JP4569536B2 - 検出回路 - Google Patents
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Description
図4に示すように、BTL増幅回路Aは、BTL方式で接続された正相アンプ10と逆相アンプ20とで構成されている。
(A)実施形態の構成
図1は、本発明の実施形態に係る検出回路1の回路図である。なお、図3に示す各部と対応する部分には同一の符号を付けて、その説明を省略する。
トランジスタ63のコレクタ(およびベース)はトランジスタ65のコレクタに接続され、トランジスタ65のベースは接地されている。トランジスタ65のエミッタは、抵抗66を介してオペアンプ30の逆相入力端子に接続されている。
カレントミラー回路を構成するトランジスタ64のコレクタはオペアンプ30の正相入力端子に接続されている。
一方、オペアンプ30の正相入力端子は、抵抗68の一端とトランジスタ64のコレクタに共通接続されている。そして、抵抗68の他端と接地間には直流電源69が介挿されている。直流電源69は直流電圧Va(>0V)を印加するもので、抵抗68と直流電源69との接続点の電位は−Vaとなる。また、オペアンプ30の逆相入力端子と出力ノードN2との間には抵抗67が介挿されている。
抵抗61および62は、トランジスタ63と64との個体差や温度特性、抵抗61および62自身の誤差や温度特性による抵抗値の変動や不一致による、カレントミラー回路に流れる電流の誤差を抑制するために設けられている。
まず、直流電源69は抵抗62を介して流れる電流I2を確保するために設けられているものである。ノードbの電位Ebに着目すれば、入力信号S1の電位e1に応じておよそ0V〜VDDの範囲で電位が変化するから、電位Ebが0Vに近い値位になると、トランジスタ64がオフとなり、検出回路1が動作しなくなってしまう。そこで、抵抗68の接地点側の電位が負となるように、電位を−Vaに低下させて、ノードbの電位Ebの値に関係なく、トランジスタ64が常にオン状態となるようにしている。
すなわち、ノードa,bの電位Ea,Ebが電源電圧VDD付近のような高電位になる場合であっても、トランジスタ64や65には比較的大きな電位が印加されるが、オペアンプ30の入力端子には、その耐電圧以上の電位が入力されることはない。一方、トランジスタの耐電圧は100Vを超えるものも多く市販されているため、そのようなトランジスタを使用することにより、電源電圧VDDが100Vを超えるような高電位である場合にも、各々のトランジスタの動作は保障される。
I=(Va−VBE)/2R≒Va/2R・・・(1)
式(1)より、入力信号S1の電位e1が0Vのときの電流I1およびI2の値は、直流電源69の直流バイアスVaおよび抵抗66,67および68の抵抗値によって一意的に決定されることが分かる。このとき、オペアンプ30の各入力端子の電位は−Va/2となり、抵抗67の電圧降下を考慮すれば、出力信号S2の電位e2は−Vaにほぼ等しくなる。つまり、入力信号S1の電位e1が0V(また、入力信号S1が入力されていない場合)であっても、出力信号S2にはDCオフセットの電位−Vaが出力される。
次に、図2は、図1に図示したBTL増幅回路Aおよび検出回路1の等価簡略回路の回路図である。以下、図2を参照しながら回路の動作について説明する。
図2の等価簡略回路においては、図1のBTL増幅回路Aおよび検出用抵抗50を等価的に交流電源500で表し、その電源電圧をEab1としている。また、入力信号S1が入力されることによって変化する信号成分のみについて考慮するため、直流電源69を省略している。
図2の等価簡略回路において、カレントミラー回路を構成していたトランジスタ63および64に流れる電流の差異を生じさせたのは交流電源500の電位変化である。そして、電流の変化はトランジスタ63および64の双方で生じており、変化分の電流i1は抵抗61,62を各々流れている。したがって、各抵抗61,62を流れる変化分の電流i1による電圧効果の和は交流電源500の電位Eab1に一致する。抵抗61,62の値はR0であるから、電流i1は次式(2)で求められる。
i1=Eab1/2R0・・・(2)
また、抵抗68を流れる電流はi1であるから、その電圧降下はR1*i1である。オペアンプ30の両入力端はイマジナリーショートであるから逆相入力端の電位、すなわち抵抗66と67の接続点の電位は−R1*i1となる。
ここで、トランジスタ65と、抵抗66および67と、出力ノードN2の閉ループ回路に着目すれば、出力信号Soの電位eoを抵抗66と67で分圧した電位が−R1*i1となっていることになる。これらの関係から、出力ノードN2に出力される出力信号Soの電位eoは次式(3)で求められることが分かる。
