JP4549869B2 - 殺菌装置及び殺菌方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子線を容器に照射して殺菌を行う殺菌装置及び殺菌方法に関するものである。
電子線をペットボトルのような容器に照射して殺菌する方法及び装置は公知である。この従来の殺菌方法及び殺菌装置は、容器に電子線を照射するとともに、容器の影になる部分に電子線を照射させるために、偏向器を電子線照射領域内の容器を包囲するように複数配置して電子線を偏向するようにしている。この殺菌装置では、各偏向器によって電子線の偏向強度及び偏向方向が変化される。
さらに、従来の殺菌方法及び殺菌装置は、上記のように電子線照射領域内の容器を包囲するように偏向器を配置すると共に、該偏向器を電子線の照射方向に沿って揺動させて電子線を容器に照射するようにしている。(例えば、特許文献1参照)
特開2002−308229号
しかし、従来の殺菌方法及び装置は、コンベア上にある容器に対して電子線を照射するものであるので、容器の底面外部に電子線を照射することは困難である。
本発明の目的は、このような状況に鑑み、電子線を容器の底面外部を含めてむらなく照射することができ、かつ多種類の容器に適用可能な殺菌装置及び殺菌方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、電子線を透過させる窓の温度上昇を抑制して、該透過窓の過熱を防止することができる殺菌装置を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、容器を支持手段で支持しながら電子線照射に搬入する場合において、この支持手段の遮蔽作用を受けることなく容器の全域に電子線を照射することができる殺菌装置を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、容器の特定部位(例えば、口栓部)を偏りなく電子線殺菌することができ、また、上記特定部位を照射する電子線を透過させる真空容器の窓の温度上昇及び無駄なエネルギーの消費を抑制することができる殺菌方法を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌装置において、前記偏向磁石の中の少なくとも1つは、電子線を偏向して前記容器の底部外面に照射するように、かつ、前記底部外面の位置変化に対応させるべく移動可能に配置される。
前記各走査磁石で走査される電子線は、所定周期で発生する同期信号に同期して発生する電子線であってよい。この場合、前記各走査磁石を駆動するために、前記同期信号に同期して変化する電流波形を形成する波形生成手段が設けられる。前記電流波形は、予め設定された電子線禁照射域の一方の端から他方の端に電子線を移動させるための電流変化が前記同期信号の周期に相当する時間で実行されるように形成することが望ましい。
前記各走査磁石で走査される電子線は、所定周期で発生する同期信号に同期して発生する電子線であってよい。この場合、前記各走査磁石を駆動するために、前記同期信号に同期して変化する電流波形を形成する波形生成手段が設けられる。この波形生成手段は、予め設定された電子線照射域での前記電子線の本数を指定する手段と、指定された電子線の本数に基づいて前記照射域を規定する前記電流波形の変化時間を変更する手段とを備えることができる。
本発明は、複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌方法において、前記偏向磁石の中の少なくとも1つによって電子線を偏向して前記容器の底部外面に照射するステップと、前記容器の種類の変更に基づく前記底部外面の位置変化に応じて、前記少なくとも1つの偏向磁石の位置を変更するステップと、含むようにしている。
本発明は、複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌装置において、前記走査磁石の中の第1及び第2の走査磁石が、電子線を互いに直交する平面に沿って走査して前記容器に照射するように配置されている。
前記容器が口栓部を有する場合、前記第1及び第2の走査磁石は、それぞれによって走査した前記電子線を前記容器の口栓部に向って照射するように配置される。
本発明は、複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌装置において、前記電子線を前記容器の特定部位に向って照射する第1の電子線照射位置と、前記電子線を前記容器の特定部位を除く部位に向って照射する第2の照射位置と、前記容器を支持手段で把持しながら前記第1の電子線照射位置から前記第2の電子線照射位置へと搬送する搬送手段と、を備える。前記支持手段は、前記容器が前記第1の照射位置に位置しているときに前記容器の前記特定部位を除いた部位を支持し、前記容器が前記第2の照射位置に位置しているときに前記特定部位を支持するように構成される。
前記第1の電子線照射位には、前記偏向磁石によって前記電子線を導くことができる。
また、前記容器が口栓部を備える場合、該口栓部が前記特定部位になり得る。
