JP4562530B2 - アルカリ−および熱−安定糖アルコール組成物およびソルビトール組成物の調製方法 - Google Patents

アルカリ−および熱−安定糖アルコール組成物およびソルビトール組成物の調製方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
一方で本発明は、S−試験において0.100未満或いは同等の光学密度を示す、アルカリ−および熱−安定糖アルコール組成物の調製方法に関係する。他方で本発明はソルビトール組成物に関係する。
糖アルコールのアルカリ−および熱−安定性は、色の形成を防がなければならないすべての適用例において重要である。これは例えば、ポリオール組成物がアルカリ研磨剤を含む練り歯磨きにおける湿潤剤として、ポリエーテルポリオールの構築単位(building block)として、或いはソルビタンエステル調製のための開始剤(starters)として使用される場合である。多くの場合、当該ポリオールを含む最終生成物の着色は、糖アルコール組成物使用下において、還元糖残渣を含む色形成先駆物質の存在に起因する。
この問題はきわめてよく知られており、よって、多くの溶液がかかるポリオール組成物のアルカリ−および熱−安定性を改良するためにすでに提案されている。
JP 63079844において、水性糖アルコール溶液を8ないし13の間のpH−値に調節し、ついで、90℃ないし220℃の間を変動する温度において加熱工程を行うという方法が記述されている。ついで、得られた生成物は、強酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン交換樹脂および混合ベッド樹脂(a mixed bed resin)に該ポリオール溶液を通すことにより精製される。
EP 0 711 743において、最初にポリオール組成物を酸化、発酵或いはカラメル化工程により安定化させ、ついで該溶液の精製を行うという、類似の方法が開示されている。該精製工程はJP 63079844において開示されているものに匹敵する。
EP 1 095 925において、精製方法が開示されており、該方法は50℃以下、好ましくは40℃以下の温度における強酸性陽イオン交換樹脂での最初の処理、ついで、強塩基性陰イオン樹脂および混合ベッド樹脂での処理を含む。
アルデヒドおよび他の反応不純物の除去、および/或いはグリセロールおよびグリコール水溶液における色の安定化に対する方法は、FR 1 546 472およびUS6,187,973においてそれぞれ論じられている。両事例において、水酸化物型強塩基性陰イオン交換樹脂は、水性ポリオール溶液を処理するために、亜硫酸水素型に変えられる。
上述した方法の主要な不都合は、その複雑さにある。確かに、最初の化学的安定化処理は必要で、きわめて複雑な精製処理が後に続く。この安定化工程において、高いpH値が使用される。加えて、必須である安定化を得るために、かなり高い温度(90℃より高い)および長い反応時間を用いることが必要である(JP63079844およびEP711743参照)。これは、化学反応の間およびその後、異なるイオン交換樹脂の再生のために、かなり重要な化学薬品の消費という結果になる。
加えて、2つの別々の工程は望まれる結果に達するために必要である。それゆえ、必要とされる装置は、安定化工程を行う反応器、および精製工程を行う少なくとも2つのイオン交換樹脂の組を含む。
亜硫酸水素型樹脂の場合には、ペンチトール、ヘキシトールおよび/或いは水素化したデンプン加水分解産物のような高級ポリオールが、アルカリ−および熱−安定性生成物を得ることを予想して処理されるとき、該使用は効果のないことが判明する。
本発明の目的は、S−試験において0.100未満、或いは同等の光学密度を示すアルカリ−および熱−安定糖アルコール組成物の簡単な調製方法を提供することである。当該方法は化学薬品の消費の減少に帰着し、また、アルカリ安定化および脱色工程を兼ね備えた1段階工程を与える。この1工程方法は連続して実施されうる。
この目的は、S−試験にて0.100未満、或いは同等の光学密度を示すアルカリ−および熱−安定糖アルコール組成物の調製方法を提供することにより達せられ、当該方法において、糖アルコール組成物は30℃ないし100℃の間の温度で、水酸化物型強塩基性陰イオン交換樹脂で処理される。
本発明による好ましい方法において、糖アルコール組成物は、1時間当たり6ベッド体積(BV)以下の処理体積で、水酸化物型強塩基性陰イオン交換樹脂を含むカラム−システム(column-system)に送りこまれる。
ここでベッド体積は、安定化工程の間に使用される樹脂の全体積として定義され、それは1カラム−或いは複合的カラム−システムにおいての体積である。
複合的カラム−システムを用いる場合、該システムのカラムの少なくとも一部は再生モードで使用され、一方で残りのカラムは、安定化および同時の脱色工程を含む、稼動モードで使用される。
本発明によるより好ましい方法において、処理体積は1時間当たり0.1ないし1BVの間である。
最も好ましくは、処理体積は、1時間当たり0.2ないし0.8BVの間である。
強塩基性陰イオン交換樹脂で処理する前に、該糖アルコール組成物は、好ましくは100μS/cm未満、より好ましくは50μS/cm未満の伝導性を有する。
好ましくは、強塩基性陰イオン交換樹脂は下記の部類;
−熱的に安定な型の部類;
−スチレン系I型、II型或いはIII型;或いは
−アクリル系樹脂型
の1つに属する。
スチレン系I型或いはIII型、或いはアクリル系型樹脂を使用する場合、好ましくは、カラム温度は45℃ないし70℃の間で使用される。
スチレン系II型樹脂を使用する場合、好ましくは、カラム温度は45℃未満である。
熱−安定型樹脂を使用する場合、好ましくは、カラム温度は75℃より高い。
一方で、該糖アルコール組成物は、デンプンの酸転換、酸−酵素併用転換、或いは複合的酵素転換から得られるデンプン加水分解物を水素化することにより調製されうる。
他方で、該糖アルコール組成物は、ケト−或いはアルドペントース、ケト−或いはアルドヘキソース、2糖、或いは非デンプンオリゴ糖混合物の部類に属する還元糖を水素化することにより調製されうる。
本発明による好ましい方法において、該糖アルコール組成物は、強塩基性陰イオン交換樹脂で選別されるとき、8.5ないし9.5の間のpH−値を有する。
さらに本発明の目的は、高いアルカリ−および熱−安定性を有するソルビトール組成物を提供することである。
当該目的は、乾量で少なくとも95%のソルビトールを含み、さらに0.02未満の光学密度を示す、より好ましくは乾量で少なくとも99%のソルビトールを含み、0.01未満の光学密度を示す、本発明のソルビトール組成物を提供することにより達成される。
れらの特定および予想外のソルビトール組成物は、本発明方法の結果でありうる。このことは、上記したような特徴を有するソルビトール組成物を得るために、他の方法も使用されうるという事実を排除しない。

