JP4552173B2

JP4552173B2 - Disc brake

Info

Publication number: JP4552173B2
Application number: JP2001080492A
Authority: JP
Inventors: 圭介南里; 隆佐野; 幸利志村
Original assignee: Hitachi Automotive Systems Ltd
Current assignee: Hitachi Astemo Ltd
Priority date: 2001-03-21
Filing date: 2001-03-21
Publication date: 2010-09-29
Anticipated expiration: 2021-03-21
Also published as: JP2002276703A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の制動に用いられるディスクブレーキに係り、特に二輪自動車に用いて好適なディスクブレーキに関する。
【０００２】
【従来の技術】
二輪自動車用のディスクブレーキとしては、ディスクロータを挟んで対向配置した一対のシリンダ部をディスクロータを跨ぐブリッジ部により連接してなるキャリパ本体を備え、該キャリパ本体のブリッジ部に設けた開口部内にディスク軸方向に延ばして橋架したパッドピンに一対のブレーキパッドを摺動可能に吊下支持させ、前記開口部内に各ブレーキパッドをディスク半径方向内側へ押えかつ該開口部を覆うカバースプリングを装着し、前記キャリパ本体の各シリンダ部に内装したピストンの推進により前記一対の摩擦パッドをディスクロータの両面に圧接させるようにしたものがある。
【０００３】
このようなディスクブレーキにおいて、上記カバースプリングは、従来一般には、キャリパ本体のブリッジ部外面にねじにより締付け固定されるようになっていた（例えば、特開平１−１８８７３０号公報参照）。しかし、このような取付構造では、キャリパ本体にねじ穴の加工が必要であることに加え、工具による回螺作業が必要になり、部品点数も増加することもあって製造コストが増大するという問題があった。
【０００４】
そこで最近、上記パッドピンを利用してカバースプリングを係止することが種々検討され、例えば、特開平１０−６１６９６号公報には、中間部にパッドピン（ハンガーピン）のディスク内周側に当接する帯状片を設けたカバースプリングが記載されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パッドピンを利用する従来のカバースプリングの取付構造によれば、カバースプリングの中間部に設けた帯状片がカバースプリングの下側を通るため、パッドピンが外部に露出してカバーとしての機能を失ってしまい、ブレーキパッドの摺動部に異物が侵入してブレーキパッドの摺動が不安定になるという問題があった。
なお、この問題の対策として、別途カバーを設けることも考えられるが、この場合は、上記ねじによる取付構造を不採用としたせっかくの利点が失われてしまうことになる。
【０００６】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、パッドピンを利用したカバースプリング取付構造を採用しても、十分なるカバー機能を確保することができ、もってコスト的に有利で信頼性の高いディスクブレーキを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、カバースプリングがパッドピンにより係止される構造のディスクブレーキにおいて、前記カバースプリングは、前記パッドピンを覆うピンカバー部と、該ピンカバー部の中央部の片側からディスク半径方向内側へ延ばして前記パッドピンの下側を通した帯状の曲げ片により形成されるピン係止部と、前記ピンカバー部からディスクロータ回転方向一側に延びて前記ブレーキパッドに当接する一対の第１パッド押え部と、前記ピンカバー部から前記一対の第１パッド押え部と反対側に延びて前記ブレーキパッドに当接する一対の第２パッド押え部と、を備えていることを特徴とする。
このように構成したディスクブレーキにおいては、カバースプリングのピン係止部を形成する帯状の曲げ片がピンカバー部の裏側に配置されるので、パッドピンを覆うピンカバー部をカバー機能を満足するに足る十分なる大きさに形成することができる。
本発明においては、前記ピン係止部を形成する帯状の曲げ片を延長して前記ピンカバー部の他側の側方に起立させて形成され前記ピン係止部を押下げるための操作部として構成してもよく、この場合は、操作部を介してピン係止部を押下げることで、ブレーキパッドをパッドピンに容易に通し掛けすることができる。
