JP4549902B2 - ポジ型レジスト組成物、積層体、レジストパターン形成方法 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物、積層体、レジストパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポジ型レジスト組成物、積層体、レジストパターン形成方法に関する。
近年、半導体素子の微細化が急速に進むに従って、その製造に用いられるリソグラフィー工程についても0.20nm以下の微細加工が求められるようになってきており、KrF、ArF又はFエキシマレーザーなどの短波長の照射光に対応する化学増幅型レジスト材料の開発が行われている。
しかしながら、これまでの化学増幅型レジスト材料を用いてリソグラフィー法により微細加工する場合には、機械的強度の点で、高アスペクト比のパターン形成を行うことは非常にむずかしい。このため、最近に至り、寸法精度が高く、高アスペクト比が得やすい多層レジスト法が検討されるようになっている。特に高い集積度を得るために多層の回路を形成する場合、複数回のリソグラフィー工程を行って回路を形成したとき、その表面は凹凸を呈するので、上述のように寸法精度が高く、高アスペクト比が得やすい多層レジスト法によるパターン形成が必須となっている。
ところで、この多層レジスト法に用いるレジスト材料には、上層をポジ型レジスト層とし、下層を有機層とした二層構造のものと、これらの上層と下層の間に中間層として金属薄膜層を設けた三層構造のものとが知られているが、いずれも有機層により所要の厚みを確保してポジ型レジスト層の薄膜化、すなわち高アスペクト比と機械的強度との両立を可能にしたものである。
これらのレジスト材料は、上層のポジ型レジスト層によって形成したパターンをマスクとしてプラズマエッチングして基板にパターンを刻設するのに用いられている。このとき、上層のポジ型レジスト層が耐エッチング性を欠くと、プラズマエッチングの際に膜減りし、マスクパターンとしての役割を十分に果すことができなくなるために、中間に金属薄膜層を設け三層構造にしているのである。つまり、上層のポジ型レジスト層の厚みを小さくしても十分な耐エッチング性を備えたものであれば、あえて作業工程が複雑な三層構造とする必要はなく、二層構造のものを用いることができる。
このため、酸素プラズマに対する耐性が高く、かつパターンの断面形状に優れたポジ型レジスト組成物についての検討がなされ、シリコン原子を含有した重合体を用いたポジ型レジスト組成物(特許文献1参照)が提案されている。
WO2004/055598A1
しかしながら、特許文献1に記載のポジ型レジスト組成物は、これを用いて形成されたレジストパターン形状とDOF(焦点深度幅)の点で、満足のいくものではなかった。
本発明は、レジストパターン形状およびDOFに優れたポジ型レジスト組成物を提供することを目的とする。
本願第1の態様は、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
前記(A)成分が、下記一般式(I)で表される構成単位(a1)と下記一般式(II)で表される構成単位(a2)と、下記一般式(III)で表される構成単位(a3)とを有するシルセスキオキサン樹脂(A1)を含有してなることを特徴とするポジ型レジスト組成物である。
Figure 0004549902
(式中、Rは炭素数1〜5の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す。)
Figure 0004549902
(式中、Rは炭素数1〜5の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表し、Rは第3級アルキル基を表す。)
Figure 0004549902
本願第2の態様は、支持体上に下部有機層と上部レジスト層とが積層されているレジスト積層体であって、
前記下部有機層が、アルカリ現像液に対して不溶性であり、且つドライエッチング可能なものであり、
前記上部レジスト層が、前記第1の態様のポジ型レジスト組成物からなるものであることを特徴とするレジスト積層体である。
本願第3の態様は、前記第2の態様に記載のレジスト積層体を形成する積層体形成工程と、
前記レジスト積層体に対して選択的露光を行い、露光後加熱(PEB)を施し、アルカリ現像して前記上部レジスト層にレジストパターン(I)を形成する第1のパターン形成工程と、
前記レジストパターン(I)をマスクとしてドライエッチングを行い、前記下部有機層にレジストパターン(II)を形成する第2のパターン形成工程と、
前記レジストパターン(I)と(II)をマスクとしてエッチングを行い、前記支持体に微細パターンを形成するエッチング工程を有することを特徴とするレジストパターン形成方法である。
本願第4の態様は、前記第1の態様に記載のポジ型レジスト組成物を用いて基板上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、前記レジスト膜を現像しレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法である。
なお、本明細書において、「構成単位」とは、重合体を構成するモノマー単位を意味する。
また、「露光」は電子線等の放射線の照射も含む概念とする。
本発明においては、レジストパターン形状およびDOFに優れたポジ型レジスト組成物を提供することができる。
[レジスト組成物]
本発明のポジ型レジスト組成物(以下、「レジスト組成物」という場合がある)は、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含む。
<(A)成分>
樹脂成分(A)(以下、「(A)成分」という)は、前記シルセスキオキサン樹脂(A1)を含有してなる。(A)成分は、ポジ型レジスト組成物において公知の各種樹脂をさらに含有してもよい。なお、(A)成分中の(A1)成分の割合は好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上であり、100質量%がより好ましい。
・構成単位(a1)
構成単位(a1)は、前記一般式(I)で表される。
構成単位(a1)において、Rとしては、メチレン基又はエチレン基が好ましい。
構成単位(a1)は1種または2種以上混合して用いることができる。
・構成単位(a2)
構成単位(a2)において、Rとしては樹脂合成上の点から、炭素数1〜5の低級アルキレン基が好ましく、中でもメチレン基又はエチレン基がより好ましい。
また、置換基(−CHCOOR)の位置はo位、m位、又はp位のいずれでもよいが、p位が工業的には好ましい。
構成単位(a2)において、Rは第3級炭素原子を有する分岐鎖状のアルキル基、または第3級炭素原子を有する環状アルキル基である。
が分岐鎖状のアルキル基の場合は、該アルキル基の炭素数が1〜10であることが好ましい。分岐鎖状のアルキル基としては、例えば、tert−ブチル基、tert−アミル基が挙げられ、tert−ブチル基が最も好ましい。
が環状アルキル基の場合は、該環状アルキル基の基本環の炭素数(環を構成する炭素の数)が3〜10であることが好ましく、5または6であることがさらに好ましい。環状アルキル基の場合、該Rとしては、下記一般式(i)で表される1−アルキルシクロアルキル基がさらに好ましい。
Figure 0004549902
(式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表し、Xは炭素数2〜9のアルキレン基を表す。)
一般式(i)において、Xの炭素数が4または5(基本環の炭素数が5または6)であることが好ましい。また、Rはメチル基またはエチル基が好ましい。
具体的には、一般式(i)で示される基としては、例えば、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−n−プロピル−シクロヘキシル基、1−イソプロピルシクロヘキシル基等が挙げられる。
としては特にtert−ブチル基が好ましい。
構成単位(a2)は1種または2種以上混合して用いることができる。