EP 0 711 743で述べられている、S−試験において0.100未満或いは同等の光学密度を示すアルカリ−および熱−安定糖アルコール組成物を調製するために、1工程方法が用いられ、当該方法において、すべての色先駆物質が除去される。また、生成糖アルコールシロップは無色およびアルカリ−および熱−安定になる。その方法により驚くべきことに低い反応温度、すなわち30ないし100℃の間の温度が用いられる。水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂が糖アルコール組成物を処理するために使用される場合に、S−値(S−value)により表されるように、これらの温度は、望まれる結果を提供するのに十分である。
S−試験は、試験されるべき生成物に適用される分光測光法に依存する。
本明細書の用語「S−試験」とは次の試験手順である:
−もし必要なら濃縮、或いは水性希釈により、試験されるべき水性ポリオールシロップを重量で40%の固形分とし;
−この溶液5mlに、超高純度品質で、固体の、例えばプロラボ社( Prolabo, 65 Bd Richard Lenoir, Paris, France)から出ているRP NormapurTM、分析グレードのような、炭酸水素ナトリウム塩500mfおよびアンモニアを20%を含む水性溶液250mgを加え;
−すべてを混合し、ついで混合物を攪拌することなしにスチームバス(steam bath)で100℃、2時間加熱し;
−溶液を20℃とし、ついで、かように得られた溶液の光学密度を、Perkin−ElmerによりLambda 5 UV/VIS Spectrophotometerという商品名で市販されているような、分光光度計を用い420nmの波長で測定する。
本発明方法において、1時間当たり6ベッド体積(BV)以下の処理体積で、水酸化物型強塩基性陰イオン交換樹脂を含む単一或いは複合カラム−システムが使用される。
本発明のために有利である連続複合カラム−システムはISEP−或いはCSEP−型として知られている。それにより、システム中のカラムの一部は再生モードで使用され、一方残りのカラムは基質の安定化および同時の脱色のために、すなわち稼動モードで使用される。そのことにより、一定量の基質がカラムにより処理された後では、稼動モードで稼働しているカラムは失活されるだろう。この失活はカラムから出たシロップのpHを測定することにより観察されうる。ついで、この「消耗した」カラムは再生モードに切り替えられ、ついで、再生されたカラムに置き換えられる。好ましくは、処理体積は1時間当たり0.1ないし1BVの間であり、より好ましくは、1時間当たり0.2ないし0.8BVの間である。
本発明で使用されている強塩基性陰イオン交換樹脂はスチレン系I型、II型、或いはIII型類、アクリル系樹脂型、および熱的に安定な型の部類に属する。
スチレン系I型の部類はAmberlite IRA404、FPA90、およびAmberjet 4400 Dowex Marathon 11およびLewatitM500のような樹脂型を含む。
II型−樹脂の典型の代表はスチレン系樹脂型Dowex 22である。
III型−樹脂の典型の代表はスチレン系樹脂型Purolite A555である。
アクリル系樹脂型の部類は、例えばAmberlite IRA458およびAmberlite FPA98に代表される。
熱的に安定な強塩基性陰イオン樹脂類において、Diaion TSA1200が代表例である。
スチレン系I型或いはIII型樹脂、或いはアクリル系型樹脂を使用する場合、好ましくは、カラム温度は45℃ないし70℃の間である。
スチレンII系型樹脂を使用する場合、好ましくは、カラム温度は45℃未満である。
熱的に安定な樹脂を使用する場合、好ましくは、カラム温度は75℃より高い。
