JP4566970B2 - タイヤの製造方法及びホーリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コード入りのシート状ゴム部材が積層されてなるタイヤの製造に適したホーリング装置及びタイヤの製造方法に関する。
タイヤは、グリーンタイヤから得られる。このグリーンタイヤは、フォーマーによる成形工程を経て得られる。このグリーンタイヤでは、多数のゴム部材が積層されている。ゴム部材の具体例としては、インナーライナー、カーカスプライ、サイドウォール用ゴムシート、ベルトプライ、トレッド用ゴムシート等が挙げられる。このグリーンタイヤは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、グリーンタイヤのゴム組成物は流動する。加熱により、ゴム組成物において架橋反応が起こる。この工程は、加硫工程と称される。
グリーンタイヤの成形時に、このグリーンタイヤにエアーが咬み込まれることがある。このエアーは、ゴム部材と他のゴム部材との間に存在する。加硫工程でのゴム組成物の流動により、エアーは移動する。この移動により、エアーはグリーンタイヤの外へと排出されうる。しかし、移動が不十分な場合、エアーがタイヤに残留する。特に、カーカスプライがスチールコードを備えたタイヤでは、エアーが残留しやすい。
残留したエアーは、タイヤの品質を阻害する。例えば、カーカスプライとサイドウォールとの間にエアーが残留すると、サイドウォールに疵が発生する。疵を有するサイドウォールは、補修される。補修には、手間がかかる。しかも、エアーの残留は、タイヤのユニフォーミティを損なう。
特開2003−154579公報及び特開2000−301626公報には、タイヤのゴム部材に穴を開けるための装置が示されている。この装置は、多数の錐を備えている。この錐は、カーカスプライに対して垂直な方向に降下する。錐が降下することで、錐がカーカスプライを垂直に貫通する。貫通により、カーカスプライに孔が形成される。このカーカスプライが他のゴム部材と積層され、グリーンタイヤが得られる。加硫工程では、孔からエアーが排出される。
特開2003−154579公報の図6等には、針体を垂直線に対して搬送方向Xの前後に首振りさせうる針ブロック体が記載されている。この首振りは、針ブロック体の遊びに起因して発生する。スチールコードと針体とが衝合すると針体が逃げ、コードの損傷が抑制される。
特開2003−154579公報 特開2000−301626公報
前述したように、特開2003−154579公報においては、針ブロック体に遊びを設けることにより針を首振りさせている。ブロック体と針との間には遊びは無い。1つの針ブロック体には、複数(3本)の針が固定されている。3本の針は、同一の針ブロック体に固定されているので、一体的に動く。針ブロック体の動きは、その針ブロック体が有する複数の針のうち、最も抵抗の大きい針の動きに拘束される。同一の針ブロック体に設置された他の針は、最も抵抗の大きい針の動きに従って動く。これらの他の針は、コードからの逃げが不十分となる。また、同一の針ブロック体に固定された3本の針同士が拘束し合うため、個々の針の動きが制約される。コードからの逃げが不十分となる結果、針コードの損傷やプライワイヤーの目開きが発生しやすい。
本発明の目的は、高品質なタイヤを製造しうるタイヤ製造方法の提供にある。
本発明に係るタイヤの製造方法は、
(1)錐により、コード入りのゴム部材に孔が穿設される工程
(2)このゴム部材を含む積層部材が得られる工程
(3)この積層部材からグリーンタイヤが得られる工程
及び
(4)このグリーンタイヤがモールド内で加圧及び加熱される工程
を含む。上記錐は、遊びを有して固定されている。上位錐は、この遊びに起因して一本ごとに個別に揺動しうるように構成されている。
本発明に係るホーリング装置は、錐と、一本の錐ごとに設けられ、錐の根元部を保持しうる錐支持体と、複数の錐支持体を保持しうるホルダーと、上記錐支持体を介して上記ホルダーに保持された上記錐をタイヤ用のゴム部材に向けて前進及び後退させうる移動手段と、このゴム部材を載置しうる載置台とを備える。このホーリング装置は、上記錐支持体と上記ホルダーとの間に遊びがあり、この遊びに起因して上記錐が一本ごとに個別に揺動しうるように構成されている。このホーリング装置では、この錐が、上記載置台に置かれた上記ゴム部材を貫通しうる。