前記各走査磁石で走査される電子線は、所定周期で発生する同期信号に同期して発生する電子線であってよい。この場合、前記各走査磁石を駆動するために、前記同期信号に同期して変化する電流波形を形成する波形生成手段が設けられる。前記電流波形は、予め設定された電子線禁照射域の一方の端から他方の端に電子線を移動させるための電流変化が前記同期信号の周期に相当する時間で実行されるように形成されることが望ましい。
前記各走査磁石で走査される電子線は、所定周期で発生する同期信号に同期して発生する電子線であってよい。この場合、前記各走査磁石を駆動するために、前記同期信号に同期して変化する電流波形を形成する波形生成手段が設けられる。この波形生成手段は、予め設定された電子線照射域での前記電子線の本数を指定する手段と、指定された電子線の本数に基づいて前記照射域を規定する前記電流波形の変化時間を変更する手段とを備えることができる。
本発明は、複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌方法において、
前記各走査磁石を駆動するための第1、第2の電流波形を形成するステップと、
前記容器を下記の関係を満たす配列間隔L及び速度vで搬送して順次所定の電子線照射位置に搬入するステップと、
L=N・T・v
ここで、N:正の整数、T:前記電流波形の発生周期。
前記容器の特定部位を含む部位が前記電子線照射位置を通過するタイミングで前記第1の電流波形によって前記各走査磁石を駆動し、前記容器の前記特定部位を含まない部位が前記電子線照射位置を通過するタイミングで前記第2の電流波形によって前記各走査磁石を駆動するステップと、を含み、
前記第1の電流波形は、前記特定部位を含む部位に電子線を照射するように設定され、前記第2の電流波形は、前記特定部位を含まない部位に電子線を照射するように形成される。前記容器が口栓部を備える場合、該口栓部が前記特定部位になり得る。
本発明に係る殺菌装置及び殺菌方法によれば、複数の偏向磁石の中の少なくとも1つが、電子線を偏向して容器の底部外面に照射するように、かつ、前記底部外面の位置変化に対応させるべく移動可能に配置されるので、電子線を容器の底面外部を含めてむらなく照射することができ、かつ多種類の容器の殺菌が可能になる。
また、本発明に係る殺菌装置によれば、前記走査磁石の中の第1及び第2の走査磁石が、電子線を互いに直交する平面に沿って走査して前記容器に照射するように配置されているので、例えば、容器の口栓部及び肩部を第1及び第2の走査磁石で走査される電子線の双方によって照射されることになる。
この場合、上記双方の電子線を透過させる透過窓は、一方のみの電子線を透過させる透過窓よりも面積が大きく設定されることになるので、前者の透過窓と後者の透過窓の電子線総透過量を等しく設定した場合、前者の透過窓における単位面積当たりの電子線透過量は後者の透過窓のそれよりも少なくなる。したがって、この殺菌装置によれば、電子線透過窓の温度上昇を抑制して、該透過窓の過熱を防止することができる。
さらに、発明に係る殺菌装置は、電子線を前記容器の特定部位に向って照射する第1の電子線照射位置と、前記電子線を前記容器の特定部位を除く部位に向って照射する第2の照射位置とを有し、前記容器を支持手段で把持しながら前記第1の電子線照射位置から前記第2の電子線照射位置へと搬送している。前記支持手段は、前記容器が前記第1の照射位置に位置しているときに前記容器の前記特定部位を除いた部位を支持し、前記容器が前記第2の照射位置に位置しているときに前記特定部位を支持するので、支持手段の遮蔽作用を受けることなく電子線で容器の全域を良好に照射することができ、かつ、支持手段の発熱を防止することができる。
また、本発明に係る殺菌方法は、容器の特定部位を含む部位が電子線照射位置を通過するタイミングで前記第1の電流波形によって前記各走査磁石を駆動し、前記容器の前記特定部位を含まない部位が前記電子線照射位置を通過するタイミングで前記第2の電流波形によって前記各走査磁石を駆動するステップと、を含み、前記第1の電流波形が、前記特定部位を含む部位に電子線を照射するように設定され、前記第2の電流波形が、前記特定部位を含まない部位に電子線を照射するように形成されている。したがって、容器の特定部位(例えば、口栓部)を偏りなく電子線殺菌することができ、また、上記特定部位を照射する電子線を透過させる真空容器の窓の温度上昇及び無駄なエネルギーの消費を抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る殺菌装置の要部縦断面図であり、図2は、図1のA-A断面図である。
この殺菌装置は、略門形の真空容器1の上方中央部に第1走査磁石3を配設し、さらに、この真空容器1の中心軸線Lを挟む左右対称位置に第1偏向磁石5L,5R、第2走査磁石7L,7R及び第2偏向磁石9L,9Rを順次下方に向かって配設した構成を有する。上記第1走査磁石3及び第2走査磁石7L,7Rは交流磁石であり、第1偏向磁石5L,5R及び第2偏向磁石9L,9Rは直流磁石である。
