JP4556946B2 - 潮流計算方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力系統監視制御システムにおいて、電力流通設備の故障を想定し、故障発生後の電力潮流の流れる方向および流量を算出し、送電線および変圧器の電力潮流制約値に対する違反の有無を計算する潮流計算方法及び装置に関する。
想定事故計算は、例えば〔特許文献1〕に記載のように、故障発生後の電力系統の接続状態を元にアドミタンス行列を作成した後、アドミタンス行列の逆行列を求め、発電機出力値および電力負荷量をこの逆行列に乗ずることにより母線の位相角を求め、求めた位相角より送電線や変圧器に流れる電力潮流を求めて、送電線や変圧器の潮流限度値と比較し、限度値を超える場合には運用者に故障発生により電力系統の運用継続に支障がある、すなわち運用継続にリスクがある事を警告するものである。また、故障はすべての設備に偶発的に発生する可能性があるため、すべての設備に対して前述の処理を行う必要がある。
多数の設備から構成される電力系統の場合、アドミタンス行列の次数は非常に大きくなるため、その逆行列を計算するためには時間を要する。そのため想定事故計算は、30分から1時間の長時間周期で行っていた。一方、上記の設備故障時のリスク管理は、数秒〜数十秒周期で行う必要があるため、簡易的な想定事故計算である運用目標値監視機能を導入するか、或いは〔特許文献2〕に記載のように、想定事故ケースの過酷度を用いることにより、全ての故障に対して潮流計算するのではなく、故障したときに系統に与える影響が大きい設備が故障するケースの潮流を計算することにより計算時間を短縮する方法をとっていた。
ここで、運用目標値監視機能とは、電力系統の接続を固定化して故障が発生した時の影響を予め検討し、その検討結果を元に電力潮流を監視するものである。
例えば、ループ構成とならない放射状の電力系統においては、単純な平行2回線の1回線故障時には、当該回線の故障前の電力潮流が残りの回線に流れる事が分かっているため、運用目標値監視機能では、平行2回線の潮流の合計潮流を各々の熱容量限度値と比較するなどを行っていた。
特開2004−343901号公報 特開2000−270477号公報
電力系統においては、落雷などあらゆる電力設備に対して故障が偶発的に発生することが想定される。これらの偶発的な故障は複数の設備に同時に発生することは,電力系統では確率的にないと考えてよい,あるいは複数の故障が同時に発生したときに停電が生じたとしてもそれを回避するための投資と比較して許容できるものとしている。よって想定事故の潮流計算機能においては、故障発生前の電力系統に対して1つずつの設備故障がすべての電力設備に対して発生する事を想定することが一般的である。つまりN個の設備から構成されている電力系統の想定事故の潮流計算では、故障する設備が異なるとアドミタンス行列が変化するため、N回のアドミタンス行列の逆行列を計算することが必要となる。一般的に、この想定レベルをNの設備のうちの1つが故障することから,N−1事故と呼ぶ。また電力系統を構成する電力設備は、地域的に広がっているばかりではなく、膨大な数である。つまりアドミタンス行列の次数はノードの設備数に比例するため,実際の電力系統における行列の次数は非常に大きい値となる。更に、逆行列の計算処理数は行列の次数の二乗のオーダであり、次数が大きい電力系統のアドミタンス行列の逆行列を求めるには長時間の計算が必要である。
このため、リアルタイムで想定事故の潮流計算結果を運用者に提供するためには、高速な計算機および多大な計算資源を必要としていた。
電力系統がループ構成で運用されている場合には故障発生時の影響範囲が複雑になるため、運用目標値監視は適用できない、また平行2回線であっても、線路途中から分岐し負荷に電力を供給しているなど、2回線が対称でない場合には正確に故障発生後の影響を把握できない等の問題があった。電力系統のループ運用は、故障発生時の供給支障の発生確率を低減する1つの方式であり、ループ運用ができないと言う事は、安定供給を行う上で大きな制約となり得る。また正確に影響を模擬できないために、しきい値を厳しくして監視し、より安全側で運用する事になり、実際の負荷に応じて設備の持っている能力を最大限に利用する設備効率を低下させる事になる。
