JP4575309B2 - テレコミュニケーション・ネットワーク用負荷試験装置及び方法 - Google Patents

Description

本発明は、一般に、テレコミュニケーション・ネットワークの試験に関し、特に、負荷試験をいくつかの試験段階（test phase）に分割し、各試験段階がいくつかの機能のグループに関連する負荷試験の装置及び方法に関する。

従来の負荷試験装置では、ユーザの事前知識に関係なく、負荷試験の機能の全範囲が全てのユーザに提供された。このような多すぎる機能説明がしばしば誤動作の原因になった。いくつかの負荷試験は、数週間から数ヶ月に渡って行われるので、負荷試験パラメータの不注意な変更が検出されずに、時間や経費の大幅な損失を招く。この問題を解決するために、膨大な学習トレーニング・プログラムがユーザに用意されている。しかし、これにより、潜在的ユーザが広がるのを制限し、ユーザ・インタフェースの変更や増強の場合にトレーニングが必要となって準備期間が長くなり、ユーザの学習及びトレーニング・プログラムのコスト及び時間の経費が必然的に高くなる。なお、従来のテレコミュニケーション・ネットワーク用の負荷試験については、例えば、特許文献１〜５に記載されている。

特開２００１−２１７８３８号公報 特開２００２−１３５２６５号公報 米国特許出願公開第２００４／００６２３５９号明細書 米国特許出願公開第２００４／００８８６０５号明細書 国際公開第０１／０９５５６１号パンフレット

そこで、ユーザが学習しトレーニングを受ける範囲を軽減して、誤操作の可能性を少なくできるテレコミュニケーション・ネットワーク用の負荷試験装置及び方法が望まれている。

本発明のテレコミュニケーション・ネットワーク用負荷試験装置は、テレコミュニケーション・ネットワークの負荷試験に関係するデータを表示し、グラフィック・ユーザ・インタフェースを有する表示ユニット（１４）と；蓄積装置（１２）とを具え；負荷試験を複数の試験段階に分割し；機能をグループで共同利用して、機能を機能グループに分け；グラフィック・ユーザ・インタフェース上で機能グループを試験段階に割り当て；各ユーザ用の識別子に対して１つ以上の機能グループを使用可能にし；蓄積装置は、識別子と、使用可能にされた機能とを蓄積することを特徴とする。なお、括弧は、実施例との対応関係を単に示すだけである。
また、本発明は、テレコミュニケーション・ネットワークの負荷試験に関連したデータを表示するためのグラフィック・ユーザ・インタフェースを有する表示ユニットを具えた負荷試験装置により、テレコミュニケーション・ネットワークの負荷試験を行う方法であって；負荷試験を複数の試験段階に分割し；機能をグループで共同利用して、機能を機能グループに分け；グラフィック・ユーザ・インタフェース上で機能グループを試験段階に割り当て；各ユーザ用の識別子に対して１つ以上の機能グループを使用可能にし；識別子と、使用可能にされた機能とを蓄積装置に蓄積すること特徴とする。

よって、本発明は、テレコミュニケーション・ネットワークの負荷試験に関連したデータを表す表示ユニットを具えた負荷試験装置及び方法を提供できる。これにより、ユーザが学習しトレーニングを受ける範囲を軽減して、誤操作の可能性を少なくできる。

本発明では、表示は、グラフィック・ユーザ・インタフェースを有する。負荷試験をいくつかの試験段階に分割し、グラフィック・ユーザ・インタフェースにおいて、複数の機能をこれら試験段階に割り当てる。負荷試験装置は、ユーザ識別子が入力可能な蓄積装置を具えており、機能がグループに共同利用されるので、各識別子に対して、１グループ以上の機能が使用可能である。

