JP4562394B2 - 非アシル化グレリンを含む医薬組成物およびその治療的使用 - Google Patents

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Description

発明の背景
(a)発明の分野
本発明は、非アシル化グレリンを含む新規な組成物およびその治療的使用に関する。
(b)先行技術の説明
グレリンは、最近発見された28個のアミノ酸からなる胃のホルモンであり、その第3セリン残基にn−オクタノイルエステルを持つ特異な構造を示す(Kojima M et al. Nature 1999; 402 (6762): 656-660)。多くの合成ペプチジルおよび非ペプチジル成長ホルモン(GH)分泌促進物質(GHS)がGHS−Rのリガンドとして同定されているが、グレリンはGHS−Rの生理的リガンドであることが示されている。グレリンは、動物およびヒトの双方において、そのGHS−Rとの相互作用を介してGH分泌を強力に刺激する(Ukkola, O et al., 2002 Ann. Med. 34: 102-108)。グレリンのGH放出活性は、下垂体および主として視床下部レベルでのGHS−Rの活性化により媒介され(Kojima M et al. Nature 1999; 402 (6762): 656-660)、これはおそらく成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)分泌ニューロンの活性を高めると同時に機能的ソマトスタチン(SS)アンタゴニストとしても作用するためであろうとされている(Ghigo E et al. Eur J Endocrinol 1997; 136 (5): 445-460)。最近、他のメカニズムも提唱されている(Ahnfelt-Ronne I et al. Endocrine 2001; 14(1) : 133-135)。GH分泌を引き起こす種々の因子間の相互作用を図1に示す。
GHS−Rおよびそのサブタイプは視床下部−下垂体に限局するものではなく、他の中枢および末梢組織にも存在し(Papotti M et al. J Clin Endocrinol Metab 2000; 85 (10): 3803-3807)、グレリンの生理作用ならびに合成GHSの生理作用もGH分泌に限られたものではない。実際、グレリンは乳腺刺激および副腎皮質刺激ホルモン分泌を刺激し、食欲増進作用および心血管作用を有し、甲状腺腫瘍および乳腺腫瘍の抗増殖作用を示し、迷走神経を介して胃の運動および酸分泌を調節する(Ukkola,O et al., 2002, Ann. Med. 34: 102-108)。
ヒトでは、空腹は血清GH濃度の上昇を引き起こす。従来から、空腹時におけるGH分泌促進の誘発について、視床下部GHRHおよびソマトスタチンの変化が主要なメカニズムであると考えられてきた。ヒトにおいてグレリンを投与した際もGHの放出が刺激され、空腹時には血清グレリン濃度が上昇するため、空腹時にGH放出刺激が起こるもう一つのメカニズムはグレリン作用の亢進であろう。
グレリンはGHRHおよびSSと相互作用して下垂体GH分泌を調節している可能性が高いが、GHS受容体は視床下部ニューロン上および脳幹においても同定されている(Nakazato M et al. Nature 2001; 409 (6817): 194-198)。従って、潜在的なパラ分泌作用は別として、グレリンは胃、視床下部および下垂体間の内分泌連携をもたらし、このことはエネルギーバランスの調節への関与を示唆している。Tschop et al.は、マウスおよびラットにおいてグレリンを毎日末梢投与すると、脂肪の利用が減少することにより体重増加を引き起こすことを示した(Tschop M et al. Nature 2000; 19; 407 (6806): 908-913)。グレリンを脳室内投与すると摂食量および体重が用量依存的に増加した。ラット血清グレリン濃度は空腹により増加し、再給餌または経口グルコース投与により減少したが、水分摂取によっては減少しなかった。明らかに、グレリンはGH分泌の調節におけるその役割に加えて、代謝効率の増進が必要な場合に視床下部にシグナルを伝達する(Tschop M et al. Nature 2000; 19; 407(6806) : 908- 913;MullerAF et al. Clin Endocrinol (Oxf) 2001; 55 (4): 461-467)。