本発明の第1の目的は、想定事故の潮流計算を数秒から数十秒周期で実行でき、故障発生時のリスク評価が適切に行える潮流計算方法及びその装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、故障発生時のリスク評価のために、電力系統の構成が限定されなく、精度のよい模擬結果を得ることができる潮流計算方法及びその装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、高速にN個のアドミタンス行列の逆行列を求め、高速な計算機および多大な計算機資源がなくても想定事故の潮流計算ができる潮流計算方法及びその装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の潮流計算方法及びその装置は、電力設備の故障発生前の電力系統のアドミタンス行列の逆行列を記憶し、故障発生後の電力系統のアドミタンス行列の逆行列を、故障による部分的な電力系統の接続変化を元に故障発生前の電力系統のアドミタンス行列の逆行列を修正することにより演算し、演算された故障発生後の電力系統のアドミタンス行列の逆行列を用いて潮流計算を行うものである。
本発明によれば、想定事故の潮流計算を数秒から数十秒周期で実行でき、故障発生時のリスク評価が適切に行える。
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は潮流計算装置1の概略全体構成図、図2は潮流計算装置の詳細な構成図、図3は本実施例の適用対象である潮流計算方法の計算処理フロー図である。
潮流計算装置1は、概略、中央演算処理装置2(CPU2ともいう),主記憶装置3,入出力装置4および外部記憶装置5で構成される。計算処理は中央演算処理装置2で処理され、必要な処理プログラムや計算に使うデータおよび計算結果は主記憶装置3に保持される。計算に必要なデータは外部記憶装置5から読込むか、あるいは入出力装置4から設定する。
潮流計算装置1の詳細を図2により説明する。図2に示すように、潮流計算装置1は、入出力装置4である入力装置6,表示装置7および読取装置10と、主記憶装置3或いは外部記憶装置5に記憶されるデータベース9と、CPU2の計算処理部20とを備える。
計算処理部20は、予め外部記憶装置5の記憶媒体に保持され、読取装置10を介して主記憶装置3に読込まれたプログラムを、CPU2が実行することにより実現される。計算処理部20は、このようなプログラムされた汎用プロセッサの他、例えば、各処理を実行するワイヤードロジックを含む特定のハードウェア装置との組合せによって構成することもできる。
入出力装置4は、図2に示すキーボードやマウスを備えた入力装置6と、出力装置である表示装置7である。なお、入出力装置4には、この他にポインティングデバイス,タッチセンサ等の入力装置や、液晶表示装置,プリンタ,スピーカ等の出力装置があり、代用や併用することができる。
入力装置6は、表示装置7に表示された選択肢の選択,データ入力などを受付け、計算処理部20に伝送する。表示装置7は、入力装置6から伝送され、計算処理部20で処理されたデータを表示する。
外部記憶装置5には、ハードディスク装置,フロッピィディスク(登録商標)装置,
CD−ROM(compact disc-read only memory)装置,DAT(digital videotape)装置,RAM(random access memory)装置,DVD(digital video disc)装置,不揮発性メモリ等を用いることができる。外部記憶装置5には、図6に示すデータベース9を保持するための大容量記憶装置と、処理プログラムなどを保持する記憶媒体と、記憶媒体に保持された情報を読取るための読取装置10とを用いる。この他に、一つの外部記憶装置にデータベースと処理プログラムとが両方保持されているようにすることもできる。また、記憶媒体としては、フロッピィディスク,CD−ROM,磁気テープ,光ディスク,光磁気ディスク,DAT,RAM,DVD,不揮発性メモリ等を用いることができる。
計算処理部20は、コントロール部21と、コントロール部21を介して接続されるデータ読込部22,系統分断判定部23,仮想ブランチ設定部24,逆行列計算部25,位相角計算部26,潮流計算部27および計算結果出力部28を備える。計算処理部20は、通信線31を介して外部の電力システム11に接続されており、電力システム11は、通信線32を介して実際の送発変電設備である電力系統12に接続されている。ここで、コントロール部21と、コントロール部21を介して接続されるデータ読込部22,系統分断判定部23,仮想ブランチ設定部24,逆行列計算部25,位相角計算部26,潮流計算部27および計算結果出力部28の全体或いは一部を表すのに、例えば各処理部22〜28,各処理部24〜28という。
電力システム11は、実際の送発変電設備である電力系統12に接続されており、電力系統12の監視制御システムおよび計画・運用システムを備えている。又、電力系統12および電力系統12の状態などを示す情報を保持するための図示していない内部データベースを備えている。電力系統12の状態はリレーやセンサなどにより検出され、通信線
32を介して電力システム11に通知され、内部データベース(図示せず)に格納される。