糖アルコール組成物は還元糖組成物の水素化により得られる。代表的な還元糖組成物はデンプン加水分解物であるが、加えて、ケト−およびアルドペントース、ケト−およびアルドヘキソース、2糖(例えば、ラクトース、マルトース、イソマルトース、イソマルトロース)を含む他の還元糖および非デンプンオリゴ糖類混合物がこの語に包含される。デンプン加水分解物なる語は、これらの組成物にあてはまり、化学的或いは酵素的異性化を含む、デンプンの酸転換、酸−酵素併用転換、或いは複合酵素転換により得られる。ここで典型的な代表はマルトデキストリン、「標準的」グルコースシロップ、マルトースシロップ、96DEおよび99DEグルコースシロップのような高DE転換シロップ、イソグルコースおよび晶出母液である。
デンプンは穀物、塊茎或いは豆由来のものであってよい。
安定化処理が必要である糖アルコール基質は、強塩基性陰イオン交換樹脂で処理される前に、好ましくは100 S/cm未満、より好ましくは50μS/cm未満の伝導率値を有する。例えばRu、Pt或いはPdのような不活性金属水素化触媒を使用する場合;或いは基質から溶解した金属イオン残渣を最初に除去することにより、かかる糖アルコール組成物は得ることができ、この場合、例えばNi、Co、Cu或いはFeのような遷移金属が触媒として使用される。
このように得られた、処理された色−安定糖アルコールは、強塩基性陰イオン交換樹脂で選別される場合、典型的に、8.5ないし9.5の間を変動するpH−値を有する。ついで、この糖アルコール組成物はそのまま使用されてもよく、或いは混合ベッド樹脂或いは弱酸性陽イオン交換樹脂でさらに加工され、それにより4ないし7のpH、好ましくは5ないし6.5のpHを有するシロップを提供する。
高いアルカリ−および熱−安定性を有するソルビトール組成物は、上記した発明方法により得られうる。このことは、加えて他の方法がかかる特定のおよび予想外のソルビトール組成物を得るために使用されうるという事実を排除しない。
該ソルビトール組成物は乾量で少なくとも95%のソルビトールを含み、さらに0.02未満の光学密度を示す。
本発明のより好ましい具体例において、該ソルビトール組成物は乾量で少なくとも99%のソルビトールを含み、さらに0.01未満の光学密度を示す。
本発明を説明するために、多くの実施例を下に提供する。
実施例
比較例1:
安定化前に96%のソルビトールを含み、さらに1.10のS−値を示すソルビトールシロップをアルカリ熱処理に供する。それによりpHを1N NaOHでpH=11.2とし、ついで該シロップを異なる温度で2時間加熱し、その後精製工程を行う。精製後、このように加工されたシロップの安定性をS−試験により測定する。それにより、適度な時間内で十分な安定性を得るためには十分に高い温度が必要であるということが明確に説明される。安定化状態の効果は次の表において明確に説明される。
Figure 0004562530
比較例2:
EP 0 711 743 で開示されているポリオールと比較して、アルカリ−および熱−安定ポリオールを得るために亜硫酸水素塩型強塩基性陰イオン交換樹脂を使用することは適していないということがこの例において示される。
よって、水酸化物型強塩基性陰イオン交換樹脂を、入口および出口の亜硫酸水素濃度が本質的に同じになるまで、樹脂ベッドに2mol/l NaHSO溶液を通すことにより、亜硫酸水素型へ変えた。ついで、この樹脂を1樹脂体積あたり10倍体積の水で洗浄した。
0.85のS−値を有する(EP711743のS−試験により決定された)未精製ソルビトール溶液を周囲温度で(at ambient temperature)亜硫酸水素で処理した樹脂へ通した。
処理した溶液は表1で示されるように、これらのポリオールのためのアルカリ/熱 安定性を主張するためには、EP 0 711 743 により示される要件を満たしていなかった。

