JP4550851B2 - ディスク搬送装置、およびディスク装置 - Google Patents
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Description
図1において、100は、本発明の一実施の形態に係るディスク装置であり、このディスク装置100は、ディスク状の記録媒体としての光ディスク1の少なくとも一面に設けられた図示しない記録面に記録された情報を読み出す読取処理や記録面へ各種情報を記録する記録処理を実施する。このディスク装置100は、例えばノート型パーソナルコンピュータなど、比較的厚み寸法に制限がある電気機器に装着されるいわゆる薄型スロットインタイプディスク装置である。なお、本実施の形態では、ノート型パーソナルコンピュータに装着される薄型のディスク装置100を例示するが、これに限らず、例えばゲーム機や、映像データの録画再生処理を実施する、いわゆるビデオ装置などに装着されてもよい。また、読取処理および記録処理のうちいずれか一方のみを実施する構成としても対象とすることができる。
このベースプレート111の左右方向の両端側には、それぞれ前後方向(正面10Aから背面10Dに向かう方向)に長手となるリンク案内孔112,113が形成されている。また、ベースプレート111の左壁10Bの背面10D側には、プレートリンクピン案内孔114が前後方向に長手に設けられている。
さらに、ベースプレート111の左壁10B側には、右壁10C側の背面10D側から左壁10Bの正面10A側に向かって傾斜するガイドアーム案内溝115が設けられている。さらには、ベースプレート111のガイドアーム案内溝115の左壁10B側には、略三角形状のガイドアーム案内窓116が形成されている。
また、ベースプレート111の背面10D側の略中央部には、背面10D側から正面10A側に向かって円弧状のイジェクトアーム規制溝117が形成されている。
さらには、筐体10の正面10A側の段差壁部13の近傍には、挿排口14を閉塞可能な閉塞レバー16が設けられている。この閉塞レバー16は、図1に示すように、平面視で略コ字状に形成され、コ字両端部が筐体10の底面に設けられた支持部に回動可能に支持されている。そして、この閉塞レバー16は、例えば後述するディスククランプ部70の第一アンチャック手段を構成するカム部材としての第一シフトカム71の移動状態に応じて回動し、光ディスク1が筐体10の内部に搬送されて、情報処理可能な演奏可能状態となった状態において、挿排口14を閉塞する状態に回動する。
また、化粧板10A1のディスク挿通孔10A2の下方の左壁10B側には、イジェクトボタン10A5および、アクセス確認窓10A6などが設けられている。イジェクトボタン10A5は、背面10D側に押下可能に設けられ、例えば利用者の操作により押下されることで、後述の制御回路部に光ディスク1を排出する旨の操作信号を出力する。アクセス確認窓10A6には、制御回路部に接続される図示しないアクセスランプが設けられる。このアクセスランプは、例えば光ディスク1がディスク装置100の内部に挿入されて光ディスク1に所定の情報処理が実施されている状態で点灯し、アクセス確認窓10A6からアクセスランプの点灯状態を確認することで、光ディスク1の状態を確認することが可能となる。
この駆動モータ41は、制御回路部に電気的に接続され、制御回路部からの制御信号に基づき、回転軸を回転駆動させる。また、回転軸の先端には、駆動伝達手段を構成するウォームギア411が設けられており、このウォームギア411は、駆動伝達ギア群42に回転駆動力を伝達する。
雌型ギア421Bは、雄型ギア421Aの天面側で、この雄型ギア421Aと同軸上に設けられている。そして、この雌型ギア421Bは、周縁に第一天面側小径伝達ギア421B1(図5および図6参照)を備えている。
また、雌型ギア421Bは、底面側の外周縁近傍に略円弧状のギアピン係合溝421B2が形成されている。さらに、このギアピン係合溝421B2において、時計回り方向端部(図5中左側の端部)には、第一ギアピン係止部421B3が設けられ、反時計回り方向端部(図5中右側の端部)には、第二ギアピン係止部421B4が設けられている。
そして、ギアピン係合溝421B2には、雄型ギア421Aのギアピン421A3が係合されている。すなわち、ギアピン421A3は、ギアピン係合溝421B2の第一および第二ギアピン係止部421B3,421B4間で移動可能に設けられている。これにより、雌型ギア421Bは、ギアピン421A3がギアピン係合溝421B2を移動可能な所定角度だけ、雄型ギア421Aに対して相対回転可能に設けられる。
一方、ギアピン421A3が第二ギアピン係止部421B4に当接して係止されている状態では、雄型ギア421Aが反時計回り方向に回転すると、雌型ギア421Bも駆動が伝達されて反時計回り方向に回転し、後述のローラ513が光ディスク1を搬出する搬出方向に回転される。また、駆動モータ41が駆動していない状態において、雌型ギア421Bが反時計回り方向に空周り可能となるため、後述のローラ513も光ディスク1を搬出する搬出方向に空周り可能となる。
また、前述したように、カバー部材43と第一伝達ギア421との間には、ギア付勢ばね421Cが設けられており、第一伝達ギア421を底面側に付勢している。
そして、ローディングアーム51は、搬送される光ディスク1の径寸法に応じて、光ディスク1を案内可能な位置まで右壁10C側に回動される。すなわち、例えば大径ディスク1Aを搬送する場合、ローディングアーム51は、右壁10Cの近傍まで回動される。一方、小径ディスク1Bを搬送する場合には、ローディングアーム51は、小径ディスク1Bを搬送可能な位置、すなわち、ターンテーブル23の回転中心から前後方向(正面10Aから背面10Dに向かう方向)に伸ばした中心線(センターライン)とローラ513までの距離が略4cmとなる位置まで回動される。また、ディスク処理部20が天面側に移動して、光ディスク1をターンテーブル23にクランプした演奏可能状態では、ローディングアーム51は右壁10C側に回動され、ローラ513が光ディスク1の周縁から離反する。
そして、このローディングアーム51は、長手状のローディングアーム本体511と、このローディングアーム本体511に設けられる駆動伝達部を構成するローラ駆動部512と、上記したローラ513と、を備えている。なお、ウォームギア411と、駆動伝達ギア群42と、ローラ駆動部512とにより、本発明の駆動伝達部が構成される。
