JP4555914B2 - 定在波距離センサ - Google Patents
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Description
従来のFMCW方式の距離センサでは、物体が移動することによるビート周波数のドップラーシフトから物体速度を求めることができるので、距離と速度の情報から接近する物体だけを検知することが可能である。
また、従来の電波式の距離センサは、移動する人間の到達時間を把握することおよび人間を安定して精度良く検知できないという問題がある。
図1は、この発明の実施の形態1に係わる定在波距離センサの構成図である。
定在波距離センサ1は、電圧制御発振機などの発振源2およびアンテナなどの送信手段3からなる送信器4、送信されたマイクロ波やミリ波などの送信波が測定対象物5で反射された反射波と送信波とが合成されて形成される定在波6の電界強度を測定する検知手段7、検知された電界強度をフーリエ変換して送信手段3と測定対象物5との所定時間経過後の距離を予測する距離予測手段8から構成されている。検知手段7は、送信手段3の近傍に備え付けられている検波器などである。
この定在波6の電界強度は、図3に示すように、周波数に対して周期的に増減している。そして、増減の周期は、送信波の周波数fおよび送信手段3と測定対象物5との間の距離dに依存する。この周期性を求めることにより距離dを知ることができる。そこで、距離dを測定するために送信波の周波数fを掃引し、発振周波数に対する定在波6の電界強度を測定する。そして、周波数に対する定在波6の電界強度の関係をフーリエ変換することにより検知される距離dFに対する定在波6の振幅強度pの関係が図4に示されるように得られる。この検知される距離dFに対する定在波6の振幅強度pの関係から、ある検知される距離dFにおいて振幅強度pがピークを示す。そして、測定対象物5が停止しているときは、この振幅強度がピークを示す検知される距離dFが送信手段3と測定対象物5との間の距離である。このように、測定対象物5が停止していることが別途分かっていれば、検知される距離dFを送信手段3と測定対象物5との間の距離とみなすことができる。
測定対象物5が移動していると、図6に示すように、周波数の掃引中に送信手段3から測定対象物5までの距離dが変化する。例えば、測定対象物5が送信手段3の方向へ速度vで接近する場合、周波数の掃引開始時の掃引開始周波数をf0として時間n×Δtが経過した後の周波数は(f0+n×Δf)である。このときの測定対象物5までの距離dは、周波数の掃引開始時の位置をd0とすると、式(1)で求められる。
図8は、周波数を1ステップ切り替えるのに要する切替時間幅Δt=51.2μs、掃引開始周波数f0=24.112GHz、掃引周波数帯域幅fW=76MHzのとき、実際の距離d0が6mの位置における測定対象物5がそれぞれ接近速度v=0、0.5、1.0m/sのときのフーリエ変換後の検知される距離に対する定在波6の振幅強度の関係をそれぞれ重ねて図示したものである。
図8に示されるように、検知される距離dFが速度に依存する。速度v=0のとき、すなわち測定対象物5が実際の距離d0が6mのところで停止しており、検知される距離dFも6mとなる。一方、速度v=0.5m/sのときは実際の距離d0が6mにも拘わらず、検知される距離dFが3.9mとなる。同様に、速度v=1.0m/sのときは実際の距離d0が6mにも拘わらず、検知される距離dFが1.8mとなる。
実際の距離d0、接近速度v、検知される距離dFの関係は、検討の結果、式(2)で近似できる。
一方、検知すべき量は実際の距離d0であるので、式(2)を変形し、実際の距離d0を求める式を導出する。(d0−(KvΔt)/fW)>0が成り立つときは、式(2)を変形して、式(3)が得られる。
例えば、図11に示すように、測定時における送信手段3から測定対象物5までの実際の距離d0が10.2mの位置で速度vが1m/sで接近している測定対象物5が、4.2秒経過後には送信手段3から測定対象物5までの実際の距離d0が6mの位置に到達している。
また、測定時における送信手段3から測定対象物5までの実際の距離d0が8.1mの位置で速度vが0.5m/sで接近している測定対象物5は、4.2秒経過後には送信手段3から測定対象物5までの実際の距離d0が6mの位置に到着している。
検知対象距離範囲は任意に設定することができ、また時間を表す定数(KΔt)/fWも、例えば周波数を1ステップ切り替えるのに要する切替時間幅Δtの値を変えることにより任意の時間に設定することができる。よって、検知対象とする位置や時間は各アプリケーションによって自在に設定が可能である。