表1:亜硫酸水素型陰イオン交換樹脂によるソルビトール処理
Figure 0004562530
(1):Dowex 22(II型)およびLewatit M500(I型)は共に強塩基性陰イオン交換樹脂であり、上記したように亜硫酸水素型に変形される。
実施例1:
4つの異なるカラムに異なる水酸化物型強塩基性陰イオン交換樹脂100mlを充填する。
使用する樹脂は:Amberlite FPA 90、Amberlite IRA 458、Amberjet 4400およびPurolite A555である。
Amberlite FPA 90およびAmberjet 4400を含むカラムのための稼働温度(operating temperature)は60℃である。Amberlite IRA 458およびPurolite A555を含むカラムのための稼働温度は55℃である。
使用する未精製ソルビトールシロップは96 DE−グルコースシロップの水素化により得、約50%d.s.の濃度を有する。該シロップのS−値は1.11である。
該シロップを1時間当たり0.33BVでカラムに通す。処理した基質のS−値は収集された最初の25ベッド体積の混合物において決定する。

表2:S−値で表した強塩基性陰イオン樹脂処理によるソルビトールシロップの安定化
Figure 0004562530
実施例2:
実施例1と同様の手順に従った。ここで処理する基質はソルビトールシロップであり、該シロップはD99デキストロースシロップを水素化することにより得る。該ソルビトールシロップは安定化前に99.4%のソルビトール含量および0.87のS−値を有する。
このシロップを再度1時間あたり0.33BVでカラムに通す。加工したソルビトールシロップを収集する。最初の30ベッド体積の混合物に対応する混合サンプルをS−試験に供する。

表3:S−値で表した強塩基性陰イオン樹脂処理によるD99ソルビトールシロップの安定化
Figure 0004562530
実施例3:
実施例1と同様の手順に従った。ここで処理する基質はマルチトールシロップであり、該シロップは、約65%マルトース、8%グルコースおよび20%マルトトリオースを含む、高マルトースシロップの水素化により得る。該マルチトールシロップは精製前に2のS−値を有する。
このシロップを再度1時間当たり0.33BVでカラムに通す。加工したマルチトールシロップを収集する。最初の25ベッド体積の混合物に対応する混合サンプルをS−試験に供する。

表4:S−値で表した強塩基性陰イオン樹脂処理によるマルチトールシロップの安定化
Figure 0004562530
この実施例は基質組成物、基質の最初のS−値、ならびに使用するイオン交換樹脂が、精製能力に影響を与える場合があるということを示す。
実施例4:
1つのカラムに100mlの熱的に安定な強塩基性陰イオン交換樹脂(Diaion TSA1200)を充填する。処理する基質はマルチトールシロップであり、該シロップは、約65%マルトース、8%グルコースおよび20%マルトトリオースを含む、高マルトースシロップの水素化により得る。該マルチトールシロップは精製前に2.2のS−値を有する。
該シロップ(50%d.s.)を90℃で、1時間当たり2BVの速度でカラムに通す。
処理されたベッド体積数の関数としてS−値の変化を次の表に示す。
Figure 0004562530
実施例5:
1つのカラムにスチレン系II型強塩基性陰イオン交換樹脂(Dowex22)を100ml充填する。処理する基質はソルビトールシロップ(96%ソルビトール)であり、該シロップは96DEグルコースシロップの水素化により得る。該ソルビトールシロップは安定化前に0.81のS−値を有する。
該シロップ(50%d.s.)を40℃で、1時間当たり0.2BVの速度でカラムに通す。24時間後、収集体積のS−値を決定した。収集体積の値はS=0.036であった。
実施例6:
当該実施例においては、処理する前に2.2のS−値を有するマルチトールシロップを精製するために、複合カラムシステムを使用する。該マルチトールシロップは約65%マルトース、8%ソルビトールおよび20%マルトトリオースを含む、高マルトースシロップの水素化により得る。
4つのカラムにそれぞれ水酸化物型のAmberlite IRA458樹脂を100ml充填する。4つのカラムのうち3つを連続して結合する。マルチトールシロップを1時間あたり100ml(300mlの樹脂を使用する場合、1時間あたり0.33BV)の速度でこれらの3つのカラムに通す。カラム温度は55℃である。処理したシロップは1リットル画分で収集し、ついでそれぞれの画分のS−値を決定する。スポット試料(a spot sample)においては、初めのカラムの出口でpHを測定し、該測定は、1リットル画分が安定化サイクルの3番目(最後)のカラムの出口で収集される瞬間に行う。pHが先の試料のpHに比べて著しい低下を示す場合、そのときは:
−初めのカラム(n1)の稼働を中止し、ついで再生し
−ここで2つめのカラム(n2)が1つめのカラムになり、ついで処理されるべき基
質を受け入れ、
−3つめのカラム(n3)が2つめのカラムになり、
−ここで待機していたカラム(n4)が連続した3つめのカラムになる。
この安定化方法は、ここでは1つめのカラムであるカラムn2が、pHの著しい低下を示すまで続けられる。
かかるメリーゴーラウンド式方法の結果を次の表に示す。