本発明のレジスト組成物において、構成単位(a2)におけるRは、酸解離性溶解抑制基として機能する。本発明において、「酸解離性溶解抑制基」とは、レジスト組成物を用いたレジストパターン形成のプロセスにおいて、露光前は(A1)成分をアルカリ不溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、露光後は後述の酸発生剤成分(B)から発生した酸の作用により解離し、(A1)成分をアルカリ可溶性へ変化させる基である。従って、該(A1)成分を含むレジスト組成物を基板等に塗布し、マスクパターンを介して露光すると、露光部のアルカリ可溶性が増大し、アルカリ現像して、レジストパターンを形成することができる。本発明における(A1)成分では、構成単位(a2)が、Rによって保護されたカルボキシ基を有する。したがって、これが、酸の作用によってRが解離することでカルボキシ基となり、このことによって、(A1)成分がアルカリ可溶性に変化する。
本発明において、(A1)成分は、前記構成単位(a1)、(a2)以外の、その他構成単位をさらに有しても構わない。その他構成単位としては、以下構成単位(a3)〜(a5)が例示される。
・構成単位(a3)
構成単位(a3)は、下記一般式(III)で表される。
Figure 0004549902
・構成単位(a4)
構成単位(a4)は、下記一般式(IV)で表される。
Figure 0004549902
(式中、Rは炭素数1〜5の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基を表す。)
構成単位(a4)において、Rとして好ましいものは、構成単位(a2)におけるRと同様である。Rとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
・構成単位(a5)
構成単位(a5)は、下記一般式(V)で表される。
Figure 0004549902
(式中、Rは炭素数1〜15の直鎖状、分岐状、または環状のアルキル基を示す。)
前記Rとしては、炭素数1〜6が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基が好ましい。
各構成単位の樹脂中の好ましい割合は、以下の通りである。
(A1)成分の全構成単位の合計に対して、構成単位(a1)の含有割合が20モル%以上であることが好ましい。この範囲にすることによりアルカリ現像工程における溶解性が向上する。構成単位(a1)は、(A1)成分の全構成単位の合計に対して、好ましくは20〜80モル%、より好ましくは30〜70モル%であり、最も好ましくは40〜70モル%である。
(A1)成分の全構成単位の合計に対して、構成単位(a2)の含有割合が5モル%以上であることが好ましい。この範囲にすることにより本発明の効果が向上する。構成単位(a2)は、(A1)成分の全構成単位の合計に対して、好ましくは5〜50モル%、より好ましくは5〜30モル%であり、最も好ましくは10〜25モル%である。
得ようとするレジストパターンの形状が、ラインアンドスペースパターンである場合、(A1)成分における構成単位(a3)の含有割合が多いほどラインエッジラフネスが向上する。この場合、前記構成単位(a3)の含有割合は5〜50モル%が好ましく、より好ましくは10〜40モル%であり、最も好ましくは15〜35モル%でる。
また、得ようとするレジストパターンの形状が、ホールパターンである場合、(A1)成分における構成単位(a3)の含有割合が多いとホールパターンのエッジラフネスは向上するが、解像性が低下する傾向があるので、前記構成単位(a3)の含有割合は25〜35モル%が好ましく、より好ましくは25〜30モル%である。
(A1)成分が、前記構成単位(a4)を含有する場合、その含有割合は10モル%以下とすることが好ましく、より好ましくは5モル%以下である。
(A1)成分に、前記構成単位(a5)を含有させる場合、その含有割合は25モル%以下とすることが好ましく、より好ましくは15モル%以下である。
(A1)成分に用いられるシルセスキオキサン樹脂の質量平均分子量(Mw)(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記することもある)によるポリスチレン換算、以下同様。)は、特に限定するものではないが、好ましくは2000〜15000、さらに好ましくは5000〜10000とされる。この範囲とすることで有機溶剤への溶解性が良好となる。
また、Mw/数平均分子量(Mn)は、特に限定するものではないが、好ましくは1.0〜6.0、さらに好ましくは1.0〜2.0である。この範囲とすることで、解像性やパターン形状が良好となる。
本発明におけるシルセスキオキサン樹脂(A1)は、WO2004/055598A1に記載されている方法で合成した樹脂に対して、ブロモ酢酸tert−ブチルのような市販の試薬を公知の手法で反応させることで製造することができる。
<(B)成分>
(B)成分としては、従来化学増幅型レジストにおける酸発生剤として公知のものの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類、ジアゾメタンニトロベンジルスルホネート類などのジアゾメタン系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
オニウム塩系酸発生剤の具体例としては、ジフェニルヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムのトリフルオロメタンスルホネートまたはノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、トリ(4−メチルフェニル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネート、モノフェニルジメチルスルホニウムのトリフルオロメタンスルホネート、そのヘプタフルオロプロパンスルホネートまたはそのノナフルオロブタンスルホネートなどが挙げられる。これらのなかでもフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩が好ましい。
オキシムスルホネート系酸発生剤の具体例としては、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−フェニルアセトニトリル、α−(トリフルオロメチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、α−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−p−メチルフェニルアセトニトリル、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−ブロモフェニルアセトニトリル、ビス−O−(n−ブチルスルホニル)−α−ジメチルグリオキシムなどが挙げられる。これらの中で、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)−p−メトキシフェニルアセトニトリル、ビス−O−(n−ブチルスルホニル)−α−ジメチルグリオキシムが好ましい。
ジアゾメタン系酸発生剤の具体例は、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタンなどの炭素数1〜4の直鎖状または分岐状アルキル基を有するビスアルキルスルホニルジアゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタンなどの炭素数5〜6の環状アルキル基を有するビスアルキルスルホニルジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタンなどのアリール基を有するビスアリールスルホニルジアゾメタン等のジアゾメタンを挙げることができる。
また、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、以下に示す構造をもつ1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(A=3の場合)、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン(A=4の場合)、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(A=6の場合)、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(A=10の場合)、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン(B=2の場合)、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(B=3の場合)、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(B=6の場合)、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(B=10の場合)などを挙げることができる。