コントロール部21は、電力システム11,各処理部22〜28間のデータや処理プログラムなどの授受を円滑に行うためのデータの加工・処理を行い、その授受をコントロールして、全体の処理を正常に動作させる。又、電力系統12の発電機出力,負荷および開閉器の開閉状態を監視するとともに、電力システム11から電力系統12の発電機出力データ,系統設備の接続状態である開閉器の開閉状態を取り込み,その取り込んだデータを定期的にデータベース9に格納する。
データ読込部22は、コントロール部21を介してデータベース9に保持されているデータを読込み、これらのデータはコントロール部21を介して各処理部24〜28に伝送される。
データベース9には、設備特性データである系統を構成する設備の特性,系統状態データである開閉器の開閉状態,発電機出力値,電力負荷量などが格納されており、最初の系統状態から変更する条件、例えば想定事故計算では想定故障させる設備、あるいは発電機出力の変更や負荷量の変更、更に系統に新たに追加する設備を設定するなどの前提条件が格納されている。
なお、本実施例では、特に説明しない限り、データベース9からのデータの読込みはデータ読込部22を介して行われる。
計算処理部20は、入力装置6から伝送されるデータと、データベース9から読込んだデータと、読取装置10から読込んだ処理プログラムと、電力システム11から伝送されるデータとに基づいて発電所需給運転計画を作成する。
系統分断判定部23はデータ読込部22から読込まれた値と系統状態変更条件をもとに、系統が2つ以上に分断されるかどうかを判定する。
仮想ブランチ設定部24は系統分断判定部23で系統分断が発生している場合は、アドミタンス行列は正則とならないため、系統変更によってブランチやそのブランチの両端ノードあるいは、系統分断によりスイングノードが無い系統側のノードと対地間に微小なアドミタンスを設定する。
逆行列計算部25は最初の系統状態の行列を計算して、計算結果をデータベース9および主記憶装置3に保持する。あるいは、逆行列の値を計算するのではなく、潮流計算を計算するための逆行列の計算に必要な前進/後退行列を計算して、計算結果をデータベース9および主記憶装置3に保持する。
位相角計算部26は入替え逆行列を計算し、更にこの入替え行列と発電機出力および負荷をもとに各ノードの注入電力との掛け算により、各ノードの位相角を計算する。
潮流計算部27は、各部ランチの両端ノードの位相差とそのブランチのアドミタンスを掛けることにより、ブランチの潮流を計算する。更に、各ブランチの潮流値とそのブランチの潮流制約値を比較して、潮流値の方が大きければ、過負荷と判断する。
ここで、各処理部23〜27での処理内容について詳細に説明する。
まず、電力系統における電力設備の故障と故障後について説明する。落雷や強風などの自然災害等により、送電線や変圧器などの電力設備に短絡故障や地絡故障が発生すると、これらの故障の波及防止や電力流通を維持するために、電力系統の保護装置により遮断器などを操作して故障設備と健全な設備を遮断して切離す。
例えば送電線に短絡故障が発生すると、保護装置は当該送電線と母線を接続する遮断器を切り、故障が発生した送電線を健全な系統から切離す。この保護装置が動作した状態が故障発生後の状態である。故障発生後においては、電力設備の接続状態が故障発生前とは異なるために、電力潮流の流れる方向や流量は故障発生前後で異なることとなる。
次に電力潮流の計算方法のうち、直流法潮流計算について説明する。直流法潮流計算では、電力設備をノードとブランチに分け、ノードに対する注入電力(発電量または負荷量)とノードの位相角を数1のように模擬する。
Figure 0004556946
ここで、θはノードの位相角を要素としたベクトル、Pはノードの注入電力を要素としたベクトル、Yはアドミタンス行列である。
アドミタンス行列は送電線や変圧器のアドミタンスの虚部で構成され、電力系統の接続状態を同時に表現するのものである。また直流法潮流計算においては、アドミタンス行列は正則でないため、スイングノードを決定し、スイングノードに対応する行および列を削除した余因子行列が上記のアドミタンス行列Yである。スイングノードでは各ノードに対する注入電力のバランス(需給バランスと呼ぶ)をとり、需給バランスを維持することを「しわとり」と呼んでいる。
送電線や変圧器に流れる潮流は送電線や変圧器の両端の位相角が分かれば求める事ができるので、数1より数2のようにθを求める。
Figure 0004556946
ここで、Y-1はアドミタンス行列の逆行列である。
送電線や変圧器に流れる潮流は、当該送電線,変圧器ブランチの両端ノードの位相角をθiおよびθjとし、当該ブランチのアドミタンスをXijとすると、(θi−θj)・Xijで求める事ができる。
