JP4573980B2 - 加熱装置およびウエハ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円盤状ヒータおよび加熱装置並びにウエハ処理装置に関するものであり、例えば、半導体製造装置の製造工程におけるプラズマCVD、減圧CVD、光CVD、PVDなどの成膜装置や、プラズマエッチング、光エッチングなどのエッチング装置に用いられるウエハ処理装置などとして使用される円盤状ヒータおよび加熱装置並びにウエハ処理装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、半導体素子の製造工程で使用されるプラズマCVD、減圧CVD、光CVD、PVDなどの成膜装置や、プラズマエッチング、光エッチングなどのエッチング装置においては、デポジション用ガスやエッチング用ガス、あるいはクリーニング用ガスとして塩素系やフッ素系の腐食性ガスが使用されていた。
【0003】
そして、これらのガス雰囲気中で半導体ウエハ(以下、ウエハと称する)を保持し、処理温度に加熱するためのウエハ処理装置として、抵抗発熱体を内蔵したステンレスヒータや、赤外線ランプによって加熱するグラファイト製ヒータなどが使用されていた。
【0004】
しかしながら、ステンレスヒータは、上記の腐食ガスによって腐食摩耗が生じ、パーティクルを発生する問題があり、グラファイト製は耐食性には優れるが間接的に加熱するために熱効率が悪く、昇温速度が遅いといった問題があった。そこで、この様な問題を解決する為に、緻密質の円盤状セラミック基体の上面をウエハの支持面とするとともに、その内部に高融点金属からなる抵抗発熱体を埋設したウエハ処理装置用の円盤状ヒータが知られている。
【0005】
ウエハ処理装置として使用される円盤状ヒータの支持面には高い均熱性が要求されるが、抵抗発熱体を埋設する関係上均熱とすることは困難であり、特に円形のウエハを処理する為には、支持面の温度分布をなるべく同心円状とすることは、良好な歩留まりを確保する上で極めて重要である。
【0006】
しかしながら、このような円盤状ヒータでは、一般的には、円盤状セラミック基体の外周部では、ウエハ固定治具や反応気体への熱伝達などにより中央部付近に比べて放熱量が大きく、これにより、ウエハの支持面を均熱とすることが困難であったため、円盤状ヒータの放熱量を補償するため、近年においては、外周部付近の発熱量を中央部よりも増加するように、抵抗発熱体の形状、材料等を設計することが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の円盤状ヒータはウエハの支持面への接触状態や処理ガスの流動状態が均一な時に、理想的な同心円状の温度分布を実現するには有効であるが、ウエハの接触状態や処理ガスの流動状態が処理中に変化し、その結果として温度分布が非同心円状になってしまう場合には、これを補正する機能を持たなかった。
【0008】
一般に、抵抗発熱体は温度が上昇すると電気抵抗値が上昇する性質、即ち正の抵抗温度係数(以下TCRと記すこともある)を持つ事が知られており、この特性を利用すると電気抵抗値を測定する事によって抵抗発熱体の温度を知る事ができる。しかしながら、これを応用して円盤状発熱体を構成しようとすると、それぞれの抵抗発熱体の電気抵抗から温度を算出し、さらに、それぞれの抵抗発熱体の温度を制御するための複雑な処理装置が必要となり、実用的でなかった。
【0009】
本発明は、外部環境による温度分布の変化を容易に補正できる加熱装置およびウエハ処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の現象について、本発明者は電気回路理論でよく知られるホイートストンブリッヂ回路を応用する事で、温度の不均一をブリッヂ間電圧として観測し、この電圧の正負によって補助発熱体の通電をオン/オフする方式を見出した。
【0011】
即ち、本発明の加熱装置は、円盤状セラミック基体、該円盤状セラミック基体内の外周部であって該円盤状セラミック基体の同心円上に形成されている複数の円弧状の外側主発熱体、該外側主発熱体よりも内側の前記円盤状セラミック基体内であって該円盤状セラミック基体の同心円上に形成されている複数の円弧状の内側主発熱体、前記円盤状セラミック基体内であって前記複数の外側主発熱体前記複数の内側主発熱体との間にそれぞれ形成されている補助発熱体、および前記複数の外側主発熱体と前記複数の内側主発熱体とで構成されているホイートストンブリッヂ回路を有する円盤状ヒータと、該ホイートストンブリッヂ回路のブリッヂ間電圧を測定するセンサと、該センサからの信号に応じて電圧の低い主発熱体の近傍に形成された補助発熱体を発熱させるように制御する発熱量制御装置とを具備することを特徴とする。
