JP4552583B2 - ノイズ検出装置、ノイズ検出方法およびノイズ検出プログラム - Google Patents

ノイズ検出装置、ノイズ検出方法およびノイズ検出プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ノイズ検出装置、ノイズ検出方法およびノイズ検出プログラムに関する。
従来、この種のノイズ検出装置として、印刷画像の物理特性を入力し、同物理特性を空間周波数に変換して特徴ノイズとしてのバンディングノイズ量を算出するものが知られている(例えば、特許文献1、参照。)。
かかる構成によれば、バンディングノイズ量を算出するにあたり、空間周波数に対する視覚感度特性が加味されるため、人間の視覚感度特性と相関の高いバンディングノイズ量の予測を行うことが可能であった。
特開2000−4313号公報
インクジェットプリンタによって形成された印刷画像は多数のインクのドットにより再現されているため、同印刷画像にはバンディングによるバンディングノイズとドットの粒状性によるランダムノイズとしての粒状ノイズとが混在する。従って、変換された空間周波数のスペクトルにも粒状ノイズに対応する成分が含まれることとなる。このように粒状ノイズに対応する成分が含まれる空間周波数のスペクトルに基づいてバンディングノイズ知覚量を予測しても、正確なバンディングノイズ知覚量を得ることはできないという課題があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、粒状ノイズや影響されることなく正確にバンディングノイズを検出することが可能なノイズ検出装置、ノイズ検出方法およびノイズ検出プログラムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び作用・効果
上記目的を達成するため、発明は、評価対象にはランダムノイズと特徴ノイズとが混在し、入力手段はこの評価対象の二次元物理特性を入力する。変換手段は、上記二次元物理特性を二次元の空間周波数で表されるスペクトルに変換する。抽出領域検出手段は上記空間周波数において特徴ノイズ成分が含まれる抽出領域を検出し、参考領域作成手段は同抽出領域と異なる領域において参考領域を作成する。そして、参考ランダムノイズ量算出手段は上記参考領域に含まれる上記スペクトルを積分することによって、参考ランダムノイズ量を算出する。
すなわち、上記評価対象に含まれるランダムノイズの量の指標として上記参考ランダムノイズ量を算出することができる。上記参考ランダムノイズ量は上記特徴ノイズが含まれない上記参考領域の上記スペクトルを積分することにより算出される。従って、上記評価対象に混在する上記特徴ノイズに影響されることなく正確に上記参考ランダムノイズ量を算出することができる。
また、発明は、抽出ランダムノイズ量予測手段が上記参考ランダムノイズ量に基づいて上記抽出領域に含まれる抽出ランダムノイズ量を予測する。一方、抽出ノイズ量算出手段は上記抽出領域に含まれる全てのスペクトルを積分することにより抽出ノイズ量を算出する。そして、上記抽出ノイズ量から上記抽出ランダムノイズ量を減算することにより上記特徴ノイズの量を算出することができる。
すなわち、上記抽出領域には均一に分布する上記ランダムノイズ成分と上記特徴ノイズ成分とが含まれるが、これらを積分することにより上記抽出ノイズ量を算出する。従って、上記抽出ノイズ量には上記ランダムノイズ成分と上記特徴ノイズ成分とが含まれることとなる。一方、上記参考領域から上記ランダムノイズ成分のみが含まれる上記参考ランダムノイズ量が算出されており、この参考ランダムノイズ量に基づいて上記抽出領域に含まれるランダムノイズ量としての抽出ランダムノイズ量を予測することができる。上記ランダムノイズは空間周波数において均一に分布するため、上記ランダムノイズ成分が上記抽出領域においても上記参考領域と同様の分布密度となっていると考えることができるからである。
例えば、空間周波数において上記抽出領域と上記参考領域が同等の面積ならば、上記参考ランダムノイズ量と上記抽出ランダムノイズ量も同等であると予測することができる。むろん、上記抽出領域と上記参考領域が異なる場合には、上記抽出ランダムノイズ量予測手段がこれらの面積比に応じた補正を行えばよい。さらに、上記ランダムノイズ成分と上記特徴ノイズ成分とが含まれる上記抽出ノイズ量から、上記抽出ランダムノイズ量を差し引くことにより、残りの上記特徴ノイズ成分についての特徴ノイズ量を算出することができる。
さらに、上記抽出領域を検出する手法の一例として、発明は、上記特徴ノイズの物理特性に基づいて上記特徴ノイズ成分が含まれる上記抽出領域が検出される。すなわち、上記特徴ノイズは物理的な特徴を有しているため、同特徴に基づいて空間周波数において上記特徴ノイズ成分が含まれる上記抽出領域を検出することができる。例えば、上記特徴ノイズが物理空間において一定の方向性を有しているのであれば、これに対応する空間周波数の方向を特定することができる。
また、上記抽出領域が特定される態様の例として、発明は、上記評価対象として印刷画像を評価する場合に、上記特徴ノイズとしてバンディングノイズが混在することがある。このバンディングノイズの物理的特性として、上記印刷画像を形成するための印刷ヘッドの主走査方向に沿って発生するという性質がある。従って、同主走査方向に直交する方向に同バンディングノイズに対応する上記スペクトルが現れると予測することができる。すなわち、上記主走査方向に直交する方向から所定の角度範囲内の空間周波数となる領域を上記抽出領域とすることにより、確実に上記抽出領域に上記バンディングノイズが含まれるようにすることができる。
さらに、上記抽出領域の好適な一例として、発明は、上記印刷画像を形成するための印刷ヘッドの主走査方向と直交する方向から3度以内の空間周波数となる領域を上記抽出領域としている。実験の結果、上記主走査方向と直交する方向から3度以内の空間周波数となる領域を上記抽出領域とすることにより、確実に同抽出領域に上記バンディングノイズが含まれ、かつ、同抽出領域に不要なノイズが含まれないことが確認できた。
一方、上記参考領域の好適な一例として、発明は、上記参考領域は、上記抽出領域に隣接した所定の角度範囲内の空間周波数となる領域とされる。すなわち、上記参考領域の上記参考ランダムノイズ量から上記抽出領域の上記抽出ランダムノイズ量が予測されるため、両領域ができるだけ近い領域となっていることが望ましい。近い領域同士であれば、両者に含まれる上記ランダムノイズの特性が似た傾向となると考えることができるからである。従って、両領域を空間周波数において隣接させることにより、上記抽出ランダムノイズ量を正確に予測することができる。
