JP4566458B2 - 養液土耕栽培方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、井戸水などの原水に液肥などの肥料が溶解された養液を、作物が栽培される土壌に直接供給することによって作物を栽培する養液土耕栽培方法関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
井戸水、上水、農業用水、溜水などを原水とし、これに、窒素、リンなどの元素を有効成分とする肥料を所定量溶解させた液体(このような液体を本明細書に於いて「養液」という)を、作物を栽培する土壌に供給することにより作物を栽培することが知られている(このような栽培の仕方を本明細書に於いて「養液土耕栽培」という)。
【0003】
かかる養液土耕栽培は、有史以来続く耕作地での作物栽培に於いて、水と肥料を、目的とする作物に同時に且つ確実に供給することができるものである。
そして、このような養液の供給を機械的に行う装置として、特許第2964121号公報記載の農作物栽培装置が知られている。
かかる公知の装置に関して簡単に説明すれば、原水を肥料混合機にまで送水する送水手段(例えばポンプなど)と、該原水と肥料(液肥又は可溶性固体肥料)を設定した割合で混合する混合機と、該混合機に接続され、且つ耕作地に配設された送水管と、該送水管に、設定した時間及び量だけ養液を送水管へ供給する送水制御装置とを少なくとも具備するものである。
かかる装置を利用することにより、その設定に従い自動的に養液が供給されるので、農業などの作業の省力化が図られることとなる。
【0004】
ところで、原水に溶解させる肥料の量などの設定は、作業者の経験などに則して行われている。従って、栽培経験の乏しい作業者に於いては、過肥などによって作物の生育を遅らせたり生育を阻害するなどの問題点がある。
かかる過肥などが行われると、コストを上げるだけでなく、肥料の周辺環境への流出を招き、河川の富栄養などの種々の問題の原因となるおそれもある。一方、肥料が少ないと、計画通りの収量を得ることができない。
また、特に、大型販売店向けへの均一な農作物が望まれている今日に於いては、農業従事者間での農作物のばらつきを出来るだけ抑制することが好ましい。
【0005】
そこで、本発明は、養液土耕栽培に於いて、作物の生育に合わせて適量な肥料が溶解された養液を供給して過肥などを抑制できる養液土耕栽培方法を提供することを課題とする
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、原水に肥料を溶解させた養液を、耕作地に供給して作物を栽培する養液土耕栽培方法であって、
作物を栽培する前に、前記耕作地中に残存する特定肥料元素の残留量を測定する土壌分析工程と、
作物を栽培する前に、作物の生育ステージ毎に供給が必要となる所定時間当たりの同種特定肥料元素の量を予定し、この予定量に則して肥料を溶解して養液を調製して作物を栽培する栽培工程とを有し、
前記栽培工程に於いて、栽培開始時から加算した予定量の合計量が、前記土壌分析工程で得られた特定肥料元素の残存量に相当するまでの期間は、原水若しくは施肥量が予定量に則した量よりも少量となるように全窒素濃度が10〜50ppmの養液を供給し、この期間を経過した後は、前記予定量に則して肥料を溶解させた養液を調製して作物を栽培する養液土耕栽培方法を提供する。
【0007】
また、前記特定肥料元素が窒素である養液土耕栽培方法を提供する。
さらに、前記栽培工程に於いて、更に、土壌溶液中の電気伝導度を測定し、該電気伝導度が予め設定された適正値の範囲となるように、養液中の肥料濃度及び/又は養液供給量を調整する養液土耕栽培方法を提供する。
【0008】
また、前記土壌分析工程及び栽培工程を行って作物を収穫することを1つのサイクルとし、同じ耕作地において、このサイクルを繰り返して連作する前記養液土耕栽培方法を提供する
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る養液土耕栽培方法、養液管理シート、養液管理システムの実施形態を説明する。
<第1実施形態>
まず、養液土耕栽培方法を適用する機械的設備として、作物栽培装置について概説する。