【0013】
本発明では、ウエハの応力による不均一な反りや、処理ガスの不均一な流れによって円盤状ヒータ表面の温度が不均一になった場合、主発熱体の抵抗温度係数(以下TCRということもある)によって温度が低い主発熱体は電気抵抗が減少する。その為、主発熱体で構成されたホイートストンブリッヂのバランスがくずれ、ブリッヂ間電圧が生じる。このブリッヂ間電圧はセンサによって電圧の正負、即ち電流の方向だけが感知される。
【0014】
センサからの信号は補助発熱体の発熱量制御装置(切り替えスイッチ)に導入され、センサからの出力によって、電圧の低い方の主発熱体に近い補助発熱体、即ち、主発熱体の温度が低下した側に近い方の補助発熱体に通電する事により、その部分の温度は上昇する。
【0015】
補助発熱体によって温度が充分に上昇すると、主発熱体の近傍の温度も上昇する。その結果、TCRによってその主発熱体の電気抵抗が上昇し、ホイートストンブリッヂのアンバランスは解消する。その結果、センサからの信号によって補助発熱体への通電は停止され、補助発熱体の発熱は停止する。或いは、補助発体の発熱が大きすぎ、これによって始めは温度が低かった領域の温度が逆に高くなりすぎた場合には、ホイートストンブリッヂのバランスが逆側にくずれる。
【0016】
即ち、温度が高い側はTCRによって電圧が高くなり、センサには符号が逆の電圧が印加される。センサはこれを感知すると、先ほどとは逆側の補助発熱体に通電を開始する。その結果、温度の不均一は再度補正され、この様にして円盤状ヒータの上面温度は一定に保たれる。
【0017】
従って、この加熱装置によれば、ウエハの反りや処理ガスの流れの不均一など、設計時には予期する事が困難な外乱に対して、自己制御機構が働き、温度を一定に保つ事ができる。
【0018】
本発明の加熱装置は、外側主発熱体が略半円形の第1外側主発熱体と第2外側主発熱体、内側主発熱体が略半円形の第1内側主発熱体と第2内側主発熱体とからなるとともに、前記第1外側主発熱体と前記第2外側主発熱体、および前記第1内側主発熱体と前記第2内側主発熱体がそれぞれ直列に接続されてそれぞれ円形状をなしていることが望ましい。
【0019】
また、第1、第2内側主発熱体がそれぞれ第1、第2外側主発熱体に沿って形成されており、前記第1内側主発熱体が前記第2外側主発熱体に接続され、前記第2内側主発熱体が前記第1外側主発熱体に接続されて、ホイートストンブリッヂ回路を構成していることが望ましい。
【0021】
本発明のウエハ処理装置は、処理装置本体と、該処理装置本体の内部に収容され、ウエハが載置される上記した円盤状ヒータとを具備するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明の加熱装置が備える円盤状ヒータの一実施形態を示すもので、図1(a)は斜視図、図1(b)は断面図、図2は、本発明の加熱装置が備える円盤状ヒータの発熱体の配置を示す上面図である。
【0023】
この円盤状ヒータ1は、緻密質の円盤状セラミック基体2からなり、上面をウエハWの支持面とするとともに、その内部に主発熱体4、5および補助発熱体8が埋設されている。なお、符号16a、16bは主発熱体4、5に通電するための給電端子であり、符号9a、9bは補助発熱体8に通電するための給電端子である。
【0024】
主発熱体4、5は、ウエハを設置しない状態ではできるだけ支持面が均一で同心円に近い温度分布となるように、その電気抵抗値が調整されている。給電端子16、9はどちらも円盤状セラミック基体2に形成したスルーホール導体によって該円盤状セラミック基体2底面に取り付けてある。
【0025】
主発熱体4は、円盤状セラミック基体2の外周部に形成され、円盤状セラミック基体2の同心円上に形成された2個の円弧状の外側主発熱体4a、4bから構成されており、主発熱体5は、外側主発熱体4よりも内側に形成され、円盤状セラミック基体2の同心円上に形成された2個の円弧状の内側主発熱体5a、5bとから構成されている。
【0026】
即ち、外側主発熱体4は、略半円弧形の第1外側主発熱体4aと第2外側主発熱体4b、内側主発熱体5は、略半円弧形の第1内側主発熱体5aと第2内側主発熱体5bとから構成され、第1外側主発熱体4aと第2外側主発熱体4b、および第1内側主発熱体5aと第2内側主発熱体5bがそれぞれ直列に接続されてそれぞれ円形状をなしている。