表5:マルチトールシロップ安定化のための連続メリーゴーラウンド式方法
Figure 0004562530

Claims (17)

  1. S−試験において0.100未満或いは同等の光学密度を示すアルカリ−および熱−安定糖アルコール組成物の調製方法であり、糖アルコール組成物が30℃ないし100℃の間の温度で、水酸化物型強塩基性陰イオン交換樹脂で処理されることにより、該糖アルコール組成物の安定化および同時の脱色が行われることを特徴とする方法。
  2. 糖アルコール組成物が、水酸化物型強塩基性陰イオン交換樹脂を含むカラム−システムに、1時間当たり6ベッド体積(bed volume)(BV)以下の処理体積(volume throughput)で送り込まれること特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 単一カラム−システムを用いることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 複合カラム−システムを用い、該システムにおいて、カラムの少なくとも一部を再生モード(regeneration mode)で用い、残りのカラムを、安定化および同時の脱色工程を含む稼動モードで用いることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  5. 処理体積が1時間当たり0.1ないし1BVの間であることを特徴とする、請求項2ないし4いずれか1項に記載の方法。
  6. 処理体積が1時間当たり0.2ないし0.8BVの間であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 該糖アルコール組成物が強塩基性陰イオン交換樹脂での処理前に100μS/cm未満の伝導率値(conductivity value)を有することを特徴とする、請求項1ないし6いずれか1項に記載の方法。
  8. 該糖アルコール組成物が強塩基性陰イオン交換樹脂での処理前に50μS/cm未満の伝導率値を有することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 該強塩基性陰イオン交換樹脂が、75℃より高い温度で使用できる熱的に安定な型の部類に属することを特徴とする、請求項1ないし8いずれか1項に記載の方法。
  10. 該強塩基性陰イオン交換樹脂がスチレン系I型、II型或いはIII型のものであることを特徴とする、請求項1ないし8いずれか1項に記載の方法。
  11. 該強塩基性陰イオン交換樹脂がアクリル系樹脂型のものであることを特徴とする、請求項1ないし8いずれか1項に記載の方法。
  12. スチレン系I型或いはIII型、或いはアクリル系型樹脂を使用する場合に、カラム温度が45℃ないし70℃の間で用いられることを特徴とする、請求項10或いは11に記載の方法。
  13. スチレン系II型樹脂を使用する場合に、カラム温度が45℃未満の温度で用いられることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  14. カラム温度が75℃より高い温度で用いられることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  15. 該糖アルコール組成物が、デンプンの酸転換、酸−酵素併用転換或いは複合酵素転換から得られるデンプン加水分解物を水素化することにより調製されることを特徴とする、請求項1ないし14いずれか1項に記載の方法。
  16. 該糖アルコール組成物が、ケト−或いはアルドペントース、ケト−或いはアルドヘキソース、2糖類或いは非デンプンオリゴ糖混合物の部類に属する還元糖を水素化することにより調製されることを特徴とする、請求項1ないし14いずれか1項に記載の方法。
  17. 該糖アルコール組成物が、強塩基性陰イオン交換樹脂で選別される場合、8.5ないし9.5の間のpH−値を有することを特徴とする、請求項1ないし16いずれか1項に記載の方法。
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