真空容器1は、第1走査磁石3の下方に位置する上部透過窓11と、第2走査磁石7L,7Rの側方に位置する側部透過窓13L,13Rとを備えている。なお、上部透過窓11は、図4に示すように、x方向(図1における左右方向)に沿った平面形状を有している。
電子線の照射対象物(殺菌対象物)の一例であるペットボトル15は、上記上部透過窓11及び側部透過窓13L,13Rによって囲まれた通路空間17を図1の紙面に垂直な方向(z方向)に通過する。
ペットボトル15は、図2に示すように、所定の間隔を置いて配列した状態で搬送テーブル19等の搬送手段によって矢印21で示した方向(z方向)に所定速度で搬送される。上記搬送テーブル19には、図3に示すようなボトル支持器具23が設けられており、搬送中のペットボトル15はこのボトル支持器具23で支持される。
ボトル支持器具23は、搬送テーブル19に固定された基底部25と、この基底部25の両側から相対向して上方に延びる長尺状の一対の弾性板27とによって構成されている。ペットボトル15は、上記一対の弾性板27の弾性によって挟持され、その際、その底部15dは上記基底部25よりも高い位置にある。
この実施の形態の殺菌装置において、上記第1走査磁石3は、上記真空容器1の上方から入射する電子銃67からの電子線29を走査して、電子線31及び電子線33L,33Rを形成する。
電子線31は、前記上部透過窓11を透過してペットボトル15の口栓部15a及び肩部15bを照射し、一方、電子線33L,33Rは、第1偏向磁石5L,5Rに入射する。
第1偏向磁石5L,5Rは、それぞれ電子線33L,33Rを前記真空容器1の中心軸線Lに沿った方向(y方向)に偏向して電子線35L,35Rを形成し、第2走査磁石7L,7Rは、この電子線35L,35Rを走査して、電子線37L,37R及び電子線39L,39Rを形成する。電子線37L,37Rは、それぞれ前記側部透過窓13L,13Rを透過してペットボトル15の口栓部15a、肩部15b及び側部15cを照射し、電子線39L,39Rは第2偏向磁石9L,9Rに入射する。
第2偏向磁石9L,9Rは、それぞれ電子線39L,39Rを偏向して、電子線41L,41Rを形成する。電子線41L,41Rは、側部透過窓13L,13Rを透過してペットボトル5の底部15d及び側部15cの下方部を照射する。
したがって、この第1の実施形態に係る殺菌装置によれば、前記電子線31,37L,37R,41L,41Rによってペットボトル15の全体を殺菌することができる。
なお、図1においては、前記軸線Lを中心とする電子線31の左方及び右方走査範囲(角度範囲)をそれぞれθ1L及びθ1Rで、電子線39L,39Rの走査範囲をそれぞれθ2L及びθ2Rで、また、電子線37L,37Rの走査範囲をそれぞれθ3L及びθ3Rで示している。
ところで、ペットボトル15は、そのサイズに応じてその底部15dの高さ位置が相違することになる。したがって、上記第2偏向磁石9L,9Rを図1に示す位置に固定配設した場合、同図に示すペットボトル15よりは小サイズのペットボトルの底部を電子線41L,41で適正に照射することができなくなる。
そこで、この第1の実施形態に係る殺菌装置においては、第2偏向磁石9L,9Rの高さ位置を調整する高さ位置調整機構43L,43Rを設けてある。
この殺菌装置によれば、高さ位置調整機構43L,43Rで図5に示す高さまで第2偏向磁石9L,9Rを上昇させることによって、小サイズのペットボトル15の底部15dを有効に照射することができる。
上記のような小サイズのペットボトル15に対する電子線殺菌を実施する場合には、図示のように、電子線31の走査範囲θ1L,θ1Rをこのペットボトル15の肩部15bの面積に適合するように縮小することが望ましく、同様に、電子線37L,37Rの走査範囲θ3L,θ3Rをこのペットボトル15の高さに適合するように縮小することが望ましい。
なお、被照射対象である容器は、上記ペットボトル15に限定されない。また、走査磁石及び偏向磁石の数及び組合せも本発明の精神を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
さらに、上記実施形態では、第2偏向磁石9L,9Rのそれぞれに高さ位置調整機構43L,43Rを設けているが、いずれか一方のみに対して高さ位置調整機構43を設けるようにしても、サイズの異なるペットボトル15の底部15dの電子線照射に対応することができる。
図6は、本発明に係る殺菌装置の第2の実施形態を示す縦断面図であり、図7は図6のB−B断面図である。
この第2の実施形態に係る殺菌装置は、図4に示す上部透過窓11に代えて、図8に示すような平面略十字形状の上部透過窓45を真空容器1に形成した点と、交流磁石からなる第3走査磁石47を新たに配設した点において前記第1の実施形態に係る殺菌装置と相違する。
上部透過窓45は、x,z方向に延びるように形成されている。また、第3走査磁石47は、第1走査磁石3と上部透過窓45との間に配設され、図7に示すように、電子線29をx方向に走査して、例えば、3本のペットボトル15の口栓部15a及び肩部15bを照射し得る電子線49を形成する。
