JP4556860B2 - 車両用マフラ構造 - Google Patents

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Description

本発明は自動車等の車両に取付けられる車両用マフラ構造に関する。
自動車の排気系に適用されるマフラとして、車体上下方向の寸法が車幅方向の寸法よりも小さい扁平マフラが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−328954号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術に係る扁平マフラは、扁平断面の長手方向に沿う上下の扁平面の剛性が相対的に低いため、排気を導入するためのインレット管をマフラ内に挿通した場合に放射音が大きくなることが懸念される。
本発明は上記事実を考慮して、扁平形状の消音部で生じる放射音を抑制することができる車両用マフラ構造を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る車両用マフラ構造は、扁平状の中空構造体として形成された第1消音部と、前記第1消音部の扁平断面の短手方向に沿って延在する壁部を有する中空構造体として形成され、前記壁部が前記第1消音部における扁平断面の長手方向に沿った扁平部に接続された第2消音部と、管状に形成されて前記第1消音部に設けられ、該第1消音部内で前記扁平部側を向くガス排出部を有するガス導入部と、を備えている。
請求項1記載の車両用マフラ構造では、ガス導入部から第1消音部に排気が導入され、該第1消音部での膨張や共鳴によって排気の消音が果たされる。排気は、第1消音部に導入される前又は後に、常に又は必要に応じて第2消音部に導入される。
ここで、第1消音部における一方側の扁平部は、第2消音部の壁部が接続されているため、該壁部による補強効果によって剛性が高い。そして、ガス導入部における扁平部側を向いて開口するガス排出部を通じて第1消音部に導入される排気は、主に第2消音部の壁部で補強された扁平部側に向かうガス流を生じる。したがって、第1消音部における上記した壁部とは扁平方向の反対側に位置し相対的に低剛性になり易い扁平面にガス流が当たる場合と比較して、放射音を抑制することができる。
このように、請求項1記載の車両用マフラ構造では、扁平形状の消音部で生じる放射音を抑制することができる。
上記目的を達成するために請求項2記載の発明に係る車両用マフラ構造は、扁平状の中空構造体として形成された第1消音部と、前記第1消音部の扁平断面の短手方向に沿って延在する壁部を有する中空構造体として形成され、前記壁部が前記第1消音部における扁平断面の長手方向に沿った扁平部に接続された第2消音部と、管状に形成されて前記第1消音部に設けられ、管状に形成されて前記第1消音部に設けられ、該第1消音部内に位置する部分における前記扁平部側にガス排出部が配置されたガス導入部と、を備えている。
請求項2記載の車両用マフラ構造では、ガス導入部から第1消音部に排気が導入され、該第1消音部での膨張や共鳴によって排気の消音が果たされる。排気は、第1消音部に導入される前又は後に、常に又は必要に応じて第2消音部に導入される。
ここで、第1消音部における一方側の扁平部は、第2消音部の壁部が接続されているため、該壁部による補強効果によって剛性が高い。そして、ガス導入部における扁平部側に配置されたガス排出部を通じて第1消音部に導入される排気は、主に第2消音部の壁部で補強された扁平部側に向かうガス流を生じる。したがって、第1消音部における上記した壁部とは扁平方向の反対側に位置し相対的に低剛性になり易い扁平面にガス流が当たる場合と比較して、放射音を抑制することができる。
このように、請求項2記載の車両用マフラ構造では、扁平形状の消音部で生じる放射音を抑制することができる。
請求項3記載の発明に係る車両用マフラ構造は、請求項1又は請求項2記載の車両用マフラ構造において、前記ガス導入部は、前記第1消音部内に位置する部分が前記扁平断面の長手方向に沿って配置されている。