錐が一本ごとにそれぞれ個別に揺動しうるので、全ての錐がコードを効果的に回避でき、コードの損傷が最小限に抑制される。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るホーリング装置10がカーカスプライ12と共に示された正面図である。このホーリング装置10は、昇降部14、駆動部16、載置台18、邪魔板19及びコンベア20を備えている。カーカスプライ12は、シート状のゴム部材である。カーカスプライ12は、多数のコードを含んでいる。コードは、スチール又は有機繊維からなる。カーカスプライ12は、載置台18及びコンベア20に載置されている。
昇降部14は、ピストン22、ホルダー24、スライダー26、錐支持体28及び錐30を備えている。ピストン22は、鉛直方向に延在している。ピストン22の延在方向は、錐30の移動方向と同じである。ピストン22の下端は、ホルダー24の上面に連結されている。ホルダー24は、プレート状である。スライダー26は、棒状である。スライダー26は、鉛直方向に延在している。スライダー26の延在方向は、錐30の移動方向と同じである。スライダー26の下端は、ホルダー24の上面に連結されている。ホルダー24は、錐支持体28を保持する。錐支持体28は、ホルダー24の底面側に固定されている。所定間隔を隔てて、多数の錐支持体28が配置されている。錐30の後端は、錐支持体28により支持されている。錐支持体28を介して、錐30がホルダー24に連結されている。図示されていないが、紙面垂直方向においても、多数の錐30が並んでいる。
駆動部16は、シリンダー32、ベースプレート34及びガイド36を備えている。シリンダー32は、ベースプレート34に固定されている。ガイド36は、ベースプレート34に固定されている。ガイド36は、筒状である。ガイド36には、スライダー26が通されている。
載置台18は、昇降部14の直下に位置している。載置台18の天板38には、多数の孔40が設けられている。孔40は、貫通孔である。孔40の軸方向は、鉛直方向である。孔40の軸方向は、錐30の移動方向と同じである。天板38の載置面39は、平面である。カーカスプライ12は、載置面39の上に配置される。カーカスプライ12は、載置面39に沿って移動する。孔40は、錐30の直下に位置している。孔40の内径は、孔40に挿入されうる部分における錐30の最大外径よりも大きい。更に、孔40は、遊びに起因する錐30の揺動を阻害しない形状を有する。錐30は、ホーリング装置10の駆動装置(モーターやスライドユニット等)及び上記遊びにより、図1における紙面垂直方向に揺動しやすい。孔40は、図1における紙面垂直方向を長手方向とする長穴とされている。長穴とされた孔40は、錐30の揺動を阻害しない。
2つのコンベア20が、載置台18を挟んで配置されている。コンベア20の回転により、カーカスプライ12は、例えば矢印A1の方向へと搬送される。カーカスプライ12の搬送方向は、カーカスプライ12の長手方向である。コンベア20以外の搬送手段が設けられてもよい。他の搬送手段としては、ローラが例示される。カーカスプライ12が、図1の紙面と直交する方向に搬送されてもよい。
図1に示されるように、シリンダー32にはピストン22が挿入されている。シリンダー32に対してピストン22がスライドすることで、昇降部14が昇降する。昇降のとき、スライダー26がガイド36と擦動する。この擦動により、ホルダー24が水平を維持しつつ、昇降部14が昇降する。昇降により、錐30がカーカスプライ12に向けて前進及び後退する。シリンダー32及びピストン22は、移動手段を構成する。他の移動手段が設けられてもよい。他の移動手段としては、モーターが例示される。なお、理解を容易とするため、図1及び図2では、後述される蓋部54の記載が省略されている。
錐30の移動方向は、鉛直方向である。錐30の移動方向は、錐30の長手方向と同じである。載置面39の法線は、錐30の移動方向に対して平行である。載置面39は、水平である。
