JP4569485B2 - リフロー半田付け方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液状の熱媒体を用いてプリント基板のリフロー半田付けを行う方法及び装置に関するものである。
近年、高機能な半導体の開発要求から半導体チップを搭載するプリント基板も高集積化が進み、半田バンプ数も数百から数千まで増大すると共に微細化及び高密度化の要求からプリント基板の製造工程もクリンルーム内で製造することが強く望まれている。図4に示す、VPS(ベーパーフェイズソルダリング)装置300は、液状熱媒体310を加熱ヒータ320で加熱して発生した蒸気330によってプリント基板340のリフロー半田付けを行うものであり、例えば窒素リフロー装置に比較すると小型で床費の高価なクリンルームに設置するのに適していると共に、半田加熱温度の管理を正確且つ容易に実施できるという利点がある。しかし一方で、この種の装置は、プリント基板340の予熱手段にヒータ350を使用してヒータ350の輻射熱によってプリント基板を予熱している。このため、比較的長い予熱領域が必要であるとともに、輻射熱を利用することからプリント基板を複数枚重ねて予熱することができないという制約があって、小型化への限界と共に処理速度の高速化への限界があった。さらに、VPS装置は、半田溶融段階では複数のプリント基板を同時に処理するように構築することが可能であるが、多数のプリント基板を同時に処理するためには各プリント基板の均熱性及び昇温性をさらに高める必要があった。図4のVPS装置300に同様のその他の装置としては、例えば特許文献1及び特許文献2に記載の装置が知られている。
特開平5−111755公報 特開平6−320260公報
上記の問題点に鑑み、本発明は、リフロー半田付けを小さなスペースと高い処理速度で実施可能なリフロー半田付け方法及びリフロー半田付け装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載のリフロー半田付け方法は、一つの処理槽を具備するリフロー半田付け装置を用い、
使用する半田の融点より高い沸点温度を有する液状熱媒体(12)を処理槽(2)内の下方領域(5)に貯留して加熱することにより液状熱媒体(12)がその沸点温度で維持され、及び処理槽(2)内の上方領域(4)を冷却することにより処理槽(2)内の上方領域(4)の温度がリフロー半田付けをすべきワーク(3)の予熱または冷却に適した所定の予熱・冷却温度で維持されたリフロー半田付け装置を準備する段階と、
クリーム半田のバンプが形成されたワーク(3)を準備する段階と、
ワーク(3)を処理槽(2)内の上方領域(4)に供給し所定の時間保持して予熱する段階と、
ワーク(3)を下方領域(5)に移動して熱媒体(12)液中に浸漬して所定の時間保持することによりワーク(3)上のクリーム半田に含まれる半田を溶融する段階と、
半田を凝固させるためにワーク(3)を熱媒体(12)の液から引き上げて上方領域(4)で所定の時間保持して冷却する段階と、
ワーク(3)を処理槽(2)の上方領域(4)から取り出す段階と、を含んで成ることを特徴としている。
請求項2に記載のリフロー半田付け装置は、一つの処理槽(2)と、
使用する半田の融点より高い沸点温度を有し、処理槽(2)内の下方領域(5)に貯留された液状熱媒体(12)と、
液状熱媒体(12)を加熱して半田の融点より高温の所定のリフロー温度に維持するために処理槽(2)内の下方領域(5)の底部に配設された加熱ヒータ(11)と、
処理槽(2)内の上方領域(4)の側壁に配設された冷却手段(10)にして、上方領域(4)の温度を、半田の融点より低温の所定の予熱・冷却温度に維持するように構成された冷却手段(10)と、を具備するリフロー半田付け装置(1)であって、
上方領域(4)において、リフロー半田付けをすべきクリーム半田が塗布されたワーク(3)の予熱と半田溶融後の冷却とが所定の予熱・冷却温度で実施され、
下方領域(5)に貯留されて所定のリフロー温度で維持されている熱媒体(12)の液中でワーク(3)上のクリーム半田に含まれる半田が溶融されることを特徴としている。