この第2の実施形態に係る殺菌装置においては、第1走査磁石3によってx,y平面内で走査された電子線31及び第3走査磁石47によって上記x,y平面に直交するy,z平面内で走査された電子線49が上部透過窓45を透過するので、ペットボトル15の口栓部15a及び肩部15bがそれらの電子線31,49の双方によって照射されることになる。
上記上部透過窓45は、図4に示した上部透過窓11よりも面積が大きい。したがって、透過窓11と透過窓45の電子線総透過量を等しく設定した場合、透過窓45における単位面積当たりの電子線透過量は透過窓11のそれよりも少なくなる。したがって、この第2の実施形態の殺菌装置は、上部透過窓45の温度上昇を抑制して、該透過窓45の過熱を防止することができる。
なお、この第2の実施形態の構成は、図1に示した第1の実施形態に係る殺菌装置にも適用することができる。
図9は本発明に係る殺菌装置の第3の実施形態を示す縦断面図、図10は図9のC−C断面図である。この殺菌装置は、前記第1走査磁石3、第1偏向磁石5L,5R、第2走査磁石7L,7R及び第2偏向磁石9L,9Rに加えて、図10に示す第3偏向磁石51及び第4偏向磁石53を設けてある。第3偏向磁石51及び第4偏向磁石53は、いずれも直流磁石である。
この殺菌装置の真空容器1'は、第1走査磁石3と通路空間17との間に位置する部位からペットボトル15の進行方向とは逆の方向に突出する電子線通路55を設けてある。電子線通路55は、z方向に沿って延びる水平部55aと、この水平部55aの先端からy方向に沿って下方に延びる垂直部55bとを備え、この垂直部55bの下端に上部透過窓11'が設けられている。上部透過窓11'は、図1に示した通路空間17の上部に設けられた上部透過窓11に代わるものであり、したがってこの実施の形態では、通路空間17の上部に上部透過窓が設けられていない。
電子線通路55における水平部55aの長さは、垂直部55bの中心軸線と真空容器1'の中心軸線Lとのなす距離がペットボトル15の配列間隔Dの2倍の距離となるように設定されている。そして、この電子線通路55の入口部位に上記第3偏向磁石51が配設され、上記水平部55aと垂直部55bの境界部位に上記第4偏向磁石53が配設されている。
この第3の実施形態において、第1の走査磁石3を介して下方に向かう電子線57は、第3偏向磁石51によって変更されて電子線通路55の水平部55a内を進行し、ついで、第4偏向磁石53によって偏向されて垂直部55b中を下方に向かって進行する。そして、上記電子線57は、上部透過窓11'を介してペットボトル15の口栓部15aに照射され、これによって口栓部15aが殺菌される。
ところで、この第3の実施形態においては、図3に示したボトル支持器具23とは若干構成の異なるボトル支持器具(図示せず)が使用される。このボトル支持器具は、前記弾性板27をx,y平面に沿って個別に傾倒させ得るように、これらの各弾性板27の基部を前記基底部25に枢支させた構成を有する。
また、この第3の実施形態においては、上記口栓部15aの殺菌を終えたペットボトル15が所定距離進行した時点でその口栓部15aを把持する把持部材59を配設してある。この把持部材59は、図11に示すように、ペットボトル15の口栓部15aを移動可能に把持する溝59aを有している。
口栓部15aの殺菌を終えたペットボトル15が例えば距離Dだけ進行すると、上記把持部材59によってその口栓部15aが移動可能に把持され、かつ、図示していないアクチュエータによってボトル支持器具の進行方向前方側の弾性板27が傾倒される。その後、ペットボトル15は、ボトル支持器具の進行方向後方側の弾性板27の押圧力によって進行し、やがて、真空容器1'の通路空間17に到達する。
ペットボトル15が通路空間17に到達すると、図示していないアクチュエータによってボトル支持器具の進行方向後方側の弾性板27が傾倒され、その結果、該ボトル15は把持部材59のみによって支持された状態になる。弾性板27が除かれた状態のこのペットボトル15は、図1に示した第1の実施の形態と同様に、第2走査磁石7L,7Rから照射される電子線37L,37Rによって肩部15b及び側部15cが照射され、また、第2偏向磁石9L,9Rから照射される電子線41L,41Rによって底部15dが照射される。
このように、この第3の実施の形態に係る殺菌装置によれば、まず、ペットボトル15の口栓部15aの電子線照射が実行され、ついで、弾性板27が除かれた状態の該ペットボトル15の肩部15b及び側部15cが電子線によって照射されることになるので、ペットボトル15の側部15cを弾性板27による遮蔽作用を受けることなく電子線で全域照射することができ、かつ、弾性板27の発熱を防止することができる。
なお、この第3の実施形態の構成は、図1に示した第1の実施形態に係る殺菌装置にも適用することができる。
ところで、図1に示した殺菌装置においては、電子線31の走査範囲θ1Lの左端と電子線33Lとで挟まれた領域、及び、該電子線31の走査範囲θ1Rの右端と電子線33Rとで挟まれた領域に電子線を照射することは避けるべきである。なぜなら、これらの領域に電子線を照射することは、該領域内に存在する物体を加熱損傷させるなどの不都合を発生させ、かつ無駄なエネルギーを消費することになるからである。そこで、上記各領域を第1禁照射域と呼ぶ。