Kojimaおよび他者の研究では、非アシル化グレリン(UAG)は、下垂体からのGH放出を担う既知のGHS−R(GHS−R1a受容体)に対して親和性を持たないことが示された(Kojima M et al. Nature 1999; 402 (6762): 656-660)。このことは、後に、μM濃度でもGHS−R1aをほとんど活性化せず;GH分泌に対する生物応答のためにはグレリンの3位における大きな疎水性アシル基が不可欠であることから、非アシル化グレリンはGHS−R1a受容体の生理的リガンドではあり得ない(IC50>10,000nM)ことを示したBednarek MA et al(Bednarek MA et al, J. MedChem. 2000, 43: 4370- 4376)により確認された。
PCT出願WO 01/87335A2には、成長ホルモン分泌促進物質受容体アンタゴニストおよびグレリン中和試薬を用いて、肥満症などにおけるグレリン作用を選択的に阻害する方法が開示されている。このグレリン中和試薬は、抗体、単鎖抗体、抗体フラグメント、または抗体に基づく構築物である。
アシル化グレリンの特異的結合は多くの末梢組織において見出すことができる(Papotti M et al. J ClinEndocrinol Metab 2000; 85 (10): 3803-3807)。これらの組織においてはGHS−R1a受容体のmRNA発現は認められず、このことは、GHSと結合できる他の受容体(サブ)タイプがこの特異的結合を担っていることを示す。これらの新規な受容体がグレリンの末梢作用を媒介し、それは、本発明で示されるように、非アシル化グレリンにより効果的に拮抗される。
ある代謝疾患における血糖制御のためには、非アシル化グレリンの医薬組成物の提供が非常に望ましいと考えられる。
発明の概要
本発明によれば、治療上有効な量の非アシル化グレリン、その類似体、およびその医薬上許容される塩の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、食後のインスリン抵抗性の誘発を予防および/または軽減するための組成物が提供される。
本発明の好ましい実施態様による前記組成物では、前記非アシル化グレリンは配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する。
本発明によれば、治療上有効な量の本発明による組成物を患者に投与する工程を含んでなる、患者における食後のインスリン抵抗性の誘発を軽減する方法が提供される。
本発明の好ましい実施態様による前記方法では、投与は、静脈内、皮下、経皮、経口、口腔、舌下、鼻腔、および吸入からなる群から選択される経路を介して行われる。
本発明の好ましい実施態様による前記方法では、前記組成物は約0.001μg/kg〜10.0μg/kg、より好ましくは1μg/kg〜1mg/kgの範囲の用量で投与される。
本発明によれば、患者における食後のインスリン抵抗性の誘発を軽減するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、患者における食後のインスリン抵抗性の誘発を軽減するための薬剤を製造するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の非アシル化グレリン、その類似体、およびその医薬上許容される塩の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、I型糖尿病患者の暁現象を予防および/または軽減するための組成物が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の本発明による組成物を患者に投与する工程を含んでなる、I型糖尿病患者の暁現象を予防および/または軽減する方法が提供される。
本発明によれば、I型糖尿病患者の暁現象を予防および/または軽減するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、I型糖尿病患者の暁現象を予防および/または軽減するための薬剤を製造するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の非アシル化グレリン、その類似体、およびその医薬上許容される塩の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、II型糖尿病およびX症候群(syndrome X)の少なくとも1つを患う患者の増加体重を減少させるための組成物が提供される。
本発明の好ましい実施態様による前記組成物では、患者は経口糖尿病薬で処置される。
本発明によれば、治療上有効な量の本発明による組成物を投与する工程を含んでなる、II型糖尿病およびX症候群の少なくとも1つを患う患者において増加した体重を減少させる方法が提供される。