本発明の目的、利点及び新規な特徴は、添付図を参照した以下の詳細な説明から明らかになろう。

負荷試験の設定範囲内で、異なるユーザが異なるタスクに関係する。本発明によれば、これらタスク自体に通常関連する範囲内で、ユーザは、わずかな学習とトレーニングとの努力により、必要な知識レベルに達せる。これらタスクの範囲内でのユーザの仕事の結果、ユーザは、これらタスクに精通し、誤動作をほとんどなくせる。本発明では、グラフィック・ユーザ・インタフェースの機能を、異なるユーザの責任分野に適する複数のグループに分割するので、あるユーザは特定の機能のみを有効にできる。負荷試験の範囲内では、これは、負荷試験の展開（設計）、負荷試験の準備、負荷試験の実行、負荷試験の分析に関するグラフィック・ユーザ・インタフェースの機能に対して特に重要なグループ分割である。負荷試験展開では、試験要求を受け、試験計画を展開する。試験計画は、試験すべき被試験装置（ＤＵＴ）を記述する。負荷試験準備では、定義と、総ての試験パラメータの構成を処理する。すなわち、インタフェースを定義し、プロトコル・スタックを設定し、負荷の概要を指定し、加入者の形式及び数を決定し、異なるネットワーク標準のリンクの如き試験での仕様を整えることにより、ネットワーク環境の仮想的表現をコンパイルする。２人のユーザを比較する際、負荷試験の実行者に要求される知識レベルは低くてもよい。負荷試験の実行者は、試験計画に応じて試験を実行し、試験をモニタして、試験が計画通りに確実に行われるようにする。

負荷試験の実行期間中に問題が生じると、負荷試験実行者は、試験を停止し、負荷試験展開者に知らせる。負荷試験は、しばしば、局部的にて、即ち、実際のテレコミュニケーション・ノードにて、ネットワーク運営者の従業員により行われる。負荷試験分析者は、試験結果を分析し、問題が生じたか否か、及びなぜ問題が生じたかをつきとめる。エラー・レポートは、問題の記述を含むのみではなく、問題の生じた前後関係も含むので、負荷試験分析者は、エラーを記述し、この情報を負荷試験展開者に渡して、問題を解決できるようにする。異なるユーザに対して提供される機能は、彼らがいくらかの知識を有する機能であって、彼らのタスクに関連して必要とする機能である。このように、本発明では、学習及びトレーニングに要する努力が少なくてよい一方、同時に、エラー動作のリスクが大幅に低減する。よって、操作マニュアルは、機能グループに応じて記載できる。特殊化するため、特定ユーザに関連した操作マニュアルは、そのユーザに関連する情報を含むだけであり、コンパクトになる。この結果、訓練調整が簡単且つ短期間となる。グループ化された機能を異なる試験段階に割り当てることが好ましい。異なるユーザには異なる試験段階の責任があるので、この結果、負荷試験装置の使い勝手は、人間工学的且つ経済的に高いレベルのものとなる。

グラフィック・ユーザ・インタフェースの好適実施例において、いくつかの機能が１人のユーザに利用可能ならば、活性化（activation）手段は、ある機能グループを有効にするように設計されている。これは、次の事実を考慮している。すなわち、負荷試験の作業をしているチームの規模に応じて、いくつかの機能グループを識別子に応じて１人のユーザに割り当てることが可能である。すなわち、ユーザ用の識別子は、入力可能である。これは、１人のユーザが、例えば、負荷試験展開者及び負荷試験準備者として同時に作業できるようにするためである。特殊化されたグラフィック・ユーザ・インタフェースの結果、誤操作の危険性が減り、これらユーザにとって一層明瞭になる。とりわけ、作業員が大勢で特殊化された集団において、また、少ない作業員の集団において、負荷試験を共通に適用できる。

試験段階に関係しない機能のグループ、特に、ユーザ識別子に対する試験段階の機能グループを使用可能にする管理者用機能グループや、試験段階の機能グループ以外の負荷試験機能を実行可能にするカストマ試験機能グループも存在できる。特に、各機能グループに対して、独特なユーザ・インタフェースが存在する。これは、充分なトレーニングを受けたユーザに対しても、一層明瞭となり簡潔となる。負荷試験は複雑であるので、同じグラフィック・ユーザ・インタフェースを１つ以上の機能グループに兼用してもよい。また、試験段階は、時間的に互いに順次続く。

図１は、本発明による負荷試験装置の実施例のブロック図である。負荷試験装置１０は、テレコミュニケーション・ネットワークの負荷試験に関連したデータを表示する表示ユニット１２を具えており、この表示ユニットは、グラフィック・ユーザ・インタフェースを有する。負荷試験をいくつかの試験段階に細分化し、グラフィック・ユーザ・インタフェースにて機能を各試験段階に割り当てる。負荷試験装置１０は、蓄積装置１４も具えている。管理者は、ユーザ識別子と、ある機能を使用可能にしたこととを蓄積装置１４に入力する。これら機能は、グループで共用され、各識別子に対して、１つ以上の機能グループが存在できる。ある機能グループを使用可能にすることは、あるユーザに応じたある識別子に対して、キーボード１６による対応入力により、即ち、テーブル形式により実行できる。

