JP4572174B2 - 電子機器用冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷却装置に関し、特に電子機器に搭載された電子部品を冷却するのに適した冷却装置に関する。
電子機器には、動作中に熱を発する電子部品が複数搭載されていることが多い。例えば、コンピュータに搭載されるCPU(Central Processing Unit)などは、その動作中に多くの熱を発することが知られている。さらに、近年の処理量の増大と処理速度の高速化に伴って、CPUなどが発する熱量は増加の一途を辿っている。一方、電子機器に搭載される電子部品は、その耐熱信頼性や動作特性の温度依存性などの理由から使用環境温度が制限されているのが一般的である。そこで、動作中に熱を発する電子部品を備えた電子機器においては、当該電子機器の内部やそこに搭載されている電子部品を効率的に冷却するための冷却装置が必要となる。
ここで、電子機器の内部やそこに搭載されている電子部品を冷却する方式は、空冷方式と液冷方式とに大別される。液冷方式の冷却装置は、少なくともポンプと流路とを有し、ポンプの作用によって流路内を循環する冷媒と電子部品との間の熱交換によって電子部品を冷却する(例えば、特許文献1参照)。しかし、上記のような基本構造を有する液冷方式の冷却装置には、温度変化などに起因して流路内に発生した気泡がポンプに流入すると、異音発生や圧力低下などの不具合が発生するといった問題があった。そこで、冷媒が循環する流路の途中に貯液槽を設け、該貯液槽によって流路内の気泡を捕捉(トラップ)する技術が特許文献2によって提案されている。さらに、特許文献2では、電子機器が水平状態で使用される場合のみでなく、垂直状態で使用される場合でも流路内の気泡を捕捉すべく、流路途中に2つの貯液槽を設けることが開示されている。すなわち、ノート型パソコンなどは、一般的に机上において平置きで使用されるが、スタンドに立てたり、壁に掛けたりして縦置きで使用されることもある。この場合、電子機器が平置き状態(水平状態)の時と、縦置き状態(垂直状態)の時とで、冷媒よりも比重の軽い流路内の気泡と貯液槽との相対的位置関係が異なり、水平状態では十分に捕捉可能であった気泡が、垂直状態では十分に捕捉できなくなることがある。そこで、特許文献2には、図14に示す基本構造を有する冷却装置が開示されている。この冷却装置は、ポンプ200と、2次元平面内に展開された流路201と、流路201の途中に設けられた平置き型貯液槽202および縦置き型貯液槽203とを有する。両貯液槽202、203は、流路201内の圧力変動を緩和したり、流路201内の気泡を捕捉したりする役割を果たす。但し、平置き型貯液槽202は、当該冷却装置が搭載された電子機器が平置きで使用される場合にのみ上記役割を果たし、縦置き型貯液槽203は、縦置きで使用される場合にのみ上記役割を果たす。
特開2003−67087号公報 WO2005/001674号パンフレット([0079]〜[0089]、図26、図27)
電子機器に対して小型化、薄型化、軽量化の要求が強いことは周知の事実であり、電子部品は極めて高密度で実装されている。従って、電子機器に冷却装置を搭載するに際しては、冷却装置自体がなるべく小型、薄型、軽量であることが望ましいことは勿論、電子部品のレイアウトの自由度が冷却装置の存在によって阻害されないことが望ましい。しかし、特許文献2に開示されている冷却装置では、流路の途中に平置き型と縦置き型という種類の異なる2つの貯液槽を設ける必要がある。
本発明の目的は、電子機器が水平・垂直のいずれの状態にあっても、共通の貯液槽によって流路内の気泡を十分に捕捉可能な冷却装置を提供することである。
上記目的を達成する本発明の電子機器用冷却装置は、冷媒が循環可能な流路と、前記流路に冷媒を循環させるポンプと、連通孔を介して前記流路と連通する貯液槽とを有する電子機器用冷却装置であって、前記連通孔近傍の流路内に、該流路内の気泡を捕捉し、捕捉した気泡を前記貯液槽側へ導く捕捉部が設けられていることを特徴とする。
前記捕捉部と前記貯液槽との間には、前記捕捉部によって捕捉された気泡を一時的に貯留可能な空間が形成されていることが望ましい。
また、前記連通孔の周囲に、前記貯液槽の内部に向けて次第に先細りになる筒状の規制部を設け、該規制部の内面と前記捕捉部の外面とによって、前記空間が形成することが望ましい。