また、このローディングアーム本体511は、長手先端側の挿排口14側の端縁に底面側に突出するストッパ片511Cを一体的に備えている。このストッパ片511Cは、上記したカバー部材43に対向して位置し、ローディングアーム51が挿排口14に最も近接する状態(初期状態)において、カバー部材43の段差部431に当接する。すなわち、ローディングアーム51は、ストッパ片511Cと段差部431とが当接する位置から挿排口14側への回動が規制される。
このローディングアーム本体511の基端側端面には、軸支部511Aを中心とした所定径寸法の円弧状のアームギアとしての第一歯車511Bが一体的に設けられている。
また、ローディングアーム本体511の先端部には、ローラ513を取り付ける図示しないローラ取付孔が形成されている。
さらに、ローディングアーム本体511の基端側には、底面側に突出するアームピン511Dが設けられている。このアームピン511Dは、ローディングアーム51が右壁10C側に所定角度回動した状態で、前記したローディングアーム付勢部12Aのアーム当接部12Bに当接する。そして、ローディングアーム51がさらに右壁10C側に回動すると、ローディングアーム51は、ローディングアーム付勢部12Aにより半時計回り方向に付勢される。
ローラ本体513Bは、ローディングアーム本体511の面に対して略直交する方向を軸とした略円筒状に形成されている。このローラ本体513Bは、軸方向の中心部の径寸法が天面側および底面側の径寸法よりも径小となる凹状部を有している。また、ローラ本体513Bの周面は、例えば合成樹脂などの弾性部材により形成されている。そして、ローラ本体513Bは、凹状部にて光ディスク1の周縁部を保持した状態で、回転駆動されることで光ディスク1を搬送経路に沿って進退させる。
をさらに背面10D側に挿通することで、緊急回動片521Cが背面10D側に押し込まれ、ローディングリンクアーム521が反時計回り方向に回動し、これに伴ってローディングアーム51が時計回り方向に回動する。
この第一ローディングリンク係合部522Aには、左右方向に長手となるローディング係合溝522Bが形成されており、このローディング係合溝522Bにローディングリンクアーム521のローディングリンクピン521Bが係合されている。そして、ローディングスライドプレート522は、ローディングアーム51の回動によりローディングリンクアーム521が回動すると、ローディングリンクピン521Bが前後方向に進退するため、このローディングリンクピン521Bの移動に応じて、前後方向にスライド移動する。
このサブローディングアーム53は、図7ないし図10に示すように、枠部材531と、ディスク案内部材532と、スライドガイド533と、などを備えている。
天面側案内部531A1は、長手方向の略中央部が側壁部531A2から離隔する方向に延出する幅広状に形成され、側壁部531A2側端縁を底辺とした略三角形状に形成されている。
側壁部531A2は、上記したように、天面側案内部531A1に対して略直交する状態に形成されている。この側壁部531A2は、略中央部および長手方向の両端側にそれぞれディスク案内部材532を支持する案内支持部531A3が設けられている。
そして、このスライドガイド保持部531Cは、天面側対向片531C1および底面側対向片531C2により、スライドガイド533を進退可能に挟持している。
また、底面側対向片531C2には、図8および図10に示すように、サブローディングアーム53の長手方向に沿って長手となる保持部としてのガイド保持溝531C4が形成されている。
具体的には、サブローディングアーム53は、胴部531Aの長手方向と略同一方向に長手となる底面側案内部532Aと、この底面側案内部532Aの長手方向に沿う側縁から天面側に立ち上がる摺動壁532Bと、を備えている。
底面側案内部532Aは、光ディスク1の搬送面を挟んで、胴部531Aの天面側案内部531A1と対向する位置に設けられている。また、底面側案内部532Aは、光ディスク1の搬送経路側、すなわちディスク装置100の内方側に向かうに従って、天面側から底面側に向かって傾斜するテーパ状に形成されている。これにより、挿排口14から挿入された光ディスク1をテーパ面に沿わせて摺動壁532Bに案内することが可能となる。さらに、底面側案内部532Aは、天面側案内部531A1の幅広状に突出する部位に略対向する位置、すなわち長手方向のスライドガイド533に近接する一端側の一部がディスク装置100の内方側に延出する幅広状に形成されている。
摺動壁532Bは、上記したように、底面側案内部532Aの長手方向の沿う側縁に略沿って、すなわち光ディスク1の搬送面に対して略直交する状態に立ち上がり形成されている。この摺動壁532Bは、胴部531Aの側壁部531A2に略沿って配設され、側壁部531A2の案内支持部531A3により位置決めされて固定されている。
また、この摺動壁532Bは、光ディスク1の搬送経路に対向する面に、図示しないグリップシートが例えば貼付されるなどして設けられている。このグリップシートは、例えば合成樹脂などにより形成され、所定の摩擦力を有している。そして、このグリップシートに光ディスク1の周縁が当接した状態で、ローラ513が回転駆動すると、光ディスク1は、ローラ513の回転方向に応じた方向にグリップシート上を回転し、略転がるようにして所定搬送方向に搬送される。
さらに、ディスク案内部材532のスライドガイド533に近接する端部には、スライドガイド533に対向して図示しないガイドストッパが設けられている。
スライド部材534は、スライド基部534Aを備えている。このスライド基部534Aは、スライドガイド保持部531Cの天面側対向片531C1および底面側対向片531C2と略平行する略板状に形成されている。このスライド基部534Aは、底面が底面側対向片531C2の天面側に摺動可能に当接している。
さらに、スライド係合突起534Bは、スライドガイド保持部531Cの連結部531C3に対向する面534B1が、スライド基部534Aから突出する方向に向かうに従って、連結部531C3から離れる方向に傾斜するテーパ状に形成されている。
上記構成では、スライド部材534をスライドガイド保持部531Cに設置する際に、スライド係合突起534Bが面534B1のテーパにより、スライド部材534を、連結部531C3とは反対側となるコ字開口側から容易に挿入することが可能となる。