eo=−i1*R1*(R2+R3)/R3・・・(3)
なお、トランジスタ65はオン状態であるので、ベース・エミッタ間には電位差が生じている。ところが、これは電流I1,I2の大きさに関係なく一定であるから、変化分の電流に相当する電流i1には影響せず、式(3)においてはこのベース・エミッタ間電圧の値は無関係となる。
Gain=eo/Eab1=−R1*(R2+R3)/(2*R0*R3)・・・(4)
式(4)より、Gainは、検出回路1に用いられている抵抗の抵抗値によって決まる。Gainは既知の値であるから、出力信号Soの電位eoが求められれば、交流電源500の電源電圧Eab1が一意的に求められる。したがって、検出用抵抗50の抵抗値も既知の値であるから、BTL増幅回路Aの負荷電流を求めることができる。
上述した実施形態においては、検出回路1において入力信号S1の電位e1が0Vの場合にも、DCオフセットによる電位が出力信号S2の電位e2に含まれていた。このオフセット分は除去する必要があるので、初めからオフセットを発生させない回路としてもよい。図3に示した検出回路1aはDCオフセットの電位を生じさせない回路の一例である。この回路においては、カレントミラー回路を構成するトランジスタ63,64から流れ込む電流を、カレントミラー回路200と201で受けている。また、トランジスタ210、211のベースが接地されているので、オペアンプ30の逆相入力端子には高い電圧が印加されることはない。また、この回路によれば、オペアンプ30の正相入力端子を接地することができるので、出力信号にDCオフセットが生じない。
Claims (2)
- 検出対象回路に挿入された検出用抵抗の両端の電位を入力信号とする検出回路において、
一方の入力端子が接地点と接続されたオペアンプと、
制御側を構成する第1の能動素子の電源を前記検出用抵抗の一端からとり、被制御側を構成する第2の能動素子の電源を前記検出用抵抗の他端からとるカレントミラー回路と、
ベースが接地されたトランジスタを備え、前記検出用抵抗の両端の電位の変化に伴い、前記カレントミラー回路を構成する第1および第2の能動素子を流れる電流の差異が生じた際にその変化分に対応する電流を、前記トランジスタを介して前記オペアンプの他方の入力端子に供給する供給手段と
を具備することを特徴とする検出回路。 - 検出対象回路に挿入された検出用抵抗の両端の電位を入力信号とする検出回路において、
制御側を構成する第1の能動素子の電源を前記検出用抵抗の一端からとり、被制御側を構成する第2の能動素子の電源を前記検出用抵抗の他端からとるカレントミラー回路と、
前記カレントミラー回路を構成する第2の能動素子の電流の出力側、および接地点のそれぞれに、正相入力端子が接続されたオペアンプと、
ベースが接地されたトランジスタであって、前記検出用抵抗の両端の電位の変化に伴って前記カレントミラー回路を構成する第1の能動素子から供給される電流を、前記オペアンプの逆相入力端子に供給するトランジスタと
を具備することを特徴とする検出回路。
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JP2006206450A JP4569536B2 (ja) | 2006-07-28 | 2006-07-28 | 検出回路 |
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JP2008035221A JP2008035221A (ja) | 2008-02-14 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05226945A (ja) * | 1991-04-09 | 1993-09-03 | Olympus Optical Co Ltd | 電圧電流変換回路及び該回路を有する差動増幅回路 |
JPH10284952A (ja) * | 1997-03-31 | 1998-10-23 | Nec Corp | 異常検出回路 |
-
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- 2006-07-28 JP JP2006206450A patent/JP4569536B2/ja not_active Expired - Fee Related
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