請求項3記載の車両用マフラ構造では、ガス導入部内を扁平断面の長手方向(扁平部)に沿って通過したガスが第1消音部に導入されるため、換言すれば、上記扁平面側に向かうガス流が生成されにくいため、放射音を効果的に抑制することができる。
請求項4記載の発明に係る車両用マフラ構造は、請求項3記載の車両用マフラ構造において、前記ガス導入部は、前記扁平部側に位置する第1半体と、前記第1半体に対し前記扁平部とは反対側に位置する第2半体との接合によって管状に形成されており、前記第2半体には、前記第1半体に設けられたガス排出部側にガスを案内する案内部が設定されている。
請求項4記載の車両用マフラ構造では、第1半体と第2半体とを接合して管状のガス導入部が形成されており、第1半体に対し扁平部(第2消音部)とは反対側に位置する第2半体の先端は案内部が設けられている。このため、ガス導入部の第2半体側を通過したガスの少なくとも一部は、案内部にて第1半体側のガス排出部側に案内され、該ガス排出部から第1消音部に導入される。これにより、第2消音部の壁部による補強がない扁平面側に向かうガス流が制限され、放射音がより効果的に抑制される。また、ガス導入部が半体の接合にて構成されるため、第2半体に案内部を一体に形成することが容易である。
請求項5記載の発明に係る車両用マフラ構造は、請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の車両用マフラ構造において、前記第1消音部は、車体上下方向に扁平されると共に下面側に前記第2消音部の前記壁部が接続されている。
請求項5記載の車両用マフラ構造では、第1消音部が車体上下方向に扁平であるため、搭載スペースを確保しやすく、その一方、第2マフラを設けることによってマフラ容量を確保することができる。
請求項6記載の発明に係る車両用マフラ構造は、請請求項5記載の車両用マフラ構造において、前記第1消音部は、車体前後方向の前側に前記ガス導入部が設けられており、前記第2消音部の前記壁部は、前記ガス導入部に対する車幅方向の両側において、それぞれ前記第1消音部における扁平断面の車体前後方向の両端部を連結するように前記扁平部に接続されている。
請求項6記載の車両用マフラ構造では、車体前後方向の前側からガス導入部を経由して第1消音部にガスが導入される。ガス導入部に対し車幅方向の両側にそれぞれ位置する第2消音部の壁部は、それぞれ扁平断面の長手方向(のうちの1つ)である車体前後方向の両端部を連結するように、第1消音部の扁平部に接続されているため、換言すれば、各壁部が第1消音部の高剛性部間を連結しつつ扁平部を補強するため、扁平部の補強効果が高く、放射音が効果的に抑制される。
以上説明したように本発明に係る車両用マフラ構造は、扁平形状の消音部で生じる放射音を抑制することができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係る車両用マフラ構造が適用されたマフラ10について、図1乃至図5に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、及び矢印Wにて示す方向を、それぞれマフラ10が搭載される自動車の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向とする。
図4には、本発明の実施形態に係る車両用マフラ構造が適用されたマフラ10が斜視図にて示されている。この図に示される如く、マフラ10は、第1消音部としての上マフラ12と、上マフラ12の下側に接続された第2消音部としての下マフラ14と、上マフラ12に排気ガスを導入するためのガス導入部としてのインレットパイプ16とを含んで構成されている。
上マフラ12は、平面視で車幅方向に長手の略矩形状に形成されると共に、側面視で前後寸法と比較して上下寸法が小さい扁平状に形成された中空構造体とされている。したがって、上マフラ12では、車体上下方向が扁平方向とされ、車体前後方向及び車幅方向が扁平断面の長手方向として把握される。この実施形態では、主に車体前後方向を本発明における扁平断面の長手方向として説明する。また、上マフラ12は、上壁12A、下壁12Bが略水平面に沿って延在する扁平面とされている。