また、前記捕捉部は、前記流路内の冷媒の流れ方向下流側から上流側に向けて次第に先細りになるテーパ状であることが望ましい。
また、前記捕捉部の冷媒の流れ方向上流側の端部は、前記規制部の開口中心よりも前記上流側に位置していることが望ましい。
また、前記捕捉部の最大径部は、前記流路の内面に密接していることが望ましい。
本発明の電子機器用冷却装置では、該装置が平置きのときは勿論のこと、斜め縦向きや縦向きのときにも流路内の気泡を共通の貯液槽で捕捉することができる。
以下、本発明の電子機器用冷却装置の実施形態の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。尚、図面を通して、同様な構成要素には同一の符号を付している。
図1(a)〜(c)は、本例の電子機器用冷却装置の基本構造を示す模式図である。本例の電子機器用冷却装置は、第1冷却パネル1と、第2冷却パネル2と、第1冷却パネル1と第2冷却パネル2とを連結し、第1冷却パネル1を第2冷却パネル2に対して、図1(c)に矢印で示す方向に開閉自在に軸支する連結部3、4とを有する。
本例の電子機器用冷却装置は、第1冷却パネル1および第2冷却パネル2内に形成された流路に水や不凍液等の冷媒を循環させることによって、発熱を伴うCPUやその他の発熱部品Xを冷却する機能を有する。図1(a)に示す符号5は、当該冷却装置が搭載される電子機器が備えるバッテリーを仮想的に示したものであり、第2冷却パネル2は、バッテリー5の設置エリアを避けた形状になっている。もっとも、図示されている第1冷却パネル1および第2冷却パネル2の形状は一例である。第1冷却パネル1および第2冷却パネル2の形状は、電子機器に搭載する際の各種の制約によって適宜決定される。
第1冷却パネル1は、例えば銅(Cu)やアルミニウム(Al)などの熱伝導性の良い金属材料によって形成されている。図1に示すように、第1冷却パネル1の内部には、流路11とマイクロチャネル構造12とが形成されている。また、第1冷却パネル1の上下面には、空冷フィン13がそれぞれ設けられており、空冷フィン13が設けられているエリア13Aの流路11は、放熱効果を高めるために、図2に示すように蛇行している。再び図1(a)を参照すると、空冷フィン13の近傍には、冷却ファン14が設けられている。この冷却ファン14によって、第1冷却パネル1に設けられた空冷フィン13に冷却風が供給される。
図3および図4を参照しつつ、第1冷却パネル1についてさらに詳しく説明する。第1冷却パネル1は、図3に示す下側放熱板20と、図4に示す上側放熱板30とを拡散接合、ロウ付け接合、レーザ溶接等の接合技術によって接合したものである。図3に示すように、下側放熱板20には、幅6.0mm、深さ1.5mmの溝21と、幅0.5mm、深さ1.5mmの狭幅溝22とが形成されており、これらを上側放熱板30で覆うことによって、流路11およびマイクロチャネル構造12が形成されている。尚、下側放熱板20への溝21および狭幅溝22の形成は、プレスによってこれら溝を形成する方法や、これら溝を形成した状態で成型する方法や、研削によって形成する方法などが考えられる。
さらに、下側放熱板20には、流路11に冷媒が流入する流入口である開口Bと、流路11から冷媒が流出する流出口である開口Cが形成されている。開口Bには、図1に示す金属管23が、開口Cには、同図に示す金属管24がそれぞれ接続されている。金属管23、24には、フレキシブルな金属管が用いられ、第1冷却パネル1を第2冷却パネル2に対して開閉する際の障害にならないようになっている。
当該冷却装置は、第1冷却パネル1の下側放熱板20の下面のマイクロチャネル構造12が形成されているエリアが、消費電力が大きく、しかも小面積で局所的に発熱を伴うCPUやその他の発熱部品Xの上面に接触するようにして電子機器に搭載される。発熱部品Xで発生した熱は、下側放熱板20を介してマイクロチャネル構造12を流れる冷媒に伝えられる。マイクロチャネル構造12は、第1冷却パネル1の下側放熱板20が発熱部品Xに接触するエリアに、当該エリア以上の面積で形成されている。尚、本例では、並列する38本の狭幅溝22によってマイクロチャネル構造12が形成されている。