図２は、負荷試験装置１０の表示ユニット１２上に表示されるグラフィック・ユーザ・インタフェース１８の一例を示す。ユーザ・インタフェース１８は、４個の高レベルの機能２０ａ〜ｄを示しており、これらの各々は、機能のグループを表す。例えば、機能２０ａ（ＴＤ）は、負荷試験展開（Test Development）を表し、機能２０ｂ（ＴＰ）は、負荷試験準備（Test Preparation）を表し、機能２０ｃ（ＴＥ）は、負荷試験実行（Test Execution）を表し、機能２０ｄ（ＴＡ）は、負荷試験分析（Test Analysis）を表す。管理者がその識別子に対して使用可能としたのがどの機能グループかに応じて、識別子を用いるログイン手順期間中にユーザが負荷試験装置にログオンすると、１個又はいくつかの機能２０ａ〜ｄがリリースされ、即ち、これら機能が活性化され、ユーザは、例えば、ポインタ装置を用いてこれら機能をクリックできる。わかりやすくするために、リリースされていない機能２０ａ〜ｄが好ましくは第１色にてスクリーン上に表示され、リリースされた機能は第２色で表示され、実際に活性化された機能は第３色となる。よって、たった１個の機能ブロックがユーザに対してリリースされると、ユーザには選択肢がない。いくつかの機能グループがユーザに対してリリースされると、ユーザは、コンピュータ・マウスのようなポインタ装置により、特定の試験段階に望ましい機能グループを活性化できる。

機能２０ａ〜ｄの活性化に続き、適宜、グラフィック・ユーザ・インタフェース１８の１個又はいくつかのウィンドウにおける表示を変更する。この例において、関連したウィンドウ内に、選択された機能グループに属する機能が表示される。図２において、この機能グループに属する機能は、一般的には、参照符号２２で示される。参照符号の添え字は、どのウィンドウ内にこの機能が表示されるかを示す。よって、ユーザ・インタフェース１８は、選択した機能ブロックに属する機能を有するのみである。しかし、図２に示すように、任意の機能グループが、割り当てられていない特定の又は総てのウィンドウ内にその機能を表示することも依然可能であるが、総ての機能グループの上に配置される。図２において、機能は、一般に、参照符号２４で示され、その添え字は、関連するウィンドウを示す。この例において、活性化されたウィンドウ２６には、選択された又は割り当てられた機能グループに属する機能のみが残っている。

図３、３、４、５、６及び７は、負荷試験装置１０が実行可能な異なるグラフィック・ユーザ・インタフェースを示す。例えば、図３は、総ての機能２０ａ〜ｄが表示されたグラフィック・ユーザ・インタフェース１８を示す。好適例において、異なる色（図示せず）により、機能２０ａのみがユーザに利用可能であることを示す。活性化されたウィンドウ２６において、機能２０ａが表す機能グループに割り当てられた機能のみが存在する。方向性を容易にするために、活性化ウィンドウ２６内に機能（ＴＤ）２０ａが、参照符号２８で示すように再度表示される。好適例において、活性化ウィンドウ２６内には、異なる試験ケースの全体が示される。概観的な表示は、「概観（Overview）」機能３０の活性化により反映される。機能３２ａ、ｂ、ｃにより、定義したある試験ケースが存在する。図４は、ユーザ・インタフェース１８の別の例を示し、機能２０ａが示す機能グループに属する機能が提示されている。この例では、機能３２ｂが活性化されている、即ち、試験ケース（Test Cases）（１）の設定が選択されている。この活性化により、ウィンドウ３４内に、機能３２ｂの活性化、及び、勿論、機能２０ａが活性化した機能グループに属する活性結果による機能が存在する。ウィンドウ３４内の機能によれば、この例において、「新たな呼び出しプロファイル（New Call Profile）」、即ち、新たな呼び出し者のプロファイルの設定、特に、番号（１）の呼び出しプロファイルの設定が存在する。活性化ウィンドウ２６内に示された機能は、目下、呼び出しプロファイル（１）を設定するのに要する機能に関連する。活性化ウィンドウ２６内で認識された機能により、更なる機能を入力する低レベルのグラフィック・ユーザ・インタフェースの表示が開始する。

