JP3873251B2

JP3873251B2 - Disc brake

Info

Publication number: JP3873251B2
Application number: JP2002081475A
Authority: JP
Inventors: 圭介南里; 隆佐野; 幸利志村
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 2001-03-21
Filing date: 2002-03-22
Publication date: 2007-01-24
Anticipated expiration: 2022-03-22
Also published as: JP2003336670A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の制動に用いられるディスクブレーキに係り、特に二輪自動車に用いて好適なディスクブレーキに関する。
【０００２】
【従来の技術】
二輪自動車用のディスクブレーキとしては、少なくともディスクロータの片側にその回転方向に配列して複数のピストンを内装したキャリパ本体に、前記各ピストンに対応してディスクロータの両側に配置した複数対のブレーキパッドを摺動可能に支持させ、前記各ピストンの推進に応じて各対のブレーキパッドをディスクロータに圧接させると共に、各ブレーキパッドの側面をキャリパ本体に設けたトルク受け部に支承させて制動力を発生するものがある。なお、前記ピストンは、キャリパ固定型のディスクブレーキではディスクロータの両側に対向して配置され、キャリパ浮動型のディスクブレーキではディスクロータの片側のみに配置されることになる。
【０００３】
このようなディスクブレーキにおいて、各ブレーキパッドは、従来一般には、ディスクロータの片側においてディスクロータの回転中心でそれぞれのパッド中心線を交わらせるように配置され、一方、上記キャリパ本体に設けられるトルク受け部のうち、ピストンの相互間に配置されるトルク受け部は、隣接する２つのブレーキパッドに共用される構造となっていた（例えば、実開平３−５３６４３号公報参照）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、上記した従来のディスクブレーキにおいては、各パッド中心線の交点をディスクロータの回転中心に一致させかつピストン間のトルク受け部を隣接するブレーキパッドで共用させる都合上、該ピストン間のトルク受け部は、キャリパの剛性向上のためにキャリパ外周側のディスクロータ接線方向の肉厚をある程度厚くする必要があり、また、ブレーキパッドのディスクロータ当接面積を大きくするためにキャリパ内周側のディスクロータ接線方向の肉厚をある程度薄くする必要があるため、ディスクロータの回転中心を通る線上に左右トルク受け面の対称中心を置いた二等辺三角形の形態をとらざるを得ないものとなっていた。換言すれば、ピストン間のトルク受け部は、その特有の三角形状によりキャリパ外周側がかなり厚肉となり、その分、ピストンの配列ピッチが大きくなって、キャリパが大型化し、重量も重くなってしまう、という問題があった。
【０００５】
なお、単にピストンの配列ピッチを小さくすべく、ピストン間のトルク受け部の肉厚を減じた場合は、該トルク受け部の三角形の先端側が欠損してしまい、トルク受け部の長さを十分に確保することができずに、制動時にブレーキパッドの姿勢が不安定になる、という新たな問題を引き起こすことになる。
【０００６】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、ピストン間のトルク受け部の肉厚を、その長さを犠牲にすることなく可及的に削減し、もってキャリパの小型、軽量化に寄与するディスクブレーキを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本請求項１の発明は、少なくともディスクロータの片側にその回転方向に配列して複数のピストンを内装したキャリパ本体に、ディスクロータの両側に配置した一対のブレーキパッドを前記ピストンと対応させて複数対設け、前記各ピストンの推進により各対のブレーキパッドをディスクロータに圧接させると共に、各ブレーキパッドを摺動可能に支持するトルク受け部に支承させて制動力を発生するディスクブレーキにおいて、前記ディスクロータの片側において互いに隣り合うブレーキパッドの間に位置するトルク受け部の各トルク受け面におけるディスクロータ回転中心側の延長線は、前記ディスクロータの径方向で該ディスクロータの回転中心に対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータ領域内の一点で交わるとともに、前記ディスクロータの片側において互いに隣り合う前記各ブレーキパッドは、該ブレーキパッドに関する両トルク受け面の間の中心点を通って両ブレーキパッドの間に位置するトルク受け部のトルク受け面に平行なパッド中心線をそれぞれ有しており、前記ディスクロータの径方向で該ディスクロータの回転中心に関して前記キャリパ本体とは反対側の領域の一点でそれぞれのパッド中心線が交わるように配置されることを特徴とする。
【０００８】
このように構成したディスクブレーキにおいては、ディスクロータの片側に互いに隣り合って配置されるブレーキパッドの間に位置するトルク受け部の各トルク受け面におけるディスクロータ回転中心側の延長線を、前記ディスクロータの径方向で該ディスクロータの回転中心に対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータ領域内の一点で交わらせるとともに、該各ブレーキパッドの中心線の交点をディスクロータの回転中心に関して前記キャリパ本体とは反対側の領域に設定したことにより、キャリパ本体に設けられるピストン間のトルク受け部の先端角度が小さくなり、キャリパ本体の剛性を向上させつつ、ブレーキパッドのディスクロータ当接面積を大きくすることができ、また、該トルク受け部のキャリパ外周側の肉厚を薄くしても、トルク受け部の先端側が欠損することはなくなる。
【０００９】
本請求項２の発明は、上記請求項１の発明において、前記各ブレーキパッドのパッド中心線の交点は、ディスクロータの領域内にあることを特徴とする。
【００１０】
このように構成したディスクブレーキにおいては、各ブレーキパッドのパッド中心線の交点を、ディスクロータの径方向で該ディスクロータの回転中心に関して前記キャリパ本体とは反対側の領域のうちディスクロータの領域内に設定したことにより、キャリパ本体に設けられるピストン間のトルク受け部の肉厚を適正に設定することができる。
【００１１】
本請求項３の発明は、上記請求項１または２の発明において、前記各ブレーキパッドのパッド中心線の交点は、前記ディスクロータの片側に配置された各ブレーキパッドの間に位置するトルク受け部の中心線上に位置することを特徴とする。
【００１２】
このように構成したディスクブレーキにおいては、前記各ブレーキパッドのパッド中心線の交点が、前記ディスクロータの片側に配置された各ブレーキパッドの間に位置するトルク受け部の中心線上を位置させることにより、各ブレーキパッドを相似形状のものとすることができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【００１４】
図１〜７は、本発明の第１の実施の形態を示したものである。本第１の実施の形態としてのディスクブレーキはキャリパ固定型として構成されており、その全体的な構造は、図２〜４に示すようになっている。これらの図において、１はキャリパ本体で、キャリパ本体１は、ディスクロータＤの内側（車両内側）に配置されるインナ側キャリパ半割体２ＡとディスクロータＤの外側（車両外側）に配置されるアウタ側キャリパ半割体２Ｂとを突合せて一体に連結してなっている。より詳しくは、各キャリパ半割体２Ａおよび２Ｂは、ディスクロータＤの周方向に沿う両側部と中央部との３箇所にディスクロータＤの軸方向へ突出する突出部３Ａ、４Ａ、５Ａおよび３Ｂ、４Ｂ、５Ｂを有しており、これら突出部同士３Ａと３Ｂ、４Ａと４Ｂ、５Ａと５Ｂとを相互に突合せた状態で、これら突出部同士を通したタイボルト６により連結されている。
【００１５】
キャリパ本体１は、そのアウタ側キャリパ半割体２Ｂに設けた二つの取付孔７を通したボルト（図示略）により車体の非回転部、例えば自動二輪車のフロントフォークに取付けられるようになっており、この取付状態で、前記突出部同士３Ａと３Ｂ、４Ａと４Ｂ、５Ａと５ＢとがディスクロータＤを跨ぐ位置に配置され、これによりインナ側キャリパ半割体２Ａとアウタ側キャリパ半割体２Ｂとを連接する３つのブリッジ部８、９、１０が形成される。そして、これら３つのブリッジ部８、９、１０の相互間は開口部１１として構成されており、各開口部１１内には、後に詳述するカバースプリング１２が配置されている。