請求項1及び2の発明により、ワークの予熱が主に熱媒体の蒸気によって行われるので、例えばワークとして複数枚のプリント基板を同時に予熱することが可能になり、及び半田の溶融が熱媒体の液中で行われることから、プリント基板が多数であっても各プリント基板の均熱性及び昇温速度は従来の蒸気浸漬タイプのものに比べて高められる。また、ワークの予熱、半田溶融、及び冷却の各段階を一つの処理槽内の上方領域と下方領域で行うことから、工程又は装置に必要なスペースを縮小できる。
本発明によるリフロー半田付け方法は、第1の処理槽及び第2の処理槽を具備するリフロー半田付け装置を用い、
使用する半田の融点より高い沸点温度を有する液状熱媒体を第1の処理槽(102a)及び第2の処理槽(102b)内に貯留し、第1の処理槽(102a)に貯留された液状熱媒体(112a)の温度がリフロー半田付けをすべきワーク(3)の予熱及び冷却に適した予熱・冷却温度に加熱されてその温度で維持され、及び第2の処理槽(102b)に貯留された液状熱媒体(112b)の温度が沸点温度に加熱されて維持されたリフロー半田付け装置を準備する段階と、
クリーム半田のバンプが形成されたワーク(3)を準備する段階と、
ワーク(3)を第1の処理槽(102a)内の液状熱媒体(112a)に浸漬して所定の時間保持することによりワーク(3)を予熱する段階と、
ワーク(3)を第1の処理槽(102a)から取り出して、第2の処理槽(102b)内の液状熱媒体(112b)に浸漬して所定の時間保持することによりワーク(3)上のクリーム半田に含まれる半田を溶融する段階と、
半田を凝固させるためにワーク(3)を第2の処理槽(102b)から取り出して、再び第1の処理槽(102a)内の液状熱媒体(112a)に浸漬して所定の時間保持することによりワーク(3)を冷却する段階と、
ワーク(3)を第1の処理槽(102a)から取り出す段階と、を含んでよい
本発明によるリフロー半田付け装置は、第1の処理槽(102a)と、
第2の処理槽(102b)と、
使用する半田の融点より高い沸点温度を有し、第1の処理槽(102a)及び第2の処理槽(102b)に貯留された液状熱媒体と、
第1の処理槽(102a)の底部に配設された第1加熱ヒータ(111a)であって、第1の処理槽(102a)に貯留された液状熱媒体(112a)を半田の融点より低温の所定の予熱・冷却温度に加熱してその温度を維持するように構成された第1加熱ヒータ(111a)と、
第2の処理槽(102b)の底部に配設された第2加熱ヒータ(111b)にして、第2の処理槽(102b)に貯留された液状熱媒体(112b)を半田の融点より高温の所定のリフロー温度に加熱してその温度を維持するように構成された第2加熱ヒータ(111b)と、を具備するリフロー半田付け装置(100)であって、
第1の処理槽(102a)に貯留された熱媒体(112a)の液中で、リフロー半田付けをすべきクリーム半田が塗布されたワーク(3)の予熱と半田溶融後の冷却とが実施され、
第2の処理槽(102b)に貯留された熱媒体(112b)の液中で、ワーク(3)上のクリーム半田に含まれる半田が溶融されてよい
発明により、予熱、半田溶融、冷却の各段階が熱媒体の液中で行われるので、複数のワークを同時に予熱又は半田溶融又は冷却することができると共に、各ワークの均熱性並びに昇温速度及び降温速度を高めることができる。また、予熱及び冷却用の熱媒体と半田溶融用の熱媒体が同一種類の熱媒体であるので、相互の混入を防止する必要がないこと等から装置の構成を単純にできる。
本発明よるリフロー半田付け方法は、第1の処理槽及び第2の処理槽を具備するリフロー半田付け装置を用い、
使用する半田の融点より高い沸点温度を有する液状熱媒体を第1の処理槽(102a)内に貯留し、第1の処理槽(102a)に貯留された液状熱媒体(112a)の温度がリフロー半田付けをすべきワーク(3)の予熱及び冷却に適した予熱・冷却温度に加熱されてその温度で維持され、及び液状熱媒体を第2の処理槽(102b)内の下方領域に貯留し、第2の処理槽(102b)に貯留された液状熱媒体(112b)の温度が沸点温度に加熱されることにより液状熱媒体(112b)から発生した蒸気が第2の処理槽(102b)内の上方領域に充満した、リフロー半田付け装置を準備する段階と、
