JP4557404B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ周方向に沿って延びる複数の周方向溝と、周方向溝と交差する複数の横溝とによって区画される複数のブロックをトレッドに備えたブロック基調のパターンを有した空気入りタイヤに係り、偏摩耗抑制効果の高い空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
ブロックパターンを有する空気入りタイヤで、ブロック表面がタイヤ回転軸に直角な断面においてタイヤ外周半径と同一の曲率半径であると、ブロックに蹴り出し端側に摩耗が生じた場合に、それまで同等であった踏込み端部と蹴り出し端との接地圧に不均衡が生じ、ヒール・アンド・トゥ摩耗と呼ばれる偏摩耗を発生する。このヒール・アンド・トゥ摩耗が発生すると、外観の悪化のみならずタイヤのグリップ能力が低下する。
【0003】
偏摩耗を抑えるため、各ブロックにおいて、少なくとも一つの角部をトレッド表面を形成する曲面からなだらかに繋げてタイヤ半径方向内側に位置させ、この落し量を0.5mm以上とすると、実用上偏摩耗抑制効果として有効であること、この落し量が大きいほど偏摩耗抑制効果が大きい傾向になることが知られている。
【0004】
また、偏摩耗は、トレッドパターン全体の中で、一部を改良すると他の部分に発生が転移することが多いため、トレッドセンター部からトレッド端部(ショルダー部)に渡る全てのブロックにこの落し量を設けるのが通常であった。
【0005】
他方、良路でのウエット性能及び氷上性能では、ブロックエッジ等により形成されるエッジ長を長くすることが有効であること、特に、トラクション、ブレーキといった車両前後方向の特性に関してはエッジのタイヤラジアル方向での正射影長を長くすることが有効であることが知られており、エッジ効果として知られている。
【0006】
更に詳細に観察すると、このエッジ効果の発現は、前後力がタイヤにかかったときに、エッジ部近傍の路面に対する接地圧が上昇し、ウエット路面を覆う水膜を切る効果、及び氷雪上においては更に氷雪内に喰い込む所謂堀起し効果によることが明らかになって来ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、偏摩耗改良のためにブロックの角部を落し込んだ場合、落しの無い場合と比較し接地圧は角部周辺部において低下し、エッジ端部での接地圧上昇がなく、エッジ効果の減少により上記ウエット性能や氷雪上性能が低下する問題があった。
【0008】
本発明は上記事実を考慮し、ウエット性能及び氷雪上性能の低下を抑えつつ、偏摩耗の抑制効果を向上可能な空気入りタイヤを提供することが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、タイヤ周方向に沿って延びる複数の周方向溝と、前記周方向溝と交差する複数の横溝とによって区画される複数のブロックをトレッドに備えた空気入りタイヤであって、前記ブロックの角部のうち少なくとも一つの角部は、トレッド踏面の曲面から0.5mm以上の落し量を有してタイヤ半径方向内側に位置し、前記落し量は、前記角部から離れるに従って滑らかに漸減しており、タイヤ幅方向外側のブロックの角部の落し量は、タイヤ赤道面側に隣接するブロックの角部の落し量と同等または大きく設定されており、トレッド端を形成するブロックの落し量は、タイヤ赤道面に最も近いブロックの落し量よりも大きいことを特徴としている。
【0010】
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0011】
ブロックの角部をトレッド踏面の曲面から0.5mm以上落し込み、落し量を角部から離れるに従って滑らかに漸減させると、走行して路面に接したときに他の部分(落とし込んでいない部分)よりも路面に対して多く滑ることになり摩耗の進展速度が大きくなる。
【0012】
ヒール・アンド・トゥ摩耗と呼ばれる偏摩耗は、ブロックの蹴り出し側の摩耗が踏み込み側の摩耗よりも大きくなる摩耗であるので、踏み込み側の角部を上記のように落とし込んで摩耗を促進させることで、ブロック前後の摩耗差が均等になり、偏摩耗を抑制することができるようになる。
【0013】
