JP4568631B2 - 静電塗装機 - Google Patents

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本発明は静電塗装機に関し、詳しくは、塗料粒子を帯電状態で噴出する塗料噴霧部に対する正面視でその塗料噴霧部の周囲に樹脂製のノズル部を配設し、溶剤蒸発促進用の空気を被塗物の側に向けて噴出するシールドエア噴出口を前記ノズル部に形成してある静電塗装機に関する。
この種の静電塗装機は、上記ノズル部に形成したシールドエア噴出口から溶剤蒸発促進用の加熱空気や除湿空気を噴出することで、塗料噴霧部からの噴出塗料粒子により形成される噴霧パターン(換言すれば、噴霧した塗料粒子の飛行域)内での塗料溶剤の蒸発を促進し、これにより、有機溶剤に比べ蒸発し難い水を溶剤とする水性塗料の使用や塗装室内の温湿度変動などに対して、いわゆるタレやムラなどの塗装不良の発生を防止するようにしたものであるが、従来、この種の静電塗装機では、静電上の安全性を考慮して上記ノズル部を樹脂材で形成するのに、ナイロンやデルリンでノズル部を形成していた。
しかし、上記従来の静電塗装機では、塗料噴霧部から被塗物に向けて帯電状態で噴出した塗料粒子のうち、被塗物からの跳ね返り的な空気流の影響や静電気的な影響で噴霧向きとは反対側へ戻されて塗料噴霧部の周囲のノズル部に付着する塗料粒子が多くて、塗料付着によるノズル部の汚れが激しく、この為、付着塗料を除去する清掃作業が頻繁に必要になって塗装生産性が低下する問題があり、また、ノズル部に付着した塗料が剥離飛散して被塗物に付着することによる塗装不良の発生を招き易い問題もあった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、シールドエア噴出口を形成するノズル部に対して合理的な改良を施すことにより、上記の如き塗料付着の問題を効果的に解消する点にある。
〔1〕本発明の第1特徴構成は静電塗装機に係り、その特徴は、
塗料粒子を帯電状態で噴出する塗料噴霧部に対する正面視でその塗料噴霧部の周囲に樹脂製のノズル部を配設し、溶剤蒸発促進用の空気を被塗物の側に向けて噴出するシールドエア噴出口を前記ノズル部に形成してある静電塗装機であって、
前記塗料噴霧部を備える塗装機本体を塗装作業アームの先端部に取り付けるとともに、この塗装機本体とは離した状態で塗装機本体の周囲に配置した前記ノズル部をノズル支持部材を介して前記塗装作業アームに連結固定し、
この構造において、前記ノズル部及び前記ノズル支持部材をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成してある点にある。
つまり、シールドエア噴出口を形成する上記ノズル部をポリテトラフルオロエチレン(商標テフロン)又はその化合物で形成すると、ナイロンやデルリンでノズル部を形成した従来の静電塗装機に比べ、塗料噴霧部から帯電状態で噴出した塗料粒子のうち空気流の影響や静電気的な影響でノズル部の方に戻される塗料粒子はあるにしても、ノズル部に対して塗料粒子が付着し難くなり、ノズル部への塗料粒子の付着量を効果的に低減することができた。
すなわち、従来の静電塗装機に比べ、シールドエア噴出口を形成したノズル部の塗料付着による汚れを効果的に軽減することができ、これにより、付着塗料を除去する清掃作業の必要頻度・負担を効果的に低減することができて塗装生産性を高めることができ、また、付着塗料が剥離飛散して被塗物に付着することによる塗装不良の発生もより効果的に回避することができて塗装品質面でも一層優れた静電塗装機にすることができる。
なお、ノズル部をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成した場合に、ナイロンやデルリンでノズル部を形成するのに比べ塗料粒子がノズル部に付着し難くなるのは、ポリテトラフルオロエチレン又はその化合物がナイロンやデルリンに比べ表面抵抗率が高い為と考えられる。