図5に示すように、流路11とマイクロチャネル構造12との間には、流路11側からマクロチヤネル構造12側に向けて徐々に幅が拡大し、その末端でマイクロチャネル構造12の幅と同一となる拡張部15が形成されている。さらに、拡張部15には、流路11から流れてくる冷媒をマイクロチャネル構造12の幅方向に拡散させるためのガイド板16が形成されている。ガイド板16は、冷媒の流れの上流側から順次配置された左右一対の第1ガイド板16a、第2ガイド板16bおよび第3ガイド板16cからなる。各ガイド板の長さは、上流に位置するガイド板ほど長く、第1ガイド板16aが第2ガイド板16bよりも長く、第2ガイド板16bが第3ガイド板16cよりも長い。また、各ガイド板は、冷媒の流れ方向に対して角度θだけ傾いているが、その角度θは、上流に位置するガイド板ほど大きい。すなわち、第1ガイド板16aの傾斜角度θは第2ガイド板16bの傾斜角度θよりも大きく、第2ガイド板16bの傾斜角度θは第3ガイド板16cの傾斜角度θよりも大きい。
次に、図6〜図8を参照しつつ第2冷却パネル2について詳しく説明する。第2冷却パネル2は、例えば銅(Cu)やアルミニウム(Al)などの熱伝導性の良い金属材料に形成されている。図6に示すように、第2冷却パネル2の内部には、流路17が形成され、上面には循環ポンプ18と貯液槽19とが設けられている。第2冷却パネル2は、図7および図8にそれぞれ示す下側放熱板40と上側放熱板50とを拡散接合、ロウ付け接合、レーザ溶接等の接合技術によって接合したものである。下側放熱板40には、幅20.0mm、深さ0.8mmの溝41が形成されており、この溝41を上側放熱板50で覆うことによって流路17が形成されている。尚、下側放熱板40への溝41の形成は、プレスによって溝41を形成する方法や、溝41を形成した状態で成型する方法や、研削によって溝41を形成する方法が考えられる。また、溝41は、上側放熱板50に形成してもよく、或いは、上側放熱板50と下側放熱板40の双方に形成してもよい。
第2冷却パネル2の流路17の中央部、すなわち下側放熱板40に形成された溝41の中央部には、複数の支持部42が所定間隔で形成されている。支持部42は、下側放熱板40と上側放熱板50とを接合する際の強度を確保するためのものである。流路17の幅が広くなるほど、また、深さが浅くなるほど冷却性能は向上する一方、耐圧性能は低下する。従って、冷却性能の観点からすると、流路17の幅をできる限り広くすると共に、深さを浅くすることが要求されるが、そうすると耐圧性能が低下してしまう。このため、支持部42によって耐圧性能の向上を図っている。もっとも、支持部42の形成位置は流路17の中央部に限定されることなく、例えば、格子状もしくは千鳥状に支持部42を配列してもよい。尚、本例では、上記寸法の流路17の中央部に、幅0.5mm、長さ2.0mmの支持部42が20.0mm間隔で形成されている。
さらに、上側放熱板50には、図8に示すように、貯液槽19に連通する開口(分岐孔)51と、流路17から循環ポンプ18に冷媒が戻る冷媒流入口52と、循環ポンプ18から流路17に向かって冷媒が送り出される冷媒流出口53と、流路17から冷媒が流出する出口である開口Aと、流路17に冷媒が流入する入口である開口Dとが形成されている。開口Aには、図1に示す金属管23が、開口Dには、同図に示す金属管24がそれぞれ接続されている。尚、第2冷却パネル2に、マイクロチャネル構造12と同様のマイクロチャネル構造を形成してもよい。
次に、本例の電子機器用冷却装置における冷媒の流れについて説明する。第2冷却パネル2の上面に設けられた循環ポンプ18から吐出された冷媒は、冷媒流出口53を介して第2冷却パネル2内に形成されている流路17に送り出され、開口A、金属管23および開口Bを介して第1冷却パネル1に流入する。第1冷却パネル1に流入した冷媒は、第1冷却パネル1内に形成されている流路11を通り、マイクロチャネル構造12に流入する。
マイクロチャネル構造12に流入した冷媒は、発熱部品Xで発生した熱を吸熱し、空冷フィン13が設けられているエリアに形成されている蛇行した流路11を通り、開口C、金属管24および開口Dを介して第2冷却パネル2に流入する。第2冷却パネル2に流入した冷媒は、第2冷却パネル2内に形成されている流路17を通り、貯液槽19に連通する分岐孔51の下方を通過して冷媒流入口52に至り、再び循環ポンプ18に戻る。このように循環ポンプ18によって冷媒を循環させることにより、発熱部品Xで発生した熱を熱伝達により第1冷却パネル1および第2冷却パネル2の全体に熱拡散させ、放熱効果を高めている。