なお、落し込み量が大きいほど偏摩耗抑制効果は大きくなるが、落とし込み量が3mm以上になると踏面が接地せず、接地面積を確保することが出来なくなる虞がある。また、落とし込み量が、0.5mm未満であると、偏摩耗を抑制する効果が無くなる。
【0014】
空気入りタイヤの接地圧をタイヤ幅方向に見ると、例えば、図7に示すように、タイヤセンター部(タイヤ赤道面)で接地圧が最も高く、タイヤ幅方向外側へ向けて接地圧が漸減しているのが一般的である。
【0015】
また、タイヤに前後力がかかった場合(駆動時やブレーキング時)、タイヤ周方向側のブロック端での接地圧の上昇が見られ、所謂水膜切断効果、掘り起こし効果により、ウエット性能、氷雪上性能の向上が見られるが、これは接地圧が高いほど効果が大きいことが発明者の実験により明らかになった。
【0016】
このことから、接地圧の高くなるタイヤセンター側に高いエッジ圧を得られるブロック、即ち、角部の落ち量の小さいブロックを配置するべきであることが分かる。
【0017】
また、ブロックがタイヤ幅方向に複数配置されているトレッドの場合、トレッド端に近いショルダー側のブロックに生ずる偏摩耗の方がタイヤ赤道面側のブロックに生ずる偏摩耗よりも大であることが多い。
【0018】
このことから、タイヤ幅方向外側に、偏摩耗抑制効果の高いブロック、即ち、角部の落ち量の大きいブロックを配置するべきであることが分かる。
【0019】
以上のことから、本発明のように、タイヤ幅方向外側のブロックの角部の落し量を、タイヤ赤道面側に隣接するブロックの角部の落し量と同等または大きく設定し、トレッド端を形成するブロックの落し量を、タイヤ赤道面に最も近いブロックの落し量よりも大きく設定すれば、ウエット性能及び氷雪上性能の低下を抑えつつ、偏摩耗の抑制効果を向上することができる。
【0020】
なお、トレッドに形成される複数の周方向溝は、周方向に直線状に延びていても良く、ジグザグ状に延びていても良く、また、溝幅、溝深さ、断面形状等が各々異なっていても良い。
【0021】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、トレッド端部を形成するブロックの角部の落し量は、タイヤ赤道面に最も近いブロックの角部の落し量よりも0.5mm以上大きいことを特徴としている。
【0022】
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0023】
トレッド端部を形成するブロックの角部の落し量を、タイヤ赤道面に最も近いブロックの角部の落し量よりも0.5mm以上大きく設定することで、タイヤセンター側のブロックとタイヤ幅方向外側のブロックとを同様に摩耗させることができる。
【0024】
なお、トレッド端部を形成するブロックの角部の落し量が、タイヤ赤道面に最も近いブロックの角部の落し量に対して0.5mm未満の差では、トレッド端部を形成するブロックの偏摩耗の方がタイヤ赤道面に最も近いブロックの偏摩耗よりも大きくなる虞がある。
【0025】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記トレッドを、タイヤ幅方向の寸法が同一に設定された4つ領域に区分したときに、タイヤ赤道面側の2つの領域内にあるブロックのタイヤ幅方向エッジ成分の総和が、タイヤ幅方向外側の2つの領域内にあるブロックのタイヤ幅方向エッジ成分の総和よりも大きいことを特徴としている。
【0026】
先ず、発明者がブロックのタイヤ周方向側のエッジ成分の効果を確かめるために、タイヤを4種試作し、ウエットブレーキ試験及び氷雪上ブレーキー試験を行った結果を示す。
【0027】
タイヤのパターンは、周方向に直線状に延びる5本の周方向溝を備えたブロックパターンであり、4種類のタイヤとは、トレッドをトレッドセンター域(タイヤセンター(タイヤ赤道面)とトレッド端との中央部分を1/4点としたときの左側の1/4点と右側の1/4点との間の領域)と、両側域(1/4点からトレッド端側の領域)の各々領域のタイヤ幅方向エッジ成分(ブロックのタイヤ幅方向に延びる辺のタイヤ幅方向に沿って計測した長さ(辺をタイヤ周方向に投影したときの長さ))の総エッジ長さを異ならせた4種類のタイヤである。
【0028】
なお、各タイヤの総エッジ長さ各々各領域のエッジ長さは、以下の表1に示す通りである。ここで、表1に記載のエッジ長さは、試作タイヤ1の総エッジ長さを100(コントロール)とした指数で表示している。