本発明においてはまた、前記一対の第１パッド押え部と一対の第２パッド押え部とは、一方の押え部がディスク半径方向内側へ前記ブレーキパッドを付勢し、他方の押え部がディスクロータ回転方向へ前記ブレーキパッドを付勢するようにしてもよい。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【０００９】
図１〜７は、本発明の一つの実施の形態を示したものである。本実施の形態としてのディスクブレーキはキャリパ固定型として構成されており、その全体的な構造は、図１、５，６に示すようになっている。これらの図において、１はキャリパ本体で、キャリパ本体１は、ディスクロータＤの内側（車両内側）に配置されるインナ側キャリパ半割体（シリンダ部）２ＡとディスクロータＤの外側（車両外側）に配置されるアウタ側キャリパ半割体（シリンダ部）２Ｂとを突合せて一体に連結してなっている。より詳しくは、各キャリパ半割体２Ａおよび２Ｂは、ディスクロータＤの周方向に沿う両側部と中央部との３箇所にディスクロータＤの軸方向へ突出する突出部３Ａ、４Ａ、５Ａおよび３Ｂ、４Ｂ、５Ｂを有しており、これら突出部同士３Ａと３Ｂ、４Ａと４Ｂ、５Ａと５Ｂとを相互に突合せた状態で、これら突出部同士を通したタイボルト６により連結されている。
【００１０】
キャリパ本体１は、そのアウタ側キャリパ半割体２Ｂに設けた二つの取付孔７を通したボルト（図示略）により車体の非回転部、例えば自動二輪車のフロントフォークに取付けられるようになっており、この取付状態で、前記突出部同士３Ａと３Ｂ、４Ａと４Ｂ、５Ａと５ＢとがディスクロータＤを跨ぐ位置に配置され、これによりインナ側キャリパ半割体２Ａとアウタ側キャリパ半割体２Ｂとを連接する３つのブリッジ部８、９、１０が形成される。そして、これら３つのブリッジ部８、９、１０の相互間は開口部１１として構成されており、各開口部１１内には、後に詳述するカバースプリング１２が配置されている。
【００１１】
また、インナ側キャリパ半割体２Ａおよびアウタ側キャリパ半割体２Ｂのそれぞれには、ディスクロータＤの回転方向に配列して２つのボア（シリンダ）１３、１４が形成されており、各ボア１３、１４には有底筒状のピストン１５、１６が摺動可能に納められている（図１）。なお、これらボア１３、１４およびピストン１５、１６については、インナ側のみを示し、アウタ側については図示を省略している。ボア１３、１４は、インナ側キャリパ半割体２Ａとアウタ側キャリパ半割体２Ａとの間で相互に対向するように配置されており、したがってキャリパは、ここではディスクロータＤを挟んで二対のピストン１５、１６を備えた４ピストン対向タイプとなっている。一方、各ボア１３、１４には、各キャリパ半割体２Ａおよび２Ｂ内に設けた連通孔１７（図１）を通して給液口１９からブレーキ液が供給されるようになっており、このブレーキ液の供給に応じて二対のピストン１５、１６が同期して突出するようになる。なお、１８はエア抜き用のブリーダを装着するためのブリーダ取付穴である。
【００１２】
また、インナ側キャリパ半割体２Ａおよびアウタ側キャリパ半割体２Ｂのそれぞれには、前記２つの開口部１１に臨んでピンボス２０および２１が突設されている。インナ側キャリパ半割体２Ａ側のピンボス２０とアウタ側キャリパ半割体２Ｂ側のピンボス２１とは、ディスクロータＤの軸方向に相対向して配置されており、この相対向する２つのピンボス２０と２１との間には、ディスクロータＤの両側に配置した各一対のブレーキパッド２２、２３を摺動可能に支持するパッドピン２４が橋架されている。なお、各一対のブレーキパッド２２、２３については、インナ側のみを示し、アウタ側については図示を省略している。各ブレーキパッド２２、２３は、矩形の裏板２５とこの裏板２５に接合された摩擦材２６とからなっており、その裏板２５の上部中央に一体に形成した被吊り部２７に設けたピン通し孔２８（図２参照）を利用して前記パッドピン２４に通し掛けされている。裏板２６にはまた、その上部の左右縁部に前記カバースプリング１２に当接する肩部２９、３０（図２参照）が形成されているが、これについては後に詳述する。
【００１３】
一方、インナ側キャリパ半割体２Ａおよびアウタ側キャリパ半割体２Ｂには、図１に示すように各一対のブレーキパッド２２、２３をガイドしかつ各一対のブレーキパッド２２、２３に生じるトルクを受ける３つのガイド部（トルク受け部）３１、３２、３３が設けられている。なお、これらトルク受け部３１、３２、３３については、インナ側のみを示し、アウタ側については図示を省略している。この３つのトルク受け部３１、３２、３３は、前記ブリッジ部８、９、１０を形成するインナ側キャリパ半割体２Ａの各突出部３Ａ、４Ａ、５Ａおよびアウタ側キャリパ半割体２Ｂの各突出部３Ｂ、４Ｂ、５Ｂに連接する部位に設けられている。これらトルク受け部のうち、キャリパ本体１の両側に位置するトルク受け部３１、３２はそれぞれの内側（キャリパ中心線Ｃ₀側…図７参照）にトルク受け面３１ａ、３２ａを有し、中間のトルク受け部３３はその両側にトルク受け面３３ａ，３３ｂをそれぞれ有しており、各一対のブレーキパッド２２、２３は中間のトルク受け部３３を共用して、その両側のトルク受け面３３ａ，３３ｂとこれらと対立するキャリパ両側のトルク受け部３１、３２のトルク受け面３１ａ、３２ａとの間でガイドされるようになっている。