クリーム半田のバンプが形成されたワーク(3)を準備する段階と、
ワーク(3)を第1の処理槽(102a)内の液状熱媒体(112a)に浸漬して所定の時間保持することによりワーク(3)を予熱する段階と、
ワーク(3)を第1の処理槽(102a)から取り出して、第2の処理槽(102b)内の上方領域に移動して液状熱媒体(112b)から発生した蒸気に浸漬して所定の時間保持することによりワーク(3)上のクリーム半田に含まれる半田を溶融する段階と、
半田を凝固させるためにワーク(3)を第2の処理槽(102b)から取り出して、再び第1の処理槽(102a)内の液状熱媒体(112a)に浸漬して所定の時間保持することによりワーク(3)を冷却する段階と、
ワーク(3)を第1の処理槽(102a)から取り出す段階と、を含んでよい
本発明によるリフロー半田付け装置は、第1の処理槽(102a)と、
第2の処理槽(102b)と、
使用する半田の融点より高い沸点温度を有する液状熱媒体であって、第1の処理槽(102a)に貯留され、第2の処理槽(102b)内の下方領域に貯留された液状熱媒体と、
第1の処理槽(102a)の底部に配設された第1加熱ヒータ(111a)であって、第1の処理槽(102a)に貯留された液状熱媒体(112a)を半田の融点より低温の所定の予熱・冷却温度に加熱してその温度を維持するように構成された第1加熱ヒータ(111a)と、
第2の処理槽(102b)の底部に配設された第2加熱ヒータ(111b)にして、第2の処理槽(102b)内の下方領域に貯留された液状熱媒体(112b)を沸点温度まで加熱して蒸気を継続して発生させるように構成された第2加熱ヒータ(111b)と、を具備するリフロー半田付け装置(200)であって、
第1の処理槽(102a)に貯留された熱媒体の液中で、リフロー半田付けをすべきクリーム半田が塗布されたワーク(3)の予熱と半田溶融後の冷却とが実施され、
液状熱媒体(112b)の蒸気が充満している第2の処理槽(102b)内の上方領域で、ワーク(3)上のクリーム半田に含まれる半田が溶融されてよい
発明により、ワークの予熱及び冷却の各段階が熱媒体の液中で、半田溶融段階が蒸気中で行われるので、複数のワークを同時に前記各段階で処理することができる。また、予熱及び冷却段階における各ワークの均熱性並びに昇温速度及び降温速度を高めることができる。さらに、予熱及び冷却用の熱媒体と半田溶融用の熱媒体が同一種類の熱媒体であるので、相互の混入を防止する必要がないこと等から装置の構成を単純にできる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
添付の図面を参照しながら、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。図1は本発明によるリフロー半田付け装置の第1の実施例を示したもので、図示実施例の装置1は主要部として、処理槽2を具備している。図1は、処理槽2の内部にリフロー半田付けをすべきワークとしてプリント基板3を入れた状態を示している。前記処理槽2の上方領域には、プリント基板3の予熱とリフロー後の冷却を行う予熱・冷却領域4、及び下方領域にはプリント基板3のリフロー半田付けを行うリフロー領域5が設けられている。処理槽2は直方体として形成されており、その外側周囲には断熱材6が取り付けられている。また処理槽2の上部にはプリント基板3を出し入れするための開口部7が設けられているが、前記開口部7はヒンジ8によって開閉可能なハッチ9によって通常は閉じられている。
さらに、図1のリフロー半田付け装置1は、処理槽2の予熱・冷却領域4の側壁内面上に冷却手段10を、またリフロー領域5の最下部に加熱ヒータ11を具備している。冷却手段10は、1本のパイプが前記側壁上をらせん状に周回して形成されており、外部の冷却水供給装置(不図示)から約20℃の冷却水の供給を受けると共に処理槽内の予熱・冷却領域4の熱を吸熱して温められた冷却水を前記冷却水供給装置に戻すように前記冷却水供給装置に接続されている。冷却水供給装置に戻された冷却水はそこで熱交換されて約20℃に冷却される。冷却手段10は、予熱・冷却領域4の温度を低下させるために設けられたものであって、加熱ヒータ11が作動しているとき、予熱・冷却領域4の雰囲気温度を180〜200℃に保持するように冷却水の流量を設定することが可能である。