【0029】
また、試験方法は以下の通りである。
・ウエットブレーキ試験:タイヤ(サイズ:11R225 14PR。内圧:JATMAの正規内圧700kpa)を実車(ABS付きの2D車。定積条件)の全軸に着し、鉄板を敷いたウエット路面での50km/h及び30km/hからの停止距離を各々5回ずつ測定した。評価は、停止距離の平均値を求め、その平均の停止距離の逆数を従来例を100として指数化した。指数が大きいほどウエットブレーキ性能に優れていることを表している。評価は、表1に記載した通りである。
・氷雪上ブレーキ試験:ウエットブレーキ試験と同様の試験を氷雪路面上で行った。評価は、指数が大きいほど氷雪上ブレーキ性能に優れていることを表している。評価は、表1に記載した通りである。
【0030】
【表1】
【0031】
試験の結果から、トレッドセンター域でのエッジ長さが、特にウエット性能には重要であることが分かる。
【0032】
請求項3に記載の空気入りタイヤは、接地圧の高くなるタイヤセンター側に高いエッジ圧を得られるブロック、即ち、角部の落ち量の小さいブロックを配置し、かつタイヤ赤道面側の2つの領域内にあるブロックのタイヤ幅方向エッジ成分の総和を、タイヤ幅方向外側の2つの領域内にあるブロックのタイヤ幅方向エッジ成分の総和よりも大きく設定したので、試験結果からも分かるようにウエット性能及び氷雪上性能の低下を更に抑えることができる。
【0033】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記複数の周方向溝の少なくとも一つの周方向溝の溝底には、タイヤ周方向に沿って連続して延び、接地時に路面と滑り接触するリブ状の偏摩耗犠牲突起が設けられており、トレッド踏面の曲面から0.5mm以上の落し量を有してタイヤ半径方向内側に位置する角部は、前記偏摩耗犠牲突起を設けていない周方向溝に面していることを特徴としている。
【0034】
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0035】
路面上を空気入りタイヤが回転すると、偏摩耗犠牲突起は、トレッド踏面の半径と偏摩耗犠牲突起の頂部の半径との径差により路面と滑り接触して摩耗する。偏摩耗犠牲突起が摩耗することにより、ブロックの偏摩耗犠牲突起付近の偏摩耗が抑制される。
【0036】
このため、ブロックの角部を落とし込んでブロックの偏摩耗を抑制する場合、偏摩耗犠牲突起設けていない周方向溝に面する角部を落とし込むことが、ブロックの偏摩耗を均一に抑制できるため好ましい。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1には本実施の形態に係る空気入りタイヤ10のトレッド12(一部)が示されている。本実施形態の空気入りタイヤ10は、タイヤサイズが11R22514PRである。なお、空気入りタイヤ10の内部構造は、一般的なラジアルタイヤの構造であるため内部構造についての詳細は省略する。
【0038】
図1に示すように、トレッド12には、タイヤ赤道面CL上に周方向溝14が形成されており、周方向溝14のタイヤ幅方向外側には周方向溝16が形成され、周方向溝16のタイヤ幅方向外側には周方向溝18が形成され、周方向溝18のタイヤ幅方向外側には周方向溝20が形成されている。なお、図の矢印A方向はタイヤ周方向、矢印B方向はタイヤ軸方向を示している。
【0039】
図2に示すように、周方向溝18の溝底には、タイヤ周方向に沿って連続して延び、接地時に路面と滑り接触するリブ状の偏摩耗犠牲突起22が設けられている。偏摩耗犠牲突起22は、頂部22Aの位置がトレッド12の踏面12Aよりも低く設定されている。
(センターブロック)
図1に示すように、周方向溝14と周方向溝16との間には、これら周方向溝14及び周方向溝16と横溝24とによって複数のセンターブロック26が区画されている。
【0040】
センターブロック26のタイヤ周方向中央部分には、このセンターブロック26をタイヤ幅方向に横断し、このセンターブロック26を小ブロック26A、幅狭小ブロック26B及び小ブロック26Cの3つの小ブロックに実質上区画するサイプ28が一対設けられている。
【0041】