図2に上壁12Aを一部切り欠いて示す如く、上マフラ12の内部は、車幅方向中央部に対し略対称に配置された三対の仕切板18、20、22によって、内部が車幅方向に7分割されている。上マフラ12内における仕切板18間に挟まれた空間は排ガス導入室24とされ、各仕切板18と仕切板20とに挟まれ排ガス導入室24の車幅方向外側に隣接する空間はそれぞれ第2室26とされ、各仕切板20と仕切板22とに挟まれ第2室26の車幅方向外側に隣接する空間はそれぞれ第3室28とされ、仕切板22すなわち排ガス導入室24の車幅方向外側に隣接する空間はそれぞれ第4室30とされている。
各仕切板18には、排ガス導入室24から第2室26への排気ガスの流通を許容する複数の透孔が形成されている。また、12内には、各仕切板18を貫通すると共に互いに異なる仕切板20を貫通し、車幅方向一方側の第2室26と他方側の第3室28とを連通する2つの連通パイプ32が配設されている。さらに、図1乃至図3に示される如く、上マフラ12内には、それぞれ車幅方向中央に対し一方側の仕切板18及び仕切板20を貫通し、一端が第3室28に開口すると共に、他端が下壁12Bを貫通して下マフラ14内に開口する一対の連通パイプ34が配設されている。なお、図3に示される如く、各連通パイプ34は、排ガス導入室24内において背面視で略直角を成すように湾曲している。
また、上マフラ12の下壁12Bには、車幅方向に並列した一対のアウトレットパイプ36がそれぞれ接続されている。図1及び図4に示される如く、一対のアウトレットパイプ36は、下マフラ14の後壁44を貫通して外部に開口している。したがって、一対のアウトレットパイプ36は、それぞれ上マフラ12の排ガス導入室24の後部と外部空間とを連通している。
図2に破線にて示される如く、下マフラ14は、平面視で前後方向の寸法が上マフラ12と同等とされると共に車幅方向の寸法が上マフラ12よりも小さい略矩形に形成されており、この実施形態では車幅方向の寸法が仕切板18間の間隔に略一致している。また、図1乃至図4に示される如く、上記平面視で略矩形状の底部14Aの周縁から周壁14Bが立設された如き有底筒状とされている。
この下マフラ14は、周壁14Bの上側開口端が上マフラ12の下壁12Bにおける車幅方向中央に接続(連結)されている。この実施形態では、図1及び図3に示される如く、下壁12Bに固着されて平面視で環状を成すバンド状の連結ブラケット38に、周壁14Bの上端が溶接等によって連続的又は断続的に固定されている。したがって、下マフラ14は、上端が上マフラ12によって閉塞されて中空構造体を成している。
下マフラ14の周壁14Bは、上マフラ12の扁平方向である上下方向に延在し、本発明における壁部に相当する。この周壁14Bにおける略車体前方向及び略車体上下方向に沿って延在する一対の側壁40は、それぞれ対応する仕切板18の下方に、該仕切板18と複数回に亘り交差するように接続されている(図2参照)。また、略車幅方向及び略車体上下方向に沿って延在し一対の側壁40の前後端間を連結する前壁42、後壁44は、それぞれ上マフラ12の前後端の下方に位置している。すなわち、下マフラ14の一対の側壁40は、上マフラ12の下壁12Bにおける前後両端(高剛性部)を連結するように、該下壁12Bに対し前後方向の中間部を含んで接続されている。
以上により、上マフラ12の下壁12Bにおける主に排ガス導入室24を構成する部分は、平面視、配面視、側面視の何れの方向から見ても下マフラ14とで閉断面を構成し、該下マフラ14によって補強(補剛)されている。
さらに、図1に示される如く、下マフラ14内には、該下マフラ14内の空間を前後に仕切る仕切板46が配設されており、仕切板46の前側の空間は上記した連通パイプ34が開口する第5室48とされている。一方、仕切板46の後側の空間は第6室50とされており、上記したアウトレットパイプ36は、第6室50内を通って下壁12B及び後壁44を貫通することで排ガス導入室24と外部とに開口している。この仕切板46も、下マフラ14の周壁14Bと共に本発明における壁部に相当する。
また、図1に示される如く、下マフラ14内には、前端が該下マフラ14内に開口すると共に仕切板46及び後壁44を貫通し、後端が外部に開口するアウトレットパイプ52が配設されている。したがって、連通パイプ34を経由して第5室48に導入された排気ガスは、アウトレットパイプ52を通じて外部に排出されるようになっている。