上記第1特徴構成の実施においては、シールドエア噴出口を形成するノズル部の全体をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成するのが望ましいが、必ずしもそれに限らず、場合によっては、ノズル部の表面部や前面部などの一部のみをポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成する構成を採ってもよい。
〔2〕本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記塗料噴霧部から噴出した帯電状態の塗料粒子に対して電気的に反発作用させる金属製の塗料付着防止具を前記ノズル部の前方近傍箇所に配置し、この塗料付着防止具に対してポリテトラフルオロエチレン又はその化合物の表面被覆を施してある点にある。
つまり、この第2特徴構成によれば、ノズル部の前方近傍箇所に配置した上記塗料付着防止具が帯電状態の塗料粒子に対して電気的に反発作用することで、ノズル部へ向かう塗料粒子の量が減少し、これにより、ノズル部をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成することと相俟って、ノズル部への塗料粒子の付着量を一層低減することができる。
そしてまた、上記塗料付着防止具にポリテトラフルオロエチレン又はその化合物の表面被覆を施すことで、その塗料付着防止具そのものに対する塗料粒子の付着量も効果的に低減することができる。
すなわち、これらのことにより、シールドエア噴出口を形成したノズル部を主とする塗装機におけるノズル部周りの塗料付着による汚れを一層効果的に軽減することができて、付着塗料を除去する清掃作業の負担を一層効果的に軽減し得るとともに、付着塗料が剥離飛散して被塗物に付着することによる塗装不良の発生も一層効果的に回避することができる。
また、前述の第1特徴構成では、
前記塗料噴霧部を備える塗装機本体を塗装作業アームの先端部に取り付けるとともに、この塗装機本体とは離した状態で塗装機本体の周囲に配置した前記ノズル部をノズル支持部材を介して前記塗装作業アームに連結固定し、
この構造において、前記ノズル部及び前記ノズル支持部材をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成するから、前記効果に加えて次の効果も奏する。
つまり、シールドエア噴出口を形成したノズル部とともに、そのノズル部を塗装作業アームに連結固定するノズル支持部材もポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成するから、そのノズル支持部材に対する塗料粒子の付着も効果的に防止することができ、これにより、シールドエア噴出口を形成したノズル部を主とする塗装機におけるノズル部周りの塗料付着による汚れを一層効果的に軽減することができる。
なお、第特徴構成の実施においては、ノズル支持部材の全体をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成するのが望ましいが、必ずしもそれに限らず、ノズル支持部材の表面部や前面部などの一部のみをポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成する構成を採ってもよい。
〕本発明の第特徴構成は、第1又は第2特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記ノズル支持部材は、前記塗装作業アームの先端近傍部に装備した金属製のフランジ部材に対してボルト連結する支持フランジ部と、この支持フランジ部に対し基端部をボルト連結することで前記塗装機本体に沿わせた姿勢に保持するブラケット部とからなり、前記ノズル部は前記ブラケット部の先端部に対しボルト連結し、
前記支持フランジ部の前記金属製フランジ部材に対するボルト連結部は、ボルト孔に装着したボルトのボルト頭を収容するボルト頭収容穴を、その内周面と収容したボルト頭の外周面との間に空隙が形成される穴径で前記ボルト孔の入口部に形成し、前記ボルト頭よりも大径のワッシャを前記ボルト頭収容穴の穴底と前記ボルト頭との間に介在させた状態で前記ボルトを前記ボルト孔に装着する構造にしてある点にある。