図1及び図3に示すように、小ブロック26Cには、偏摩耗犠牲突起22の設けられていない周方向溝16と横溝24とで形成される角部付近に、トレッド12の曲面(タイヤ回転軸を中心とする円弧とトレッドクラウン部を形成する円弧とからなる)よりもタイヤ半径方向に低く設定された落し部30が設けられている。
【0042】
落し部30は、角部において曲面からの落し量Tcが最も大きく、角部から離れるに従って落し量が漸減されている。
【0043】
この落し部30は、角部での落し量Tcが0.8mmであり、落し量Tcが零となるサイプ端側の角部(点Xc)と、角部からタイヤ幅方向反対側の角部側へ10mm離れた点Ycとを結ぶ直線FLcに向けて落し量Tcが漸減している。
【0044】
また、周方向溝16側のブロック側面では、ブロック踏面エッジ部分が曲率半径Rc1(140mm)の円弧で形成されており、横溝24側のブロック側面では、ブロック踏面エッジ部分が曲率半径Rc2(60mm)の円弧で形成されており、落し部30の表面は滑らかな曲面となっている。
【0045】
なお、他方の小ブロック26Aにおいても、同様の落し部30が設けられている。また、小ブロック26Aには、周方向溝16と横溝24との交差部分の溝深さ方向に延びるエッジ部分に面取り31が形成されている。
【0046】
なお、センターブロック26の各部の寸法は、図3に記載した通りである。
(セカンドブロック)
図1に示すように、周方向溝16と周方向溝18との間には、これら周方向溝16及び周方向溝18と横溝32とによって複数のセカンドブロック34が区画されている。
【0047】
図1及び図4に示すように、セカンドブロック34のタイヤ周方向中央部分には、このセカンドブロック34をタイヤ幅方向に横断し、このセカンドブロック34を小ブロック34A、幅狭小ブロック34B及び小ブロック34Cの3つの小ブロックに実質上区画するサイプ36が一対設けられている。
【0048】
小ブロック34Aには、偏摩耗犠牲突起22の設けられていない周方向溝16と横溝32とで形成される角部付近に落し部38が設けられている。
【0049】
この落し部38は、角部での落し量Tsが1.0mmであり、落し量Tsが零となるサイプ端部側の角部と、角部からタイヤ幅方向反対側の角部側へ10mm離れた点Ysとを結ぶ直線Lに向けて落し量Tsが漸減している。
【0050】
また、周方向溝16側のブロック側面では、ブロック踏面エッジ部分が曲率半径Rs1(110mm)の円弧で形成されており、横溝32側のブロック側面では、ブロック踏面エッジ部分が曲率半径Rs2(50mm)の円弧で形成されており、落し部38の表面は滑らかな曲面となっている。
【0051】
なお、他方の小ブロック34Cにおいても、同様の規定が適用される落し部38が設けられている。また、小ブロック34Cには、周方向溝16と横溝32との交差部分の溝深さ方向に延びるエッジ部分に面取り39が形成されている。
【0052】
なお、セカンドブロック34の各部の寸法は、図4に記載した通りである。
【0053】
また、上記センターブロック26及びセカンドブロック34は、図1に示すように、トレッド12の1/4点のタイヤ赤道面CL側に配置されている。
(サードブロック)
図1に示すように、周方向溝18と周方向溝20との間には、これら周方向溝18及び周方向溝20と横溝40とによって複数のサードブロック42が区画されている。
【0054】
図1及び図5に示すように、サードブロック42のタイヤ周方向中央部分には、このサードブロック42をタイヤ幅方向に横断し、このサードブロック42を小ブロック42A、幅狭小ブロック42B及び小ブロック42Cの3つの小ブロックに実質上区画するサイプ44が一対設けられている。
【0055】
小ブロック42Cには、偏摩耗犠牲突起22の設けられていない周方向溝20と横溝40とで形成される角部付近に落し部46が設けられている。
【0056】
この落し部46は、角部での落し量Ttが1.0mmであり、落し量Ttが零となるサイプ端部側の角部(Xt点)と、角部からタイヤ幅方向反対側の角部側へ10mm離れた点Ytとを結ぶ直線FLtに向けて落し量Ttが漸減している。
【0057】
また、周方向溝20側のブロック側面では、ブロック踏面エッジ部分が曲率半径Rt1(110mm)の円弧で形成されており、横溝40側のブロック側面では、ブロック踏面エッジ部分が曲率半径Rt2(50mm)の円弧で形成されており、落し部46の表面は滑らかな曲面となっている。