この案内ゴム535は、光ディスク1の周縁部に当接可能に設けられている。そして、上記したグリップシートと同様に、光ディスク1の周縁が当接した状態で、ローラ513が回転駆動すると、光ディスク1は、ローラ513の回転方向に応じた方向に案内ゴム535上を回転し、略転がるようにして所定搬送方向に搬送される。
また、スライドガイド533は、光ディスク1がガイドアーム562や、イジェクトアーム61,62により付勢されて搬出方向に移動すると、サブローディングアーム53の基端側に移動する。そして、ストッパ当接部534Dがガイドストッパに当接すると、スライドガイド533の移動が規制される。
また、サブアームスライドプレート541の略中央位置には、右壁10C側に突出して、ベースプレート111の天面側に位置する案内片541Cが設けられている。この案内片541Cには、ベースプレート111のリンク案内孔113に係合する一対のリンクピン541Dが正面10A側および背面10D側にそれぞれ設けられ、サブアームスライドプレート541の前後方向の移動を案内している。これらのリンクピン541Dには、それぞれ合成樹脂製のリング状の摺動部材が嵌合されている。そして、サブアームスライドプレート541が前後方向に移動することにより、サブアームガイドピン531B1が前後方向に移動され、サブローディングアーム53が回動する。
さらに、背面10D側に配置されるリンクピン541Dと、ベースプレート111の背面側に設けられる図示しないばね掛け部とには、ばねが掛け渡されており、サブアームスライドプレート541は、背面10D側に付勢されている。
さらに、サブアームスライドプレート541の天面側で、リンクピン541Dの正面10A側には、天面側に突出するリバースピン541Gが形成されている。
このスライドリンク溝552は、図9に示すように、左壁10B側に形成される非同期係合溝552Aと、非同期係合溝552Aから、正面10A側かつ右壁10C側に傾斜して延出する同期係合溝552Bと、を備えている。このスライドリンク溝552には、サブアームスライドプレート541のプレートリンクピン541Fが係合されている。
非同期係合溝552Aは、背面10D側に左右方向に形成される背面側規制部552A1と、背面側規制部552A1の右壁10C側端部から正面10A側に延びるローディング規制部552A2と、ローディング規制部552A2に対向して背面側規制部552A1の左壁10B側端部から正面10A側に延びる左壁側規制部552A3と、背面側規制部552A1に対向して左壁側規制部552A3の正面10A側端部から右壁10C側に延びるサブローディング規制部552A4と、を備えた略矩形状に形成されている。そして、背面側規制部552A1とサブローディング規制部552A4との隙間寸法、左壁側規制部552A3とローディング規制部552A2との隙間寸法は、それぞれプレートリンクピン541Fのピン径よりも大きい寸法に形成されている。そして、初期状態において、プレートリンクピン541Fは、非同期係合溝552Aの背面10D側で左壁10B側、すなわち背面側規制部552A1および左壁側規制部552A3の交差部位近傍に係合されている。
同期係合溝552Bは、非同期係合溝552Aのローディング規制部552A2とサブローディング規制部552A4との交差部から正面10A側でかつ右壁10C側に延びる長手状の溝である。この同期係合溝552Bは、幅寸法がプレートリンクピン541Fのピン径と略同一寸法、もしくは僅かに大きい寸法に形成されている。この同期係合溝552Bは、小径ディスク1Bがターンテーブル23にて保持可能なクランプ可能状態となる位置に搬入された状態においてプレートリンクピン541Fが係合される。なお、同期係合溝552Bにプレートリンクピン541Fが係合されるタイミングとしては、小径ディスク1Bがクランプ可能状態に搬送された状態で係合されていればよく、例えばクランプ可能状態となる前にプレートリンクピン541Fが同期係合溝552Bに係合される構成などとしてもよい。
すなわち、前記したように、初期状態において、プレートリンクピン541Fは、スライドリンク溝552の非同期係合溝552Aの背面側規制部552A1およびの左壁側規制部552A3の交差部位近傍に係合されている。
この状態から例えば小径ディスク1Bが左壁10B側から挿入された場合、小径ディスク1Bが当接したサブローディングアーム53は、反時計回り方向に回動する。この時、サブローディングアーム53の回動によりプレートリンクピン541Fが正面10A側に移動するが、リンクプレート55が変位しないため、ローディングアーム51は同期しない。小径ディスク1Bをさらに挿入すると、プレートリンクピン541Fがサブローディング規制部552A4に当接し、サブローディングアーム53の回動が規制される。なお、この時、サブローディングアーム53は、挿排口14の略中央から小径ディスク1Bを挿入した状態において、ローディングアーム51のローラ513と摺動壁532Bとの間で小径ディスク1Bの最大径部を保持可能な位置で回動が規制されている。つまり、サブローディングアーム53は、ディスク装置100のセンターラインからサブローディングアーム53の摺動壁532Bの先端部までの距離寸法が小径ディスク1Bの半径寸法と略同一寸法となる位置で回動が規制される。
これにより、小径ディスク1Bは左壁10B側から右壁10C側に案内され、これに伴ってローディングアーム51が小径ディスク1Bに押されて時計回り方向に回動される。そして、小径ディスク1Bが略中央部に案内されると、ローディングアーム51の回動によりリンクプレート55も左壁10B側に移動し、プレートリンクピン541Fが同期係合溝552Bに係合される。したがって、ローディングアーム51とサブローディングアーム53とが同期して動作可能となる。
これにより、小径ディスク1Bは右壁10C側から左壁10B側に案内され、これに伴ってサブローディングアーム53が小径ディスク1Bに押されて反時計回り方向に回動される。そして、小径ディスク1Bが略中央部に案内されると、サブローディングアーム53の回動によりプレートリンクピン541Fが正面10A側に移動し、同期係合溝552Bに係合される。したがって、ローディングアーム51とサブローディングアーム53とが同期して動作可能となる。