つまり、ポリテトラフルオロエチレン又はその化合物は軟質であるが、この第特徴構成によれば、ボルト頭よりも大径のワッシャを上記ボルト頭収容穴の穴底とボルト頭との間に介在させるから、そのワッシャによりボルトの締め付け力をボルト頭収容穴の穴底に対し面積的に広く分散させた状態で作用させることができて、そのことにより、ボルトの締め付け力を大きくしながらも、ポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成したノズル支持部材における支持フランジ部の金属製フランジ部材に対するボルト連結部の割れ等の破損を効果的に防止することができる。
すなわち、このことにより、ノズル支持部材における支持フランジ部をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成する構成を採りながらも、ノズル支持部材における支持フランジ部の金属製フランジ部材に対するボルト連結部の連結強度を大きく確保することができて、ノズル支持部材における支持フランジ部の機械的強度を高く確保することができる。
〕本発明の第特徴構成は、第1又は第2特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記ノズル支持部材は、前記塗装作業アームの先端近傍部に装備した金属製のフランジ部材に対してボルト連結する支持フランジ部と、この支持フランジ部に対し基端部をボルト連結することで前記塗装機本体に沿わせた姿勢に保持するブラケット部とからなり、前記ノズル部は前記ブラケット部の先端部に対しボルト連結し、
前記ブラケット部の前記支持フランジ部に対するボルト連結部は、複数のボルト孔に装着した複数のボルトのボルト頭を一つの穴内に収容するボルト頭収容穴を、複数の前記ボルト孔の入口部に跨らせた状態で形成し、複数のボルト挿通孔を形成したワッシャをそれらボルト挿通孔に挿通した複数の前記ボルト夫々のボルト頭と前記ボルト頭収容穴の穴底との間に介在させた状態で、複数の前記ボルトを複数の前記ボルト孔に装着する構造にしてある点にある。
つまり、前述の如くポリテトラフルオロエチレン又はその化合物は軟質であるが、この第特徴構成によれば、複数のボルト挿通孔を形成したワッシャを、それらボルト挿通孔に挿通した複数のボルト夫々のボルト頭と上記ボルト頭収容穴の穴底との間に介在させるから、そのワッシャによりボルトの締め付け力をボルト頭収容穴の穴底に対し面積的に広く分散させた状態で作用させることができて、そのことにより、ボルトの締め付け力を大きくしながらも、ポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成したノズル支持部材におけるブラケット部と支持フランジ部とのボルト連結部の割れ等の破損を効果的に防止することができる。
すなわち、このことにより、第特徴構成と同様、ノズル支持部材におけるブラケット部や支持フランジ部をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成する構成を採りながらも、それらノズル支持部材におけるブラケット部と支持フランジ部とのボルト連結部の連結強度を大きく確保することができて、それらノズル支持部材におけるブラケット部や支持フランジ部の機械的強度を高く確保することができる。
なお、塗装作業アームの先端部に取り付けた塗装機本体とは離した状態で塗装機本体の周囲に配置したノズル部をノズル支持部材を介して塗装作業アームに連結固定する構造では、ノズル部の重量が塗装作業アームの動作による交番荷重となってノズル支持部材のボルト連結部に集中的に作用することから、このノズル支持部材をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成する第特徴構成の実施において上記第又は第特徴構成は特に有効である。