次に、第2冷却パネル2の上側放熱板50に取り付けられる循環ポンプ18の構成について図9、図10を参照しつつ詳細に説明する。図9は、循環ポンプ18の構成を示す図であり、(a)は分解斜視図、(b)は断面図である。図10は循環ポンプ18の実装方法を示す断面図である。
図9に示すように、循環ポンプ18は、ポンプ筐体60と、ゴム樹脂製のOリング61と、圧電振動板62と、圧電振動板62を押さえる天板63とからなる。ポンプ筐体60には、第2冷却パネル2の上側放熱板50に形成されている冷媒流入口52および冷媒流出口53にそれぞれ連通する吸込ポート64および吐出ポート65が形成されていると共に、ポンプ室66となる空間が形成されている。吸込ポート64には、ポンプ室66から流路17への逆流を防止する第1チェック弁67が、吐出ポート65には、流路17からポンプ室66への逆流を防止する第2チェック弁68がそれぞれ設けられている。両チェック弁67、68は、金属の薄板リード弁で構成され、スポット溶接やネジ止めによりポンプ筐体60の底面に装着されている。
圧電振動板62は、循環ポンプ18の駆動源である圧電撓み振動板であり、圧電素子と弾性板とを接合することで構成され、かつ、冷媒液に圧電素子が直接接しないように水密モールドが施されている。圧電素子としては、圧電セラミックまたは圧電単結晶などを用いることができる。弾性板としては、りん青銅等の銅合金、ステンレス合金などの金属薄板、カーボンファイバーの薄板、PET板といった樹脂薄板などを用いることができる。圧電振動板62の詳細構造は、ユニモルフ、バイモルフ等の他、圧電素子を積層した積層型構造のものでもよい。
上記構成を有する循環ポンプ18は、図10に示すようにして実装される。まず図10(a)に示すように、第2冷却パネル2の上側放熱板50にポンプ筐体60を金属の拡散接合、ロウ付け接合、レーザ溶接等の接合技術により固定して一体化させる。このときポンプ筐体60には、吸込ポート64、吐出ポート65、ポンプ室66となる空間、第1チェック弁67および第2チェック弁68が予め加工または装着されている。
次に、図10(b)に示すように、Oリング61を嵌め込み、その上に圧電振動板62を載せ、ポンプ室66を形成する。その後、天板63でしっかりとOリング61を密着させて水密性を確保し、かつ圧電振動板62の周縁を固定する。このとき、天板63は、該天板63とは別体のネジによってポンプ筐体60に固定されていても構わないし、天板63の周囲に形成したネジをポンプ筐体60に形成されているネジに螺合させても構わない。
これまで説明したように、循環ポンプ18を第2冷却パネル2に接合して一体化させることにより、圧力損失ならびに液漏れ等が防止される。また、循環ポンプ18と第2冷却パネル2とが一体化されるので、薄型化が可能であり、かつ安価となる。具体的には、本例の電子機器用冷却装置の厚み(高さ)は、循環ポンプ18が配置された最大部分で7.0mm以下になる。
以上、循環ポンプ18の構成について説明したが、ここで説明した構成は一例であり、循環ポンプ18の構成は上記構成に限定されない。
次に貯液槽19の構成について説明する。貯液槽19は、図6に示すように、中空の円盤形であり、循環ポンプ18の手前(冷媒が循環ポンプ18に流入する手前)の流路17上に設けられている。より具体的には、図11に示すように、貯液槽19の底面に形成されている連通孔70と第2冷却パネル2の上側放熱板50に形成されている分岐孔51とが連通するように配置されている。従って、温度変化その他の要因によって流路11(図1、図2)や流路17内に発生した気泡は、流路17の分岐孔51の下方を通過する際に、冷媒との比重差によって貯液槽19に捕捉(トラップ)される。この結果、気泡が流路11、17内を延々と循環し続けることがなく、循環ポンプ18に気泡が混入して不具合を生じさせることもない。さらに、貯液槽19の上部に溜まった気泡(空気)は、温度変化にともなう冷媒の膨張収縮に起因する流路11、17内の圧力変動を緩和する働きをする。