【００１４】
ここで、上記キャリパ本体１は、図７に示すように、その中心線（キャリパ中心線）Ｃ₀がディスクロータＤの回転中心（ディスク中心）Ｏを通るように位置決めされている。また、同じく図７に示すように、各一対のブレーキパッド２２、２３は、それぞれの中心線（パッド中心線）Ｃ₁、Ｃ₂が、ディスクロータＤの片側において前記キャリパ中心線Ｃ₀上の、前記ディスク中心Ｏよりも遠方となる一点Ｐで交わるように配置されている。この場合、中間（ピストン間）のトルク受け部３３は、各一対のブレーキパッド２２、２３に共用される都合上、前記交点Ｐを通る線上に左右トルク受け面３３ａ、３３ｂの対象中心線を置いた二等辺三角形の形態となる。ただし、本第１の実施の形態においては、４ピストン対向タイプとなっているので、中間のトルク受け部３３の中心線は前記キャリパ中心線Ｃ₀と一致することになる。
【００１５】
しかして、上記ブリッジ部８、９、１０の相互間の開口部１１内に配置されたカバースプリング１２は、図２〜４によく示されるように、前記パッドピン２４の上方を覆うピンカバー部３５と、各一対のブレーキパッド２２、２３を構成する裏板２５の一方の肩部２９に当接する一対の第１パッド押え部３６Ａ,３６Ｂと、前記裏板２５の他方の肩部３０に当接する一対の第２パッド押え部３７Ａ,３７Ｂと、各パッドピン２４に下側（ディスク中心Ｏ側）から係合するピン係止部３８と、このピン係止部３８に連接された操作部３９とを備えている。
【００１６】
このカバースプリング１２は、ステンレス鋼板などの金属薄板を打抜きおよび曲げ加工することにより一体成形されており、そのピンカバー部３５にはディスクロータＤの軸方向に延在する補強用のリブ部３５ａが設けられている。また、一対の第１パッド押え部３６Ａ,３６Ｂはピンカバー部３５から一方向へ下方傾斜するように延ばされた２つの帯状片から、一対の第２パッド押え部３７Ａ,３７Ｂは、ピンカバー部３５から前記帯状片とは逆方向へ延ばされると共に途中でくの字形に内方へ曲げられた２つの曲げ片からそれぞれ形成されている。さらに、ピン係止部３８は、ピンカバー部３５の中央部分の片側から一対の第２パッド押え部３７Ａ,３７Ｂの間を通してディスク半径方向内側へ延ばされる共に、途中でピンカバー部３５側へＵ字形に曲げられた帯状の曲げ片から形成されている。一方、操作部３９は、前記ピン係止部３８を形成する曲げ片を、前記一対の第１パッド押え部３６Ａ,３６Ｂの間を通して大きく起立させると共に先端部を逆Ｕ字形に曲げた延長片から形成されている。
【００１７】
上記カバースプリング１２は、そのピン係止部３５をパッドピン２４に下側から係合させかつその第１、第２パッド押え部３６Ａ,３６Ｂ、３７Ａ,３７Ｂを各一対のブレーキパッド２２、２３を構成する裏板２５の両肩部２９、３０に当接させるように装着される。これにより、各一対の第１、第２パッド押え部３６Ａ,３６Ｂ、３７Ａ,３７Ｂには各一対のブレーキパッド２２、２３を、それらの中心線の交点Ｐ側へ付勢する弾発力が発生し、この結果、各一対のブレーキパッド２２、２３の姿勢が制御されるようになる。
【００１８】
上記のように構成したディスクブレーキにおいては、給液口１９から各ボア１３、１４内にブレーキ液が供給されると、二対のピストン１５、１６が同期して突出し、各一対のブレーキパッド２２、２３がディスクロータＤの両面に圧接される。この時、ディスクロータＤが、図１に見て矢印Ｆ方向（反時計方向）へ回転していると、ディスク回入側の一対のブレーキパッド２２の裏板２５の一側面が中央のトルク受け部３３のディスク回入側のトルク受け面３３ａに、ディスク回出側の一対のブレーキパッド２３の裏板２５の一側面がディスク回出側のトルク受け部３２のトルク受け面３２ａにそれぞれ当接し、制動力が発生する。一方、ディスクロータＤが、図１に見て矢印Ｆ´方向（時計方向）へ回転していると、ディスク回入側の一対のブレーキパッド２３の裏板２５の一側面が中央のトルク受け部３３のディスク回入側のトルク受け面３３ｂに、ディスク回出側の一対のブレーキパッド２２の裏板２５の一側面がディスク回出側のトルク受け部３１のトルク受け面３１ａにそれぞれ当接し、同様に制動力が発生する。
【００１９】