加熱ヒータ11は、本実施例ではパイプの内部に電熱線が収容された液体加熱用のパイプヒータ11を使用している。処理槽2のリフロー領域5には液状熱媒体12が貯留され、前記熱媒体12は本実施例では、沸点240℃のフッ素系不活性液体である。リフロー領域5に貯留された液状熱媒体12は、その沸点である240℃を維持するように加熱ヒータ11によって加熱され、その結果予熱・冷却領域4には、熱媒体12から発生した蒸気の蒸気層が形成されている。なお、本実施例の場合、加熱ヒータ11の発熱量は、熱媒体12の液温を沸点で維持するのに必要な最小限の発熱量であるように設定されており、また加熱ヒータ11の前記最小限の発熱量でもプリント基板3の予熱に必要な熱量は充分確保される。
リフロー半田付けをするべきワークは、前述のとおりプリント基板3であり、その表面には、図示していないが、半田粉末及びフラックス等を含んだペースト状のクリーム半田が印刷されてクリーム半田のバンプが形成されている。半田は、本実施例のプリント基板3では融点220℃の鉛フリー半田である。また前記クリーム半田のフラックスには、液状熱媒体12への溶解がほとんどないものを使用している。なお、本実施例におけるプリント基板3は、電子部品を搭載したものではなく、プリント基板上に印刷されたクリーム半田のバンプを溶融固化することを目的にリフロー半田付けされるものである。
本リフロー半田付け装置1は、プリント基板3を搭載して移動するためのホルダ13を付属品として具備しており、ホルダ13は、8枚のプリント基板3を垂直に所定の間隔で並べて保持できる構造を有すると共にホルダ13を把持するためのハンドル14をその中央に備えている。またホルダ13は、熱媒体12の液体又は蒸気が抵抗なくホルダ13を通過できるように多数の穴(不図示)が開けられている。なお、本実施例では、プリント基板は垂直に配置されるが、プリント基板を水平に配置することも、水平配置用のホルダを準備することにより容易に可能になる。
さらに、処理槽内には、プリント基板3を昇降させるための昇降装置(不図示)が設けられている。この昇降装置は、ホルダ13の両側端部を載せることができる2本の支持腕15を備えており、前記支持腕15がホルダ13を載せた状態で、予熱・冷却領域4とリフロー領域5との間を昇降するように構成されている。
次に、以上のように構成された第1の実施例のリフロー半田付け装置1がどのように作動してリフロー半田付け工程を実施するかを以下に説明する。なお、図1の処理槽2内には、ホルダ13及びプリント基板3の組が二組示されているが、これは分かり易くするために示したもので、実際の工程の際には、処理槽内では一組のホルダ13及びプリント基板3が処理される。また、図中の実線の矢印A1は、昇降装置によって移動されるホルダの経路を示し、破線の矢印A2は、人又は装置1に含まれない搬送ロボット等(不図示)によって移動されるホルダの経路を示すものである。
まず、予熱・冷却領域4及びリフロー領域5がそれぞれ所定の温度に設定されるように加熱ヒータ11及び冷却手段10を稼動する。リフロー領域5に貯留された液状熱媒体12は沸点240℃を維持するように加熱ヒータ11によって加熱され、予熱・冷却領域4はその雰囲気温度が180〜200℃に保持されるように冷却手段10によって冷却される。
次に、処理槽2の外で、プリント基板3を8枚垂直にホルダ13に並べた後、貯留槽のハッチ9を開けて、予熱・冷却領域4に上昇している昇降装置の支持腕15にホルダ13を載せる。直ちにハッチ9を閉じて、所定の予熱時間だけプリント基板3を予熱・冷却領域4に留める。前記所定の予熱時間が経過すると、室温とほぼ同じ温度だったプリント基板3は、180〜200℃の雰囲気の予熱・冷却領域4に置かれることにより、その表面温度が約170℃に達している。