【0027】
第1外側主発熱体4aと第2外側主発熱体4bの接続部6aには、スルーホール導体を介して給電端子16aが、第1内側主発熱体5aと第2内側主発熱体5bの接続部6bには、スルーホール導体を介して給電端子16bが接続されている。
【0028】
そして、第1、第2内側主発熱体5a、5bが、それぞれ第1、第2外側主発熱体4a、4bに沿って形成されており、第1内側主発熱体5aの端部が第2外側主発熱体4bの端部に接続され、第2内側主発熱体5bの端部が第1外側主発熱体4aの端部に接続されて、ホイートストンブリッヂ回路を構成している。
【0029】
第1外側主発熱体4aの端部と第2内側主発熱体5bの端部と、第2外側主発熱体4bの端部と第1内側主発熱体5aの端部とは、各々接続導体7a、7bを介して接続されている。
【0030】
補助発熱体8は、外側主発熱体4a、4bと内側主発熱体5a、5bとの間に形成されている。即ち、第1外側主発熱体4aと第1内側主発熱体5aとの間に、第1外側主発熱体4aと第1内側主発熱体5aに沿って形成された半円弧状の補助発熱体8aと、第2外側主発熱体4bと第2内側主発熱体5bとの間に、第2外側主発熱体4bと第2内側主発熱体5bに沿って形成された半円弧状の補助発熱体8bとから構成されている。
【0031】
本発明の加熱装置は、上記した円盤状ヒータと、ホイートストンブリッヂ回路のブリッヂ間電圧を測定するセンサ11と、センサ11からの信号により補助発熱体8の発熱量を制御する発熱量制御装置12とにより構成されている。
【0032】
図3に本発明の加熱装置の電気回路図を示す。外部電圧は接続部6a、6b間に加えられ、第1、第2外側主発熱体4a、4bの端10a、10b間に電圧を感知するセンサ11が接続されている。
【0033】
センサ11は捕らえた電圧の正負によって、補助発熱体8a、8bの発熱量制御装置12(切り替えスイッチ)に制御信号を送る。この制御信号はセンサ11が捕らえた電圧の正負に対応するON/OFFの2値だけの単純なもので良い。
【0034】
発熱量制御装置12は受信した制御信号に従って、補助電極8a、8bのどちらかに通電を行う。補助電極8a、8bにはどちらも主発熱体4、5とは別の電源が接続されている。
【0035】
センサ11と発熱量制御装置12のON/OFFを、ホイートストンブリッヂの接続点、第1外側主発熱体4aの端10aの方が、第2外側主発熱体4bの端10bよりも高い時に補助発熱体8bに通電するように、また第2外側主発熱体4bの端10bの方が第1外側主発熱体4aの端10aの方よりも高い時に補助発熱体8aに通電するように設定すれば、主発熱体4、5の温度が低下したときに補助発熱体8がこれを補償し温度を上昇させるように動作する。
【0036】
即ち、本発明では、ウエハの応力による不均一な反りや、処理ガスの不均一な流れによって円盤状ヒータ1表面の温度が不均一になった場合、主発熱体4、5の抵抗温度係数(以下TCRということもある)によって温度が低い主発熱体4、5は電気抵抗が減少する。その為、主発熱体4、5で構成されたホイートストンブリッヂのバランスがくずれ、ブリッヂ間電圧が生じる。このブリッヂ間電圧はセンサによって電圧の正負、即ち電流の方向だけが感知される。
【0037】
例えば、第1外側主発熱体4aの温度が低下した場合を考えると、センサ11からの信号は補助発熱体8の発熱量制御装置12に導入され、センサ11からの出力によって、電圧の低い方の第1外側主発熱体4aに近い補助発熱体8aに通電する事により、その部分の温度は上昇する。
【0038】
補助発熱体8aによって温度が充分に上昇すると、第1外側主発熱体4aの近傍の温度も上昇する。その結果、TCRによってその第1外側主発熱体4aの電気抵抗が上昇し、ホイートストンブリッヂのアンバランスは解消する。その結果、センサ11からの信号によって補助発熱体8aへの通電は停止され、補助発熱体8aの発熱は停止する。
【0039】
或いは、補助発体8aの発熱が大きすぎ、これによって始めは温度が低かった領域の温度が逆に高くなりすぎた場合には、ホイートストンブリッヂのバランスが逆側にくずれる。即ち、温度が高い側はTCRによって電圧が高くなり、センサ11には符号が逆の電圧が印加され、センサ11はこれを感知すると、先ほどとは逆側の補助発熱体8bに通電を開始する。その結果、温度の不均一は再度補正され、この様にして円盤状ヒータ1の上面温度は一定に保たれる。
【0040】
従って、ウエハの反りや処理ガスの流れの不均一など、設計時には予期する事が困難な外乱に対して、自己制御機構が働き、温度を一定に保つ事ができる。