しかして、カバースプリング１２は、ピンカバー部３５の裏側に誘導して折曲させたピン係止部３８によりパッドピン２４に係止される構造となっているので、パッドピン２４のほぼ全長がピンカバー部３５によって外部から遮蔽され、各一対のブレーキパッド２２、２３の摺動部に異物が侵入することもなくなって各ブレーキパッド２２、２３の摺動が安定的に維持される。また、第１、第２パッド押え部３６Ａ,３６Ｂ、３７Ａ,３７Ｂが各独立にブレーキパッド２２、２３の肩部２９、３０に当接するので、相互に影響を及ぼし合うことがなくなって、各一対のブレーキパッド２２、２３に作用するパッド押え力は均等となる。しかも、このカバースプリング１２は、ピン係止部３８の延長部を起立させて操作部３９としているので、この操作部３９を介してピン係止部３８を押し下げることで、パッドピン２４を各ブレーキパッド２２、２３の被吊り部２７のピン通し孔２８に容易に挿入することができ、各ブレーキパッド２２、２３の組付けを容易に行うことができる。そして、リブ部３５ａが設けられているので,パッド押え力を安定させることが可能になっている。
【００２０】
また、本実施の形態においては、各一対のブレーキパッド２２、２３のパッド中心線Ｃ₁、Ｃ₂が、前記したようにキャリパ中心線Ｃ₀上の、ディスク中心Ｏよりも遠方となる一点Ｐで交わるように配置されているので、中間のトルク受け部３３の先端角度が、ディスク中心Ｏにパッド中心線の交点を結ばせる場合よりも小さくなる。すなわち、ピストン間のトルク受け部３３は、キャリパ外周側の肉厚を減じても、その先端側が欠損することがなく、その長さが十分に確保される。換言すれば、ピストン間のトルク受け部３３の肉厚を減じることができる分、二対のピストン１５、１６の配列ピッチを小さくすることができ、結果としてキャリパの小型、軽量化を達成できることになる。本第１の実施の形態においては特に、前記トルク受け部３３が、タイボルト６の通るブリッジ部１０（突出部５Ａ、５Ｂ）に近接する部位に設けられているので、該トルク受け部３３の剛性は十分となり、各一対のブレーキパッド２２、２３の作動が安定して、引摺りの軽減、パッド偏摩耗の低減、ブレーキレバータッチ性の向上等を達成できる。
【００２１】
なお、上記実施の形態においては、キャリパ半割体２Ａおよび２Ｂを連結一体化した２ピース構造のものを示したが、本発明は、一体のキャリパ本体を備えた１ピース構造として構成してもよいものである。
【００２２】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のディスクブレーキによれば、カバースプリングのピン係止部を形成する帯状の曲げ片がピンカバー部の裏側に配置されるので、パッドピンを覆うピンカバー部をカバー機能を満足するに足る十分なる大きさに形成することができ、パッドピンを利用して有効にカバースプリングを装着できることとなって、コスト的な利益の大きいディスクブレーキが実現する。
また、ピン係止部を形成する帯状の曲げ片を延長してピンカバー部の側方を起立する操作部を設けた場合は、該操作部を介してピン係止部を押下げることで、ブレーキパッドをパッドピンに容易に通し掛けすることができ、組付性が向上する。
さらに、ピンカバー部に補強部を形成した場合は、パッド押え力を安定して発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態としてのディスクブレーキの内部構造を半割状態として示す正面図である。
【図２】本ディスクブレーキにおけるカバースプリングの形状と組付状態とを示す正面図である。
【図３】カバースプリングの形状を示す平面図である。
【図４】カバースプリングの形状を示す側面図である。
【図５】本ディスクブレーキの全体的構造を示す平面図である。
【図６】本ディスクブレーキの全体構造を示す正面図である。
【図７】本ディスクブレーキにおけるブレーキパッドの配置状態を示す正面図である。
【符号の説明】
１キャリパ本体
２Ａインナ側キャリパ半割体（シリンダ部）
２Ｂアウタ側キャリパ半割体（シリンダ部）
６タイボルト
８、９、１０ブリッジ部
１１開口部
１２カバースプリング
１５、１６ピストン
２２、２３ブレーキパッド
２４パッドピン
２５ブレーキパッドの裏板
２７裏板の被吊り部
２８裏板のピン通し孔
２９、３０裏板の肩部
３５ピンカバー部
３５ａ補強用リブ
３６Ａ，３６Ｂ、３７Ａ，３７Ｂパッド押え部
３８ピン係止部
３９操作部
Ｄディスクロータ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a disc brake used for braking an automobile, and more particularly to a disc brake suitable for use in a two-wheeled automobile.