邪魔板19は、昇降部14と載置台18との間に設けられている。邪魔板19は、全体として板状である。邪魔板19には、孔41が設けられている。孔41は、錐30の位置に対応して設けられている。昇降部14が昇降すると、錐30は邪魔板19の孔41内を上下動する。邪魔板19は、固定されている。昇降部14の昇降に関わらず、邪魔板19の位置は一定である。カーカスプライ12に突き刺さった錐30を上方に引き抜く際に、カーカスプライ12が錐30に追従してくることがある。この追従により錐30と共にカーカスプライ12が引き上げられると、カーカスプライ12のコードが目開きしたり、設備トラブルが発生したりするといった不都合が生じる。邪魔板19により、錐30がカーカスプライ12から確実に引き抜かれる。邪魔板19は、カーカスプライ12が錐30とともに引き上げられるのを防止する。邪魔板19には、ゴムの粘着を抑制しうる表面処理が施されている。この表面処理により、カーカスプライ12は邪魔板19に付着しにくい。孔41の形状及び大きさは、錐30の揺動を阻害しないようにされている。
図3は、図1のIII-III線に沿った断面図である。図1及び図3が示すように、ホルダー24は、スライド溝42を有している。スライド溝42は、複数設けられている。図3の実施形態では、ホルダー24は、3本のスライド溝42を有する。錐支持体28は、スライド溝42にスライド挿入されうる。図1が示すように、スライド溝42は、ホルダー24の底面及び側面において開口している。錐支持体28の断面形状は、スライド溝42の断面形状に対応している。側面開口43の形状は、スライド溝42の断面形状と同一である。側面開口43から、錐支持体28がスライド挿入される。このスライド挿入におけるスライド方向Sが、図3において両矢印で示される。スライド方向Sは、実質的に水平である。S1がスライド方向奥側を示し、S2がスライド方向手前側を示す。なお、図3では、後述される連結体48の記載が省略されている。
スライド溝42の底面開口幅W1は、錐支持体28の最大幅W2よりも小さい(図1参照)。スライド溝42の段差面45が、錐支持体28の段差面29と係合している(図2参照)。スライド溝42の段差面45は、実質的に水平面である。段差面45と段差面29との係合により、錐支持体28はスライド溝42から落下しない。スライド溝42にスライド挿入された錐支持体28は、ホルダー24により保持される。
1本のスライド溝42は、複数の錐支持体28を保持しうる。図3の実施形態では、各スライド溝42は、それぞれ3個の錐支持体28を保持している。1本のスライド溝42内において、錐支持体28は、隣接する他の錐支持体28と当接している。
図3が示すように、ホルダー24は、側面開口43を塞ぐための蓋部54を有している。蓋部54は、開閉自在である。蓋部54を開けることにより、錐支持体28の挿入及び取り出しが可能となる。
スライド溝42の奥側には、終端面56が設けられている。同一のスライド溝42内に挿入された複数(3つ)の錐支持体28は、終端面56と蓋部54との間に配置される。閉じられた状態の蓋部54は、錐支持体28のスライド方向手前側への移動を制約する。
図4は、錐支持体28を示す図である。図4(a)は、錐支持体28を上方から見た図であり、図4(b)は、錐支持体28の側面図であり、図4(c)は、錐支持体28の正面図である。前述したスライド溝42の断面形状は、錐支持体28の正面図(図4(c))に対応している。
錐支持体28は、2つに分割されている。錐支持体28は、第1分割体44と、第2分割体46とを有する。更に錐支持体28は、第1分割体44と第2分割体46とを連結する連結体48を有する。連結体48として、ネジ又はボルトが例示される。
錐支持体28は、第1分割体44と第2分割体46との間に錐30の根元部分を挟み込む。この挟み込みにより、錐30は、錐支持体28に固定される。図4(a)が示すように、第1分割体44及び第2分割体46の対向面には、錐30を挟み込むための凹部50が設けられている。連結体48が締め込まれることにより、第1分割体44と第2分割体46との間隔が狭くされうる。錐30を挟み込んだ状態で連結体48が締め込まれることにより、錐30が錐支持体28に対して確実に固定される。なお、連結体48の頭部が突出しないように、第1分割体44又は第2分割体46には、ザグリ穴52が設けられている(図4(b)参照)。なお、図4(b)においては、連結体48の記載が省略されている。
図4(b)が示すように、段差面29は、傾斜面29aと水平面29bとを有する。水平面29bは、段差面29の中央に位置する。錐30が鉛直方向に配向した状態では、段差面29の水平面29bとスライド溝42の段差面45とが面接触しており、傾斜面29aと段差面45とは非接触である。錐30が傾斜した際に、傾斜面29aと段差面45とが接触しうる。傾斜面29aにより、錐30は揺動しやすくなる。
