JP4557869B2 - 光ディスク種別判別方法、光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク種別判別方法、光ディスク装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数種類の光ディスクが装填される光ディスク装置において、装填された光ディスクの種類を判別する技術に関する。
光ディスク装置で映画、音楽などを再生している途中で中断し、再度再生する場合には速やかに再生開始できることが望ましい。
従来のディスク種別の判別方法では、エキスパンダーレンズを移動させる時間及びフォーカス方向に対物レンズを上下させる時間が長く、ディスク判別に要する時間が長くなるという問題があるので、以前に再生していたディスクの種別をメモリに記憶しておく方法が提案されている。
(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−187927公報(第2−4頁、第2図)
上記従来例の方式ではディスクの種別の記憶にメモリを設ける必要があり、部品点数の増加し、コストが上昇するという問題がある。また、電源を切っても記憶内容が消えない不揮発性のメモリを使用した場合には、メモリの書き換え回数の制限が問題となる。
そこで本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、メモリを使用することなく、前回のディスク種別の判別結果を利用することにより速やかに再生を再開することが可能な光ディスク装置を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明ではエキスパンダーレンズの移動機構として自己保持可能な素子を用い、エキスパンダーレンズの位置を検出する手段を設け、この検出結果からディスクの種別を判別することにより達成される。
エキスパンダーレンズの位置を検出する手段として、エキスパンダーレンズの移動機構
としてステッピングモータを用い、レンズの原点位置を検出する検出器を設け、エキスパ
ンダーレンズの原点位置までのステップ数により検出する方法が用いられる。
また、エキスパンダーレンズの位置を検出する他の手段としては、エキスパンダーレンズの移動機構として圧電素子を用い、永久磁石とホールセンサを用いた位置センサにより検出する方法が用いられる。
ディスクの種別を記憶しておくメモリを用いることなく、再生・記録していたディスクの種別を判別することができ、速やかに再生・記録を再開することが可能となる。
ディスクの種別を判別することができ、速やかに再生・記録を再開することが可能となり、光ディスク装置の使い勝手が向上する。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、諸条件を任意に変更することが可能であることは言うまでもない。
光記録媒体の記録再生装置において、記録媒体上におけるスポットサイズdは、光ビームの波長λ、対物レンズの開口数NA(NUMERICAL APERTURE)とすると、以下の数1式で表されている。
d=λ/NA ……数1
数1式において分かるように、光源の波長λが短ければ短いほど、また、対物レンズの開口数NAが大きければ大きいほど、スポットサイズdは小さくなり、高密度記録が可能となる。
そのため、光学記録媒体の記録容量を高めるためには、光学ピックアップ装置においては、光源として、発光波長がより短い波長の半導体レーザー(LD)を採用し、また、開口数(NA)がより高い対物レンズを使用する必要がある。
このため高密度光ディスクシステムの技術分野では、発光波長が405nmという青紫色の半導体レーザーを光源として使用し、開口数0.85である対物レンズを用いて記録容量を1面あたり25ギガバイトに高め、記録媒体の傾斜による性能の劣化を防止するために記録媒体のカバー層厚みを100μmに縮める規格(BD規格)に関心が寄せられている。
また、2層ディスクについても規格化され、そのカバー層厚みは75μmである。ここで、カバー層厚みとは、記録媒体の光入射面から情報記録面までの厚さを言う。