【0041】
補助発熱体8a、8bは必ずしも図2に示すような折り返し部を持つ必要はない。センサ11は電圧の正負だけを捕らえるものとしたが、より精密な制御を行う為に、電圧の値を読み取れるものであって、電圧の大きさや時間変化率によって連続的な制御信号を発生する機能を持つものでも良い。
【0042】
上記の場合、発熱量制御装置12は、センサ11からの制御信号によって、単に通電する補助発熱体8a、8bの切り替えを行うだけでなく、印加する電圧を変化させたり、どちらにも通電しない状態を作ることを可能にするものであっても良い。
【0043】
また、本発明のウエハ処理装置は、処理装置本体と、該処理装置本体の内部に収容され、ウエハが載置される上記した加熱装置とを具備するものである。
【0044】
この様なウエハ処理装置を構成するセラミック基体2の材質としては、耐摩耗性、耐熱性にすぐれた、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、サイアロン、窒化アルミニウムを用いる事ができ、特に窒化アルミニウムは50W/mKから100W/mK以上の高い熱伝導率を持つものがあり、更にフッ素系や塩素系の腐食ガスに対する耐食性や耐プラズマ製にも優れる事から、セラミック基体2の材質として好適である。具体的には、純度99.7%以上を有する高純度窒化アルミニウムやY23やEr23などの焼結助材を含有する窒化アルミニウムを用いる事ができる。
【0045】
また、セラミック基体2に埋設する発熱体4、5、8の材質としては、タングステン、モリブデン、レニウム、白金等の高融点金属やこれらの合金、あるいは周期律表第4a族、第5a族、第6a族の炭化物や窒化物を用いる事ができ、セラミック基体2との熱膨張差が小さいものを適宜選択して使用すれば良い。
【0046】
また、上記例では、主発熱体を4個形成し、一つのホイートストンブリッヂ回路を構成したが、例えば、主発熱体を8個以上形成して、2以上のホイートストンブリッヂ回路を構成しても良い。この場合には、補助発熱体も多くなるので、より細かな制御を行うことができる。
【0047】
補助発熱体8a、8bは、主発熱体4、5間に形成されている必要はないが、主発熱体4、5の温度低下を補償する目的から、できるだけ主発熱体4、5の近くに配置するのが望ましい。
【0048】
【実施例】
円盤状セラミック基体として窒化アルミニウムを使用して、直径200mm、厚さ10mmの円盤状ヒータを作製した。先ず、ドクターブレード法によって成形した窒化アルミニウムグリーンシートを積層し、スルーホール加工を施した後、一方の面にタングステンを主成分とする導体ペーストを、図2に示すようなパターンとなるように印刷し、更にその上に上記した窒化アルミニウムグリーンシートを積層、密着し、円盤形状に加工した。
【0049】
この成形体を脱脂した後、常圧焼結法によって同時焼成した。焼成後の焼結体は両主面を平面研削した後、給電端子をろう付けし、図1に示すような円盤状ヒータを作製した。
【0050】
ここで、主発熱体、補助発熱体の厚さは0.01mmとし、直径180mmと直径60mm円周上に各々二つの円弧状の主発熱体を形成した。主発熱体の幅は3mmとした。また、直径140mmと直径100mmの円周上に円弧状の補助発熱体を配置し、図2に示すようにセラミック基体の同一側に位置する補助発熱体の隣接する端部を接続した。主発熱体の端部はホイートストンブリッヂを構成するように接続し、スルーホールを介して給電端子と接続した。ホイートストンブリッヂのブリッヂ間には電圧センサを設置し、電圧の正負によって補助発熱体への通電を切り替える様に、発熱量制御装置を接続した。
【0051】
先ず、この円盤状ヒータの主発熱体に50ボルトの直流電圧を印加し、補助発熱体への印加電圧はゼロにして、大気圧の窒素雰囲気中で上面の温度を測定したところ、最高温度が690℃、最低温度が590℃となり、発熱体から遠い部分で100℃ほど低いが略同心円の温度分布を示した。
【0052】
次に、この円盤状ヒータの主発熱体に50ボルトの直流電圧を印加し、大気圧の窒素雰囲気中で上面の一部、最高温度を示した位置に向けて、流速毎秒約5mで常温の窒素ガスを吹き付けたところ、補助発熱体への供給電圧をゼロとした場合には、窒素ガスを吹き付けた部分の温度は、690℃から550℃に低下した。
【0053】
この時、センサおよび発熱量制御装置は動作しているが、補助発熱体への供給電圧がゼロである為、補助発熱体は通電されず、発熱はない状態となる。
【0054】