〕本発明の第特徴構成は、第又は第特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記ボルト頭を収容した状態の前記ボルト頭収容穴を閉塞するキャップを設け、このキャップをポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成してある点にある。
つまり、この第特徴構成によれば、前記ボルト頭収容穴及びそれに収容したボルト頭に対する塗料粒子の付着を上記キャップにより防止できるとともに、そのキャップをポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成することにより、そのキャップそのものへの塗料粒子の付着も効果的に防止することができ、これにより、シールドエア噴出口を形成したノズル部を主とする塗装機におけるノズル部周りの塗料付着による汚れをさらに一層効果的に軽減することができる。
図1,図2は塗装作業アーム1(本例では塗装ロボットの作業アーム)に装着した回転霧化式のベル型静電塗装機を示し、2は塗装作業アーム1の先端に取り付けた砲弾形状の塗装機本体、3は塗装機本体2が先端に備える塗料噴霧部としての回転ベル3であり、この回転ベル3の正面視中央には塗料吐出口4を形成してある。また、塗装機本体2の内部には、塗料に対する電圧印加により回転ベル3からの塗料噴霧において塗料粒子を帯電状態で放出させる静電塗装用の電極を設けてある。
塗装機本体2の先端部には、被塗物の側(すなわち、回転ベル3が臨む前方側)に向けてシェーピングエアAsを噴出する小孔のシェーピングエア噴出口5を、回転ベル3の正面視で回転ベル3の周囲に環状に配置して多数形成してあり、塗料吐出口4から吐出されて回転ベル3の高速回転により回転ベル3の外縁から霧化状態で放出された塗料の粒子(帯電粒子)は、図3に模式的に示す如く、シェーピングエアAsの噴出流により外郭が形成される噴霧パターンP内を静電気力により対極の被塗物に向かい飛行して被塗物に塗着する。
6は塗装機本体2とともに塗装作業アーム1の先端部に装備したエアシールド装置であり、このエアシールド装置6は、図1〜図5に示す如く、回転ベル3よりも若干後方(すなわち、反被塗物の側)において塗装機本体2からは離した状態で塗装機本体2を囲う状態に配置した円環状のノズル部7を備え、このノズル部7はノズル支持部材8を介して塗装作業アーム1の先端近傍部に対し連結固定してある。
エアシールド装置6のノズル部7は、ノズル支持部材8にボルト連結するとともに後面側から空気供給ホース9を接続するノズル部本体10と、そのノズル部本体10の前面部に取り付ける蓋状体11とからなり、ノズル部本体10に形成した前向き開口の環状凹部を蓋する状態でノズル部本体10の前面部に蓋状体11を取り付けることにより、内部に環状の空気室12を備える円環状のノズル部7を形成し、この環状の空気室12に対し空気供給ホース9を通じて溶剤蒸発促進用の加熱空気Ah(例えば、外気を60℃程度に加熱した空気)を供給する構造にしてある。
そして、ノズル部7の蓋状体11には、環状の空気室12に供給される溶剤蒸発促進用の加熱空気Ahを被塗物の側(回転ベル3が臨む前方側)に向けて噴出するシールドエア噴出口13を、回転ベル3に対する正面視でシェーピングエア噴出口5の環状配置部の周囲に環状に位置させる配置で形成してある。
このシールドエア噴出口13は、その環状配置部(すなわち、円環状ノズル部7の前面部)の周方向へ一定の開口幅で弧状に延びるスリット状開口にして、その環状配置部の全周にわたりほぼ連続させる状態に形成してあり、本例の塗装機の場合、具体的には中心角が90°に近い弧状のスリット状開口とした4つのシールドエア噴出口13を同芯の同半径位置で周方向に並べて形成することで、シールドエア噴出口13を円環状ノズル部7の前面部の全周にわたりほぼ連続させる状態(略言すれば、隣り合うシールドエア噴出口13どうしの間の閉塞部が極狭くなる状態)にしてある。
また、このシールドエア噴出口13には、蓋状体11の後面側からシールドエア噴出口13の口縁部に当て付ける形態でポリアミド製のフィルタ14を張設してある。