例えば想定事故の潮流計算においては、すべての故障に対して故障後のアドミタンス行列の逆行列を求める必要がある。
一方、故障が発生すると電力系統の接続状態が部分的に変わる。例えば、単純な送電線故障では当該送電線が切離されるために、故障前の接続状態から1つのブランチが削除される事となるが、他の接続状態は変わらない。母線故障においても、当該母線に接続するブランチが削除されるだけである。
このような電力系統の特徴を考慮することにより、数2の逆行列を最初から求めずに、電力系統の接続状態変化から故障前の逆行列を修正して、想定故障後の逆行列を求める方法について説明する。
故障前のアドミタンス行列と想定故障後のアドミタンス行列の違いを検討する。
アドミタンス行列のi行目に着目すると、j列の要素Xijは次のようになっている。すなわち、j≠i(非対角要素)の時は、ノードiとノードj間の相互アドミタンス、j=i(対角要素)の時は、ノードiの自己アドミタンスである。
例えば、送電線に故障が発生すると送電線ブランチの両端の開閉器が開かれることになり、計算機上のモデルではこの送電線ブランチが削除されることになるから、当該送電線の両端のノードをi,jとすると、ノードiとノードj間の相互アドミタンスとノードiおよびノードjの自己アドミタンスが変更になる。つまり送電線故障の場合、故障後のアドミタンス行列とは故障前のアドミタンス行列の2つの行(i行目とj行目)が変化するが、他の要素は故障前と故障後では同じである。
すべての故障は、一般に1つ以上のブランチの削除になるので、故障後のアドミタンス行列は故障前のそれに対して部分的な行の入替えが行われたものとなる。
アドミタンス行列は正方行列であるので、アドミタンス行列の行の入替え操作は、アドミタンス行列に対して左から行の入替え行列をかけることに相当する。つまり、アドミタンス行列をY0、行の入替え行列をE1とすると、Y0の行を入替えた後の行列Y1とすると数3となる。
Figure 0004556946
これより、Y1の逆行列Y1 -1 は数4のように表せる。
Figure 0004556946
上述したように送電線ブランチの削除は、2つの行の入替えに相当するので、数4の操作を2回繰り返せば、数5に示すように、2つの行を入替えたアドミタンス行列の逆行列Y2 -1を求める事ができる。
Figure 0004556946
以上のように、行の入替え行列を用いることにより、故障前の系統のアドミタンス行列の逆行列を部分的に修正する事で故障後のアドミタンス行列の逆行列を求める事が可能である。
ここで、A=E×Bのときの入替え行列Eの逆行列E-1を計算する方法を説明する。図4の左上に示す行列を行列B、右上に示す行列をAとするとき、図4の下にある行列Eを掛けることにより、この行列の式が成り立つとする。
但し、行列Eの要素rjは、Σri×bji=ajの関係を満たすものとする。このとき、行列Eの逆行列E−1は図4の右下のようになる。ここで、逆行列E−1のj列目の要素は次の条件を満たすものとする。すなわち、i≠jの時は、rj+ri×dj=0からdj=−rj/ri、i=jの時は、rj×dj=1からdj=1/rjである。
上記したように行の入替え行列は、単位行列を入替え対象となっている行のみを修正したものとなっているため、この入替え行列の逆行列を計算する演算数も非常に少なく、計算時間が短いという利点がある。
これまでの説明では、行の入替え行列E1,E2が正則、すなわち逆行列が存在することを前提として説明した。入替え行列の正則性を維持するために、送電線ブランチを削除する代わりにアドミタンス値を非常に小さくする事が考えられるが、それだけでは故障を模擬できない。
図5は故障設備のアドミタンスを微小にしただけでは故障後系統の模擬ができないことを示している。図5では、故障前の状態201に対して、ブランチ2−3が故障した状態202を模擬するために、ブランチ2−3のアドミタンスを小さくしても、当該ブランチに潮流が流れる状態203となるため、故障後の潮流状態202を模擬する事はできない。
次に、行の入替え行列が非正則の場合について説明する。
図6にアドミタンス行列の正則性を保つための、系統の変換方法の概念を示している。符号301で示す故障前の系統を、符号302で示す故障により系統が分断される事を、符号303で示す系統が分断される場合の系統の変換を示している。
今、ノードiおよびノードj間のブランチを削除する行の入替えを行った時に、行の入替え行列が非正則になるものとする。この場合、ノードiおよびノードj間のブランチ
(以下Bijと記す)のアドミタンスを微小な値とするとともに、自己アドミタンスに微小な値をさらに加算することが必要となる。これは、図6の符号303で示すように、ノードiと対地間およびノードjと対地間にブランチ(以下BiG,BjGと記す)を追加した電力系統と等価である。ここで等価とは潮流の数値としての有意な差がないと言う意味である。この時、BijのアドミタンスをXij,BiG,BjGのアドミタンスをそれぞれXiG