[0002]
[Prior art]
As a disc brake for a two-wheeled vehicle, a caliper body is formed by connecting a pair of cylinders opposed to each other with a disc rotor sandwiched by a bridge portion that straddles the disc rotor, and the caliper body has an opening provided in the bridge portion. A pair of brake pads are slidably supported by the pad pins that extend in the disk axial direction and bridged, and each brake pad is pressed inward in the disk radial direction and a cover spring that covers the opening is mounted in the opening, There is one in which the pair of friction pads are brought into pressure contact with both surfaces of a disk rotor by propulsion of pistons built in each cylinder portion of the caliper body.
[0003]
In such a disc brake, the cover spring has been conventionally fixed to the outer surface of the bridge portion of the caliper body by screws (see, for example, JP-A-1-188730). However, in such a mounting structure, the caliper body needs to be machined with a screw hole, and also requires a screwing operation with a tool, which increases the number of parts and increases the manufacturing cost. was there.
[0004]
Recently, various studies have been made to lock the cover spring using the pad pin. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-61696 discloses a belt-like shape in which the pad pin (hanger pin) contacts the inner peripheral side of the disk. A cover spring provided with a piece is described.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, according to the conventional cover spring mounting structure using the pad pin, the strip piece provided in the middle part of the cover spring passes below the cover spring, so that the pad pin is exposed to the outside and loses its function as a cover. As a result, there is a problem that foreign matter enters the sliding portion of the brake pad and the sliding of the brake pad becomes unstable.
As a countermeasure against this problem, it is conceivable to provide a separate cover, but in this case, the precious advantage that the mounting structure using the screw is not adopted is lost.
[0006]
The present invention has been made in view of the above problems, and the problem is that even if a cover spring mounting structure using a pad pin is adopted, a sufficient cover function can be ensured, and thus cost is reduced. It is to provide a disc brake that is advantageous and reliable.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the present invention provides a disc brake having a structure in which a cover spring is locked by a pad pin. The cover spring includes a pin cover portion that covers the pad pin , and a central portion of the pin cover portion. A pair of pin engaging portions formed by strip-shaped bent pieces extending inward in the radial direction of the disk and passing under the pad pins, and a pair extending from the pin cover portion to one side in the rotational direction of the disk rotor and contacting the brake pads And a pair of second pad retainers that extend from the pin cover portion to the opposite side of the pair of first pad retainers and abut against the brake pad. To do.
In the disc brake configured as described above, the band-like bent piece forming the pin locking portion of the cover spring is disposed on the back side of the pin cover portion, so that the pin cover portion covering the pad pin is sufficient to satisfy the cover function. It can be formed in a sufficient size.
In the present invention, as an operation portion for pressing the extended band-shaped bending pieces is raised to the side of the other side of the pin cover portion is formed by the pin engaging portion gel forming said pin engagement portion In this case, the brake pad can be easily passed through the pad pin by pushing down the pin locking portion via the operation portion.
In the present invention, the pair of first pad presser portions and the pair of second pad presser portions are configured such that one presser portion biases the brake pad inward in the disc radial direction and the other presser portion is the disc rotor. so as to urge the brake pad to the rotating direction but it may also.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0009]
1 to 7 show one embodiment of the present invention. The disc brake according to the present embodiment is configured as a caliper fixed type, and the overall structure is as shown in FIGS. In these drawings, reference numeral 1 denotes a caliper body, and the caliper body 1 includes an inner caliper half (cylinder portion) 2A disposed inside the disk rotor D (vehicle inside) and the outside of the disk rotor D (vehicle outside). The outer caliper half-divided body (cylinder part) 2 </ b> B disposed in the butt is joined together. More specifically, each of the caliper halves 2A and 2B includes protrusions 3A, 4A, 5A, and 3B that protrude in the axial direction of the disk rotor D at three locations, that is, both sides along the circumferential direction of the disk rotor D and the central portion. 4B, 5B, and these protrusions 3A and 3B, 4A and 4B, and 5A and 5B are connected to each other by a tie bolt 6 that passes through these protrusions.