一方、光学系において発生する球面収差は、対物レンズ開口数の4乗に比例し、また記録媒体の厚み誤差に比例するため、約0.85の高開口数を有する対物レンズを採用するには、記録媒体は一定の厚み誤差以内に均一な厚さを有さねばならない。しかし、記録媒体をこの一定の厚み誤差の範囲内に製造するのは極めて難く、また製造上許容される一定の厚み誤差であっても球面収差が大きくなることから、ディスクを交換する都度球面収差を補正する必要があり、とくに2層ディスクの再生時に発生する球面収差に対しては、従来のDVDやCD(Compact Disc)にはなかった特別な補正手段を必要としている。
球面収差の補正手段としては、例えばエキスパンダーレンズが一般的に用いられる。図4にエキスパンダーレンズの構成例を示す。エキスパンダーレンズは凸レンズ1500と凹レンズ1501との2群のレンズからなり、入射平行光の光束を拡大して再び平行光にして射出する作用を有している。レンズホルダ1505に保持された凹レンズ1501はラック部材1504を介してステッピングモータ1502により回転されるリードスクリュー1503と噛合わされており、ステッピングモータ1502のステップ駆動により所定の移動量だけ光軸方向に移動される。
レンズホルダ1505の他端はガイド軸1506で支持されている。レンズホルダ1505にはフォトインタラプタ1507で凹レンズ1501の原点位置を検出するための遮光板1508が取り付けられている。ディスクの板厚が変わって球面収差が発生した場合、エキスパンダーレンズの凹レンズを光軸に沿って動かすことにより、射出する光束が平行光からずれ、対物レンズに入射する角度が変わり、発生した球面収差をキャンセルすることが可能となる。
図5はエキスパンダーレンズの駆動機構として圧電素子を用いたスムースインパクト駆動方式(SIDM)を使用したものである。図4と同じ構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する。圧電素子1510は矢印の方向に伸縮し、圧電素子1510と結合されたロッド1511は圧電素子の伸縮に合わせて矢印の方向に変位する。ロッド1511の表面は適度な摩擦を有しており、レンズホルダ1505は摩擦により位置が保持されている。
圧電素子の伸縮でロッドが変位することでレンズホルダ1505が移送される。レンズホルダ1505には永久磁石1512が取り付けられおり、ホールセンサ1503により磁界の変化を検出することでレンズホルダ1505の位置、即ち凹レンズ1501の位置をしめす位置センス信号POSが出力される。この位置センス信号POSに基づいて凹レンズ1501の位置を制御することが可能となる。
収差を補正するレンズの位置はディスクの板厚により違うため、光ディスク装置にセットされたディスクの種別を判別し、CD/DVD/BDの種別に応じて各々違う位置に移動させる必要がある。
ディスク種別は、例えばディスク種別に対応したレーザーを点灯し、ディスク種別に対応した球面収差補正位置にエキスパンダーレンズを移動させるとともに、フォーカス方向にアクチュエータを上下させて情報記録面での反射光による信号検出のレベルを検出することで判別することが可能である。
図6、図7及び図8を用いてディスク判別方法を説明する。
図6において光ディスク1は、レーザ光の照射により情報の読み取り、消去、書き込みが行われると共にスピンドルモータ2によって回転される。
レーザダイオード3は、CD用に波長780nmのレーザを発光し、その光束はビームスプリッタ6を通過し、コリメートレンズ9によって平行光束に整形され、ミラー12およびダイクロイックミラー14の反射面141で反射され、エキスパンダーレンズ15および1/4波長板16を通過した後、対物レンズ17によって光ディスク1の記録面に焦点を結ぶ。また、反射光は往路と同様な経路を経て、ビームスプリッタ6で反射されて光検出器18に入射される。
レーザダイオード4は、DVD用に波長650nmのレーザを発光し、その光束はビームスプリッタ7を通過し、コリメートレンズ10によって平行光束に整形され、ダイクロイックミラー14とエキスパンダーレンズ15および1/4波長板16を通過した後、対物レンズ17によって光ディスク1の記録面に焦点を結ぶ。また、反射光は往路と同様な経路を経て、ビームスプリッタ7で反射されて光検出器19に入射される。
レーザダイオード5は、BD用に波長405nmのレーザを発光し、その光束はビームスプリッタ8を通過し、コリメートレンズ11によって平行光束に整形され、ミラー13およびダイクロイックミラー14の反射面142で反射され、エキスパンダーレンズ15と1/4波長板16を通過した後、対物レンズ17によって光ディスク1の記録面に焦点を結ぶ。また、反射光は往路と同様な経路を経て、ビームスプリッタ8で反射されて光検出器20に入射される。