当該作物栽培装置は、公知のものを使用でき、例えば、図1に示すように、井戸などの取水池1から原水を取水するポンプ2と、該ポンプ2から送水される原水に肥料(液肥又は可溶性固体肥料)を溶解させる混入機3と、該混入機3に具備された肥料タンク5と、該混入機3やポンプ2などを制御するコントローラ6と、該混入機3から送出される養液を耕作地に供給する供給管7とを備えており、必要に応じて、養液の液温を最適域(作物によって異なるが、概ね15〜25℃程度)に維持する恒温装置(図示せず)、及び、ポンプ2と混入機3の間にストレーナーや減圧器など(図示せず)が具備されている。
【0011】
次に、本発明に係る養液土耕栽培方法について各工程毎に分けて説明する。
[水質分析工程]
水質分析工程に於いては、作物を植付け(栽培)する前に、水中の元素内容を把握し且つ主に作物栽培装置の混入機3や供給管7に支障を来さないかを確認するために、原水の水質を測定する。
具体的には、原水を取水し、公知の方法により、これに含まれている元素量及びpH値を測定する。原水中に供給する元素と同一のものが極めて多量に含まれている場合には、後述する栽培工程で、この分を考慮(予め減算)して予定量を算出する。また、重炭酸イオンや鉄イオンなどが多量に含まれている場合には、装置の詰まりなどの原因となるので、これを沈殿させるなどして除去しておく。さらに、原水のpH値が酸性又はアルカリ性の何れかの側に偏っている場合には、養液のpH値をコントロールする際に同じく影響を受けるので、取水時又は養液調製時にpH調整する。
もっとも、隣接地から特定元素が異常に流入するなどの特段の事情がない限り、通常、溶出した元素量は無視できる程度で且つpH値も殆ど6〜7.5であり、一般的には原水を調整する必要性は極めて稀であり、又、余りに水質が好ましくないときは、水源を替えるようにする。
【0012】
[土壌分析工程]
土壌分析工程に於いては、作物を栽培する前に、耕作地(植え付け予定地)の土壌を採取して、これに含まれている所定肥料元素の残存量を、公知の分析装置を用いて測定する。
具体的には、耕作地から採取した土壌中に含有する所定肥料元素(例えば、N元素)についての測定値を、1株当たりの耕作地(耕作地の面積と作物の根が吸収するであろうと考えられる土壌深さ(概ね、30cm位)との積算によって求められる土壌容量)に換算し、1株当たりの土壌に残存する所定の肥料元素の残留量を求める。
【0013】
この測定の対象となる元素の種類は、特に限定されないが、余りに多種類の元素を測定しても費用対効果の点で好ましくなく、又、後述するように、この測定データを斟酌して施肥量などを算出するため、通常、植物の生育に必要な元素(例えば、Ca、Mg、K、S、P、Fe、B、Mn、Zn、Cu、Mo、Cl、N、Pなど)について測定される。
この中でも、B、Mn、Zn、Cu、Moなどは原水や土壌などに含まれており栽培過程で欠乏しにくいので、比較的欠乏しやすいN、K、Pなどについて測定することが好ましく、特に、Nは植物の生育にとって比較的多量に必要であるから欠乏し易く、且つ生体構成成分であることから施肥する必要性が高い。
このような点を勘案して、本実施形態に於いては、少なくともN元素、好ましくはN、K、P元素の含有量を測定する。
そして、測定された肥料元素中の任意の元素、好ましくは、N元素、K元素、P元素、より好ましくは、N元素を特定肥料元素とし、下記栽培工程に移行する。
【0014】
[栽培工程]
栽培工程に於いては、作物を栽培する前に、作物の生育ステージ毎に供給が必要となる所定時間当たりの同種特定肥料元素(前記土壌分析工程において残存量の測定された特定肥料元素と同種の元素)の量を予定し、この予定量に則して肥料(単肥又は配合肥料)の施肥量を定め、該施肥量を溶解させた養液を調製して作物を栽培する。
この際、前記土壌分析工程で得られた特定肥料元素については、土壌中に残存しているため、この残存量を考慮すれば栽培開始当初は供給しないか若しくは予定量よりも少量であって全窒素濃度が10〜50ppmの養液に含有される量(含有されない場合もある)のみを施肥する。
従って、本発明に於いては、栽培開始時を起算点として、仮に土壌中から予定量通りに作物が特定肥料元素を吸収し得たとした場合に該特定肥料元素の吸収量合計がその元素の土壌残存量に相当する期間については、原水若しくは施肥量が予定量に則した量よりも少量となるように全窒素濃度が10〜50ppmの養液を供給し、この期間を経過した後は、前記予定量に則して肥料を溶解させた養液を調製して作物を栽培する。以下、具体的に各項目を説明するが、その操作は下記の順序に限定されるものではない。