本実施形態において用いられる錐支持体28は、2種類に大別される。第1の種類は、調整突起tを有さない錐支持体53である。第2の種類は、調整突起tを有する錐支持体55である。図4で示される錐支持体28は、調整突起tを有さない。つまり、図4で示される錐支持体28は、錐支持体53である。これに対し、図5で示される錐支持体28は、調整突起tを有する。つまり、図5で示される錐支持体28は、錐支持体55である。調整突起tは、スライド溝42内における錐支持体28の位置を調整するために設けられている。調整突起tの作用の詳細については、後述する。
図5は、調整突起tを有する錐支持体55を示す。図5(a)は、錐支持体55を上方から見た図であり、図5(b)は、錐支持体55の側面図であり、図5(c)は、錐支持体55の正面図である。錐支持体55は、本体hと調整突起tとからなる。本体hの形状は、錐支持体53の形状と同一である。よって本体hについては、錐支持体53と同一の符合を付すとともに説明を省略する。
図5が示すように、調整突起tは、第1分割体44及び第2分割体46にそれぞれ設けられている。調整突起tは、一方向にのみ突出するように設けられている。スライド溝42に挿入された状態において、調整突起tは、スライド方向Sに突出する。
図3が示すように、スライド溝42のそれぞれにおいて、3つの錐支持体28のうちスライド方向奥側に配置された2つの錐支持体28は、調整突起tを有さない。これに対して、最もスライド方向手前側に配置された錐支持体28は、調整突起tを有している。スライド溝42内に配置された状態において、調整突起tは、スライド方向手前側に突出している。
図3の実施形態では、調整突起tの突出長さのみが相違する3種類の錐支持体55が用いられている。最も調整突起tが短い錐支持体55cは、第3のスライド溝42cに挿入されている。調錐支持体55bは、第2のスライド溝42cに挿入されている。錐支持体55bにおける調整突起tの突出長さは、錐支持体55aのそれよりも短く、錐支持体55cのそれよりも長い。一方、図3が示すように、終端面56のスライド方向位置は、スライド溝42によって異なっている。終端面56の位置と調整突起tの長さとによって、錐30の配置が調整されている。図3の実施形態では、蓋部54から終端面56までのスライド方向距離が大きいものほど、より長い調整突起tを有する錐支持体55が用いられている。調整突起tの突出長さが異なる錐支持体55a、55b及び55cが用いられることにより、錐支持体53の共通化が図られつつ、錐30の配置が調整されうる。
図6は、図3のVI−VI線に沿った断面図である。図7は、図3のVII−VII線に沿った断面図である。図8は、図3のVIII−VIII線に沿った断面図である。図3及び図6から図8が示すように、最もスライド方向奥側に配置された錐支持体53が、終端面56と当接している。最もスライド方向手前側に配置された錐支持体55が、蓋部54と当接している。蓋部54と当接しているのは、錐支持体55の調整突起tである。なお、図6から図8においては、ホルダー24のうち、蓋部54及び終端面56を除く部分の記載が省略されている。
前述したように、錐支持体28は、ホルダー24によって保持される。この保持には、若干の遊びがある。図1及び図3では、スライド溝42と錐支持体28との間の隙間m(図3参照)が誇張されて示されている。実際には、隙間mの幅は、図1及び図3で示すよりも小さい。微小な隙間mにより、錐支持体28のスライド挿入が可能となるとともに、上記遊びが確保される。図示しないが、微小な隙間は、錐支持体28同士の間、錐支持体28と終端面56との間及び蓋部54と錐支持体28との隙間にも存在する。これらの微小な隙間により、錐支持体28は遊びを有しつつ保持されている。
錐支持体28が遊びを有しつつ保持されているので、錐30にも遊びが生ずる。つまり、錐30は、遊びを有して固定されている。錐30は、この遊びに起因して揺動する(図1及び図6から図8の両矢印参照)。錐30は、あらゆる方向に揺動しうる。例えば、図1の両矢印が示すように、錐30は、上記スライド方向と直交する方向に揺動しうる。また、図6から図8の両矢印が示すように、錐30は、上記スライド方向に揺動しうる。