対物レンズ17は、波長780nm,650nm,405nmに応じて開口率NAが変化する3波長対応レンズであり、また、複数の波長のレーザ光に対して焦点位置が異なる多焦点対物レンズを用いた。
光検出器18は、CD用のレーザダイオード3のディスク反射光に応じた信号を出力して、その出力信号は、切り換えスイッチ21の入力端子(a)に接続される。光検出器19は、DVD用のレーザダイオード4のディスク反射光に応じた信号を出力して、その出力信号は、切り換えスイッチ21の入力端子(b)に接続される。光検出器20は、BD用のレーザダイオード5のディスク反射光に応じた信号を出力して、その出力信号は、切り換えスイッチ21の入力端子(c)に接続される。なお、光検出器18乃至20は、図示しない電流・電圧変換回路を備えて、各反射光量に応じた電圧信号を出力するものとする。
切り換えスイッチ21は、制御回路26が出力する切り換え信号SELに応じて、入力端子(a),(b),(c)の入力信号を切り換えて出力し、その出力信号は信号処理回路22に接続される。信号処理回路22では切り換えスイッチ21で選択された信号から焦点のずれを示すFE信号と光ディスク1からの総反射を示す総光量信号PEを生成し、それぞれAD変換回路23と24に入力する。ディスク判別回路25は信号処理回路22の出力信号を用いて後述する方法により光ディスク1の種類を判別し、その結果を出力する。制御回路26は前述した切り換えスイッチ20の切り換えを制御する信号SELを出力する。
さらに、レーザダイオード3乃至5の発光をON/OFFを制御する信号ON1,ON2,ON3を各レーザダイオードに供給する。なお、この例では各制御信号を“H”にするとレーザダイオードは発光するもとのする。さらに、スイープ回路27を制御する信号SWP及びレンズ駆動回路28を制御するASPを出力する。スイープ回路27は、フォーカスアクチュエータ29の駆動を制御する信号FODを出力する。この例では、FOD信号レベルが下がると対物レンズ16が光ディスク16から遠ざかり、FOD信号のレベルが上がると対物レンズ16が光ディスク16に近づくものとする。
以下の説明においては、対物レンズ16が光ディスク1に近づく動作をアップスイープ、逆に遠ざかる動作をダウンスイープと呼ぶことにする。レンズ駆動回路28は制御回路26から出力される球面収差補正位置を指示するASP信号に基づいて光軸方向にエキスパンダーレンズ15を駆動する。エキスパンダーレンズの移動機構としてステッピングモータを使用する場合には、ASP信号に対応したステップ数だけモータを回転させる。
図7に示すフローチャート及び図8に示す図6の光ディスク装置の動作波形図を用いてディスク判別動作を説明する。
図7に示すディスク判別処理 をディスク判別処理Aとする。ディスク判別処理を開始すると、まずエキスパンダーレンズ15の位置を原点位置P0に移動させる(図7のS000)。エキスパンダーレンズ15が原点位置P0に位置付いた時点で原点位置を検出するためのフォトインタラプタ157からの原点位置検出信号SNSが“H”となる(図8の時刻t0)。次に対物レンズ16をディスク1から遠ざけるようにダウンスイープ開始する(図7のS001、図8の時刻t0)。制御回路26ではSWP信号が所定の駆動最下点に達したかどうかを監視する(図7のS002)。
下限でない場合(NO)には監視を続ける。下限に達した時点でダウンスイープを停止し、ON1=“H”としてCDに対応するレーザを点灯する(図7のS003、図8の時刻t1)。次にエキスパンダーレンズをCDに対応する位置P1に移動させる(図7のS004)。エキスパンダーレンズが位置P1に移動した時点で制御回路26では対物レンズ16をディスク1に近づける方向にアップスイープを開始する。同時に、ディスク判別回路25ではAD変換回路23、24から入力されるFE信号及びPE信号のデータから振幅の測定を開始する。(図7のS005、図8の時刻t2)。制御回路26ではSWP信号が所定の駆動最上点に達したかどうかを監視する(図7のS006)。