【0015】
(生育ステージ毎の予定量及び施肥量の決定)
栽培する作物及び地域に於いて、作物固有に知られている養分(肥料元素)の吸収量を基礎として、当該作物の生育ステージ毎に供給が必要となる所定時間当たりの特定肥料元素の量を予め定める。そして、この予定量に則して(施肥量中の特定肥料元素含有量が予定量に相当するように)肥料の施肥量を定める。
この特定肥料元素の予定量の定め方としては、種々の方法が考えられるが、例えば、図2に示すように、作物固有に知られている養分吸収グラフ(図2参照)などを利用して、生育ステージ毎に必要な特定の肥料元素量を、所定の時間(例えば、1日)当たり毎に定める。
ここで、図2は、1株当たりに要する促成栽培イチゴの生育ステージ毎の養分吸収量についてのグラフであって、Aは開花時、Bは肥大時、Cは収穫開始時、Dは収穫最盛期などの各生育ステージの変化点を示し、横軸は栽培期間(日数)を、縦軸は吸収される各養分(Nなど)の累積値を示す。
図2に示す養分吸収グラフから明らかなように、通常、作物は、常に一定の養分が必要なわけではなく、生育ステージに応じて変化する(例えば、AからBまでの期間(開花期)は同量(比例)するが、BからC期間(果実肥大期)は、AからB期間と異なる量で比例する)。
かかる生育ステージ毎に必要となる各養分の量を、養分吸収グラフ(又はグラフを作成するための基礎データ)などを利用して読み取り、各生育ステージ毎に於ける1日当たりの特定肥料元素の予定量を各々予め定める(例えば、AからB期間のN養分吸収量の累積値が0.3gで、その期間が3日であれば、当該生育ステージに於けるN元素の予定量は0.1g/日・1株となる)。
【0016】
尚、他の特定元素(例えば、KやPなど)についても、同様にして、それぞれ予定量を定めることができる。
もっとも、図2に示すように、Kは、Nの約1.1倍、PはNの約1/5倍というように、一般的には、各作物に於いては、Nに対するK、P、Ca、Mgなどの必要量は一定の割合を示すので、1つの元素を基準にして他の元素を所定倍率に配合した配合肥料を用い、当該一つの元素(例えば、N)についての予定量を定め、該予定量に則して配合肥料及びその施肥量を定めると良い。
【0017】
(肥料の施肥量の補正)
土壌分析工程で得られた特定肥料元素の残存量が、所定量以上の場合には、肥料の施肥量の補正を行う。
具体的には、栽培開始時から起算して、同種特定肥料元素(土壌分析工程において残存量の測定された特定肥料元素と同種の元素)の予定量を加算した量が、土壌分析工程で得られた特定肥料元素の残存量に相当するまでの期間については、肥料を溶解させない原水を供給するか又は全窒素濃度が10〜50ppmの養液を、施肥量が予定量に則した量よりも少量となるように供給する。
例えば、上記に於いて、栽培開始時からA期間に於ける予定量が、0.1g/日・1株で、且つその元素の土壌の残存量が0.2g/1株であった場合には、栽培開始から2日間については、施肥量を補正し、施肥量を零又は予定量に則した量よりも少量とする。尚、施肥量を予定量に則した量よりも少量とする場合には、供給する養液として、全窒素濃度が10〜50ppmとなる養液を供給する。
零に補正した場合には、作物は、土壌中に残存した肥料成分を少なくとも少しは吸収して生育し、仮に作物が予定量通り土壌中に残存した特定肥料元素を吸収して生育し得たとしても、特定肥料元素が吸収されて喪失する時期以後については、予定量に則して肥料の溶解された養液が供給されるので、土壌中に過剰の肥料を供給することが抑制される。
従って、略過不足なく肥料を供給することができ、生産コストの低減を図り、又、周辺環境への肥料の流出や塩類集積などを抑制することができる。
【0018】
また、予定量に則した量よりも少量であって供給する養液として全窒素濃度が10〜50ppmとなる養液を使用した場合には、この養液がスターターとして作用するためか、作物を順調に成長させることができる。
即ち、栽培開始直後の作物は、土壌中に残存した肥料成分を十分に吸収できず成長が遅れる場合もあるが、全窒素濃度が斯かる濃度の養液を供給することにより、その作用は明確でないものの、順当に成長することができる。