jG、一般のブランチのアドミタンスをXとすると、X,XiG,XjG,Xijの値の関係を数6のように設定する。
Figure 0004556946
このように設定すれば、分割された電力系統A,Bからの潮流は、BiG、またはBjGに流れ込むために、Bijには流れ込まない。つまり分割された電力系統間での有意な電力の流通はなくなる。またスイングノードを含む電力系統では、スイングノードで「しわとり」が行われ、需給のバランスも保たれる。
又、分割された電力系統において、スイングノードを含む系統だけではなく、他方の系統も単独系統として運転が継続する場合を模擬するのであれば、故障前の系統において、すべてのスイングノード候補に対して対地間のブランチを追加しておけば良い。ただし、このブランチのアドミタンスをXSとすると、潮流の数値を正確に計算するためには、X,XiG,XjG,Xij,XSの値の関係を数7のように設定しなければならない。
Figure 0004556946
計算処理部20の処理結果は、表示装置7に送られて表示され、データベース9に格納される。計算結果出力部28は各処理部22〜27で設定,計算した計算条件、あるいは計算結果や入力装置6からのデータ入力の支援のための情報等を表示装置7に表示する。更に、コントロール部21を介して、電力システム11に計算結果を送る。
これらの情報として、各設備の潮流計算値と該設備の制約値の比較結果,系統を変更したことがわかる情報,変更されたアドミタンス,変更される前のアドミタンス,仮想ブランチを設定したことがわかる情報,仮想ブランチのアドミタンス,スイングノードに指定されたノードがわかる情報,潮流制約違反発生の有無の情報,潮流制約違反が生じたときのその変更設備がわかる情報,潮流制約違反が生じた設備の潮流値と制約値のうち少なくとも1つが出力される。
また、電力システム11の監視制御システムや運用・計画システムが設定した条件で、潮流計算を要求された場合には、計算処理部20の作成した計算結果および評価結果は電力システム11へも通知される。電力システム11は、通知された計算結果あるいは評価結果をもとに電力系統12の構成要素である開閉器の入り切りを変更する指令を出して系統構成を変更する、発電機に出力制御信号を出して発電機を制御する。この制御により、例えば事故が発生しても過負荷が発生しないようにする。
次に、動作について図3に示す処理フロー図を参照して説明する。
処理101の設備データ読込みでは、データベース9に格納されている電力系統の送電線,変圧器等のブランチの特性、これらのブランチの制約値を読込む。これらの設備の特性は、基本的には固定値であり、必要に応じて、入力装置6により設定することができる。仮想ブランチのアドミタンスの値も読込む。図7の符号401で示す系統例のノード間にカッコ付で示している数値が各ブランチのアドミタンスである。また、符号401で示す系統例の右端のノードをスイングノードとすることを読込む。
処理102の系統状態読込みでは、その時々に変化するものをデータベース9から読込む。データベース9から系統の状態である開閉器の開閉状態,ノード注入電力として利用する発電機の出力,負荷の値を読込む。ここで、現在の電力系統の状態を利用するために、系統の状態を電力系統から直接取り込んでもよい。あるいは、人がこれらの状態を入力装置6から入力してもよい。
処理103の計算変更条件設定では、故障設備グループの設定、あるいは変化させる発電機や負荷の値を設定する。例えば、図7の符号401は、故障前の電力系統,注入電力および潮流を示している。簡単のためにすべてのブランチのアドミタンスは1.0 としている。
図7の符号401で示す電力系統例で、ノード1とノード2のように実線で結ばれているノード間のブランチは接続されていることを読込む。又、ノード1には発電機が接続されており、この発電機から10の出力が注入され、ノード3には負荷の値が20の負荷が接続されており、各ノードに接続する発電機、或いは負荷とその値を読込む。ここで、発電機の出力は正の注入電力となり、負荷は負の注入電力となる。
処理104のアドミタンス逆行列計算では、処理101と処理102で設定した初期状態に対する初期アドミタンス行列を設定し、この初期アドミタンス行列の逆行列を計算する。
図7の符号401で示す電力系統例では、符号402で示す初期アドミタンス行列Y0であり、符号403で示す行列はこの初期アドミタンス行列Y0の逆行列Y0 -1である。
