JP4570089B2 - 被処理物の真空減量化脱臭システム - Google Patents
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Description
すなわち、耐圧密閉容器状の乾燥器の上側に耐圧密閉容器状の凝縮器が設けられ、乾燥器には温水ジャケットが設けられ、凝縮器には溜水部が備えられている。
溜水部の下部に、排水ポンプを備えた排水管を介して水槽が接続され、溜水部の上部に、真空ポンプを備えた排気管が接続され、その排気管の先端が水槽内下部側の曝気装置に接続されている。
真空ポンプにより乾燥器および凝縮器から引かれた空気が、曝気装置に供給され、排水中に混入した揮発性の有機物質(臭気成分が含まれる)を水から分離し、ガスバーナで燃焼するようになっている(特許文献1参照)。
被処理物を密閉状態で減量化処理する処理容器と、
反応容器内にオゾン水を溜める水溜部を有するとともに脱臭処理を行うオゾン酸化脱臭装置と、
前記反応容器の底部側に設けられた臭気ガス供給口と前記処理容器とを接続する排気管に介装されて前記処理容器内の圧力を減圧するとともに前記処理容器からの臭気ガスと水封用の水封水とを水溜部に供給する水封式の真空ポンプと、
前記水溜部と前記真空ポンプとにわたって接続されて前記水溜部内のオゾン水を水封水として供給する水封水供給管とを備え、かつ、
前記オゾン酸化脱臭装置を、
前記水溜部を前記反応容器の下部側に設けるとともに、臭気成分を含んだガスを水中に供給する臭気ガス供給口を前記水溜部の底部側に設け、
更に、前記反応容器の上部側に設けられて臭気成分を除去した脱臭ガスを排出する脱臭ガス排出口と、
前記水溜部内から前記反応容器の上部にわたって設けられて前記反応容器内に紫外線を照射する紫外線照射手段とを備え、
前記反応容器の底面および内周面に前記紫外線照射手段から照射された紫外線を受けて酸素をオゾン化する酸化チタンを付設して構成する。
被処理物を密閉状態で減量化処理する処理容器としては、生ごみ真空乾燥装置における攪拌機を備えた乾燥釜、汚泥真空乾燥装置における攪拌機を備えた乾燥装置本体、廃液真空濃縮装置における蒸留釜などが挙げられる。
請求項1に係る発明の被処理物の真空減量化脱臭システムの構成によれば、処理容器での減量化処理に伴って発生する臭気ガスと、真空ポンプに対する水封水とをオゾン酸化脱臭装置に供給し、反応容器内の水溜部においてオゾン水に臭気ガスを接触させて脱臭処理する。また、水溜部内のオゾン水を水封水供給管を介して真空ポンプに水封水として供給する。
また、反応容器の底面および内周面に付設された酸化チタンにより、紫外線の照射に伴って、反応容器内の空間内全体でオゾンが発生し、水溜部では溶存酸素がオゾン化してオゾン水が発生する。その水溜部に臭気ガスが供給されるに伴ない、臭気ガスが気泡として分散され、分散した気泡とオゾン水やオゾンガスとを充分接触させて脱臭することができ、更に、水溜部の上部空間において、空間内の酸素がオゾン化され、そのオゾンを水溜部から浮上した臭気ガスに接触させて脱臭処理することができる。
したがって、処理容器から発生する臭気ガスを脱臭処理するオゾン酸化脱臭装置によって水封水に対する脱臭処理を行うから、水封水を脱臭するための別の脱臭装置が不要であり、水封水の脱臭処理を簡単に行うことができ、イニシャルコストおよびランニングコストを低減できる。
しかも、水封水を循環使用するから、水封水専用の消費量を無くすことができてランニングコストを大幅に低減でき、全体として経済性を良好に向上できる。
そのうえ、反応容器内の空間容積を十分に活かして臭気ガスにオゾンを接触させるのみならず、水溜部において気泡として分散させた臭気ガスとオゾン水やオゾンガスとを接触させるから、反応容器内に水溜部を備えさせるだけの簡単な構成で、オゾンと臭気ガスとを効率良く接触させて脱臭効率を向上できる。
請求項1に記載の被処理物の真空減量化脱臭システムにおいて、
水溜部の底部側に、臭気ガス供給口から供給される臭気ガスを気泡化する気泡板を備えて構成する。
請求項2に係る発明の被処理物の真空減量化脱臭システムの構成によれば、水溜部に供給される臭気ガスを気泡板により気泡化し、より微細な気泡にして臭気ガスをオゾン水やオゾンガスと接触させて脱臭処理することができる。