また、小径ディスク1Bを挿排口14の略中央部から挿入した場合、小径ディスク1Bの周縁に押し出されてローディングアーム51およびサブローディングアーム53が回動する。したがって、プレートリンクピン541Fが正面10A側に移動するとともに、リンクプレート55も左壁10B側に移動する。したがって、プレートリンクピン541Fは、相対的にみて背面側規制部552A1および左壁側規制部552A3の交差部位から、ローディング規制部552A2およびサブローディング規制部552A4の交差部位に向かって略直線状に移動し、ローディング規制部552A2やサブローディング規制部552A4により規制されることなく、同期係合溝552Bに係合される。
このガイドプレート561の底辺の右壁10C側に位置する頂点近傍には、底面側に突出するガイド案内ピン561Aが突出形成され、ベースプレート111のガイドアーム案内溝115に係合されている。
また、ガイドプレート561の底辺の左壁10B側に位置する頂点近傍には、底面側に突出するばね掛けピン561Bが突出形成され、ベースプレート111のガイドアーム案内窓116に挿通されている。
さらに、ガイドプレート561の底辺に対向する正面10A側の頂点には、孔部が設けられ、ガイドアーム562が回動自在に連結されている。
また、ガイドアーム562の一端側で、ガイド回動軸562Aよりも長手他端側となる位置には、ガイドプレート561に向かって突出するガイド連結軸562Bが設けられている。このガイド連結軸562Bは、ガイドプレート561の正面10A側の頂点に設けられる孔部に回動自在に挿通されている。
さらに、ガイドアーム562の他端側には、天面側に突出するディスクガイド部562Cが設けられている。このディスクガイド部562Cは、略円錐状のディスク受部562Dと、ディスク受部562Dの底面側に設けられるフランジ部562Eとを備えている。このディスクガイド部562Cは、フランジ部562Eにて光ディスク1の周縁をディスク受部562Dに案内し、ディスク受部562Dに光ディスク1の周縁が当接された状態で、光ディスク1の姿勢を保持して搬送を案内する。
さらに、ガイドアーム562の反時計回りへの回動により、ガイド連結軸562Bが移動して右側位置状態から基準線分上に位置する状態(線分上位置状態)に近づくにしたがって、ガイドプレート561が背面10Dに移動して、ガイドばね563のばね力が大きくなり、ばね対応付勢方向への力も大きくなる。しかし、ばね対応付勢方向と、回動時移動方向とのなす角度は、鋭角から直角に近づく。このため、右側位置状態から線分上位置状態に近づくにしたがって、ガイド連結軸562Bで発生したばね対応付勢方向へ力が回動時移動方向への力に変換される割合が減少して、ガイドアーム562が受ける時計回り方向への付勢力は小さくなる。つまり、ガイドアーム562が受ける光ディスク1を排出する方向への付勢力は、光ディスク1が挿入されるにしたがって小さくなる。
また、第一および第二イジェクトアーム61,62の回動中心軸61A,62Aは、背面10Dから所定寸法だけ正面10A側で、かつターンテーブル23の中心を通過するセンターラインおよび右壁10C、センターラインおよび左壁10Bとの間にそれぞれ設けられている。この構成により、回動中心軸61A,62Aを、第一シフトカム71およびコネクタ部15に干渉しない位置に取り付けることが可能であり、大径ディスク1Aの挿入時に第一および第二イジェクトアーム61,62の先端部を背面10D近傍まで回動させることが可能となる。
また、第二イジェクトアーム62の先端部には、光ディスク1を当接可能な第二ディスク当接部622が設けられている。この第二ディスク当接部622は、第一ディスク当接部612に対して常にセンターラインに対して略対称となる位置に配置される。すなわち、第一および第二イジェクトアーム61,62が回動すると、第一ディスク当接部612および第二ディスク当接部622は、センターラインに対して常に略線対称となるように回動する。これら第一および第二イジェクトアーム61,62の第一ディスク当接部612および第二ディスク当接部622と、ローディングアーム51のローラ513およびサブローディングアーム53の摺動壁532Bと、ガイドアーム562のディスクガイド部562Cとにより、光ディスク1(1A,1B)の周縁が保持され、搬送される。
具体的には、第一シフトカム71は、カム本体部711と、スライドプレート712と、セレクトアーム713と、などを備えている。
カム本体部711は、第一シフトカム71の正面10A側に配置される長手状の部材である。このカム本体部711の正面10A側で、左壁10Bに対向する側面には、ラック711Aが形成されている。このラック711Aは、カムシフトギア425のピニオンギア425Bに係合可能に設けられている。また、上述したように、初期状態において、ラック711Aとピニオンギア425Bとの間には、所定寸法のクリアランスが設けられている。そして、光ディスク1の搬入により第一シフトカム71が正面10A側に移動することでクリアランスが小さくなり、光ディスク1の搬入終端縁が挿排口14よりも背面10D側に搬入された状態で、ラック711Aとピニオンギア425Bとが係合する。
退避部714Aは、クランプ昇降溝714の正面10A側で、筐体10の底面に最も近接した高さ位置に前後方向に延びて形成されている。
待機部714Bは、退避部714Aの背面10D側に、ディスク処理部20にて光ディスク1の情報処理が可能な高さ位置と略同一の高さに形成されている。この待機部714Bでは、光ディスク1のセンターホールとターンテーブル23との位置補正が実施されるとともに、光ディスク1のセンターホールがターンテーブル23のディスク係合部23Aに挿通され、光ディスク1がターンテーブル23に位置決めされる。
クランプ部714Cは、天面側に突出する山形状の溝である。このクランプ部714Cにクランプ昇降ピン21Cが係合されると、台座部21を天面側に移動させて、ターンテーブル23を天面に設けられる図示しないクランプ部材に当接若しくは近接させる。このとき、光ディスク1がターンテーブル23に押し付けられる。これにより、クランプ部材とターンテーブル23との間に光ディスク1が挟み込まれ、ターンテーブル23のディスク係合部23Aに光ディスク1のセンターホールが係合される。さらに、センターホールに爪部材が係合して、光ディスク1がターンテーブル23にチャッキングされる。
演奏可能部714Dは、クランプ部714Cの背面10D側に形成されている。そして、この演奏可能部714Dにクランプ昇降ピン21Cが係合されると、情報処理部24にて光ディスク1の情報が処理される演奏可能状態となる。