Figure 0004549902
オニウム塩は焦点深度幅や露光マージンに優れ、好ましい。また、ジアゾメタンはレジストホールパターンのサキュラリティ(circularity)を向上できたり、断面パターンの定在波を抑制でき好ましい。
また、本発明においては、(B)成分が、炭素数が3または4のパーフルオロアルキルスルホネートをアニオンとするオニウム塩系酸発生剤(以下、C3〜4オニウム塩と略記することがある)を含有すると、マスクリニアリティがよくなり、様々なサイズのあるパターンを、マスクに忠実に再現できるので好ましい。また、近接効果、DOF、露光マージン等にも優れたものとなる。パーフルオロアルキルスルホネートのアルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよいが、直鎖状が好ましい。
(B)成分としてC3〜4オニウム塩を配合する場合、(B)成分中のC3〜4オニウム塩の配合量は、50〜100質量%が好ましい。
また、(B)成分としてC3〜4オニウム塩を配合する場合、さらに、炭素数が1のパーフルオロアルキルスルホネートをアニオンとするオニウム塩系酸発生剤(以下、C1オニウム塩と略記することがある)を併用することが好ましい。
オニウム塩のなかでも、トリフェニルスルホニウム塩は好ましく用いられる。トリフェニルスルホニウム塩の配合量は、(B)成分の合計に対し、好ましくは30〜100モル%、より好ましくは50〜100モル%とすることが好ましい。特には、オニウム塩とジアゾメタンを混合すると上記焦点深度幅や露光マージンを損なうことなく、レジストホールパターンのサキュラリティ(circularity)を向上できたり、断面パターンの定在波を抑制でき好ましい。この混合物の場合は、混合物におけるオニウム塩含有量が20〜90モル%、より好ましくは30〜70モル%である。
また、トリフェニルスルホニウム塩のうち、特に、下記一般式(VI)で表される、パーフルオロアルキルスルホン酸イオンをアニオンとするトリフェニルスルホニウム塩は、高感度化できるので、好ましく用いられる。
Figure 0004549902
(式中、R11、R12、R13は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜8、好ましくは1〜4の低級アルキル基、又は塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子であり;pは1〜12、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜4の整数である)
また、本発明の効果の点から、オニウム塩のなかでも、ヨードニウム塩が望ましい。
(B)成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その配合量は、(A)成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。0.5質量部以上とすることによりパターン形成が十分に行われ、30質量部以下とすることにより、均一な溶液が得られ、保存安定性が向上する。
本発明のレジスト組成物は、(A)成分および(B)成分以外に、任意成分をさらに含んでいてもよい。任意成分としては、下記(D)成分;(E)成分;溶解抑制剤等のその他添加剤;等が例示される。
本発明のポジ型レジスト組成物には、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の成分として、含窒素有機化合物(D)を配合させることができる。
この(D)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いればよいが、脂肪族アミン、特に第2級脂肪族アミンや第3級脂肪族アミンが好ましい。脂肪族アミンとしては、アンモニアNHの水素原子の少なくとも1つを、炭素数12以下のアルキル基またはヒドロキシアルキル基で置換したアミン(アルキルアミンまたはアルキルアルコールアミン)が挙げられる。その具体例としては、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジアルキルアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デカニルアミン、トリ−n−ドデシルアミン等のトリアルキルアミン;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−オクタノールアミン、トリ−n−オクタノールアミン等のアルキルアルコールアミン等が挙げられる。これらの中でも、アルキルアルコールアミン及びトリアルキルアミンが好ましく、アルキルアルコールアミンが最も好ましい。アルキルアルコールアミンの中でもトリエタノールアミンやトリイソプロパノールアミンが最も好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらは、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
<(E)成分>
また、前記(D)成分との配合による感度劣化を防ぎ、またレジストパターン形状、引き置き経時安定性等の向上の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体(E)(以下、(E)成分という)を含有させることができる。なお、(D)成分と(E)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸−ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り好ましくは0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを添加含有させることができる。
溶解抑制剤は必須ではないが、これをポジ型レジスト組成物に含有させることにより、ラインエッジラフネスを効果的に向上させることができる。
なお、ラインエッジラフネスとは、ライン側壁の不均一な凹凸のことである。ラインアンドスペースパターンのラインエッジラフネスを示す尺度である3σを求める。 3σは、例えば、側長SEM(日立製作所社製,商品名「S−9220」)により、試料のレジストパターンの幅を32箇所測定し、その結果から算出した標準偏差(σ)の3倍値(3σ)である。この3σは、その値が小さいほどラフネスが小さく、均一幅のレジストパターンが得られたことを意味する。
溶解抑制剤としては、例えばフェノール性水酸基またはカルボキシ基の水素原子の少なくとも1つが酸解離性溶解抑制基で置換された化合物であり、すでに3成分系化学増幅型ポジ型レジスト組成物において用いられている公知の溶解抑制剤を使用することができる。溶解抑制剤としては質量平均分子量が1000以下のものが好ましく用いられる。
溶解抑制剤を構成し得るフェノール性水酸基を有する化合物としては、フェノール性水酸基を3〜5個有するポリフェノール化合物、例えば核置換基としてヒドロキシル基を有するトリフェニルメタン系化合物、ビス(フェニルメチル)ジフェニルメタン系化合物、1,1−ジフェニル−2−ビフェニルエタン系化合物がある。また、フェノール、m−クレゾール、2,5−キシレノールから選ばれる少なくとも1種のフェノール類をホルマリン縮合して得られる2〜6核体も用いることができる。
また、カルボキシ基が酸解離性溶解抑制基で保護されたカルボキシル化合物としては、例えば、ビフェニルカルボン酸、ナフタレン(ジ)カルボン酸、ベンゾイル安息香酸、アントラセンカルボン酸などが挙げられる。
中でも、以下の化学式で表される化合物(以下、「DR1」という)が望ましい。
Figure 0004549902
溶解抑制剤は1種または2種以上混合して用いることができる。
ポジ型レジスト組成物に溶解抑制剤を含有させる場合、その含有量は(A)成分100質量部に対して1〜40質量部の範囲内が好ましく、10〜30質量部がより好ましい。