上限でない場合(NO)には監視を続ける。上限に達した時点でアップスイープを停止するとともにFE信号、PE信号の振幅測定を停止する(図4のS007)。ディスク判別回路25では測定したFE振幅、PE振幅を所定の閾値FEth、PEthと比較し(図7のS008)、FE振幅及びPE振幅が閾値を超えていた場合にはCDと判別し(図7のS009)、判別信号を出力する。FE振幅及びPE振幅が閾値以下の場合には再度対物レンズ16をディスク1から遠ざけるようにダウンスイープ開始する(図7のS010、図8の時刻t3)。制御回路26ではSWP信号が所定の駆動最下点に達したかどうかを監視する(図7のS011)。下限でない場合(NO)には監視を続ける。
下限に達した時点でダウンスイープを停止し、ON2=“H”としてDVDに対応するレーザを点灯する(図7のS0012、図8の時刻t4)。次にエキスパンダーレンズをDVDに対応する位置P2に移動させる(図7のS013)。エキスパンダーレンズが位置P2に移動した時点で制御回路26では対物レンズ16をディスク1に近づける方向にアップスイープを開始する。同時に、ディスク判別回路25ではAD変換回路23、24から入力されるFE信号及びPE信号のデータから振幅の測定を開始する。(図7のS014、図8の時刻t5)。制御回路26ではSWP信号が所定の駆動最上点に達したかどうかを監視する(図7のS015)。
上限でない場合(NO)には監視を続ける。上限に達した時点でアップスイープを停止するとともにFE信号、PE信号の振幅測定を停止する(図7のS016)。ディスク判別回路25では測定したFE振幅、PE振幅を所定の閾値FEth、PEthと比較し(図7のS017)、FE振幅及びPE振幅が閾値を超えていた場合にはDVDと判別し(図7のS018)、判別信号を出力する。FE振幅及びPE振幅が閾値以下の場合には再度対物レンズ16をディスク1から遠ざけるようにダウンスイープ開始する(図7のS019、図8の時刻t6)。制御回路26ではSWP信号が所定の駆動最下点に達したかどうかを監視する(図7のS020)。下限でない場合(NO)には監視を続ける。
下限に達した時点でダウンスイープを停止し、ON3=“H”としてBDに対応するレーザを点灯する(図7のS0021、図8の時刻t7)。次にエキスパンダーレンズをBDに対応する位置P3に移動させる(図7のS022)。エキスパンダーレンズが位置P3に移動した時点で制御回路26では対物レンズ16をディスク1に近づける方向にアップスイープを開始する。
同時に、ディスク判別回路25ではAD変換回路23、24から入力されるFE信号及びPE信号のデータから振幅の測定を開始する。(図7のS023、図8の時刻t8)。制御回路26ではSWP信号が所定の駆動最上点に達したかどうかを監視する(図4のS024)。上限でない場合(NO)には監視を続ける。上限に達した時点でアップスイープを停止するとともにFE信号、PE信号の振幅測定を停止する(図7のS025)。
ディスク判別回路25では測定したFE振幅、PE振幅を所定の閾値FEth、PEthと比較し(図7のS026)、FE振幅及びPE振幅が閾値を超えていた場合にはBDと判別し(図7のS027)、判別信号を出力する。FE振幅及びPE振幅が閾値以下の場合にはディスクなしと判別する。S009、S018,S027,S029で判別結果を出力した後、対物レンズ16をディスク1から遠ざけるようにダウンスイープ開始する(図7のS029、図8の時刻t9)。制御回路26ではSWP信号が所定の駆動中点に達したかどうかを監視する(図7のS030)。中点でない場合(NO)には監視を続ける。中点に達した時点でダウンスイープを停止し(S031)、ディスク判別処理を終了する。
本発明によるディスク判別処理について図1及び図2のフローチャートを用いて説明する。
図1において、本発明によるディスク判別処理をディスク判別処理Bとする。ディスク判別処理では、まずエキスパンダーレンズ15の原点位置検出信号SNSを確認する(S100)。原点位置検出信号SNSが“H”レベルの場合にはエキスパンダーレンズ15が原点位置にあることを示しており、後述するようにディスク1が交換されたものとして、図7のフローチャートに示すディスク判別処理Aを行う(S111)。
一方、原点位置検出信号SNSが“L”レベルの場合にはエキスパンダーレンズ15が原点位置にはなく、後述するようにディスク1の交換が行われていないと判断する。エキスパンダーレンズ15の移動機構としてステッピングモータを用いることにより、電源が切られている状態でも以前に再生・記録を行っていたディスク種別に対応するエキスパンダーレンズの位置に保持することが可能となる。この保持していた位置を検出するために原点位置までのステップ数を求める。