これらの第一および第二押出壁部713C,713Dは、第一イジェクトアーム61のカム押出ピン613と当接可能で、第一イジェクトアーム61の回動により、カム押出ピン613により正面10A側に押し出される。
ここで、ディスク装置100内に大径ディスク1Aが挿入されると、リンクプレート55の移動量が大きくなるためセレクトアーム713の回動量も大きくなり、第二押出壁部713Dがカム押出ピン613により正面10A側に押し出される。また、ディスク装置100内に小径ディスク1Bが挿入されると、リンクプレート55の移動量が小さいため、セレクトアーム713の回動量も小さくなり、第一押出壁部713Cがカム押出ピン613により正面10A側に押し出される。
また、第二シフトカム72の左壁10B側端部には、ピン当接部721が設けられている。このピン当接部721は、第二シフトカム72が最も左壁10B側に移動した状態で、ガイド機構56のガイド案内ピン561Aを左壁10B側に押し出し、ガイドアーム562を左壁10B側に回動させる。
このエマージェンシーレバー81は、駆動部40の第一伝達ギア421の近傍で、段差壁部13近傍に設けられている。このエマージェンシーレバー81は、図12に示すように、回動支持部811と、ギア移動部812と、ピン当接部813と、を備えている。
回動支持部811は、筐体10の底面に設けられ、前記した閉塞レバー16を回動可能に支持する支持部に回動可能に支持されている。
ギア移動部812は、回動支持部811から第一伝達ギア421の底面側に延出する長手状に形成され、先端部に第一伝達ギア421の底面に当接可能なギア当接部812Aが設けられている。
ピン当接部813は、段差壁部13に略沿って長手に形成されるとともに、第一シフトカム71の移動経路の延長上に配設されている。このピン当接部813の背面10D側端部が回動支持部811に連結されている。また、このピン当接部813の正面10A側には、背面10D側に向かうにしたがって底面側から天面側に傾斜する傾斜片813Aが形成されている。
次に、上記ディスク装置の動作における電源オン時の小径ディスク1Bの搬送動作および電源オフ時の小径ディスク1Bの搬送動作について、図面に参照して説明する。
図15は、小径ディスクのモータ駆動開始状態におけるディスク装置の内部を示す平面図である。図16は、小径ディスクのカム押出開始状態におけるディスク装置の内部を示す平面図である。図17は、小径ディスクの搬入完了状態におけるディスク装置の内部を示す平面図である。図18は、小径ディスクの演奏可能状態時におけるディスク装置の内部を示す平面図である。図19は、電源オフ時において小径ディスクを挿入した状態におけるディスク装置内部を示す平面図である。図20は、電源オフ時において小径ディスクが搬出された状態におけるディスク装置内部を示す平面図である。
先ず、ディスク装置100に小径ディスク1Bを挿入した場合の搬入動作を説明する。
図1に示すように、初期状態のディスク装置100の挿排口14から小径ディスク1Bを挿入すると、この小径ディスク1Bの周縁部がサブローディングアーム53の底面側案内部532Aおよび天面側案内部531A1に案内されて、サブローディングアーム53の摺動壁532Bに当接する。また、ローディングアーム51のローラ513に当接する。
小径ディスク1Bをさらに背面10D側に挿入すると、小径ディスク1Bの周縁がローディングアーム51およびサブローディングアーム53の双方に当接して押し込まれるため、当該両アームがそれぞれ右壁10C側および左壁10B側に回動する。
この駆動モータ41の駆動により第一伝達ギア421の雄型ギア421Aが時計回り方向に回転し、ギアピン421A3がギアピン係合溝421B2内を移動して、再び第一ギアピン係止部421B3に当接する。これにより、駆動モータ41の駆動力が雄型ギア421Aから雌型ギア421Bに伝達可能となり、駆動伝達ギア群42からローディングアーム51のローラ513に伝達して、ローラ513が小径ディスク1Bを搬入する方向、すなわち時計回り方向に回転駆動する。
また、このモータ駆動開始状態では、ローディングアーム51は、アームピン511Dがローディングアーム付勢部12Aのアーム当接部12Bに当接する状態まで回動される。
この状態では、ガイドアーム562のガイド連結軸562Bが右側位置状態のため、ガイドアーム562は、時計回り方向の付勢力を受ける。
このリンクプレート55の移動によりセレクト片554も左壁10B側に移動し、セレクトアーム713のアーム位置規制ピン713Bがセレクト片554に追従して左壁10B側に移動する。この時、小径ディスク1Bの搬入時では、大径ディスク1Aの搬入動作時に比べてローディングアーム51の回動量も小さく、セレクトアーム713の回動量も小さくなる。このため、小径ディスク1Bの周縁部により押し出されて回動した第一イジェクトアーム61のカム押出ピン613は、図16に示すように、セレクトアーム713の第一押出壁部713Cに当接する(カム押出開始状態)。また、リンクプレート55の移動により、カム制御ピン556がスライドプレート712のカム溝716内の小径ディスク用クランプ開始部716B1まで移動する。
この時、駆動伝達ギア群42のカムシフトギア425は、時計回り方向に回転駆動しているため、ロックアーム426も摩擦力により時計回り方向に付勢され、ロックピン426Dがロック係合溝711Bの長手係合部711B1に係合している状態、すなわちカムロック解除状態となっている。また、リンクプレート55のカム制御ピン556が、小径ディスク用カム溝716Bに移動可能な位置に位置している。
このため、第一シフトカム71は、カム押出ピン613により押し出されると、正面10A側に移動する。
この状態では、ガイドアーム562は、ディスクガイド部562Cが小径ディスク1Bの周縁部に押されて、左壁10B側に回動し、ガイドアーム562のガイド連結軸562Bが、線分上位置状態となる。すなわち、ガイドアーム562は、時計回り方向または反時計回り方向の付勢力を受けない状態となる。
クランプ動作は、第一シフトカム71の移動により、台座部21のクランプ昇降ピン21Cが、第一シフトカム71のクランプ昇降溝714内を移動することで実施される。具体的には、第一シフトカム71の移動開始時から搬入完了状態までは、クランプ昇降ピン21Cは、退避部714Aに配置されており、台座部21は退避部714Aの高さ位置に対応して筐体10の底面側に位置している。