溶解抑制剤の使用量を下限値以上にすることにより、添加効果を十分に得ることができる。上限値以下にすることにより、パターン形状が劣化したり、リソグラフィー特性が悪化することを抑制できる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、前記(A)成分と、前記(B)成分と、所望に応じて上述の任意成分とを、好ましくは有機溶剤に溶解させて製造される。
<有機溶剤(S)>
有機溶剤としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ−ブチロラクトン等のラクトン類や、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
また、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)と極性溶剤とを混合した混合溶媒は好ましい。その配合比(質量比)は、PGMEAと極性溶剤との相溶性等を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2の範囲内とすることが好ましい。
より具体的には、極性溶剤としてELを配合する場合は、PGMEA:ELの質量比が好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2であると好ましい。
また、有機溶剤として、その他には、PGMEA及びELの中から選ばれる少なくとも1種とγ−ブチロラクトンとの混合溶剤も好ましい。この場合、混合割合としては、前者と後者の質量比が好ましくは70:30〜95:5とされる。
本発明においては、特に乳酸エチル(EL)が望ましい。有機溶剤は1種または2種以上混合して用いることができる。
有機溶剤の使用量は特に限定しないが、基板等に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定されるものであるが、一般的にはレジスト組成物の固形分濃度2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の範囲内となる様に用いられる。
本発明においては、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)と、PGMEよりも高沸点の溶剤との混合溶剤が好ましく用いられる。これにより、ラインエッジラフネス、ラインワイズラフネス(ラインの左右の幅の不均一性)等のレジストパターン形状が向上する。また、コンタクトホールでの焦点深度幅(DOF)も広がる。
PGMEよりも高沸点の溶剤としては、例えば上に例示した溶剤のうち、沸点が、PGMEの沸点である120℃を超えるもの、好ましくは沸点が20℃以上高いもの、より好ましくは25℃以上高いものが好ましい。また、該沸点の上限値としては、特に制限はないが、およそ200℃以下が好ましい。このような溶剤としては、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)、EL(沸点155℃)、γ−ブチロラクトン(沸点204℃)等が挙げられる。これらの中でも、ELが好ましい。混合溶剤中のPGMEの配合量は、全混合溶剤中、10〜60質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。この範囲内であると、上記効果に優れる。
本発明のポジ型レジスト組成物によれば、形状とDOFに優れたレジストパターンが得られる。
これは、本発明のポジ型レジスト組成物によって形成されたレジストパターンはコントラストに優れるためではないかと推測される。
そして、コントラストが優れるのは、以下の理由によると推定される。
すなわち、露光部と未露光部との溶解速度の差が大きいほど、より高コントラストのレジストパターンを得ることができるが、本発明のレジスト組成物は、構成単位(a2)において酸解離性溶解抑制基Rが解離してカルボキシ基を生じるため、露光部分のアルカリ溶解性が大きくなる。したがって露光部と未露光部との溶解速度の差が大きくなる。そのためレジストパターンのコントラストが向上すると推定される。
そして、コントラストの向上は、上述の様にレジストの解像性の向上や焦点深度(DOF)の拡張や形状の改善に寄与する。
また、特に構成単位(a1)を含有させることにより露光余裕度が効果的に向上する。
さらに、本発明のレジスト組成物において、(A1)成分が前記構成単位(a1)、構成単位(a2)、および構成単位(a3)を有する態様によれば、さらにエッジラフネスが向上する傾向がある。したがって、より優れたレジストパターン形状が得られる。
特にホールパターンにあっては、上方から見たときのラフネスが低減され、形状特性(サキュラリティ(circularity))が良好となり、ホール形状のレジストパターン形成に好適である。シルセスキオキサン樹脂(A1)に前記構成単位(a3)を含有させると、該構成単位(a3)を含有しないシルセスキオキサン樹脂に比べて耐熱性が向上し、これによってさらに良好な形状特性が安定して得られるものと考えられる。
また、本発明のレジスト組成物によれば、特に二層レジスト材料に用いた場合、高感度、高解像度で、良好な断面形状を有し、ラインエッジラフネスやホールパターンのエッジラフネス(まとめてエッジラフネスというときがある)の小さいパターンを与えることが可能となる。
以下、本発明のレジスト組成物を用いたレジストパターン形成方法の実施態様を説明する。
本発明のポジ型レジスト組成物は、二層レジストを用いて支持体をパターニングする方法に好適に用いることができる。
以下、二層レジストとして用いられるレジスト積層体について説明する。
[レジスト積層体]
本態様のレジスト積層体は、支持体上に、アルカリ現像液に対して不溶性であり、且つドライエッチング可能な下部有機層と、前記本発明のポジ型レジスト組成物からなる上部レジスト層とが積層されているものである。
支持体としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、電子部品用の基板や、これに所定の配線パターンが形成されたものなどを例示することができる。
基板としては、例えばシリコンウェーハ、銅、クロム、鉄、アルミニウムなどの金属製の基板や、ガラス基板などが挙げられる。
配線パターンの材料としては、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、金などが使用可能である。
下部有機層は、露光後の現像の際に用いられるアルカリ現像液に対して不溶性であり、且つ従来のドライエッチング法でエッチング可能な有機膜である。
このような下部有機層を用いることにより、まず、通常のホトリソグラフィーにより上部レジスト層のみ露光・アルカリ現像して、レジストパターンを形成した後、該レジストパターンをマスクとして下部有機層をドライエッチングすることによって、下部有機層に上部レジスト層のレジストパターンが転写される。その結果、レジストパターンのパターン倒れを生じることなく、高アスペクト比のレジストパターンを形成することができる。
下部有機層を形成するための有機膜材料は、上層レジストのような感光性を必ずしも必要とするものではない。半導体素子や液晶表示素子の製造において、下地材として一般的に用いられている、レジストや樹脂を用いればよい。
また、上層レジストパターンを下部有機層へ転写する必要があるので、下部有機層は、酸素プラズマによるエッチングが可能な材料であることが好ましい。
このような材料としては、酸素プラズマによるエッチングを行いやすいと同時に、後工程でシリコン基板等のエッチングに用いられているフッ化炭素系ガスに対する耐性が強いことなどから、ノボラック樹脂、アクリル樹脂及び可溶性ポリイミドからなる群から選択される少なくとも一種を主成分とするものが好ましく用いられる。
これらの中でも、ノボラック樹脂、及び側鎖に脂環式部位又は芳香族環を有するアクリル樹脂は、安価で汎用的に用いられ、後工程のドライエッチング耐性に優れるので、好ましく用いられる。
ノボラック樹脂としては、ポジ型レジスト組成物に一般的に用いられているものが使用可能であるし、ノボラック樹脂を主成分として含むi線やg線用のポジレジストも使用可能である。
ノボラック樹脂は、例えば、フェノール性水酸基を持つ芳香族化合物(以下、単に「フェノール類」という。)とアルデヒド類とを酸触媒下で付加縮合させることにより得られる樹脂である。
フェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、フロログリシノール、ヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。
またアルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
付加縮合反応時の触媒は、特に限定されるものではないが、例えば酸触媒では、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、酢酸等が使用される。
上記ノボラック樹脂は、質量平均分子量(Mw)が3000〜10000、好ましくは6000〜9000、さらに好ましくは7000〜8000の範囲内のものが好ましい。質量平均分子量が3000未満であると、高温でベークしたときに昇華してしまうことがあり、また、質量平均分子量が10000を超えると、ドライエッチングしにくくなる傾向があり、好ましくない。
ノボラック樹脂は、市販されているものを使用することもでき、例えば、BLC−100(商品名;東京応化工業社製)が挙げられる。特に質量平均分子量(Mw)が5000〜50000、好ましくは8000〜30000であり、かつ分子量500以下、好ましくは200以下の低核体の含有量が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法において1質量%以下、好ましくは0.8質量%以下であるノボラック樹脂が好ましい。低核体の含有量は、少ないほど好ましく、望ましくは0質量%である。
「分子量500以下の低核体」とは、ポリスチレンを標準としてGPC法により分析した際に分子量500以下の低分子フラクションとして検出されるものである。「分子量500以下の低核体」には、重合しなかったモノマーや、重合度の低いもの、例えば、分子量によっても異なるが、フェノール類2〜5分子がアルデヒド類と縮合したものなどが含まれる。
分子量500以下の低核体の含有量(質量%)は、このGPC法による分析結果を、横軸にフラクション番号、縦軸に濃度をとってグラフとし、全曲線下面積に対する、分子量500以下の低分子フラクションの曲線下面積の割合(%)を求めることにより測定される。
ノボラック樹脂のMwを50000以下とすることにより、微細な凹凸を有する基板に対する良好な埋め込み特性が優れ、また、Mwを5000以上とすることにより、フッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性が優れるので好ましい。
また、分子量500以下の低核体の含有量が1質量%以下であることにより、微細な凹凸を有する基板に対する埋め込み特性が良好になる。低核体の含有量が低減されていることにより埋め込み特性が良好になる理由は明らかではないが、分散度が小さくなるためと推測される。
アクリル樹脂としては、ポジ型レジスト組成物に一般的に用いられているものが使用可能であり、例えば、エーテル結合を有する重合性化合物から誘導された構成単位と、カルボキシ基を有する重合性化合物から誘導された構成単位を含有するアクリル樹脂を挙げることができる。
エーテル結合を有する重合性化合物としては、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル結合及びエステル結合を有する(メタ)アクリル酸誘導体等を例示することができる。これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。
カルボキシ基を有する重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸;2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸などのカルボキシ基及びエステル結合を有する化合物等を例示することができ、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸である。これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。
可溶性ポリイミドとは、上述のような有機溶剤により液状にできるポリイミドである。
本態様のレジスト積層体において、上部レジスト層及び下部有機層の厚さは、目的とするアスペクト比と下部有機層のドライエッチングに要する時間を考慮したスループットのバランスから、トータルとして、好ましくは15μm以下、より好ましくは5μm以下である。トータルの下限値は特に限定されないが、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.35μm以上である。
上部レジスト層の厚さは、好ましくは50〜1000nm、より好ましくは50〜800nm、さらにより好ましくは100〜500nmである。上部レジスト層の厚さをこの範囲内とすることにより、レジストパターンを高解像度で形成できる、ドライエッチングに対する十分な耐性が得られる等の効果がある。
下部有機層の厚さは、好ましくは300〜20000nm、より好ましくは300nm〜8000nm、さらにより好ましくは400〜5000nmである。下部有機層の厚さをこの範囲内とすることにより、高アスペクト比のレジストパターンが形成できる、基板エッチング時に十分なエッチング耐性が確保できる等の効果がある。
本態様においては、上部レジスト層の厚みを50〜1000nm、下部有機層の厚みを300〜20000nmとすることができ、このような厚膜であっても、パターン幅を小さくすることができ、高アスペクト比のパターン(下部有機層パターン)が形成できる。
そのため、後述する電子線用、磁性膜のパターン形成用や、その他マイクロマシニング用途等、特に微細加工が要求される分野に好適である。
なお、本態様のレジスト積層体には、上部レジスト層や下部有機層にレジストパターンが形成されている積層体も、形成されていない積層体も含まれる。
レジストパターンが形成されたレジスト積層体において、アスペクト比が高いパターンを、パターン倒れ等を起さずに形成できることが好ましい。パターンが高いアスペクト比を有するほど、後述のような支持体への微細パターン形成を、より精度良く行うことができる。
ここでいうアスペクト比とは、レジストパターンのパターン幅xに対する、下部有機層の高さyの比(y/x)である。尚、レジストパターンのパターン幅xは、下部有機層に転写した後のパターン幅と同じである。
パターン幅とは、レジストパターンがラインアンドスペースパターン、孤立ラインパターン等のライン状パターンである場合は、凸条(ライン)の幅をいう。レジストパターンがホールパターンである場合、パターン幅とは、形成された孔(ホール)の内径をいう。
また、レジストパターンが円柱状ドットパターンである場合は、その直径をいう。なお、これらのパターン幅は、いずれもパターン下方の幅である。
本発明のポジ型レジスト組成物によれば、高アスペクト比のパターンを容易に与えることができる。ドットパターン又は孤立ラインパターンの場合、例えば膜厚2.5μmの下部有機層に対して従来のレジスト組成物では達成することができないアスペクト比8以上20以下のドットパターン又は孤立ラインパターンを作成することができる。トレンチパターンの場合、例えば膜厚2.5μmの下部有機層に対して通常のレジスト組成物では達成することができないアスペクト比10以上20以下のトレンチパターンを作成することができる。いずれも、従来のレジスト組成物ではアスペクト比5付近が限界である。
[レジストパターン形成方法]
このようなレジスト積層体を用いてレジストパターンを形成する方法は、例えば以下の様にして行うことができる。
まず、シリコンウェーハのような基板上に、下部有機層を形成するためのレジスト組成物や樹脂溶液を、スピンナーなどで塗布し、好ましくは200〜300℃、30〜300秒間、好ましくは60〜180秒間の加熱条件でベーク処理し、下部有機層を形成する。
なお、下部有機層と上部レジスト層の間には、有機系または無機系の反射防止膜が設けられていてもよい。
次に、下部有機層上に、本発明のポジ型レジスト組成物をスピンナーなどで塗布し、70〜130℃の温度条件下、プレベークを40〜180秒間、好ましくは60〜90秒間施し、上部レジスト層を形成して、本態様のレジスト積層体を得る。
このレジスト積層体に対し、例えばKrF露光装置などにより、KrFエキシマレーザー光を所望のマスクパターンを介して選択的に露光した後、PEB(露光後加熱)を、70〜130℃の温度条件下、40〜180秒間、好ましくは60〜90秒間施す。