同様の理由から、電子線39Lの走査範囲θ2Lの右端と電子線37Lの走査範囲θ2Lの下端とで挟まれた領域、及び、電子線39Rの走査範囲θ2の左端と電子線37Rの走査範囲θ3の下端とで挟まれた領域を第2禁照射域と呼ぶ。
以下、上記第1禁照射域及び第2禁照射域に電子線を照射しないための手法及び手段について説明する。
図12に示す照射制御装置の同期信号発生部61は、図13(A)に示す所定周期τの同期信号を発生し、この同期信号を電子銃駆動部63及び磁石制御部65に与える。電子銃駆動部63は、上記同期信号が入力されるタイミングで電子銃67に駆動パルスを供給し、その結果、電子銃67が上記同期信号に同期した電子線29を発生する。
上記電子線29に基づいて形成される電子線31の走査範囲θ1L,θ1Rは、第1走査磁石3に流す電流の値に依存し、また、電子線39L,39Rの走査範囲θ2L,θ2R及び電子線37L,37Rの走査範囲θ3L,θ3Rは、第2走査磁石7L,7Rに流す電流の値に依存する。
そこで、磁石制御部65は、上記禁照射域1,2に含まれない電子線31,37L,37R,41L,41Rを形成するために、上記第1走査磁石3に流す電流を図13(B)に示す波形に基づいて制御し、また、第2走査磁石7L及び7Rへの供給電流をそれぞれ図13(C)及び(D)に示す波形に基づいて制御する。
すなわち、ペットボトル15が前記通路空間17に到達した時点t0でのタイミング信号(この信号は、適宜なセンサによって得ることができる)に基づいて、図13(B)に示すように第1走査磁石3の電流をa(=0)に設定する。これにより、第1走査磁石3に入射した電子線29は、走査されることなく電子線31として前記軸線L上を進行する。
その後、第1走査磁石3への供給電流は、所定個数の同期信号が発生した時点t1で値b(電子線29を角度θ1Lだけ走査する電流値)に到達するように増大される。この電流変化a〜bにより、第1走査磁石3は電子線29を走査して、角度θ1Lに亘る前記電子線31を形成する。
次に、第1走査磁石3の電流は、次の同期信号の発生時点t1'で値c(電子線29を電子線33Lの位置まで走査する電流値)となるように急増され、その結果、時点t1'において電子線33Lが生成されることになる。電流値がbからcへ急増される期間t1〜t1'(Δt=τ)内では、同期信号が発生せず、このため、上記第1禁照射域に電子線が照射されることはない。
もし、第1走査磁石3の電流が時点t1よりも前に値bに到達すると、この値bよりも電流が増加したタイミングで上記電子線29が発生するので、上記第1の禁照射域内に電子線が入り込むことになる。
また、第1走査磁石3の電流がt1'の後に値cに到達すると、この値cよりも電流が小さいときに上記電子線29が発生するので、やはり、上記第1の禁照射域内に電子線が入り込むことになる。
第1走査磁石3の電流が時点t1'で値cに到達した以後、所定個数の同期信号が発生する時点t3までこの電流値cが維持される。この電流の維持期間において発生される上記同期信号に同期した電子線33Lは、第1偏向磁石5Lによって偏向された後、電子線35Lとして第2走査磁石7Lに入射する。
第1走査磁石3の電流は、次の同期信号の発生時点t3'で値b((電子線29を電子線31の走査領域θ1Lの終端まで走査する電流値)となるように急減される。電流値がbからcに急減される期間t3〜t3'(Δt=τ)内では、前記同期信号が発生せず、したがって、上記第1禁照射域に電子線が照射されることが回避される。
第1走査磁石3への供給電流は、その後、所定個数の同期信号が発生した時点t4で値aに到達するように減少される。この電流変化b〜aにより、前記角度θ1Lに亘る電子線31が形成されるように第1走査磁石3が電子線29を走査する。
一方、第1走査磁石3の電流が値cに維持されている上記期間t1'〜t3においては、第2走査磁石7Lに図13(C)に示すように変化する電流が供給される。すなわち、第2走査磁石7Lには、上記時点t1'において値cの電流が供給され、その後、この電流は、所定個数の同期信号が発生する時点t2で値d(電子線35Lを角度θ2Lだけ走査する電流値)に到達するように増大される。この電流変化c〜dにより、第2走査磁石7Lは電子線35Lを走査して、角度θ2Lに亘る前記電子線39Lを形成する。この電子39Lは、第2偏向磁石9Lで偏向されて、前記電子線41Lを形成する。
次に、第2走査磁石7Lの電流は、次の同期信号の発生時点t2'で値e(電子線35Lを電子線37Lの走査領域θ3Lの始端まで走査する電流値)となるように急増される。この電流値がdからeに急増される期間t2〜t2'(Δt=τ)内では同期信号が発生せず、したがって、上記第2禁照射域に電子線が照射されることはない。
その後、第2走査磁石7Lの電流は、所定個数の同期信号が発生する時間が経過した時点t3で値fを示すように増加され、これにより、走査領域θ3Lにわたる前記電子線37Lが形成される。