つまり、このシールドエア噴出口13から溶剤蒸発促進用の加熱空気Ahを噴出することで、図3に模式的に示す如く、回転ベル3からの塗料噴霧においてシェーピングエアAsにより形成される噴霧パターンPを加熱空気Ahの噴出流をもって囲う状態(換言すれば、加熱空気流により噴霧パターンPを塗装室の室内空気からシールドする状態)にするとともに、その加熱空気Ahを流れ過程で噴霧パターンP内に混入させる状態にし、これにより、噴霧パターンPの内部温度を塗装室の室内空気よりも高温に保つようにして、噴霧パターンPの内部での噴霧塗料中の塗料溶剤の蒸発を促進し、そのことで、塗装直後における塗膜の固形分率を高くしてタレやムラなどの塗装不良の発生を防止する。
そして、この塗装機では、上記の如くシールドエア噴出口13を弧状に延びるスリット状開口にして、その環状配置部(円環状ノズル部7の前面部)の全周にわたりほぼ連続させる状態に配置することで、シールドエア噴出口13の開口面積を大きく確保して、シールドエア噴出口13からの加熱空気Ahの噴出速度を低速化し、これにより、シールドエア噴出口13からの加熱空気Ahの噴出流による誘引で塗装室の室内空気が噴霧パターンPの内部に大量に巻き込まれることを抑止して、噴霧パターンPの内部温度を噴出加熱空気Ahにより高温に保つ機能(すなわち、溶剤蒸発の促進機能)を高く安定的に得られるようにしてある。
なお、上記構造を採るシールドエア噴出口13の好適寸法例の一つとしては、シールドエア噴出口13の環状配置列の内径D=174mm、シールドエア噴出口13の開口幅W=16mmを挙げることができ、また、この寸法例の4つのシールドエア噴出口13から噴出する加熱空気Ahの噴出風量Qの好適例の一つとしては、噴出風量Q=1.2〜1.6Nm3/minを挙げることができる。
図6は上記寸法例の4つのスリット状シールドエア噴出口13から加熱空気Ahを噴出させた場合(実験例1)と、図9に示す如く環状配置部の周方向に等間隔に並べて形成した直径12mmの16個の円形シールドエア噴出口13′から同温度の加熱空気Ahを噴出させた場合(実験例2)と、同じく環状配置部の周方向に等間隔に並べて形成した直径16mmの16個の円形シールドエア噴出口13′から同温度の加熱空気Ahを噴出させた場合(実験例3)と、加熱空気Ahの噴出を行わなかった場合(実験例4)とについて、シェーピングエアAsの噴出風量を900Nl(ノルマルリットル)/minにした場合と300Nl(ノルマルリットル)/minにした場合との夫々における噴霧パターン内部温度の測定結果を示すが、この測定結果からも本例構造のエアシールド装置6を採用すれば、噴霧パターンP内での塗料溶剤の蒸発を他構造に比べ効果的に促進し得ることが判る。
15はノズル部7に対する空気供給ホース9の接続部に装備したサイレンサ(消音器)であり、16はノズル部7よりも若干大径のリング部16aとそのリング部16aを塗装機本体2に対し連結固定する放射状配置のスポーク部16bとからなる構造にしてノズル部7の前方近傍箇所に配置した金属製の塗料付着防止具であり、この塗料付着防止具16を浮遊状態にある帯電塗料粒子に対して電気的に反発作用させることにより、空気流の影響や静電気的な影響でノズル部7の側に戻る浮遊塗料粒子がノズル部7に付着するのを防止する。
ノズル支持部材8は、塗装作業アーム1の先端近傍部に装備した金属製のフランジ部材17に対して塗装作業アーム1の先端近傍部に外嵌させた状態でボルト18により連結する支持フランジ部19と、この支持フランジ部19に対し基端部をボルト20により連結固定することで塗装機本体2に沿わせた姿勢に保持するブラケット部21とからなり、円環状のノズル部7は、ブラケット部21の先端部に対しボルト22により連結固定することで塗装機本体2を囲う離間同芯状態に保持するようにしてある。