次いで、これをアルカリ現像液、例えば0.05〜10質量%、好ましくは0.05〜3質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像処理する。このようにして、上部レジスト層に、マスクパターンに忠実なレジストパターン(I)を形成することができる。
露光に使用する光源としては、特にKrFエキシマレーザー、電子線が有用であるが、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、電子線、X線、軟X線などの放射線に対しても有効である。電子線を用いる場合は、マスクを介しての選択的電子線照射であっても、描画であってもよい。
本発明のポジ型レジスト組成物及びこれからなるレジスト層は、微細なレジストパターンが形成された場合にも、レジストパターンのラインエッジラフネスおよび断面形状の矩形性が良好であり、またパターン倒れ等の問題を生じないので、高度の微細加工が図られる、電子線が好適である。
次に、得られたレジストパターン(I)をマスクパターンとして、下部有機層のドライエッチングを行い、下部有機層にレジストパターン(II)を形成する。
ドライエッチングの方法としては、ダウンフローエッチングやケミカルドライエッチング等の化学的エッチング;スパッタエッチングやイオンビームエッチング等の物理的エッチング;RIE(反応性イオンエッチング)等の化学的・物理的エッチングなどの公知の方法を用いることができる。
最も一般的なドライエッチングは、平行平板型RIEである。この方法では、まず、RIE装置のチャンバーにレジスト積層体を入れ、必要なエッチングガスを導入する。チャンバー内の、上部電極と平行に置かれたレジスト積層体のホルダーに高周波電圧を加えると、ガスがプラズマ化される。プラズマ中では正・負のイオンや電子などの電荷粒子、中性活性種などが存在している。これらのエッチング種が下部有機層に吸着すると、化学反応が生じ、反応生成物が表面から離脱して外部へ排気され、エッチングが進行する。
エッチングガスとしては、酸素、二酸化硫黄等があるが、酸素プラズマによるエッチングは解像度が高いこと、本発明のシルセスキオキサン樹脂(A1)が酸素プラズマに対する耐エッチング性が高いこと、汎用的に用いられている等の理由で、好ましくは酸素が用いられる。
このようにしてレジストパターン(I)とレジストパターン(II)が積層されたレジストパターンが得られるので、これをマスクとしてエッチングを行うことによって支持体に微細パターンを形成することができる。
このときのエッチング法としてはハロゲン系ガスを用いたエッチング法を好ましく用いることができる。
本態様のレジストパターン形成方法によれば、下部有機層と上部レジスト層が積層された積層体を用いてレジストパターンを形成するので、アスペクト比が高いパターンを形成する場合でも上部レジスト層を薄膜化することができる。一般的に、上部レジスト層を薄膜化することによって解像性が向上する一方で、ラインエッジラフネスやホールパターンのエッジラフネス等のエッジラフネスが顕著となる傾向があるが、特に本態様における上部レジスト層を構成しているレジスト組成物は、薄膜化した場合にも好適なアルカリ溶解性を得ることができるので、エッジラフネスの発生を低減させることができる。
また特に(A)成分に含まれるシルセスキオキサン樹脂(A1)が、耐熱性に優れるものであるので、加熱工程を経ても断面形状が良好なレジストパターンが得られる。例えば、該シルセスキオキサン樹脂(A1)は、酸解離性溶解抑制基を有する構成単位(a2)を有するので、PEB工程において該酸解離性溶解抑制基が解離する程度に高い加熱を施す必要があるが、かかる加熱を行ってもレジストパターンの熱変形が防止される。
このようにして得られるレジストパターンの形状は、高アスペクト比であり、パターン倒れもなく、垂直性の高い良好なものである。
また、ホワイトエッジの発生を防止するには、プリベークにおける加熱温度を70〜90℃程度とすることが効果的である。
[レジストパターン狭小工程]
また、本発明のポジ型レジスト組成物は、狭小工程を有するレジストパターンの形成方法にも好適に用いることができる。
狭小工程は、露光、現像工程を経て基板上にレジストパターンを形成した後、該レジストパターンを水溶性樹脂被覆で被覆した後、加熱処理によりレジストパターン間の間隔やホールパターンの孔径を狭小させる工程であり、これによって、よりいっそう微細なレジストパターンを形成することができる。
より具体的には、まず、上述した手順で上部レジスト層にレジストパターン(I)を形成した後、該レジストパターン(I)上に、水溶性ポリマー等を含む被覆形成剤を塗布し、好ましくはレジストパターン全体の表面上に水溶性樹脂被覆を形成して被覆レジストパターンを形成する。なお、被覆形成剤を塗布した後に、80〜120℃の温度で30〜90秒間、基板にプリベークを施してもよい。塗布方法は、レジスト層等を形成するために従来用いられている公知の方法に従って行うことができる。すなわち、例えばスピンナー等により、上記被覆形成剤の水溶液を基板上に塗布する。
次いで、得られた被覆レジストパターンに対して熱処理を行って、水溶性樹脂被覆を熱収縮させる。この水溶性樹脂被覆の熱収縮作用により、該水溶性樹脂被覆に接するレジストパターン(I)の側壁同士が互いに引き寄せられ、パターン間の間隔が狭められる。
このホトレジストパターン間の間隔は、最終的に得られるパターンサイズ(ホールパターンの径やラインアンドスペースパターンの幅)を規定することから、水溶性樹脂被覆の熱収縮により、パターンサイズを狭小化させることができ、パターンの微小化を行うことができる。
加熱温度は、水溶性樹脂被覆の収縮を起こし得る温度であって、パターンサイズを狭小させるのに十分な温度であれば、特に限定されるものでないが、レジストパターンの軟化点よりも低い温度で加熱するのが好ましい。このような温度での加熱処理により、プロフィルの良好なパターンの形成をより一層効果的に行うことができ、また特に基板面内における狭小量のピッチ依存性、すなわち基板面内におけるパターンサイズに対する狭小量の依存性を小さくすることができる等の点において極めて効果的である。
なお「レジストパターンの軟化点」とは、基板上に形成したホトレジストパターンが、基板の加熱処理により自発的に流動化(フロー)し始める温度を意味する。レジストパターンの軟化点は、レジストパターンを形成するレジスト組成物によりそれぞれ異なる。現在のホトリソグラフィー技術において用いられる種々のレジスト組成物の軟化点を考慮すると、好ましい加熱処理は通常、80〜160℃程度の温度範囲で、ただしレジストが熱流動を起さない温度で、30〜90秒間程度行われる。
また、水溶性樹脂被覆の厚さとしては、ホトレジストパターンの高さと同程度あるいはそれを覆う程度の高さが好ましく、通常、0.1〜0.5μm程度が適当である。
この後、パターン上に残留する熱収縮した水溶性樹脂被覆は、水系溶剤、好ましくは純水により10〜60秒間洗浄することにより除去する。水溶性樹脂被覆は、水での洗浄除去が容易で、かつ、基板およびレジストパターンから完全に除去することができる。
そして、この後、得られたレジストパターン(I)をマスクパターンとして、上述したように下部有機層のドライエッチングを行い、下部有機層にレジストパターン(II)を形成する。
水溶性樹脂被覆を形成する被覆形成剤に含まれる水溶性ポリマーは、室温で水に溶解し得るポリマーであればよく、特に制限されるものでないが、プロトン供与性を有する少なくとも1種のモノマーから誘導される構成単位と、プロトン受容性を有する少なくとも1種のモノマーから誘導される構成単位とを含むものが好ましく用いられる。このような樹脂を用いることにより、加熱による体積収縮が良好に行われる。
このような水溶性ポリマーとしては、プロトン供与性を有する少なくとも1種のモノマーから誘導される構成単位と、プロトン受容性を有する少なくとも1種のモノマーから誘導される構成単位とを有する共重合体を含むものであってもよく、また、プロトン供与性を有する少なくとも1種のモノマーから誘導される構成単位を有する重合体と、プロトン受容性を有する少なくとも1種のモノマーから誘導される構成単位を有する重合体との混合物を含むものであってもよいが、相溶性等を考慮すると、共重合体を用いることが好ましい。
このような水溶性ポリマーとしては、特に、工業上の点から、アクリル系重合体、ビニル系重合体、セルロース系誘導体、アルキレングリコール系重合体、尿素系重合体、メラミン系重合体、エポキシ系重合体、アミド系重合体などが好ましく用いられる。