【００１６】
また、インナ側キャリパ半割体２Ａおよびアウタ側キャリパ半割体２Ｂのそれぞれには、ディスクロータＤの回転方向に配列して２つのボア（シリンダ）１３、１４が形成されており、各ボア１３、１４には有底筒状のピストン１５、１６が摺動可能に納められている（図２）。なお、これらボア１３、１４およびピストン１５、１６については、インナ側のみを示し、アウタ側については図示を省略している。ボア１３、１４は、インナ側キャリパ半割体２Ａとアウタ側キャリパ半割体２Ａとの間で相互に対向するように配置されており、したがってキャリパは、ここではディスクロータＤを挟んで二対のピストン１５、１６を備えた４ピストン対向タイプとなっている。一方、各ボア１３、１４には、各キャリパ半割体２Ａおよび２Ｂ内に設けた連通孔１７（図２）を通して給液口１９からブレーキ液が供給されるようになっており、このブレーキ液の供給に応じて二対のピストン１５、１６が同期して突出するようになる。なお、１８はエア抜き用のブリーダを装着するためのブリーダ取付穴である。
【００１７】
また、インナ側キャリパ半割体２Ａおよびアウタ側キャリパ半割体２Ｂのそれぞれには、前記２つの開口部１１に臨んでピンボス２０および２１が突設されている。インナ側キャリパ半割体２Ａ側のピンボス２０とアウタ側キャリパ半割体２Ｂ側のピンボス２１とは、ディスクロータＤの軸方向に相対向して配置されており、この相対向する２つのピンボス２０と２１との間には、ディスクロータＤの両側に配置した各一対のブレーキパッド２２、２３を摺動可能に支持するパッドピン２４が橋架されている。なお、各一対のブレーキパッド２２、２３については、インナ側のみを示し、アウタ側については図示を省略している。各ブレーキパッド２２、２３は、矩形の裏板２５とこの裏板２５に接合された摩擦材２６とからなっており、その裏板２５の上部中央に一体に形成した被吊り部２７に設けた孔２８（図５参照）を利用して前記パッドピン２４に通し掛けされている。裏板２６にはまた、その上部の左右縁部に前記カバースプリング１２に当接する肩部２９、３０（図５参照）が形成されているが、これについては後に詳述する。
【００１８】
一方、インナ側キャリパ半割体２Ａおよびアウタ側キャリパ半割体２Ｂには、図２に示すように各一対のブレーキパッド２２、２３をガイドしかつ各一対のブレーキパッド２２、２３に生じるトルクを受ける３つのガイド部（トルク受け部）３１、３２、３３が設けられている。なお、これらトルク受け部３１、３２、３３については、インナ側のみを示し、アウタ側については図示を省略している。この３つのトルク受け部３１、３２、３３は、前記ブリッジ部８、９、１０を形成するインナ側キャリパ半割体２Ａの各突出部３Ａ、４Ａ、５Ａおよびアウタ側キャリパ半割体２Ｂの各突出部３Ｂ、４Ｂ、５Ｂに連接する部位に設けられている。これらトルク受け部のうち、キャリパ本体１の両側に位置するトルク受け部３１、３２はそれぞれの内側（図１参照）にトルク受け面３１ａ、３２ａを有し、中間のトルク受け部３３はその両側にトルク受け面３３ａ，３３ｂをそれぞれ有しており、トルク受け面３１ａと３３ａとが、また、トルク受け面３２ａと３３ｂとが平行に形成されている。そして、各一対のブレーキパッド２２、２３は中間のトルク受け部３３を共用して、その両側のトルク受け面３３ａ，３３ｂとこれらと対立するキャリパ両側のトルク受け部３１、３２のトルク受け面３１ａ、３２ａとの間でガイドされるようになっている。
【００１９】
しかして、本第１の実施の形態のキャリパ本体１においては、図１に示すように、各一対のブレーキパッド２２、２３は、それぞれの中心線（パッド中心線）Ｃ1、Ｃ2が、ディスクロータＤの片側においてディスクロータの回転中心Ｏに関してキャリパ本体１が設けられた側とディスクロータＤの径方向の反対側における領域の一点Ｐで交わるように配置されている。そして、本第１の実施の形態においては、交点ＰはディスクロータＤの領域内にあるように設定されている。
【００２０】
また、本第１の実施の形態のキャリパ本体１においては、中間（ブレーキパッド２２、２３間）のトルク受け部３３の中心線（ディスクロータＤの接線方向における肉厚の中心線）Ｃ0上に、前記各一対のブレーキパッド２２、２３の中心線Ｃ1、Ｃ2の交点Ｐが存在するようになっている。
【００２１】
前記中間のトルク受け部３３は、左右トルク受け面３３ａ、３３ｂのディスクロータＤの径方向で回転中心Ｏ側に向う延長線Ｅ１、Ｅ２は、前記ディスクロータＤの径方向で前記回転中心Ｏに対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータＤの領域内の一点Ｑで交わるようになっており、各一対のブレーキパッド２２、２３に共用される都合上、前記中心線Ｃ0上に左右トルク受け面３３ａ、３３ｂの対称中心を置いた二等辺三角形の形態となっている。
【００２２】
上述のブレーキパッド２２、２３の中心線Ｃ１、Ｃ２は、各ブレーキパッド２２、２３に関する両トルク受け面３１ａと３３ａとの間及び３２ａと３３ｂとの間のそれぞれの中心点、より詳細には、パッド２２，２３それぞれの摩擦材２６,２６のディスクロータ半径方向外側端面の中心点を通って各ブレーキパッド２２、２３の間に位置する中間のトルク受け部３３のトルク受け面３３ａ、３３ｂにそれぞれ平行な線としている。
【００２３】
なお、本第１の実施の形態においては、中間のトルク受け部３３の中心線Ｃ0が前記キャリパ中心線Ｃｃと一致することになっている。
【００２４】
ここで、上記ブリッジ部８、９、１０の相互間の開口部１１内に配置されたカバースプリング１２は、図５〜７によく示されるように、前記パッドピン２４の上方を覆うピンカバー部３５と、各一対のブレーキパッド２２、２３を構成する裏板２５の一方の肩部２９に当接する一対の第１パッド押え部３６Ａ,３６Ｂと、前記裏板２５の他方の肩部３０に当接する一対の第２パッド押え部３７Ａ,３７Ｂと、各パッドピン２４に下側（ディスクロータの回転中心Ｏ側）から係合するピン係止部３８と、このピン係止部３８に連接された操作部３９とを備えている。
【００２５】
このカバースプリング１２は、ステンレス鋼板などの金属薄板を打抜きおよび曲げ加工することにより一体成形されており、そのピンカバー部３５には補強用のリブ部３５ａが設けられている。また、一対の第１パッド押え部３６Ａ,３６Ｂはピンカバー部３５から一方向へ下方傾斜するように延ばされた２つの帯状片から、一対の第２パッド押え部３７Ａ,３７Ｂは、ピンカバー部３５から前記帯状片とは逆方向へ延ばされると共に途中でくの字形に内方へ曲げられた２つの曲げ片からそれぞれ形成されている。さらに、ピン係止部３８は、ピンカバー部３５の中央部分から一対の第２パッド押え部３７Ａ,３７Ｂの間を通してその裏側へ延ばされると共に、途中でピンカバー部３５側へＵ字形に曲げられた帯状の曲げ片から形成されている。一方、操作部３９は、前記ピン係止部３８を形成する曲げ片を、前記一対の第１パッド押え部３６Ａ,３６Ｂの間を通して大きく起立させると共に先端部を逆Ｕ字形に曲げた延長片から形成されている。
【００２６】
上記カバースプリング１２は、そのピン係止部３８をパッドピン２４に下側から係合させかつその第１、第２パッド押え部３６Ａ,３６Ｂ、３７Ａ,３７Ｂを各一対のブレーキパッド２２、２３を構成する裏板２５の両肩部２９、３０に当接させるように装着される。これにより、各一対の第１、第２パッド押え部３６Ａ,３６Ｂ、３７Ａ,３７Ｂには各一対のブレーキパッド２２、２３を、それらの中心線の交点Ｐ側へ付勢する弾発力が発生し、この結果、各一対のブレーキパッド２２、２３の姿勢が制御されるようになる。
【００２７】
上記のように構成したディスクブレーキにおいては、給液口１９から各ボア１３、１４内にブレーキ液が供給されると、二対のピストン１５、１６が同期して突出し、各一対のブレーキパッド２２、２３がディスクロータＤの両面に圧接される。この時、ディスクロータＤが、図２に見て矢印Ｆ方向（反時計方向）へ回転していると、ディスク回入側の一対のブレーキパッド２２の裏板２５の一側面が中央のトルク受け部３３のディスク回入側のトルク受け面３３ａに、ディスク回出側の一対のブレーキパッド２３の裏板２５の一側面がディスク回出側のトルク受け部３２のトルク受け面３２ａにそれぞれ当接し、制動力が発生する。一方、ディスクロータＤが、図２に見て矢印Ｆ´方向（時計方向）へ回転していると、ディスク回入側の一対のブレーキパッド２３の裏板２５の一側面が中央のトルク受け部３３のディスク回入側のトルク受け面３３ｂに、ディスク回出側の一対のブレーキパッド２２の裏板２５の一側面がディスク回出側のトルク受け部３１のトルク受け面３１ａにそれぞれ当接し、同様に制動力が発生する。
