜開として、ポンプ2を起動する。しばらく通水し、必要であればタンク1へ純水を補給しながら、分離膜モジュール3を水洗する。また弁6も開として、循環ラインの水洗も適宜行なう。
次にポンプ2停止後、弁5を閉として、タンク1に水(純水が好ましい)を所定量入れ、納品された改質用薬品である有機物質を所定量加えて、十分に溶解する。弁7、9を閉、弁5、6、8を開、弁4を所定の圧力になるように開として、ポンプ2を起動し、加圧通水する。
所定時間経過後、ポンプ2を停止し、弁9を開けてタンク1内の薬液を排出する。水(純水が好ましい)でタンク1を水洗後、弁9を閉として水(純水が好ましい)を貯留する。弁6、8、9を閉、弁5、7を開、弁4を適宜開として、ポンプ2を起動する。圧力がかからない状態でしばらく通水し、必要であればタンク1へ純水を補給しながら、分離膜モジュール3を水洗する。また弁6も開として、循環ラインの水洗も適宜行なう。
次にポンプ2停止後、弁5を閉として、タンク1に水(純水が好ましい)を所定量入れ、処理前と同じ性能評価用の薬品を所定量加えて、十分に溶解する。弁7、9を閉、弁5、6、8を開、弁4を所定の圧力になるように開として、ポンプ2を起動する。30分ないし1時間程度運転をし、性能評価に必要な、水温や圧力、流量、導電率などのデータを採取する。また、必要に応じてサンプリングを行い、溶液中のイオンなど各種物質の濃度分析を実施する。
ポンプ2を停止し、弁9を開けてタンク1内の薬液を排出する。水(純水が好ましい)でタンク1を水洗後、弁9を閉として水(純水が好ましい)を貯留する。弁6、8、9を閉、弁5、7を開、弁4を適宜開として、ポンプ2を起動する。しばらく通水し、必要であればタンク1へ純水を補給しながら、分離膜モジュール3を水洗する。また弁6も開として、循環ラインの水洗も適宜行なう。
性能評価用の薬品は、特に限定されないが、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの電解質水溶液を用いて、塩類の阻止性能を評価する他、シリカ(ケイ酸ナトリウム)やアルコール類等のTOC成分の阻止性能を評価することができる。これらを単体で、もしくは混合して用いることもできる。なお、塩化ナトリウムは最も汎用性が高く、簡易に用いることができるので良い。
性能評価時の薬液濃度は、特に限定されないが、100mg/L〜3000mg/L程度、好ましくは500mg/L〜2000mg/L程度の濃度に設定するのが良い。
性能評価時の運転圧力や透過流束は、特に限定されないが、膜メーカーが設定している標準圧力を用いて、定圧運転とする他、0.5〜3.0m/day程度の定流量運転としてもよい。水温は25℃程度とする。なおここで言う標準圧力とは、メーカーが提供しているカタログや技術資料に記載されている、性能表示のための試験圧力のことであり、実際に膜を使用する際の設定の目安となるものであり、例えば0.3MPa、0.5MPa、0.75MPa、1.5MPaのようなある圧力値に設定される。多くの場合、25℃における透過流束を1m/day前後(0.5〜3.0m/day程度)になるように設定されているようである。
分離膜の改質用薬品として、使用可能か不可かを判定する基準は、特に限定されないが、阻止率(透塩率)や透過流束が、改質処理前後でどの程度変化するかを基準とすれば良い。おおむね、透塩率は50%以上低下し、透過流束は20%以上の低下がないことを基準とすることが好ましい。
改質用薬品である有機物質の濃度設定は、特に限定されないが、実情に合わせることが良く、5〜500mg/L、好ましくは10〜200mg/Lであることが、正確な判定をするために好ましい。5mg/L未満では判定そのものが困難であり、500mg/Lを超えると実情にそぐわず、好ましくない。
ポリフェノール類を含む有機物質としては、平均分子量が、200〜5000程度であるものを用いることができる。本発明で言うポリフェノールとは、複数の水酸基が結合した芳香族化合物を総称した、一般的なポリフェノール類のことを指す。ポリフェノールとしては例えば、アントシアニン、カテキン、タンニン、ルチン、ケルセチン、イソフラボン、フラボノイド、フミン類、フルボ酸、などが挙げられるが、特に限定はされない。
中でも、タンニン酸が好ましく用いられる。タンニン酸はタンニン、タンニン類とも呼ばれ、混同して用いられるが、本願中では全て同義で用いている。また、五倍子タンニンのことをガロタンニンと呼ぶこともある。なお五倍子とは、ヌルデ属植物の虫コブのことである。
タンニン酸には、加水分解型と縮合型がある。前者の原料の例としては、五倍子、没食子、チェストナット(Chestnut)、オーク(Oak Wood)、ユーカリプタス(Eucalyptus)、ディビディビ(Divi-Divi)、タラ(Tara)、スマック(Sumac)、ミラボラム(Myrabolam)、アルガロビア(Algarobilla)、バロニア(Valonea)、胡桃、栗、木苺、グミ、ザクロ、アカメガシワ、ウルシ科、サンシュユ、ゲンノショウコ、などが挙げられる。後者の原料の例としては、ケプラチョ(Quebracho)、ビルマカッチ(Burma Cutch)、ワットル(Wattle)、ミモザ(Mimosa)、スプルース(Spruse)、ヘムロック(Hemlock)、マングローブ(Mangrove)、カシワ樹皮(Oak bark)、アバラム、ガンビア(Gambier)、茶、柿渋、ユキノシタ、ブドウ、リンゴ、蓮根、コーヒー、しそ、ボケ、椿、ローズマリー、パセリ、サルビアの花、ヒマワリ、などが挙げられる。なお、加水分解型はピロガロール型(Hydrolyzable Tannin)、縮合型はカテコール型(Condensel Tannin)とも呼ばれる。