さらに、上記参考領域の好適な一例として、発明は、上記抽出領域に隣接する20度以内の空間周波数となる領域を上記参考領域としている。実験の結果、上記抽出領域に隣接する20度以内の空間周波数となる領域を上記参考領域とすることにより、同参考領域に上記バンディングノイズが含まれず、かつ、同参考領域に含まれるランダムノイズが同抽出領域に含まれるランダムノイズと似た傾向となることが確認できた。従って、上記抽出領域に含まれるランダムノイズ量を推定するために好適な上記参考領域を定義することができる。
さらに、上記抽出領域が特定される態様の別の例として、発明は、上記空間周波数において複数の仮領域を形成しておき、これらの中から上記抽出領域として最適なものを選択する。具体的には、複数の上記仮領域のそれぞれに含まれる上記スペクトルを積分することにより、複数の仮領域ノイズ量を算出する。そして、上記仮領域ノイズ量が他のものと比較して突出した値となる上記仮領域を上記抽出領域として選択する。すなわち、上記特徴ノイズが含まれる領域の上記スペクトルの合計値は他の領域と比較して異なる傾向を示すと考えられるため、異なる傾向を示す上記仮領域を上記抽出領域として特定することができる。
一方、上記参考領域を作成する場合も同様の手法によって行うことができる。その一例として、発明は、上記仮領域ノイズ量が平均的な値となる上記仮領域を上記参考領域とする。すなわち、上記ランダムノイズのみが含まれる領域の上記スペクトルの合計値は平均的な傾向を示すと考えられるため、平均的な傾向を示す上記仮領域を上記参考領域として特定することができる。
さらに、発明は、上記参考ランダムノイズ量を所定の変換式に代入することによって、ランダムノイズ知覚量を算出することができる。すなわち、上記参考ランダムノイズ量を利用して、上記ランダムノイズに対する人間の知覚量を予測することができる。
また、発明は、上記特徴ノイズ量を所定の変換式に代入することにより特徴ノイズ知覚量を算出するものとしている。すなわち、正確に抽出した上記特徴ノイズ量を利用して、上記特徴ノイズに対する人間の知覚量を予測することができる。
上述のようにランダムノイズと特徴ノイズとを分離させる手法は必ずしも実体のある装置に限られるものではなく、方法の発明としても有効である。また、上述のノイズ検出装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としては、各種の態様を含むものである。また、ソフトウェアであったりハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。
発明の思想の具現化例としてノイズ検出装置のソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、利用される。その一例として、発明ではノイズ検出プログラムとして発明を特定している。むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。上記媒体とは異なるが、供給方法として通信回線を利用して行う場合であれば通信回線が伝送媒体となって本発明が利用されることになる
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)印刷画像について:
(2)バンディングノイズ知覚量算出処理について:
(3)バンディングノイズ知覚量関数について:
(4)他の実施形態について:
(5)αβの最適化について:
(6)まとめ:
(1)印刷画像について:
図1は、本発明の評価対象である印刷画像が形成される様子を示している。印刷画像は印刷用紙上においてインクドットによって表現される二次元画像であり、インクを吐出するノズルと印刷用紙を互いに相対移動させることにより形成することができる。一般的なインクジェットプリンタにおいては、各色のインクカートリッジを収容するキャリッジの下面に備えられた印刷ヘッドにインクが吐出可能なノズルが形成され、同キャリッジを一定方向に往復移動させることにより、同方向にシフトした複数のインクドットを形成することが可能となっている。印刷ヘッドと印刷用紙と間には所定距離のクリアランスが形成されており、同クリアランスを吐出されたインク粒が飛翔し、着弾した位置にインクドットが形成される。なお、上記のキャリッジの動作を主走査といい、その移動方向を主走査方向というものとする。
一方、プリンタには印刷用紙を移動させる紙送り機構が備えられており、キャリッジが所定回数主走査を行う毎に、印刷用紙を一定方向に送り出すことが可能となっている。なお、上記の印刷用紙の動作を副走査といい、その移動方向を副走査方向というものとする。主走査方向と副走査方向は一般に直交する関係となっており、これらを組み合わせることにより印刷用紙上における任意の位置にインクドットを形成することができる。従って、印刷用紙上に二次元画像を再現することが可能となっている。また、印刷ヘッドが主走査を行う間は、紙送り機構は副走査を行わない。
かかる構成によれば、印刷用紙上の主走査方向には同一のノズルにより形成されたインクドットが並ぶこととなる。従って、例えば図1のようにKインクのインク粒の飛翔方向にずれを生じさせる不良ノズルがある場合、ブラック(K)インクのみのドットにより印刷画像を形成すると、ずれた位置に形成されたインクドットが連続し、主走査方向に沿う筋状のノイズ(バンディングノイズ)が形成されることとなる。
図2は、バンディングノイズを模式的に示している。同図において、ずれた位置に形成されたインクドットが主走査方向に並ぶことにより、主走査方向に連続する余白領域が形成されバンディングノイズとなっている。なお、実際の印刷においては単一のインクのみを使用して印刷を行うことは希であり、バンディングノイズが厳密な意味で主走査方向に連続することは少ない。しかし、ずれたインクドットが周期的に形成されるため、全体として印刷画像を眺めたときに筋状のバンディングノイズが感じられてしまう。このようなバンディングノイズは印刷画像の画質を低下させる要因となり、ノズル等の調整を行う必要がある。
一方、印刷画像は複数のインクドットで形成さているため、適正にインクドットを配置させてもインクドットの粒状ノイズが発生する。例えば、複数のインクドットが重なって形成される部位では明度が低くなるし、インクドットにより被覆されない部位は明度が高くなるように、明暗の起伏として粒状ノイズを把握することができる。ただし、粒状ノイズはバンディングノイズと異なり印刷画像全体に均一に分布され、方向性も有していない。以上説明したように、印刷画像には性質の異なる粒状ノイズとバンディングノイズとが混在している。