エスカレータの起動は、通常、エスカレータ制御部が起動のためのトリガ信号を受け取ってから実際に駆動するまでの準備期間が必要である。通常の距離センサを用いた場合、起動のための準備期間を確保するために乗降口の遠方に検知位置を設定し、検知位置に人が来たときにエスカレータ起動トリガ信号を発生し、起動準備に入る。一般に、歩行する人間の速度は大きなばらつきがあり、起動トリガ信号の発生タイミングを通常の歩行速度で歩く人に適合するように調整したとすると、高速で接近する人に対しては起動準備期間が少なく起動遅れを生じてしまう。逆に通常よりも低速で歩行する人に対しては、エスカレータが起動してから実際に人が乗降口に到達するまでの間、無用にエスカレータが駆動することとなり、無駄な電力を消費してしまう。
図14は、この発明の実施の形態2に係る定在波距離センサの構成図である。
実施の形態2に係わる定在波距離センサ1Bは、掃引された周波数に対する定在波の振幅強度をフーリエ変換することにより距離に対する定在波の振幅強度を求めるところまでは実施の形態1に係わる定在波距離センサ1と同様であるが、距離予測手段8の替わりに信号処理手段9および振幅強度判定手段10が備えられ、定在波の振幅強度のピークのピーク値が所定の強度しきい値を超えているときだけ、そのピークに該当する位置を送信手段3から測定対象物5までの距離と判定することが異なっており、その他は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
図15は、実施の形態2に係わる定在波距離センサ1Bによるフーリエ変換により得られた検知される距離に対する定在波の振幅強度をグラフ化したものである。図15の横軸は検知される距離dF、縦軸は定在波の振幅強度pである。図15では、3.6m付近、11.5m付近、17.4m付近に測定対象物5があることを示しているが、これは図中の一点鎖線で示された強度しきい値以上の振幅強度を持つピークの位置に相当する。
図16に示しように、定在波の振幅強度のピーク値は大きく変動していることがわかる。また、ピーク位置に対応する検知される距離dFは概ね10mを示しているが、定在波の振幅強度のピーク値が低下したときには誤差が大きくなっている。逆に、定在波の振幅強度のピーク値が所定値以上のときはそのピーク位置に対応する検知される距離dFは精度が高いということである。
図17は、この発明の実施の形態3に係わる定在波距離センサによるフーリエ変換により得られた検知される距離に対する定在波の振幅強度を示すグラフである。
実施の形態2に係わる定在波距離センサ1Bでは、ピーク値に対する強度しきい値が距離に無関係に1つ設定されているが、実施の形態3に係わる定在波距離センサでは、距離に従って異なる強度しきい値が設定されていることが、実施の形態2に係わる定在波距離センサ1Bと異なっており、その他は同様であるので、同様な部分の説明は省略する。
Claims (4)
- 周波数を掃引しながら送信波を送信する送信器および上記送信器と測定対象物との間に形成される定在波の振幅強度を検知する検知手段が備えられ、上記送信器は、送信波の周波数を低周波数から高周波数、または高周波数から低周波数へ掃引し、掃引された周波数に対する定在波の振幅強度の関係をフーリエ変換して得られた距離に対する定在波の振幅強度から、上記送信器から上記測定対象物までの距離を求める定在波距離センサにおいて、
移動する上記測定対象物に対し、上記送信器から上記測定対象物までの距離が周波数の掃引中に変化して定在波の振幅強度が変化することにより、検知される距離が上記測定対象物の移動速度に拘わらず所定の時間経過後の上記測定対象物の位置を示すことを利用して、上記測定対象物の所定の時間経過後の位置を求める距離予測手段が備えられていることを特徴とする定在波距離センサ。 - 上記距離予測手段は、距離に対する定在波の振幅強度にて、予め距離範囲を設定し、該範囲内にある振幅強度のピークを同定することにより、所定の時間経過後に所定の位置に存在する上記測定対象物だけを選択的に特定することを特徴とする請求項1に記載する定在波距離センサ。
- 距離に対する定在波の振幅強度が予め定められた強度しきい値を超えているとき、振幅強度のピークに対応する距離を上記送信器から人間までの距離であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の定在波距離センサ。
- 上記強度しきい値は、検知される距離に従って異なっていることを特徴とする請求項3に記載の定在波距離センサ。
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