揺動しうる錐30の貫通により、カーカスプライ12には孔60が穿設される(図2参照)。孔60は、貫通孔である。カーカスプライ12には、多数の孔60が設けられる。
貫通の際に、錐30を傾斜させるような力が錐30に作用した場合には、錐30が傾斜する。錐30がカーカスプライ12から引き抜かれると、重力により、錐30の延在方向は鉛直方向に戻りうる。
前述した調整突起tは、錐30の延在方向を鉛直方向に回復させるのに寄与する。錐支持体55において、調整突起tを設ける代わりに本体h自体の寸法が延長された場合、この延長部分の重量は大きい。この延長部分が調整突起tとされることにより、延長部分の重量が軽減される。この重量の軽減により、錐支持体55が重力により倒れにくくなる。
孔60が設けられたカーカスプライ12は、フォーマーへ供給される。フォーマーには、他のシート状ゴム部材も供給される。他のゴム部材としては、インナーライナー、他のカーカスプライ、サイドウォール用ゴムシート、ベルトプライ、トレッド用ゴムシート等が挙げられる。カーカスプライ12に隣接してインナーライナーが積層される。カーカスプライ12とインナーライナーとが積層され、更に他のゴム部材が積層されて、積層部材が得られる。積層部材は、カーカスプライ12と、カーカスプライ12に隣接して積層されたインナーライナーとを含む。積層部材は、フォーマーによりシェーピングされる。このシェーピングにより、グリーンタイヤが得られる。インナーライナーは、カーカスプライ12の内側に積層される。
このグリーンタイヤが、加硫工程に供される。加硫工程では、グリーンタイヤがモールドに投入される。グリーンタイヤは、モールド及びブラダーで加圧され、かつ加熱される。加圧及び加熱により、ゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。加硫工程の初期段階において、カーカスプライ12とインナーライナーとの間に存在するエアーは、孔60を通じてグリーンタイヤから排出される。その後、ゴム組成物の流動により孔60は塞がれる。
前述の通り、カーカスプライ12は、コード入りのゴム部材である。錐30がカーカスプライ12を貫通する際、錐30はコードと接触しうる。この接触により、コードが損傷したり、コードが切断されたりすることがある。コードの損傷は、タイヤの品質に影響を与えうる。
錐30の揺動は、コードの損傷を抑制しうる。錐30は、遊びを有して固定されているから、極めて小さな外力により揺動しうる。錐30は、コードと接触した際の抵抗力により揺動しうる。この揺動により、コードの損傷が抑制される。
本実施形態では、錐支持体28が一本の錐30ごとに設けられているから、各錐30は一本ごとに個別に揺動しうる。錐支持体28が一本ごとに分割されているため、ある特定の錐30の揺動と、他の錐30の揺動とが、完全には連動しない。したがって、揺動によるコードの回避がより一層効果的になされる。
錐30を揺動しやすくする観点から、錐支持体の角部分には、面取り又は丸め(R面取り等)が付与されるのが好ましい。錐30の揺動を滑らかにする観点からは、丸めが付与されるのが好ましい。加工容易性の観点からは、面取りが付与されるのが好ましい。 図4及び図5で示された実施形態では、錐支持体28の角部分Kに、面取りが付与されている。
錐支持体28の角部分に付与される面取りは、C1からC5までのC面取りが好ましい。C1以上の面取りとされることにより、錐30が揺動しやすくなり、コードの損傷が効果的に抑制されうる。C5以下の面取りとされることにより、錐30がゴム部材から引き抜かれた際に、錐30の配向が鉛直方向に回復しやすくなる。ゴム部材から引き抜かれた際に錐30が傾斜したままであると、次回の突き刺し時に錐30が適切に揺動しにくくなり、コードの回避能力が低下しうる。
錐支持体28の角部分に付与される丸めの曲率半径は、1mm以上5mm以下が好ましい。曲率半径が1mm以上とされることにより、錐30が揺動しやすくなり、コードの損傷が効果的に抑制されうる。5mm以下の面取りとされることにより、錐30がゴム部材から引き抜かれた際に、錐30の配向が鉛直方向に回復しやすくなる。
図4においてθで示されるのは、傾斜面29aと水平面29bとのなす角度である。錐30を揺動しやすくし、コードの損傷を効果的に抑制する観点から、角度θは5度以上が好ましい。錐30がゴム部材から引き抜かれた際に、錐30の配向を鉛直方向に回復しやすくする観点から、角度θは15度以下が好ましい。