【００２８】
ここで、制動時のトルク受け部３３がブレーキパッドから受ける制動トルクに関して説明すると、制動時にインナ側のピストン１６，１７とアウタ側のピストンとによりインナ側のブレーキパッド２２，２３とアウタ側のブレーキパッドとを押圧させることでキャリパ本体１がブリッジ部８，９，１０を支点としてディスクロータＤの回転軸線方向に拡がるように若干変形することになる。この変形によってブレーキパッドに伝わる押圧力はディスクロータＤの径方向内方側よりも外方側の方が大きくなる。そして、ブレーキパッドの摩擦材とディスクロータＤとの摩擦係数はディスクロータＤの径方向内方も外方も一定であることから、上記押圧力の違いによって制動トルクについてもディスクロータＤの径方向内方側よりも外方側の方が大きくなる。このディスクロータＤの径方向における制動トルクの違いにより、トルク受け部３３は、キャリパ外周側のディスクロータ接線方向の肉厚をある程度厚くする必要があり、また、キャリパ内周側のディスクロータ接線方向の肉厚をある程度薄くすることができる。
【００２９】
しかして、本第１の実施の形態においては、各一対のブレーキパッド２２、２３のパッド中心線Ｃ1、Ｃ2が、上述したように、前記ディスクロータＤの径方向でディスクロータＤの回転中心Ｏに関して前記キャリパ本体１とは反対側の領域の一点Ｐで交わるように配置しているので、ピストン間のトルク受け部３３は、キャリパ外周側の肉厚について制動トルクを十分受けられる程度に減じること、換言すれば、中間のトルク受け部３３のディスクロータＤの径方向外方の肉厚を減じることができる分、二対のピストン１５、１６の配列ピッチを小さくすることができ、結果としてキャリパの小型、軽量化を達成できることになる。
【００３０】
そして、上記の構成に加えて前記中間のトルク受け部３３の左右トルク受け面３３ａ、３３ｂのディスクロータＤの径方向で回転中心Ｏ側に向う延長線が、前記ディスクロータＤの径方向で前記回転中心Ｏに対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータＤの領域内の一点Ｑで交わるようになっているので、ディスクロータの回転中心Ｏに中間のトルク受け部のトルク受け面の延長線の交点を結ばせる場合よりも、中間のトルク受け部３３のディスクロータＤの径方向内方における肉厚を減じることになり、当該部位におけるブレーキパッドのディスクロータＤの接線方向寸法を短くすることでき、ブレーキパッド２２、２３の摩擦材２６のディスクロータＤに対する当接面積を有効に確保しつつ、キャリパ本体１のディスクロータＤの径方向内方におけるディスクロータＤの接線方向寸法を短くしてキャリパの小型、軽量化が達成できる。
【００３１】
総じて、上記のように交点Ｐ，Ｑを設定することによって、中間のトルク受け部３３の先端角度を適切に設定することが可能となる。すなわち、単にディスクロータの回転中心Ｏにパッド中心線の交点を結ばせる場合や単にディスクロータの回転中心Ｏに中間のトルク受け部のトルク受け面の延長線の交点を結ばせる場合よりも中間のトルク受け部３３のディスクロータＤの接線方向の肉厚を効率的に減じることができ、中間のトルク受け部３３の剛性やブレーキパッド２２，２３の摩擦材２６のブレーキロータに対する面積を確保してキャリパ性能を維持しつつ、キャリパの小型、軽量化が達成できる。また、中間のトルク受け部３３の先端が欠損することがなく、その長さを十分に確保することができる。
【００３２】
本第１の実施の形態においては特に、前記トルク受け部３３が、タイボルト６の通るブリッジ部１０（突出部５Ａ、５Ｂ）に近接する部位に設けられているので、該トルク受け部３３の剛性は十分となり、各一対のブレーキパッド２２、２３の作動が安定して、引摺りの軽減、パッド偏摩耗の低減、ブレーキレバータッチ性の向上等を達成できる。
【００３３】
また、本第１の実施の形態においては、交点ＰはディスクロータＤの領域内にあり、中間のトルク受け部３３が制動時のブレーキパッド２２または２３からの制動トルクを受けても変形のないような肉厚となるように設定されている。
【００３４】
さらに、本第１の実施の形態のキャリパ本体１においては、中間（ブレーキパッド２２、２３間）のトルク受け部３３の中心線（ディスクロータＤの接線方向における肉厚の中心線）Ｃ0上に、前記各一対のブレーキパッド２２、２３の中心線Ｃ1、Ｃ2の交点Ｐが存在するようになっている。これにより、ブレーキパッド２２、２３に同形状のものを使用することが保証されている。
【００３５】
前記中間のトルク受け３３は、各一対のブレーキパッド２２、２３に共用される都合上、前記中心線Ｃ0上に左右トルク受け面３３ａ、３３ｂの対称中心を置いた二等辺三角形の形態となり、左右トルク受け面３３ａ、３３ｂのディスクロータＤの径方向で回転中心Ｏ側に向う延長線は、前記ディスクロータＤの径方向で前記回転中心Ｏに対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータＤの領域内の一点で交わるようになっており、中間のトルク受け部３３の先端角度が、ディスクロータの回転中心Ｏにパッド中心線の交点を結ばせる場合よりも小さくなる。
【００３６】
また、本第１の実施の形態においては、パッドスプリング１２が、ピンカバー部３５の裏側に誘導して折曲させたピン係止部３８によりパッドピン２４に係止される構造となっているので、パッドピン２４のほぼ全長がピンカバー部３５によって外部から遮蔽され、各一対のブレーキパッド２２、２３の摺動部に異物が侵入することもなくなって各ブレーキパッド２２、２３の摺動が安定的に維持される。また、第１、第２パッド押え部３６Ａ,３６Ｂ、３７Ａ,３７Ｂが各独立にブレーキパッド２２、２３の肩部２９、３０に当接するので、相互に影響を及ぼし合うことがなくなって、各一対のブレーキパッド２２、２３に作用するパッド押え力は均等となる。しかも、このパッドスプリング１２は、ピン係止部３８の延長部を起立させて操作部３９としているので、この操作部３９を介してピン係止部３８を押し下げることで、パッドピン２４を各ブレーキパッド２２、２３の被吊り部２７の孔２８に容易に挿入することができ、各ブレーキパッド２２、２３の組付けを容易に行うことができる。
【００３７】
さらに、本第１の実施の形態においては、トルク受け面３１ａと３３ａとが、また、トルク受け面３２ａと３３ｂとが平行に形成されているので、トルク受け面３１ａと３３ａとを、また、トルク受け面３２ａと３３ｂとを同時に切削加工することが可能となっており、各トルク受け面の加工が容易になっている。
【００３８】
図８は、本発明の第２の実施の形態を示したものである。本第２の実施の形態は、第１の実施の形態と同様のキャリパ固定型のディスクブレーキにおいて、そのキャリパを三対のピストン４１、４２、４３を備えた６ピストン対向タイプとして構成している。なお、キャリパ本体１の基本構造は、第１の実施の形態におけるものと特に変わるところがないので、ここでは同一構成要素に同一符号を付し、重複する説明は省略することとする。本第２の実施の形態において、キャリパ本体１内には、前記三対のピストン４１、４２、４３に対応して三対のブレーキパッド４４、４５、４６が配置され、一方、キャリパ本体１には、前記両側のトルク受け部３１、３２とは別に、前記三対のブレーキパッド４４、４５、４６に共用される２つのトルク受け部４７、４８が設けられている。なお、ピストン４１、４２、４３およびブレーキパッド４４、４５、４６については、インナ側のみを示し、アウタ側については図示を省略している。
【００３９】
しかして、キャリパ本体１は、その中心線（キャリパ中心線）Ｃｃがディスク中心Ｏを通るように位置決めされている。また、トルク受け部４７、４８のそれぞれのトルク受け面（図示せず）のディスクロータＤの径方向で回転中心Ｏ側に向う延長線は、前記ディスクロータＤの径方向で前記回転中心Ｏに対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータＤの領域内の一点で交わるようになっている。さらに、各一対のブレーキパッド４４、４５、４６は、それぞれの中心線Ｃ1、Ｃ2、Ｃ3が、ディスクロータＤの片側において前記ディスクロータＤの径方向でディスクロータＤの回転中心Ｏに関して前記キャリパ本体１とは反対側の領域の一点Ｐで交わるように配置されている。この場合、中間（ピストン間）のトルク受け部４７、４８は、各一対のブレーキパッド４４、４５、４６に共用される都合上、第１の実施の形態におけるトルク受け部３３と同様に、前記交点Ｐを通る線上に左右トルク受け面３３ａ、３３ｂの対称中心を置いた二等辺三角形の形態となる。ただし、本第２の実施の形態においては、三対の対向ピストン４１、４２、４３を備えた６ピストン対向タイプとなっているので、中間の一対のブレーキパッド４６の中心線Ｃ3は前記キャリパ中心線Ｃｃと一致することになる。