円環状のノズル部7、並びに、ノズル支持部材8を構成する支持フランジ部19及びブラケット部21の夫々は、浮遊状態の帯電塗料粒子が付着し難い素材であるポリテトラフルオロエチレン(又はその化合物)で全体を形成してあり、これにより、塗料付着防止具16との協働でエアシールド装置6の各部(特にノズル部7)に対する浮遊塗料粒子の付着を極力防止して、付着塗料を除去する清掃作業の負担を軽減するとともに、付着塗料が剥離飛散して被塗物に付着することによる塗装不良の発生をより確実に防止するようにしてある。
また、金属製の塗料付着防止具16にはポリテトラフルオロエチレン(又はその化合物)の表面被覆を施してあり、これにより、塗料付着防止具16そのものに対する浮遊塗料粒子の付着も併せ防止するようにしてある。
ノズル部7及びノズル支持部材8におけるボルト連結部のうち、支持フランジ部19の金属製フランジ部材17に対するボルト連結部については、図7に示す如く、ボルト孔23aに装着したボルト18のボルト頭18aを収容するボルト頭収容穴23bを、その内周面と収容したボルト頭18aの外周面との間に空隙が形成される穴径で支持フランジ部19におけるボルト孔23aの入口部に形成し、そして、ボルト頭18aよりも大径のワッシャ24をボルト頭収容穴23bの穴底とボルト頭18aとの間に介在させた状態で、ボルト18をボルト孔23aに装着する構造にしてある。
また、ブラケット部21の支持フランジ部19に対するボルト連結部については、図8に示す如く、隣り合う2つのボルト孔25aに装着した2本のボルト20のボルト頭20aを1つの穴内に収容するボルト頭収容穴25bを、2つのボルト孔25aの入口部に跨らせた状態でブラケット部21の基端部に形成し、そして、2つのボルト挿通孔26aを形成したワッシャ26をそれらボルト挿通孔26aに挿通した2本のボルト20夫々のボルト頭20aとボルト頭収容穴25bの穴底との間に介在させた状態で、2本のボルト20を隣り合う2つのボルト孔25aに装着する構造にしてある。
つまり、これらのボルト連結部では、ボルト頭18aよりも大径のワッシャ24や2つのボルト挿通孔26aを形成した大型なワッシャ26をボルト頭18a,20aとボルト頭収容穴23b,25bとの間に介在させることで、それらワッシャ24,26によりボルト18,20の締め付け力をボルト頭収容穴23b,25bの穴底に対し面積的に広く分散させた状態で作用させるようにし、これにより、ノズル部7の重量が塗装作業アーム2の動作により交番荷重となって掛かる支持フランジ部19及びブラケット部21を軟質のポリテトラフルオロエチレン(又はその化合物)で形成する構成を採りながらも、ボルト18,20の締め付け力を大きくして、それらボルト連結部の連結強度を大きく確保できるようにしてある。
なお、これらボルト連結部においては金属製のボルト18,20を使用している。また、ブラケット部21の支持フランジ部19に対するボルト連結部については、大きなボルト頭収容穴25bが斜め前方向きに開口することとなることから、ボルト頭20bを収容した状態のボルト頭収容穴25bを閉塞するキャップ27を設け、このキャップ27もポリテトラフルオロエチレン(又はその化合物)で形成することで塗料粒子の付着をより確実に防止するようにしてある。
また同様に、ノズル部7における蓋状体11のノズル部本体10に対するボルト連結部についても、ボルト頭収容穴28aが前方向きに開口することとなることから、ポリテトラフルオロエチレン(又はその化合物)で形成したキャップ29によりボルト頭収容穴28aを閉塞するようにしてある。
〔別実施形態〕
次に本発明の別実施形態を列記する。
前述の実施形態では、シールドエア噴出口13から溶剤蒸発促進用の空気Ahとして加熱空気を噴出する例を示したが、これに代え、除湿空気や除湿加熱空気を溶剤蒸発促進用の空気Ahとしてシールド噴出口13から噴出させるようにしてもよい。
シールドエア噴出口13を形成したノズル部7の支持構造は前述の実施形態で示した如き構造に限られるものではなく、種々の構成変更が可能である。
前述の実施形態では、塗装ロボットの作業アームに塗装機本体2を装着する例を示したが、塗装機本体2を装着する塗装作業アームは、自動塗装装置における上下動アームや横移動アームなどであってもよい