そして、クランプ昇降ピン21Cが待機部714Bを背面10D側に移動する間に、カム制御ピン556は、小径ディスク用ホールド部716B3内を背面10D側に移動する。これにより、リンクプレート55が左壁10B側に移動する。そして、クランプ昇降ピン21Cが待機部714Bおよびクランプ部714Cの連結位置まで移動すると、カム制御ピン556は、小径ディスク用ホールド部716B3および小径ディスク用チャッキング部716B4との連結位置まで移動する。この時、スライドリンクピン551が、第二ローディング係合溝522Dのスライド移動区間522D1の最も背面10D側に移動する。これにより、ローディングスライドプレート522が正面10A側に移動し、ローディングアーム51が最も右壁10C側に回動した状態となる。よって、ローディングアーム51のローラ513が小径ディスク1Bの周縁から離隔する。さらに、リンクプレート55の左壁10B側への移動により、プレートリンクピン541Fが同期係合溝552Bに沿って正面10A側に移動するため、サブローディングアーム53も左壁10B側に回動し、小径ディスク1Bの周縁から離隔する。さらには、第一イジェクトアーム61のイジェクトピン611が小径離隔係合部553Cに移動し、第一および第二イジェクトアーム61,62が小径ディスク1Bの周縁から離隔する。
この時、小径ディスク1Bは、ターンテーブル23に位置決めされているため、ディスク装置100内で脱離することがない。
この時、カム制御ピン556は、小径ディスク用チャッキング部716B4に係合される。これにより、各アーム51,53,61,62が小径ディスク1Bから離隔した状態に維持される。
また、制御回路部は、ターンテーブル23の回転トルクを検出することにより、挿入された光ディスク1が小径ディスク1Bであることを認識する。
次に、小径ディスク1Bの搬出動作について説明する。
ディスク装置100の制御回路部は、例えば図示しないイジェクトボタンが押されるなどして、小径ディスク1Bを搬出する旨の入力信号を認識すると、光ディスク1の情報処理動作を停止し、小径ディスク1Bを筐体10の外部に搬出させる動作を実施する。
その後、駆動部40の駆動モータ41を駆動させて第一シフトカム71を背面10D側に移動させる。
また、この駆動モータ41の駆動開始時おいて、第一伝達ギア421は、雄型ギア421Aに設けられるギアピン421A3が雌型ギア421Bのギアピン係合溝421B2内の第一ギアピン係止部421B3に当接している。この状態から駆動モータ41を駆動させて雄型ギア421Aを反時計回り方向に回転させると、ギアピン421A3はギアピン係合溝421B2に沿って反時計回り方向に移動し、第二ギアピン係止部421B4に当接する。この状態で、雌型ギア421Bは雄型ギア421Aから駆動力が伝達される状態となり、駆動モータ41の駆動力により反時計回り方向に回転駆動する。
さらに、第一シフトカム71の背面10D側への移動により、カム制御ピン556が小径ディスク用カム溝716Bを正面10A側に移動する。そして、カム制御ピン556が小径ディスク用ホールド部716B3に沿って正面10A側に移動すると、リンクプレート55が右壁10C側に移動する。したがって、リンクプレート55に連動してローディングアーム51、サブローディングアーム53、第一および第二イジェクトアーム61,62が回動し、小径ディスク1Bがローラ513、案内ゴム535、第一および第二ディスク当接部612,622により保持される。
そして、小径ディスク1Bが図21に示すように、モータ駆動開始状態と略同一位置まで搬出されると、リンクプレート55のスイッチ片557が第一スイッチSW1から離隔する。この状態から、さらに小径ディスク1Bを排出すると、リンクプレート55がさらに右壁10C側に移動するため、スイッチ片558が第二スイッチSW2から離隔し、オフ状態となる。
そして、制御回路部は、ディレイ駆動の実施から所定時間の後、駆動モータ41を所定時間反転駆動させた後、駆動を停止させる。すなわち、駆動モータ41の反転駆動により、雄型ギア421Aが時計回り方向に回転し、ギアピン421A3もギアピン係合溝421B2に沿って時計回り方向に移動する。そして、ギアピン421A3が第一ギアピン係止部421B3に当接すると、第一伝達ギア421が初期状態となる。ここで、駆動モータ41を反転駆動させる所定時間としては、少なくともギアピン421A3がギアピン係合溝B2内の第二ギアピン係止部421B4から第一ギアピン係止部421B3に移動可能な時間であればよい。
次に、ディスク装置100に電力が供給されていない状態で、小径ディスク1Bが挿入された際の動作について説明する。
上記した通常時の小径ディスク1Bの搬入動作と同様に、初期状態のディスク装置100の挿排口14から小径ディスク1Bを挿入すると、この小径ディスク1Bの周縁部がローディングアーム51のローラ513およびサブローディングアーム53の摺動壁532Bに当接する。
この状態でさらに小径ディスク1Bを背面10D側に挿入すると、小径ディスク1Bの周縁がローディングアーム51およびサブローディングアーム53の双方に当接して押し込まれるため、当該両アームがそれぞれ右壁10C側および左壁10B側に回動する。
そして、小径ディスク1Bの挿入により、小径ディスク1Bの周縁がスライドガイド533の案内ゴム535に当接し、さらに小径ディスク1Bが挿入されると、スライドガイド533がサブローディングアーム53の先端側から突出する状態に移動する。
なお、ディスク装置100の電源オフ時に大径ディスク1Aが挿入された場合も、サブローディングアーム53は、上記小径ディスク1Bの挿入時と略同一動作を実施する。
すなわち、ディスク装置100の電源オフ時に大径ディスク1Aが所定量挿入されると、サブローディングアーム53のスライドガイド533は、大径ディスク1Aの挿入に追随して先端側に移動される。そして、大径ディスク1Aがディスク装置100内部に略完全に挿入され、例えば利用者が大径ディスク1Aから手を離すなどして、大径ディスク1Aをディスク装置100の内部に挿入する力がなくなると、イジェクトアーム61,62の付勢力により大径ディスク1Aが搬出方向に付勢される。この時、スライドガイド533がサブローディングアーム53の先端側から突出した状態に移動しているため、イジェクトアーム61,62の付勢力により大径ディスク1Aが搬出方向に移動すると、スライドガイド533もサブローディングアーム53の基端側に移動する。また、この時、案内ゴム535に大径ディスク1Aの周縁部が当接して、保持されているので、スライドガイド533の移動により、容易に大径ディスク1Aが挿排口14から所定寸法だけ排出させることが可能となる。