【００４０】
また、隣り合ったブレーキパッド４４、４５の中心線Ｃ1、Ｃ3の交点は、そのブレーキパッド４４、４５間のトルク受け部４７の中心線Ｃ0上にあり、また、隣り合ったブレーキパッド４５、４６の中心線Ｃ2、Ｃ3の交点は、そのブレーキパッド４４、４５間のトルク受け部４７の中心線Ｃ0’上にある。
【００４１】
本第２の実施の形態においては、各トルク受け部４７、４８のそれぞれのトルク受け面（図示せず）のディスクロータＤの径方向で回転中心Ｏ側に向う延長線が前記ディスクロータＤの径方向で前記回転中心Ｏに対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータＤの領域内の一点で交わるようになっており、各一対のブレーキパッド４４、４５、４６のパッド中心線Ｃ1、Ｃ2、Ｃ3が、前記ディスクロータＤの径方向でディスクロータＤの回転中心Ｏに関して前記キャリパ本体１とは反対側の領域の一点Ｐで交わるように配置されているので、中間のトルク受け部４７、４８の先端角度が、ディスクロータの回転中心Ｏにパッド中心線の交点を結ばせる場合よりも小さくなる。すなわち、ピストン間のトルク受け部４７、４８は、キャリパ外周側の肉厚を減じても、その先端側が欠損することがなく、その長さが十分に確保され、上記第１の実施の形態と同様にピストン４１、４２、４３の配列ピッチを小さくすることができる。
【００４２】
なお、上記第２の実施の形態においては、各一対のブレーキパッド４４、４５、４６のパッド中心線Ｃ1、Ｃ2、Ｃ3が、前記ディスクロータＤの径方向でディスクロータＤの回転中心Ｏに関して前記キャリパ本体１とは反対側の領域の全て一点Ｐで交わるように配置されているが、これに限らず、隣り合ったブレーキパッド４４、４６の中心線Ｃ1、Ｃ3の交点と、隣り合ったブレーキパッド４５、４６の中心線Ｃ2、Ｃ3の交点とが前記ディスクロータＤの径方向でディスクロータＤの回転中心Ｏに関して前記キャリパ本体１とは反対側の領域に存在すれば、これらの交点が異なる点であってもよい。
【００４３】
図９は、本発明の第３の実施の形態を示したものである。本第３の実施の形態は、第１の実施の形態と同様のキャリパ固定型のディスクブレーキにおいて、その中間のトルク受け部３３’の中心線Ｃ0とキャリパ本体１の中心線ＣｃとをディスクロータＤの回転方向に（図中右側へ）ずらしたものとして構成している。なお、キャリパ本体１の基本構造は、第１の実施の形態におけるものと特に変わるところがないので、ここでは同一構成要素に同一符号を付し、重複する説明は省略することとする。
【００４４】
図９に示すように、本第３の実施の形態において、前記中間のトルク受け３３’の左右トルク受け面３３ａ、３３ｂのディスクロータＤの径方向で回転中心Ｏ側に向う延長線は、前記ディスクロータＤの径方向で前記回転中心Ｏに対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータＤの領域内の一点Ｑで交わるようになっており、各一対のブレーキパッド２２、２３は、それぞれの中心線Ｃ1、Ｃ2が、ディスクロータＤの片側において前記ディスクロータＤの径方向でディスクロータＤの回転中心Ｏに関して前記キャリパ本体１とは反対側の領域の一点Ｐで交わるように配置されている。
【００４５】
しかして、上述したようにキャリパ本体１の中心線Ｃｃと中間のトルク受け部３３'とが一致しない場合でも、中間のトルク受け３３’の左右トルク受け面３３ａ、３３ｂのディスクロータＤの径方向で回転中心Ｏ側に向う延長線が前記ディスクロータＤの径方向で前記回転中心Ｏに対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータＤの領域内の一点Ｑで交わるように配置され、各一対のブレーキパッド２２、２３は、それぞれの中心線Ｃ1、Ｃ2が、ディスクロータＤの片側において前記ディスクロータＤの径方向でディスクロータＤの回転中心Ｏに関して前記キャリパ本体１とは反対側の領域の一点Ｐで交わるように配置されていれば、中間のトルク受け部３３’の先端角度が、ディスクロータの回転中心Ｏにパッド中心線の交点を結ばせる場合よりも小さくなる。すなわち、ピストン間のトルク受け部３３’は、キャリパ外周側の肉厚を減じても、その先端側が欠損することがなく、その長さが十分に確保される。換言すれば、ピストン間のトルク受け部３３’の肉厚を減じることができる分、二対のピストン１５、１６の配列ピッチを小さくすることができ、結果としてキャリパの小型、軽量化を達成できることになる。
【００４６】
なお、上記３つの実施の形態においては、トルク受け部３３、４７、４８、３３’の中心線Ｃ0、Ｃ0’上に各プレーキパッドの中心線の交点Ｐ、Ｐ’が存在するように説明しているが、必ずしも、トルク受け部３３、４７、４８、３３’の中心線Ｃ0、Ｃ0’上に各プレーキパッドの中心線の交点Ｐ、Ｐ’が存在する必要はない。
【００４７】
また、上記第１及び第３の実施の形態においてはトルク受け部３３、３３’の中心線がディスクロータＤの回転中心Ｏを通るようになっているが、第２の実施の形態に示されているように、必ずしもトルク受け部３３、３３’の中心線がディスクロータＤの回転中心Ｏを通るように各トルク受け部３３、３３’を形成する必要はない。
【００４８】
また、上記３つの実施の形態においては、キャリパ固定型でかつキャリパ半割体２Ａおよび２Ｂを連結一体化した２ピース構造のものを示したが、本発明は、キャリパ固定型でかつ１ピース構造として構成しても、あるいはキャリパ浮動型として構成してもよいものである。
【００４９】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のディスクブレーキによれば、ディスクロータの片側に互いに隣り合って配置されるブレーキパッドの間に位置するトルク受け部の各トルク受け面におけるディスクロータ回転中心側の延長線を、前記ディスクロータの径方向で該ディスクロータの回転中心に対して前記キャリパ本体と同じ側のディスクロータ領域内の一点で交わらせるとともに、該各ブレーキパッドの中心線の交点をディスクロータの回転中心に関して前記キャリパ本体とは反対側の領域に設定するという簡単な改良で、キャリパ本体の剛性を向上させつつ、ブレーキパッドのディスクロータ当接面積を大きくすることができ、また、長さを犠牲にすることなくピストン間のトルク受け部の肉厚を可及的に削減して適正なものすることができるようになり、キャリパの小型、軽量化に寄与するところ大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態としてのディスクブレーキにおけるブレーキパッドの配置状態を示す正面図である。
【図２】本ディスクブレーキの構造を半割状態として示す正面図である。
【図３】本ディスクブレーキの全体構造を示す平面図である。
【図４】本ディスクブレーキの全体構造を示す正面図である。
【図５】本ディスクブレーキにおけるパッドスプリングの形状と組付状態とを示す正面図である。
【図６】パッドスプリングの形状を示す平面図である。
【図７】パッドスプリングの形状を示す側面図である。
【図８】本発明の第２の実施の形態としてのディスクブレーキにおけるブレーキパッドの配置状態を示す正面図である。
【図９】本発明の第３の実施の形態としてのディスクブレーキにおけるブレーキパッドの配置状態を示す正面図である。
【符号の説明】
１キャリパ本体
２Ａインナ側キャリパ半割体
２Ｂアウタ側キャリパ半割体
６タイボルト
８、９、１０ブリッジ部
１２カバースプリング
１５,１６、４１,４２,４３ピストン
２２，２３、４４，４５，４６ブレーキパッド
２４パッドピン
３１，３２，３３、４７，４８，３３’ トルク受け部
３１ａ、３２ａ、３３ａ、３３ｂトルク受け面
Ｄディスクロータ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a disc brake used for braking an automobile, and more particularly to a disc brake suitable for use in a two-wheeled automobile.