したがって、臭気成分とオゾン水やオゾンガスとの接触面積を拡大でき、オゾンと臭気ガスとの接触効率を一層高めて脱臭効率を一層向上できる。
請求項1または2に記載の被処理物の真空減量化脱臭システムにおいて、
反応容器の上部側に、脱臭ガスの酸化を促進する酸化促進充填材を設けて構成する。
請求項3に係る発明の被処理物の真空減量化脱臭システムの構成によれば、オゾンによって脱臭されて脱臭ガス排出口から排出される前に、脱臭ガスの酸化を促進し、臭気成分が残存していてもそれを脱臭することができる。
したがって、臭気ガスの酸化を促進して脱臭効率を一層向上できる。
請求項1、2、3のいずれかに記載の被処理物の真空減量化脱臭システムにおいて、
反応容器を円筒容器で構成するとともに、臭気ガス供給口からの臭気ガスを、前記反応容器の内周面に近い位置でその接線方向と平行な方向に噴出させるように構成する。
請求項4に係る発明の被処理物の真空減量化脱臭システムの構成によれば、脱臭ガスを反応容器内に噴出する力で水溜部内のオゾン水に旋回流を生じさせ、その旋回流動状態で気泡化することができる。
したがって、オゾン水やオゾンと臭気ガスとの接触効率を一層高めることができ、脱臭効率を一層向上できる。
また、反応容器の底面および内周面に付設された酸化チタンにより、紫外線の照射に伴って、反応容器内の空間内全体でオゾンが発生し、水溜部では溶存酸素がオゾン化してオゾン水が発生する。その水溜部に臭気ガスが供給されるに伴ない、臭気ガスが気泡として分散され、分散した気泡とオゾン水やオゾンガスとを充分接触させて脱臭することができ、更に、水溜部の上部空間において、空間内の酸素がオゾン化され、そのオゾンを水溜部から浮上した臭気ガスに接触させて脱臭処理することができる。
したがって、処理容器から発生する臭気ガスを脱臭処理するオゾン酸化脱臭装置によって水封水に対する脱臭処理を行うから、水封水を脱臭するための別の脱臭装置が不要であり、水封水の脱臭処理を簡単に行うことができ、イニシャルコストおよびランニングコストを低減できる。
しかも、水封水を循環使用するから、水封水専用の消費量を無くすことができてランニングコストを大幅に低減でき、全体として経済性を良好に向上できる。
そのうえ、反応容器内の空間容積を十分に活かして臭気ガスにオゾンを接触させるのみならず、水溜部において気泡として分散させた臭気ガスとオゾン水やオゾンガスとを接触させるから、反応容器内に水溜部を備えさせるだけの簡単な構成で、オゾンと臭気ガスとを効率良く接触させて脱臭効率を向上できる。
実施例1は生ごみ真空乾燥装置を用いるものであり、攪拌機1を内装した密閉可能な処理容器としての乾燥釜2の下部側に処理物の取出し口3が設けられている。一方、乾燥釜2の上部に集塵器4が設けられ、集塵器4とオゾン酸化脱臭装置5とが、第1の冷却用熱交換器6、ドレンタンク7および真空ポンプ8を介装した臭気ガス排気管9を介して接続され、乾燥釜2を密閉状態にするとともに真空ポンプ8により減圧した状態で被処理物を高温水によって加熱乾燥し、被処理物を減量化処理するとともに発生した臭気ガスを脱臭処理するように構成されている。
下部容器11の上端側に、ボールタップ14を介して給水管15が接続され、一定量の水を溜める水溜部16が形成されている。
下部容器11の水溜部16の底部側に、臭気成分を含んだ臭気ガスを水中に供給する臭気ガス供給口としての、排気管9の先端に取り付けられた臭気ガス噴出ノズル17が設けられている。
この構成により、紫外線ランプ22から照射された紫外線を受けて水溜部16内の溶存酸素および上部容器12内の酸素をオゾン化するようになっている。
第1および第2の熱交換器6,23それぞれには、冷却水循環配管25を介して冷却塔26が接続され、臭気ガスならびに水封水を冷却するように構成されている。
すなわち、酸化チタン21および紫外線ランプ22に代えて、反応容器10の底部にオゾン供給ノズル31が設けられ、そのオゾン供給ノズル31にオゾン供給管32を介してオゾン発生装置33が接続され、オゾン発生装置33で発生したオゾンを水溜部16の下方から噴出供給するように構成されている。他の構成は実施例1と同じであり、同一図番を付すことにより、その説明は省略する。