この状態で円盤状ヒータの補助発熱体への供給電圧を50ボルトに上げ、温度分布の変化を調べたところ、窒素ガスを吹き付けた部分の温度は20秒後に650℃、1分後に680℃に上昇した。
【0055】
これにより、ウエハの反りや処理ガスの流れの不均一など、設計時には予期する事が困難な外乱に対して、自己制御機構が働き、円盤状ヒータの支持面の温度を一定に保持できることがわかる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明の加熱装置は、円盤状セラミック基体、該円盤状セラミック基体内の外周部であって該円盤状セラミック基体の同心円上に形成されている複数の円弧状の外側主発熱体、該外側主発熱体よりも内側の前記円盤状セラミック基体内であって該円盤状セラミック基体の同心円上に形成されている複数の円弧状の内側主発熱体、前記円盤状セラミック基体内であって前記複数の外側主発熱体前記複数の内側主発熱体との間にそれぞれ形成されている補助発熱体、および前記複数の外側主発熱体と前記複数の内側主発熱体とで構成されているホイートストンブリッヂ回路を有する円盤状ヒータと、該ホイートストンブリッヂ回路のブリッヂ間電圧を測定するセンサと、該センサからの信号に応じて電圧の低い主発熱体の近傍に形成された補助発熱体を発熱させるように制御する発熱量制御装置とを具備するため、主発熱体のTCRによって温度が低い主発熱体は電気抵抗が減少し、ホイートストンブリッヂのバランスがくずれる事を利用し、そのブリッヂ間電圧をセンサで検知し、補助発熱体の切り替えを行うことで、ウエハの反りや処理ガスの流れの不均一など、設計時には予期することが困難な外乱に対して、自己制御機構が働き、温度を一定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の加熱装置が備える円盤状ヒータを示す斜視図、(b)は(a)の断面図である。
【図2】 円盤状ヒータの抵抗発熱体の配置を示す平面図である。
【図3】 本発明の加熱装置の電気回路図である。
【符号の説明】
1・・・円盤状ヒータ
2・・・円盤状セラミック基体
3・・・ウエハ支持面
4・・・外側主発熱体
4a・・・第1外側主発熱体
4b・・・第2外側主発熱体
5・・・内側主発熱体
5a・・・第1内側主発熱体
5b・・・第2内側主発熱体
8、8a、8b・・・補助発熱体
12・・発熱量制御装置

Claims (4)

  1. 円盤状セラミック基体、該円盤状セラミック基体内の外周部であって該円盤状セラミック基体の同心円上に形成されている複数の円弧状の外側主発熱体、該外側主発熱体よりも内側の前記円盤状セラミック基体内であって該円盤状セラミック基体の同心円上に形成されている複数の円弧状の内側主発熱体、前記円盤状セラミック基体内であって前記複数の外側主発熱体と前記複数の内側主発熱体との間にそれぞれ形成されている複数の補助発熱体、および前記複数の外側主発熱体と前記複数の内側主発熱体とで構成されているホイートストンブリッヂ回路を有する円盤状ヒータと、該ホイートストンブリッヂ回路のブリッヂ間電圧を測定するセンサと、該センサからの信号に応じて電圧の低い主発熱体の近傍に形成された補助発熱体を発熱させるように制御する発熱量制御装置とを具備することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記外側主発熱体が略半円形の第1外側主発熱体と第2外側主発熱体、前記内側主発熱体が略半円形の第1内側主発熱体と第2内側主発熱体とからなるとともに、前記第1外側主発熱体と前記第2外側主発熱体、および前記第1内側主発熱体と前記第2内側主発熱体がそれぞれ直列に接続されてそれぞれ円形状をなしていることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 前記第1、第2内側主発熱体がそれぞれ第1、第2外側主発熱体に沿って形成されており、前記第1内側主発熱体が前記第2外側主発熱体に接続され、前記第2内側主発熱体が前記第1外側主発熱体に接続されて、ホイートストンブリッヂ回路を構成していることを特徴とする請求項2記載の加熱装置。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれかに記載の加熱装置と、処理装置本体とを有し、ウエハが載置される前記加熱装置の円盤状ヒータが前記処理装置本体の内部に収容されていることを特徴とするウエハ処理装置
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