[0002]
[Prior art]
As a disc brake for a two-wheeled vehicle, a plurality of pairs of brakes arranged on both sides of the disc rotor corresponding to each piston in a caliper body which is arranged at least on one side of the disc rotor in the rotational direction and has a plurality of pistons built in. The pads are slidably supported, and each pair of brake pads is brought into pressure contact with the disc rotor in accordance with the propulsion of each piston, and the brake pads are supported by the torque receiving portion provided on the caliper body. There are things that generate. In the caliper-fixed type disc brake, the piston is arranged opposite to both sides of the disc rotor, and in the caliper floating type disc brake, the piston is arranged only on one side of the disc rotor.
[0003]
In such a disc brake, each brake pad is generally arranged on one side of the disc rotor so that each pad center line intersects with the center of rotation of the disc rotor, while the torque receiver provided on the caliper body is provided. Among the portions, the torque receiving portion disposed between the pistons has a structure shared by two adjacent brake pads (see, for example, Japanese Utility Model Publication No. 3-53643).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
That is, in the conventional disk brake described above, the torque receiving force between the pistons is used for the convenience of making the intersection of the pad center lines coincide with the rotation center of the disk rotor and sharing the torque receiving part between the pistons with the adjacent brake pads. In order to improve the caliper rigidity, it is necessary to increase the thickness of the caliper outer circumferential side in the disk rotor tangential direction to some extent, and to increase the disc rotor contact area of the brake pad, the caliper inner circumferential side disc Since it is necessary to reduce the thickness of the rotor tangential direction to some extent, it was necessary to take the form of an isosceles triangle with the center of symmetry of the left and right torque receiving surfaces on the line passing through the rotation center of the disk rotor. . In other words, the torque receiving portion between the pistons is considerably thicker on the caliper outer peripheral side due to its unique triangular shape, and the arrangement pitch of the pistons is increased accordingly, the calipers are enlarged, and the weight is also increased. There was a problem.
[0005]
If the thickness of the torque receiving part between the pistons is simply reduced to reduce the arrangement pitch of the pistons, the triangular tip side of the torque receiving part is lost, and the length of the torque receiving part is sufficiently long. This cannot be ensured and causes a new problem that the posture of the brake pad becomes unstable during braking.
[0006]
The present invention has been made in view of the above problems, and the problem is that the thickness of the torque receiving portion between the pistons is reduced as much as possible without sacrificing the length thereof. The object is to provide a disc brake that contributes to the reduction in size and weight of the caliper.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the invention of claim 1 is characterized in that a pair of brake pads disposed on both sides of a disk rotor are provided on a caliper body that is arranged in at least one side of the disk rotor in the rotational direction and includes a plurality of pistons. A plurality of pairs are provided corresponding to the pistons, and each pair of brake pads is brought into pressure contact with the disk rotor by propulsion of the pistons, and a braking force is generated by being supported by a torque receiving portion that slidably supports each brake pad. In the disc brake, the extension line on the disc rotor rotation center side in each torque receiving surface of the torque receiving portion located between the brake pads adjacent to each other on one side of the disc rotor is in the radial direction of the disc rotor. Within the disc rotor area on the same side as the caliper body with respect to the rotation center of With intersecting at a point, each brake pad adjacent one side of the disc rotor, Each having a pad center line parallel to the torque receiving surface of the torque receiving portion located between the two brake pads through a center point between both torque receiving surfaces of the brake pad; It is characterized in that each pad center line intersects at one point in a region opposite to the caliper body with respect to the rotation center of the disk rotor in the radial direction of the disk rotor.
[0008]
In the disc brake configured as described above, an extension line on the disc rotor rotation center side on each torque receiving surface of the torque receiving portion located between the brake pads arranged adjacent to each other on one side of the disc rotor is used as the disc brake. In the radial direction of the rotor, it intersects with the center of rotation of the disk rotor at one point in the disk rotor area on the same side as the caliper body, and the intersection of the center lines of the brake pads is defined with respect to the center of rotation of the disk rotor. By setting the area opposite to the main body, the tip angle of the torque receiving part between the pistons on the caliper main body is reduced, increasing the rigidity of the caliper main body and increasing the disc rotor contact area of the brake pad. Moreover, the thickness of the caliper outer peripheral side of the torque receiving portion can be reduced. Even, no longer the front end side of the torque receiving portion is lost.
[0009]
The invention of claim 2 is characterized in that, in the invention of claim 1, the intersection of the pad center lines of each brake pad is in the region of the disk rotor.
[0010]
In the disc brake configured as described above, the intersection of the pad center lines of each brake pad is set within the disc rotor region in the region opposite to the caliper body with respect to the center of rotation of the disc rotor in the radial direction of the disc rotor. Therefore, the thickness of the torque receiving portion between the pistons provided in the caliper body can be set appropriately.
[0011]
According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect of the present invention, the intersection of the pad center lines of the brake pads is a torque receiving portion located between the brake pads disposed on one side of the disk rotor. It is characterized by being located on the center line.
[0012]
In the disc brake configured as described above, the intersection of the pad center lines of each brake pad is positioned on the center line of the torque receiving portion located between the brake pads arranged on one side of the disc rotor. Each brake pad can have a similar shape.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0014]
1 to 7 show a first embodiment of the present invention. The disc brake as the first embodiment is configured as a caliper fixed type, and the overall structure thereof is as shown in FIGS. In these drawings, reference numeral 1 denotes a caliper main body, and the caliper main body 1 is arranged outside the inner caliper half 2A and the disc rotor D (outside the vehicle) arranged inside the disc rotor D (inside the vehicle). The outer caliper half split body 2B is abutted and connected integrally. More specifically, each of the caliper halves 2A and 2B includes protrusions 3A, 4A, 5A, and 3B that protrude in the axial direction of the disk rotor D at three locations, that is, both sides along the circumferential direction of the disk rotor D and the central portion. 4B, 5B, and these protrusions 3A and 3B, 4A and 4B, and 5A and 5B are connected to each other by a tie bolt 6 that passes through these protrusions.
[0015]
The caliper body 1 is attached to a non-rotating part of a vehicle body, for example, a front fork of a motorcycle by bolts (not shown) through two mounting holes 7 provided in the outer caliper half 2B. In this attached state, the protrusions 3A and 3B, 4A and 4B, 5A and 5B are arranged at a position straddling the disk rotor D, whereby the inner side caliper half body 2A and the outer side caliper half body 2B. Three bridge portions 8, 9, and 10 are formed. And between these three bridge parts 8, 9, and 10 is comprised as the opening part 11, In each opening part 11, the cover spring 12 explained in full detail behind is arrange | positioned.