所定の予熱時間が経過した後、昇降装置が、ホルダ13及びプリント基板3を下降させてリフロー領域5に貯留されている熱媒体12の液中に浸漬する。熱媒体12はその温度を沸点の240℃に維持されているので、浸漬されたプリント基板3の温度は、上昇して短時間で半田の融点である220℃に達して半田が溶融され、また基板及び半田の温度は240℃を超えることがない。
所定の浸漬時間が経過した後、ホルダ13は昇降装置によって予熱・冷却領域4まで引き上げられて所定の時間保持され、プリント基板3が冷却される。次に、ハッチ9が開けられて、プリント基板3がホルダ13と共に処理槽2の外に取り出される。以上で、凝固した半田バンプが形成されたプリント基板3が完成する。
本実施例では、半田を溶融する段階で熱媒体12の液中へプリント基板3を浸漬するので、8枚の各基板に温度ムラが発生することがなく、また半田の溶融開始までの時間は非常に短くかつ基板の場所による時間差が非常に小さい。その結果、半田の溶融段階の時間を、熱媒体の蒸気中に浸漬するタイプの装置と比較して短縮することができる。また、本実施例では半田の融点と熱媒体12の沸点との温度差は20度であるが、必要ならこの温度差を縮小することも可能である。
第1の実施例の変更例として、昇降装置の支持腕の下方に遮熱板を取り付けたリフロー半田付け装置も可能である。遮熱板によって、液状熱媒体から輻射及び蒸気によって予熱・冷却領域に伝えられる熱量が減少するので、前記予熱・冷却領域の温度を低下させたい場合等にこれを取り付ける。熱媒体の蒸気は、遮熱板と処理槽内壁との間の隙間から予熱・冷却領域に流入する。予熱・冷却領域への蒸気の流入量及び輻射熱量を増大させたい場合は、遮熱板に貫通穴を設けるか、又は遮熱板の外形を縮小する。
なお、プリント基板が液状熱媒体に浸漬されているときは、前記遮熱板は、液状熱媒体中に浸漬されて加熱ヒータを覆うこととなるが、熱媒体は液体であるので熱媒体からプリント基板への熱伝達を阻害することはない。
次に、リフロー半田付け装置の第2の実施例を図2を参照して説明する。第2の実施例のリフロー半田付け装置100は、二つの熱媒体液槽を具備して、半田溶融段階だけでなく予熱及び冷却段階も熱媒体液槽の中で行うことが第1の実施例と異なっている。
第2の実施例のリフロー半田付け装置100の処理槽102は、予熱及び冷却用の第1処理槽102aと、半田溶融用の第2処理槽102bとから構成されており、前記第1処理槽102a及び第2処理槽102bは、直方体として形成されて等しい体積を有するもので、隣接して配置されている。第1処理槽102a及び第2処理槽102bのそれぞれの上部には第1空間104a及び第2空間104bが設けられていて、前記第1空間104a及び第2空間104bは連続している。前記第1空間104aの上方にはプリント基板3を出し入れするための開口部107が設けられているが、前記開口部107はヒンジ108によって開閉可能なハッチ109によって通常は閉じられている。処理槽の外側周囲、並びに第1処理槽102a及び第2処理槽102bの境界壁の内部には断熱材106が設けられている。
さらに、図2のリフロー半田付け装置100は、第1空間104a及び第2空間104bにおける処理槽102の側壁の内面上に、前記内面上をらせん状に周回する水冷パイプからなる冷却手段110を備えている。冷却手段110は、熱媒体の蒸気を凝縮することによって、第2処理槽102bから第1処理槽102aへの熱媒体蒸気の移動による熱移動、並びにハッチ109を開けたときに処理槽外へ流出する熱媒体蒸気量を低減するために設けられている。また、第1処理槽102a及び第2処理槽102bの底部には第1加熱ヒータ111a及び第2加熱ヒータ111bがそれぞれ設けられている。第1処理槽102a及び第2処理槽102bには、沸点が240℃の同一のフッ素系不活性液体である熱媒体が貯留され、参照符号が112a及び112bでそれぞれ付番されている。熱媒体112a及び112bは第1加熱ヒータ111a及び第2加熱ヒータ111bによってそれぞれの所定の温度まで加熱される。第1処理槽102a内の液状熱媒体112aは、プリント基板3の所定の予熱・冷却温度まで加熱される。前記所定の予熱・冷却温度は本実施例の場合約170℃であり、また第1加熱ヒータ111aは、熱媒体112aの液温が前記温度170℃で概ね維持されるように発熱量を設定されている。一方第2処理槽102b内の液状熱媒体112bは、沸点240℃まで第2加熱ヒータ111bによって加熱される。