本発明の塗装機により塗装する被塗物は、自動車ボディ、家電製品のケーシング、列車のボディなど、どのようなものであってもよい。
塗装機の一部破断側面図 塗装機の正面図 塗料噴霧状態を模式的に示す側面図 エアシールド装置の下面図 エアシールド装置の後面図 測定結果を示す表 ボルト連結部の構造を示す断面図 ボルト連結部の構造を示す断面図 従来のシールドエア噴出口を示す正面図
3 塗料噴霧部
7 ノズル部
Ah 溶剤蒸発促進用の空気
13 シールドエア噴出口
16 塗料付着防止具
2 塗装機本体
1 塗装作業アーム
8 ノズル支持部材
23a ボルト孔
18 ボルト
18a ボルト頭
23b ボルト頭収容穴
24 ワッシャ
25a ボルト孔
20 ボルト
20a ボルト頭
25b ボルト頭収容穴
26a ボルト挿通孔
26 ワッシャ
27 キャップ

Claims (5)

  1. 塗料粒子を帯電状態で噴出する塗料噴霧部に対する正面視でその塗料噴霧部の周囲に樹脂製のノズル部を配設し、溶剤蒸発促進用の空気を被塗物の側に向けて噴出するシールドエア噴出口を前記ノズル部に形成してある静電塗装機であって、
    前記塗料噴霧部を備える塗装機本体を塗装作業アームの先端部に取り付けるとともに、この塗装機本体とは離した状態で塗装機本体の周囲に配置した前記ノズル部をノズル支持部材を介して前記塗装作業アームに連結固定し、
    この構造において、前記ノズル部及び前記ノズル支持部材をポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成してある静電塗装機。
  2. 前記塗料噴霧部から噴出した帯電状態の塗料粒子に対して電気的に反発作用させる金属製の塗料付着防止具を前記ノズル部の前方近傍箇所に配置し、この塗料付着防止具に対してポリテトラフルオロエチレン又はその化合物の表面被覆を施してある請求項1記載の静電塗装機。
  3. 前記ノズル支持部材は、前記塗装作業アームの先端近傍部に装備した金属製のフランジ部材に対してボルト連結する支持フランジ部と、この支持フランジ部に対し基端部をボルト連結することで前記塗装機本体に沿わせた姿勢に保持するブラケット部とからなり、前記ノズル部は前記ブラケット部の先端部に対しボルト連結し、
    前記支持フランジ部の前記金属製フランジ部材に対するボルト連結部は、ボルト孔に装着したボルトのボルト頭を収容するボルト頭収容穴を、その内周面と収容したボルト頭の外周面との間に空隙が形成される穴径で前記ボルト孔の入口部に形成し、前記ボルト頭よりも大径のワッシャを前記ボルト頭収容穴の穴底と前記ボルト頭との間に介在させた状態で前記ボルトを前記ボルト孔に装着する構造にしてある請求項1又は2記載の静電塗装機。
  4. 前記ノズル支持部材は、前記塗装作業アームの先端近傍部に装備した金属製のフランジ部材に対してボルト連結する支持フランジ部と、この支持フランジ部に対し基端部をボルト連結することで前記塗装機本体に沿わせた姿勢に保持するブラケット部とからなり、前記ノズル部は前記ブラケット部の先端部に対しボルト連結し、
    前記ブラケット部の前記支持フランジ部に対するボルト連結部は、複数のボルト孔に装着した複数のボルトのボルト頭を一つの穴内に収容するボルト頭収容穴を、複数の前記ボルト孔の入口部に跨らせた状態で形成し、複数のボルト挿通孔を形成したワッシャをそれらボルト挿通孔に挿通した複数の前記ボルト夫々のボルト頭と前記ボルト頭収容穴の穴底との間に介在させた状態で、複数の前記ボルトを複数の前記ボルト孔に装着する構造にしてある請求項1又は2記載の静電塗装機。
  5. 前記ボルト頭を収容した状態の前記ボルト頭収容穴を閉塞するキャップを設け、このキャップをポリテトラフルオロエチレン又はその化合物で形成してある請求項3又は4記載の静電塗装機。
JP2005097337A 2005-03-30 2005-03-30 静電塗装機 Active JP4568631B2 (ja)

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