以上で、図1の軸線Lを中心とする左半部の電子線照射手順が終了する。上記軸線Lを中心とする右半部の電子線照射手順も同様に実行される。ただし、この場合には、図13(B)及び(D)に示すように、第1走査磁石3及び第2走査磁石7Rにそれぞれ逆相の波形の電流(ダッシュ記号を付して示す)が供給される。
上記のようなパターンを有する波形に基づいて第1走査磁石3及び第2走査磁石7Rの電流を制御すれば、上記のように第1、第2禁照射域に電子線が照射されることが回避されるので、この第1、第2禁照射域内に存在する物体を加熱損傷させるなどの不都合が防止されるとともに、無駄なエネルギーの消費が防止される。
さらに、第1走査磁石3及び第2走査磁石7L、7Rを駆動する電源の最大出力電圧は、上記電流を急変させる時間Δtに反比例するので、上記のようにこの時間Δtを同期信号の周期τに一致させれば、最大出力電圧を最小にできるという理由で上記電源のコストを低減することができる。
なお、上記第1、第2禁照射域に電子線が照射されることを回避するための電流波形作成手法は、前記第1〜第3の各実施形態のいずれに対してもに有効に適用することができる。
ところで、各電子線照射域における電子線の本数は、それらの領域における電子線の照射線量を規定するので、この電子線の本数を一定にした場合、ペットボトル15の種類によっては、照射線量の不足や過剰照射を生じることになる。照射線量が不足すると、充分な殺菌効果が得られないことになり、また、過剰照射が行われた場合には、ペットボトル15の熱変形や変色を生じることになる。
そこで、図12に示す磁石制御部65に、各電子線照射域における電子線の本数を調整する機能を持たせることができる。
たとえば、前記電子線31の照射域θ1Lにおける電子線の本数naは、第1走査磁石3の電流を値aから値bまで増加させる時間ta(図13参照)に依存する。なぜなら、時間taが長いほど、その時間ta内に発生する同期信号の発生個数が多くなるからである。同様に、電子線39Lの照射域θ2Lにおける電子線の本数nb、電子線37Lの照射域θ3Lにおける電子線の本数nc、・・・は、それぞれ図13に示す時間tb、時間tc、・・・に依存する。
そこで、磁石制御部65には、電子線の本数na、nb、nc、・・・を電流波形の時間パラメータとして任意に指定する手段と、指定された電子線の本数na、nb、nc、・・・に基づいて、時間ta、tb、tc、・・・がta=na×τ、tb=na×τ、tc=nc×τ、・・・となるように電流波形を変更する手段とを設けることができる。
磁石制御部65に、このような手段を設ければ、各照射領域における電子線の本数を適宜に設定して、照射線量の不足や過剰照射等の不都合を回避することが可能になるので、前記第1〜第3の実施の形態に係る殺菌装置の実用性を一層高めることができる。
ところで、図1に示す電子線37L,37Rの一部は、ペットボトル15の底部内面も照射するが、その照射線量が目標線量に達しない場合もあり得る。この場合には、底部内面に対する電子線37L,37Rのエネルギー密度を高めるべく、図14に例示するように、底部照射タイミング期間における第2走査磁石7L、7Rの電流波形(図4では、第2走査磁石7Lの電流波形のみを示す)の勾配を小さく設定して、走査ピッチを小さくすれば良い。
一方、電子線37L,37Rは、ペットボトル15の口栓部及び肩部も照射するので、口栓部の下部周辺に位置した部位(首下部位)を除いた肩部の照射線量が過大になる場合がある。この場合には、首下よりも上方の部位に電子線37L,37Rが照射されないように電流の上限を規定し、かつ、首下に適量の線量、例えば、数パルスの電子線37L,37Rが入射するように第2走査磁石7L、7Rの電流波形を設定すればよい(図14参照)。
次に、図1に示す上部透過窓11からの電子線31の照射量を低減するための手法について説明する。
図15において、ペットボトル15の配列間隔をL(m)、電子線照射周期をT(s)、ペットボトル15の搬送速度をv(m/s)とすると、これらが下式の関係を満たすように設定される。
L=N・T・v
ここで、Nは正の整数である。このNの値は、電子線の走査密度を勘案して設定され、例えば、N=6に設定される。
上式によれば、電子線照射周期Tにおけるペットボトル15の進行距離をN倍した距離がペットボトル15の配列間隔Lになる。
上式の関係が満たされている場合、図示のように、電子線照射周期の第1周期目の開始時点でペットボトル15の口栓部の中心を前記上部透過窓11の中心に位置されれば、m・N(m=1,2,・・・)周期目の開始時点でペットボトル15の口栓部の中心と上部透過窓11の中心とが一致する。
そこで、電子線照射周期の1周期及びm・N(m=1,2,・・・)周期において前記電子線31及び37L、37R、41L、41Rを発生する電流波形を発生させ、他の周期において電子線37L、37R、37L、37R、41L、41Rのみを発生する電流波形を発生させるようにすれば、ペットボトル15の口栓部及び肩部に電子線を偏り無く適正に照射することができる。また、前記上部透過窓11への入熱が減少するので、該上部透過窓11の温度上昇を抑制することができるとともに、過照射によるペットボトル15の肩部の熱変形及び変色を防止することができる。