【0058】
なお、他方の小ブロック42Aにおいても、同様の規定が適用される落し部46が設けられている。また、小ブロック42Aには、周方向溝20と横溝40との交差部分の溝深さ方向に延びるエッジ部分に面取り47が形成されている。
【0059】
なお、サードブロック42の各部の寸法は、図5に記載した通りである。
(ショルダーブロック)
図1に示すように、周方向溝20のタイヤ幅方向外側には、溝幅の異なる横溝48と横溝50とが交互に形成されており、これら周方向溝20と横溝48と横溝50とによって複数のショルダーブロック52が区画されている。
【0060】
図1及び図6に示すように、ショルダーブロック52には、ショルダー側の横溝50に面する角部付近に落し部54が設けられている。
【0061】
この落し部54は、角部での落し量Tshが1.5mmであり、角部から周方向の反対側の角部側へ15mm離れた点Xshと、角部からタイヤ幅方向の反対側の落し量Tshが零となる角部(点Ysh。面取り58を形成する前の角部)と、を結ぶ直線FLshに向けて落し量Tshが漸減している。
【0062】
また、ショルダー側のブロック側面では、ブロック踏面エッジ部分が曲率半径Rsh1(80mm)の円弧で形成されており、落し量Tshが1.5mmである角部を通るタイヤ幅方向断面では、ブロック踏面が曲率半径Rsh2(80mm)の円弧で形成されており、落し部54の表面は滑らかな曲面となっている。
【0063】
なお、ショルダーブロック52には、タイヤ周方向に沿って延び、横溝50に開口するサイプ56が形成されている。
【0064】
また、ショルダーブロック52の各部の寸法は、図6に記載した通りである。
(作用)
各ブロックの角部をトレッド踏面の曲面から0.5mm以上落し込み、落し量を角部から離れるに従って滑らかに漸減させると、走行して路面に接したときに他の部分(落とし込んでいない部分)よりも路面に対して多く滑ることになり摩耗の進展速度が大きくなる。
【0065】
少なくとも、踏み込み側の角部を上記のように落とし込んで摩耗を促進させることで、ブロック前後の摩耗差が均等になり、偏摩耗(ヒール・アンド・トゥ摩耗)を抑制することができる。
【0066】
また、タイヤ幅方向外側のブロックの角部の落し量を、タイヤ赤道面CL側に隣接するブロックの角部の落し量と同等または大きく設定し、センターブロック26の落し量Tcに対してショルダーブロック52の落し量Tshを0.7mm大きくしたので、ウエット性能及び氷雪上性能の低下を抑えつつ、偏摩耗の抑制効果を大幅に向上することができる。
【0067】
なお、ショルダーブロック52の角部の落し量Tshは、センターブロック26の角部の落し量Tcに対して0.5mm以上とすることが好ましい。
【0068】
ここで、各ブロックを比較すると、センターブロック26、セカンドブロック34及びサードブロック42は、各々2本のサイプが設けられているためタイヤ幅方向に延びるサイプの形成されていないショルダーブロック52よりもタイヤ幅方向に延びるエッジ成分は長い。タイヤ赤道面側のセンター領域には、タイヤ幅方向に延びるエッジ成分が長いセンターブロック26及びカンドブロック34が設けられており、ショルダー側にはタイヤ幅方向に延びるエッジ成分が長いサードブロック42とタイヤ幅方向に延びるエッジ成分が他のブロックよりも短いショルダーブロック52が設けられており、接地圧の高くなるタイヤセンター側に角部の落ち量が小さく高いエッジ圧を得られるセンターブロック26が設けられているので、水膜の切断効果及び氷雪の掘り起こし効果が高く、ウエット性能及び氷雪上性能の低下を確実に抑えることができる。
【0069】
なお、路面上を空気入りタイヤ10が回転すると、偏摩耗犠牲突起22が路面と滑り接触して摩耗することにより、偏摩耗犠牲突起22近傍の偏摩耗(特に横力による)を抑制することができる。
(試験例)
本発明の空気入りタイヤの効果を確かめるために、従来例のタイヤと、本発明の適用された実施例のタイヤ1種と、比較例のタイヤ2種の合計4種のタイヤを用意し、ウエットブレーキ試験及び摩耗試験を行った。