図５は、機能２０ｂが表す機能（ＴＰ）グループがユーザに使用可能になった際のグラフィック・ユーザ・インタフェース１８を示す。この例において、活性化ウィンドウ２６内に負荷試験準備を行う機能が存在する。ウィンドウ３８において、これが試験ケース（１）に関連した負荷試験の表示であることが定義される。

図６及び図７に示すグラフィック・ユーザ・インタフェース１８は、負荷試験実行に関連している。すなわち、各場合において、機能２０ｃが活性化され、機能の関連したグループが使用可能となる。図６のウィンドウ４０において、試験ケース（１）が活性化されている間、図７のウィンドウ４２にて、３つの試験ケースの一連の実行が活性化される。活性化されたウィンドウ２６において、活性化された機能２０ｃと特にウィンドウ４０及び４２の選択に対応するそれぞれの機能が各ケースに特定される。負荷試験の開始は、各ケースにおいて機能４４の影響を受け、負荷試験の中止は、各ケースにおいて機能４６の影響を受ける。

勿論、図２〜図７の例を用いて示した原理は、機能２０ｄが活性化する機能グループにも適用でき、これが負荷試験に割り当てられる。上述のグラフィック・ユーザ・インタフェース１８が負荷試験段階に関連しない場合について示していないが、管理者の機能は、ユーザ識別子の試験段階機能のグループを利用可能にし、カストマ試験機能は、試験段階機能のグループでない負荷試験機能の実行を可能にする。

上述の異なる色の代わりに、色の異なるレベルの輝度を用いてもよいし、モノクロ表示でもよく、グレイの異なる影を持たしてもよい。

よって、本発明の負荷試験装置及び方法は、負荷試験過程を複数の試験段階に分割し、これら試験段階の特定の１つに関係する機能のみをグラフィック・ユーザ・インタフェースに関連づけて、これら試験段階の特定の段階のみに関与するユーザの学習及びトレーニングを減らすことができる。

本発明による負荷試験装置の実施例のブロック図である。 本発明による負荷試験装置用のグラフィック・ユーザ・インタフェースの実施例を示す図である。 本発明による負荷試験装置の「負荷試験の展開」段階のグラフィック・ユーザ・インタフェースの一実施例を示す図である。 本発明による負荷試験装置の「負荷試験の展開」段階のグラフィック・ユーザ・インタフェースの別の実施例を示す図である。 本発明による負荷試験装置の「負荷試験の準備」段階のグラフィック・ユーザ・インタフェースを示す図である。 本発明による負荷試験装置の「負荷試験の実行」段階のグラフィック・ユーザ・インタフェースの一実施例を示す図である。 本発明による負荷試験装置の「負荷試験の実行」段階のグラフィック・ユーザ・インタフェースの別の実施例を示す図である。

符号の説明

１０ 負荷試験装置
１２ 表示ユニット
１４ 蓄積装置
１６ キーボード

Claims (2)

1. テレコミュニケーション・ネットワークの負荷試験に関係するデータを表示し、グラフィック・ユーザ・インタフェースを有する表示ユニットと、
   蓄積装置とを具え、
   上記負荷試験を複数の試験段階に分割し、
   機能をグループで共同利用して、上記機能を機能グループに分け、
   上記グラフィック・ユーザ・インタフェース上で上記機能グループを上記試験段階に割り当て、
   各ユーザ用の識別子に対して１つ以上の上記機能グループを使用可能にし、
   上記蓄積装置は、上記識別子と、使用可能にされた上記機能とを蓄積するテレコミュニケーション・ネットワーク用負荷試験装置。
   
2. テレコミュニケーション・ネットワークの負荷試験に関連したデータを表示するためのグラフィック・ユーザ・インタフェースを有する表示ユニットを具えた負荷試験装置により、上記テレコミュニケーション・ネットワークの負荷試験を行う方法であって、
   上記負荷試験を複数の試験段階に分割し、
   機能をグループで共同利用して、上記機能を機能グループに分け、
   上記グラフィック・ユーザ・インタフェース上で上記機能グループを上記試験段階に割り当て、
   各ユーザ用の識別子に対して１つ以上の上記機能グループを使用可能にし、
   上記識別子と、使用可能にされた上記機能とを蓄積装置に蓄積するテレコミュニケーション・ネットワーク用負荷試験方法。

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