図16は、電子線照射周期の第1周期及び第m・N周期に採用する第1の電流波形を、また図17は、電子線照射周期の他の周期に採用する第2の電流波形をそれぞれ例示したものである。
図16に示す第1走査磁石3についての電流波形では、時間tx及びtyにおいて図1の軸線L上を通過する電子線が発生されることになる。一方、図17に示す第1走査磁石3についての電流波形では、軸線L上を通過する電子線が発生されずに、電子線33L、33Rのみが発生されることになる。
上記のような電子線の照射制御は、図12に示す制御装置を用いて実行することができる。すなわち、磁石制御部65は、最初に電子線を照射するペットボトル15の口栓部の中心が前記上部透過窓11の中心に位置されたことを位置検出手段(図示せず)によって検出し、以後、最初の電子線照射周期と第m・N電子線照射周期に図16に例示した電流波形に基づいて前記第1の走査磁石3と第2の走査磁石7L,7Rの電流を制御するとともに、他の周期に図17に例示した電流波形に基づいて第1の走査磁石3と第2の走査磁石7L,7Rの電流を制御する。
この実施の形態によれば、電子銃67(図1参照)の直下にペットボトル15の口栓部が位置するタイミングで該電子銃67からの電子線29が上記ペットボトル15の口栓部に向かって照射されるので、該口栓部を偏りなく電子線殺菌することができる。
また、最初の電子線照射周期と第m・N電子線照射周期にのみに上記ペットボトル15の口栓部に電子線が照射されるので、上部透過窓11の温度上昇を抑制することができるとともに、無駄なエネルギーの消費を抑制することができ、しかも、ペットボトル15の肩部の熱変形及び変色を防止することができる。
この実施の形態に係る技術は、第1、第2の実施形態に係る殺菌装置にも適用することができる。なお、この実施の形態では、ペットボトル15の上方から照射される電子線が走査されていないが、この電子線を走査して図1の電子線31に対応する電子線を形成するようにしても良い。
以上、発明の最良の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、容器として特にペットボトル15を挙げて説明したが、その他の容器にも適用可能である。走査磁石の数を3個、偏向磁石の数を4個として説明したが、これらの数、組合わせは本発明の精神を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明による殺菌装置の概略縦断面図である。 図1のA−A断面図である。 ボトル支持器具の構造を示す斜視図である。 上部透過窓の平面図である。 高さ位置調整機構で第2偏向磁石を上昇させた状態を示す概略図である。 本発明による殺菌装置の第2の実施形態を示す概略縦断面図である。 図6のB−B断面図である。 平面略十字形状の上部透過窓の平面図である。 本発明による殺菌装置の第3の実施形態を示す概略縦断面図である。 図9のC−C断面図である。 把持部材の構造を示す斜視図である。 照射制御装置の構成を例示したブロック図である。 第1、第2走査磁石に流す電流の波形の一例を示すタイムチャートである。 第2走査磁石に流す電流の波形の他の例を示すグラフである。 ペットボトルの位置と各電子線照射周期における電流波形との対応関係を示すタイムチャートである。 電子線照射周期の特定の周期に採用する電流波形の一例を示すタイムチャートである。 電子線照射周期の特定の周期を除く周期に採用する電流波形の一例を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 真空容器
2 第1走査磁石
5L,5R 第1偏向磁石
7L,7R 第2走査磁石
9L,9R 第2偏向磁石
11、11'、45 上部透過窓
15 ペットボトル
17 通路空間
19 搬送テーブル
23 ボトル支持器具
27 弾性板
29、31、33L,R、37L,R、39L,R、41L,R、 電子線
43L,43R 高さ位置調整機構
51 第3偏向磁石
53 第4偏向磁石
55 電子線通路
61 同期信号発生部
63 電子銃駆動部
65 磁石制御部
67 電子銃

Claims (13)

  1. 複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌装置において、
    前記偏向磁石の中の少なくとも1つは、電子線を偏向して前記容器の底部外面に照射するように、かつ、前記底部外面の位置変化に対応させるべく移動可能に配置されていることを特徴とする殺菌装置。
  2. 前記各走査磁石で走査される電子線は、所定周期で発生する同期信号に同期して発生する電子線であり、前記各走査磁石を駆動するために、前記同期信号に同期して変化する電流波形を形成する波形生成手段を設け、前記電流波形は、予め設定された電子線禁照射域の一方の端から他方の端に電子線を移動させるための電流変化が前記同期信号の周期に相当する時間で実行されるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置。