[0016]
The inner caliper half 2A and the outer caliper half 2B are each formed with two bores (cylinders) 13 and 14 arranged in the rotational direction of the disk rotor D. , 14 have bottomed cylindrical pistons 15 and 16 slidably housed (FIG. 2). In addition, about these bores 13 and 14 and pistons 15 and 16, only an inner side is shown and illustration is abbreviate | omitted about the outer side. The bores 13 and 14 are arranged so as to oppose each other between the inner side caliper half body 2A and the outer side caliper half body 2A. Therefore, the calipers are here in two pairs with the disc rotor D interposed therebetween. This is a four-piston opposed type equipped with the pistons 15 and 16. On the other hand, the brake fluid is supplied to the bores 13 and 14 from the fluid supply port 19 through the communication holes 17 (FIG. 2) provided in the caliper halves 2A and 2B. The two pairs of pistons 15 and 16 protrude in synchronization with each other. Reference numeral 18 denotes a bleeder mounting hole for mounting an air bleeding bleeder.
[0017]
Further, pin bosses 20 and 21 project from the two openings 11 on the inner caliper half 2A and the outer caliper half 2B, respectively. The pin boss 20 on the inner caliper half 2A side and the pin boss 21 on the outer caliper half 2B side are arranged to face each other in the axial direction of the disk rotor D, and the two pin bosses 20 facing each other. And 21 are bridged with pad pins 24 that slidably support the pair of brake pads 22 and 23 disposed on both sides of the disk rotor D. In addition, about each pair of brake pads 22 and 23, only an inner side is shown and illustration is abbreviate | omitted about the outer side. Each brake pad 22, 23 is composed of a rectangular back plate 25 and a friction material 26 joined to the back plate 25, and is provided on a suspended portion 27 that is integrally formed at the upper center of the back plate 25. The pad 28 is passed through the hole 28 (see FIG. 5). The back plate 26 also has shoulders 29 and 30 (see FIG. 5) that abut against the cover spring 12 on the left and right edges of the upper part, which will be described in detail later.
[0018]
On the other hand, the inner side caliper half body 2A and the outer side caliper half body 2B guide the torque of each pair of brake pads 22, 23 as shown in FIG. Three guide portions (torque receiving portions) 31, 32, and 33 for receiving are provided. In addition, about these torque receiving parts 31, 32, and 33, only an inner side is shown and illustration is abbreviate | omitted about the outer side. The three torque receiving portions 31, 32, 33 are respectively provided to the protruding portions 3A, 4A, 5A of the inner caliper half 2A and the outer caliper half 2B that form the bridge portions 8, 9, 10. It is provided in the site | part connected to protrusion part 3B, 4B, 5B. Among these torque receiving portions, the torque receiving portions 31 and 32 located on both sides of the caliper body 1 have torque receiving surfaces 31a and 32a on the inner side (see FIG. 1), and the intermediate torque receiving portion 33 is on both sides thereof. Torque receiving surfaces 33a and 33b, torque receiving surfaces 31a and 33a, and torque receiving surfaces 32a and 33b are formed in parallel. The pair of brake pads 22 and 23 share an intermediate torque receiving portion 33, and the torque receiving surfaces 31a and 33b on both sides thereof and the torque receiving surfaces 31a of the torque receiving portions 31 and 32 on both sides of the caliper that oppose them. , 32a.
[0019]
Thus, in the caliper main body 1 of the first embodiment, as shown in FIG. 1, each pair of brake pads 22 and 23 has center lines (pad center lines) C1 and C2 that are disc rotors. On one side of D, it is arranged so that it intersects at a point P in the area on the side opposite to the radial direction of the disk rotor D with respect to the rotation center O of the disk rotor. In the first embodiment, the intersection point P is set to be in the area of the disk rotor D.
[0020]
In the caliper main body 1 of the first embodiment, the center line (between the brake pads 22 and 23) of the torque receiving portion 33 (thickness center line in the tangential direction of the disc rotor D) C0 is provided. The intersection P of the center lines C1, C2 of the pair of brake pads 22, 23 exists.
[0021]
The intermediate torque receiving portion 33 has extension lines E1 and E2 of the left and right torque receiving surfaces 33a and 33b facing the rotation center O in the radial direction of the disk rotor D, and the rotation center O in the radial direction of the disk rotor D. On the other hand, it intersects at a point Q in the area of the disc rotor D on the same side as the caliper body, and for the sake of convenience shared by each pair of brake pads 22 and 23, it receives left and right torque receiving on the center line C0. It is in the form of an isosceles triangle with the centers of symmetry of the surfaces 33a and 33b.
[0022]
The center lines C1 and C2 of the brake pads 22 and 23 described above are respectively center points between the torque receiving surfaces 31a and 33a and between the torque receiving surfaces 31a and 33a and more specifically, 32a and 33b. The torque receiving surfaces 33a and 33b of the intermediate torque receiving portion 33 positioned between the brake pads 22 and 23 through the center points of the disk rotor radial outer end surfaces of the friction materials 26 and 26 of the pads 22 and 23, respectively. Parallel lines are used.
[0023]
In the first embodiment, the center line C0 of the intermediate torque receiving portion 33 coincides with the caliper center line Cc.
[0024]
Here, the cover spring 12 disposed in the opening portion 11 between the bridge portions 8, 9, 10 is a pin cover portion 35 that covers the upper side of the pad pin 24 as well shown in FIGS. And a pair of first pad pressers 36A and 36B that contact one shoulder 29 of the back plate 25 constituting each pair of brake pads 22 and 23, and the other shoulder 30 of the back plate 25 A pair of second pad pressing portions 37A and 37B, a pin locking portion 38 that engages with each pad pin 24 from the lower side (rotation center O side of the disk rotor), and an operation portion connected to the pin locking portion 38 39.
[0025]
The cover spring 12 is integrally formed by punching and bending a thin metal plate such as a stainless steel plate, and the pin cover portion 35 is provided with a reinforcing rib portion 35a. The pair of first pad pressers 36A, 36B is formed of two strips extending from the pin cover 35 so as to incline downward in one direction, and the pair of second pad pressers 37A, 37B It is formed from two bent pieces that extend in the opposite direction from the band-like piece from the portion 35 and are bent inward in the shape of a dogleg on the way. Further, the pin locking portion 38 extends from the center portion of the pin cover portion 35 to the back side through a pair of second pad presser portions 37A and 37B, and is bent in a U-shape toward the pin cover portion 35 in the middle. It is formed from a strip-shaped bent piece. On the other hand, the operation portion 39 is formed from an extended piece in which the bent piece forming the pin locking portion 38 is largely raised through the space between the pair of first pad presser portions 36A and 36B and the tip portion is bent in an inverted U shape. Is formed.
[0026]
The cover spring 12 has a pin locking portion 38 Are engaged with the pad pin 24 from below, and the first and second pad pressers 36A, 36B, 37A, 37B are attached to both shoulders 29, 30 of the back plate 25 constituting each pair of brake pads 22, 23. It is mounted so as to contact. As a result, each pair of first and second pad pressers 36A, 36B, 37A, and 37B has a resilient force that urges each pair of brake pads 22 and 23 toward the intersection P of their center lines. As a result, the postures of the pair of brake pads 22 and 23 are controlled.
[0027]
In the disc brake configured as described above, when brake fluid is supplied into the bores 13 and 14 from the fluid supply port 19, the two pairs of pistons 15 and 16 protrude in synchronization with each other, and each pair of brake pads 22. , 23 are pressed against both sides of the disk rotor D. At this time, if the disk rotor D is rotated in the direction of arrow F (counterclockwise) as seen in FIG. 2, one side surface of the back plate 25 of the pair of brake pads 22 on the disk insertion side is a center torque receiver. One side surface of the back plate 25 of the pair of brake pads 23 on the disk delivery side abuts on the torque receiving surface 32a of the torque delivery part 32 on the disk delivery side. A braking force is generated. On the other hand, when the disk rotor D is rotated in the direction of arrow F ′ (clockwise) as viewed in FIG. 2, one side surface of the back plate 25 of the pair of brake pads 23 on the disk insertion side is the center torque receiving portion. One side surface of the back plate 25 of the pair of brake pads 22 on the disk delivery side is in contact with the torque receiving surface 31a of the torque receiving portion 31 on the disk delivery side, respectively, Similarly, a braking force is generated.