(2)バンディングノイズ知覚量算出処理:
上述のとおり印刷画像にはバンディングノイズと粒状ノイズとが混在しており、両者を個別に解析するためには粒状ノイズ成分とバンディングノイズ成分と分離しておく必要がある。画像から得られる物理特性をフーリエ変換を利用して空間周波数で表されるスペクトルに変換することによって各ノイズの特徴を的確に捉えることができる。従って、印刷画像のノイズ解析にフーリエ変換を利用することが一般的に行われている。本発明においても、フーリエ変換を利用して、バンディングノイズと粒状ノイズについて解析する。以下、その詳細について説明する。
図3は、バンディングノイズ知覚量を算出する処理の流れを示すフローチャートである。図4は同処理を実行させるための装置のハードウェア構成を概念的に示しており、図5は同処理を実行させるためのソフトウェア構成を概念的に示している。図4において、バンディングノイズ知覚量を算出する装置は、コンピュータ(PC)10とプリンタ20とスキャナ30とから構成されており、コンピュータ10とプリンタ20とスキャナ30とがUSB用I/O16を介して接続されている。PC10はバス10aを備えており、同バス10aにハードディスク(HDD)12とCPU13とROM14とRAM15とUSB用I/O16とが接続されている。CPU13は、RAM15をワークエリアとして利用しながらROM14やHDD12に記憶されたプログラムにしたがって演算を実行する。
図5には上記プログラムにしたがって実現される各プログラムモジュールが概念的に示されており、各モジュールがバンディングノイズ知覚量を算出するために必要な処理を担当する。大きくはプリンタ20にてテスト印刷画像を出力するための印刷部11bと、スキャナ30から入力された画像データを解析する解析部11aとから構成される。解析部11aは、画像入力部11a1と2次元フーリエ変換部11a2とVTF重み付け部11a3と積分部11a4と粒状ノイズ除去部11a5とバンディングノイズ知覚量算出部11a6と領域決定部11a7とから構成される。
以下、図3のフローチャートに基づいて処理の説明をする。なお、ステップS100の前段階において印刷部11bがHDD12に記憶されたテスト画像データ12bを入力し、同テスト画像データ12bに基づいてテスト画像をプリンタ20にて印刷用紙上に出力する。なお、テスト画像は印刷画像に含まれる各ノイズの解析を行うことができれば良く、例えば全面にわたって一様な色を再現する画像をテスト画像として適用することができる。また、プリンタ20は上述したインクジェット方式を採用するものであり、テスト画像にはバンディングノイズと粒状ノイズとが混在することとなる。
テスト画像はフラットヘッド式のスキャナ30上に載置され、同スキャナ30にてテスト画像が電子データとして取り込まれる。ステップS100では画像入力部11a1がテスト画像についての画像データを入力する。この時点で画像データは各画素がR(赤)G(緑)B(青)の各階調値で表現された画素データとして入力されている。ステップS110ではRGBの各階調値で表現された画素データをそれぞれ明度に変換することにより、各画素が明度の階調値で表現された画像データを生成する。なお、RGBの階調値を明度の階調値に変換するにあたっては、公知の変換式により変換を行うことができる。以上の処理によりテスト画像についての所望の物理特性(明度)が得られたこととなる。なお、スキャナ30によれば2次元の画像データを生成することができることは言うまでもない。従って、ステップS110で生成される明度データも2次元の画像データとなっている。
ステップS120において、2次元フーリエ変換部11a2は上記明度データに対して2次元フーリエ変換を行うことにより、同明度データについての空間周波数とそのスペクトル強度(明度に相当)を算出している。そして、同算出されたスペクトル強度を二乗することにより、テスト画像の明度についてのウィーナースペクトルWS(fx,fy)を算出する。なお、fxはx方向の空間周波数を示し、fyはy方向の空間周波数を示している。また、x方向はプリンタ20においてテスト画像を印刷した際の主走査方向とされており、y方向はこのときの副走査方向とされている。なお、ウィーナースペクトルWS(fx,fy)のスペクトル強度は、テスト画像における明度波の振幅を二乗した値に相当する。
図6は、ウィーナースペクトルWS(fx,fy)を示している。ウィーナースペクトルWS(fx,fy)は、fx軸とfy軸とスペクトル強度軸とが直交する3次元空間にて表現することができるが、図6においてはfx軸とfy軸とで定義される空間周波数平面の法線方向(スペクトル強度軸の軸方向)から見て示している。同図において、fy軸上に特異的に出現しているものがバンディングノイズ成分のスペクトルであり、全方向に均一に分布しているものが粒状ノイズである。ただし、バンディングノイズ成分と粒状ノイズ成分とが混在しているため、現時点で画一的に両者を分離することはできない。
ステップS130においては、ウィーナースペクトルWS(fx,fy)に対して視覚感度関数VTF(fx,fy)を二乗したもの乗算することにより、ウィーナースペクトルWS(fx,fy)のスペクトル強度に視覚感度特性に応じた重み付けを行う。一般に、印刷画像に存在する同じ振幅の明度波であっても周波数が低いと人間は知覚しやすいが、同周波数が高いと知覚しにくいという特性がある。本実施形態においてはこのような視覚感度特性に適合した評価を行うために、視覚感度特性に応じたスペクトル強度の重み付けを行っている。視覚感度関数VTF(fx,fy)として、例えば下記式(1)のような関数を適用することができる。なお、下記式(1)においてl(mm)はテスト画像と観測者との距離を示している。
Figure 0004552583
図7は、視覚感度関数VTF(fx,fy)の特性をグラフにより示している。同図において原点(fx,fy)=(0,0)を中心とした径方向の空間周波数frを横軸として示している。上記式(1)より視覚感度関数VTF(fx,fy)は原点を中心とした円周方向に対象性を有していることが分かる。従って、視覚感度関数VTF(fx,fy)が3次元空間にて示す曲面は、図7の曲線を縦軸を中心として360度回転させたときの軌道と一致する。そして、ステップS130にてVTF重み付け部11a3が視覚感度関数VTF(fx,fy)をウィーナースペクトルWS(fx,fy)に乗算する。下記式(2)はこのときの計算式を示している。