[0010]
The caliper body 1 is attached to a non-rotating part of a vehicle body, for example, a front fork of a motorcycle by bolts (not shown) through two mounting holes 7 provided in the outer caliper half 2B. In this attached state, the protrusions 3A and 3B, 4A and 4B, 5A and 5B are arranged at a position straddling the disk rotor D, whereby the inner side caliper half body 2A and the outer side caliper half body 2B. Three bridge portions 8, 9, and 10 are formed. And between these three bridge parts 8, 9, and 10 is comprised as the opening part 11, In each opening part 11, the cover spring 12 explained in full detail behind is arrange | positioned.
[0011]
The inner caliper half 2A and the outer caliper half 2B are each formed with two bores (cylinders) 13 and 14 arranged in the rotational direction of the disk rotor D. , 14 have bottomed cylindrical pistons 15 and 16 slidably housed (FIG. 1). In addition, about these bores 13 and 14 and pistons 15 and 16, only an inner side is shown and illustration is abbreviate | omitted about the outer side. The bores 13 and 14 are arranged so as to oppose each other between the inner side caliper half body 2A and the outer side caliper half body 2A. Therefore, the calipers are here in two pairs with the disc rotor D interposed therebetween. This is a four-piston opposed type equipped with the pistons 15 and 16. On the other hand, the brake fluid is supplied to the bores 13 and 14 from the fluid supply port 19 through the communication holes 17 (FIG. 1) provided in the caliper halves 2A and 2B. The two pairs of pistons 15 and 16 protrude in synchronization with each other. Reference numeral 18 denotes a bleeder mounting hole for mounting an air bleeding bleeder.
[0012]
Further, pin bosses 20 and 21 project from the two openings 11 on the inner caliper half 2A and the outer caliper half 2B, respectively. The pin boss 20 on the inner caliper half 2A side and the pin boss 21 on the outer caliper half 2B side are arranged to face each other in the axial direction of the disk rotor D, and the two pin bosses 20 facing each other. And 21 are bridged with pad pins 24 that slidably support the pair of brake pads 22 and 23 disposed on both sides of the disk rotor D. In addition, about each pair of brake pads 22 and 23, only an inner side is shown and illustration is abbreviate | omitted about the outer side. Each brake pad 22, 23 is composed of a rectangular back plate 25 and a friction material 26 joined to the back plate 25, and is provided on a suspended portion 27 that is integrally formed at the upper center of the back plate 25. It is passed through the pad pin 24 using a pin through hole 28 (see FIG. 2). The back plate 26 also has shoulders 29 and 30 (see FIG. 2) that abut against the cover spring 12 on the left and right edges of the upper portion thereof, which will be described in detail later.
[0013]
On the other hand, the inner side caliper half body 2A and the outer side caliper half body 2B are provided with a torque that guides each pair of brake pads 22 and 23 and generates each pair of brake pads 22 and 23 as shown in FIG. Three guide portions (torque receiving portions) 31, 32, and 33 for receiving are provided. In addition, about these torque receiving parts 31, 32, and 33, only an inner side is shown and illustration is abbreviate | omitted about the outer side. The three torque receiving portions 31, 32, 33 are respectively provided to the protruding portions 3A, 4A, 5A of the inner caliper half 2A and the outer caliper half 2B that form the bridge portions 8, 9, 10. It is provided in the site | part connected to protrusion part 3B, 4B, 5B. Among these torque receiving part, a torque receiving portions 31 and 32 each of the inner (caliper centerline C ₀ side ... see FIG. 7) to the torque receiving surface 31a positioned on both sides of the caliper body 1 has a 32a, intermediate The torque receiving portion 33 has torque receiving surfaces 33a and 33b on both sides thereof, and the pair of brake pads 22 and 23 share the intermediate torque receiving portion 33, and the torque receiving surfaces 33a and 33b on both sides thereof. And the torque receiving surfaces 31a and 32a of the torque receiving portions 31 and 32 on both sides of the caliper that are opposed to these.
[0014]
Here, the caliper body 1 is positioned such that its center line (caliper center line) C ₀ passes through the rotation center (disk center) O of the disk rotor D, as shown in FIG. Similarly, as shown in FIG. 7, each pair of brake pads 22, 23 has a center line (pad center line) C ₁ , C ₂ on the caliper center line C ₀ on one side of the disk rotor D. Are arranged so as to intersect at a point P farther from the disk center O. In this case, the intermediate (between piston) torque receiving portion 33 is placed on the line passing through the intersection point P on the target center line of the left and right torque receiving surfaces 33a and 33b for the convenience of being shared by each pair of brake pads 22 and 23. The shape is an isosceles triangle. However, in the first embodiment, since it is a four-piston opposed type, the center line of the intermediate torque receiving portion 33 coincides with the caliper center line C ₀ .