最終的に各ブランチの潮流を計算するためには、数2のY-1にノード注入電力をかけることにより各ノードの位相角を計算する。数5の入替え行列の逆行列とノード注入電力Pを最初にかけた後にY-1を掛けることにより、位相角を計算する。このため、Y-1そのものを計算するのではなく、行列YをLD分解あるいは、LUD分解したLあるいは、LとUを計算することでもよい。
処理105は、初期系統における各ブランチの潮流を計算する。これは数2のように、処理104で計算したY-1とノード注入電力Pを用いて、各ノードの位相角θを計算し、次に各ブランチの両端ノードの位相角θの差とそのブランチのアドミタンスとをかけることにより、そのブランチの潮流が計算できる。潮流計算結果を図7の符号401で示す電力系統例の各ブランチの近くの矢印で潮流の大きさと方向を示している。このように、潮流計算結果を図7の符号401で示すように表示装置7に表示する、あるいは印字装置8に出力する。
又、各ブランチの潮流と処理101で読込んだ対応するブランチの潮流制約値を比較して、潮流のほうが大きければ、潮流制約違反が発生したブランチ名称とその潮流値および制約値を図7の符号401で示す電力系統の左下に表示する。符号401で示す電力系統例では、潮流制約違反が生じていないので、メッセージとして、「潮流制約違反なし」が表示される。
処理106は、処理103で設定した計算変更条件のそれぞれについて開閉器の状態の変更を含んでいるかどうかをチェックしている。ここで、開閉器の変更を伴うときには、処理107に移り、開閉器の変更を伴わないときには処理113に移る。
処理107では、開閉器の開閉状態の変更に伴い系統分断が生じるかどうかをチェックしている。開閉器の開閉に伴い系統分断が生じないケースは、図8の符号501で示す電力系統例のように、ループを構成するブランチが開放された場合と、通常送電線は2回線で運用されているが、その片回線の開閉器が開放されることにより、そのアドミタンスが変化する場合がある。系統が分断しないときは、通常変化後のアドミタンス行列は正則性が保たれる。一方、系統が分断される場合は、アドミタンス行列の正則性は保たれない。
処理112は、系統が分断されないときのアドミタンス行列を修正する処理である。図8の符号501で示す電力系統例は、図7の符号401で示す電力系統例のブランチ3−5に故障があり、ブランチ3−5を削除した電力系統である。ブランチ3−5が開放されることにより、図7の符号402で示すアドミタンス行列Y0 は図8の符号502で示すアドミタンス行列YAに変化する。
処理109では、初期のアドミタンス行列の逆行列Y0 -1 と入替え行列Eを使って系統変更後のアドミタンス行列の逆行列YA -1 を計算する。図8の符号502で示す電力系統例より、ノード3−5間のブランチを削除した後のアドミタンス行列は、図7の符号402で示す故障前のアドミタンス行列の3行目および5行目が入替わっている事が分かる。
図9の符号601,602で示す行列は、Y0 の3行目を入替えるための行入替え行列E1およびその逆行列E1 -1を示している。符号603,604で示す行列は、E1・Y0の5行目を入替えるための行入替え行列E2およびその逆行列E2 -1を示している。
図10は、行入替え行列の逆行列を、故障前のアドミタンス行列の逆行列に右からかけていることを示し、Y0 -1・E1 -1・E2 -1 の演算結果が、図8の符号503で示す故障後のアドミタンス行列の逆行列YA -1と一致していることを示す。
このように図8の符号501で示す故障後の電力系統のアドミタンス行列YA を求め、直接行列YA の逆行列YA -1を計算する事なく、故障前のアドミタンス行列の逆行列Y0 -1を操作することにより、数8で示すように、故障後のアドミタンス行列YA -1 の逆行列を求める事ができる。
Figure 0004556946
処理110は、処理105と同じ潮流計算の処理である。処理105のときとは、系統状態が変わっているため、計算に使用するデータは異なるが基本的には計算の処理は同じである。
各ノードの位相角の計算は数9のように、数8の逆行列を用いて計算する。
Figure 0004556946
あるいは、数10のように、入替え行列の逆行列とノード注入電力をかけて最後に初期のアドミタンス行列の逆行列Y0 -1 を掛けて計算する方法もある。この場合は、処理104でY0 をLD分解あるいはLUD分解しておいた行列L,U,Dを用いて前進,後退処理により数10に示す位相角θを計算することができる。
Figure 0004556946
潮流計算結果を図8の符号501で示す電力系統例の各ブランチの近くの矢印で潮流の大きさと方向を示している。削除されたノード3−5間のブランチの潮流はゼロになっている。この潮流計算結果を図8の符号501で示す電力系統例のように表示装置7に表示する、あるいは印字装置8に出力する。