AS(fx,fy)=(VTF(fx,fy))2×WS(fx,fy) ・・・・(2)
このようにすることにより、低周波領域のスペクトルを重視した重み付けを行うことができ、人間の視覚感度特性に適合した補正スペクトルAS(fx,fy)を得ることができる。なお、視覚感度関数VTF(fx,fy)はHDD12に記憶されており、VTF重み付け部11a3が適宜読み出して使用している。ステップS140では領域決定部11a4が空間周波数において抽出領域と参考領域とを決定している。抽出領域はバンディングノイズに対応するスペクトル成分が含まれる領域であり、参考領域はバンディングノイズに対応するスペクトル成分が含まれない領域に形成される。
抽出領域を決定するにあたっては、バンディングノイズの物理特性に基づいて抽出領域を決定している。すなわち、バンディングノイズは印刷ヘッドの主走査方向に沿って筋状に発生するため、バンディングノイズ成分が空間周波数において直交する方向に現れることが分かる。従って、図6に示すように、原点を通過し、主走査方向に直交するfy軸に対して所定の角度(±α/2)だけ傾いた二直線に囲まれた内側領域を抽出領域とすればバンディングノイズ成分が抽出領域に含まれるようにすることができる。また、抽出領域はfyの正負で分離した領域となっているが、これらを全て合わせて抽出領域というものとする。なお、領域決定部11a4が印刷部11bと画像入力部11a1からテスト画像についての用紙情報等を取得し、同用紙情報から印刷時の主走査方向を特定するようにしても良い。
なお、上述のとおりバンディングノイズについてのスペクトル成分は原則的にfy軸上に表れることとなる。ただし、印刷時の印刷用紙ずれや、スキャナ30に対する載置ずれ等により、必ずしもバンディングノイズについてのスペクトル成分がfy軸上に表れるとは限らない。そこで、本実施形態においてはfy軸の周りに±α/2の抽出領域を設けることにより、確実に抽出領域にバンディングノイズについてのスペクトル成分が含まれるようにしている。従って、抽出角αは印刷時の紙送り精度やスキャナ30における載置精度等を考慮して、余裕をもった角度に設定しおくことが望ましい。一方、領域決定部11a4は参考領域を抽出領域に隣接する角度領域に形成している。図6において、抽出領域に角度(β/2)以内の範囲で隣接する領域に参考領域を作成している。なお、抽出領域は第一から第四象限のそれぞれに分離して存在しているが、これらを全て合わせて抽出領域というものとする。
ステップS150においては、積分部11a4が抽出領域に含まれる補正スペクトルAS(fx,fy)を積分する。このときの積分区間は、抽出領域に対応した空間周波数(fx,fy)により規定される。このようにすることにより、抽出領域に含まれるノイズの量を算出することができる。ただし、抽出領域にはバンディングノイズと粒状ノイズの両成分が含まれるため、この積分値はバンディングノイズ量と粒状ノイズ量とを合計した値となる。なお、抽出領域についての積分値を抽出ノイズ量Nαというものとする。
同様に、ステップS160において積分部11a4が参考領域に含まれる補正スペクトルAS(fx,fy)を積分する。このときの積分区間は、参考領域に対応した空間周波数(fx,fy)により規定される。このようにすることにより、参考領域に含まれるノイズの量を算出することができる。参考領域には粒状ノイズ成分のみが含まれるため、参考領域についての積分値は粒状ノイズ量を表すこととなる。なお、参考領域についての積分値を参考粒状ノイズ量Nβというものとする。
ステップS170では、粒状ノイズ除去部11a5が領域決定部11a7から領域情報を取得し、同情報に基づいて抽出ノイズ量Nαから粒状ノイズ量を除去する。具体的には、領域決定部11a7から抽出角αと参考角βとを取得し、下記式(3)によって抽出領域に含まれる粒状ノイズ量としての抽出粒状ノイズ量Nα1を予測する。
α1=Nβ×(α/β) ・・・・(3)
すなわち、参考領域に含まれる粒状ノイズ量を表す参考粒状ノイズ量Nβに対して、抽出領域と参考領域との面積比を意味する係数(α/β)を乗算することにより抽出領域に含まれる粒状ノイズ量Nα1を予測している。粒状ノイズ成分は空間周波数において全方向に均一に分布し、粒状ノイズ量が空間周波数における領域の面積に比例すると考えることができるため、上記式(3)により抽出粒状ノイズ量Nα1を予測することができる。
そして、さらに下記式(4)によりバンディングノイズ量NBを算出する。
B=Nα−Nα1 ・・・・(4)
すなわち、抽出領域におけるディングノイズ量と粒状ノイズ量とを合計した値である抽出ノイズ量Nαから、同領域の粒状ノイズ量を示す抽出粒状ノイズ量Nα1を除去することにより、残りのバンディングノイズ量Nα2を算出することができる。このようにすることにより、粒状ノイズ量に影響されることなく正確にバンディングノイズを評価することができる。
本実施形態においては、抽出領域と参考領域とを空間周波数における原点を中心とした周方向に隣接させて形成している。これにより、抽出領域と参考領域に含まれる粒状ノイズ成分の分布傾向を互いに類似させることができる。従って、上記式(3)による予測精度を高くすることができる。
さらに、粒状ノイズ除去部11a5は参考粒状ノイズ量Nβに基づいてテスト画像全体に含まれる粒状ノイズ量NDを予測する。下記式(5)は粒状ノイズ量NDを予測するための計算式を示している。
D=Nβ×(360°/β) ・・・・(5)
上記式(5)も、粒状ノイズ成分は空間周波数において全方向に均一に分布し、粒状ノイズ量が空間周波数における領域の面積に比例すると考えることができることに基づいている。
以上のようにしてテスト画像に含まれるバンディングノイズ量NBと粒状ノイズ量NDとが算出されると、ステップS180にてバンディングノイズ知覚量と粒状ノイズ知覚量を算出する。具体的には、バンディングノイズ量NBと粒状ノイズ量NDをそれぞれ対応したノイズ知覚量関数12aに代入することで、バンディングノイズ知覚量と粒状ノイズ知覚量を算出する。ただし、バンディングノイズ知覚量と粒状ノイズ知覚量とでは適用するノイズ知覚量関数12aが異なるのみであるため、ここではバンディングノイズ知覚量の算出を例にして説明する。
バンディングノイズ知覚量を算出するためのバンディングノイズ知覚量関数は予めHDD12に記憶されており、バンディングノイズ知覚量算出部11a6が適宜読み出して使用している。バンディングノイズ知覚量関数の一例を下記式(6)に示す。