すなわち、生ごみ真空乾燥装置に代えて廃液真空濃縮装置が適用されたものであり、処理容器としての蒸留釜41に、ヒータ温水による加熱管42と、ジャケット温水による加熱ジャケット43とが設けられている。
すなわち、生ごみ真空乾燥装置に代えて汚泥真空乾燥装置が適用されたものであり、処理容器としての乾燥装置本体51内に攪拌機52が設けられるとともに、外部に、温水による加熱ジャケット53が設けられている。
実施例のシステムとしては、実施例1のシステムを用いて運転し、比較例のシステムとしては、オゾン酸化脱臭装置による脱臭を行わない状態で運転し、臭気濃度(Volppm)、臭気指数、硫化水素濃度(Volppm)、メチルメルカプタン濃度(Volppm)およびエチルメルカプタン濃度(Volppm)を求めた。排気量はMAX50m3/hで処理量2t/日であった。
比較例 実施例
臭気濃度 74000 980
臭気指数 49 30
硫化水素濃度 140 0.04
メチルメルカプタン濃度 1.1 <0.05
エチルメルカプタン濃度 0.23 <0.05
また、2.2kWの真空ポンプを用いた場合で考えれば、本発明の実施例のシステムの場合、水封水を循環使用するために、排出水量は0L/minであり、これに対して、水封水を循環使用しない場合、排出水量は8L/minで、1日20時間稼動したとして9.6m3/日となり、水の消費量の減少効果が極めて大きいことが明らかである。
また、上記実施例1、実施例3および実施例4それぞれでは、旋回流を生じさせやすいように反応容器1を円筒容器で構成しているが、角筒容器で構成し、その底部から臭気ガスを供給するように構成するものでも良い。
5…オゾン酸化脱臭装置
8…真空ポンプ
9…排気管
10…反応容器
16…水溜部
17…臭気ガス噴出ノズル(臭気ガス供給口)
18…気泡板
19…脱臭ガス排出口
20…酸化促進充填材
21…酸化チタン
22…紫外線ランプ(紫外線照射手段)
24…水封水供給管
41…蒸留釜(処理容器)
51…乾燥装置本体(処理容器)
Claims (4)
- 被処理物を密閉状態で減量化処理する処理容器と、
反応容器内にオゾン水を溜める水溜部を有するとともに脱臭処理を行うオゾン酸化脱臭装置と、
前記反応容器の底部側に設けられた臭気ガス供給口と前記処理容器とを接続する排気管に介装されて前記処理容器内の圧力を減圧するとともに前記処理容器からの臭気ガスと水封用の水封水とを水溜部に供給する水封式の真空ポンプと、
前記水溜部と前記真空ポンプとにわたって接続されて前記水溜部内のオゾン水を水封水として供給する水封水供給管とを備え、かつ、
前記オゾン酸化脱臭装置を、
前記水溜部を前記反応容器の下部側に設けるとともに、臭気成分を含んだガスを水中に供給する臭気ガス供給口を前記水溜部の底部側に設け、
更に、前記反応容器の上部側に設けられて臭気成分を除去した脱臭ガスを排出する脱臭ガス排出口と、
前記水溜部内から前記反応容器の上部にわたって設けられて前記反応容器内に紫外線を照射する紫外線照射手段とを備え、
前記反応容器の底面および内周面に前記紫外線照射手段から照射された紫外線を受けて酸素をオゾン化する酸化チタンを付設して構成したことを特徴とする被処理物の真空減量化脱臭システム。 - 請求項1に記載の被処理物の真空減量化脱臭システムにおいて、
水溜部の底部側に、臭気ガス供給口から供給される臭気ガスを気泡化する気泡板を備えている被処理物の真空減量化脱臭システム。 - 請求項1または2に記載の被処理物の真空減量化脱臭システムにおいて、
反応容器の上部側に、脱臭ガスの酸化を促進する酸化促進充填材を設けてある被処理物の真空減量化脱臭システム。 - 請求項1、2、3のいずれかに記載の被処理物の真空減量化脱臭システムにおいて、
反応容器を円筒容器で構成するとともに、臭気ガス供給口からの臭気ガスを、前記反応容器の内周面に近い位置でその接線方向と平行な方向に噴出させるように構成したものである被処理物の真空減量化脱臭システム。
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