図1、図2、及び図4に示される如く、インレットパイプ16は、上マフラ12の前壁12Cを貫通して(挿通されて)、その一部が排ガス導入室24内に入り込んでいる。図2及び図3に示される如く、この実施形態では、インレットパイプ16は、上マフラ12の幅方向中央に対し若干オフセットして配置されているが、中央部に配置されても良い。このインレットパイプ16は、上マフラ12外に位置する合流管部54と、上マフラ12内に位置する排出管部56とを主要構成要素としている。
図1及び図3に示される如く、合流管部54は、それぞれ内燃機関エンジンの排気マニホルドに連通した一対の排気管(図示省略)が独立して接続される接続部54A、54Bと、接続部54A、54Bからそれぞれ導入された排気ガスを合流させる合流部54Cとを有する。接続部54A、54Bは、前端側が後端側よりも低位となるように傾斜している。合流部54Cは、水平面に沿うように配置されて接続部54A、54Bの後端に連続しており、水平方向(マクロ的な流れ方向)に略直交する断面の車幅方向寸法よりも上下方向寸法が小さい扁平形状に形成されている。
排出管部56は、水平面に沿って合流部54Cの後方に連続的に配置され、該合流部54Cと同様に扁平した断面形状を有する。図1及び図4に示される如く、排出管部56の後端には、排ガス導入室24内に排気ガスを吹き出すためのガス排出口58が設けられている。ガス排出部としてのガス排出口58は、排出管部56の下半分に形成されており、排出管部56の上半分は案内部としての閉止板60にて閉止されている。また、排出管部56の管壁における下方及び幅方向外側を向くように湾曲した部分には、排ガス導入室24内に排気ガスを噴出すためのガス排出部としての排出孔62が設けられている。この実施形態では、図5に示される如く、排出管部56の車幅方向の両側にそれぞれ複数(各3つ)の排出孔62が設けられている。
以上説明した排出管部56は、第2半体としての上ハーフ64と、第1半体としての下ハーフ66との接合によって、上記した形状の管状に形成されている。上ハーフ64は、合流管部54(接続部54A、54B、54C)、排出管部56の各上半分が一体に形成され下向きに開口するハーフパイプ状(接続部54A、54Bを形成する前部は2連のハーフパイプ状)に形成されており、合流管部54を構成する部分からは接合フランジ68が車幅方向に沿って張り出している。下ハーフ66は、合流管部54、排出管部56の各下半分が一体に形成され上向きに開口するハーフパイプ状に形成されており、合流管部54を構成する部分からは接合フランジ70が車幅方向に沿って張り出している。
そして、上ハーフ64の下側開口端と下ハーフ66の上側開口端とを突き当てて上下の接合フランジ68、70を溶接等にて接合することで、排出管部56が管状に形成されている。接続部54A、54Bの前端には、排気管と接合するためのリング部材72が嵌合状態で固着されて、該前端が強められている。なお、上マフラ12内に位置し排気ガスの漏れが許容される排出管部56は、接合フランジ68、70が設定されていない。
また、排出管部56を構成する上ハーフ64の後端には、上記した閉止板60が一体に形成されている。閉止板60は、上ハーフ64の後端を全体として閉止しており、排出管部56後端の下半分(下ハーフ66側)として形成された排出孔62側に排気ガスを案内するようになっている。
以上説明したマフラ10は、図3及び図4に示される如く、車幅方向に長手とされた上マフラ12と、上マフラ12の下壁12Bに対し車体上下方向の下側に接続された下マフラ14とで、背面視で略T状に形成されている。これにより、マフラ10を備えた自動車では、車幅方向中央(下マフラ14)に対する両側にそれぞれ上下に広い空間Rを確保しつつ、要求されるマフラ容量を確保する構成であり、例えば排気量が比較的大きい内燃機関エンジンに適用される。