S=a×NB b+c ・・・・(6)
なお、上記式(6)において、Sはバンディングノイズ知覚量を示し、a,b,cは予め設定されている定数を示している。このようにバンディングノイズ知覚量関数を使用してバンディングノイズ知覚量Sを算出することにより、バンディングノイズ量NBを人間の知覚に適合したバンディングノイズ知覚量Sに変換することができる。バンディングノイズ量NBはバンディングノイズについての指標であるものの、あくまでもバンディングノイズにおける明度の振幅を積分した値に過ぎない。従って、必ずしもバンディングノイズ量NBが人間の感じるバンディングノイズの程度を表すとは限らない。ただし、バンディングノイズ量NBと人間の感じるバンディングノイズの程度とは何らかの相関関係があるため、本実施形態では、そこに注目して両者の相関関数としてのバンディングノイズ知覚量関数を設定している。以下、バンディングノイズ知覚量関数について説明する。
(3)バンディングノイズ知覚量関数について
バンディングノイズ知覚量関数の算出にあたっては、まず、様々なテスト画像を数多く(n個)用意し、これらのぞれぞれについてステップS100〜S170を実行する。すなわち、様々なテスト画像についてのバンディングノイズ量NBをそれぞれ算出する。一方、バンディングノイズ量NBを算出したテスト画像について心理評価を行うことにより、人間が感じられるバンディングノイズの程度をバンディングノイズ知覚量Sとして定量化する。このときの心理実験手法として、採点法や一対比較法やカテゴリー法等を採用することができる。バンディングノイズ知覚量Sは、例えばバンディングノイズに全く気付かない程度を0として、バンディングノイズがひどく感じられる程度に応じて大きな値となるように定義することができる。次に、各テスト画像について得られたバンディングノイズ量NBとバンディングノイズ知覚量Sとの相関関係を調査する。
図8は、多くのテスト画像についてのバンディングノイズ量NBとバンディングノイズ知覚量Sとの関係をグラフに示している。同図において、縦軸がバンディングノイズ知覚量Sの対数を示し、横軸がバンディングノイズ量NBの対数を示している。これにより、バンディングノイズ知覚量Sの対数とバンディングノイズ量NBの対数とが線形的な関係を有していることが分かる。なお、ステップS170にて粒状ノイズ成分を除去しておくことにより、バンディングノイズ量NBとバンディングノイズ知覚量Sとの相関係数を高いものとすることができる。このような相関関係が見られることから両者の関係を下記式(7)のように仮定することができる。
Figure 0004552583
なお、上記式(7)において、バンディングノイズ知覚量Sとバンディングノイズ量NBに付された添え字はテスト画像の識別番号を示している。また、上記式(7)はn個のテスト画像についてバンディングノイズ知覚量Sとバンディングノイズ量NBとの関係を示すものであり、上記式(6)とは等価である。むろん、定数a,b,cは上記式(6)と上記式(7)とで共通する。上記式(7)の両辺の対数を取ると、下記式(8)のように整理することができる。
Figure 0004552583
さらに、上記式(8)の最下段を解くことにより、定数a,bを定数cで表すことができる。従って、上記式(7)を定数cのみによって表すことが可能となる。次に、定数cのみによって表された上記式(7)に対して各テスト画像についてのバンディングノイズ量NBを代入する。これにより算出されたバンディングノイズ知覚量Sを仮バンディングノイズ知覚量Scとする。なお、仮バンディングノイズ知覚量Scの値は定数cによって変動する。そして、実際に心理評価により得られた各テスト画像についてのバンディングノイズ知覚量Sと、各テスト画像についての仮バンディングノイズ知覚量Scとの二乗誤差が最も小さくなうような定数cを算出する。
これにより、定数a,b,cが算出されたこととなるため、上記式(6),上記式(7)のように仮定したバンディングノイズ知覚量Sとバンディングノイズ量NBとの関係式が確定する。そして、確定した上記式(6)をバンディングノイズ知覚量関数12aとしてHDD12に記憶させる。従って、以降はバンディングノイズ知覚量算出部11a6がバンディングノイズ知覚量関数12aを適宜読み出して、バンディングノイズ量NBからバンディングノイズ知覚量Sを算出することが可能となる。
このように、実験的に得られたバンディングノイズ知覚量Sとバンディングノイズ量NBとの相関関係から両者の関係式を算出しておくことにより、ステップS100〜S170により得られたバンディングノイズ量NBからバンディングノイズ知覚量Sを予測することが可能となる。なお、本実施形態ではバンディングノイズ知覚量Sの対数とバンディングノイズ量NBの対数とが線形的な関係を有しているものとしたが、バンディングノイズ知覚量Sの定義は様々であり、必ずしもこのような関係となるものではない。従って、他の関数でバンディングノイズ量NBとバンディングノイズ知覚量Sとの相関関係が表される場合もある。いずれにしても、バンディングノイズ量NBとバンディングノイズ知覚量Sの相関関係を統計的に把握しておくことで、精度良くバンディングノイズ知覚量Sを算出することが可能となる。一方、粒状ノイズ知覚量についても人間が感じる粒状感と粒状ノイズ量NDとの対応関係を同様に算出することができる。
(4)αβの最適化について:
以上説明したように、本実施形態においては、空間周波数(fx,fy)が印刷ヘッドの主走査方向と直交する方向から±α/2以内となる領域を抽出領域と設定している。印刷ヘッドを主走査させて印刷を行うプリンタ20の特性上、主走査方向に直交する方向にバンディングノイズに相当するスペクトルが存在するため、同方向を中心として抽出領域を設定すべきである。また、抽出角αはプリンタ20における印刷時の紙送り精度やスキャナ30における載置精度等や、フーリエ変換の性質上発生する誤差等を考慮して、余裕をもった角度に設定しておくことが望ましい。しかし、抽出角αを不必要に大きく設定すると、抽出領域にバンディングノイズ以外の特異的なノイズのスペクトルが含まれる可能性が高まり、精度良くバンディングノイズ知覚量Sを算出することができなくなる。従って、抽出角αを小さ過ぎず、大き過ぎない値に最適化する必要がある。