上述したように、上記実施の形態のディスク装置100では、光ディスク1を搬出方向に押し出すガイドアーム562と、光ディスク1の搬送を案内するサブローディングアーム53と、を備えている。そして、このサブローディングアーム53の先端に、サブローディングアーム53の長手方向に沿って進退可能で、光ディスク1の周縁を保持するスライドガイド533が設けられている。
このため、ディスク装置100の電力が供給されていない電源オフ時に小径ディスク1Bが挿入された際に、小径ディスク1Bの挿入に追従して先端側に移動したスライドガイド533を、ガイドアーム562の付勢力により容易に基端側に移動させることができる。したがって、少なくともスライドガイド533のサブローディングアーム53の基端側への移動分だけ挿排口14から小径ディスク1Bを排出させることができ、この排出された小径ディスク1Bを例えば手で引き抜くなどすることで容易に小径ディスク1Bを取り出すことができる。よって、電源オフ時に小径ディスク1Bが挿入されたとしても、小径ディスク1Bを取り出すことができなくなる不都合を防止でき、光ディスク1の多重挿入による動作不良なども防止できる。
また、ディスク装置100の電源オフ時に大径ディスク1Aが挿入された場合でも、上記電源オフ時の小径ディスク1Bの挿入時と略同様の効果が得られる。すなわち、ディスク装置100の電源オフ時に大径ディスク1Aが挿入されると、大径ディスク1Aの挿入に追随してスライドガイド533がサブローディングアーム53の先端側に移動する。そして、大径ディスク1Aの略全体がディスク装置100内部に挿入されると、イジェクトアーム61,62が大径ディスク1Aを挿排口14側に付勢し、この付勢力によりスライドガイド533がサブローディングアーム53の基端側に移動する。このため、少なくともこのスライドガイド533の移動分だけ大径ディスク1Aが挿排口14から排出されることになり、この排出された大径ディスク1Aの一部を例えば手で引き抜くなどすることで大径ディスク1Aを容易に取り出すことができる。
このため、光ディスク1をこの案内ゴム535にて良好に保持することができる。したがって、電源オン時に光ディスク1をディスク装置100の内外に搬送する際には、ローラ513の回転により、この案内ゴム535のグリップ力を利用して光ディスク1を略転がすようにして搬送することができる。
また、電源オフ時において光ディスク1が挿入された際には、光ディスク1の周縁を保持した状態で、スライド部材534を良好に突出方向に移動させることができる。
さらに、電源オフ時において、光ディスク1が完全にディスク装置100の内部に搬入され、ガイドアーム562(またはイジェクトアーム61,62)の付勢力により、光ディスク1が搬出方向に付勢された際には、案内ゴム535のグリップ力により光ディスク1を保持してスライド部材534をサブローディングアーム53の基端側に移動させることができる。したがって、スライドガイド533のみがサブローディングアーム53の基端側に移動して、光ディスク1が搬出されない不都合を防止でき、光ディスク1をスライドガイド533に追従させて移動させて確実に挿排口14から搬出させることができる。
このため、スライドガイド533の進退方向を規制することができ、良好に光ディスク1の搬送を案内することができる。また、電源オフ時においても、スライドガイド533をサブローディングアーム53の基端側に良好に移動させることができ、光ディスク1の搬出を良好に案内できる。また、スライドガイド533の抜け落ちなどをも防止できる。
このため、スライドガイド533は、対向片531C1,531C2により挟持されて天面側および底面側への移動を規制がされるので、スライドガイド533のガタなどを防止できる。また、底面側対向片531C2に設けられるガイド保持溝531C4にスライド係合突起534Bを係合させることで、スライドガイド533がスライドガイド保持部531Cのコ字開口側から抜け落ちるのを防止でき、良好にスライドガイド533の移動を案内することができる。
さらに、スライド係合突起534Bの幅寸法は、ガイド保持溝531C4の幅寸法と略同一寸法に形成されているため、スライドガイド533の長手方向に略直交する方向への移動を良好に規制することができ、スライドガイド533の移動時におけるガタなどを防止することができる。
一般に案内ゴム535が円筒形に形成されているゴム部材を案内ゴム挿通部534Cの長手形状に対応して弾性変形させて装着させた場合、光ディスク1の搬送経路に対向する周面が膨らんで突出してしまうという不都合がある。これに対して、案内ゴム535は、一対の直線部およびこれら直線部の端部同士を連結する一対の半円部を有する断面略長円形状に形成されているため、案内ゴム挿通部534Cにこの案内ゴム535を装着させた際に、周面が膨らむことがなく、良好に光ディスク1の周縁を案内することができる。
このため、スライドガイド533が、サブローディングアーム53の基端側に移動した際に、ストッパ当接部534Dがガイドストッパに当接し、スライドガイド533の移動範囲を規制することができる。
このため、案内ゴム535をスライド基部534Aの天面側およびゴム押え片534C1にて挟持することができ、案内ゴム535の抜け落ちなどの不都合を防止できる。
なお、本発明は、上述した一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、図21において、スライドガイド533を構成するスライド基部534Aの底面側には、ばね掛け部534Eが設けられている。また、ディスク案内部材532の底面側には、スライドガイド533側の端部近傍に、ばね掛け部532Cが形成されている。そして、これらのばね掛け部534E,532Cの間には、付勢部材としてのばね部材536が設けられている。なお、ばね掛け部534E,532Cは、光ディスク1の搬送経路に干渉しない位置であれば、どの位置に設けられていてもよく、例えばスライド基部534Aおよびディスク案内部材532の左壁10Bに対向する位置に設けられる構成としてもよい。