まず、原点位置までのステップ数を求めるためのカウンタをクリアする(S101)。次に1ステップ原点方向に移動させる(S102)。移動後に原点位置検出信号SNSのレベルをチェックする(S103)。原点位置検出信号SNSが“L”の場合には原点位置に達していないとしてカウンタに1を加算して(S104)、再度1ステップ原点方向に移動させる処理(S102)に戻る。
原点位置検出信号SNSが“H”になるまでS102,S103、S104の処理を繰り返す。原点位置検出信号SNSが“H”になった時点のカウンタの値は原点位置から以前に再生していたディスク1の種別に対応したエキスパンダーレンズ位置までステップ数を示している。このことからカウンタの値をディスク種別に対応した所定の値と比較を行うことで以前に再生・記録していたディスクの種別を判別する。カウンタを所定の値NCLとNCHと比較し(S105)、この範囲内の場合にはCDと判断(S106)して判別処理を終了する。
カウンタ値がNCLとNCHの範囲外の場合にはNDLとNDHと比較し(S107)、この範囲内の場合にはDVDと判断(S108)して判別処理を終了する。カウンタ値がNDLとNDHの範囲外の場合にはNBLとNBHと比較し(S109)、この範囲内の場合にはDVDと判断(S110)して判別処理を終了する。カウンタ値がNBLとNBHの範囲外の場合には何らかの衝撃或いはエキスパンダーレンズ15の移動処理中に電源がオフした等の異常によりエキスパンダーレンズ15の位置がずれたものと判断し、ディスク判別処理Aを行う。
図1のディスク判別処理を適用した光ディスク装置の動作を示すフローチャートを図2に示す。
図2において光ディスク装置の電源がオンされると、まずディスク判別処理Bが行われる(S200)。ディスク判別処理Bの結果により、判断処理S201ではディスク有りと判別した場合(YES)には次の判断処理S202に分岐し、ディスク無しと判別した場合(NO)には判断処理S206に分岐する。判断処理S202では読取・記録開始指示がある場合(YES)には次の判断処理S202に分岐し、読取・記録処理を開始する(S203)。読取・記録開始指示がない場合(NO)には判断処理S206に分岐する。S204において読取・記録停止指示がない場合(NO)には読取・記録処理を続け、読取・記録停止指示がある場合(YES)には読取・記録を停止する(S205)。
判断処理S201でディスク無しと判別した場合、判断処理S202読取・記録開始指示がない場合及び再生・記録停止後において、判断処理S206ではディスク交換指示がある場合にはエキスパンダーレンズを原点位置P0に移動させる(S207)。エキスパンダーレンズ移動後、ディスク判別処理Bに戻り、交換されたディスクの判別を行う(S200)。エキスパンダーレンズがS207の処理で原点位置P0に移動しているので、ディスク判別処理Bでは最初の判断処理S100で原点位置検出信号SNS=“H”となっており、ディスクが交換されたと判断してディスク判別処理Aを行う(S111)。
判断処理S206ではディスク交換指示がない場合には次の判断処理S208で電源をオフでなければ読取・記録開始指示の有無を判別する判断処理S206に戻る。
以上の処理では、ディスク交換の時のみにエキスパンダーレンズを原点位置P0に移動させるため、衝撃等の異常がなく、ディスクが交換されない場合にはディスク交換を行わないときには以前に再生・記録していたディスクに対応したエキスパンダーレンズ位置が保持されており、ディスク判別処理Aのようにエキスパンダーレンズ15を移動させる時間及びフォーカス方向に対物レンズ17を上下させる時間が必要なく、ほぼディスク判別処理Aのエキスパンダーレンズ原点位置移動処理(S000)だけの時間でディスク種別を判別することが可能となる。
図3に図5のエキスパンダーレンズの駆動機構として圧電素子を用いた本発明の第2の実施例のフローチャートを示す。