本発明によれば、II型糖尿病およびX症候群の少なくとも1つを患う患者において増加した体重を減少させるための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、II型糖尿病およびX症候群の少なくとも1つを患う患者において増加した体重を減少させるための薬剤を製造するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の非アシル化グレリン、その類似体、およびその医薬上許容される塩の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、インスリン抵抗性の患者の治療を促進するための組成物が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の本発明による組成物を患者に投与する工程を含んでなる、インスリン抵抗性の患者の治療を促進する方法が提供される。
本発明によれば、インスリン抵抗性の患者の治療を促進するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、インスリン抵抗性の患者の治療を促進するための薬剤を製造するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の非アシル化グレリン、その類似体、およびその医薬上許容される塩の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、成長ホルモン欠損症患者の体脂肪量を減少させるための組成物が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の本発明による組成物を患者に投与する工程を含んでなる、成長ホルモン欠損症患者の体脂肪量を減少させる方法が提供される。
本発明によれば、成長ホルモン欠損症患者の体脂肪量を減少させるための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、成長ホルモン欠損症患者の体脂肪量を減少させるための薬剤を製造するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の非アシル化グレリン、その類似体、およびその医薬上許容される塩の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、ボディマス指数(body mass index)が高い高齢患者(an ageing patient)の体脂肪量(fat mass)を減少させるための組成物が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の本発明による組成物を患者に投与する工程を含んでなる、ボディマス指数が高い高齢患者の体脂肪量を減少させる方法が提供される。
本発明によれば、ボディマス指数が高い高齢患者の体脂肪量を減少させるための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、ボディマス指数が高い高齢患者の体脂肪量を減少させるための薬剤を製造するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の非アシル化グレリン、その類似体、およびその医薬上許容される塩の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、患者のインスリン抵抗性を予防および/または軽減するための組成物が提供される。
本発明によれば、治療上有効な量の本発明による組成物を患者に投与する工程を含んでなる、重篤な異化作用(catabolism)を示す患者のインスリン抵抗性を予防および/または軽減する方法が提供される。
本発明によれば、重篤な異化作用を示す患者のインスリン抵抗性を予防および/または軽減するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本発明によれば、重篤な異化作用を示す患者のインスリン抵抗性を予防および/または軽減するための薬剤を製造するための、本発明による組成物の使用が提供される。
本明細書において、「グレリン」および「アシル化グレリン」は互換的に使用され、同じものを意味するものとする。
本発明の目的のために、次の用語を以下のように定義する。
「非アシル化グレリン」は、配列番号1に指定されたアミノ酸配列を含むペプチドを意味することを意図している。非アシル化グレリンの天然に存在する変異体は、1以上のアミノ酸の置換、付加または欠失を含むペプチドを包含し、これはコードするグレリン遺伝子またはその対立遺伝子のヌクレオチド配列における個々の変化、または転写RNAの選択的スプライシングの結果である。このような変化は非アシル化グレリン変異体のアンタゴニスト特性、薬理学的および生物学的特性に実質的に影響するものではないと考えられる。それらのペプチドは塩の形態であってもよく、特に該分子の酸性官能基はトリフルオロ酢酸塩のようなその塩誘導体により置換されてもよい。