この場合であっても、全く補正しない場合(予定量に則して施肥する場合)に比して、過剰の施肥量を抑えることができるため、略過不足なく肥料を供給することができ、生産コストの低減を図り、又、周辺環境への肥料の流出や塩類集積などを抑制することができる。
【0019】
例えば、通常、予定量に則して肥料を施肥するのに、該施肥量を約1000倍に希釈するように原水に溶解させて、全窒素濃度が約100〜150ppmとなる養液(この場合、肥料の窒素含有量は、10〜15重量%)として供給する作物においては、該施肥量の約1/5〜1/3の量を略同容量の原水に溶解させて(この場合の希釈倍率は、約5000〜3000倍)、全窒素濃度が約20〜50ppmの養液を調整し、該養液として予定量に則した施肥量の1/5〜1/3の量を施肥するように補正する。この場合、過剰の施肥量を1/5〜1/3に減少させることができ、生産コストの低減、周辺環境への肥料の流出や塩類集積などを抑制することができる。
尚、肥料には、通常窒素以外の他の肥料成分が含有されているが、不足成分がある場合には、それを補えるように、その成分比率が高い肥料を用いてこの養液を調整すればよい。
また、一般に土壌中に残存した肥料元素は、栽培開始当初における作物の生育にとってバランス良く存在していない。この場合、特定肥料元素を窒素として、補正期間(原水等を供給する期間)を定めればよい。即ち、栽培開始時から起算してN元素の予定量の加算した量が、土壌分析工程で得られた窒素残存量に相当する期間とすればよい。
【0020】
また、水質分析工程に於いて、特定元素(例えば、Nなど)の溶解量が、無視できない程度に多く且つ水源を替えない場合には、前記水中に溶解している溶解量を減算して予定量を定めておくことが好ましい。この水質を考慮した減算は、一般的には、栽培全期間について行う。
尚、本明細書に於いては、供給する肥料の量を「施肥量」という。
【0021】
(給水量の決定)
また、栽培する作物及び地域に於いて、作物の生育ステージ毎に必要となる原水の量を予め定める。
具体的には、例えば、作物毎に知られている要水量(蒸散計数)を基礎とし、これに作物に吸収されずに土壌へ流出する量を考慮して、生育ステージ毎に必要となる原水の量を定めればよい。
この生育ステージ毎に予定された原水量に、生育ステージ毎の施肥量に相当する肥料を溶解することにより、生育ステージ毎の養液を調製することができる。
【0022】
(養液管理シートの作成)
紙面や樹脂板などのシート材の表面に、上記生育ステージ毎の期間及び該期間に供給する養液の肥料の施肥量を少なくとも記載して養液管理シートを作成する。
この養液管理シート20には、例えば、図3に示すように、作物の栽培開始から収穫終了までの各生育ステージ(例えば、定植期や開花期など)毎に区分けして、これに要する期間(例えば、○月○日から○月○日までが開花ステージに必要な期間)が表示された栽培期間欄11と、前記栽培期間欄11に対応して、生育ステージ毎に予定された施肥量が表示された施肥量欄12とが少なくとも設けられている。
尚、この養液管理シートには、必要に応じて、原水の予定量を表示する給水量欄14、養液を供給する予定時間を表示する供給時間欄15、配合肥料を用いる場合にはそれを表示する配合肥料名欄16、土壌中の最適電気伝導度の値(又は範囲)を表示する標準EC値欄17などが設けられていてもよい。また、土壌中の水分状態を示すpF値の最適値(又は範囲)を表示する標準pF値欄が設けられていても良い。
【0023】
(養液を調製・供給して栽培)
そして、作業者は、栽培開始(定植)から収穫終了までの間、上記養液管理シートの表示に則して、生育ステージ毎に作物栽培装置のコントローラ6を操作し、ポンプ2からの原水の取水量(給水量)及び混入機3からの原水に溶解させる肥料の量(施肥量)を調節する。
この操作を行うことにより、作物栽培装置を介して、生育に応じた肥料と水分が供給される。
この際、一定時間(例えば、1日)毎に、耕作地の土壌溶液中の電気伝導度を測定することにより、土壌中に吸収可能にイオン化した肥料元素の適正量を監視することが好ましい。
具体的には、土壌中に溶存するイオン化した無機物(肥料成分)について市販の電気伝導計によって一定時間毎に電気伝導度(EC値)を測定して、予め設定された適正な電気伝導度の範囲内にあるか否かを監視する。