まず、エキスパンダーレンズ15の位置を検出するために位置センス信号POSのレベルを読み込む(S300)。位置センス信号POSのレベルを所定の値POLとPOHと比較し(S301)、位置センス信号POSのレベルがこの範囲内の場合(YES)には原点位置にあることを示しており、ディスク1が交換されたものとして、図3のフローチャートに示すディスク判別処理Aを行う(S308)。一方、位置センス信号POSのレベルが所定の値POLとPOHの範囲外の場合(NO)にはエキスパンダーレンズ15が原点位置にはなく、ディスク1の交換が行われていないと判断し、次の処理S302において位置センス信号POSのレベルをPCLとPCHと比較する。PCLとPCHの範囲内の場合(YES)にはCDと判断(S303)して判別処理を終了する。範囲外の場合(NO)にはPDLとPDHと比較し(S304)、この範囲内の場合(YES)にはDVDと判断(S305)して判別処理を終了する。
位置センス信号POSのレベルがPDLとPDHの範囲外の場合(NO)にはPBLとPBHと比較し(S306)、この範囲内の場合にはBDと判断(S307)して判別処理を終了する。位置センス信号POSのレベルがPBLとPBHの範囲外の場合には何らかの衝撃或いはエキスパンダーレンズ15の移動処理中に電源がオフした等の異常によりエキスパンダーレンズ15の位置がずれたものと判断し、ディスク判別処理Aを行う(S308)。
第2の実施例ではステッピングモータを使用した場合のようにエキスパンダーレンズを移動することなく、位置センス信号POSのレベルを読み込むだけで位置を検出できるため、衝撃等の異常がなく、ディスクが交換されない場合にはより短時間でディスク種別を判別することが可能となる。
以上の実施例ではエキスパンダーレンズの移動機構としてステッピングモータ或いは圧電素子を用いた例を示したが、これに限らず電源をオフした状態でも自己保持可能な機構であればよい。また、原点位置を検出するまでのステップ数或いはホールセンサによりエキスパンダーレンズ位置を検出するようにしたが、これに限ることはなく、他の方法を用いてもよい。また、ディスク判別処理Aにおいてディスクの判別のためにフォーカス誤差信号FE及び総反射光量信号PEのレベルを用いるようにしたが、これに限らず、フォーカス誤差信号FEのみ或いは総反射光量信号PEのみを用いて検出するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態を用いた光ディスク装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態を示すフローチャートである。 ステッピングモータを用いたエキスパンダーレンズの構成例である。 圧電素子を用いたエキスパンダーレンズの構成例である。 光ディスク装置の構成例を示すブロック図である。 ディスク判別処理を示すフローチャートである。 ディスク判別処理の動作を示す波形図である。
符号の説明
1…光ディスク、2…スピンドルモータ、3〜5…レーザダイオード、6〜8…ビームス
プリッタ、9〜11,34…コリメートレンズ、12,13…ミラー、14…ダイクロイ
ックミラー、15…エキスパンダーレンズ、16…1/4波長板、17…対物レンズ、18〜20…光検出器、21…切り換えスイッチ、22…信号処理回路、23,24…AD変換回路、25…ディスク判別回路、26…制御回路、27…スイープ回路、28…エキスパンダーレンズ駆動回路、29…フォーカスアクチュエータ、

Claims (8)

  1. 球面収差補正手段により球面収差補正を行ない、ディスクの板厚により球面収差補正手段を移動機構を用いて移動する光ディスク装置における光ディスク種別判別方法であって、
    ディスクが交換されない場合に、前記球面収差補正手段の補正位置を保持し、
    ディスクが交換された場合に、前記球面収差補正手段の補正位置を原点位置に移動し、
    光ディスク装置の電源がオンとなった際に、前記球面収差補正手段の補正位置が前記原点位置になければ、前記保持された前記球面収差補正手段の補正位置を検出し、
    前記検出された前記球面収差補正手段の補正位置によりディスク種別を判別する
    ことを特徴とする光ディスク装置の光ディスク種別判別方法。
  2. 請求項1に記載の光ディスク種別判別方法であって、
    光ディスク装置の電源がオンとなった場合の前記球面収差手段の補正位置が前記原点位置である場合には、前記球面収差補正手段を移動し、前記光ディスクから得られる反射光によりディスク種別を判別することを特徴とする光ディスク種別判別方法。
  3. エキスパンダーレンズと、エキスパンダーレンズの位置を変えるためのステッピングモータと、エキスパンダーレンズの原点位置を検出する原点検出手段とで構成される球面収差補正手段を有する光ディスク装置における光ディスク種別判別方法であって、