処理槽内には、プリント基板3を移動させるための搬送装置(不図示)が設けられている。この搬送装置は、前記ホルダ13の両側端部を載せることができる2本の支持腕115を備えており、前記支持腕115が、ホルダ13を載せた状態で、前記ハッチ109の直下の第1空間104aと第1処理槽102a内との間の垂直移動、並びに第1空間104aと第2空間104bとの間の水平移動、並びに第2空間104bと第2処理槽102b内との間の垂直移動をするように構成されている。
次に、以上のように構成された第2の実施例のリフロー半田付け装置100がどのように作動してリフロー半田付け工程を実施するかを以下に説明する。なお、図2の処理槽102内には、ホルダ13及びプリント基板3の組が二組示されているが、これは分かり易くするために示したもので、実際の工程の際には、処理槽内では一組のホルダ13及びプリント基板3が処理される。また、図中の実線の矢印A1は、搬送装置(不図示)によって移動されるホルダの経路を示し、破線の矢印A2は、人又はリフロー半田付け装置100に含まれない搬送ロボット等(不図示)によって移動されるホルダの経路を示すものである。
まず、各処理槽内の熱媒体112a及び112bがそれぞれ前記所定の温度になるように第1加熱ヒータ111a及び第2加熱ヒータ111bを稼動させて装置100を準備する。また冷却手段110に冷却水を循環させておく。
第1の実施例と同様のクリーム半田が印刷されたプリント基板3を8枚垂直にホルダ13内に並べた後、ハッチ109を開けて、第1空間104aで待機している搬送装置の支持腕115にホルダ13を載せる。直ちにハッチ109を閉じた後、プリント基板3を予熱するために、搬送装置の支持腕115を下降させてホルダ13及びプリント基板3を第1処理槽102a内の液温170℃の熱媒体112aの液中に浸漬する。所定の予熱時間が経過した後、ホルダ13を搬送装置によって第1空間104aまで引き上げる。
次いで、ホルダ13を、第2空間104bまで水平に移動し、半田を溶融するために、第2空間104bから下降させて第2処理槽102b内の液温240℃の熱媒体112bの液中に浸漬する。所定の半田溶融時間が経過した後ホルダ13及びプリント基板3を第2空間104bまで引き上げる。
次いで、直ちにホルダ13を第1空間104aまで水平に移動して、再び第1処理槽102aの液温170℃の熱媒体112aの液中に浸漬して冷却する。所定の冷却時間が経過した後、ホルダ13及びプリント基板3を第1空間104aまで引き上げた後、ハッチ109を開けて、処理槽の外に取り出す。以上で第2の実施例のリフロー半田付け装置100を使ったリフロー半田付け工程が完了する。
前記第2の実施例では予熱及び冷却用の第1処理槽は一つであったが、予熱及び/又は冷却の液温を漸進的に変化させるために、予熱及び冷却用の処理槽を複数設けることも可能である。
さらに、第2の実施例の変形例として、熱媒体液を浄化するための蒸留槽を第1処理槽及び第2処理槽に配管系で接続することも本発明のリフロー半田付け装置において可能である。前記蒸留槽は、第1及び第2処理槽に専用のものをそれぞれ接続するか、共通の一つのものを接続してもよい。なお、蒸留槽は公知のものであり詳細な説明は省略する。
次に、第3の実施例のリフロー半田付け装置200を図3を参照しながら説明する。第3の実施例のリフロー半田付け装置200の構造は第2の実施例の装置100とほとんど同一であるので、この装置200の構成要素の符号は、第2の実施例の装置100の構成要素の符号と同一で図3に示される。構造的に異なる点は、冷却手段110の他に更に、第2処理槽102b内の上部に、熱媒体の蒸気の凝縮を更に促進するために第2の冷却手段210が設けられていることである。
第3の実施例の装置200では、半田の溶融が第2処理槽102b内の熱媒体112bの液中ではなく蒸気中で行われ、このことが、第2の実施例の装置との作動上の相違点である。従って、第3の実施例の装置によるリフロー半田付け方法は、予熱段階まで第2のリフロー半田付け装置の場合と同様であるので、半田の溶融段階から以下に説明する。