・ウエットブレーキ試験:タイヤ(サイズは11R225。内圧はJATMAの正規内圧700kpa)を実車(ABS付きの2D車。定積条件)の全軸に着し、鉄板を敷いたウエット路面での50km/h及び30km/hからの停止距離を各々5回ずつ測定した。評価は、停止距離の平均値を求め、その平均の停止距離の逆数を従来例を100として指数化した。指数が大きいほどウエットブレーキ性能に優れていることを表している。
・摩耗試験:全軸にテストタイヤを装着した実車(ウエットブレーキ試験と同様)を一般ユーザーにより一般道で走行させ、偏摩耗が生じてタイヤローテーションが必要となるまでの走行距離を調べた。評価は、タイヤローテーションが必要となる走行距離を調べ、従来例のタイヤの走行距離を100として指数化した。指数が大きいほど偏摩耗抑制効果が高いことを表している。
【0070】
なお、ローテーションが必要となる走行距離とは、ブロックに生じたヒール・アンド・トゥ摩耗が大きくなり、該摩耗により車両が振動し始めたとドライバーが感じた時の走行距離とする。
【0071】
【表2】
【0072】
なお、実施例のタイヤのウエットブレーキ性能が、従来例よりも指数で2ほど低いが、一般的な使用においては殆ど分からないレベルである。一方、比較例2のタイヤのウエットブレーキ性能の指数89は、従来例に対して明らかに低下していることが分かる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の空気入りタイヤは上記構成としたので、ウエット性能及び氷雪上性能の低下を抑えつつ、偏摩耗の抑制効果を向上することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。
【図2】偏摩耗犠牲突起を備えた周方向溝付近の断面図である。
【図3】センターブロックの斜視図である。
【図4】セカンドブロックの斜視図である。
【図5】サードブロックの斜視図である。
【図6】ショルダーブロックの斜視図である。
【図7】タイヤ幅方向位置と接地圧との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
22 偏摩耗犠牲突起
26 センターブロック
34 セカンドブロック
42 サードブロック
52 ショルダーブロック
Tc 落し量
Ts 落し量
Tt 落し量
Tsh 落し量

Claims (4)

  1. タイヤ周方向に沿って延びる複数の周方向溝と、前記周方向溝と交差する複数の横溝とによって区画される複数のブロックをトレッドに備えた空気入りタイヤであって、
    前記ブロックの角部のうち少なくとも一つの角部は、トレッド踏面の曲面から0.5mm以上の落し量を有してタイヤ半径方向内側に位置し、
    前記落し量は、角部から離れるに従って滑らかに漸減しており、
    タイヤ幅方向外側のブロックの角部の落し量は、タイヤ赤道面側に隣接するブロックの角部の落し量と同等または大きく設定されており、
    トレッド端を形成するブロックの落し量は、タイヤ赤道面に最も近いブロックの落し量よりも大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. トレッド端部を形成するブロックの角部の落し量は、タイヤ赤道面に最も近いブロックの角部の落し量よりも0.5mm以上大きいことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記トレッドを、タイヤ幅方向の寸法が同一に設定された4つ領域に区分したときに、タイヤ赤道面側の2つの領域内にあるブロックのタイヤ幅方向エッジ成分の総和が、タイヤ幅方向外側の2つの領域内にあるブロックのタイヤ幅方向エッジ成分の総和よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記複数の周方向溝の少なくとも一つの周方向溝の溝底には、タイヤ周方向に沿って連続して延び、接地時に路面と滑り接触するリブ状の偏摩耗犠牲突起が設けられており、
    トレッド踏面の曲面から0.5mm以上の落し量を有してタイヤ半径方向内側に位置する角部は、前記偏摩耗犠牲突起を設けていない周方向溝に面していることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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