  3. 前記各走査磁石で走査される電子線は、所定周期で発生する同期信号に同期して発生する電子線であり、前記各走査磁石を駆動するために、前記同期信号に同期して変化する電流波形を形成する波形生成手段を設け、該波形生成手段は、予め設定された電子線照射域での前記電子線の本数を指定する手段と、指定された電子線の本数に基づいて前記照射域を規定する前記電流波形の変化時間を変更する手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置。
  4. 複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌方法において、
    前記偏向磁石の中の少なくとも1つによって電子線を偏向して前記容器の底部外面に照射するステップと、
    前記容器の種類の変更に基づく前記底部外面の位置変化に応じて、前記少なくとも1つの偏向磁石の位置を変更するステップと、
    含むことを特徴とする殺菌方法。
  5. 複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌装置において、
    前記走査磁石の中の第1及び第2の走査磁石は、電子線を互いに直交する平面に沿って走査して前記容器に照射するように配置されていることを特徴とする殺菌装置。
  6. 前記容器が口栓部を有し、前記第1及び第2の走査磁石は、それぞれによって走査した前記電子線を前記容器の口栓部に向って照射するように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の殺菌装置。
  7. 複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌装置において、
    前記電子線を前記容器の特定部位に向って照射する第1の電子線照射位置と、
    前記電子線を前記容器の特定部位を除く部位に向って照射する第2の照射位置と、
    前記容器を支持手段で把持しながら前記第1の電子線照射位置から前記第2の電子線照射位置へと搬送する搬送手段と、を備え、
    前記支持手段は、前記容器が前記第1の照射位置に位置しているときに前記容器の前記特定部位を除いた部位を支持し、前記容器が前記第2の照射位置に位置しているときに前記特定部位を支持するように構成されていることを特徴とする殺菌装置。
  8. 前記第1の電子線照射位には、前記偏向磁石によって前記電子線が導かれることを特徴とする請求項7に記載の殺菌装置。
  9. 前記容器が口栓部を備え、前記特定部位が該口栓部であることを特徴とする請求項7に記載の殺菌装置。
  10. 前記各走査磁石で走査される電子線は、所定周期で発生する同期信号に同期して発生する電子線であり、前記各走査磁石を駆動するために、前記同期信号に同期して変化する電流波形を形成する波形生成手段を設け、前記電流波形は、予め設定された電子線禁照射域の一方の端から他方の端に電子線を移動させるための電流変化が前記同期信号の周期に相当する時間で実行されるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の殺菌装置。
  11. 前記各走査磁石で走査される電子線は、所定周期で発生する同期信号に同期して発生する電子線であり、前記各走査磁石を駆動するために、前記同期信号に同期して変化する電流波形を形成する波形生成手段を設け、該波形生成手段は、予め設定された電子線照射域での前記電子線の本数を指定する手段と、指定された電子線の本数に基づいて前記照射域を規定する前記電流波形の変化時間を変更する手段とを備えることを特徴とする請求項7に記載の殺菌装置。
  12. 複数の走査磁石と該走査磁石で走査された電子線を偏向する複数の偏向磁石とを備える電子線偏向手段を用い、この電子線偏向手段から照射される電子線を容器に照射することによって該容器を殺菌する殺菌方法において、
    前記各走査磁石を駆動するための第1、第2の電流波形を形成するステップと、
    前記容器を下記の関係を満たす配列間隔L及び速度vで搬送して順次所定の電子線照射位置に搬入するステップと、
    L=N・T・v
    ここで、N:正の整数、T:前記電流波形の発生周期。
    前記容器の特定部位を含む部位が前記電子線照射位置を通過するタイミングで前記第1の電流波形によって前記各走査磁石を駆動し、前記容器の前記特定部位を含まない部位が前記電子線照射位置を通過するタイミングで前記第2の電流波形によって前記各走査磁石を駆動するステップと、を含み、
    前記第1の電流波形は、前記特定部位を含む部位に電子線を照射するように設定され、前記第2の電流波形は、前記特定部位を含まない部位に電子線を照射するように形成されていることを特徴とする殺菌方法。
  13. 前記容器が口栓部を備え、前記特定部が該口栓部であることを特徴とする請求項12に記載の殺菌方法。
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