前記タンニン酸としては、加水分解型タンニンが好ましく用いられ、中でも、五倍子を原料として作られたものを用いることができる。
有機物質を含む溶液を加圧通水する際の透過流束は、実情に合わせるのが良く、0.3〜5.0m/dayの範囲とすることが、正確な判定をするために望ましい。好適な透過流束の範囲は、0.3〜5.0m/day、好ましくは0.5〜3.0m/day、さらに好ましくは0.7〜2.0m/dayである。 0.3m/day未満や5.0m/day以上では、正確な判定ができない。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
<実施例>
3種類のロットの五倍子タンニンを、図1に示した装置にて、前記方法により受入検査を行なった。膜は、日東電工製LES90-D4を用いた。有機物質の薬液濃度は100mg/L、処理時間は1時間、処理時の透過流束は1.0m/dayとした。性能評価に用いた薬品は、塩化ナトリウムとし、500mg/Lの水溶液とした上で、塩酸および水酸化ナトリウムを用いてpHを7に調整して用いた。性能評価時の運転圧力は0.5MPa、水温は25℃とした。透塩率は、導電率を用いて測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004577842
<判定基準>
・透塩率・・・50%以上の低下があること
・透過流束・・・20%以上の低下がないこと
上記2つの条件を満たす場合、分離膜の改質用薬品として使用可能と判定する。
上記結果を判定基準に照らし合わせると、表1に示した結果から、ロットAは使用可能、ロットBは透塩率の低下が小さいため使用不可、ロットCは透過流束の低下が大きいため使用不可、となった。
この結果にしたがって、検査に合格したロットAの改質用薬品を使用することにより、目標とする分離膜の改質が確実に行われることになる。
本発明に係る分離膜の改質方法および装置は、とくに逆浸透膜やナノろ過膜の性能を向上・回復させるための分離膜の改質処理を施すに際し、受入れ薬品の合否を判定するのに好適なものであり、合格した薬品を用いて改質処理された分離膜により、地下水や井戸水、河川水、湖水、雨水、工業用水、水道水、ゴミ浸出水、下排水処理水、各種工程回収水などの原水の処理効果を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る分離膜の改質方法を実施するための装置の概略機器系統図である。
符号の説明
1 タンク
2 ポンプ
3 分離膜モジュール
4 圧力調節弁
5、6、7、8、9 ボール弁
31 分離膜としての膜エレメント(測定用分離膜)
32 耐圧容器としてのベッセル

Claims (12)

  1. 分離膜を、ポリフェノールを含む有機物質を含有する薬品を用いて改質するに際し、使用する前記薬品の品質を評価するための測定用分離膜に前記薬品を含む水溶液を加圧通水し、該測定用分離膜の変化を測定することにより、前記薬品の分離膜改質用薬品としての品質を検査し、検査に合格した薬品を分離膜の改質に用いることを特徴とする、分離膜の改質方法。
  2. 前記測定用分離膜として、500mg/L塩化ナトリウム水溶液の阻止率が98%以下の性能を持つ分離膜を使用することを特徴とする、請求項1に記載の分離膜の改質方法。
  3. 前記測定用分離膜として、逆浸透膜またはナノろ過膜を使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の分離膜の改質方法。
  4. 前記測定用分離膜として、1m2以下の面積を持つ平膜を使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の分離膜の改質方法。
  5. 前記測定用分離膜として、スパイラル型膜エレメントを使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の分離膜の改質方法。
  6. 前記測定用分離膜として、少なくとも芳香族ポリアミド系素材を含む膜を使用することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の分離膜の改質方法。
  7. 分離膜を、ポリフェノールを含む有機物質を含有する薬品を用いて改質する装置であって、使用する前記薬品の品質を評価するための測定用分離膜を備え、該測定用分離膜に前記薬品を含む水溶液を加圧通水し、該測定用分離膜の変化を測定することにより、前記薬品の分離膜改質用薬品としての品質を検査する手段を有することを特徴とする、分離膜の改質装置。
  8. 前記測定用分離膜が、500mg/L塩化ナトリウム水溶液の阻止率が98%以下の性能を持つ分離膜からなることを特徴とする、請求項7に記載の分離膜の改質装置。
  9. 前記測定用分離膜が、逆浸透膜またはナノろ過膜からなることを特徴とする、請求項7または8に記載の分離膜の改質装置。
  10. 前記測定用分離膜が、1m2以下の面積を持つ平膜からなることを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の分離膜の改質装置。
  11. 前記測定用分離膜が、スパイラル型膜エレメントからなることを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の分離膜の改質装置。
  12. 前記測定用分離膜が、少なくとも芳香族ポリアミド系素材を含む膜からなることを特徴とする、請求項7〜11のいずれかに記載の分離膜の改質装置。
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