又、各ブランチの潮流と処理101で読込んだ対応するブランチの潮流制約値を比較して、潮流のほうが大きければ、潮流制約違反が発生したブランチ名称とその潮流値および制約値を図7の符号401で示す電力系統の左下に表示する。あるいは、処理103で想定故障計算のために各設備を故障させたときの潮流を計算するときには、この潮流計算がどの設備が故障したときで、仮想ブランチの設定の有無,系統分断発生の有無および潮流制約違反した設備が存在するかどうか、制約違反が生じたときにはその設備とその設備の潮流値および制約値を表示する。符号501で示す電力系統例では、ブランチ3−5の故障であり、仮想ブランチがなく、系統分断がなく、潮流制約違反が生じた設備がないことをメッセージにより示している。
処理111では、処理103で設定した計算条件変更対象の設備あるいはノード注入電力の変更対象がまだ残っているかどうかを判断し、すべての変更に対して潮流計算を行っているならば終了となる。この計算条件変更がまだ残っているかどうかは、たとえば想定故障計算では、必要な故障対象設備が削除されたときの潮流計算をすべて行っているかどうかを判断することにより行う。
処理108は、処理107で系統分断が生じたときの仮想ブランチのアドミタンスを設定する処理である。このときは、行の入替え行列が正則でないことになり、以下の処理を実施する。図11の符号801で示す電力系統例では、ブランチ2−3間に故障があり、ブランチ2−3を削除した系統および潮流を示している。この系統はブランチ2−3を削除した事により2つの電力系統に分割された例となっている。この時のアドミタンス行列は符号802で示す行列となり、2行目は1行目の−1倍になっていることがわかるので、明らかに正則でない事が分かる。
図12はブランチ2−3に微小インピーダンスを与え、ノード2およびノード3に対地との間に微小アドミタンスのブランチを追加した電力系統および潮流である。ここで括弧内は与えたアドミタンスを示している。これらの微小アドミタンスは処理101で読込んだ値であり、削除したブランチ2−3は0.000001、その両端ノードは0.001となっている。他のブランチのアドミタンスは1であり、数6の関係を満たしている。これらの微小アドミタンスを考慮して、アドミタンス行列を修正する。
系統分断が生じる図11の例で、微小アドミタンスを追加したときの処理110の潮流計算結果を図12に示す。図11と図12の各ブランチの潮流値を比較することにより、仮想ブランチを追加した図12の電力系統の潮流と図11の潮流に有意な差がないことが分かる。
又、図13は、処理108で図12に示す電力系統に、スイングノード候補ノードに微小アドミタンスの対地ブランチを追加した電力系統とその条件下で、処理110により計算した潮流を示している。図12の括弧内の数値はアドミタンスを示している。仮想ブランチの微小アドミタンスは、ブランチ2−3は0.000000001 、削除したブランチの両端ノードの対地仮想ブランチの微小アドミタンスは0.000001 、スイングノードに設定したノード1の仮想ブランチの微小アドミタンスは0.001 としており、数7の関係を満たしている。これによりノード1をスイングノードとした時の潮流と有意な差がない事がわかる。
処理113は、処理103の計算変更条件で開閉器の開閉状態の変更ではなく、ノードへの注入電力の変更を行った場合の処理である。この場合は、アドミタンス行列は初期のものと同一なので、ノード注入出力を変えて処理110で潮流計算をすることができる。これにより、初期系統の潮流状態に対して、どこかの注入電力が変化したときに潮流制約違反が発生するかどうかをチェックすることができる。
このように、電力設備の系統状態変更前の電力系統のアドミタンス行列の逆行列を記憶し、系統状態変更後の電力系統のアドミタンス行列の逆行列を、系統を変更した部分的な電力系統の接続変化を表す入替え行列の逆行列と系統状態変更前の電力系統のアドミタンス行列の逆行列の掛け算により計算することにより、系統状態の変更後のアドミタンス行列を逆行列を計算することなく、各ノードの位相角を計算することができ、この位相角とアドミタンス行列を用いて各ブランチの潮流を計算することができるので、潮流計算の計算時間を高速にすることができる。
その結果、想定事故の潮流計算を数秒から数十秒周期で実行でき、故障発生時のリスク評価が適切に行える。又、故障発生時のリスク評価のために、電力系統の構成が限定されなく、精度のよい模擬結果を得ることができる。又、高速にN個のアドミタンス行列の逆行列を求め、高速な計算機および多大な計算機資源がなくても想定事故の潮流計算ができる。