第2処理槽102b内の下部には液状熱媒体112bが貯留されて第2加熱ヒータ111bによって沸点の240℃に加熱されていると共に、第2処理槽102b内の上部の空間には熱媒体の蒸気層が形成されている。第1処理槽で予熱されたプリント基板3は、プリント基板3の半田溶融を行うために、搬送装置(不図示)によって第2空間104bから前記第2処理槽102b内の上部の空間まで下降されて熱媒体の蒸気層に浸漬されることによって半田が溶融される。所定の半田溶融時間が経過した後ホルダ13及びプリント基板3は第2空間104bまで引き上げられ、次に第1空間104aへ水平に移動された後、第2の実施例と同様に第1空間104aから第1処理槽102aの熱媒体112aの液中へ移動されて冷却された後、再び第1空間104aへ引き上げられ、ハッチ109を開けて、処理槽102から取り出される。
第3の実施例のリフロー半田付け装置の予熱及び冷却用の処理槽を複数設けることにより、予熱及び/又は冷却の液温を漸進的に変化させることも可能である。
第1の実施例のリフロー半田付け装置の内部を示す正面断面図である。 第2の実施例のリフロー半田付け装置の内部を示す正面断面図である。 第3の実施例のリフロー半田付け装置の内部を示す正面断面図である。 従来のリフロー半田付け装置の内部を示す正面断面図である。
符号の説明
1 リフロー半田付け装置
2 処理槽
3 プリント基板
4 予熱・冷却領域
5 リフロー領域
10 冷却手段
11 加熱ヒータ
12 熱媒体
13 ホルダ

Claims (2)

  1. 一つの処理槽を具備するリフロー半田付け装置を用いるリフロー半田付け方法であって、
    使用する半田の融点より高い沸点温度を有する液状熱媒体(12)を前記処理槽(2)内の下方領域(5)に貯留して加熱することにより前記液状熱媒体(12)がその沸点温度で維持され、及び前記処理槽(2)内の上方領域(4)を冷却することにより前記処理槽(2)内の上方領域(4)の温度がリフロー半田付けをすべきワーク(3)の予熱または冷却に適した所定の予熱・冷却温度で維持されたリフロー半田付け装置を準備する段階と、
    クリーム半田のバンプが形成されたワーク(3)を準備する段階と、
    前記ワーク(3)を前記処理槽(2)内の前記上方領域(4)に供給し所定の時間保持して予熱する段階と、
    前記ワーク(3)を前記下方領域(5)に移動して前記熱媒体(12)液中に浸漬して所定の時間保持することにより前記ワーク(3)上のクリーム半田に含まれる半田を溶融する段階と、
    半田を凝固させるために前記ワーク(3)を前記熱媒体(12)の液から引き上げて前記上方領域(4)で所定の時間保持して冷却する段階と、
    前記ワーク(3)を前記処理槽(2)の上方領域(4)から取り出す段階と、を含んで成ることを特徴とするリフロー半田付け方法。
  2. 一つの処理槽(2)と、
    使用する半田の融点より高い沸点温度を有し、前記処理槽(2)内の下方領域(5)に貯留された液状熱媒体(12)と、
    前記液状熱媒体(12)を加熱して前記半田の融点より高温の所定のリフロー温度に維持するために前記処理槽(2)内の前記下方領域(5)の底部に配設された加熱ヒータ(11)と、
    前記処理槽(2)内の上方領域(4)の側壁に配設された冷却手段(10)にして、前記上方領域(4)の温度を、前記半田の融点より低温の所定の予熱・冷却温度に維持するように構成された冷却手段(10)と、を具備するリフロー半田付け装置(1)であって、
    前記上方領域(4)において、リフロー半田付けをすべきクリーム半田が塗布されたワーク(3)の予熱と半田溶融後の冷却とが前記所定の予熱・冷却温度で実施され、
    前記下方領域(5)に貯留されて前記所定のリフロー温度で維持されている前記熱媒体(12)の液中で前記ワーク(3)上のクリーム半田に含まれる半田が溶融されることを特徴とする、リフロー半田付け装置(1)。
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