一方、貯液槽19内の空気が流路17に再び流出すると、その空気が循環ポンプ18に混入して不具合を生じさせる虞がある。そこで、連通孔70の周囲には、断面形状が台形円錐状の規制部71が設けられている。より具体的には、分岐孔51側から貯液槽19の内部(上部)に向けて次第に先細りになる規制部71が設けられている。かかる規制部71により、当該電子機器用冷却装置が上下逆さまになった場合にも、貯液槽19内の空気をできるだけ該貯液槽19内に留めることが可能となる。ここで、貯液槽19内の空気を流路17に戻さないためには、規制部71の上端が常に冷媒に浸されている必要がある。そこで、冷媒の液面が常に規制部71の上端よりも上方に位置するように、貯液槽19の容積および冷媒の量が設定されている。
さらに、分岐孔51の直下の流路17内には、冷媒の流れ方向下流側から上流側に向けて次第に先細りになるテーパ状の捕捉部(以下「テーパ部80」)を備えた筒状の案内部材81が設けられている。案内部材81は、テーパ部80の開口端面82が規制部71の開口中心(図11に鎖線で示す)と一致する位置に配置されており、テーパ部80以外の筒部83の外面は流路17の内面に密接している。すなわち、流路17内を流れる冷媒は、案内部材81の内側を通って該案内部材81よりも下流側に流れ、案内部材81と流路17との間を抜けて下流側に流れることはない。
ここで、当該電子機器用冷却装置が図11に示す状態から図12(a)に示す状態に移行した場合、すなわち、平置き状態から斜め縦置き状態に移行した場合、流路17内の気泡はテーパ部80の外周面84に当たって捕捉され、該外周面84と規制部71の内周面72とによって囲まれた空間85内に一時的に貯留される。そして、空間85内に該空間85の容積を超える量の気泡(空気)が溜まると、空気は規制部71の縁73を越えて貯液槽19内へ移動する。このとき、テーパ部80の開口端面82が規制部71の開口中心と一致しているので、すなわち、開口端面82が規制部の縁73よりも上流側に位置しているので、空間85内の空気が流路17内へ移動することはない。要するに、開口端面82が規制部の縁73よりも上流側に位置していれば、テーパ部80の開口端面82を規制部71の開口中心と一致させることは必ずしも必要ではない。
尚、当該電子機器用冷却装置の傾斜が図12(a)に示されている状態よりも緩やかである場合には、テーパ部80の外周面84に当たって捕捉された気泡が該外周面84および規制部71の内周面72に沿って移動し、貯液槽19へ達することもある。すなわち、空間85に一時的に貯留されることなく、直接貯液槽19に流入することもある。
一方、当該電子機器用冷却装置が図11や図12(a)に示す状態から図12(b)に示す状態に移行した場合、すなわち、平置き状態や斜め縦置き状態から縦置き状態(垂直状態)に移行した場合にも、流路17内の気泡は上記と同様の原理でテーパ部80によって捕捉され、空間85内に一時的に貯留された後に貯液槽19に移動する。尚、電子機器用冷却装置が斜め縦置き状態のときには、流路17内を流れる気泡は、テーパ部外周面84のうち、主に分岐孔51に面したエリアに当たる。しかし、垂直状態のときには、テーパ部外周面84の何れのエリアに気泡が当たるかは特定できない。しかし、テーパ部外周面84は、角のない連続面であるので、何れのエリアに当たった気泡も該外周面84に沿ってテーパ部80の周方向に移動し、最終的には空間85に達する。
以上のように、本発明の電子機器用冷却装置では、該装置が水平状態のときは勿論こと、斜め縦置きや縦置き状態のときにも流路内の気泡を共通の貯液槽で捕捉することができる。
尚、規制部71は、貯液槽19と別に成形し、貯液槽19に後付けしてもよいし、貯液槽19と一体成形してもよい。また、案内部材81は、第2冷却パネル2の上側放熱板50または下側放熱板40と一体成形してもよく、後付けしてもよい。さらには、上側放熱板50および下側放熱板40のそれぞれに、案内部材81の一部を一体成形し、両放熱板50、40を接合すると、流路17とともに案内部材81が形成されるようにしてもよい。また、貯液槽19の形状は円盤形に限られず、必要に応じて変更することができる。例えば、流路に沿って細長の長方形、小判形、楕円形などにすることもできる。