また、マフラ10は、一対のアウトレットパイプ36を開閉する図示しないバルブ装置が接続され、排気系路を切り替えるようになっている。具体的には、インレットパイプ16、排ガス導入室24、一対のアウトレットパイプ36を経由して排気する短経路と、上マフラ12の排ガス導入室24、第2室26、該第2室26に対し幅方向反対側の第3室28(連通パイプ32)、下マフラ14の第5室48、アウトレットパイプ52を経由して排気する長経路とを切り替え得る構成である。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成のマフラ10では、例えばエンジン回転数が所定の閾値よりも低い場合には、インレットパイプ16から導入された排気ガスは、上マフラ12の排ガス導入室24、第2室26、該第2室26に対し幅方向反対側の第3室28(連通パイプ32)、下マフラ14の第5室48、アウトレットパイプ52を経由して消音され、外部に排気される。
一方、エンジン回転数が閾値を超える場合には、インレットパイプ16から導入された排気ガスは、排ガス導入室24、一対のアウトレットパイプ36を経由して消音され、外部に排気される。この場合、短い経路で排気ガスを排出するため、排気抵抗が少なく、エンジンの出力向上に寄与する。
ここで、扁平形状に形成された上マフラ12を備えたマフラ10では、該上マフラ12の扁平面を成す下壁12Bに下マフラ14の周壁14Bが接続されているため、換言すれば下壁12Bが下マフラ14にて補強されているため、下壁12Bの剛性は上壁12Aの剛性と比較して高い。そして、この高剛性とされた下壁12Bに向けて排気ガスが吹き出す(当たる)ように、インレットパイプ16のガス排出口58、排出孔62の配置・向きが設定されているため、インレットパイプ16からの排気ガスが上壁12Aに直接的に当たることが防止され、該排気ガスが上壁12Aに当たって生じる放射音が抑制される。一方、下壁12Bは上記の通り補強されているので、下壁12Bに排気ガスが当たることによる放射音も抑制される。
特に、下マフラ14の周壁14Bを構成する一対の側壁40は、上マフラ12の前後端(高剛性部間)を連結するようにして下壁12Bの下面側(連結ブラケット38)に前後方向の略全長に亘って接続されているので、下壁12Bの補強効果が大きい。また、一対の側壁40は、インレットパイプ16の車幅方向両側に該インレットパイプ16に近接して配置されているので、下壁12Bにおける放射音が問題となりやすい排ガス導入室24を構成する部分の補強効果が大きい。さらに、マフラ10では、仕切板46によって下壁12Bの補強効果が一層高められている。これらにより、放射音が効果的に抑制される。
この効果を図6に示す比較例との比較で説明する。比較例に係るマフラ100は、上下方向に扁平とされた巻きマフラであり、前壁102からインレットパイプ104が導入されている。インレットパイプ104は、その後端開口部104A、管壁に設けられた排気孔104Bから100内に排気ガスを導入する。このマフラ100は、上面100Aと下面100Bとで剛性差が少なく、かつ上面100A及び下面100Bの各部での剛性差も少ないため、上面100A及び下面100Bの何処に排気ガスが当たっても放射音が生じやすい。したがって、インレットパイプ104の排出方向の工夫のみで放射音を低減することは困難であり、放射音を低減するために、例えばマフラ100の外壁を多層構造としてグラスウール等の遮音材を挟み込む等の対策が必要であった。
これに対してマフラ10では、下マフラ14が下壁12Bを補強するため、排気ガスを下壁12B側に向けてマフラ10全体として放射音の低減を図ることが実現された。
このように、本発明の実施形態に係る車両用マフラ構造が適用されたマフラ10では、扁平形状の上マフラ12で生じる放射音を抑制することができる。
また、マフラ10では、インレットパイプ16の排出管部56が扁平断面の長手方向である車体前後方向に沿って配設されているため、上マフラ12に導入されるガス流が車体前後方向となり(外方向の速度成分が大きく)、インレットパイプ16から排出された排気ガスが上壁12A側に向かいにくい。これによっても、排気ガスが上壁12Aに直接的に当たることが防止され、放射音が効果的に抑制される。