「非アシル化グレリンの類似体」とは、グレリンの末梢作用に拮抗する上で非アシル化グレリンの代わりに用いることのできる、非アシル化グレリンの構造的および機能的双方の類似体をいう。単純な構造的類似体は、配列番号1に示されるような非アシル化グレリンまたはその断片と相同性を示すペプチドを含む。例えば、グレリン−28(配列番号1)のアイソフォーム、デスGln−14グレリン(n−オクタン酸によりセリン3が修飾された27アミノ酸のペプチド)が胃に存在することが示されており、それは機能的にグレリンと同一であり、同じような結合親和性でGHS−R1aと結合してクローン化細胞中でCa2+流動を引き起こし、グレリン−28と同様の強さでGH分泌を誘発する。
「相同性」とは、同等の生物活性を保持している2つのペプチド間の配列類似性をいう。相同性は、1列に並べた配列の各々の位置を比較することにより判定することができる。アミノ酸配列間の相同性の程度は、それらの配列により共有される部位における同一または一致するアミノ酸の数の関数であり、「相同な配列」とは、相同性および同等の機能または生物活性を共有する配列をいう。
デス−Gln14−グレリンは、グレリンの構造的類似体および機能的類似体であり、非アシル化デス−Gln14−グレリンは、それ自体、潜在的にグレリンおよびデス−Gln14−グレリンの、インスリン分泌および血糖制御が関与する末梢代謝における作用に拮抗する。
非アシル化グレリンの機能的類似体は、その多様性にもかかわらず、非アシル化グレリンが示す1以上の生物活性を完全に置換し得るという共通の興味深い特性を有する。例えば、非アシル化グレリンのこれらの生物活性としては、特異的受容体への結合、該受容体の活性化から生じるシグナルの変更、該受容体の活性化の機能的結果の調節が挙げられる。
非アシル化グレリンの機能的類似体ならびに非アシル化デス−Gln14−グレリンの機能的類似体は、本明細書に記載のように、インスリンレベルや血糖制御のようなグレリンの末梢代謝作用に拮抗する上で非アシル化グレリンの生物作用を引き起こすことができるが、そのような機能的類似体は、GH欠損状態が関与する病状において治療上の利点を得るために有用である。
非アシル化グレリンの1次配列中の1以上のアミノ酸の保存的置換により、このペプチドの構造的類似体が得られる。より有効な類似体を得るためには、通常、アラニンスキャン、D−アミノ酸または合成アミノ酸での選択的置換、ぺプチドの「機能中心」を見出すためのペプチド配列の末端切断、ペプチドの特性、例えば、血清安定性、in vivo半減期、効力、親水性または疎水性、および免疫原性、を向上させるための分子の共有結合的付加が用いられる。
ペプチドの機能的および構造的類似体を得る上で用いられる一般的な方法および合成法は、"Solid phase peptide synthesis" Stewart and Young, W. H. Freeman & Co., San Francisco, 1969、およびErickson and Merrifield,"The Priteins" Vol.2, p.255 et seq. (Ed. Neurath and Hill), Academic Press, New York, 1976のような文献に記載されている。
本明細書の全ての参考文献は、引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
発明の具体的説明
本発明によれば、代謝性疾患におけるインスリンレベルおよび血糖症に作用する医薬組成物が提供される。
最近、成長ホルモン分泌物質であるGHRP−6は代謝に対して直接的かつGH非依存的に作用することが示されている(Muller AF et al. J Clin Endocrinol Metab 2001; 86 (2): 590-593)。本明細書では、健常なヒトにおいて食前にGHSを投与すると(1μg/kg静脈内投与)、食後に血清グルコースレベルの増加が誘発されるが、それはGH受容体アンタゴニストであるペグビソマントの存在下でのみで起こる(図2:左のパネル)ことが示される。
さらに、これに伴って血清インスリン濃度の著しい増加(インスリン抵抗性を示す;図2A)、および遊離脂肪酸の急速な減少が起こる。GHSにより媒介されるこれらの変化は、GHの生物活性が低下した場合に(GH欠損症、加齢、肥満および糖尿病患者に見られる)、GHSは代謝調節において大きな変化を誘発することができる(これは「代謝症候群X」の特徴である)ことを示している。本研究においてGHの作用はペグビソマントにより遮断されたため、GHSにより媒介されるこれらの「胃-腸-肝軸」上の代謝変化は直接的なものであり、下垂体により媒介されるものではない。げっ歯類においてグレリンを数日間だけ毎日投与すると、実際に肥満状態が誘発されたことはこの仮説を支持するものであり、ここでもこれらのGHSにより媒介される代謝に対する作用は強力で、臨床学的に関連があることを示した。