一方、本実施形態においては、抽出領域の外側であって抽出領域の外縁から±β/2以内となる領域を参考領域と設定している。参考領域は、バンディングノイズ成分が含まれていなければよく、印刷ヘッドの主走査方向と直交する方向からできるだけ離れた領域を選択することが望ましいと考えることもできる。しかし、粒状ノイズは、ほぼランダムであるものの、印刷ヘッドを主走査させて印刷を行うプリンタ20の特性上、厳密には方向依存性を有している。従って、上記の方向依存性を考慮すると、抽出領域に含まれる粒状ノイズ成分を予測するために設定される参考領域は、できるだけ抽出領域と近い角度領域に設定しおくことが望ましい。これに対して本実施形態では、抽出領域の外側であって抽出領域の外縁から±β/2以内となる領域を参考領域と設定しているため、精度良くバンディングノイズ知覚量Sを算出することができる。しかし、参考角βを大きく設定しすぎると、抽出領域に含まれる粒状ノイズ成分と相関を持たない粒状ノイズ成分が多く参酌されることとなり、精度良くバンディングノイズ知覚量Sを算出することができなくなる。従って、参考角βを大き過ぎない値に最適化する必要がある。
そこで、以下の手順によって抽出角αおよび参考角βの最適化を行う。まず、バンディングの評価を行うためのテスト画像が印刷されたサンプルを多数準備する。このサンプルの中には、それぞれ異なる解像度で印刷されたサンプルが含まれるものとし、それぞれ異なるドット径のドットで画像が形成されるように印刷されたサンプルが含まれるものとし、それぞれ異なるドット濃度のドットで画像が形成されるように印刷されたサンプルが含まれるものとしている。このようにすることにより、全解像度と全ドット径と全ドット濃度にわたって偏りのない傾向を調査することができる。
以上のようにして用意したそれぞれのサンプルについて図3に示すステップS100からステップS130と同様の処理を実行する。すなわち、各サンプルについて視覚感度関数VTF(fx,fy)を考慮した補正スペクトルAS(fx,fy)を算出する。次に、角度毎に分割した領域を生成し、その領域毎に含まれる補正スペクトルAS(fx,fy)を積分する。
図9は、角度毎に分割した領域を示している。同図において、主走査方向に直交する方向を基準(0°)として、原点(fx=0,fy=0)を通過し1°ずつ傾きを変化させた複数の放射状の仕切直線を作成し、各仕切直線によって区画された複数の積分領域を生成している。そして、各積分領域に含まれる補正スペクトルAS(fx,fy)を積分する。このようにして得られた積分値をノイズ量P(i,j)と表記するものとする。なお、iは1〜m個までのサンプル番号を示し、jは0〜180°までの角度を示している。j=1は主走査方向に直交する仕切直線と、主走査方向に直交する方向から1°傾いた仕切直線とによって囲まれる積分領域を意味し、j=2は主走査方向に直交する方向から1°傾いた仕切直線と、主走査方向に直交する方向から2°傾いた仕切直線とによって囲まれる積分領域を意味する。すなわち、ノイズ量P(i,j)は主走査方向に直交する方向から(j−1)°傾いた仕切直線と、主走査方向に直交する方向からj°傾いた仕切直線とによって囲まれる領域についての積分値を意味する。
図10は、以上のようにして算出されたノイズ量P(i,j)をグラフにして示している。同図において、適当に選んだサンプルi=h(hは1〜m個までの任意のサンプル番号)についてのノイズ量P(h,j)を示している。同図から分かるように、ノイズ量P(h,1)が他の領域と明らかに傾向が異なり、多くの特異的なノイズのスペクトルが含まれているものと考えることができる。すなわち、少なくとも主走査方向に直交する方向から傾きが1°以内の領域において、バンディングノイズ成分が分布することが分かる。一方、主走査方向に直交する方向からの傾きがある程度大きい領域についてのノイズ量P(h,j)は、ほぼ一定であると言える。すなわち、主走査方向に直交する方向からの傾きがある程度大きい領域については特異的なバンディングノイズ成分が含まれず、粒状ノイズ成分のみが含まれていると考えることができる。なお、このことはプリンタ20の特性からも分かることである。
次に、角度j=1のときのノイズ量P(i,1)と、任意の角度j=j1のときのノイズ量P(i,j1)との相関を調査する。最も簡単な例を以下に説明する。例えば、サンプルi=1,2についてのノイズ量P(1,1),P(2,1)について、ノイズ量P(1,1)がノイズ量P(2,1)よりも大きいという関係があるとする。さらに、任意の角度j=j1についてのノイズ量P(1,j1),P(2,j1)にも、ノイズ量P(1,j1)がノイズ量P(2,j1)よりも大きいという関係がある場合には、ノイズ量P(i,1)とノイズ量P(i,j1)との相関が高いと言える。一方、ノイズ量P(1,j1)がノイズ量P(2,j1)よりも小さい場合には、ノイズ量P(i,1)とノイズ量P(i,j1)との相関が低いと言える。以上のような相関を全サンプル考慮しつつ全角度について調査する。
図11は、ノイズ量P(i,1)とノイズ量P(i,j1)との相関係数と、角度j=j1との関係をグラフにして示している。同図において、角度j1≧4°のとき、ノイズ量P(i,1)とノイズ量P(i,j1)との相関が低く、安定している。一方、角度j1≦3°のとき、ノイズ量P(i,1)とノイズ量P(i,j1)との相関が高く、変動している
以上のことから、角度j1≦3°となる領域においてバンディング成分が含まれ、角度j1≧4°となる領域においてバンディング成分がほとんど含まれないことが分かる。全ノイズ量を構成するバンディングノイズ成分と粒状ノイズ成分とに相関がないと考えることができるため、バンディングノイズ成分が含まれるノイズ量P(i,1)と相関が高いノイズ量P(i,j1)にはバンディングノイズ成分が多く含まれていると考えることができるからである。
上述したとおり抽出領域にはバンディングノイズ成分のみの特異ノイズ成分が含まれることが望ましく、さらに対称性を考慮すると、主走査方向に直交する方向から傾きが±3°以内となる角度が最適な抽出角αであると言える。すなわち、2×3°=6°が最適な抽出角αであると言える。一方、角度j1≧4°となる領域においてバンディング成分が含まれず、粒状ノイズ成分のみが含まれていると言える。従って、抽出領域に含まれる粒状ノイズ成分を予測するための参考領域は主走査方向に直交する方向から角度j1≧4°となる領域に設定すればよい。
ただし、上述したとおり参考領域を定義する参考角βを大きく設定しすぎると、抽出領域に含まれる粒状ノイズ成分と相関を持たない粒状ノイズ成分が多く参酌されることとなり、精度良くバンディングノイズ知覚量Sを算出することができなくなる問題がある。ところで、抽出領域に隣接する角度j1=4°におけるノイズ量P(i,4)は、バンディングノイズ成分を含まず、かつ、抽出領域に混在する粒状ノイズ成分と似た傾向の粒状ノイズ成分を含んでいると考えることができる。従って、角度j1=4°におけるノイズ量P(i,4)と高い相関を持つ領域を参考領域として定義しておくことが好ましい。そこで、次にノイズ量P(i,4)と高い相関を持つ領域を調査する。