さらに、インレットパイプ16の排出管部56には、閉止板60が設けられているため、インレットパイプ16の後端すなわちガス排出口58から排出される排気ガスは、閉止板60によって下ハーフ66側へ向かう速度成分が付与され、上壁12A側に向かいにくい。これによっても、排気ガスが上壁12Aに直接的に当たることが防止され、放射音が一層効果的に抑制される。
しかも、断面形状が異形(非円形状)であるインレットパイプ16は、上ハーフ64と下ハーフ66との接合によって構成されているので、上ハーフ64に閉止板60を一体に形成することができ、構造の簡素化が図られた。
さらに、インレットパイプ16を上ハーフ64と下ハーフ66との接合にて構成することで、例えば、上ハーフ64と下ハーフ66との剛性の選定によってインレットパイプ16の固有振動数を変化させることが容易であり、インレットパイプ16と上壁12Aとの共振(連成振動)を抑制して放射音を抑制することが可能になる。
なお、上記実施形態では、閉止板60が単なる邪魔板である例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、複数(多数)のガス孔を設けた閉止板60を設け、ガス孔を通過するガスのエネルギを消費させる構成としても良い。これによっても放射音の低減が図られる。この構成では、ガス排出口58を廃して排出管部56の後端全体を閉止板60としても良い。
また、本発明は、上記構成のマフラ10には限られず、種々変更して実施可能であることはいうまでもない。
本発明の実施形態に係るマフラを示す図であって、図4の1−1線に沿う断面図である。 本発明の実施形態に係るマフラの一部切り欠いた平面図である。 図4の3−3線に沿う断面図である。 本発明の実施形態に係るマフラの斜視図である。 本発明の実施形態に係るマフラを構成するインレットパイプの斜視図である。 本発明の実施形態との比較例に係るマフラの斜視図である。
符号の説明
10 マフラ(車両用マフラ構造)
12 上マフラ(第1消音部)
14 下マフラ(第2消音部)
14B 周壁(壁部)
16 インレットパイプ(ガス導入部)
64 上ハーフ(第2半体)
66 下ハーフ(第1半体)

Claims (6)

  1. 扁平状の中空構造体として形成された第1消音部と、
    前記第1消音部の扁平断面の短手方向に沿って延在する壁部を有する中空構造体として形成され、前記壁部が前記第1消音部における扁平断面の長手方向に沿った扁平部に接続された第2消音部と、
    管状に形成されて前記第1消音部に設けられ、該第1消音部内で前記扁平部側を向くガス排出部を有するガス導入部と、
    を備えた車両用マフラ構造。
  2. 扁平状の中空構造体として形成された第1消音部と、
    前記第1消音部の扁平断面の短手方向に沿って延在する壁部を有する中空構造体として形成され、前記壁部が前記第1消音部における扁平断面の長手方向に沿った扁平部に接続された第2消音部と、
    管状に形成されて前記第1消音部に設けられ、該第1消音部内に位置する部分における前記扁平部側にガス排出部が配置されたガス導入部と、
    を備えた車両用マフラ構造。
  3. 前記ガス導入部は、前記第1消音部内に位置する部分が前記扁平断面の長手方向に沿って配置されている請求項1又は請求項2記載の車両用マフラ構造。
  4. 前記ガス導入部は、前記扁平部側に位置する第1半体と、前記第1半体に対し前記扁平部とは反対側に位置する第2半体との接合によって管状に形成されており、前記第2半体には、前記第1半体に設けられたガス排出部側にガスを案内する案内部が設定されている請求項3記載の車両用マフラ構造。
  5. 前記第1消音部は、車体上下方向に扁平されると共に下面側に前記第2消音部の前記壁部が接続されている請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の車両用マフラ構造。
  6. 前記第1消音部は、車体前後方向の前側に前記ガス導入部が設けられており、
    前記第2消音部の前記壁部は、前記ガス導入部に対する車幅方向の両側において、それぞれ前記第1消音部における扁平断面の車体前後方向の両端部を連結するように前記扁平部に接続されている請求項5記載の車両用マフラ構造。
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