この適正な電気伝導値は、予定量に則した肥料が溶解された養液を土壌に供給した際に測定されるEC値を標準EC値とし、この標準EC値から±20%を適正EC値の範囲として定める。
栽培工程に於いて、土壌中のEC値がこの適正EC値の範囲より大きい時には、施肥量よりも少量の肥料を溶解させ、一方、土壌中のEC値がこの適正EC値の範囲より小さい場合には、溶解させる量を多くして調整する。
尚、急激なEC値の変化は作物にストレスを生じさせるので、徐々に適性EC値に導くように肥料の溶解量を調整するのがよい。
【0024】
以上のように、本発明に係る養液土耕栽培方法によれば、予め生育ステージ毎に必要な特定肥料元素の予定量を定め、更に、土壌中に過剰に特定肥料元素が残存している場合には、一定期間、原水又は施肥量が予定量に則した量よりも少量となるように養液を供給するので、肥料を略過不足なく与えることができ、従って、作業者間に於いてばらつきが少ない作物の生産が期待される。
また、このように肥料を略過不足なく与えることができるので、生産コストの低廉化や周辺環境への肥料の流出などを抑制することができる。
さらに、作物の定植から収穫までを通じて、期間に対応して施肥量が表示された栽培管理シートを作成するので、作業者は、原則としてこれに従って養液を調製し供給すればよく、養液土耕栽培に於いて、勘や経験などを頼りとしない数値に基づいた管理が可能となる。
【0025】
[連作工程]
上記土壌分析工程から栽培工程を経て作物を収穫し終わった後、同じ耕作地に於いて、上記土壌分析工程から栽培工程というサイクルを通じて2回目の栽培を行い、更に、2回目の栽培後、同様に、上記サイクルを通じて3回目、4回目…と栽培サイクルを繰り返し行う。
本発明に係る栽培方法によれば、上述のように作物の生育に必要な肥料が土壌に略過不足なく供給されるので、栽培終了時に於いては、土壌中に残存する肥料成分は低下することとなり、従って、同じ耕作地にこの方法で連作を繰り返す(概ね3回程度)ことにより、土壌中の残存元素量は、殆ど無視できる程度となる。
そして、土壌中の残存元素が無視できる程度になった後は、土壌分析工程を省き、施肥量を補正することなく養液を供給することができるようになる。
このように、本発明に係る養液土耕栽培方法によれば、連作を行うことによって、土壌栽培では困難であった管理栽培を、より簡易に行うことができるようになる。
【0026】
<第2実施形態>
第2実施形態に於いては、養液管理システムに係る実施形態を説明する。
尚、上記第1実施形態と同じ構成要素又は内容については、これを援用し、その構成要素又は内容の説明を省略する場合がある。
【0027】
本実施形態に於ける養液管理システムは、図4に示すように、制御部31、演算処理部32及び記憶部33を有する制御装置30と、情報表示装置35と、入力装置36とを少なくとも備えている。
この制御装置30は、例えば、上記作物栽培装置のコントローラ6に相当する装置として用いられる。
かかる制御装置30に具備された記憶部33には、多種多様な作物について、上記第1実施形態に於いて説明した「生育ステージ毎の予定量の決定」の項に従って得られた生育ステージ毎の予定量(及び該予定量に則した施肥量)が、栽培から収穫までを作物毎に区画して、予めデータベース化して記憶されている。
演算処理部32は、入力装置36を介して、作物の種類と、上記「土壌分析工程」で得られた特定肥料元素についての土壌残存量と、が入力されるようになっている。
【0028】
そして、演算処理部32は、この残存量が所定量以上か否かを判断し、これが所定量以上であると判断した場合には、前記入力された作物に対応するデータを記憶部33から読み出し、この読み出されたデータと土壌残存量を比較して、上記「肥料の施肥量の補正」の項と同じ手順で、栽培開始時から加算した予定量の合計量が、前記土壌分析工程で得られた特定肥料元素の残存量に相当するまでの期間を演算処理し、肥料の施肥量を零又は例えば予定量に則した量の1/5〜1/3に補正する。
この施肥量は、モニターやプリンターなどの情報表示装置35に出力され、生育ステージ毎の期間とこれに対応した施肥量が少なくとも表示される(プリンターの場合には、紙などのシートに養液管理シートとして表示される)と共に、施肥量に関するデータが、記憶部33に記憶される。