中でも、アルキレングリコール系重合体、セルロース系重合体、ビニル系重合体、アクリル系重合体の中から選ばれる少なくとも1種を含む構成とするのが好ましく、特には、pH調整が容易であるという点からアクリル系重合体が最も好ましい。さらには、アクリル系重合体と、アクリル系重合体以外の水溶性ポリマーとの共重合体とすることが、加熱処理時にホトレジストパターンの形状を維持しつつ、ホトレジストパターンサイズを効率よく狭小させることができるという点から好ましい。水溶性ポリマーは1種または2種以上を用いることができる。
プロトン供与性を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミドやN−ビニルピロリドンが好ましい。
プロトン受容性を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸が好ましい。
そして、プロトン供与性を有するモノマーとしてN−ビニルピロリドン、プロトン受容性を有するモノマーとしてアクリル酸を含む水溶性ポリマーが好ましい。
被覆形成剤は、3〜50質量%濃度の水溶液として用いるのが好ましく、5〜20質量%濃度の水溶液として用いるのが特に好ましい。濃度が3質量%未満では基板への被覆不良となるおそれがあり、一方、50質量%超では、濃度を高めたことに見合う効果の向上が認められず、取扱い性の点からも好ましくない。
なお、被覆形成剤は、上記したように溶媒として水を用いた水溶液として通常用いられるが、水とアルコール系溶媒との混合溶媒を用いることもできる。アルコール系溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の1価アルコール等が挙げられる。これらのアルコール系溶媒は、水に対して30質量%程度を上限として混合して用いられる。
[デュアルダマシン法]
また、本発明のポジ型レジスト組成物は、ビアファーストのデュアルダマシン法による半導体デバイスの製造に用いられる化学増幅型ポジ型レジストとして好適に用いることができ、特にレジスト残さ(ポイゾニング)の発生防止に効果がある。以下詳述する。
半導体デバイスの微細化に伴って、半導体デバイスの製造プロセスは、これまでの反応性イオンエッチング(RIE)技術によってAl配線を形成する方法から、ダマシン技術によってAl・Cu配線またはCu配線を形成する方法に移行しはじめている。
ダマシン技術において、ビアホールと配線溝という2種類の被エッチング部を形成するものをデュアルダマシン法という。
デュアルダマシン法には、配線溝を先に形成するトレンチファーストとビアホールを先に形成するビアファーストの2種類の手法が存在する(平成10年5月30日、株式会社リアライズ社発行,深水克郎編、「Cu配線技術の最新の展開」、202〜205ページ)。
ビアファーストによって半導体デバイスを製造する方法においては、例えば、基板の上に第一層間絶縁層、エッチングストッパー層、第二層間絶縁層が順次積層された基材を用意する。そして、化学増幅型のポジ型レジスト組成物を塗布し、所定のパターンにしたがって露光し、露光部分をアルカリ可溶化し、この露光部分をアルカリ現像液で除去し、そのレジストパターン以外の部分の下層をエッチングして、第一層間絶縁層、エッチングストッパー層、および第二層間絶縁層を貫通するビアホールを形成する。その後、さらに化学増幅型ポジ型レジスト組成物を塗布し、露光して、この露光部分をアルカリ可溶化し、この露光部分をアルカリ現像液で除去し、そのレジストパターン以外の部分の下層を、第二層間絶縁層に形成されたビアホールの溝幅を拡げる様にエッチングすることによって、配線溝を形成する。最後に第一層間絶縁層とエッチングストッパー層に形成されたビアホールと、その上の第二層間絶縁層に形成された配線溝に銅を埋め込み、断面略T字状の配線を完成させる。
[磁性膜加工用のパターン形成]
本発明のポジ型レジスト組成物は、リソグラフィー特性やレジストパターンの形状特性に優れる。したがって、高度の微細加工が要求される磁性膜のパターン形成のためのレジストパターン形成用として、好適に用いられる。
すなわち、本発明のポジ型レジスト組成物は、基板と、当該基板の上に設けられた磁性膜の上側、または、当該磁性膜の上に設けられた金属製の酸化防止膜の上側に設けられるレジスト層の形成用として好適である。
具体的な用途としては、例えば、後述する磁気ヘッドのリード部、あるいはライト部の形成等が挙げられる。
磁性膜のパターン形成を行う場合、まず、磁性膜加工用のレジストパターンを形成する。磁性膜加工用のレジストパターンを形成するにあたり、高アスペクト比のレジストパターンをより容易に得ることのできる、2層レジスト法を用いることが好ましい。
2層レジスト法による磁性膜加工用レジストパターン形成は、上記「レジストパターン形成方法」の項で示した支持体として、磁性膜を設けた磁性膜材料を用い、上記態様のレジスト積層体を形成し、このレジスト積層体にレジストパターン(I)(II)を形成する方法で行うことができる。
磁性膜材料としては、基板と、当該基板の上に設けられた磁性膜からなるもの、あるいは、当該磁性膜の上に金属製の酸化防止膜をさらに有するものが用いられる。
磁性膜加工用のレジストパターン形成は、さらに具体的には、下記(1)〜(5)の工程で行うことができる。
(1)基板と、当該基板の上に設けられた磁性膜の上、または、当該磁性膜の上に設けられた金属製の酸化防止膜の上に、下部有機層を形成し、その上に、本発明のポジ型レジスト組成物からなる上部レジスト層を形成し、レジスト積層体を得る工程、(2)当該レジスト積層体に選択的露光を行う工程、(3)当該選択的露光を行ったレジスト積層体に対して、露光後加熱(PEB)を行う工程、(4)当該露光後加熱を行ったレジスト積層体に対して、アルカリ現像を行い、上部レジスト層にレジストパターン(I)を形成する工程、(5)得られたレジストパターン(I)をマスクパターンとして、下部有機層のドライエッチングを行い、下部有機層にレジストパターン(II)を形成する工程。
下部有機層の形成、上部レジスト層の形成、選択的露光、露光後加熱、現像処理、エッチング等の好ましい条件は、上記「レジストパターン形成方法」における例示と同様とできる。
このようにしてレジストパターン(I)とレジストパターン(II)が積層された磁性膜加工用のレジストパターンが得られるので、これをマスクとしてエッチングを行うことによって、磁性膜に微細でかつ、高アスペクト比のパターンを形成することができる。
例えば、前記磁性膜の主成分としては、鉄、コバルト、ニッケルのうちの1種以上が挙げられる。
また、前記磁性膜の上に設けられる金属製の酸化防止膜の主成分としては、タンタル、酸化アルミニウム(Al)のうちの1種以上が挙げられる。
なお、主成分とは、例えば50質量%以上、好ましくは80質量%以上をしめる成分を指すものとする。
前記磁性膜、前記酸化膜の主成分以外の成分については、磁性膜またはその上に積層される金属製の酸化防止膜について公知の材料から適宜選択可能である。
なお、基板の上に磁性膜を形成する場合は、基板に直接接触する層として磁性膜が形成されていることが好ましく、金属製の酸化防止膜を形成する場合は、磁性膜の上に直接金属製の酸化防止膜が形成されていることが好ましい。
磁性膜、酸化防止膜の厚さは特に限定されない。
基板は例えばシリコン基板等が用いられる。
「マイクロマシニング」
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記磁性膜を用いる用途を含むマイクロマシニング等の、高アスペクト比のレジストパターンを用いた微細加工への要求が高い分野において好適である。
マイクロマシニングは、リソグラフィー技術を応用した立体的微細加工技術であり、基板上にセンサ、回路、微細構造体等の様々な要素を集積化した高度な小型システム、いわゆるMEMSの製造などに利用される。このようなリソグラフィー技術の応用の1つとして、リフトオフ法がある。リフトオフ法は、例えば、磁気記録媒体の磁気ヘッドのリード部(読み出し用ヘッド部)における微細構造の製造等に用いられている。
本発明のポジ型レジスト組成物からなり、下層に対し積層されたレジスト層は、高アスペクト比のレジストパターン形成に貢献することができるので、本発明のポジ型レジスト組成物は、リフトオフ法にも好適に応用することができる。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、配合量は特記しない限り質量%である。
(シルセスキオキサン樹脂の合成例1)
合成例1