本明細書に示したデータは、GHSにより媒介される作用が、GH欠損症だけでなく、正常な加齢、肥満および糖尿病においても見られるような代謝変化の誘導ならびに続いて起こるインスリン抵抗性症候群(代謝性症候群)に特有の身体組成の変化にも関与していることを示す。
絶食時のグレリンおよびGH分泌の日周リズムを理解するために、正常なボディマス指数の10人の健常なボランティアで試験を行った。図3は、3日間の絶食中および4日目のGHRP−6ボーラス注射後の血清グレリンおよびGH濃度を示す(実線:グレリンレベル;点線:GHレベル)。絶食により日周グレリンリズムが、続いて同様のGHリズムが速やかに誘導された。1μg/kgのGHRP−6を絶食3日目に投与すると、午後のピークグレリンレベルが減少した。これは明らかに、絶食が、摂食状態では存在しない全身グレリン濃度の急速かつ明確な日周リズムを誘導したことを示す。絶食時の血清グレリンレベルのこのような変化の後に血清GH濃度にも同様の変化がおこるが、このことはグレリンが絶食時のGH分泌増加の原動力であることを示している。この現象は、インスリン、グルコースまたは遊離脂肪酸レベルの変化では説明できない。よって、グレリンの代謝作用は、GH分泌に対するその作用とは別のものであると考えられる。
GH受容体アンタゴニストであるペグビソマントを用いることにより、これらの血清グレリンレベルの変化がGH受容体により調節されるものではないという間接的な証拠が得られた。最後に、合成GHS、GHRP−6を投与するとグレリンレベルのピークが低下するが、この作用は数時間後にのみ見られ、このことは、グレリン分泌に対するGHSの長いループのフィードバック機構が存在することを示す。
グレリンの代謝作用を明らかにするために、11人の健常な若い男性ボランティアに対して試験を行い、ヒトグレリン(0分に1.0μg/kgを静脈内投与)またはプラシーボを単回静脈内投与した後、グルコースおよびインスリンレベルを測定した。図4は、グレリンがインスリンの急速な減少[平均(±SEM)Δインスリン](上のパネル)およびグルコースレベルの増加[Δ平均(±SEM)グルコース](下のパネル)(黒丸:グレリン;白丸:プラシーボ)を引き起こしたことを示す。このデータは明らかに、グレリンは、ヒトにおいて2つの重要な代謝決定因子であるグルコースおよびインスリン(Broglio F et al. Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism 2001; 86 (10): 5083-5086)に対して明確な速効性を有することを示している。
このように、本明細書に報告したデータは、グレリンが、生物(ヒトまたは動物)のGH分泌だけでなく、グルコースおよびインスリン濃度の調節に対しても重要な生理作用を有することを示す。
グレリンは、インスリン分泌およびグルコース代謝を調節することにより、GH分泌だけでなく、飢餓状態に対する代謝応答も統括する役割を持つものと思われる。
正常なヒトボランティア(n=6)における試験を解析すると、驚くべきことに、非アシル化グレリン(0分に1μg/kgを静脈内投与)は、グレリン(0分に1μg/kgを静脈内投与)により誘導されるグルコースレベルの増加およびインスリンレベルの減少を完全に阻害することが認められた。この試験で使用した非アシル化グレリンのロットは以下のような規格であった:非アシル化グレリンのトリフルオロ酢酸塩、HPLCによる純度は95.1%、質量:3244.7amu、およびこのペプチドは配列番号1に示される配列に代表されるアミノ酸組成を有する。
図5A−5Bは、ヒトアシル化グレリン(0分に1.0μg/kgを静脈内投与)、ヒトデスアシル化グレリン(0分に1μg/kgを静脈内投与)、または双方を同時に単回静脈内投与した後の、平均(±SEM)Δインスリン(上のパネル)およびΔグルコース(下のパネル)レベルを示す。これにより、非アシル化グレリンはグレリンの末梢作用の機能的アンタゴニストとして作用すると考えられる。非アシル化グレリンはこれまでにアシル化グレリンの生物作用を拮抗または阻害すると報告されたことはなかったので、この最後の結果は驚くべきものであり、予期せぬものであった。グレリンの作用の大部分、特にGH分泌に対する作用は、非アシル化グレリンがほとんど親和性を持たないGHS−R1a受容体により媒介されると考えられた。実際、非アシル化グレリンは、これまで生物活性を持たないペプチドと考えられてきた。