[0015]
Accordingly, the cover spring 12 disposed in the opening 11 between the bridge portions 8, 9, 10 is a pin cover portion 35 that covers the upper side of the pad pin 24 as well shown in FIGS. And a pair of first pad pressers 36A and 36B that contact one shoulder 29 of the back plate 25 constituting each pair of brake pads 22 and 23, and the other shoulder 30 of the back plate 25 A pair of second pad pressing portions 37A, 37B, a pin locking portion 38 that engages with each pad pin 24 from the lower side (disk center O side), and an operation portion 39 that is connected to the pin locking portion 38 are provided. I have.
[0016]
The cover spring 12 is integrally formed by punching and bending a thin metal plate such as a stainless steel plate, and the pin cover portion 35 has a reinforcing rib portion 35a extending in the axial direction of the disk rotor D. Is provided. The pair of first pad pressers 36A, 36B is formed of two strips extending from the pin cover 35 so as to incline downward in one direction, and the pair of second pad pressers 37A, 37B It is formed from two bent pieces that extend in the opposite direction from the band-like piece from the portion 35 and are bent inward in the shape of a dogleg on the way. Further, the pin locking portion 38 extends from one side of the central portion of the pin cover portion 35 to the inner side in the disk radial direction through the pair of second pad presser portions 37A and 37B, and on the way to the pin cover portion 35 side. It is formed from a belt-like bent piece bent into a letter shape. On the other hand, the operation portion 39 is formed from an extended piece in which the bent piece forming the pin locking portion 38 is largely raised through the space between the pair of first pad presser portions 36A and 36B and the tip portion is bent in an inverted U shape. Is formed.
[0017]
The cover spring 12 has its pin engaging portion 35 engaged with the pad pin 24 from below, and the first and second pad presser portions 36A, 36B, 37A, 37B constitute a pair of brake pads 22, 23, respectively. It mounts | wears so that it may contact | abut on both the shoulder parts 29 and 30 of the back plate 25 to perform. As a result, each pair of first and second pad pressers 36A, 36B, 37A, and 37B has a resilient force that urges each pair of brake pads 22 and 23 toward the intersection P of their center lines. As a result, the postures of the pair of brake pads 22 and 23 are controlled.
[0018]
In the disc brake configured as described above, when brake fluid is supplied into the bores 13 and 14 from the fluid supply port 19, the two pairs of pistons 15 and 16 protrude in synchronization with each other, and each pair of brake pads 22. , 23 are pressed against both sides of the disk rotor D. At this time, if the disc rotor D is rotated in the direction of arrow F (counterclockwise) as seen in FIG. 1, one side surface of the back plate 25 of the pair of brake pads 22 on the disc insertion side is a center torque receiver. One side surface of the back plate 25 of the pair of brake pads 23 on the disk delivery side abuts on the torque receiving surface 32a of the torque delivery part 32 on the disk delivery side. A braking force is generated. On the other hand, when the disk rotor D is rotated in the direction of arrow F ′ (clockwise) as viewed in FIG. 1, one side surface of the back plate 25 of the pair of brake pads 23 on the disk insertion side is the torque receiving portion at the center. One side surface of the back plate 25 of the pair of brake pads 22 on the disk delivery side is in contact with the torque receiving surface 31a of the torque receiving portion 31 on the disk delivery side, respectively, Similarly, a braking force is generated.
[0019]
Since the cover spring 12 is structured to be locked to the pad pin 24 by the pin locking portion 38 that is guided and bent to the back side of the pin cover portion 35, the almost entire length of the pad pin 24 is the pin cover. It is shielded from the outside by the portion 35, and foreign matter does not enter the sliding portions of the pair of brake pads 22, 23, so that the sliding of the brake pads 22, 23 is stably maintained. Also, since the first and second pad pressers 36A, 36B, 37A, 37B abut against the shoulders 29, 30 of the brake pads 22, 23, respectively, there is no mutual influence, and each pair The pad pressing force acting on the brake pads 22 and 23 is equal. In addition, since the cover spring 12 has the extended portion of the pin locking portion 38 raised to serve as the operating portion 39, the pad pin 24 is moved to each brake pad by pushing down the pin locking portion 38 via the operating portion 39. Thus, the brake pads 22 and 23 can be easily assembled. Since the rib portion 35a is provided, the pad pressing force can be stabilized.