かきまぜ機、還流冷却器、滴下漏斗及び温度計を備えた500ml三つ口フラスコに、炭酸水素ナトリウム1.00モル(84.0g)と水400mlを投入し、次いで滴下漏斗からp‐メトキシベンジルトリクロロシラン0.32モル(81.8g)とフェニルトリクロロシラン0.18モル(38.1g)とをジエチルエーテル100mlに溶かして2時間にわたってかきまぜながら滴下したのち、1時間還流した。反応終了後、反応生成物をジエチルエーテルで抽出し、抽出液からジエチルエーテルを減圧下に留去した。
このようにして得た加水分解生成物に10質量%−水酸化カリウム水溶液0.33gを加え、200℃で2時間加熱することにより、p‐メトキシベンジルシルセスキオキサン64モル%とフェニルシルセスキオキサン36モル%からなる共重合体Aを製造した。
次に、この共重合体Aをアセトニトリル150mlに溶解し、これにトリメチルシリルヨード0.4モル(80.0g)を加え、還流下で24時間かきまぜたのち、水50mlを加え、さらに12時間還流下でかきまぜて反応させた。冷却後、亜硫酸水素ナトリウム水溶液で遊離のヨウ素を還元したのち、有機層を分離し、溶媒を留去した。残留物をアセトンとn‐ヘキサンで再沈し、減圧加熱乾燥することにより、p‐ヒドロキシベンジルシルセスキオキサン64モル%とフェニルシルセスキオキサン36モル%からなる共重合体Aを製造した(質量平均分子量(Mw)7500、分散度(Mw/Mn)2.0)。これを樹脂1とする。その構造を下記に示す。
Figure 0004549902
合成例2
合成例1で合成した10gの樹脂1をテトラヒドロフランに溶解し、0℃にて水素化ナトリウムを加えて10分攪拌し、ブロモ酢酸-t-ブチルを加えた後、室温で10時間攪拌した後、反応終了させた。これを樹脂2とする。その構造を下記に示す。プロトンNMRの結果より、下記式に示す構成単位の割合は、a:b:c=49:21:30(モル%)であることが確認された。また、質量平均分子量(Mw)8000、分散度(Mw/Mn)2.0)であった。
Figure 0004549902
(実施例1及び比較例1)
下記の表1に示す条件でポジ型レジスト組成物を調整した。なお、[]内は配合量(単位:質量部)を示す。
Figure 0004549902
PAG1:ビス(t-ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート
PAG2:ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン
PAG3:ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート
(D1):トリエタノールアミン
EL:乳酸エチル
(E1):マロン酸
(E2):フェニルホスホン酸
DR1:溶解抑制剤
次に、シリコン基板上に、下部有機層材料として、BLC−100(東京応化工業社製)をスピンナーを用いて塗布し、100℃で90秒間ベークした後、230℃で90秒間ベーク処理して膜厚430nmの下部有機層を形成した。
下部有機層上に、前記表1で調整したポジ型レジスト組成物をそれぞれスピンナーを用いて塗布し、100℃で90秒間ベーク処理し、乾燥することにより、膜厚150nmの上部レジスト層を形成し、レジスト積層体を形成した。
ついで、該上部レジスト層に対し、KrF露光装置NSR−S203B(ニコン社製;NA(開口数)=0.68,σ=0.60)により、KrFエキシマレーザー(248nm)を、ハーフトーン型(透過率6%)のマスクパターンを介して選択的に照射した(マスクバイアス40nm)。
そして、100℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で60秒間現像処理することにより、口径160nmのコンタクトホール(CH)パターン(I)(ピッチ320nm)を得た。
このCHパターン(I)に対し、高真空RIE装置(東京応化工業社製)を用いて、酸素プラズマによるドライエッチングを行い、下部有機層にCHパターン(II)を形成した。
(パターンの評価方法)
得られたCHパターン((I)と(II)の積層体、以下「積層CHパターン」という)の「エッジラフネス」と「断面形状の矩形性」を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して評価した。
「エッジラフネス」の評価結果については、滑らかな円の場合を○、歪の激しい円の場合を×として示す。「断面形状」の評価結果については、垂直性の高い円筒断面形状の場合を○、円筒断面形状がくずれている場合を×として示す。
また、口径160nmのCHパターン(I)を形成したときに忠実に再現できる露光量(Eop)において、口径160nmの積層CHパターンが良好な形状で得られる焦点深度幅(DOF)を測定した。
これらの結果を表2にまとめた。
Figure 0004549902
以上結果より明らかなように、実施例1では、DOF、断面形状の矩形性、エッジラフネスがいずれも良好となったことが示された。

Claims (9)

  1. 酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むポジ型レジスト組成物であって、
    前記(A)成分が、下記一般式(I)で表される構成単位(a1)と下記一般式(II)で表される構成単位(a2)と、下記一般式(III)で表される構成単位(a3)とを有するシルセスキオキサン樹脂(A1)を含有してなることを特徴とするポジ型レジスト組成物。
    Figure 0004549902
    (式中、Rは炭素数1〜5の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表す。)
    Figure 0004549902
    (式中、Rは炭素数1〜5の直鎖状または分岐状のアルキレン基を表し、Rは第3級アルキル基を表す。)
    Figure 0004549902
  2. 前記Rの第3級アルキル基は、第3級炭素原子を有する分岐鎖状のアルキル基、または第3級炭素原子を有する環状アルキル基である請求項1記載のポジ型レジスト組成物。
  3. 前記(a2)単位において、Rが分岐状のアルキル基の場合は炭素数が4〜8であり、Rが環状アルキル基の場合は、該環状アルキル基の基本環の炭素数が3〜10であることを特徴とする請求項2に記載のポジ型レジスト組成物。
  4. 前記(a2)単位において、Rがtert−ブチル基又はtert−アミル基であることを特徴とする請求項3に記載のポジ型レジスト組成物。
  5. さらに、含窒素有機化合物(D)を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物。
  6. 支持体上に下部有機層と上部レジスト層とが積層されているレジスト積層体であって、
    前記下部有機層が、アルカリ現像液に対して不溶性であり、且つドライエッチング可能なものであり、
    前記上部レジスト層が、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物からなるものであることを特徴とするレジスト積層体。
  7. 前記下部有機層の厚さが300〜20000nmであり、かつ前記上部レジスト層の厚さが50〜1000nmである請求項6記載のレジスト積層体。
  8. 請求項6または7に記載のレジスト積層体を形成する積層体形成工程と、
    前記レジスト積層体に対して選択的露光を行い、露光後加熱(PEB)を施し、アルカリ現像して前記上部レジスト層にレジストパターン(I)を形成する第1のパターン形成工程と、
    前記レジストパターン(I)をマスクとしてドライエッチングを行い、前記下部有機層にレジストパターン(II)を形成する第2のパターン形成工程と、
    前記レジストパターン(I)と(II)をマスクとしてエッチングを行い、前記支持体に微細パターンを形成するエッチング工程を有することを特徴とするレジストパターン形成方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物を用いて基板上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト膜を露光する工程、前記レジスト膜を現像しレジストパターンを形成する工程を含むレジストパターン形成方法。

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