このように、本発明において、非アシル化グレリンが機能的アンタゴニストとして作用し、代謝の2つの重要なパラメーターであるインスリンとグルコースに対するアシル化グレリンの重要な末梢作用を阻害することが示された。インスリン抵抗性の種々の病状、好ましくは低GH作用および/またはアシル化グレリン分泌の増加を伴う前記病状の患者に治療上の利点を提供するために、非アシル化グレリン(NH2-Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Arg-Val-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Pro-Ala-Lys-Leu-Gln-Pro-Arg:配列番号1)またはその類似体を医薬組成物として静脈内、皮下、経皮、経口または吸入により投与することができる。静脈内、皮下、経皮、経口、口腔、舌下および肺送達に好適な医薬組成物の製造法は当業者に公知である。
本明細書で報告されたデータは本発明を単に例示するために示したものであり、本発明を限定するものではない。
本発明をその具体的な実施態様に関して説明してきたが、さらなる変更が可能であり、本願は、一般に本発明の原理に従う本発明のいずれの変更、使用または適用をも包含するものとし、例えば、本発明の属する技術分野における既知または通常の知識の範囲内にある本開示内容からの逸脱、上述の本質的な特徴に適用することのできる本開示内容からの逸脱、および添付の特許請求の範囲内にあるような本開示内容からの逸脱が挙げられる。
図1は、GH分泌を引き起こす種々の因子間の相互作用を示す。 図2Aは、GH受容体アンタゴニストであるペグビソマントの不在下および存在下での、GHRP−6投与時のグルコース濃度の経時的変化を示す。 図2Bは、GH受容体アンタゴニストであるペグビソマントの不在下および存在下での、GHRP−6投与時のインスリン濃度の経時的変化を示す。 図3は、3日間の絶食中および4日目のGHRP−6ボーラス注射後の血清グレリンおよびGH濃度(実線:グレリンレベル;点線:GHレベル)を示す。 図4Aは、ヒトグレリン(黒丸)またはプラシーボ(白丸)を単回静脈内投与した患者におけるインスリンの経時的変化を示す。 図4Bは、ヒトグレリン(黒丸)またはプラシーボ(白丸)を単回静脈内投与した患者におけるグルコースの経時的変化を示す。 図5Aは、グレリン、デスオクトグレリンまたはグレリンとデスオクトグレリンの両方を投与した患者におけるインスリンレベルの経時的変化を示す。 図5Bは、グレリン、デスオクトグレリンまたはグレリンとデスオクトグレリンの両方を投与した患者におけるグルコースレベルの経時的変化を示す。

Claims (34)

  1. 治療上有効な量の、(a)非アシル化グレリン、(b)1以上の保存的アミノ酸置換を有する(a)の非アシル化グレリン、および(c)(a)または(b)の医薬上許容される塩、の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、食後のインスリン抵抗性の誘発を予防および/または軽減するための組成物。
  2. 前記非アシル化グレリンが配列番号1に示されるアミノ酸配列を含むものである、請求項1に記載の組成物。
  3. 静脈内、皮下、経皮、経口、口腔、舌下、鼻腔、および吸入からなる群から選択される経路を介して投与するための、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 0.001μg/kg〜10.0μg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 1μg/kg〜1mg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項1または2に記載の組成物。
  6. 患者における食後のインスリン抵抗性の誘発を軽減するための薬剤を製造するための、請求項1または2に記載の組成物の使用。
  7. 治療上有効な量の、(a)非アシル化グレリン、(b)1以上の保存的アミノ酸置換を有する(a)の非アシル化グレリン、および(c)(a)または(b)の医薬上許容される塩、の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、I型糖尿病患者の暁現象を予防および/または軽減するための組成物。
  8. 前記非アシル化グレリンが配列番号1に示されるアミノ酸配列を含むものである、請求項7に記載の組成物。
  9. 静脈内、皮下、経皮、経口、口腔、舌下、鼻腔、および吸入からなる群から選択される経路を介して投与するための、請求項7または8に記載の組成物。
  10. 0.001μg/kg〜10.0μg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項7または8に記載の組成物。