[0020]
Further, in the present embodiment, the pad center line C ₁ , C _{2 of} each pair of brake pads 22, 23 is a point P farther from the disk center O on the caliper center line C _{0 as described} above. Therefore, the tip angle of the intermediate torque receiving portion 33 is smaller than when the intersection of the pad center line is connected to the disc center O. That is, the torque receiving portion 33 between the pistons has a sufficient length without loss of the tip end side even when the thickness of the caliper outer peripheral side is reduced. In other words, since the thickness of the torque receiving portion 33 between the pistons can be reduced, the arrangement pitch of the two pairs of pistons 15 and 16 can be reduced, and as a result, the caliper can be reduced in size and weight. Become. Particularly in the first embodiment, the torque receiving portion 33 is provided at a position close to the bridge portion 10 (projecting portions 5A, 5B) through which the tie bolt 6 passes. The operation of each pair of brake pads 22 and 23 is stable, and reduction of drag, reduction of uneven pad wear, improvement of brake lever touchability, and the like can be achieved.
[0021]
In the above embodiment, a two-piece structure in which the caliper halves 2A and 2B are connected and integrated is shown. However, the present invention may be configured as a one-piece structure including an integrated caliper body. It ’s good.
[0022]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the disc brake of the present invention, since the belt-like bent piece forming the pin locking portion of the cover spring is disposed on the back side of the pin cover portion, the pin cover portion covering the pad pin Can be formed to a size sufficient to satisfy the cover function, and the cover spring can be effectively mounted using the pad pin, thereby realizing a disc brake having a large cost advantage.
In addition, when an operation part is provided that extends the belt-shaped bent piece that forms the pin locking part and erects the side of the pin cover part, by pressing down the pin locking part through the operation part, The brake pad can be easily passed through the pad pin, and the assembling property is improved.
Further, when the reinforcing portion is formed on the pin cover portion, the pad pressing force can be stably generated.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing an internal structure of a disc brake as an embodiment of the present invention in a half-split state.
FIG. 2 is a front view showing the shape and assembly state of a cover spring in the present disc brake.
FIG. 3 is a plan view showing the shape of a cover spring.
FIG. 4 is a side view showing the shape of a cover spring.
FIG. 5 is a plan view showing the overall structure of the disc brake.
FIG. 6 is a front view showing the overall structure of the disc brake.
FIG. 7 is a front view showing an arrangement state of brake pads in the disc brake.
[Explanation of symbols]
1 Caliper body 2A Inner side caliper half (cylinder part)
2B Outer caliper half (cylinder part)
6 Tie bolts 8, 9 and 10 Bridge portion 11 Opening portion 12 Cover springs 15 and 16 Pistons 22 and 23 Brake pad 24 Pad pin 25 Brake pad back plate 27 Back plate suspended portion 28 Back plate pin through holes 29 and 30 Back Plate shoulder portion 35 Pin cover portion 35a Reinforcing ribs 36A, 36B, 37A, 37B Pad presser portion 38 Pin locking portion 39 Operation portion D Disc rotor

Claims

A caliper body is formed by connecting a pair of cylinder portions opposed to each other with a disc rotor interposed therebetween by a bridge portion straddling the disc rotor,
A pair of brake pads are slidably supported by the pad pins that extend in the disk axial direction in the opening provided in the bridge portion of the caliper body and are bridged,
Each brake pad is pressed inward in the radial direction of the disk in the opening and a cover spring covering the opening is locked and mounted by the pad pin, and the pair of pistons is propelled by a piston built in each cylinder of the caliper body. Oite friction pads to the disc brake to be pressed against the both sides of the disc rotor,
The cover spring is
A pin cover for covering the pad pins ;
A pin locking portion formed by a belt-like bent piece extending from one side of the central portion of the pin cover portion to the inside in the radial direction of the disk and passing through the lower side of the pad pin ;
A pair of first pad retainers that extend from the pin cover portion to one side in the disk rotor rotation direction and abut against the brake pads;
A pair of second pad pressers extending from the pin cover portion to the opposite side of the pair of first pad pressers and contacting the brake pad;
A disc brake characterized by comprising:

And characterized in that said pin engaging portion operation section for pressing down the strip-shaped bending pieces extend is erected on the side of the other side of the pin cover portion is formed by the pin engaging portion to form a The disc brake according to claim 1.

The pair of first pad presser portions and the pair of second pad presser portions are such that one presser portion urges the brake pad inward in the disk radial direction, and the other presser portion presses the brake pad in the disc rotor rotation direction. The disc brake according to claim 1, wherein the disc brake is biased .