この構成では、スライドガイド533が常にサブローディングアーム53の基端側に付勢されているため、ディスク装置100の電源オフ時に光ディスク1が挿入された際に、ガイドアーム562(またはイジェクトアーム61,62)の付勢力が弱い場合でも、ばね部材536の付勢力によりスライドガイド533の基端側への移動を補佐することができ、光ディスク1をより確実に搬出させることができる。
すなわち、図22において、案内ゴム535は、周面が光ディスク1の搬送方向に対して略直交する方向に長手となる複数の凹溝部535Bが設けられ、周面が凹凸形状に形成されている。
このような案内ゴム535では、光ディスク1との当接点における面圧を増大させることができるため、光ディスク1を保持するグリップ力が増大し、良好に光ディスク1を保持することができる。したがって、光ディスク1のローディング動作時においては、ローラ513の回転により光ディスク1を良好に略転がすように搬送することができる。また、ディスク装置100の電源オフ時に光ディスク1が挿入された場合では、光ディスク1の挿入状態により良好にスライドガイド533を移動させることができる。
さらには、凹溝部535Bに埃などを逃がすことができるため、光ディスク1の周面および案内ゴム535の当接点におけるグリップ力の低下を抑えることができ、案内ゴム535の長寿命化を図ることができる。
さらに、連結部531C3にガイド保持溝を設けてもよい。この場合、スライド部材534に連結部531C3と対向する対向面を形成し、この対向面にガイド保持溝に係合可能なスライド係合突起を設ける構成としてもよい。この構成では、天面側対向片531C1および底面側対向片531C2のコ字開口部側の端縁から互いに対向する方向に延出するフランジ部を設けることで、スライドガイド533の抜け落ちを防止する構成とすることができる。
上述したように、上記実施の形態のディスク装置100では、光ディスク1を搬出方向に押し出すガイドアーム562と、光ディスク1の搬送を案内するサブローディングアーム53と、を備えている。そして、このサブローディングアーム53の先端に、サブローディングアーム53の長手方向に沿って進退可能で、光ディスク1の周縁を保持するスライドガイド533が設けられている。
このため、ディスク装置100の電力が供給されていない電源オフ時に光ディスク1が挿入された際に、光ディスク1の挿入に追従して先端側に移動したスライドガイド533を、ガイドアーム562(またはイジェクトアーム61,62)の付勢力により容易に基端側に移動させることができる。したがって、少なくともスライドガイド533のサブローディングアーム53の基端側への移動分だけ挿排口14から光ディスク1を排出させることができ、この排出された小径ディスク1Bを例えば手で引き抜くなどすることで容易に光ディスク1を取り出すことができる。よって、電源オフ時に光ディスク1が挿入されたとしても、光ディスク1を取り出すことができなくなる不都合を防止でき、光ディスク1の多重挿入による動作不良なども防止できる。
1B …記録媒体としての小径ディスク
10 …筐体
14 …挿排口
20 …保持手段としてのディスク処理部
24 …情報処理部
30 …ディスク搬送装置としての搬送手段
53 …搬送アームとしてのサブローディングアーム
61 …搬出アームとしての第一イジェクトアーム
62 …搬出アームとしての第二イジェクトアーム
100 …ディスク装置
531C1…対向片としての天面側対向片
531C2…対向片としての底面側対向片
531C3…連結部
531C4…保持部としてのガイド保持溝
533 …スライドガイド
534B…係合部としてのスライド係合突起
535 …ゴム部材としての案内ゴム
536 …付勢部材としてのばね部材
562 …搬出アームとしてのガイドアーム
Claims (7)
- ディスク状の記録媒体を出し入れ可能な挿排口を有する筐体内部に設けられるとともに、前記挿排口近傍に回動自在に軸支されて前記記録媒体を搬送方向に案内する搬送アームと、
前記記録媒体に当接して搬出方向に付勢する搬出アームと、
前記搬送アームの前記軸支される基端側と反対側となる先端側に、前記搬送アームの長手方向に沿って進退自在に設けられるとともに、前記記録媒体を案内するスライドガイドと、
を具備したことを特徴としたディスク搬送装置。 - 請求項1に記載のディスク搬送装置であって、
前記スライドガイドは、前記記録媒体の周縁に当接して案内可能なゴム部材を備えた
ことを特徴としたディスク搬送装置。 - 請求項1または請求項2に記載のディスク搬送装置であって、
前記搬送アームは、前記スライドガイドを進退可能に保持する保持部を備え、
前記スライドガイドは、前記保持部に係合する係合部を備えた
ことを特徴としたディスク搬送装置。 - 請求項3に記載のディスク搬送装置であって、
前記搬送アームの先端側は、互いに対向する一対の対向片およびこれら対向片を連結する連結部を有する断面略コ字状に形成されるとともに、前記一対の対向片のうち少なくともいずれか一方に前記保持部が設けられ、
前記スライドガイドは、前記搬送アームの一対の前記対向片に挟持されるとともに、前記対向片に対応する位置に前記保持部に係合される前記係合部を備えた
ことを特徴としたディスク搬送装置。 - 請求項4に記載のディスク搬送装置であって、
前記保持部は、前記スライドガイドの進退方向に略沿って形成される凹溝であり、
前記係合部は、前記対向片に向かって突出し、前記凹溝に係合される突出部であるとともに、前記連結部に対向する面が突出方向に向かうに従って前記連結部から離れる方向に傾斜する略テーパ状に形成された
ことを特徴としたディスク搬送装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のディスク搬送装置であって、
前記スライドガイドを、前記搬送アームの基端側に付勢する付勢部材を備えた
ことを特徴としたディスク搬送装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のディスク搬送装置と、
前記ディスク搬送装置により搬送された記録媒体を保持する保持手段と、
前記保持手段に保持された前記記録媒体に記録された情報を読み込む読込処理、および前記記録媒体に情報を書き込む書込処理のうち少なくともいずれか一方の処理を実施する情報処理部と、
前記ディスク搬送装置、前記保持手段、および前記情報処理部を内部に収納するとともに、前記記録媒体を出し入れする前記挿排口を備えた前記筐体と、
を具備したことを特徴としたディスク装置。
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