[0028]
Here, the braking torque received by the torque receiving portion 33 during braking from the brake pad will be described. The inner side brake pads 22 and 23 and the outer side brake pads are driven by the inner side pistons 16 and 17 and the outer side piston during braking. When the pad is pressed, the caliper body 1 is slightly deformed so as to expand in the rotational axis direction of the disk rotor D with the bridge portions 8, 9, 10 as fulcrums. Due to this deformation, the pressing force transmitted to the brake pad becomes larger on the outer side than on the inner side in the radial direction of the disk rotor D. Since the friction coefficient between the friction material of the brake pad and the disk rotor D is constant both inward and outward in the radial direction of the disk rotor D, the braking torque also varies in the radial direction of the disk rotor D due to the difference in the pressing force. The outer side is larger than the inner side. Due to the difference in braking torque in the radial direction of the disc rotor D, the torque receiving portion 33 needs to be thickened to some extent in the disc rotor tangential direction on the caliper outer peripheral side, and the disc rotor tangential direction on the caliper inner peripheral side The wall thickness can be reduced to some extent.
[0029]
Thus, in the first embodiment, the pad center lines C1 and C2 of each pair of brake pads 22 and 23 have the rotational center O of the disk rotor D in the radial direction of the disk rotor D as described above. With respect to the caliper main body 1, the torque receiving portion 33 between the pistons is reduced to such a degree that the thickness of the caliper outer peripheral side can sufficiently receive the braking torque. In other words, the arrangement pitch of the two pistons 15 and 16 can be reduced by the amount that the thickness of the disk rotor D in the radial direction of the intermediate torque receiving portion 33 can be reduced. As a result, the caliper can be reduced. It is possible to achieve a small size and light weight.
[0030]
In addition to the above configuration, the intermediate torque Receiving part An extension line of the left and right torque receiving surfaces 33a, 33b of the disc rotor D in the radial direction toward the rotation center O in the radial direction of the disc rotor D is on the same side as the caliper body with respect to the rotation center O in the radial direction of the disc rotor D. Since it intersects at one point Q in the region of the rotor D, the intermediate torque receiving portion is more than the case where the intersection of the extension line of the torque receiving surface of the intermediate torque receiving portion is connected to the rotation center O of the disk rotor. The thickness of the 33 disk rotors D in the radial inner direction can be reduced, and the tangential dimension of the disk rotor D of the brake pad at that portion can be shortened, and the disk rotor of the friction material 26 of the brake pads 22, 23 can be shortened. The dimension of the tangential direction of the disk rotor D on the radially inner side of the disk rotor D of the caliper body 1 while effectively ensuring the contact area with D Short to the caliper small size, weight reduction can be achieved.
[0031]
In general, by setting the intersection points P and Q as described above, the tip angle of the intermediate torque receiving portion 33 can be appropriately set. That is, it is more intermediate than the case where the intersection of the pad center line is simply connected to the rotation center O of the disk rotor or the intersection of the extension line of the torque receiving surface of the intermediate torque receiving portion is simply connected to the rotation center O of the disk rotor. The thickness of the torque receiving portion 33 in the tangential direction of the disk rotor D can be effectively reduced, and the rigidity of the intermediate torque receiving portion 33 and the area of the friction material 26 of the brake pads 22 and 23 with respect to the brake rotor are secured. The caliper can be reduced in size and weight while maintaining the caliper performance. Further, the tip of the intermediate torque receiving portion 33 is not lost, and the length thereof can be sufficiently secured.
[0032]
Particularly in the first embodiment, the torque receiving portion 33 is provided at a position close to the bridge portion 10 (projecting portions 5A, 5B) through which the tie bolt 6 passes. The operation of each pair of brake pads 22 and 23 is stable, and reduction of drag, reduction of uneven pad wear, improvement of brake lever touchability, and the like can be achieved.
[0033]
Further, in the first embodiment, the intersection P is in the region of the disk rotor D, and no deformation occurs even when the intermediate torque receiving portion 33 receives the braking torque from the brake pad 22 or 23 during braking. It is set to be such a wall thickness.
[0034]
Further, in the caliper main body 1 of the first embodiment, the center line (between the brake pads 22 and 23) of the torque receiving portion 33 (thickness center line in the tangential direction of the disk rotor D) C0 The intersection P of the center lines C1, C2 of the pair of brake pads 22, 23 exists. This guarantees that brake pads 22 and 23 having the same shape are used.
[0035]
The intermediate torque receiver 33 is in the form of an isosceles triangle in which the center of symmetry of the left and right torque receiving surfaces 33a and 33b is placed on the center line C0 for the purpose of being shared by each pair of brake pads 22 and 23. The extension line of the torque receiving surfaces 33a and 33b toward the rotation center O in the radial direction of the disk rotor D is the same as that of the disk rotor D on the same side as the caliper body with respect to the rotation center O in the radial direction of the disk rotor D. They intersect at one point in the region, and the tip angle of the intermediate torque receiving portion 33 is smaller than when the intersection of the pad center line is connected to the rotation center O of the disk rotor.
[0036]
In the first embodiment, the pad spring 12 is locked to the pad pin 24 by the pin locking portion 38 that is guided and bent to the back side of the pin cover portion 35. The substantially entire length of the pad pin 24 is shielded from the outside by the pin cover portion 35, and foreign matter does not enter the sliding portions of the pair of brake pads 22, 23, so that the sliding of the brake pads 22, 23 is stable. Maintained. Also, since the first and second pad pressers 36A, 36B, 37A, 37B abut against the shoulders 29, 30 of the brake pads 22, 23, respectively, there is no mutual influence, and each pair The pad pressing force acting on the brake pads 22 and 23 is equal. In addition, since the pad spring 12 stands up from the extended portion of the pin locking portion 38 as the operation portion 39, the pad pin 24 is moved to each brake pad by pushing down the pin locking portion 38 via the operation portion 39. The brake pads 22 and 23 can be easily inserted into the holes 28 of the suspended portions 27 and 23 and the brake pads 22 and 23 can be easily assembled.
[0037]
Furthermore, in the first embodiment, since the torque receiving surfaces 31a and 33a and the torque receiving surfaces 32a and 33b are formed in parallel, the torque receiving surfaces 31a and 33a The torque receiving surfaces 32a and 33b can be cut at the same time, and the processing of each torque receiving surface is facilitated.
[0038]
FIG. 8 shows a second embodiment of the present invention. The second embodiment is a caliper-fixed type disc brake similar to the first embodiment, and the caliper is configured as a 6-piston opposed type including three pairs of pistons 41, 42, and 43. . Since the basic structure of the caliper body 1 is not particularly different from that in the first embodiment, the same components are denoted by the same reference numerals, and redundant descriptions are omitted. In the second embodiment, three pairs of brake pads 44, 45, 46 are arranged in the caliper body 1 corresponding to the three pairs of pistons 41, 42, 43. In addition to the torque receiving portions 31 and 32 on both sides, two torque receiving portions 47 and 48 shared by the three pairs of brake pads 44, 45 and 46 are provided. For the pistons 41, 42, 43 and the brake pads 44, 45, 46, only the inner side is shown, and the outer side is not shown.
[0039]
Thus, the caliper body 1 is positioned such that its center line (caliper center line) Cc passes through the disk center O. In addition, an extension line of each torque receiving portion 47, 48 facing the rotation center O side in the radial direction of the disk rotor D of the torque receiving surface (not shown) extends to the rotation center O in the radial direction of the disk rotor D. On the other hand, they intersect at one point in the area of the disk rotor D on the same side as the caliper main body. Further, each pair of brake pads 44, 45, 46 has the caliper main body C 1, C 2, C 3 with respect to the center of rotation C of the disk rotor D in the radial direction of the disk rotor D on one side of the disk rotor D. 1 are arranged so as to intersect at a point P in a region opposite to 1. In this case, the intermediate (between piston) torque receiving portions 47 and 48 are shared by each pair of brake pads 44, 45, and 46, similarly to the torque receiving portion 33 in the first embodiment. The shape is an isosceles triangle in which the center of symmetry of the left and right torque receiving surfaces 33a and 33b is placed on a line passing through the intersection point P. However, in the second embodiment, since it is a 6-piston opposed type having three pairs of opposed pistons 41, 42, 43, the center line C3 of the middle pair of brake pads 46 is the center of the caliper. It will coincide with the line Cc.