本発明の一実施例である潮流計算装置の全体構成図。 本実施例の潮流計算装置の詳細構成を示す構成図。 本実施例の潮流計算の処理フローを示す図。 入替え行列の計算を説明する図。 系統分断時の潮流計算が失敗する例を示した図。 系統分断時に微小アドミタンスを使った系統の変換方法を説明する図。 系統変更前の潮流計算結果の画面およびアドミタンス行列を示す図。 系統変更後の系統分断が発生しないときの潮流計算結果の画面およびアドミタンス行列を示す図。 入替え行列とその逆行列を示す図。 アドミタンス行列の逆行列の計算例を示す図。 系統変更後に系統分断するときの潮流計算結果の画面およびアドミタンス行列を示す図。 系統分断時に仮想ブランチに微小インピーダンスを設定したときの潮流計算結果の画面を示す図。 系統分断時に分断された系統のスイングノードに仮想ブランチを設定したときの潮流計算結果の画面を示す図。
符号の説明
1 潮流計算装置
2 中央演算処理装置CPU
3 主記憶装置
4 入出力装置
5 外部記憶装置
6 入力装置
7 表示装置
8 印字装置
9 データベース
10 読取装置
11 電力システム
12 電力系統
20 計算処理部
21 コントロール部
22 データ読込部
23 系統分断判定部
24 仮想ブランチ設定部
25 逆行列計算部
26 位相角計算部
27 潮流計算部
28 計算結果出力部

Claims (8)

  1. データベースに記録されている電力系統の設備特性データ,系統状態データを読込むデータ読込み部と、計算変更条件設定を行う入力部と、前記データ読込み部及び入力部により読込まれた電力系統の設備特性データ,系統状態データから初期系統のアドミタンス行列の逆行列を求めて記憶し、該初期系統のアドミタンス行列の逆行列に、計算変更条件設定から求めた行入替え行列及び行入替え行列の逆行列を掛けて計算変更条件設定後のアドミタンス行列を演算する逆行列演算部と、該逆行列演算部で演算された計算変更条件設定後のアドミタンス行列とノード注入電力から各ノードの位相角を演算する位相角計算部と、該位相角計算部で演算された位相角とブランチのアドミタンスからブランチの潮流を演算する潮流計算部を備えた潮流計算装置。
  2. 開閉器状態の変更により電力系統が分断するかどうかを判定する系統分断判定部と、系統が分断しない場合には系統状態に応じてアドミタンス行列を変更し、系統が分断する場合には分断された電力系統間のブランチおよび当該ブランチの両端ノードと対地間の仮想ブランチのアドミタンスを設定し系統が分断する場合には新たにスイングノード候補を設定し,該スイングノードと対地間の仮想ブランチにアドミッタンスを設定する仮想ブランチ設定部を備える請求項1に記載の潮流計算装置。
  3. 各設備の潮流計算値と該設備の制約値の比較結果,系統を変更したことがわかる情報,変更されたアドミタンス,変更される前のアドミタンス,仮想ブランチを設定したことがわかる情報,仮想ブランチのアドミタンス,スイングノードに指定されたノードがわかる情報,潮流制約違反発生の有無の情報,潮流制約違反が生じたときのその変更設備がわかる情報,潮流制約違反が生じた設備の潮流値と制約値のうち少なくとも1つを出力する計算結果出力部を備える請求項2に記載の潮流計算装置。
  4. データ読込み部により電力系統の設備特性データと系統状態データを読込んで、逆行列演算部により初期系統のアドミタンス行列の逆行列を求めて記憶し、入力部により入力された計算変更条件設定から求めた行入替え行列及び行入替え行列の逆行列を前記初期系統のアドミタンス行列の逆行列に掛けて計算変更条件設定後のアドミタンス行列を演算し、位相角計算部により計算変更条件設定後のアドミタンス行列とノード注入電力から各ノードの位相角を演算し、潮流計算部により前記位相角計算部で演算された位相角とブランチのアドミタンスからブランチの潮流を演算する潮流計算方法。
  5. 開閉器状態の変更により電力系統が分断しない場合は、初期系統のアドミタンス行列の逆行列を記憶し、開閉器状態の変更による電力系統の接続の変化に対応してアドミタンス行列を部分的に修正することにより、系統変更後のアドミタンス行列の逆行列を計算する請求項4に記載の潮流計算方法。
  6. 開閉器状態の変更により電力系統が2つ以上に分断される場合に、系統変更後の潮流計算に使用するアドミタンス行列の行と列の数が初期系統のアドミタンス行列の行と列の数が同じに設定する請求項4に記載の潮流計算方法。
  7. 分断されている電力系統間を微小なアドミタンスを持つ仮想ブランチで接続するとともに、当該ブランチの両端ノードと対地間に微小なアドミタンスを持つ仮想ブランチを接続することにより、潮流計算におけるアドミタンス行列の正則性を保たせ、分断された系統におけるスイングノードを含ませる請求項6に記載の潮流計算方法。
  8. スイング候補ノードに予め対地間に微小アドミタンスを持つ仮想ブランチを加える請求項7に記載の潮流計算方法。
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