    ディスクが交換されない場合に、前記エキスパンダーレンズの補正位置を保持し、
    ディスクが交換された場合に、前記エキスパンダーレンズの補正位置を原点位置に移動し、
    光ディスク装置の電源がオンとなった際に、前記エキスパンダーレンズの補正位置が前記原点位置になければ、前記エキスパンダーレンズの原点位置までのステップ数により前記保持された補正位置を検出し、
    前記検出された前記補正位置によりディスク種別を判別する
    ことを特徴とする光ディスク装置の光ディスク種別判別方法。
  4. エキスパンダーレンズと、エキスパンダーレンズの位置を変えるための圧電素子を用いた移動機構と、永久磁石とホールセンサにより前記エキスパンダーレンズの位置を検出する位置検出手段で構成される球面収差補正手段を有する光ディスク装置における光ディスク種別判別方法であって、
    ディスクが交換されない場合に、前記エキスパンダーレンズの位置を保持し、
    ディスクが交換された場合に、前記エキスパンダーレンズの位置を原点位置に移動し、
    光ディスク装置の電源がオンとなった際に、前記エキスパンダーレンズの位置が前記原点位置になければ、前記位置検出手段により前記保持された前記エキスパンダーレンズの位置を検出し、
    前記検出された前記エキスパンダーレンズの位置によりディスク種別を判別する
    ことを特徴とする光ディスク装置の光ディスク種別判別方法。
  5. 光ディスク装置であって、
    球面収差補正を行なう球面収差補正手段と、
    ディスクの板厚により球面収差補正手段を移動し、前記球面収差補正手段の補正位置を保持可能な移動機構と有し、
    ディスクが交換されない場合に、前記球面収差補正手段の補正位置を保持し、
    ディスクが交換された場合に、前記球面収差補正手段の補正位置を原点位置に移動し、
    光ディスク装置の電源がオンとなった際に、前記球面収差補正手段の補正位置が前記原点位置になければ、前記保持された前記球面収差補正手段の補正位置を検出し、
    前記検出された前記球面収差補正手段の補正位置によりディスク種別を判別する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  6. 請求項5に記載の光ディスク装置であって、
    電源がオンとなった場合の前記補正位置が前記原点位置である場合には、前記球面収差補正手段を移動し、前記光ディスクから得られる反射光によりディスク種別を判別することを特徴とする光ディスク装置。
  7. 光ディスク装置であって、
    エキスパンダーレンズと、エキスパンダーレンズの位置を変えるためのステッピングモータと、エキスパンダーレンズの原点位置を検出する原点検出手段とで構成される球面収差補正手段を有し、
    ディスクが交換されない場合に、前記エキスパンダーレンズの位置を保持し、
    ディスクが交換された場合に、前記エキスパンダーレンズの位置を原点位置に移動し、
    光ディスク装置の電源がオンとなった際に、前記エキスパンダーレンズの位置が前記原点位置になければ、エキスパンダーレンズの原点位置までのステップ数により前記エキスパンダーレンズの位置を検出し、
    前記検出されたエキスパンダーレンズの位置によりディスク種別を判別する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  8. 光ディスク装置であって、
    エキスパンダーレンズと、エキスパンダーレンズの位置を変えるための圧電素子を用いた移動機構と、永久磁石とホールセンサにより前記エキスパンダーレンズの位置を検出する位置検出手段で構成される球面収差補正手段を有し、
    ディスクが交換されない場合に、前記エキスパンダーレンズの位置を保持し、
    ディスクが交換された場合に、前記エキスパンダーレンズの位置を原点位置に移動し、
    光ディスク装置の電源がオンとなった際に、前記エキスパンダーレンズの位置が前記原点位置になければ、前記位置検出手段により前記エキスパンダーレンズの位置を検出し、
    検出した前記エキスパンダーレンズの位置によりディスク種別を判別する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
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