次に、本例の電子機器用冷却装置の電子機器への実装状態の一例について説明する。図13(a)は実装状態の一例を示す模式的斜視図、図13(b)は、同図(a)のZ−Z’断面図である。これらの図は、本例の電子機器用冷却装置がノート型パソコンに実装された例を示している。図示されているノート型パソコン90では、上面に複数の入力キー91が設けられた筐体92に液晶パネル93が回動可能に軸支されている。筐体92は厚みが30〜40mmであり、内部には、DVD-RAM94、FD-RAM95、HDD96、バッテリー97、メモリーカード98などの比較的大型で厚みの異なる主要電子部品と、CPUなどの発熱部品99が実装されたマザーボード100とが収容されている。そして、本例の電子機器用冷却装置は、第1冷却パネル1がマザーボード100の上側に、第2冷却パネル2がマザーボード100の下側に位置するように配置され、第1冷却パネル1のうちマイクロチャネル構造12が形成されているエリアが発熱部品99と接触している。
図13は、本発明の電子機器用冷却装置の実装状態の一例を示すものであって、本発明の電子機器用冷却装置が実装される電子機器はノート型パソコンに限定されるものではない。また、その実装状態は、電子機器内部の電子部品のレイアウトその他に応じて適宜変更可能である。
本発明の電子機器用冷却装置の実施形態の一例を示す図であって、(a)は上面図、(b)(c)は異なる方向の側面図である。 空冷フィンの下の流路を示す拡大図である。 (a)は第1冷却パネルを構成する下側放熱板の上面図、(b)は(a)のX−X’断面図である。 (a)は第1冷却パネルを構成する上側放熱板の上面図、(b)は側面図である。 マイクロチャネル構造手前の拡大部を示す拡大図である。 第2冷却パネルを示す図であって、(a)は上面図、(b)(c)は異なる方向の側面図である。 (a)は第2冷却パネルを構成する下側放熱板の上面図、(b)は(a)のY−Y’断面図である。 第1冷却パネルを構成する上側放熱板の上面図である。 (a)は循環ポンプの分解斜視図、(b)は断面図である。 循環ポンプの実装状態を示す断面図である。 貯液槽及びその近傍の流路を示す断面図である。 (a)は本発明の電子機器用冷却装置が斜め縦置きにされたときの貯液槽及びその近傍の流路を示す断面図、(b)は本発明の電子機器用冷却装置が垂直にされたときの貯液槽及びその近傍の流路を示す断面図である。 本発明の電子機器用冷却装置の電子機器への実装状態の一例を示す図である。 従来の電子機器用冷却装置の一例を示す上面図である。
符号の説明
1 第1冷却パネル
2 第2冷却パネル
11、17 流路
12 マイクロチャネル構造
18 循環ポンプ
19 貯液槽
20、40 下側放熱板
30、50 上側放熱板
70 連通孔
71 規制部
72 内周面
80 テーパ部
81 案内部材
82 開口端面
83 筒部
84 外周面
85 空間

Claims (3)

  1. 冷媒が循環可能な流路と、前記流路に冷媒を循環させるポンプと、連通孔を介して前記流路と連通する貯液槽とを有する電子機器用冷却装置であって、
    前記連通孔近傍の流路内に設けられた、該流路内の気泡を捕捉し、捕捉した気泡を前記貯液槽側へ導く前記冷媒の循環方向の下流側から上流側に向けて先細りになるテーパ状の形状を有する捕捉部と、
    前記連通孔から、前記貯液槽の内部に向けて先細りになる筒状の規制部と、を備え
    前記規制部の先細りの先端部は、常に前記冷媒に浸されており、
    前記循環方向が鉛直上向きになる時に、前記捕捉部の先細りの先端が、前記規制部の先細りの先端に形成されている開口の最上端よりも鉛直方向下側に配置されることを特徴とする電子機器冷却装置。
  2. 前記連通孔の周囲に、前記規制部が設けられ、該規制部の内面と前記捕捉部の外面とによって、前記捕捉部によって捕捉された気泡を貯留可能な空間が形成されていることを特徴とする請求項記載の電子機器用冷却装置
  3. 前記捕捉部の最大径部が前記流路の内面に密接していることを特徴とする請求項又は請求項記載の電子機器用冷却装置。
JP2006090894A 2006-03-29 2006-03-29 電子機器用冷却装置 Expired - Fee Related JP4572174B2 (ja)

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