一方、入力された土壌残存量が、所定量未満であると判断した場合には、補正演算処理を行わずに、前記記憶部33から読み出したままデータ(補正されていない肥料の施肥量)を情報表示装置35に表示する。
次に、栽培開始時から所定の時間(例えば、1日)毎に、記憶部33から施肥量のデータが読み出され、このデータに基づいて制御部31を通じて、作物栽培装置の混入機3が制御され、養液が調製されて耕作地に供給される。
さらに、一定時間(例えば、1日)毎に測定された土壌溶液中の電気伝導度が、入力装置36を介して、演算処理部32に入力される。このEC値が入力された際には、演算処理部32は、予め記憶部33に記憶された標準EC値を読み出して比較し、標準EC値よりも差があると判断した際には、次回の溶液供給時(例えば、次の日)に、その標準EC値との差を割合に換算し、その割合分だけ肥料の施肥量を増減する。
例えば、EC値が標準EC値よりも10%高いと判断した場合には、演算処理部32は、次の日に供給する養液について、施肥量から10%下げたデータを制御部31に出力する。
このように本発明に係る養液管理システムによれば、自動的に肥料を略過不足なく作物に供給して、より省力化を図ることができる。
【0029】
さらに、異なる耕作地に設けられた制御装置30を通信手段を介して相互に接続して、ネットワーク化してもよい。
例えば、図4に示すように、各耕作地に備えられた制御装置30,…を、サーバA,B,Cを介してインターネット40(通信手段)を利用して相互に接続し、このインターネット40に接続されたパソコンなどの端末50を用いて、各制御装置30,…を遠隔操作してもよい。
このように複数の耕作地の制御装置30,…を接続することにより、端末50に於いて、各制御装置30,…の養液の供給状況が把握でき、これにより、例えば、複数地域の集中管理を行うことができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る養液土耕栽培方法によれば、作物の生育ステージに合わせた肥料が溶解された養液を供給し、更に、土壌中から予定量通りに作物が肥料成分を吸収し得たと仮定した場合に土壌中に残存する肥料成分が作物に吸収されるまでの間は、原水又は施肥量が予定量に則した量よりも少量となるように養液を供給するため、作物の生育に肥料が不足することなく、且つ余分な肥料を過剰に与え過ぎることもない。
従って、過肥などによる弊害を抑制でき、又、肥料の使用量を抑制できるのでコストを抑制することができ、更に、大きさや品質など均一性の高い作物の収穫が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】作物栽培装置を示す概略参考図。
【図2】イチゴの養液吸収グラフを示し、Nを実線で、Pを二点鎖線で、Kを点線で示す。
【図3】養液管理シートを示す平面図。
【図4】養液管理システムを示す概略参考図。

Claims (4)

  1. 原水に肥料を溶解させた養液を、耕作地に供給して作物を栽培する養液土耕栽培方法であって、
    作物を栽培する前に、前記耕作地中に残存する特定肥料元素の残留量を測定する土壌分析工程と、
    作物を栽培する前に、作物の生育ステージ毎に供給が必要となる所定時間当たりの同種特定肥料元素の量を予定し、この予定量に則して肥料を溶解して養液を調製して作物を栽培する栽培工程とを有し、
    前記栽培工程に於いて、栽培開始時から加算した予定量の合計量が、前記土壌分析工程で得られた特定肥料元素の残存量に相当するまでの期間は、原水若しくは施肥量が予定量に則した量よりも少量となるように全窒素濃度が10〜50ppmの養液を供給し、この期間を経過した後は、前記予定量に則して肥料を溶解させた養液を調製して作物を栽培することを特徴とする養液土耕栽培方法。
  2. 前記特定肥料元素が窒素である請求項1記載の養液土耕栽培方法。
  3. 前記栽培工程に於いて、更に、土壌溶液中の電気伝導度を測定し、該電気伝導度が予め設定された適正値の範囲となるように、養液中の肥料濃度及び/又は養液供給量を調整する請求項1又は2記載の養液土耕栽培方法。
  4. 前記土壌分析工程及び栽培工程を行って作物を収穫することを1つのサイクルとし、同じ耕作地において、このサイクルを繰り返して連作する請求項1乃至3の何れかに記載の養液土耕栽培方法。
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