図4においてW3で示されるのは、水平面29bの幅である。幅W3が狭すぎると、錐30が安定せず、錐30が下降してゴム部材に突き刺されるまでの時点で錐30が過度に揺動してしまうおそれがある。この過度の揺動により、錐30が傾斜した状態で突き刺しが開始されてしまうおそれがある。傾斜した状態で突き刺しが開始されると、揺動の自由度が低下し、コードの損傷抑制効果が減少するおそれがある。この観点から、幅W3は5mm以上が好ましい。錐30を揺動しやすくしてコードの損傷抑制効果を高める観点から、幅W3は10mm以下が好ましい。
上記実施形態では、錐支持体28とホルダー24との間に遊びがあり、錐30と錐支持体28との間には遊びが無い。錐30と錐支持体28との間に遊びを設けてもよい。ただし、錐支持体28と錐30との間に遊びを設ける場合、錐30が揺動するたびに錐30の根元部分に過大な力が作用し、錐30の耐久性が問題となる。また、錐支持体28と錐30との間に遊びを設ける場合、錐30の延在方向を鉛直方向に回復させることが困難である。揺動の安定性及び耐久性の観点から、上記実施形態のように、錐支持体28とホルダー24との間に遊びがあり、且つ、錐30と錐支持体28との間には遊びが無いのが好ましい。
本発明は、あらゆるコード入りゴム部材を含むタイヤに適用されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係るホーリング装置がカーカスプライと共に示された正面図である。 図2は、図1のホーリング装置がカーカスプライと共に示された正面図である。 図3は、図1のIII-III線に沿った断面図である。 図4(a)は、錐支持体を上方から見た平面図である。図4(b)は、錐支持体の側面図である。図4(c)は、錐支持体の正面図である。 図5(a)は、他の錐支持体を上方から見た平面図である。図5(b)は、他の錐支持体の側面図である。図5(c)は、他の錐支持体の正面図である。 図6は、図3のVI−VI線に沿った断面図である。 図7は、図3のVII−VII線に沿った断面図である。 図8は、図3のVIII−VIII線に沿った断面図である。
10・・・ホーリング装置
12・・・カーカスプライ
14・・・昇降部
16・・・駆動部
18・・・載置台
20・・・コンベア
22・・・ピストン
24・・・ホルダー
28、53、55、55a、55b、55c・・・錐支持体
29・・・段差面
30・・・錐
32・・・シリンダー
54・・・蓋部
56・・・終端面
60・・・孔
t・・・調整突起
K・・・錐支持体の角部分

Claims (2)

  1. 錐により、コード入りのゴム部材に孔が穿設される工程と、
    このゴム部材を含む積層部材が得られる工程と、
    この積層部材からグリーンタイヤが得られる工程と、
    このグリーンタイヤがモールド内で加圧及び加熱される工程とを含むタイヤの製造方法であって、
    上記孔が穿設される工程では、ホーリング装置が用いられ、
    このホーリング装置が、錐と、一本の錐ごとに設けられ、錐の根元部を保持しうる錐支持体と、複数の錐支持体を保持しうるホルダーと、上記錐支持体を介して上記ホルダーに保持された上記錐をタイヤ用のゴム部材に向けて前進及び後退させうる移動手段と、このゴム部材を載置しうる載置台とを備え、上記錐支持体と上記ホルダーとの間に遊びがあり、この遊びに起因して上記錐が一本ごとに個別に揺動しうるように構成され、この錐が、上記載置台に置かれた上記ゴム部材を貫通しうる、製造方法。
  2. 錐と、
    一本の錐ごとに設けられ、錐の根元部を保持しうる錐支持体と、
    複数の錐支持体を保持しうるホルダーと、
    上記錐支持体を介して上記ホルダーに保持された上記錐をタイヤ用のゴム部材に向けて前進及び後退させうる移動手段と、
    このゴム部材を載置しうる載置台とを備え、
    上記錐支持体と上記ホルダーとの間に遊びがあり、この遊びに起因して上記錐が一本ごとに個別に揺動しうるように構成され、
    この錐が、上記載置台に置かれた上記ゴム部材を貫通しうるホーリング装置。
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