図12は、ノイズ量P(i,4)とノイズ量P(i,j1)との相関係数と、角度j=j1との関係をグラフにして示している。同図において、抽出領域よりも外側、かつ、相関係数が0.9を超える領域が4°≦j1≦24°となることが分かる。すなわち、4°≦j1≦24°となる領域において、角度j1=4°に含まれる粒状ノイズ成分、および、抽出領域に含まれる粒状ノイズ成分の両者に似た傾向の粒状ノイズ成分が含まれることが分かる。従って、4°≦j1≦24°となる領域を参考領域と設定することが望ましい。対称性を考慮しつつ、上記の範囲を参考角βで表現すると、抽出領域から隣接した±20°以内の領域を示す参考角β≦2×20°が好ましい条件となる。以上により、抽出領域は主走査方向に直交する方向から傾きが±3°以内の領域とすることが好ましく、参考領域は抽出領域の外側に隣接する±20°以内の領域とすることが好ましいことが分かる。
なお、主走査方向に直交する方向から傾きが±3°以内の抽出領域を設定し、各サンプルについて図3のステップS100〜S180までを実行して得られたバンディングノイズ知覚量Sと、各サンプルについて実際の心理評価により得られたバンディングノイズ知覚量Sとの相関を調査したところ、両者の相関係数が0.905を上回る結果となった。さらに、上記の抽出領域の外側に隣接する±20°以内の参考領域を設定し、各サンプルについて図3のステップS100〜S180までを実行して得られたバンディングノイズ知覚量Sと、各サンプルについて実際の心理評価により得られたバンディングノイズ知覚量Sとの相関を調査したところ、両者の相関係数が0.900を上回る結果となった。さらに、上記の抽出領域の外側に隣接する±5°以内の参考領域を設定し、各サンプルについて図3のステップS100〜S180までを実行して得られたバンディングノイズ知覚量Sと、各サンプルについて実際の心理評価により得られたバンディングノイズ知覚量Sとの相関を調査したところ、両者の相関係数が0.905を上回る結果となった。すなわち、参考領域は抽出領域の外側に隣接する±20°以内の領域とすることが好ましく、±5°以内がより好ましい。
(5)他の実施形態:
ところで、バンディングノイズがテスト画像においてどのように発生するか予想がつかない場合や、バンディングノイズ以外の特徴ノイズがテスト画像に混在する場合がある。この場合、抽出領域をノイズの物理特性に応じて設定することは困難となる。そこで、本実施形態では領域決定部11a4がステップS140にて以下の処理を実行させることにより、抽出領域と参考領域とをそれぞれ決定している。
図13は領域決定処理の流れをフローチャートにより示している。ステップS141において、領域決定部11a4は空間周波数を複数の仮領域に分割する。本実施形態においては24領域に分割するものとする。
図14は、この仮領域の分割例を示している。同図において、原点を中心とした単位角θ(θ=2π/24)で規定される24領域の仮領域を形成している。ステップS142では、各仮領域について補正スペクトルAS(fx,fy)を空間周波数について積分する。このようにすることにより、各仮領域に含まれるノイズ量としての単位ノイズ量を算出することができる。ステップS142では、単位ノイズ量全体の平均および分散と、それぞれの単位ノイズ量についての偏差の二乗とを算出する。そして、偏差の二乗が最も大きい上位M個(Mは24より小さい自然数。)の仮領域を抽出領域と決定する。すなわち、単位ノイズ量全体の平均値から最も突出する仮領域を抽出領域と決定する。
さらに、ステップ144では、偏差の二乗が単位ノイズ量全体の分散よりも小さいものを検索し、該当する仮領域を参考領域として決定する。例えば、K領域の仮領域が参考領域に該当するものとする。ステップS145においては、抽出角αと参考角βを下記式(9)により算出する。
α=θ×M,β=θ×K ・・・・(9)
特異的な特徴ノイズが含まれる仮領域の単位ノイズ量は、他の仮領域の単位ノイズ量と異なる傾向となるため、平均値からの偏差が最も高い仮領域を特徴ノイズが含まれる抽出領域と判別することができる。一方、特異的な特徴ノイズが含まれない仮領域の単位ノイズ量は平均的な傾向となるため、平均値からの偏差の二乗が全体の分散より小さい仮領域を参考領域と判別することができる。このような手法によれば、予め、どの領域にバンディングノイズ等の特徴ノイズが現れるか分からない場合でも抽出領域と参考領域とを規定することができる。なお、上記式(9)により抽出領域と参考領域の面積に対応した抽出角αと参考角βとが算出されるため、上記式(3),(5)にて正確に粒状ノイズ量を算出することができる。
(6)まとめ:
以上説明したように、本発明においては、ランダム(粒状)ノイズのみが含まれる参考領域から参考ランダム(粒状)ノイズ量Nβを予め特定しておき、同参考ランダム(粒状)ノイズ量Nβに基づいて抽出領域に含まれる抽出ランダム(粒状)ノイズ量Nα1を予測している。そして、抽出領域に含まれる全ノイズの量Nαから抽出ランダム(粒状)ノイズ量Nα1を減算することにより、残りの特徴(バンディング)ノイズ量NBを正確に算出することができる。
なお、以上においては特徴ノイズとしてバンディングノイズを検出するものを例に挙げて説明したが、他のノイズについても本発明を適用することができる。例えば、印刷画像における傷、ドット抜け、にじみ等といった特徴ノイズを検出するようにしても良い。また、評価対象にランダムノイズと特徴ノイズとが混在していれば良く、かかる評価対象であれば本発明により精度良くノイズを検出することができる。
インクジェットプリンタにて印刷を行う様子を示している。 印刷画像の拡大図である。 バンディングノイズ知覚量算出処理のフローチャートである。 バンディングノイズ知覚量を算出するためのハードウェア構成図である。 バンディングノイズ知覚量を算出するためのプログラム構成図である。 ノイズのスペクトル図である。 視覚感度関数を示すグラフである。 バンディングノイズ量とバンディングノイズ知覚量との相関図である。 領域の区分方法を示す説明図である。 角度とノイズ量との関係を示すグラフである。 角度毎のノイズ量について相関関係を示すグラフである。 角度毎のノイズ量について相関関係を示すグラフである。 領域決定処理のフローチャートである。 ノイズのスペクトル図である。