  11. 1μg/kg〜1mg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項7または8に記載の組成物。
  12. I型糖尿病患者における暁現象を予防および/または軽減するための薬剤を製造するための、請求項7または8に記載の組成物の使用。
  13. 治療上有効な量の、(a)非アシル化グレリン、(b)1以上の保存的アミノ酸置換を有する(a)の非アシル化グレリン、および(c)(a)または(b)の医薬上許容される塩、の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、インスリン抵抗性の患者の治療を促進するための組成物。
  14. 前記非アシル化グレリンが配列番号1に示されるアミノ酸配列を含むものである、請求項13に記載の組成物。
  15. 静脈内、皮下、経皮、経口、口腔、舌下、鼻腔、および吸入からなる群から選択される経路を介して投与するための、請求項13または14に記載の組成物。
  16. 0.001μg/kg〜10.0μg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項13または14に記載の組成物。
  17. 1μg/kg〜1mg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項13または14に記載の組成物。
  18. インスリン抵抗性の患者の治療を促進する薬剤を製造するための、請求項13または14に記載の組成物の使用。
  19. 治療上有効な量の、(a)非アシル化グレリン、(b)1以上の保存的アミノ酸置換を有する(a)の非アシル化グレリン、および(c)(a)または(b)の医薬上許容される塩、の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、患者のインスリン抵抗性を予防および/または軽減するための組成物。
  20. 前記非アシル化グレリンが配列番号1に示されるアミノ酸配列を含むものである、請求項19に記載の組成物。
  21. 静脈内、皮下、経皮、経口、口腔、舌下、鼻腔、および吸入からなる群から選択される経路を介して投与するための、請求項19または20に記載の組成物。
  22. 0.001μg/kg〜10.0μg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項19または20に記載の組成物。
  23. 1μg/kg〜1mg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項19または20に記載の組成物。
  24. 重篤な異化作用を示す患者のインスリン抵抗性を予防および/または軽減するための薬剤を製造するための、請求項19または20に記載の組成物の使用。
  25. 前記インスリン抵抗性が、低成長ホルモン作用に関連するものである、請求項19または20に記載の組成物。
  26. 前記患者が、II型糖尿病を患っている患者である、請求項19または20に記載の組成物。
  27. 治療上有効な量の、(a)非アシル化グレリン、(b)1以上の保存的アミノ酸置換を有する(a)の非アシル化グレリン、および(c)(a)または(b)の医薬上許容される塩、の少なくとも一種を、医薬上許容される担体とともに含んでなる、患者において増加した血中グルコースを低減するための組成物。
  28. 前記非アシル化グレリンが配列番号1に示されるアミノ酸配列を含むものである、請求項27に記載の組成物。
  29. 血中グルコースの増加が、II型糖尿病またはX症候群を患う患者における体重の増加に関連するものである、請求項27または28に記載の組成物。
  30. 経口抗糖尿病薬をさらに含んでなる、請求項29に記載の組成物。
  31. 静脈内、皮下、経皮、経口、口腔、舌下、鼻腔、および吸入からなる群から選択される経路を介して投与するための、請求項27〜30のいずれか一項に記載の組成物。
  32. 0.001μg/kg〜10.0μg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項27〜30のいずれか一項に記載の組成物。
  33. 1μg/kg〜1mg/kgの範囲の用量で投与するための、請求項27〜30のいずれか一項に記載の組成物。
  34. 患者において増加した血中グルコースを低減するための薬剤を製造するための、請求項27〜30のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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