[0040]
Further, the intersection of the center lines C1, C3 of the adjacent brake pads 44, 45 is on the center line C0 of the torque receiving portion 47 between the brake pads 44, 45, and the adjacent brake pads 45, 46 are adjacent to each other. The intersection of the center lines C2 and C3 is on the center line C0 ′ of the torque receiving portion 47 between the brake pads 44 and 45.
[0041]
In the second embodiment, the extension lines of the torque receiving surfaces (not shown) of the respective torque receiving portions 47 and 48 toward the rotation center O in the radial direction of the disk rotor D are provided on the disk rotor D. In the radial direction, it intersects with the rotation center O at one point in the region of the disk rotor D on the same side as the caliper body, and the pad center lines C1, C2 of each pair of brake pads 44, 45, 46 , C3 are arranged so as to intersect at a point P in a region opposite to the caliper body 1 with respect to the rotation center O of the disk rotor D in the radial direction of the disk rotor D, so that an intermediate torque receiving portion 47, The tip angle of 48 is smaller than when the intersection of the pad center line is connected to the rotation center O of the disk rotor. That is, the torque receiving portions 47 and 48 between the pistons are not damaged at the tip end side even when the thickness of the caliper outer peripheral side is reduced, and the length thereof is sufficiently secured. Similarly, the arrangement pitch of the pistons 41, 42, 43 can be reduced.
[0042]
In the second embodiment, the pad center lines C1, C2, and C3 of each pair of brake pads 44, 45, and 46 correspond to the rotational center O of the disk rotor D in the radial direction of the disk rotor D. All the regions on the opposite side of the caliper body 1 are arranged so as to intersect at one point P. However, the present invention is not limited to this, and the intersections of the center lines C1, C3 of the adjacent brake pads 44, 46 and the adjacent brakes are arranged. If the intersections of the center lines C2 and C3 of the pads 45 and 46 exist in a region opposite to the caliper body 1 with respect to the rotation center O of the disk rotor D in the radial direction of the disk rotor D, these intersections are different. It may be a point.
[0043]
FIG. 9 shows a third embodiment of the present invention. In the third embodiment, in the caliper-fixed type disc brake similar to the first embodiment, the center line C0 of the intermediate torque receiving portion 33 'and the center line Cc of the caliper body 1 are connected to the disc rotor. It is configured so as to be shifted in the rotation direction of D (to the right side in the figure). Since the basic structure of the caliper body 1 is not particularly different from that in the first embodiment, the same components are denoted by the same reference numerals, and redundant descriptions are omitted.
[0044]
As shown in FIG. 9, in the third embodiment, the left and right torque receiving surfaces 33 a and 33 b of the intermediate torque receiver 33 ′ extend in the radial direction of the disk rotor D and extend toward the rotation center O. In the radial direction of the disc rotor D, it intersects at a point Q in the region of the disc rotor D on the same side as the caliper body with respect to the rotation center O, and each pair of brake pads 22 and 23 Center lines C1 and C2 are arranged on one side of the disk rotor D so as to intersect at a point P in a region opposite to the caliper body 1 with respect to the rotation center O of the disk rotor D in the radial direction of the disk rotor D. .
[0045]
Thus, even when the center line Cc of the caliper body 1 and the intermediate torque receiving portion 33 ′ do not coincide with each other as described above, the radial direction of the disc rotor D on the left and right torque receiving surfaces 33a, 33b of the intermediate torque receiver 33 ′. The extension line toward the rotation center O is arranged so as to intersect at one point Q in the area of the disk rotor D on the same side as the caliper body with respect to the rotation center O in the radial direction of the disk rotor D. Each of the brake pads 22 and 23 has a center line C1 and C2 in a region opposite to the caliper body 1 with respect to the rotation center O of the disk rotor D in the radial direction of the disk rotor D on one side of the disk rotor D. If they are arranged so as to intersect at one point P, the tip angle of the intermediate torque receiving portion 33 'connects the intersection of the pad center line to the rotation center O of the disk rotor. It becomes smaller than the case. That is, the torque receiving portion 33 ′ between the pistons has a sufficient length without loss of the tip end side even when the thickness of the caliper outer peripheral side is reduced. In other words, the arrangement pitch of the two pairs of pistons 15 and 16 can be reduced by the amount that the thickness of the torque receiving portion 33 ′ between the pistons can be reduced. As a result, the caliper can be reduced in size and weight. become.
[0046]
In the above-described three embodiments, the description will be made so that the intersection points P and P ′ of the center lines of the brake pads exist on the center lines C 0 and C 0 ′ of the torque receiving portions 33, 47, 48 and 33 ′. However, the intersection points P and P ′ of the center lines of the brake pads do not necessarily have to exist on the center lines C 0 and C 0 ′ of the torque receiving portions 33, 47, 48 and 33 ′.
[0047]
Further, in the first and third embodiments, the center line of the torque receiving portions 33 and 33 ′ passes through the rotation center O of the disk rotor D, but is shown in the second embodiment. As described above, it is not always necessary to form the torque receiving portions 33 and 33 ′ so that the center lines of the torque receiving portions 33 and 33 ′ pass through the rotation center O of the disk rotor D.
[0048]
In the above three embodiments, a caliper fixed type and a two piece structure in which the caliper halves 2A and 2B are connected and integrated are shown. However, the present invention is a caliper fixed type and a one piece structure. Or a caliper floating type.
[0049]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the disc brake of the present invention, the disc rotor rotation center on each torque receiving surface of the torque receiving portion located between the brake pads arranged adjacent to each other on one side of the disc rotor. And an intersection of the center lines of the brake pads at a point in the disk rotor region on the same side as the caliper body with respect to the rotation center of the disk rotor in the radial direction of the disk rotor. With a simple improvement of setting the area opposite to the caliper body with respect to the center of rotation of the disk rotor, it is possible to increase the disk rotor contact area of the brake pad while improving the rigidity of the caliper body. Reduce the thickness of the torque receiving part between the pistons as much as possible without sacrificing the length. Can be as becomes a small caliper, there is a large made where contributes to weight reduction.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing an arrangement state of brake pads in a disc brake according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view showing the structure of the disc brake in a half-split state.
FIG. 3 is a plan view showing the overall structure of the disc brake.
FIG. 4 is a front view showing the overall structure of the disc brake.
FIG. 5 is a front view showing the shape and assembly state of a pad spring in the disc brake.
FIG. 6 is a plan view showing the shape of a pad spring.
FIG. 7 is a side view showing the shape of a pad spring.
FIG. 8 is a front view showing an arrangement state of brake pads in a disc brake as a second embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a front view showing an arrangement state of brake pads in a disc brake as a third embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Caliper body
2A inner caliper half
2B Outer caliper halves
6 Tie Bolt
8, 9, 10 Bridge part
12 Cover spring
15, 16, 41, 42, 43 Piston
22, 23, 44, 45, 46 Brake pads
24 pad pins
31, 32, 33, 47, 48, 33 'Torque receiving portion
31a, 32a, 33a, 33b Torque receiving surface
D disk rotor

Claims

A plurality of pairs of brake pads arranged on both sides of the disk rotor are provided corresponding to the pistons on a caliper body which is arranged at least on one side of the disk rotor in the rotational direction and includes a plurality of pistons. In the disc brake that presses each pair of brake pads to the disc rotor and supports the brake pads in a slidable manner to generate a braking force.
The extension line on the disk rotor rotation center side of each torque receiving surface of the torque receiving portion located between the brake pads arranged on one side of the disk rotor is in the radial direction of the disk rotor with respect to the rotation center of the disk rotor. And intersect at one point in the disc rotor area on the same side as the caliper body,
The brake pads adjacent to each other on one side of the disc rotor are parallel to the torque receiving surface of the torque receiving portion located between the brake pads through a center point between the torque receiving surfaces of the brake pad. Each having a center line, and each pad center line intersects at one point in a region opposite to the caliper body with respect to the rotation center of the disk rotor in the radial direction of the disk rotor. Disc brake.

2. The disc brake according to claim 1, wherein the intersection of the pad center lines of each brake pad is in the region of the disc rotor.

The intersection of the pad center lines of each of the brake pads is located on the center line of the torque receiving portion located between the brake pads arranged on one side of the disk rotor. Disc brake.