符号の説明
10…コンピュータ、10a…バス、11a…解析部、11a1…画像入力部、11a2…2次元フーリエ変換部、11a3…VTF重み付け部、11a4…積分部、11a5…粒状ノイズ除去部、11a6…ノイズ知覚量算出部、11a7…領域決定部、11b…印刷部、12…HDD、13…CPU、14…ROM、15…RAM、16…USB用I/O、α…抽出角、β…参考角、θ…単位角

Claims (12)

  1. ランダムに分散するランダムノイズと特異的な特徴ノイズとが混在する評価対象の二次元物理特性を入力する入力手段と、
    上記二次元物理特性を二次元の空間周波数で表されるスペクトルに変換する変換手段と、
    上記空間周波数において特徴ノイズ成分が含まれる抽出領域を検出する抽出領域検出手段と、
    上記空間周波数において上記抽出領域とは異なる領域において参考領域を作成する参考領域作成手段と、
    上記参考領域に含まれる上記スペクトルを積分することにより参考ランダムノイズ量を算出する参考ランダムノイズ量算出手段と
    上記参考ランダムノイズ量に基づいて上記抽出領域に含まれる抽出ランダムノイズ量を予測する抽出ランダムノイズ量予測手段と、
    上記抽出領域に含まれる全てのスペクトルを積分することにより抽出ノイズ量を算出する抽出ノイズ量算出手段と、
    上記抽出ノイズ量から上記抽出ランダムノイズ量を減算することにより上記特徴ノイズの量を算出する特徴ノイズ量算出手段と、を具備することを特徴とするノイズ検出装置。
  2. 上記抽出領域検出手段は、上記特徴ノイズの物理特性に基づいて上記特徴ノイズ成分が含まれる上記抽出領域を検出することを特徴とする請求項1に記載のノイズ検出装置。
  3. 上記評価対象が印刷画像であり、上記特徴ノイズがバンディングノイズである場合に、
    上記抽出領域検出手段は、上記印刷画像を形成するための印刷ヘッドの主走査方向と直交する方向から所定の角度範囲内の空間周波数となる領域を上記抽出領域として検出することを特徴とする請求項に記載のノイズ検出装置。
  4. 上記抽出領域検出手段は、上記印刷画像を形成するための印刷ヘッドの主走査方向と直交する方向から3度以内の空間周波数となる領域を上記抽出領域として検出することを特徴とする請求項に記載のノイズ検出装置。
  5. 上記参考領域作成手段は、上記抽出領域に隣接した所定の角度範囲内の空間周波数となる領域を上記参考領域とすることを特徴とする請求項または請求項のいずれかに記載のノイズ検出装置。
  6. 上記参考領域作成手段は、上記抽出領域に隣接する20度以内の空間周波数となる領域を上記参考領域とすることを特徴とする請求項に記載のノイズ検出装置。
  7. 上記抽出領域検出手段は上記空間周波数において複数の仮領域を形成し、同仮領域のそれぞれに含まれる上記スペクトルを積分することにより複数の仮領域ノイズ量を算出し、同仮領域ノイズ量が他のものと比較して突出した値となる上記仮領域を上記抽出領域として検出することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のノイズ検出装置。
  8. 上記参考領域作成手段は上記空間周波数において複数の仮領域を形成し、同仮領域のそれぞれに含まれる上記スペクトルを積分することにより複数の仮領域ノイズ量を算出し、同仮領域ノイズ量が平均的な値となる上記仮領域を上記参考領域とすることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のノイズ検出装置。
  9. 上記参考ランダムノイズ量を所定の変換式に代入することによりランダムノイズ知覚量を算出することを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のノイズ検出装置。
  10. 上記特徴ノイズ量を所定の変換式に代入することにより特徴ノイズ知覚量を算出することを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載のノイズ検出装置。
  11. ランダムに分散するランダムノイズと特異的な特徴ノイズとが混在する評価対象の二次元物理特性を入力する入力工程と、
    上記二次元物理特性を二次元の空間周波数で表されるスペクトルに変換する変換工程と、
    上記空間周波数において特徴ノイズ成分が含まれる抽出領域を検出する抽出領域検出工程と、
    上記空間周波数において上記抽出領域とは異なる領域において参考領域を作成する参考領域作成工程と、
    上記参考領域に含まれる上記スペクトルを積分することにより参考ランダムノイズ量を算出する参考ランダムノイズ量算出工程と
    上記参考ランダムノイズ量に基づいて上記抽出領域に含まれる抽出ランダムノイズ量を予測する抽出ランダムノイズ量予測工程と、
    上記抽出領域に含まれる全てのスペクトルを積分することにより抽出ノイズ量を算出する抽出ノイズ量算出工程と、
    上記抽出ノイズ量から上記抽出ランダムノイズ量を減算することにより上記特徴ノイズの量を算出する特徴ノイズ量算出工程と、を具備することを特徴とするノイズ検出方法。
  12. ランダムに分散するランダムノイズと特異的な特徴ノイズとが混在する評価対象の二次元物理特性を入力する入力機能と、
    上記二次元物理特性を二次元の空間周波数で表されるスペクトルに変換する変換機能と、
    上記空間周波数において特徴ノイズ成分が含まれる抽出領域を検出する抽出領域検出機能と、
    上記空間周波数において上記抽出領域とは異なる領域において参考領域を作成する参考領域作成機能と、
    上記参考領域に含まれる上記スペクトルを積分することにより参考ランダムノイズ量を算出する参考ランダムノイズ量算出機能と
    上記参考ランダムノイズ量に基づいて上記抽出領域に含まれる抽出ランダムノイズ量を予測する抽出ランダムノイズ量予測機能と、
    上記抽出領域に含まれる全てのスペクトルを積分することにより抽出ノイズ量を算出する抽出ノイズ量算出機能と、
    上記抽出ノイズ量から上記抽出ランダムノイズ量を減算することにより上記特徴ノイズの量を算出する特徴ノイズ量算出機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とするノイズ検出プログラム。
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